JPH1017597A - ヘモグロビンA1c組成物 - Google Patents

ヘモグロビンA1c組成物

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JPH1017597A
JPH1017597A JP8188138A JP18813896A JPH1017597A JP H1017597 A JPH1017597 A JP H1017597A JP 8188138 A JP8188138 A JP 8188138A JP 18813896 A JP18813896 A JP 18813896A JP H1017597 A JPH1017597 A JP H1017597A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】長期間安定で、かつ新鮮血液のHPLCクロマ
トグラムパターンを示す糖尿病診断等において極めて有
用なHbA1C組成物の提供。 【解決手段】ヘモグロビンA1C及びサッカロースを含ん
でなるヘモグロビンA1C組成物、特にヘモグロビンA1C
が、血液試料をm−アミノフェニルボロン酸をリガンド
として固定したアフィニティクロマトグラム担体で捕捉
して得られるヘモグロビンA1Cであるこのヘモグロビン
1C組成物を提供すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘモグロビンA1C
の凍結乾燥復元後の保存性を格段に向上させたヘモグロ
ビンA1C組成物に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】血液中のヘモグロビンは、α鎖N末端の
アミノ酸のバリンのアミノ基とグルコースのアルデヒド
基の間の非酵素的な反応によりグルコースと結合する。
この結合の第一段階は、可逆的なシッフ塩基反応である
が、さらにアマドリ転移反応を経て不可逆的なケトアミ
ンを形成する。このようにして生成するヘモグロビンと
グルコースの結合物は、ヘモグロビンA1C(以下、Hb
1Cともいう)として知られている。ヘモグロビンの血
液中での寿命は約3ヵ月であり、その間グルコースと結
合して生成するHbA1Cが徐々に蓄積するが、その一方
で寿命が尽きたHbA1Cは逐次分解されていく。すなわ
ち、ある時点で血液中に存在しているHbA1Cの濃度
は、その時点からヘモグロビンの寿命のおよそ半分の1
〜2ヵ月程遡った過去の血液中のグルコース濃度、すな
わち血糖濃度を平均的に反映するものである。
【0003】このような特徴を有するHbA1Cは、一般
的な糖尿病の指標である血糖濃度等のように一時的な変
動が無く過去の血糖状態を正確に把握できる。そのた
め、血中のHbA1C濃度は糖尿病患者の血糖コントロー
ル指標として、今日重要である。HbA1Cの定量法に
は、イオン交換カラムを使用した高速液体クロマトグラ
フィー(以下、HPLCという),m−アミノフェニル
ボロン酸をリガンドとして固定したアフィニティクロマ
トグラム担体を用いたアフィニティーカラム法,,ラテ
ックス凝集法,免疫比濁法,等電点電気泳動法,フィチ
ン酸法,チオバルビツール酸法等があるが、感度,特異
性,再現性に優れており、また専用の簡便な自動分析機
が普及したこともあって、HPLC法が臨床検査におい
ては標準的な測定法となっている。
【0004】ここで問題となるのは、HbA1C測定にお
ける標準としたり、また測定機器や施設間、あるいはデ
ータの継続性等の精度管理の基準として使用する「管理
試料」を得ることである。HbA1C管理試料の製造方法
についてはいくつかの検討例がある。例えば、赤血球の
溶血液に保存料を添加して製造する方法(東独特許第1
50543号,米国特許第3519572号,英国特許
第934461号)、シアンメトヘモグロビン,オキシ
ヘモグロビン−ポリヒドロキシ化合物,一酸化炭素ヘモ
グロビンを用いて製造する方法〔ドイツ特許第3311
458号,ヨーロッパ特許第72440号,“Mosca.
