JPH10177317A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10177317A
JPH10177317A JP35262696A JP35262696A JPH10177317A JP H10177317 A JPH10177317 A JP H10177317A JP 35262696 A JP35262696 A JP 35262696A JP 35262696 A JP35262696 A JP 35262696A JP H10177317 A JPH10177317 A JP H10177317A
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JP
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power
heater
heating element
temperature
image forming
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JP35262696A
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Inventor
Kazuki Miyamoto
一樹 宮本
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 フィルム加熱方式の定着装置における発熱抵
抗体にダメージを与えることのないように印加電力を制
御する画像形成装置を提供する。 【解決手段】 通電により発熱する発熱抵抗体42が基
板41に設けられた加熱体31と、加熱体31に摺擦可
能に配設されたエンドレスフィルム35と、エンドレス
フィルム35を介して加熱体31に圧接するように配設
された加圧ローラ36と、加熱体31に印加する電力を
制御する電力制御手段とを備え、圧接部Nで転写材を挟
持搬送することによりトナー像を転写材に定着させる定
着装置20を有する画像形成装置において、電力制御手
段は、第1の所定電力よりも低い第2の所定電力を加熱
体31に所定時間印加し、その後、第1の所定時間を加
熱体31に印加するように設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
などの画像形成装置であって、特に定着装置の加熱体に
印加する電力を制御する手段に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像形成装置の定着装置として、フィル
ム加熱方式のものが知られている。このフィルム加熱方
式の定着装置は、通電により発熱する発熱抵抗体を備え
た加熱体と、この加熱体に摺擦可能に配設されたエンド
レスフィルム(定着フィルム)と、このエンドレスフィ
ルムを介して加熱体に圧接するように配設された加圧ロ
ーラとを備えている。そして、圧接部に転写材を挟持搬
送させ、加熱体からエンドレスフィルムを介して転写材
上のトナー像に熱を付与して、トナー像を転写材に定着
させるものである。ここで、加熱体(ヒータ)は、発熱
抵抗体が基板に形成されている。
【0003】そして、従来、定着装置における定着部の
温度を早く目標温度に到達させるために、発熱抵抗体に
対しては、目標温度近辺になるまで常に一定電力を印加
し続けていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この従来例では、複写
動作中の印加電力と同じ電力を、複写動作時以外、例え
ば画像形成装置に電源を投入した時にも印加していた。
したがって、画像形成装置が冷えた状態の時に発熱抵抗
体に大電力が印加されることになり、発熱抵抗体とその
基板との間に温度差が急激に発生し、基板が歪んで発熱
抵抗体にストレスがかかり、発熱抵抗体にダメージを与
えることがあった。
【0005】そこで、本発明は、フィルム加熱方式の定
着装置における発熱抵抗体にダメージを与えることのな
いように印加電力を制御する画像形成装置を提供するこ
とを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
によれば、上記目的は、通電により発熱する発熱抵抗体
が基板に設けられた加熱体と、該加熱体に摺擦可能に配
設されたエンドレスフィルムと、該エンドレスフィルム
を介して加熱体に圧接するように配設された加圧ローラ
と、加熱体に印加する電力を制御する電力制御手段とを
