JPH10176483A - 補強及び補修用管体とこの管体を用いた地下埋設体の補強及び補修方法 - Google Patents

補強及び補修用管体とこの管体を用いた地下埋設体の補強及び補修方法

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Publication number
JPH10176483A
JPH10176483A JP9163002A JP16300297A JPH10176483A JP H10176483 A JPH10176483 A JP H10176483A JP 9163002 A JP9163002 A JP 9163002A JP 16300297 A JP16300297 A JP 16300297A JP H10176483 A JPH10176483 A JP H10176483A
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JP
Japan
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pipe
reinforcing
buried
repairing
gap
Prior art date
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Application number
JP9163002A
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English (en)
Inventor
Kazuyoshi Sato
和義 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kokan Light Steel Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被補修管の有効径の確保および補修後の強度
およびじん性の確保が容易で、工期の短縮化、費用の低
減化が図れ、中空埋設体のみならず中実埋設体の補修・
補強にも適用可能とする。 【解決手段】 地中に埋設された管状または柱状の埋設
体1よりも大径に設定された管体2の先端部の内周面
に、埋設体1との隙間間隔を維持するためのスペーサ機
能と前記隙間に水や土砂が入り込むのを抑制するための
シール機能を備えたフロントシール材4を装着し、埋設
体1との隙間間隔を維持しながら埋設体1の埋設部外側
に推進挿入することにより、埋設体1を覆うように構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上下水道、配水
管、汚水管、電力・通信用配管、工場用配管、柱体等、
地下埋設体の補修・補強に好適な補強及び補修用管体と
この管体を用いた地下埋設体の補強及び補修方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば下水管渠等の再構築に
関して多種多様な工法が提案されている。これら従来工
法は、殆どが被補修管を内側より補修する方式を採用し
ており、工法によっては補修により強度も確保できるよ
うになっている。
【0003】また、従来工法の中には、パッカー方式の
注入工法のように、被補修管を外側より補修する方式の
ものもある。これは、被補修管の補修対象個所の外側
に、注入用パッカーをテレビカメラを用いて誘導設置
し、止水材を注入機器で充填し、止水材のホモゲルにて
固化結合させ、止水するもの、つまり被補修管外周地盤
の空隙に止水材を充填することで、土の空隙を埋め、密
度を上げることで水みちを塞ぐものである。
【0004】また、埋設体が柱脚や橋脚の一部である場
合、その補強を従来は柱脚や橋脚の埋設部周辺を大幅に
掘り返し露出させてから、露出部に鋼板等を巻き立てる
ことにより行っている。
【0005】また、埋設体の補修ではないが、例えばト
ンネル等のシールド工事においては、シールドの外板の
内面とセグメントの間に数cmの隙間ができる。この隙
間からの地下水の流入を防ぐために、シールドの後方に
テールシールと呼ばれるシール材をつけるようにしたも
のが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、下水管
渠等の補修を被補修管内側より行う補修方法の場合、被
補修管の有効径の減少を招いてしまうばかりでなく、柱
脚や橋脚のような中実埋設体の補修には適用できない。
【0007】また、被補修管外周地盤の空隙に止水材を
充填することで、土の密度を上げ水みちを塞ぐ補修方法
の場合、被補修管強度の増加には寄与しない。
【0008】また、柱脚や橋脚のような中実埋設体の埋
設部周辺を大幅に掘り返し露出させてから、露出部に鋼
板等を巻き立てる補修(補強)方法の場合、目的の割に
は大規模な工事となり、工期、費用が嵩むのを避けられ
ない。
【0009】本発明は、叙上の点と補修工事に際し地下
水や土砂の流入を抑制するのにシール材が有効である点
に着目し、被補修管の有効径の確保および補修後の強度
およびじん性の確保が容易で、工期の短縮化、費用の低
減化が図れ、中空埋設体のみならず中実埋設体の補修・
補強にも適用可能な補強及び補修用管体とこの管体を用
いた地下埋設体の補強及び補修方法を提供することを目
的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
補強及び補修用管体は、地中に埋設された管状または柱
状の埋設体よりも大径に設定された管体からなり、この
管体はその先端部の内周面に、埋設体との隙間間隔を維
持するためのスペーサ機能と前記隙間に水や土砂が入り
込むのを抑制するためのシール機能を備えたフロントシ
ール材が装着され、埋設体との隙間間隔を維持しながら
埋設体の外側に推進挿入することにより、埋設体を覆う
ように構成されてなるものである。なお、補強及び補修
用管体断面は、必ずしも円形である必要はない。
【0011】また、本発明の請求項2に係る補強及び補
修用管体は、管体の先端に刃口を設けてなるものであ
る。このように、刃口を形成することにより、補強及び
補修用管体の推進挿入をスムーズに行わせることができ
る。
【0012】また、本発明の請求項3に係る補強及び補
修用管体は、刃口の後方に、フリクションカットを形成
して、補強及び補修用管体後方の外径が小さくなるよう
に設定したものである。このように、刃口の後方にフリ
クションカットを形成することにより、補強及び補修用
管体を推進する際に地盤との周面摩擦を低減することが
できる。
【0013】また、本発明の請求項4に係る補強及び補
修用管体は、管体内面の複数個所に、埋設体側に突出す
る複数のスペーサを設けたものである。
【0014】また、本発明の請求項5に係る補強及び補
修用管体は、スペーサを、推進挿入方向に沿って埋設体
側に湾曲突出する板状スプリングスペーサから形成し
て、その一端を管体内面に固定したものである。
【0015】また、本発明の請求項6に係る補強及び補
修用管体は、管体が、分割構造リング体のピース部材を
リング周方向に連結したリング体を、管軸方向に複数段
重ねて構成されてなるものである。
【0016】また、本発明の請求項7に係る補強及び補
修用管体は、分割構造リング体のピース部材が、管軸方
向に延びる補強リブと継手板及び管体周方向に延びる主
桁並びに前記補強リブと主桁をとりつけて管体周面を形
