JP2000303112A - 溶銑製造方法 - Google Patents
溶銑製造方法Info
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Abstract
害物質とスラグの排出量が少ない溶銑製造方法を提供す
る。 【解決手段】 竪型炉に、熱間成形した炭材内装塊成化
物とコークスを炉頂部から装入し、送風口から予熱した
空気を吹き込み炭材内装塊成化物を還元、溶融する溶銑
製造方法で、送風口から予熱した空気とともに、補助燃
料として微粉炭、プラスチック、重油等を吹き込み、さ
らに補助燃料の燃焼率を上げるために酸素を吹き込む溶
銑製造方法である。そして、原料となる炭材内装塊成化
物が、ギーセラー最高流動度MFが LogMF>0.5 である石
炭を使用し、 1℃/sec以上の加熱速度で加熱し、1.5ton
/cm 以上の成形圧で 350〜550 ℃で熱間成形した炭材内
装塊成化物である溶銑製造方法である。
Description
成化物を使用した竪型炉による溶銑製造方法の技術分野
に属するものである。
ゆる高炉による方法がある。高炉法では原料として良質
な焼成鉱、ペレットとコークスを使用するため付帯設備
として焼結工場やペレット工場、コークス工場等が必要
となり生産設備が大規模なものとなる。一方、鉄鉱石粉
を主原料に、還元剤である炭材を混合して塊成化した炭
材内装塊成化物を還元した還元鉄を電気炉等の溶解炉で
溶解して溶銑を製造する方法があり、この方法は焼結工
場やペレット工場、コークス工場等が必要でないため、
生産設備は自ずと小規模なものとなる。
産には適しているが、上記付帯設備からの有害物質(NO
X 、SOX 、ダイオキシン等)と高炉からのスラグの排出
量が多く、また高炉からBガスが多量に発生し高炉自体
の反応炉としての熱効率も低い。また、高炉法では燃料
としてコークスを使用しているので、炉内でのコークス
の劣化(粉化)を抑制し、通気性を確保するために高強
度のコークスが必要となる。そのためには強粘結炭が必
要であるが、強粘結炭は埋蔵量が少なく、かつ高価であ
る。したがって、高炉法に代わる溶銑製造方法が望まれ
ている。
解炉で溶解する溶銑製造法は、生産設備は小規模である
が、使用する塊成化物が、固体炭材粉、例えば石炭粉と
鉱石粉、製鉄所発生ダスト(炭素、酸化鉄等の混合物)
等の酸化鉄粉(以下、粉鉱石という)にバインダーを添
加して冷間成形したものであると、バインダーが高価で
あるためコスト高になり、バインダーにセメント類を使
用すると竪型炉で溶解する際に、セメント類がスラグ化
し、スラグ比が上昇し通液性が悪化すること等の問題が
ある。
なされたもので、生産設備が小規模で、操業の起動、停
止が容易で、かつNOX 、SOX 等の有害物質とスラグの排
出量が少ない溶銑製造方法を提供することを目的とす
る。
熱間成形した炭材内装塊成化物とコークスを炉頂部から
装入し、送風口から予熱した空気を吹き込み炭材内装塊
成化物を還元、溶融する溶銑製造方法で、送風口から予
熱した空気とともに、補助燃料として微粉炭、プラスチ
ック、重油等を吹き込み、さらに補助燃料の燃焼率を上
げるために酸素を吹き込む溶銑製造方法である。
セラー最高流動度MFが logMF>1 である石炭を使用し、
350〜550 ℃で熱間成形した炭材内装塊成化物である溶
銑製造方法である。
ーセラー最高流動度MFが logMF>0.5 である石炭を使用
し、 1℃/sec以上の加熱速度で加熱し 350〜550 ℃で熱
間成形した炭材内装塊成化物である溶銑製造方法であ
る。
ギーセラー最高流動度MFが logMF>0.5 である石炭を使
用し、 1℃/sec以上の加熱速度で加熱し、1.5ton/cm 以
上の成形圧で 350〜550 ℃で熱間成形した炭材内装塊成
化物である溶銑製造方法である。
炭材内装塊成化物は粉鉱石と還元剤である石炭粉とを混
合し、 350〜550 ℃で熱間成形することによって、バイ