備え、圧接部で転写材を挟持搬送することよりトナー像
を転写材に定着させる画像形成装置において、電力制御
手段は、第1の所定電力よりも低い第2の所定電力を加
熱体に所定時間印加し、その後、第1の所定電力を加熱
体に印加するように設定されていることにより達成され
る。
【0007】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記目的は、通電により発熱する発熱抵抗体が基板に設
けられた加熱体と、該加熱体に摺擦可能に配設されたエ
ンドレスフィルムと、該エンドレスフィルムを介して加
熱体に圧接するように配設された加圧ローラと、加熱体
に印加する電力を制御する電力制御手段と、加熱体の温
度を検出する加熱体温度検出手段とを備え、圧接部で転
写材を挟持搬送することによりトナー像を転写材に定着
させる画像形成装置において、電力制御手段は、第1の
所定電力よりも低い第2の所定電力を、加熱体温度検出
手段により検出した加熱体の温度が第1の所定温度より
低い第2の所定温度になるまで加熱体に印加し、その
後、第1の所定電力を第1の所定温度になるように加熱
体に印加するように設定されていることにより達成され
る。
【0008】すなわち、本出願に係る第1の発明にあっ
ては、低い電力を加熱体に所定時間印加した後、通常の
電力を加熱体に印加する通常制御状態に移行するので、
発熱抵抗体とその基板との間に余り急激な温度差が生じ
ることがなく、加熱体の歪みを極力抑える。
【0009】また、本出願に係る第2の発明にあって
は、低い電力を加熱体に印加して、加熱体の検出温度が
所定の低い温度になるまで加熱体に印加し、その後、通
常の電力を加熱体に印加する通常制御状態に移行するの
で、発熱抵抗体とその基板との間に余り急激な温度差が
生じることがなく、加熱体の歪みを極力抑える。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
を添付図面に基づいて説明する。
【0011】(第1の実施形態)まず、本発明の画像形
成装置の第1の実施形態を図1〜図11に基づいて説明
する。
【0012】図1に、本実施形態における定着装置を具
備した画像形成装置の一例の概略構成が示されている。
この画像形成装置は、転写式電子写真方式、原稿台固定
−光学系移動型の複写機である。
【0013】この画像形成装置は、概括的にいうと、原
稿をセットする原稿台ガラス1と、この原稿台ガラスの
1上面の原稿の画像情報を光信号に変換して伝達する光
学系3a〜3hと、この光学系3a〜3hから光信号を
受けて静電潜像を形成する感光体4と、この感光体4の
潜像にトナーを与えてトナー画像として現像する現像ユ
ニット6と、感光体4から転写材に転写されたトナー画
像を加熱して転写材に定着させる定着ユニット(定着装
置)20とを備えている。
【0014】固定された原稿台ガラス1は、上に所定の
載置基準に従って原稿を複写すべき画像面を下向きにし
て載置し、その上から原稿押え板2を被せてセットする
ようになっている。
【0015】そして、原稿のセット後にコピースタート
ボタンを押すと、コピースタート信号が出力され、この
コピースタート信号に基づいて、光学系3a〜3hが作
動する。すなわち、原稿露光ランプ3aが点灯し、この
原稿露光ランプ3aと第1ミラー3bが原稿台ガラス1
の下面に沿って、左方のホームポジションから右方へ所
定の速度Vで往動し、また第2ミラー3cおよび第3ミ
ラー3dが原稿露光ランプ3aおよび第1ミラー3bと
同方向にV/2の速度で往動する。これにより、原稿台
ガラス1上にセットされた原稿の下向き画像面が、左辺
側から右辺側に照明走査される。
【0016】この照明走査光の原稿面反射光Lは、結像
レンズ3e、第4ミラー3f、第5ミラー3g、並びに
第6ミラー3hを介してドラム型の感光体4の面に照射
され、その面の所定の露光位置においてスリット結像露
光が行われる。この感光体4は、矢印で示すように時計
方向に所定の周速度にて回転駆動されており、露光を受
ける前に、一次帯電器5により所定の極性・電位に一様
に帯電処理されている。
【0017】したがって、その感光体4の帯電面に露光
がなされることにより、感光体4面に原稿画像に対応し
た静電潜像が形成される。次いで、その潜像が現像ユニ
ット6によりトナー画像として現像される。
【0018】一方、転写材を給紙する方式として、給紙
カセット7から給紙する場合と、マルチ手差し給紙部1
5から給紙する場合とがある。給紙カセット7から給紙