成するスキンプレートから構成され、補強リブが管元か
らフロントシール材の後方まで設置されてなるものであ
る。
【0017】また、本発明の請求項8に係る補強及び補
修用管体は、ピース部材が鋼製であり、ピース部材相互
が溶接により接合されてなるものである。
【0018】また、本発明の請求項9に係る補強及び補
修用管体は、リング体が鋼製であり、リング体相互が溶
接により接合されてなるものである。
【0019】また、本発明の請求項10に係る補強及び
補修用管体は、管体内のフロントシール材後方に、充填
材吐出用ノズルを設けるとともに、管体軸方向に、充填
材供給用配管を一体形成したものである。なお、充填材
供給用配管は、鋼管(断面円形や角形)から形成して、
管体内側に溶接により一体化すれば、これに軸方向の補
強リブとしての機能を持たせることもできる。
【0020】また、本発明の請求項11に係る補強及び
補修用管体は、フロントシールを多段構成とし、管体内
のフロントシール材と埋設体とで囲まれる隙間内に圧力
流体を封入してなるものである。
【0021】また、本発明の請求項12に係る補強及び
補修用管体は、フロントシールを多段構成とし、管体内
のフロントシール材と埋設体とで囲まれる隙間内に高比
重流動体を封入してなるものである。
【0022】また、本発明の請求項13に係る補強及び
補修用管体は、管体内のフロントシール材後方の埋設体
との間の隙間に、高比重流動体を所定量充填してなるも
のである。
【0023】また、本発明の請求項14に係る補強及び
補修用管体は、高比重流動体として、固体粒体または液
体あるいは固体粉体を分散した粘稠体を用いたものであ
る。
【0024】また、本発明の請求項15に係る補強及び
補修用管体は、フロントシールを多段構成とし、管体に
おける1段目のフロントシール材と2段目のフロントシ
ール材間のフリクションカット後方に、埋設体外側への
推進挿入時にある一定量をこえて管体内に入り込んだ水
や土砂を排出するための複数の孔を設けたものである。
【0025】また、本発明の請求項16に係る補強及び
補修用管体は、各孔に、所定の内圧により開く逆止蓋を
設けたものである。
【0026】また、本発明の請求項17に係る補強及び
補修用管体は、少なくとも2段目のフロントシール材
を、その自由端が管体の推進挿入方向を向くように設定
したものである。
【0027】また、本発明の請求項18に係る補強及び
補修用管体を用いた地下埋設体の補強及び補修方法は、
地中に埋設された管状または柱状の埋設体の露出部分ま
たは地上部分に、この埋設体よりも大径に設定されて、
先端部内周にフロントシール材を装着してなる補強及び
補修用管体、または先端に刃口と先端部内周にフロント
シール材を装着してなる補強及び補修用管体を、嵌め込
む工程と、補強及び補修用管体を埋設体との隙間間隔を
維持しながら埋設体の埋設部外側に推進挿入する工程
と、を有することを特徴としている。
【0028】また、本発明の請求項19に係る補強及び
補修用管体を用いた地下埋設体の補強及び補修方法は、
地中に埋設された管状または柱状の埋設体の露出部分ま
たは地上部分の周りに、先端部内周にフロントシール材
を有する分割構造リング体のピース部材、または先端に
刃口と先端部内周にフロントシール材を有する分割構造
リング体のピース部材を、リング周方向に連結して第1
のリング体に形成し嵌め込む工程と、第1のリング体を
埋設体との隙間間隔を維持しながら埋設体の埋設部外側
に推進挿入する工程と、第1のリング体後方の埋設体の
露出部分または地上部分の周りに、分割構造リング体の
ピース部材をリング周方向に連結して第2のリング体に
形成し嵌め込んだ後、第2のリング体を第1のリング体
と連結し、埋設体との隙間間隔を維持しながら埋設体の
埋設部外側に推進挿入する工程と、第2のリング体後方
に順次新たにリング体を形成して連結し、埋設体との隙
間間隔を維持しながら埋設体の埋設部外側に推進挿入す
ることにより、各リング体によって補強及び補修用管体
を構築し、埋設体を覆う工程と、を有することを特徴と
している。ただし、垂直に構築されている柱体等の補強
及び補修にあたっては、新たなリング体をその直前のリ
ング体に連結する際、ピース部材を断片的に直前のリン
グ体に連結していく方法をとることもある。ここで、リ
ング体にして連結するか、ピース部材でとりつけて最終
的にリング体を形成するようにするかは、リング体の重
量や設備・環境状況により適宜選択される。
【0029】また、本発明の請求項20に係る補強及び
補修用管体を用いた地下埋設体の補強及び補修方法は、
補強及び補修用管体を埋設体埋設部外側へ推進挿入した
後に、補強及び補修用管体と埋設体との間隙に充填材を
充填することを特徴としている。
【0030】
【発明の実施の形態】
実施形態1.以下、実施形態により本発明を説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る補強及び補修用管
体の構成を地下埋設体である被補修管との関係で示す側
面断面図、図2は図1のA−A線矢視方向から見た正面
断面図、図3はその先端部のフロントシール部を拡大し
て示す側面断面図、図4はそのスプリングスペーサ部を
拡大して示す側面断面図、図5はそのスプリングスペー
サと被補修管との関係を図1のB−B線矢視方向から概
略的に示す断面図、図6はスプリングスペーサの配置例
を示す説明図、図7はスプリングスペーサの他の配置例
を示す説明図、図8及び図9はその補強及び補修用管体
を用いた地下埋設体の補強及び補修方法の工程の説明図
である。なお、ここでは地下埋設体として水平配置の被
補修管を例に挙げて説明する。
【0031】図1乃至図7において、1は水平方向に配
置された地下埋設体である被補修管、2は被補修管1よ
りも大径に設定された補強及び補修用管体(以下、単に
管体という)である。管体2は、その先端に刃口3と刃
口後方にフリクションカット3aを有するとともに、そ
の先端部の内周面に、被補修管1との隙間Cの間隔を維
持するためのスペーサ機能と隙間Cに水や土砂が入り込
むのを抑制するためのシール機能を備えたフロントシー
ル材4が装着され、被補修管1との隙間間隔を維持しな
がら被補修管1の外側に推進挿入することにより、被補
修管1を覆うように構成されている。
【0032】フリクションカット3aは、管体2後方の
外径が刃口外径よりも小さくなるように設定するために
形成したものであり、これによって管体2を推進する際
に地盤との周面摩擦を低減することができ、管体2の推
進挿入をスムーズに行わせることができる。
【0033】フロントシール材4は、図2に示すように
管体2の内周面の全周にリング状に配置されたワイヤブ
ラシから構成され、管体軸方向に複数段(ここでは3
段)設けられている。ここでは、各フロントシール材4
間に、図3に示すようにグリース等の高粘性材5が充填
され、止水性能が確保されるようになっている。フロン
トシール材4としては、ここで挙げたワイヤブラシの
他、ゴムや合成樹脂あるいは発泡ウレタン等の使用も可
能である。
【0034】管体2のフロントシール材4よりも後方の
内面には、複数個所に、推進挿入方向(図1の矢印方
向)に沿って被補修管1側に湾曲突出する複数の板状ス
プリングスペーサ6の各一端(ここでは先端側)が固定
され、スプリングスペーサ6の後端側がフリーとなるよ
うに設置されている。スプリングスペーサ6は、図5及
び図6に示すように環状に配置して、管体軸方向に複数
