JPH10176208A - 廃合成樹脂材の高炉炉頂装入方法 - Google Patents

廃合成樹脂材の高炉炉頂装入方法

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JPH10176208A
JPH10176208A JP8337023A JP33702396A JPH10176208A JP H10176208 A JPH10176208 A JP H10176208A JP 8337023 A JP8337023 A JP 8337023A JP 33702396 A JP33702396 A JP 33702396A JP H10176208 A JPH10176208 A JP H10176208A
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JP
Japan
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furnace
synthetic resin
resin material
waste synthetic
blast furnace
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JP8337023A
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English (en)
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Hideaki Tsukiji
秀明 築地
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃合成樹脂材を、小粒状化処理せずより大き
な寸法で高炉の炉頂から装入し、ガス流により吹き飛ば
されるのを抑制し、歩留りよく装入すること。 【解決手段】 廃合成樹脂材を高炉原料として準備する
工程、小粒焼結鉱を高炉原料として準備する工程、準備
された廃合成樹脂材および小粒焼結鉱を混合して混合物
2を準備する工程、および、混合物2を高炉の炉頂1の
装入装置としての分配シュート4から高炉内装入原料層
としての鉱石層3の表面上であって炉芯5と炉壁6との
中間帯の局部領域に装入する工程により廃合成樹脂材を
高炉炉頂1から装入する。望ましくは、廃合成樹脂材の
長径を50〜100mm、小粒焼結鉱のして粒径が1.
5mm以上のものを使用し、炉芯5から炉壁6に向かっ
て炉内半径の30から80%の範囲内の局部領域に上記
混合物2を装入する。 【効果】 高炉での溶銑コストが易くなり、廃合成樹脂
材の有効利用になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、溶銑を製造する
高炉の炉頂から廃合成樹脂材を原料の一部として歩留よ
く装入する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】銑鉄を製造する高炉では、炉頂から鉄鉱
石、副原料および燃料となるコークスを装入し、炉下部
の羽口から高温(約1200℃)の空気を吹き込み、羽
口先に降下したコークスを燃焼させ、高温の還元性ガス
を発生させ溶銑を製造する。上記コークスを製造するた
めには原料炭を必要とするが、原料炭の産地は限定さ
れ、しかも、燃料用石炭よりも高価である。そこで、高
炉操業においては、高価なコークス使用量を削減するた
めに、従来、羽口から微粉炭等の固体燃料を吹き込むこ
とによって溶銑の製造コストを低減する試みがなされて
いる。
【0003】一方、近年、廃合成樹脂材の処理方法が、
社会的にもまた環境上でも問題となっている。廃合成樹
脂材の処理方法としては、埋立処理および焼却処理が主
流となっている。しかしながら、埋立処理においては埋
立用地の不足が問題となっており、また、焼却処理にお
いては排ガス処理の問題や、廃合成樹脂材が高い発熱量
を有するので焼却炉内で局部的に高温となりホットスポ
ットが発生し、炉壁耐火物が損傷するといった問題が発
生している。
【0004】上記状況下において、廃合成樹脂材を有効
利用することが望まれる。例えば、特公昭51−334
93号公報は、合成樹脂材の粉砕物を重油と混合してス
ラリー状にするか、または上記粉砕物を気体輸送して、
高炉の羽口から補助燃料として吹き込む方法(以下、
「先行技術1」という)を開示している。
【0005】また、特表平8−507105公報は、溶
銑を製造する高炉への廃合成樹脂材の吹き込み技術に関
して、廃合成樹脂材の粒子径を粉砕、裁断または熱的細
粒化により、主として1〜10mmの範囲内、特に5m
m程度にするのが望ましく、比表面積の大きな集結体の
形で吹き込む技術(以下、「先行技術2」という)を開
示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た先行技術には、下記問題がある。先行技術1は、微粒
の廃合成樹脂材を高炉羽口から吹き込むので、燃焼帯を
通過するときの燃焼性が良好であるという利点を有す
る。しかしながら、廃合成樹脂材を気体輸送して高炉羽
口から吹き込むために0.1mm以下という細かい粒子
に粉砕する必要がある。水および/または重油と廃合成
樹脂粒子等の固体燃料とのスラリーを燃料として用いる