する場合には、転写材は、給紙カセット7から給紙ロー
ラ8と分離爪9との共働で1枚分離給送され、シートパ
ス10、搬送ローラ11、搬送ローラ12、レジストロ
ーラ13の経路で、感光体4と転写ユニット14との間
の転写部に所定のタイミングにて導入される。マルチ手
差し部15から給紙する場合、転写材は、マルチ手差し
給紙部15から差し込まれ、給紙ローラ16、搬送ロー
ラ12、レジストローラ13の経路で、転写部に所定の
タイミングにて導入される。
【0019】転写部においては、上述したように感光体
4の面に形成されたトナー画像が、順次に転写材上に転
写される。転写部を通った転写材は、感光体4の面から
分離されて搬送ユニット19のベルト上に載り、定着ユ
ニット20へ導入されてトナー画像の加熱定着処理を受
け、排紙ローラ21から機外の排紙トレイ22へコピー
として排出される。
【0020】また、転写材へのトナー画像転写後の感光
体4の面は、クリーニングユニット17により転写残り
トナー等の残存付着物の除去を受けて清浄面化され、ま
た前露光ランプ18により残留電位が除電され、繰り返
して作像に供される。
【0021】本実施形態の装置においては、給紙部,搬
送部,感光体,定着部などをメイン駆動源としてのDC
ブラシレスモータM1にて駆動し、光学系(画像を読み
取るための機構を含む)をステッピングモータM2によ
り駆動している。本実施形態ではこのステッピングモー
タM2の各相A,A*,B,B*に印加する相励磁信号
の出力を、負荷に設定される速度情報により、2相励磁
方式、1−2相励磁方式の2種類に切り替えて行ってい
る。
【0022】また、給紙カセット7からの給紙の場合、
給紙カセット7の有無を検知すると共に、給紙カセット
7内の転写材のサイズを検知するスイッチ群23と、給
紙カセット7内の用紙の有無を検知するスイッチ24に
より状態が管理されており、スイッチ23,24で異常
を検出した場合には、表示部にその旨の表示がなされ
る。また、マルチ手差しの場合、マルチ手差し給紙部1
5の状態を検知するスイッチ(図示せず)によって状態
を管理し、異常を検出すると表示部にその旨の表示がな
される。
【0023】次に、定着ユニット20について図2〜図
5に基づいて詳しく説明する。この定着ユニット20は
フィルム加熱方式のものである。
【0024】定着ユニット20は、概括的にいうと、加
熱体(ヒータ31)と、このヒータ31に摺擦しながら
配設されたエンドレスフィルム(定着フィルム35)
と、この定着フィルム35を介してヒータ31に圧接さ
れる加圧ローラ36とを備えている。
【0025】ここで、ヒータ31は、発熱面側を下向き
にして耐熱性のプラスチックサポータ32の下面に固定
支持されている。フィルム駆動ローラ33と、フィルム
テンションローラ34と、プラスチックサポータ32と
の三部材は、互いに略平行に配設してある。これらの三
部材33,34,32間に定着フィルム35が懸回され
張設されている。
【0026】また、加圧ローラ36は、定着フィルム3
5を挟んでヒータ31の下面に圧接されている。定着フ
ィルム35と加圧ローラ36との間に圧接ニップ部N
(圧接部)が形成される。加圧ローラ36は、シリコー
ンゴム等の離型性の良いゴム弾性層を有するものであ
り、例えば、総圧4〜10kgの当接圧をもってヒータ
31の下面に圧接されている。
【0027】定着フィルム35は、駆動ローラ33の時
計方向の回転駆動に伴い時計方向に所定の周速度、すな
わち上述の転写部から搬送ユニット19(図1を参照)
で定着ユニット20へ導入される転写材Pの搬送速度と
略同じ周速度をもって回転駆動されており、皺や蛇行、
速度遅れがないように、補正制御されている。例えば、
本実施例においては図3に示すようなフィルム寄り移動
検知素子37(フィルム移動規制部材としてもよい)が
設けられている。この検知素子37からの信号に基づい
てフィルム寄り移動制御機構(図示せず)により、フィ
ルムの蛇行が防止されるようになっている。加圧ローラ
36は、この定着フィルム35に従動回転するようにな
っている。
【0028】上述のような定着フィルム35が回転駆動
され、またヒータ31が発熱状態にある時に、転写材P
が圧接ニップ部Nに導入される。すると、転写材Pは、
定着フィルム35面に密着して定着フィルム35と一緒
に挟持搬送され、ヒータ31の熱を定着フィルム35を
介して受けて加熱され、未定着トナー画像Tが加熱,加
圧され、転写材Pに定着される。その後、圧接ニップ部
Nを通った転写材Pは、回転している定着フィルム35