段設置してもよく、また図7に示すようにスパイラル状
に配置してもよい。なお、ここではスペーサとして板状
スプリングスペーサ6を例に挙げて説明したが、これを
例えば半球ドーム状の頭部を有する部材を管体内面に固
着しても良いし、あるいは管体外面側よりプレス加工し
て管体内面に突出する半球ドーム状の突起を形成しても
よい。また管体2の内面の周方向複数個所に管体軸方向
に延びる補強リブや、管体周方向に延びる主桁を設けて
もよく、この場合には管体の強度の確保が容易となっ
て、施工可能な管体の径や推進距離を延長することがで
きる。
【0035】次に、本実施形態に係る管体2を用いて地
下埋設体を補強及び補修する方法について図8及び図9
に基づき図1乃至図7を参照しながら説明する。まず、
作業用の立坑7内で露出した被補修管1を一部を残し切
断した後、坑口8と元押しジャッキ9を設置する。次い
で、管体2を図示しないクレーン等で吊り上げて、その
刃口3を有する先端を坑口8より被補修管1の後端露出
部に外側より嵌め込み、この状態を保持させる。次に、
元押しジャッキ9の各シリンダ11を伸長させて、その
先端の押輪12を管体2の後端に押し当て、更に各シリ
ンダ11を伸長させて管体2を推進させる(図8)。推
進初期の段階では、管体2の先端部内面と被補修管1外
面との間の隙間間隔は、フロントシール材4と押輪12
及びクレーンによって維持される。推進挿入が進むにつ
れて各スプリングスペーサ6が被補修管1外面と接触す
るようになれば、管体2は各スプリングスペーサ6によ
って調心作用を受けながらスライド自在に弾性保持され
るので、クレーンは不要となる。また推進挿入時に管体
2と被補修管1との隙間Cに入り込もうとする水や土砂
は、フロントシール材4により隙間Cへの進入が阻止さ
れる。補修距離が長い場合は、図9に示すように延長管
2Aを順次溶接等により接続して継ぎ足し、推進挿入を
継続して、被補修管1を外側より覆っていく。被補修管
1の補強及び補修すべき部位が管体2及び延長管2Aに
より全て覆われれば、延長管2A後端と被補修管1の後
端露出部との間をシール等により密閉し、被補修管1の
切断部位を管継手や溶接等により接続して、管を復旧
し、供用できる状態とした後、坑口8を埋め戻す。
【0036】このように、本実施形態においては、被補
修管1をこれよりも大径の管体2によって外側より覆う
ことにより補修するようにしているので、被補修管1の
有効径を確保できるとともに、補修後の強度およびじん
性を高めることができる。
【0037】実施形態2.図10及び図11は本発明の
第2の実施形態に係る補強及び補修用管体を用いた地下
埋設体の補強及び補修方法の工程の説明図であり、各図
中、前述の第1実施形態(図8,図9)と同一部分には
同一符号を付してある。なお、ここでも地下埋設体とし
て水平配置の被補修管を例に挙げて説明する。
【0038】この実施形態に係る補強及び補修用管体
(以下、単に管体という)21は、分割構造リング体の
ピース部材21a,21bをリング周方向に連結したリ
ング体を、管軸方向に複数段重ねて構成されている。各
ピース部材21a,21bは、管軸方向に延びる補強リ
ブと継手板及び管体周方向に延びる主桁並びに前記補強
リブと主桁をとりつけて管体周面を形成するスキンプレ
ートから構成され、リング体を、管軸方向に複数段重ね
た状態では、補強リブが管元からフロントシール材の後
方まで設置されるようになっている。この場合、各リン
グ体を互いの補強リブが直線的に配置されるように連結
接続することが望ましいが、補強リブにかかる荷重を主
桁で受けることができるので、各リング体を互いの補強
リブが千鳥配置等となるように連結接続しても問題はな
い。
【0039】ピース部材21a,21bは、鋼からな
り、これらの接続を溶接により行うようにしている。こ
の場合、形成されたリング体も鋼製であるため、各リン
グ体の接続も溶接により行うようにしている。なお、ピ
ース部材21a,21bすなわちリング体の材質として
は、鋼に限定されるものでなく、鋳物、コンクリート、
セラミックス等の使用も可能であり、更に補強及び補修
距離が短い場合にはプラスチックの使用も可能である。
それ以外の構成、すなわち管体21は、その先端に刃口
と刃口後方にフリクションカットを有している点、管体
21の先端部の内周面に、被補修管1との隙間の間隔を
維持するためのスペーサ機能と隙間に水や土砂が入り込
むのを抑制するためのシール機能を備えたフロントシー
ル材が装着されている点、管体21のフロントシール材
よりも後方の内面の複数個所に、被補修管1側に突出す
る複数のスペーサが固定されている点、等については、
前述の第1実施形態のものと同様である。
【0040】次に、この実施形態に係る管体2を用いて
地下埋設体を切断することなく補強及び補修する方法に
ついて図10及び図11に基づき説明する。まず、作業
用の立坑7内に補強及び補修する被補修管1を露出さ
せ、坑口8と元押しジャッキ9を設置する。次いで、被
補修管1の露出部分の周りに、刃口を有する先端を坑口
8に向けた先端の各ピース部材を図示しないクレーン等
で吊り上げて嵌め込み、リング周方向に溶接により連結
接続して第1のリング体に形成することにより被補修管
1に嵌め込む。これにより、第1のリング体の先端部内
面と被補修管1外面との間の隙間間隔はフロントシール
材により、また第1のリング体の後端部内面と被補修管
1外面との間の隙間間隔はスペーサによって調心作用を
受けながらスライド自在に弾性保持される。次に、元押
しジャッキ9の各シリンダ11を伸長させて、その先端
の押輪12を第1のリング体の後端に押し当て、更に各
シリンダ11を伸長させて、坑口8より被補修管1の埋
設部外側に第1のリング体を推進させる。この推進挿入
時、第1のリング体と被補修管1との隙間に入り込もう
とする水や土砂は、フロントシール材により隙間への進
入が阻止される。
【0041】次いで、図10に示すように第1のリング
体後方の被補修管1の露出部分の周りに、後続の延長管
となるピース部材21a,21bを嵌め込んで、リング
周方向に溶接により連結接続することにより第2のリン
グ体に形成した後、第2のリング体を第1のリング体と
溶接により連結接続する。そして、再び元押しジャッキ
9の各シリンダ11を伸長させて、その先端の押輪12
を第2のリング体の後端に押し当て、更に各シリンダ1
1を伸長させて、被補修管1の埋設部外側に第2のリン
グ体を推進挿入させる。このようにして、第2のリング
体後方に順次新たにリング体を形成して溶接により連結
接続し、被補修管1との隙間間隔を維持しながら被補修
管1の埋設部外側に推進挿入することにより、各リング
体によって管体21を構築し、被補修管1を外側より覆
っていく。被補修管1の補強及び補修すべき部位が管体
21により全て覆われれば、管体21後端と被補修管1
の後端露出部との間をシール等により密閉して管を復旧
し、供用できる状態とした後、坑口8を埋め戻す。
【0042】実施形態3.図12は本発明の第3の実施
形態に係る補強及び補修用管体の構成を地下埋設体であ
る被補修管との関係で示す側面断面図であり、図中、前
述の第1実施形態(図1)と同一部分には同一符号を付
してある。なお、ここでも地下埋設体として水平配置の
被補修管を例に挙げて説明する。
【0043】この実施形態に係る補強及び補修用管体
(以下、単に管体という)31は、その管体内のフロン
トシール材4後方の周方向複数個所に、グラウト等の充