ンダーを添加することなく炭材内装塊成化物を成形する
ことができる。このためには、還元剤である石炭には、
ギーセラー最高流動度MFが logMF>0.5 の石炭を用い
る。
炭材内装塊成化物について説明する。還元剤である石炭
は、 260℃を超えると乾留反応が始まり軟化溶融し、 5
50℃を超えると固化する。したがって、 350〜550 ℃の
温度域で粉鉱石と石炭を混合し加圧成形すると、粉鉱石
粒子間の空隙に溶融した石炭が容易に浸入し、粉鉱石同
士を強固に連結することができる。このため、バインダ
ーが不要となり還元鉄の品位を高め、ひいては溶銑の品
位を高めることができる。さらに、還元された炭材内装
塊成化物の還元、溶解時にセメント類を使用したバイン
ダーによるスラグ発生がないため、竪型炉内でのスラグ
比上昇による通液性の悪化が本発明法では問題とならな
い。また、スラグ量そのものを低減することができる。
炭材内装塊成化物の密度が高くなり、圧潰強度も高くな
るので、搬送時、溶解炉装入時および竪型炉内での割れ
や粉化を抑制することができる。その結果、炭材内装塊
成化物の製品歩留りが向上し、還元、溶解時の竪型炉内
の通気性も良好となる。また、炭材内装塊成化物の密度
が高くなると、鉱石粉と炭材との接触が密になり、還元
されやすくなり還元時間が短くなる。したがって、本発
明で使用する炭材内装塊成化物には、ギーセラー最高流
動度MFが logMF>1 である石炭を使用し、 350〜550 ℃
で熱間成形した炭材内装塊成化物を用いる。
logMF>0.5 である場合は、 1℃/sec以上の加熱速度で
成形温度まで加熱し、 350〜550 ℃で熱間成形する。熱
間成形時、成形温度までの石炭の昇熱速度が大きくなる
と軟化溶融性が向上するため、加熱速度は 1℃/sec以上
の加熱速度で加熱する。特に、ギーセラー最高流動度lo
gMFが 1以下の場合は、加熱速度を規制することが、密
度および圧潰強度の高い炭材内装塊成化物を得る上で重
要なことである。したがって、本発明で使用する炭材内
装塊成化物には、ギーセラー最高流動度MFが logMF>0.
5 である石炭を使用した場合は、 1℃/sec以上の加熱速
度で加熱し 350〜550 ℃で熱間成形した炭材内装塊成化
物を用いる。
動度MFが logMF>0.5 である場合は、 1℃/sec以上の加
熱速度で成形温度まで加熱し、1.5ton/cm 以上の成形圧
で 350〜550 ℃で熱間成形する。炭材内装塊成化物は、
熱間成形時に加圧成形することにより粉鉱石粒子間の空
隙に溶融した石炭が十分に浸入し、粉鉱石同士が強固に
連結したものとなる。成形圧が小さいと粉鉱石粒子間の
空隙への溶融した石炭の浸入しが不十分となり、密度お
よび圧潰強度の高い炭材内装塊成化物を得ることができ
ないので、熱間成形時の成形圧は1.5ton/cm 以上とす
る。したがって、本発明で使用する炭材内装塊成化物に
は、ギーセラー最高流動度MFが logMF>0.5 である石炭
を使用し、 1℃/sec以上の加熱速度で加熱し、1.5ton/c
m 以上の成形圧で 350〜550 ℃で熱間成形した炭材内装
塊成化物を用いる。なお、炭材内装塊成化物の大きさは
20mm〜80mm径のものが好ましい。また、ギーセラー最高
流動度はJIS M 8801ギーセラー流動度試験法に基づいて
測定する。
-081540 号還元鉄用塊成化物およびその製造方法に詳細
に開示してある炭材内装塊成化物の製造方法に基づいて
製造することができる。
銑製造方法について説明する。炭材内装塊成化物を溶解
する溶解炉には竪型炉を用いる。竪型炉は、図1に示す
ように、竪型炉1の下部に出銑口2のある湯溜まり部、
湯溜まり部の上方に複数の送風口3、炉頂部に原料装入
口4を設けた形式で、キュポラを使用することができ
る。
ず竪型炉内に初込めコークス5を詰め、その上にコーク
ス6と炭材内装塊成化物7を原料装入口4から原料装入