の面から曲率分離される。
【0029】このように、定着フィルム35は繰り返し
てトナー画像の加熱定着に供されるから、耐熱性,離型
性,耐久性等に優れたものを使用する。また、定着フィ
ルム35は、一般的には総厚100μm以下、好ましく
は40μm以下の薄肉のものを使用する。このような定
着フィルム35として、例えば、ポリイミド,ポリエー
テルイミド,PES,PFA(4フッ化エチレン−パー
フルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)等の耐
熱樹脂の単層フィルム、あるいは複合層フィルム例えば
20μm厚フィルムの少なくとも被加熱材としての転写
材Pの画像当接面側にPTFE(4フッ化エチレン樹
脂),PFA等のフッ素樹脂に導電材を添加した離型性
コート層を10μm厚に施したものが挙げられる。
【0030】ヒータ31は、図2〜図4に示すように、
基板41と、この基板41に形成された発熱抵抗体42
と、この発熱抵抗体42の長手方向の両端部に設けられ
た給電用電極43と、発熱抵抗体42を形成したヒータ
表面を保護するように設けられた耐熱性オーバーコート
層44とから構成されており、全体に低熱容量の線状体
である。
【0031】基板41は、定着フィルム35および転写
材Pの移動方向に対して直角方向を長手方向とする細長
に形成され、耐熱性,絶縁性,良熱伝導性の素材からな
る。発熱抵抗体42は、基板41の表面側に、基板41
の長手方向に沿って形成されている。
【0032】この基板41の長手方向の片側の面は、図
4に示すようにC面(面取り)形状となるように研磨さ
れている。そして、図2に示すように圧接ニップ部Nの
出口側にC面形状部がくるようにしてある。これは、転
写材Pが急激に熱を与えられてカールを起こすことを防
ぐためである。また、発熱抵抗体42の位置は基板41
の短手方向に対して中央にはなく、C面側に寄ってい
る。このように基板41のC面側が強度的に弱く、また
このC面側に寄って発熱抵抗体42が配置されているの
で、発熱抵抗体42と基板41との間に従来のような急
激な温度差が発生すると、特に基板41におけるC面側
に歪みが発生し易いものとなる。
【0033】プラスチックサポータ32は、例えばPP
S(ポリフェニレンサルファイド)、PAI(ポリアミ
ドイミド),PI(ポリイミド),PEEK(ポリエー
テルエーテルケトン),液晶ポリマー等の高耐熱性樹脂
や,これらの樹脂とセラミックス金属,ガラスなどとの
複合材料などで構成される。
【0034】ヒータ基板41は、例えばアルミナや窒化
アルミニウム等の厚み1mm,幅10mm,長さ240
mmの絶縁性,良熱伝導性を有するものである。発熱抵
抗体42は、例えばAg/Pd,RuO2,Ta2Nなど
の電気抵抗材料の幅数mm,厚さ数10μmのスクリー
ン印刷パターン層である。給電電極43は、例えばA
g,Cu,Auなどの導電材パターン層である。耐熱性
オーバーコート層44は、例えば耐熱ガラス層である。
【0035】ヒータ31は、給電電極43,43間に電
圧が印加されると、発熱抵抗体42に電力が供給されて
発熱し、この発熱抵抗体42を含むヒータ31が迅速に
昇温状態となる。
【0036】そして、プラスチックサポータ32を補強
するために取り付けられた金属ステー(図示せず)に
は、ヒータ31の温度を検出するサーミスタなどからな
る第1の温度検出素子45と第2の温度検出素子46と
が取り付けられ、ヒータ31の裏面(ヒータ基板32の
裏面)に直接接触されている。
【0037】第1の温度検出素子45は、通紙使用可能
な最小サイズの転写材の通紙領域幅に対応するヒータ長
さ領域(つまり、大小どのサイズの転写材も通紙域とな
る領域)のヒータ31の裏面部分に対応して配置されて
いる。この第1の温度検出素子45は、本発明における
加熱体温度検出手段に相当する。
【0038】また、第2の温度検出素子46は、小サイ
ズの転写材を通紙したときの非通紙領域に対応するヒー
タ長さ領域のヒータ31の裏面部分に対応して配置され
ている。すなわち、ヒータ31の通紙基準側端部(本実
施例は片側基準搬送)とは反対側端部寄りのヒータ31
の裏面部分に対応して配置されている。この第2の温度
検知素子46は、小サイズの転写材が通紙すると、非通
紙領域部分のヒータ31の部分の温度が高くなるため、
その温度を検知して転写材通紙間隔(紙間)を広げ、過
熱を防止することに利用される。
【0039】このように、発熱抵抗体42へ給電し、そ
の発熱でヒータ31が略全長に渡り迅速に昇温し、その