填材を被補修管1との隙間に充填するための充填材吐出
用ノズル(以下、単にノズルという)32を設けるとと
もに、管体31の軸方向に、各ノズル32に連なる複数
の充填材供給用配管(以下、単に配管という)33を一
体形成したものであり、それ以外の構成は前述の第1実
施形態のものと同様である。
【0044】次に、この実施形態に係る管体31を用い
て地下埋設体を補強及び補修する方法について図12に
基づいて説明するが、前述の図8及び図9で説明した作
業用の立坑7内に被補修管1を露出させて、被補修管1
を一部を残し切断した後、坑口8と元押しジャッキ9を
設置して、立坑7内で管体31を被補修管1に外嵌さ
せ、元押し推進工法により管体31を推進させて被補修
管1の外側を覆うまでの工程については、前述の第1実
施形態のものと同様であるので、説明を省略する。
【0045】この実施形態においては、管体31を被補
修管1外側へ推進挿入して、被補修管1の補強及び補修
すべき部位を管体31により全て覆った後に、管体31
と被補修管1との間隙に、充填材を配管33からノズル
32を通して吐出させて充填する工程が追加されている
点に特徴を有している。充填材として、モルタルなどの
水硬性材料やエポキシ樹脂などが目的・状況に応じて用
いられるが、ここでは、硬化時間の長いグラウトを使用
した。また、補修距離が長い場合は、その途中まではノ
ズル32よりグラウトを供給し、その後、後端より管体
31と被補修管1との間隙内に、既に供給したグラウト
の後端に届く長さのトレミー管を差し込み、トレミー管
を引き抜きながらトレミー管から後方の隙間内にグラウ
トを供給するようにした。
【0046】この実施形態においては、管体31と被補
修管1との間隙にグラウト(充填材)を供給して充填す
るようにしているので、止水性を一層高めることがで
き、信頼性が向上する。更にグラウトの充填により、被
補修管1に発生しているクラックや割れが充填補修され
る。充填補修のためには、充填材を構成する固体粒子を
なるべく細かいものにし、割れやクラック内に侵入し易
くすることが望ましい。なお、ここで説明した充填材と
配管およびノズルは、前述の第1及び第2の実施形態や
後述の実施形態にも適用可能である。
【0047】実施形態4.図13は本発明の第4の実施
形態に係る補強及び補修用管体の構成を地下埋設体であ
る橋脚との関係で示す一部断面表示を含む側面図、図1
4はその充填材供給工程の説明図であり、各図中、前述
の第3実施形態(図12)に相当する部分には同一符号
を付してある。
【0048】この実施形態に係る補強及び補修用管体
(以下、単に管体という)41は、その詳細について図
示しないが前述の第3実施形態の構成を全て備えてい
る。ただ、管体41が、その延長管41Aを含め、周方
向に分割されて施工時に互いに連結された複数のピース
部材41aから構成されている点、及び充填材43の吐
出用ノズル42が各延長管41Aにも設けれられている
点、が前述の第3実施形態のものと異なっている。
【0049】管体41を周方向に分割構成したのは、地
下埋設体が中実の橋脚44であり、分割構成としなけれ
ば嵌め込むことができないためである。
【0050】次に、この実施形態に係る管体41を用い
て地下埋設体を補強及び補修する方法について図13及
び図14に基づき説明する。まず、橋脚44周りのフー
チング45または地盤に複数のアンカー(図示せず)を
打つ。または橋脚44の地上部分の所定位置(周方向複
数個所)に反力用のジャッキ(図示せず)を設置する。
次いで、橋脚44の地上部分に刃口3が下端に位置する
ように先端のピース部材41aを溶接等により連結接続
してリング体に形成し、橋脚44に嵌め込む。次に、ア
ンカーまたは橋脚44に取り付けたジャッキによってリ
ング体を地中に圧入する。地盤が硬い場合は、この圧入
作業に先だって橋脚44周りの複数個所をアースドリル
等で掘り返しておいてもよい。補修距離が長い場合は、
後続の延長管41Aを順次溶接等により連結接続して継
ぎ足し、圧入を継続することにより、各リング体によっ
て管体41を構築し、橋脚44を外側より覆っていく。
【0051】圧入作業が終了すると、管体41と橋脚4
4との間隙に、ノズル42から充填材43を充填する
が、ここでは充填材43として2種類の充填材を使用し
た。1つは水と接触しただけでは直ぐには水和硬化しな
い高炉水砕スラグ微粉末スラリー43aであり、他の1
つは石灰水溶液43bである。高炉水砕スラグの微粉末
は、ブレーン比表面積値で、4000cm2 /g〜8000cm2 /g程
度の中から施工条件により選択した。先に高炉水砕スラ
グ微粉末スラリー43aを注入し、後から石灰水溶液4
3bを高炉水砕スラグ微粉末スラリー43a内に注入浸
透させ、この石灰刺激により高炉水砕スラグ微粉末の水
和反応を実質的に生起させ、スラリー層全体を固化結合
させる。管体41と橋脚44との間隙に高炉水砕スラグ
微粉末スラリー43aを注入して充填するとき、微粉末
が下に分離沈降し、水が上部に溜まっていく現象(ブリ
ージング現象)が起こることが予想されるが、構わずに
充填作業を続け、上部で不健全部分を処理することで対
応する。ただし、高炉水砕スラグ微粉末スラリー43a
の注入、充填をつぎはぎ的に行うと、ブリージング水が
管体41の途中に溜まって未充填欠陥部が発生するた
め、注意しながら施工する。
【0052】管体先端から若干の水や土砂が管体41と
橋脚44との間隙に入り込んだ場合、充填材の硬化強度
が若干低下することがあるが、本補修方法そのものに影
響するものではない。何らかの状況で、かなりの量の水
や土砂が間隙に入り込んだ場合、充填材を構成する水の
量を低減させるなど、配合調整で対応する。
【0053】高炉水砕スラグ微粉末スラリー43aと石
灰水溶液43bとは、管体41の周方向複数個所に設置
してある配管33とノズル42により、別々に供給する
ことができるが、それ以外の注入、充填方式を採用する
こともできる。例えば、管体41の最後部(最上部)か
ら隙間内にトレミー管を差し込み、最先端(最下端)か
ら充填材43を供給しながらトレミー管を引き抜くよう
にする。または管体41の先端側(下端側)はノズル4
2から供給し、後端側(上端側)はトレミー管から供給
する。このノズル42とトレミー管による複合供給方式
は、補強及び補修距離が長い場合に有効である。
【0054】なお、橋脚44の地上部分の補強及び補修
については、延長管41Aにより行っても、また従来の
ように鋼板等を巻き立てることにより行ってもよい。
【0055】この実施形態においては、橋脚44のよう
な中実埋設体でもその外側に、先端に刃口3を有する管
体41を嵌め込んで、管体41を地中に圧入するするだ
けで、補強及び補修できるため、橋脚44のような中実
埋設体の埋設部周辺を大幅に掘り返し露出させる必要が
なく、工期を大幅に短縮できて、費用を低減させること
ができる。また橋脚等が水中に設置されている場合にも
適用できる。
【0056】実施形態5.図15は本発明の第5の実施
形態に係る補強及び補修用管体の構成を地下埋設体であ
る被補修管との関係で示す側面断面図であり、図中、前
述の第1実施形態(図3)と同一部分には同一符号を付
してある。なお、ここでも地下埋設体として水平配置の
被補修管を例に挙げて説明する。
【0057】この実施形態に係る補強及び補修用管体
(以下、単に管体という)51は、先端に刃口3を有す
るものの、フリクションカットは設けられていない。ま