場合には、固体燃料の沈降等スラリーの長期安定性の欠
如が問題となる。そこで、廃合成樹脂粒子の分散性を高
めるために、廃合成樹脂材を細かく粉砕する必要があ
る。ところが、廃合成樹脂材の粉砕は石炭の粉砕等に比
べて難しく、ボールミル等を用いる粉砕では、粉砕によ
り発熱し合成樹脂材が溶融固化して、粉砕機のトラブル
の原因になる。特に、廃合成樹脂粒子径を小さくしよう
とするほど溶融固化が顕著になるので処理費用が嵩む。
【0007】先行技術2は、廃合成樹脂粒子径を1〜1
0mm、特に、5mm程度として比表面積を大きくすれ
ば、その粉砕に多額のコストをかけることなく、且つ、
微粉炭吹込みの場合に起こり得るような爆発の危険性が
全くないので、流動層化ガスとして不活性ガスを使用す
る必要はなく、圧縮空気を使用することができるという
利点を有する。しかしながら、先行技術2においても細
かく破砕しなければならないという問題が残る。
【0008】上述したように、先行技術には、廃合成樹
脂材を高炉羽口から吹込みコークスの一部代替として使
用するためには、所定粒度に細かく破砕・粉砕しなけれ
ばならず、破砕・粉砕技術上の問題およびコストがかか
るという問題点がある。
【0009】そこで、上記問題を回避するために、高炉
炉頂から廃合成樹脂材を装入することに着眼した。この
場合に問題となるのは、高炉内を上昇するガス流により
炉頂から装入された廃合成樹脂材が吹き飛ばされて、装
入歩留が低下することである。
【0010】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決して、廃合成樹脂材を高炉原料の一部として歩留
よく装入する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上述した
観点から、廃合成樹脂材を上述したよう細かく破砕・粉
砕しなくてもよい利用方法として高炉炉頂から装入する
ことに着眼し、且つこれを歩留よく装入する方法を開発
すべく鋭意研究を重ねた。
【0012】高炉炉内ガスは炉頂から排出されておりそ
の平均流速は通常0.9〜1.2m/sec程度であ
る。従って、廃合成樹脂材を炉頂から装入する場合、廃
合成樹脂材の大きさが一定値よりも小さいと、そのまま
装入したのでは炉頂から上昇するガス流により吹き飛ば
され、炉外へ排出されてしまう。そこで、廃合成樹脂材
の大きさを、ガス流によって吹き飛ばされず流動化を開
始する限界の大きさ以上のものにすることが考えられ
る。しかしながら、この条件を満たすような廃合成樹脂
材の大きさでは、装入装置の大幅な改造や他の装入原料
との混合の均一性が維持できないこと、および燃焼性に
劣ること等のために高炉操業の安定性が劣化する。
【0013】従って、炉頂装入用の廃合成樹脂材の大き
さをある範囲内に限定することが望ましい。上記問題を
解決するために、廃合成樹脂材よりも相当に密度の大
きい装入原料と混合して装入すること、上記相当に密
度の大きい装入原料の粒度を比較的小さくしてガス流に
対する抵抗を大きくし、ガス流速を小さくすること、お
よび、上記混合物を、高炉ストックライン(高炉内装
入原料層の最上表面)面内においてできるだけガス流速
の小さい領域に装入することにより、炉頂から装入され
た密度の小さい廃合成樹脂材がガス流により吹き飛ばさ
れ難くすることができると考えた。
【0014】上記およびに適するものとして、小粒
焼結鉱を使用することを検討した。高炉原料である焼結
鉱の嵩密度は2.87g/cm3 であり、廃合成樹脂材
の嵩密度0.3g/cm3 よりもずっと大きい。焼成終
了後の焼結鉱は篩分けされ所定粒径範囲内のものが使用
され、それ以下の小さいものは「返鉱」としてリターン
され再度焼結工程に装入される。返鉱の粒径は、各製鉄
所の固有事情に依り一定ではないが、返鉱を装入すれば
ガス流速は遅くなるから、廃合成樹脂材が吹き飛ばされ
る割合を少なくするのに役立つ。従って、廃合成樹脂材
と混合して使用する小粒焼結鉱の最大粒径は特に限定す
る必要はない。一方、こうした目的に使用する小粒焼結
鉱の最小粒径としては、炉内上昇ガス流により焼結鉱自
体が吹き飛ばされない大きさとすべきである。そこで、
通常の高炉として内容積4000m3 の高炉を想定し、
炉内ストックラインにおけるガス流速よりも流動化開始
速度が大きくなるような焼結鉱の粒径を試算すると、
1.5mmとなる。即ち、粒径1.5mmより小さい焼
結鉱ではガス流により炉頂から吹き飛ばされる。従っ
て、廃合成樹脂材と混合して高炉炉頂から装入するのに
適する小粒焼結鉱の粒径は、1.5mm以上のものであ
る。
【0015】廃合成樹脂材と混合する小粒焼結鉱として
返鉱を利用すれば、次の効果がある。 (イ)小粒焼結鉱を再度焼結工程に装入することなく、
そのまま高炉原料として利用することができる。従っ
て、焼結鉱製造コストが易くなる。(ロ)小粒焼結鉱
は、廃合成樹脂材の燃焼により加熱され還元されるの
で、コークス比の低減にも役立つ。
【0016】本発明者等は上記観点から下記試験を行な
い、以下の結果を得た。ガス流により高炉炉頂から吹き
飛ばされる廃合成樹脂材の量に及ぼす廃合成樹脂材の大
きさの影響を把握するための試験をした。出銑量:1
0,000t/日の高炉において、廃合成樹脂材と小粒
焼結鉱との混合物を、ストックライン(炉内半径:5.