口の高さまで装入する。コークスと炭材内装塊成化物の
装入方法は、コークスと炭材内装塊成化物を予め均一に
混合して装入してもよく、高炉のように、コークスと炭
材内装塊成化物を交互に層状に装入してもよい(図1参
照)。その後、送風口3から 900〜1300℃程度の温度に
予熱した空気を送風し、コークス5、6を燃焼すること
により送風口近傍を約2000℃の高温場にする。そしてこ
の高温ガスは炉内上方に向かって上昇し、炉内を降下し
てくる炭材内装塊成化物を効率よく加熱する。図2に、
炉内の温度変化とガス成分変化を模式的に示す。
みO2とコークスおよび補助燃料が反応してCO2 が発生す
る。さらに、このCO2 はコークスおよび未燃焼の補助燃
料と反応してCOを発生する。反応式は下記の通りであ
る。
高温ガスはCOが主体である。CO分圧を図3に示すFe-C-O
系平衡図(全圧0.1MPa)中の斜線領域内に入るように制
御することによって、還元域で、表面の再酸化を防止
し、炭材内装塊成化物を還元鉄まで還元することができ
る。
還元に必要な炭素量以上の石炭が内装されているため、
温度が1200℃以上になると直接還元反応(吸熱反応)が
急速に進行して還元される。また、炉内を上昇してくる
COによって炭材内装塊成化物は間接還元もされる。上記
のように直接還元は吸熱反応であるため、図2に示すよ
うに、直接還元反応が起こっている領域では炉内温度の
上昇は停滞する。反応式は下記の通りである。
化物(還元生成物)は、炭材内装塊成化物中の余分の炭
材と、装入されているコークスにより浸炭されて融点が
下がるので、低い温度で溶融滴下する。融点以上の温度
に加熱された還元生成物は、溶融滴下し、湯溜まり部に
溜まり、ここで溶銑とスラグに分離される。出銑時は、
先に溶銑が出銑口2から排出され、その後、少量のスラ
グが出銑口から排出される。送風口から下の溶融滴下域
では、コークスは燃焼しないので、溶融滴下域の温度は
1500℃程度である。
製鋼に使用してもよく、鋳型に鋳込み型銑にしてもよ
く、あるいは炉前でコークスと炭材から浸入する S分を
除去する脱硫処理や成分調整等を行ったのち鋳型に鋳込
み鋳物製品にしてもよい。本発明法では造滓剤である副
原料を必要としないので、スラグの発生量は少ない。ス
ラグは、出銑口の上方に出滓口を設け、そこから排出し
てもよい。炭材内装塊成化物の竪型炉での装入から溶融
滴下までの時間は約20分から40分程度の短いものであ
る。
し、炉内の原料レベルが低下すると、既述のように、コ
ークスと炭材内装塊成化物を原料装入口4から装入し、
炉内の原料レベルを一定に維持することで連続操業が可
能である。
ス6は、熱源のほかに炉内での通気性の確保(スペーサ
ー)と還元される炭材内装塊成化物への加炭剤(浸炭
剤)の働きをする。
微粉炭、プラスチック、重油等で代替でき、補助燃料を
使用することにより高価なコークスの使用量を低減する
ことができる。前記補助燃料は、図4に示すように、送
風口3に設けた補助燃料管8から予熱した空気とともに
炉内に吹き込む。なお、補助燃料としてのプラスチック
は産業廃棄物、一般廃棄物から回収したものでよく、熱
源になればポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン等の種類は問わない。また大きさは15mm以下が好まし
い。さらに、補助燃料の燃焼率を向上するには、酸素を
同時に吹き込み、送風した空気中の酸素の比率を高める
ことが有効である。また、酸素の吹き込みは、全吹き込
み量に対する窒素量が減少することになり炉内圧力損失
の低減に有効である。
するのに、本発明法では装入から溶融滴下までの時間が
30分前後と短いので、炉高を低くできコークスに加わる
荷重が低下するので、強粘結炭による高価なコークスの
配合量を低減することができる。また、炉上部から排出
される高温排ガスは回収して、炭材内装塊成化物を製造
する際の熱間成形時の熱源に利用することができる。