た管体51には、先端部の内周面にワイヤブラシからな
る複数段(ここでは3段)のフロントシール材4が設け
られ、管体51と被補修管1及び各フロントシール材4
とで囲まれる隙間内に、管体51に設けた小孔52より
それぞれ空気等の圧力流体53が封入され、外方からフ
ロントシール材4を通して土砂が侵入するのを圧力流体
53によって阻止し、止水性能を確保できるようになっ
ている。また各小孔52には、それぞれ逆止弁(図示せ
ず)が装着され、各隙間内への圧力流体53の封入は可
能であるが、各隙間内から圧力流体53が漏れるのを防
止できるようになっている。なお、前記隙間内には、前
述の第1実施形態の図3で説明したようにグリース等の
高粘性材5が充填されていても構わずに圧力流体53を
封入する。これにより、気密性の確保が容易となる。ま
た、ここでは管体51の先端に刃口3を設けたものを例
に挙げて説明しているが、刃口3は必ずしも必要ではな
い。なおまた、ここでは封入される圧力流体53として
空気を例に挙げて説明したが、これを高比重流動体に代
えてもよく、この場合でも圧力流体が空気であるばあい
と同等の作用効果を奏する。高比重流動体としては、固
体粒体または液体あるいは固体粉体を分散した粘稠体を
用いることができる。固体粒体としては、溶融状態の転
炉スラグを高圧の空気で吹き飛ばしてその表面張力で球
状に粒状化した転炉風砕スラグや、小粒に造粒された金
属、または比重3程度以上の鉱物の粒体が使用できる。
また粘稠体としては、金属粉、金属塩粉、酸化鉄粉また
は高比重鉱物粉など高比重固体(粉)を分散させた粘稠
体を用いることができる。それ以外の構成は前述の第1
実施形態のものと同様である。
【0058】この実施形態において、管体51と被補修
管1及び各フロントシール材4とで囲まれる隙間内への
圧力流体53の封入は、管体51を被補修管1の外側に
嵌め込んだ時点、つまり元押し推進工法により管体51
を推進させる前に行われる。
【0059】管体51の被補修管埋設部外側への推進挿
入時には、圧力流体53によって管体51と被補修管1
との隙間に入り込もうとする水や土砂が、フロントシー
ル材4内方より圧力を受け、その隙間内への進入が阻止
されるため、信頼性を高めることができる。
【0060】実施形態6.図16は本発明の第6の実施
形態に係る補強及び補修用管体の構成を地下埋設体であ
る被補修管との関係で示す側面断面図であり、図中、前
述の第1実施形態(図1)と同一部分には同一符号を付
してある。なお、ここでは地下埋設体として垂直配置の
被補修管を例に挙げて説明する。
【0061】この実施形態に係る補強及び補修用管体
(以下、単に管体という)61は、多段構成されたフロ
ントシール材4後方の管体61と垂直配置された被補修
管1との隙間に、被補修管1の後端より、固体粒体また
は液体あるいは固体粉体を分散した粘稠体からなる高比
重流動体62を所定量充填したものである。それ以外の
構成は前述の第1実施形態のものと同様である。
【0062】この実施形態において、管体61と被補修
管1との隙間内への高比重流動体62の封入は、管体6
1を被補修管1の外側に嵌め込んだ時点、つまり元押し
推進工法により管体51を推進させる前に行うのが望ま
しいが、地盤が比較的に柔らかい場所では、管体61の
先端を被補修管1の埋設部にある程度推進挿入してから
行っても問題はない。
【0063】被補修管1と管体61の隙間に充填された
高比重流動体62は、管体61の推進挿入の進行に伴い
フロントシール材4が沈下移動するため、被補修管1の
壁面を流動沈下することになる。この時、被補修管1の
壁面あるいは管体61の一部の壁面に高比重流動体62
が付着・残留する。したがって、高比重流動体62の材
料は、その付着・残留物が、後工程で隙間に充填される
セメント系あるいは樹脂系の充填材が硬化する際に、化
学的、物理的に悪影響を及ぼさないような材料選定が必
要である。
【0064】また、管体61の推進挿入終了時、すなわ
ち目的の深度まで管体61を沈設した時点で、充填して
いた高比重流動体62をどう扱うかは、管体61が砂礫
層までの沈設か、岩盤までの沈設かなど、さらに近隣の
地盤条件まで考慮に入れる等、状況により決定するが、
高比重流動体62として粒体(固体)を用いた場合に
は、粒体間の空隙に固化材を注入し物理的に固化する。
更に高比重流動体62として液体を用いた場合には、化
学的に固化する。
【0065】高比重流動体62として粒体(固体)を用
いる場合の材料選択は、溶融状態の転炉スラグを高圧の
空気で吹き飛ばしてその表面張力で球状に粒状化した転
炉風砕スラグや、小粒に造粒された金属、または比重3
程度以上の鉱物の粒体の使用が可能である。また粘稠体
を用いる場合の材料選択は、金属粉、金属塩粉、酸化鉄
粉または高比重鉱物粉など、化学的有害性がない高比重
固体(粉)を分散させた粘稠体も有効に使用できる。
【0066】管体61の被補修管埋設部外側への推進挿
入時には、地盤中の水や土砂等の流体が圧力を受けて管
体61と被補修管1との隙間に入り込もうとするが、フ
ロントシール材4はその内方より高比重流動体62の自
重による圧力を受け、これがフロントシール材4のバッ
クアップとして作用するので、その隙間内への進入が阻
止される。このため、信頼性をより高めることができ
る。
【0067】また、高比重流動体62は、管体61の沈
設時の中心に対するズレや変形に追随し、これを吸収す
るように作用する。更に管体61と被補修管1との隙間
が大きくなり、フロントシール材4のブラシの足が長く
なると通常シール効果は薄れるが、この実施形態では前
述したように高比重流動体62がフロントシール材4の
バックアップとして作用するので、シール効果の低下は
発生しない。
【0068】実施形態7.図17は本発明の第7の実施
形態に係る補強及び補修用管体の構成を地下埋設体であ
る被補修管との関係で示す側面断面図であり、図中、前
述の第6実施形態(図16)と同一部分には同一符号を
付してある。なお、ここでは地下埋設体として水平配置
の被補修管を例に挙げて説明する。
【0069】この実施形態に係る補強及び補修用管体
(以下、単に管体という)71は、その被補修管1との
隙間内へ固体粒体または液体あるいは固体粉体を分散し
た粘稠体からなる高比重流動体62を封入できるように
している。管体71のフロントシール材4後方の所定距
離離れた位置には、フロントシール材4と同様の構成を
有するワイヤブラシ4Aをその自由端が管体71の推進
挿入方向に向くように配置するとともに、管体71と被
補修管1と先端側フロントシール材4及びワイヤブラシ
4Aとで囲まれる隙間内に高比重流動体62を封入でき
るように、管体71に小孔72が設けられている。ま
た、小孔72には、逆止弁(図示せず)が装着され、隙
間内への高比重流動体62の封入は可能であるが、隙間
内から高比重流動体62が漏れるのを防止できるように
なっている。高比重流動体62として粒体(固体)を用
いる場合の材料選択は、溶融状態の転炉スラグを高圧の
空気で吹き飛ばしてその表面張力で球状に粒状化した転
炉風砕スラグや、小粒に造粒された金属、または比重3
程度以上の鉱物の粒体の使用が可能である。また金属
粉、金属塩粉、酸化鉄粉または高比重鉱物粉など、化学
的有害性がない高比重固体(粉)を分散させた粘稠体も
有効に使用できる。
【0070】この実施形態において、管体71と被補修
管1との隙間内への高比重流動体62の封入は、管体7