5m)の位置で、炉芯を中心とした半径3.5mの同心
円上を装入目標位置として、炉頂のベルレス装入装置か
ら分配シュートを介して廃合成樹脂材と小粒焼結鉱との
混合物を装入した。
【0017】この試験では、小粒焼結鉱粒径dssの上限
値を便宜上5mmにし、dss:1.5〜5mm、平均粒
径:3.6mmの粒度分布のものを使用し、廃合成樹脂
材は、大きさ(長径):25〜150mmまでの間で4
水準(25、50、100および150mm)について
行なった。廃合成樹脂材の重量:Wp、小粒焼結鉱の重
量:Wssのとき、廃合成樹脂材の配合比率αを、α=W
p/(Wp+Wss)で表わし、0.1〜0.4の間の4
水準(0.1、0.2、0.3および0.4)について
試験した。廃合成樹脂材の飛散量は、ガスフィルターに
捕捉された廃合成樹脂材量で測定し、その飛散率を、
{(廃合成樹脂材の飛散重量)/(廃合成樹脂材の装入
重量)}×100(%)で表わした。
【0018】上記試験結果より、図4に廃合成樹脂材の
長径dp と廃合成樹脂材の飛散率fとの関係を、廃合成
樹脂材の各配合比率α毎に示した。図4から、廃合成樹
脂材の長径が小さくなるとその飛散率f((飛散重量/
装入重量)×100(%))が増加し、その長径が50
mm未満になるとその飛散率が急激に増加する。従っ
て、廃合成樹脂材の長径は50mm以上であることが望
ましい。しかしながら、その長径が100mmを超える
と燃焼性が劣化する。以上より、廃合成樹脂材の長径を
50〜100mmの範囲内に限定するのが望ましい。
【0019】次に、廃合成樹脂材と小粒焼結鉱との混合
物のストックラインにおける装入領域が、廃合成樹脂材
の飛散率に及ぼす影響について述べる。上記高炉におい
て、廃合成樹脂材の長径dp :50〜100mmの範囲
内、小粒焼結鉱の粒径dss:1.5〜5mm、平均粒径
ss,mean :3.0〜4.0mmの範囲内とし、且つ、
廃合成樹脂材の配合比率α:0.2の条件下で、廃合成
樹脂材と小粒焼結鉱との混合物の炉内半径方向の装入位
置と、廃合成樹脂材の飛散率fとの関係を調べた。上記
試験結果を図5に示す。
【0020】図5から、混合物を炉芯から炉壁に向かっ
て半径の30〜80%の範囲内の局部領域に装入したと
きに廃合成樹脂材の飛散率が小さく、40〜70%の範
囲内にこれを装入すれば一層その飛散率が小さくなり、
廃合成樹脂材を効率的に使用することができる。ここ
で、局部領域とは、炉芯を中心とした幅2.5mの円帯
状領域をいうものとする。
【0021】一方、廃合成樹脂材の大きさは大きくなる
ほど、高炉内における反応性、並びに、小粒焼結鉱との
均一性が低下する。廃合成樹脂材の燃焼性および炉内装
入分布をできるだけ均一に維持し、安定な高炉操業を維
持することが必要である。廃合成樹脂材の長径が120
mmを超えると小径焼結との混合の均一性が損なわれ、
多量の廃合成樹脂材を使用する場合には高炉操業の安定
性を劣化させる。廃合成樹脂材の長径が100mm以下
であればそのような問題は回避される。
【0022】以上より、炉頂から装入する廃合成樹脂材
の長径は50〜100mmの範囲内のもの、そして、こ
れと混合して装入する小粒焼結鉱の粒径は1.5mm以
上のものであることが望ましい。
【0023】この発明は上記知見により得られたもので
あり、請求項1記載の廃合成樹脂材の高炉炉頂装入方法
は、廃合成樹脂材を高炉原料として準備する工程、小粒
焼結鉱を高炉原料としての準備する工程、上記各工程で
準備された廃合成樹脂材および小粒焼結鉱を混合して混
合物を準備する工程、および、上記混合物を高炉の炉頂
装入装置に供給し、この炉頂装入装置から上記混合物
を、予め装入された高炉原料層最表面上であって炉芯と
炉壁との中間帯領域の内の局部に装入することに特徴を
有するものである。
【0024】請求項2記載の廃合成樹脂材の高炉炉頂装
入方法は、請求項1の発明において、廃合成樹脂材とし
て長径が50〜100mmの範囲内のものを使用し、小