昇温が第1の温度検出素子45で検知され、その検知温
度が温度制御系へフィードバックされてヒータ31の温
度が所定の定着温度に維持されるように発熱抵抗体42
への給電が制御される。
【0040】しかしながら、画像形成装置が冷えた状態
にある時にヒータ31へ通電した場合には、図5に示す
ように、ヒータ31が長手方向およびC面側へ伸びる現
象が発生する。このヒータ31は、プラスチックサポー
タ32に保持させているが、ヒータ31の短手方向に対
しては、隙間が殆どない状態であるため、ヒータ31が
C面側へ伸びることによって、歪みが生じることにな
る。
【0041】そこで、本発明は、ヒータ31への印加電
力制御を行ってヒータ31の歪みを防止している。次
に、この印加電力制御のためのヒータ31の温度・電力
制御系について説明する。
【0042】図6はヒータ制御部のブロック図である。
このヒータ制御部は、入力電圧検知回路102と、ヒー
タ31をONとするトリガ信号の出力その他の制御を行
うコントローラ101と、トリガ信号に基づきヒータの
スイッチング動作を行うスイッチング回路103と、コ
ントローラ101にヒータ抵抗値Rを入力する操作部1
04とを有している。
【0043】入力電圧検知回路102は、電力供給源と
しての商用交流電源SのAC入力電圧を検知すると共
に、その入力電圧のゼロクロスを検知して、コントロー
ラ101に向けて出力するように設けられている(図1
1参照)。スイッチング回路103は、コントローラ1
01から入力したトリガ信号に基づいて、ヒータ31の
発熱抵抗体42に印加する電圧をスイッチングするよう
に設けられている。
【0044】コントローラ101は、入力電圧検知回路
102からAC入力電圧値をA/D部に入力する。これ
が入力電圧の実効値Ermsである。また、第1および
第2の温度検出素子45,46の出力信号もコントロー
ラ101のA/D部に入力される。
【0045】一方、ヒータ31の発熱抵抗体42の抵抗
値Rは、常温環境で予め測定されたものが定着ユニット
20上に記載されている。そして、この抵抗値Rを操作
部104を用いてコントローラ101の不揮発性メモリ
に入力する。
【0046】また、入力電圧検出回路102は、AC入
力電圧からゼロクロス信号を作成し、コントローラ10
1に割り込みとして出力している。コントローラ101
は、ゼロクロス信号からある時間経過したらヒータ31
をONにするためのトリガ信号をスイッチング回路10
3に出力するようになっている。すなわち、このトリガ
信号は、ヒータ31の発熱抵抗体42に対する給電を位
相制御するめたのタイミング信号となる(図11参
照)。
【0047】次に、このヒータ制御部を用いた本実施形
態におけるヒータ31に対する電力制御について説明す
る。発熱抵抗体42を有するヒータ31の問題点として
は、上述したようなヒータ31の歪みの発生の他、制御
する際の大きなリップルの発生がある。
【0048】そこで、本実施形態においては、このリッ
プルを小さくするため、第1の温度検出素子45で検知
したヒータ温度に応じてヒータ31に対する供給電力を
切り替えるという制御を行っている。例えば、目標温度
0、第1の温度検出素子45によるヒータの検出温度
T、最大印加電力W0、印加電力Wとした時、下記のよ
うに温度に応じた印加電力を複写動作中供給するように
している。
【0049】
【表1】 また、上述したヒータ31の歪みは、ヒータ31が冷え
た状態にあるときに、大きな電力を印加することにより
発生する。そこで、本実施例では、ヒータ31に対する
電力制御を次のような位相制御で行って、ヒータ31に
対して印加する電力を制御している。
【0050】先ず、ヒータ31(発熱抵抗体42)は純
粋に抵抗負荷であるので電力Wは、 W=(V H2/R(VH:ヒータに与える電圧、R:ヒ
ータの抵抗値) である。
【0051】ヒータ31(発熱抵抗体42)の抵抗値R
は、製造上の誤差に起因するばらつきが大きく、個々の
画像形成装置ごとに異なるため、上述したように操作部
104からコントローラ101の不揮発性メモリに入力
するようになっている。したがって、本実施例では、ヒ
ータ31に供給する電力を一定にするため、ヒータ31
にかける電圧VHを上式より
【0052】
【数1】(V H2=R×W … で求める。また、実効電圧の式からヒータ31に与える
電圧VHは、
【0053】
【数2】 で与えられる。
【0054】したがって、式から(V H2を計算し、
AC入力電圧検知回路102より得られた値からErm