1を被補修管1の外側に嵌め込んだ時点、つまり元押し
推進工法により管体51を推進させる前に行う。管体7
1の被補修管埋設部外側への推進挿入時、地盤中の水や
土砂等の流体が圧力を受けて管体71と被補修管1との
隙間に入り込み、2段目のフロントシール材4よりも内
側に侵入するようなことがあっても、最後部(3段目)
のフロントシール材4はその内方より高比重流動体62
の圧力を受け、これが最後部のフロントシール材4のバ
ックアップとして作用するので、それより後方の隙間内
への進入は阻止される。
【0071】また、管体71の推進挿入終了時、すなわ
ち目的の深度まで管体71を挿入した時点で、充填して
いた高比重流動体62をどう扱うかは、地質が砂礫層
か、岩盤かなど、さらに近隣の地盤条件まで考慮に入れ
る等、状況により決定するが、高比重流動体62として
粒体(固体)を用いた場合には、粒体間の空隙に固化材
を注入し物理的に固化する。更に高比重流動体62とし
て液体を用いた場合には、化学的に固化する。固化材等
の高比重流動体62部分への注入は、高比重流動体充填
部まで届く長さのトレミー管を差し込んで、トレミー管
によりワイヤブラシ4Aに穴を開けて貫通させ、トレミ
ー管を引き抜きながらトレミー管から隙間内に固化材を
供給する、又は前述の第3実施形態(図12)で説明し
たようなノズルと配管を周方向複数箇所に設けておい
て、ノズルより固化材を供給することにより行う。その
際、呼吸穴が必要であれば、トレミー管により開ける穴
を大きくする、あるいはノズルの幾つかを高比重流動体
62回収用として利用する。
【0072】実施形態8.図18は本発明の第8の実施
形態に係る補強及び補修用管体の構成を地下埋設体であ
る被補修管との関係で示す側面断面図、図19はその要
部を拡大して示す平面図、図20はその逆止蓋部分を拡
大して示す側面断面図であり、各図中、前述の第7実施
形態(図17)と同一部分には同一符号を付してある。
なお、ここでは地下埋設体として水平配置の被補修管を
例に挙げて説明する。
【0073】この実施形態に係る補強及び補修用管体
(以下、単に管体という)81は、1段目のフロントシ
ール材4と2段目のフロントシール材すなわちワイヤブ
ラシ4Bとの間の距離を大きくとるとともに、ワイヤブ
ラシ4Bはその自由端が管体81の推進挿入方向に向く
ように配置し、かつそれらの間におけるフリクションカ
ット3a後方の周方向複数箇所に、管体81の被補修管
1外側への推進挿入時にある一定量をこえて管体内に入
り込んだ水や土砂を排出するための孔82を設け、各孔
82には所定の内圧により開く逆止蓋83を設けたもの
であり、それ以外の構成は前述の第7実施形態のものと
同様である。
【0074】この実施形態において、孔82の形成位置
をワイヤブラシ4Bの近傍に設定するとともに、ワイヤ
ブラシ4Bは、先端を金具で挟み込んで束ね、管体内に
入り込んだ水や土砂を掬って孔82側にへスムーズに案
内できるようにした。
【0075】管体81は、その後端に図示しない延長管
を接続する関係で、間欠的に推進挿入される。したがっ
て、延長管を接続するために推進挿入を停止している時
など、孔82には地盤側からの土圧により水や土砂が入
り込むことが想定される。これを防ぐために逆止蓋83
は設けられている。
【0076】また、管体81の推進圧は、管体先端部
(フロントシール材4)にかかるので、管体81内に入
り込んだ水や土砂が推進挿入時にある一定量をこえる
と、推進圧が管体81内に入り込んだ水や土砂にかか
り、これが排水や排土のための押し出し力として作用す
る。この状態になると、逆止蓋83には内圧がかかり、
この内圧がある一定以上に上がると、逆止蓋83が開か
れ(地盤側に抜ける)て孔82が開放され、排水や排土
が開始される。
【0077】なお、内圧による逆止蓋83の抜け出しを
よりスムーズに行わせるために、孔82の向きをワイヤ
ブラシ4Bの傾斜方向に沿わせて形成し、逆止蓋83の
頭部と軸部の間に孔82の傾斜角度に対応する角度を付
けるようにしてもよい。
【0078】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、地
中に埋設された管状または柱状の埋設体よりも大径に設
定された管体の先端部の内周面に、埋設体との隙間間隔
を維持するためのスペーサ機能と前記隙間に水や土砂が
入り込むのを抑制するためのシール機能を備えたフロン
トシール材を装着してなる補強及び補修用管体を、管状
または柱状の埋設体の露出部分または地上部分に嵌め込
み、補強及び補修用管体を埋設体との隙間間隔を維持し
ながら埋設体の埋設部外側に推進挿入するようにしたの
で、埋設体の有効径の確保および補修後の強度やじん性
の確保が容易となる。
【0079】また、本発明によれば、補強及び補修用管
体の先端に刃口を設けたので、埋設体の埋設部外側に推
進挿入する際の押し込み力を低減させることができる。
【0080】また、本発明によれば、刃口の後方に、フ
リクションカットを形成して、補強及び補修用管体後方
の外径が小さくなるように設定したので、補強及び補修
用管体を推進する際に地盤との周面摩擦を低減すること
ができ、補強及び補修用管体の推進挿入をスムーズに行
わせることができる。
【0081】また、本発明によれば、補強及び補修用管
体の内面の複数個所に、埋設体側に突出する複数のスペ
ーサを設けたので、各スペーサによって補強及び補修用
管体と埋設体との心ズレを防止でき、補強及び補修用管
体の推進挿入をスムーズに行わせることができる。
【0082】また、本発明によれば、スペーサを、推進
挿入方向に沿って埋設体側に湾曲突出する板状スプリン
グスペーサから形成して、その一端を管体内面に固定す
るようにしたので、各スプリングスペーサに補強及び補
修用管体の調心機能を持たせることができる。
【0083】また、本発明によれば、地中に埋設された
管状または柱状の埋設体の露出部分または地上部分の周
りに、先端部内周にフロントシール材を有する分割構造
リング体のピース部材、または先端に刃口と先端部内周
にフロントシール材を有する分割構造リング体のピース
部材を、リング周方向に連結して第1のリング体に形成
し嵌め込むとともに、第1のリング体を埋設体との隙間
間隔を維持しながら埋設体の埋設部外側に推進挿入し、
第1のリング体後方の埋設体の露出部分または地上部分
の周りに、分割構造リング体のピース部材をリング周方
向に連結して第2のリング体に形成し嵌め込んだ後、第
2のリング体を第1のリング体と連結する構造で、埋設
体との隙間間隔を維持しながら埋設体の埋設部外側に推
進挿入し、更に、第2のリング体後方に順次新たにリン
グ体を形成して連結する構造で、埋設体との隙間間隔を
維持しながら埋設体の埋設部外側に推進挿入することに
より、各リング体によって補強及び補修用管体を構築
し、埋設体を覆うようにしたので、補強及び補修用管体
の埋設体への嵌め込みが容易となり、管体を中空埋設体
のみならず中実埋設体の補強及び補修にも適用させるこ
とができるとともに、埋設体が橋脚(中実)の場合に
は、工期を大幅に短縮できて、費用を低減させることが
できる。
【0084】また、本発明によれば、分割構造リング体
のピース部材を、管軸方向に延びる補強リブと継手板及
び管体周方向に延びる主桁並びに前記補強リブと主桁を
とりつけて管体周面を形成するスキンプレートから構成
し、補強リブを管元からフロントシール材の後方まで設