粒焼結鉱として粒径が1.5mm以上のものを使用し、
そして、前記炉芯と炉壁との中間帯領域とは炉芯から炉
壁の方向に向かって炉内径の30〜80%の範囲内の領
域であることに特徴を有するものである。
【0025】
【発明の実施の形態】次に、この発明を、図面を参照し
ながら説明する。図1は、この発明の一つの実施の形態
を説明するための高炉炉頂部の状況を示す概略縦断面模
式図である。炉頂1から廃合成樹脂材と小粒焼結鉱との
混合物2が鉱石層3の表面に装入された状態を示す。こ
こで、廃合成樹脂材および小粒焼結鉱はそれぞれ破砕さ
れ篩分けされて所定範囲内の寸法に調製されたものを、
ミキサー(図示せず)で混合し、炉頂1の分配シュート
4から装入する。
【0026】廃合成樹脂材は長径が50〜100mm、
小粒焼結鉱は粒径が1.5〜5mmの範囲内のものを使
用する。但し、ここでは、小粒焼結鉱の粒径の上限を5
mmとしたが、焼結鉱製造過程で発生する返鉱の粒度範
囲の上限は、通常当該製造過程によりきめられているの
で、その粒度範囲の上限に応じてきめればよい。従っ
て、この発明においては、小粒焼結鉱の粒径の上限を特
定する必要はない。装入目標位置を分配シュート4によ
り調整し、炉芯5と炉壁6との中央領域(炉芯から炉壁
に向かって半径の30〜70%の範囲内の領域を指し、
この明細書において「中間帯領域」という)に分布する
ように装入する。
【0027】高炉の正常な操業時には、炉芯と炉壁との
中間帯領域においては元来ガス流速が他の領域よりも小
さいので、廃合成樹脂材のように嵩密度の小さいものを
中間帯領域に装入すれば飛散され難く有利である。そし
て、廃合成樹脂材をこれよりも嵩密度の大きい小粒焼結
鉱と混合して装入すると、小粒焼結鉱によりこの中間帯
領域のガス流速を低く抑える作用により、廃合成樹脂材
の飛散を抑制する効果を発揮する。一方、ガス流速が遅
くなるとその分だけ鉱石の還元は遅れる。しかしなが
ら、長径が50〜100mm程度の大きさの廃合成樹脂
材であれば、鉱石還元材としてのコークスよりも物理的
にも化学的にも反応性が高いので、廃合成樹脂材のC
は、C+CO2 =2CO反応を活発に起こし、鉱石の還
元遅れを抑制する作用をする。
【0028】更に、全ソリューションロス反応量が一定
である条件下の高炉操業においては、廃合成樹脂材の装
入によりコークス比が低下し、また、コークス装入量の
一部を廃合成樹脂材に置換した場合、廃合成樹脂材が反
応しガス化する当量のコークスの反応量が減少するため
コークスの熱間強度の劣化が抑制され、コークスの粒径
低下量が減少する効果もある。
【0029】図2に、炉頂から混合物を中間帯領域に装
入した場合および混合物を装入しない場合の各々につい
て、ガス流速の炉内半径方向の分布を比較して示す。縦
軸は、空塔速度U0 に対するストックラインにおけるガ
ス流速Uの比U/U0 を対数目盛りで表す。同図より中
間帯領域に粒径の小さい焼結鉱と廃合成樹脂材との混合
物を装入することにより、この部分でのガス流速が大幅
に低下していることがわかる。従って、中間帯領域へ混
合物を装入することにより嵩密度の小さい廃合成樹脂材
の飛散を抑制することができる。
【0030】図3に、炉頂から混合物を中間帯領域に装
入した場合および混合物を装入しない場合の各々の操業
時における、炉内高さ方向に対する鉱石還元率の分布曲
線を示す。同図より、廃合成樹脂材と小粒焼結鉱との混
合物を中間帯領域に装入することにより鉱石の還元が促
進され、廃合成樹脂材が鉱石の還元に有効に作用してい
ることがわかる。
【0031】
【実施例】次に、この発明を、図1を参照しながら実施
例によって更に説明する。出銑量:10,000t/
日、ストックラインにおける炉内半径:5.5mの高炉
において、炉芯6を中心とした半径3.5mの同心円上
を装入位置に設定し、炉頂のベル装入装置4から補助分
配装置5を介して廃合成樹脂材と小粒焼結鉱との混合物
2を装入した。