本発明の溶銑製造方法は、原料に炭材内装塊成化物を使
用し、溶解炉に竪型炉を使用するため、付帯設備として
の焼結工場やペレット工場、コークス工場等が不要とな
るため、NOX 、SOX 等の有害物質の排出がなくなり、生
産設備も小規模で、操業の起動、停止が容易なものとな
る。また、炭材内装塊成化物は脈石等の不純物の少ない
粉鉱石等の酸化鉄粉を使用し、溶解時の造滓剤となる副
原料を必要としないのでスラグの発生量が少なく、した
がってスラグの排出量が少ない。
用する竪型炉の概念図である。
分変化の一例を模式的に示す図である。
燃料管の概念図である。
口、5…初込めコークス、6…コークス、7…炭材内装
塊成化物、8…補助燃料管。
Claims (6)
- 【請求項1】 竪型炉に、熱間成形した炭材内装塊成化
物とコークスを炉頂部から装入し、送風口から予熱した
空気を吹き込み炭材内装塊成化物を還元、溶融すること
を特徴とする溶銑製造方法。 - 【請求項2】 送風口から予熱した空気とともに、補助
燃料として微粉炭、プラスチック、重油等を吹き込む請
求項1に記載の溶銑製造方法。 - 【請求項3】 送風口から予熱した空気とともに、前記
補助燃料と酸素を吹き込む請求項1に記載の溶銑製造方
法。 - 【請求項4】 前記炭材内装塊成化物が、ギーセラー最
高流動度MFが logMF>1 である石炭を使用し、 350〜55
0 ℃で熱間成形した炭材内装塊成化物である請求項1、
2または3に記載の溶銑製造方法。 - 【請求項5】 前記炭材内装塊成化物が、ギーセラー最
高流動度MFが logMF>0.5 である石炭を使用し、 1℃/s
ec以上の加熱速度で加熱し 350〜550 ℃で熱間成形した
炭材内装塊成化物である請求項1、2または3に記載の
溶銑製造方法。 - 【請求項6】 前記炭材内装塊成化物が、ギーセラー最
高流動度MFが logMF>0.5 である石炭を使用し、 1℃/s
ec以上の加熱速度で加熱し、1.5ton/cm 以上の成形圧で
350〜550 ℃で熱間成形した炭材内装塊成化物である請
求項1、2または3に記載の溶銑製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10942799A JP3881805B2 (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | 溶銑製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10942799A JP3881805B2 (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | 溶銑製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000303112A true JP2000303112A (ja) | 2000-10-31 |
JP3881805B2 JP3881805B2 (ja) | 2007-02-14 |
Family
ID=14509981
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10942799A Expired - Lifetime JP3881805B2 (ja) | 1999-04-16 | 1999-04-16 | 溶銑製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3881805B2 (ja) |
-
1999
- 1999-04-16 JP JP10942799A patent/JP3881805B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3881805B2 (ja) | 2007-02-14 |
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