置するようにしたので、強度の確保が容易となって、施
工可能な推進距離を延長することができる。
【0085】また、本発明によれば、ピース部材を鋼製
にして、ピース部材相互を溶接により接合するようにし
たので、リング体の外周に突出部がなくなって、推進挿
入をスムーズに行わせることができるとともに、止水性
の確保が容易となる。
【0086】また、本発明によれば、リング体を鋼製に
して、リング体相互を溶接により接合するようにしたの
で、管体の全周に亘り突出部がなくなって、推進挿入を
スムーズに行わせることができるとともに、止水性の確
保が容易となる。
【0087】また、本発明によれば、管体内のフロント
シール材後方に、充填材吐出用ノズルを設けるととも
に、管体軸方向に、充填材供給用配管を一体形成するよ
うにしたので、充填材の供給を容易に行うことができる
とともに、充填材供給用配管に補強リブの機能を持たせ
ることができる。
【0088】また、本発明によれば、フロントシールを
多段構成とし、管体内のフロントシール材と埋設体とで
囲まれる隙間内に圧力流体を封入するようにしたので、
圧力流体がフロントシールを内方で支持するバックアッ
プとして作用し、推進挿入時に水や土砂が隙間に入り込
むのを阻止することができ、信頼性が高まる。
【0089】また、本発明によれば、フロントシールを
多段構成とし、管体内のフロントシール材と埋設体とで
囲まれる隙間内に高比重流動体を封入するようにしたの
で、高比重流動体がフロントシール材のバックアップと
して作用し、推進挿入時に地盤中の水や土砂等の流体が
圧力を受けて管体と被補修管との隙間に入り込むのを阻
止することができ、信頼性をより高めることができる。
【0090】また、本発明によれば、管体内のフロント
シール材後方の埋設体との間の隙間に、高比重流動体を
所定量充填するようにしたので、垂直配置の被補修管の
補強及び補修に際し、高比重流動体の自重による圧力を
フロントシールに与えることができて、フロントシール
材のバックアップとして作用させることができて、推進
挿入時に地盤中の水や土砂等の流体が圧力を受けて管体
と被補修管との隙間に入り込むのを阻止することがで
き、信頼性をより高めることができる。更に高比重流動
体の充填を管体の後端より行うことができるので、高比
重流動体の充填作業が容易となるとともに、充填するタ
イミングを自由に選択することができる。
【0091】また、本発明によれば、高比重流動体とし
て、固体粒体または液体あるいは固体粉体を分散した粘
稠体を用いたので、管体の推進挿入時の心ズレや変形に
追随させて、これを吸収することができる。更に管体と
被補修管との隙間が大きくなり、フロントシール材のブ
ラシの足が長くなっても、シール効果の低下を防止する
ことができる。
【0092】また、本発明によれば、フロントシールを
多段構成とし、管体における1段目のフロントシール材
と2段目のフロントシール材間のフリクションカット後
方に、埋設体外側への推進挿入時にある一定量をこえて
管体内に入り込んだ水や土砂を排出するための複数の孔
を設けたので、管体内に入り込んだ水や土砂が深部にま
で侵入するのを防止することができる。
【0093】また、本発明によれば、水や土砂を排出す
るための複数の孔に、所定の内圧により開く逆止蓋を設
けたもので、推進挿入停止時に地盤側からの土圧により
孔内に水や土砂が入り込むのを防止することができる。
【0094】また、本発明によれば、少なくとも2段目
のフロントシール材を、その自由端が管体の推進挿入方
向を向くように設定したので、管体内に入り込んだ水や
土砂を2段目のフロントシール材により掬って孔側にへ
スムーズに案内することができる。
【0095】また、本発明によれば、補強及び補修用管
体を埋設体埋設部外側へ推進挿入した後に、補強及び補
修用管体と埋設体との間隙に充填材を充填するようにし
たので、補強および補修後の強度およびじん性を一層高
めることができ、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る補強及び補修用管
体の構成を地下埋設体である被補修管との関係で示す側
面断面図である。
【図2】図1のA−A線矢視方向から見た正面断面図で
ある。
【図3】第1実施形態に係る補強及び補修用管体の先端
部のフロントシール部を拡大して示す側面断面図であ
る。
【図4】第1実施形態に係る補強及び補修用管体のスプ
リングスペーサ部を拡大して示す側面断面図である。
【図5】図1のB−B線矢視方向から見た概略断面図で
ある。
【図6】第1実施形態に係る補強及び補修用管体のスプ
リングスペーサの配置例を示す説明図である。
【図7】第1実施形態に係る補強及び補修用管体のスプ
リングスペーサの他の配置例を示す説明図である。
【図8】第1実施形態に係る補強及び補修用管体を用い
た地下埋設体の補強及び補修方法の工程の説明図であ
る。
【図9】第1実施形態に係る補強及び補修用管体を用い
た地下埋設体の補強及び補修方法の工程の説明図であ
る。
【図10】本発明の第2実施形態に係る補強及び補修用
管体を用いた地下埋設体の補強及び補修方法の工程の説
明図である。
【図11】第2実施形態に係る補強及び補修用管体を用
いた地下埋設体の補強及び補修方法の工程の説明図であ
る。
【図12】本発明の第3実施形態に係る補強及び補修用
管体の構成を地下埋設体である被補修管との関係で示す
側面断面図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る補強及び補修用
管体の構成を地下埋設体である橋脚との関係で示す一部
断面表示を含む側面図である。
【図14】第4実施形態に係る補強及び補修用管体を用
いた地下埋設体の補強及び補修方法における充填材供給
工程の説明図である。
【図15】本発明の第5実施形態に係る補強及び補修用
管体の構成を地下埋設体である被補修管との関係で示す
側面断面図である。
【図16】本発明の第6実施形態に係る補強及び補修用
管体の構成を地下埋設体である被補修管との関係で示す
側面断面図である。
【図17】本発明の第7実施形態に係る補強及び補修用
管体の構成を地下埋設体である被補修管との関係で示す
側面断面図である。
【図18】本発明の第8実施形態に係る補強及び補修用
管体の構成を地下埋設体である被補修管との関係で示す
側面断面図である。
【図19】第8実施形態に係る補強及び補修用管体の要
部を拡大して示す平面図である。
【図20】第8実施形態に係る補強及び補修用管体の逆
止蓋部分を拡大して示す側面断面図である。
【符号の説明】
1 被補修管(管状埋設体) 2,21,31,41,51,61,71,81 補強
及び補修用管体 3 刃口 3a フリクションカット C 隙間 4 フロントシール材 4A ワイヤブラシ(フロントシール材) 4B ワイヤブラシ(2段目のフロントシール材) 6 スペーサ 21a,21b,41a, ピース部材 32,42 充填材吐出用ノズル 33 充填材供給用配管 43 充填材 44 橋脚(柱状埋設体) 53 圧力流体 62 高比重流動体 82 孔 83 逆止蓋

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に埋設された管状または柱状の埋設
    体よりも大径に設定された管体からなり、該管体はその
    先端部の内周面に、前記埋設体との隙間間隔を維持する
    ためのスペーサ機能と該隙間に水や土砂が入り込むのを