2を求めた後、Erms2/(V H2を計算することに
よって、式よりゼロクロス信号からヒータ31へのト
リガ信号までの図11に示す時間THを求めることがで
きる。本実施形態では、テーブルを用いてErms2
(V H2から簡単に時間THを求めるようにしている。
【0055】本実施形態では、上述したアルゴリズムに
よってヒータ31の電力制御を行っており、この電力制
御を、コピー期間中常に行い、ヒータ31の温度が一定
になるようにしている。
【0056】上述のように構成されたヒータ制御部を有
する画像形成装置にあっては、次のようにヒータ31へ
の通電制御を行う。
【0057】図8に示すように、電源スイッチが投入さ
れると、初期動作が行われる。すなわち、メインモータ
M1を所定回転数で回転させ、それから、光学系モータ
であるステッピングモータM2をホームポジションへの
位置合わせを行うように駆動する(図9のステップ20
1)。ヒータ31への通電は、電源オン後、図8に示す
ように所定時間経過してから行う(図9,図10のステ
ップ202)。ここで、電源オン後からヒータ通電まで
の所定時間設けるのは、ベルトの寄り検知を行い、正常
かどうか判断するためである。
【0058】ヒータ31へ通電するためには、入力電圧
Erms、記憶されたヒータ抵抗値R、ヒータ温度Tを
読み込む(図10のステップ208)。
【0059】電源オン後、所定時間t0経過するまで、
印加電力Wは通常の複写中の最大印加電力W0に比べ低
い電力W1とする(図10のステップ209A,21
0)。そして、トリガ信号のタイミングを決定するため
に、まず(V H2=R×Wを計算し、 次いで、Erms2/(V H2 を求め、テーブル検索でTHを求める(図10のステッ
プ220,221)。このように低い所定電力を印加す
ることで、徐々にヒータ31を暖めることができるの
で、図7に示すように、通電初期のヒータ31の温度上
昇カーブは緩やかになる。したがって、ヒータ31のス
トレスが低減できる。
【0060】電源オン後、所定時間t0経過したら、通
常の印加電力制御ルーチンへ移行する(図10のステッ
プ209A)。例えば、第1の温度検出素子45による
ヒータ31の検出温度Tが目標温調温度T0よりも5℃
低い場合(図10のステップ211)、ヒータ31への
目標印加電力WはW0(最大印加電力)となり(図10
のステップ215)、この電力を印加するためのトリガ
信号THを求める(図10のステップ220,22
1)。
【0061】トリガ信号は、ゼロクロス信号からのTH
時間経たらONにするタイミング信号である(図11参
照)。さらに温度が上昇し、第1の温度検出素子45に
よる検出温度Tが目標値から1℃低い場合は、目標印加
電力は0.8W0(図10のステップ216)となる。
この目標印加電力0.8W0から、トリガ信号のタイミ
ングを決定する(図10のステップ220,221)。
【0062】電源オン後、コピーキー入力がなければ、
スタンバイ状態でヒータ31への通電は行われない。コ
ピーキー入力があると(図9のステップ203)、ヒー
タ31へ先程と同様に通電される(図9のステップ20
4)と共に、複写動作が開始される(図9のステップ2
05)。
【0063】上述したように、電源通電初期時、および
ヒータ31の通電時、ヒータ31への印加電力を低くす
ることで、徐々にヒータ31の温度が上昇するため、ヒ
ータ31の歪みを少なくできる。
【0064】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を主に図12を参照して説明する。第1の実施
形態との共通箇所には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0065】電源オン時およびヒータ31への通電時、
印加電力は通常の複写中の最大印加電力W0に比べ低い
電力W1とする(図12のステップ210)。そして、
ヒータ31の温度が徐々に上昇し、第1の温度検出子4
5によるヒータ31の検出温度Tが低い所定温度T1
達したら(図12のステップ209B)、通常の印加電
力制御ルーチンへ移行する。
【0066】本実施形態によっても、第1の実施形態と
同様に、徐々にヒータ31を暖めることができるので、
ヒータ31へのストレスを低減できる。
【0067】
【発明の効果】以上説明した通り、本出願に係る第1の
発明によれば、加熱体の発熱抵抗体へ通電するとき、低
い電力で所定時間一旦制御してから、通常制御状態に移
行する。したがって、発熱抵抗体と発熱抵抗体の基板と