A.,et al., J.Clin.Chem. Clin. Biochem.23:361-364(1
985)”〕、N−〔5−ニトロトロポン−2−イル〕ヘモ
グロビンとヘモグロビンとの混合物からなるもの(特公
昭63−19828号公報)、ポリヒドロキシ化合物に
より全血から得られる溶血液を脱脂する方法(特開昭5
8−37561号公報)、シアンメトヘモグロビンに変
換し凍結乾燥する方法(特開昭59−183370号公
報)、HbA1Cの代用としてアセチル化ヘモグロビンよ
り製造する方法(特開平3−220457号公報)、ヘ
モグロビンを一酸化炭素ヘモグロビン,アザイドメトヘ
モグロビン又はシアンメトヘモグロビンに変換した状態
でインビトロでグルコースとヘモグロビンとを結合させ
た後,不安定なシッフ塩基結合のものを還元剤により分
解し,安定なHbA1Cを回収して製造する方法(特表平
6−508690号公報)等を挙げることができる。な
お、現在Bio−Rad社の製品〔Bio-Rad Laboratori
es. Hemoglobin A1cMicro Column test Instruction Ma
nual. March 1990〕をはじめとして、いくつかの製品が
市販されているが、これらの製品の製法は明らかにされ
ていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このHbA1Cの管理試
料においては、実際の検体である新鮮血液と分析時の挙
動が同等であることが必要である。何故なら、ヘモグロ
ビンは、時間,温度等の負荷によって、主に酸化による
変性を起こし、酸化されたヘモグロビンであるメトヘモ
グロビンと、酸化していないヘモグロビンであるオキシ
ヘモグロビンとは、その電荷が異なるからである。
【0006】HbA1Cの主流である上記のイオン交換H
PLC法は、HbA1Cをその他のヘモグロビンとの電荷
の差により分離するものであるが、上述のように酸化さ
れたヘモグロビン(酸化されたHbA1Cを含む)が混合
すると、クトマトグラムの分離パターンが乱れ、非常に
鋭敏なHPLCにおいては、新鮮血液本来のものとはか
なり異なるものとなる。よって、HbA1Cの管理試料と
しては、個々のロットが長期に継続することが要求され
る。また、この管理試料が凍結乾燥品の場合には、凍結
乾燥時の安定性のみならず、使用時に精製水等を加え溶
解し復元した後の安定性も要求される。
【0007】なお、このHbA1Cの管理試料に要求され
る安定性を満たす従来の手段としては、例えば始めか
ら全成分をメトヘモグロビンとして、ヘモグロビンをそ
れ以上酸化変性する余地をなくし、全成分中での電荷の
差を、HbA1Cとその他のヘモグロビンとの間のものだ
けとし、HbA1Cとその他のヘモグロビンとの分離を明
確にする方法;一酸化炭素と2価の状態のヘム鉄との
結合が酸素のほぼ数万倍は強いことに着目し、全成分を
一酸化炭素ヘモグロビンとして、ヘム鉄が3価に変わる
ヘモグロビンの酸化を防ぐ方法〔に該当する先行技
術文献としては、前出のドイツ特許第3311458
号,ヨーロッパ特許第72440号,“Mosca.A.,et a
l., J.Clin.Chem. Clin. Biochem.23:361-364(198
5)”;特開昭59−183370号公報;特表平6−5
08690号公報〕等を挙げることができる。
【0008】しかしながら、これらの方法における問題
点として、全体がメトヘモグロビンの場合は、HPLC
法の分離パターンが新鮮血液と同一であっても全体的に
リテンションタイムが新鮮血液のリテンションタイムか
ら外れるために、新鮮血液のための機器調整等に必ずし
も適合するものではなく、メト化したHbA1Cのリテン
ションタイムに基づき機器の調整をした場合、新鮮血液
の本来のHbA1CのピークをHbA1Cのものとして機器
が識別することができないという点が挙げられる。ま
た、新鮮血液のHbA1Cのピークに異常が現れるような
HPLCのカラムの劣化等の異常がある場合に、メトヘ
モグロビンの管理試料ではこのような異常をモニターす
ることができないという点も挙げることができる
()。そして、一酸化炭素ヘモグロビンを用いる場合
においても、次の製造工程において、グルコースと反応
させるために加温したりした場合には、完全に変性を防
ぐことはできない()。
【0009】さらに、上記に例示した方法の他に、電荷
がHbA1Cと等しく、HPLC法において、HbA1C
同じ位置にピークを示すため、HbA1Cの代用としてア
セチル化ヘモグロビンを用いる方法も挙げられるが、こ
の場合のHPLCのクロマトグラムのパターンもまたH
bA1Cと同一とはいえない。すなわち、これらの従来の
いずれの方法によって製造されたHbA1C管理試料も、
HbA1C測定の主流である上記のHPLC法に適してい
るとはいえない。
【0010】そこで、本発明の解決すべき課題は、長期
間安定で、かつ新鮮血液のHPLCクロマトグラムパタ
ーンを示す糖尿病診断等において極めて有用なHbA1C
の試料を提供する手段を見出すことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題の
解決に向けて鋭意検討を行った。その結果、通常検体の
安定剤としてサッカロースをHbA1Cと共存させること
により、HbA1Cの安定性,特に凍結乾燥復元後の保存
性を格段に向上させることができることを見出し本発明
を完成した。
【0012】また、このサッカロースと共存させる、糖
尿病診断に特に有用なHbA1Cの調製方法として、m−