    抑制するためのシール機能を備えたフロントシール材が
    装着され、前記埋設体との隙間間隔を維持しながら該埋
    設体の外側に推進挿入することにより、該埋設体を覆う
    ように構成されてなることを特徴とする補強及び補修用
    管体。
  2. 【請求項2】 管体の先端に刃口を設けてなることを特
    徴とする請求項1記載の補強及び補修用管体。
  3. 【請求項3】 刃口の後方に、フリクションカットを形
    成して、補強及び補修用管体後方の外径が小さくなるよ
    うに設定したことを特徴とする請求項2記載の補強及び
    補修用管体。
  4. 【請求項4】 管体内面の複数個所に、埋設体側に突出
    する複数のスペーサを設けたことを特徴とする請求項1
    乃至請求項3のいずれかに記載の補強及び補修用管体。
  5. 【請求項5】 スペーサを、推進挿入方向に沿って埋設
    体側に湾曲突出する板状スプリングスペーサから形成し
    て、その一端を管体内面に固定したことを特徴とする請
    求項4記載の補強及び補修用管体。
  6. 【請求項6】 管体が、分割構造リング体のピース部材
    をリング周方向に連結したリング体を、管軸方向に複数
    段重ねて構成されてなることを特徴とする請求項1乃至
    請求項5のいずれかに記載の補強及び補修用管体。
  7. 【請求項7】 分割構造リング体のピース部材が、管軸
    方向に延びる補強リブと継手板及び管体周方向に延びる
    主桁並びに前記補強リブと主桁をとりつけて管体周面を
    形成するスキンプレートから構成され、該補強リブが管
    元からフロントシール材の後方まで設置されてなること
    を特徴とする請求項6記載の補強及び補修用管体。
  8. 【請求項8】 ピース部材が鋼製であり、ピース部材相
    互が溶接により接合されてなることを特徴とする請求項
    6又は請求項7記載の補強及び補修用管体。
  9. 【請求項9】 リング体が鋼製であり、リング体相互が
    溶接により接合されてなることを特徴とする請求項6又
    は請求項7記載の補強及び補修用管体。
  10. 【請求項10】 管体内のフロントシール材後方に、充
    填材吐出用ノズルを設けるとともに、管体軸方向に、充
    填材供給用配管を一体形成したことを特徴とする請求項
    1乃至請求項9のいずれかに記載の補強及び補修用管
    体。
  11. 【請求項11】 フロントシールを多段構成とし、管体
    内のフロントシール材と埋設体とで囲まれる隙間内に圧
    力流体を封入してなることを特徴とする請求項1乃至請
    求項10のいずれかに記載の補強及び補修用管体。
  12. 【請求項12】 フロントシールを多段構成とし、管体
    内のフロントシール材と埋設体とで囲まれる隙間内に高
    比重流動体を封入してなることを特徴とする請求項1乃
    至請求項10のいずれかに記載の補強及び補修用管体。
  13. 【請求項13】 管体内のフロントシール材後方の埋設
    体との間の隙間に、高比重流動体を所定量充填してなる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに
    記載の補強及び補修用管体。
  14. 【請求項14】 高比重流動体が、固体粒体または液体
    あるいは固体粉体を分散した粘稠体であることを特徴と
    する請求項12又は請求項13記載の補強及び補修用管
    体。
  15. 【請求項15】 フロントシールを多段構成とし、管体
    における1段目のフロントシール材と2段目のフロント
    シール材間のフリクションカット後方に、埋設体外側へ
    の推進挿入時にある一定量をこえて管体内に入り込んだ
    水や土砂を排出するための複数の孔を設けたことを特徴
    とする請求項3乃至請求項10のいずれかに記載の補強
    及び補修用管体。
  16. 【請求項16】 各孔に、所定の内圧により開く逆止蓋
    を設けたことを特徴とする請求項15記載の補強及び補
    修用管体。
  17. 【請求項17】 少なくとも2段目のフロントシール材
    を、その自由端が管体の推進挿入方向を向くように設定
    したことを特徴とする請求項15又は請求項16記載の
    補強及び補修用管体。
  18. 【請求項18】 地中に埋設された管状または柱状の埋
    設体の露出部分または地上部分に、該埋設体よりも大径
    に設定されて、先端部内周にフロントシール材を装着し
    てなる補強及び補修用管体、または先端に刃口と先端部
    内周にフロントシール材を装着してなる補強及び補修用
    管体を、嵌め込む工程と、 前記補強及び補修用管体を埋設体との隙間間隔を維持し
    ながら該埋設体の埋設部外側に推進挿入する工程と、を
    有することを特徴とする補強及び補修用管体を用いた地
    下埋設体の補強及び補修方法。
  19. 【請求項19】 地中に埋設された管状または柱状の埋
    設体の露出部分または地上部分の周りに、先端部内周に
    フロントシール材を有する分割構造リング体のピース部
    材、または先端に刃口と先端部内周にフロントシール材
    を有する分割構造リング体のピース部材を、リング周方
    向に連結して第1のリング体に形成し嵌め込む工程と、 第1のリング体を埋設体との隙間間隔を維持しながら該
    埋設体の埋設部外側に推進挿入する工程と、 第1のリング体後方の埋設体の露出部分または地上部分
    の周りに、分割構造リング体のピース部材をリング周方
    向に連結して第2のリング体に形成し嵌め込んだ後、第
    2のリング体を第1のリング体と連結し、埋設体との隙
    間間隔を維持しながら埋設体の埋設部外側に推進挿入す
    る工程と、 第2のリング体後方に順次新たにリング体を形成して連
    結し、埋設体との隙間間隔を維持しながら埋設体の埋設
    部外側に推進挿入することにより、各リング体によって
    補強及び補修用管体を構築し、埋設体を覆う工程と、を
    有することを特徴とする補強及び補修用管体を用いた地
    下埋設体の補強及び補修方法。
  20. 【請求項20】 補強及び補修用管体を埋設体埋設部外
    側へ推進挿入した後に、該補強及び補修用管体と埋設体
    との間隙に充填材を充填することを特徴とする請求項1
    8又は請求項19記載の補強及び補修用管体を用いた地
    下埋設体の補強及び補修方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064368A (ja) * 2005-08-31 2007-03-15 Nichiei Doryoku Kogyo Kk 大径管の連続補修方法
JP2012219590A (ja) * 2011-04-14 2012-11-12 Nippon Hume Corp 推進管の連結部構造
JP2013238257A (ja) * 2012-05-11 2013-11-28 Kurodite Kogyo Kk 管離脱防止装置
KR101338372B1 (ko) * 2011-06-13 2013-12-06 김강우 배관용 보온재 커버

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