の温度差が余り大きくならず、加熱体の歪みを極力抑
え、発熱抵抗体へのダメージを減らし、加熱体の寿命を
伸ばすことができる。
【0068】また、本出願に係る第2の発明によれば、
加熱体の発熱抵抗体へ通電するとき、初め低い電力で通
電し、発熱抵抗体の温度が所定の低い温度に達した後、
通常制御状態に移行する。したがって、発熱抵抗体と発
熱抵抗体の基板との温度差が余り大きくならず、加熱体
の歪みを極力抑え、発熱抵抗体へのダメージを減らし、
加熱体の寿命を伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の概略構成図である。
【図2】図1の画像形成装置における定着ユニットの概
略構成を示す側面図である。
【図3】図2の定着ユニットの斜視図である。
【図4】図2の定着ユニットにおけるヒータの一部切り
欠き斜視図である。
【図5】図2の定着ユニットにおけるヒータの歪みを示
す説明図である。
【図6】図2の定着ユニットにおけるヒータ制御部のブ
ロック図である。
【図7】図1の画像形成装置におけるヒータの位相制御
を説明するための波形図である。
【図8】図1の画像形成装置の全体制御のタイミングチ
ャートである。
【図9】図1の画像形成装置の全体制御のフローチャー
トである。
【図10】本発明の第1の実施形態におけるヒータ通電
制御のフローチャートである。
【図11】図1の画像形成装置におけるヒータ通電制御
の波形図である。
【図12】本発明の第2の実施形態におけるヒータ通電
制御のフローチャートである。
【符号の説明】
20 定着ユニット 31 ヒータ(加熱体) 35 定着フィルム(エンドレスフィルム) 36 加圧ローラ(加圧部材) 41 基板 42 発熱抵抗体 45 第1の温度検出素子(加熱体温度検出手段) 101 コントローラ(電力制御手段) 102 入力電圧検知回路 103 スイッチング回路 104 操作部 N 圧接ニップ部(圧接部) P 転写材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通電により発熱する発熱抵抗体が基板に
    設けられた加熱体と、該加熱体に摺擦可能に配設された
    エンドレスフィルムと、該エンドレスフィルムを介して
    加熱体に圧接するように配設された加圧ローラと、加熱
    体に印加する電力を制御する電力制御手段とを備え、圧
    接部で転写材を挟持搬送することよりトナー像を転写材
    に定着させる画像形成装置において、電力制御手段は、
    第1の所定電力よりも低い第2の所定電力を加熱体に所
    定時間印加し、その後、第1の所定電力を加熱体に印加
    するように設定されていることを特徴とする画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 通電により発熱する発熱抵抗体が基板に
    設けられた加熱体と、該加熱体に摺擦可能に配設された
    エンドレスフィルムと、該エンドレスフィルムを介して
    加熱体に圧接するように配設された加圧ローラと、加熱
    体に印加する電力を制御する電力制御手段と、加熱体の
    温度を検出する加熱体温度検出手段とを備え、圧接部で
    転写材を挟持搬送することによりトナー像を転写材に定
    着させる画像形成装置において、電力制御手段は、第1
    の所定電力よりも低い第2の所定電力を、加熱体温度検
    出手段により検出した加熱体の温度が第1の所定温度よ
    り低い第2の所定温度になるまで加熱体に印加し、その
    後、第1の所定電力を第1の所定温度になるように加熱
    体に印加するように設定されていることを特徴とする画
    像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012108206A (ja) * 2010-11-15 2012-06-07 Canon Inc 画像形成装置
JP2014178586A (ja) * 2013-03-15 2014-09-25 Ricoh Co Ltd 定着装置及び画像形成装置

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JP2012108206A (ja) * 2010-11-15 2012-06-07 Canon Inc 画像形成装置
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