【0032】表1に、使用した廃合成樹脂材の長径dp
および嵩密度ρp 、小粒焼結鉱の粒径dssおよび嵩密度
ρss、廃合成樹脂材の配合比率α、装入コークスの粒径
c、および、装入焼結鉱の粒径ds を示す。廃合成樹
脂材の使用量:130t/日で30日間の操業を行なっ
た。この際のガス流の空塔速度U0 は1.1m/sec
であった。なお、比較例として、廃合成樹脂材を使用し
ない点のみが実施例と異なる操業(通常操業)試験も行
なった。
【0033】
【表1】
【0034】実施例および比較例の試験操業における操
業結果を表2に示す。
【0035】
【表2】
【0036】実施例における廃合成樹脂材の飛散率fは
試験期間中常に1.0%以下に抑えられた。実施例の操
業成績においてはコークス比が改善された。また炉況も
安定しており、その他操業上および設備上に与える影響
は全くなく安定した操業が行なわれた。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
廃合成樹脂材を従来のように羽口から吹き込むために細
かく粒状化処理しなくても、炉頂から歩留よく装入する
ことができるので粒状化処理が不要となり、その処理費
用が安価となる。またコークスの一部代替としての効果
を発揮するのでコークス比が低減すると共に、廃合成樹
脂材の廃棄処分場所の逼迫解消にも寄与する廃合成樹脂
材の高炉の炉頂装入方法を提供することができ、工業上
有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態を説明する、廃合
成樹脂材と小粒焼結鉱との混合物が鉱石層の表面に装入
された状態を示す高炉炉頂部の概略縦断面模式図であ
る。
【図2】炉頂から中間帯領域に混合物を装入した場合お
よび装入しない場合の各々についてのガス流速の炉内半
径方向の分布を示すグラフである。
【図3】炉頂から中間帯領域に混合物を装入した場合お
よび装入しない場合の各々の操業時における、炉内高さ
方向に対する鉱石還元率の分布曲線である。
【図4】廃合成樹脂材の長径とその飛散率との関係を、
廃合成樹脂材の比率の水準毎に示すグラフである。
【図5】混合物の炉内半径方向の装入位置と廃合成樹脂
材の飛散率fとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 炉頂 2 廃合成樹脂材と小粒焼結鉱との混合物 3 鉱石層 4 分配シュート 5 炉芯 6 炉壁 7 コークス層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記(イ)〜(ニ)の工程からなること
    を特徴とする、廃合成樹脂材の高炉炉頂装入方法。 (イ)廃合成樹脂材を高炉原料として準備する工程、 (ロ)小粒焼結鉱を高炉原料として準備する工程、 (ハ)前記工程(イ)および(ロ)のそれぞれで準備さ
    れた廃合成樹脂材および小粒焼結鉱を混合して混合物を
    準備する工程、および、 (ニ)前記混合物を高炉の炉頂装入装置に供給し、前記
    混合物を前記炉頂装入装置から前記高炉内に予め装入さ
    れた高炉原料層最上面であって炉芯と炉壁との中間帯領
    域の局部に装入する工程。
  2. 【請求項2】 前記工程(イ)の廃合成樹脂材として長
    径が50〜100mmのものを使用し、前記工程(ロ)
    の小粒焼結鉱として粒径が1.5mm以上のものを使用
    し、そして、前記工程(ニ)の炉芯と炉壁との中間帯領
    域は炉芯から炉壁に向かって炉内半径の30から80%
    の範囲内の領域である、請求項1記載の廃合成樹脂材の
    高炉炉頂装入方法。
JP8337023A 1996-09-13 1996-12-17 廃合成樹脂材の高炉炉頂装入方法 Pending JPH10176208A (ja)

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