アミノフェニルボロン酸をリガンドとして固定したアフ
ィニティクロマトクロマトグラム担体を用いた特定の手
段を用いることで、極めて優れたHbA1Cの管理試料を
提供し得ることを見出して本発明を完成した。すなわち
本発明者は、以下の発明を提供する。
【0013】請求項1において、ヘモグロビンA1C及び
サッカロースを含んでなるヘモグロビンA1C組成物を提
供する。
【0014】請求項2において、ヘモグロビンA1Cが、
血液試料をm−アミノフェニルボロン酸をリガンドとし
て固定したアフィニティクロマトグラム担体で捕捉して
得られるヘモグロビンA1Cである前記請求項1記載のヘ
モグロビンA1C組成物を提供する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。 A.本発明ヘモグロビンA1C組成物(以下、本発明組成
物ともいう)は、HbA1Cとサッカロースとを含んでな
る。本発明組成物中におけるHbA1Cの形態は、特に限
定されない。すなわち、新鮮血中のHbA1Cをそのまま
用いることもできるし、上記のように、メトヘモグロビ
ンとグルコースとが結合したHbA1C等も許容され、一
酸化炭素結合ヘモグロビンとグルコースとが結合したH
bA1Cも許容され、HbA1Cの代用物質、例えばアセチ
ル化ヘモグロビン等も許容される。
【0016】しかしながら、可能な限り生体内のHbA
1Cの状態を反映させたHPLCクロマトグラムを得るこ
とが検査の信頼性を向上させる上で好ましいことを考慮
すると、新鮮血中のHbA1Cをそのまま用いることが好
ましい。
【0017】そして、この新鮮血中のHbA1Cを得る手
段は特に限定されるものではなく、公知のHbA1Cの入
手手段を用いることができる。すなわち、血液試料をm
−アミノフェニルボロン酸をリガンドとして固定したア
フィニティクロマトグラム担体で捕捉して得る方法;イ
オン交換カラムで分離して得る方法;電気泳動で分離し
て得る方法等を挙げることができる。
【0018】これらのHbA1Cの入手法のうちでも、特
に前述したHbA1Cの管理試料を得る場合には、血液試
料をm−アミノフェニルボロン酸をリガンドとして固定
したアフィニティクロマトグラム担体で捕捉して得る方
法を選択することが好ましい。このHbA1Cの調製方法
については、後述する。
【0019】本発明組成物中に上記HbA1Cと共に配合
するサッカロースは、総ヘモグロビン1重量部に対して
0.3重量部以上,同10重量部以下の範囲で配合され
る。総ヘモグロビン1重量部に対して0.3重量部未満
では所望するHbA1Cの安定効果が十分に発揮されずに
好ましくなく、同10重量部を越えて配合すると凍結乾
燥の際、余剰のサッカロースに対する結合水が気化せず
バイアルに水分が残留し、好ましくない。
【0020】また、好適なサッカロースの配合量は、総
ヘモグロビンの濃度によって異なる。具体的には、総ヘ
モグロビン濃度が通常の検体程度,すなわち10〜15
g /dl程度のものには、総ヘモグロビン1重量部に対し
て1重量部程度が適当であり、総ヘモグロビン濃度がさ
らに希薄な場合,すなわち1.0g /dl程度のものに
は、総ヘモグロビン1重量部に対して5重量部程度が適
当である。
【0021】このように、HbA1Cとサッカロースを組
み合わせて配合することにより、HbA1Cの安定性、特
に凍結乾燥後のHbA1Cの安定性を飛躍的に向上させる
ことができる。
【0022】なお、本発明組成物中には、上記必須成分
の他に、ヘモグロビンの酸化防止等を目的として、本発
明の所期の効果を損なわない範囲で他の任意成分を配合
することが可能である。例えば、アスコルビン酸,三リ
ン酸塩,カテキン,亜硫酸ナトリウム,亜硫酸水素ナト
リウム,硫酸第一鉄,グルタチオン等を本発明組成物中
に配合することができる。
【0023】なお、本発明組成物の所期の経時的安定効
果を発揮させる最も好適な形態は、凍結乾燥品としての
形態であるが、この凍結乾燥品の調製に際しては通常公
知の方法を採ることができる。
【0024】例えば、−30℃〜−40℃で試料を凍結
し、減圧し、棚温−20℃〜4℃で5〜100時間程度
乾燥することにより所望する凍結乾燥製剤を得ることが
できる。なお、本発明においては、特に本発明組成物中
のサッカロースを乾燥させるために、90〜100時間
程度乾燥させることが好ましい。
【0025】このように調製した本発明組成物は、格段
に経時的な安定性に優れており、後述するごとくHbA
1Cの管理試料として特に優れた組成物である。また、そ
の特性を生かして、本発明はHbA1Cの検出を目的とす
る検体試料にも適用することができる。すなわち、Hb
1Cの検出を目的とする後述する溶血処理を施した血液
検体に、上記の配合割合でサッカロースを添加すること
によって、従来のHbA1Cの検出を目的とする血液検体
よりも保存性が格段に向上した本発明組成物としての血
液検体を得ることができる。なお、この本発明組成物と
しての血液検体は、上記の管理試料と同様の凍結乾燥品
としての形態を採ることも可能であるが、凍結乾燥処理
を省略した液状形態や乾燥処理を省略した凍結形態とし
ての形態を採ることも可能である。
【0026】B.本発明組成物を構成するHbA1Cの最
も好ましい調製方法は、血液試料をm−アミノフェニル
ボロン酸をリガンドとして固定したアフィニティクロマ
トグラム担体で捕捉して得る方法である。特に、HbA
1Cの管理試料の製造を前提とする場合には、この手段を
選択することが特に有効である。
【0027】これは、以下に掲げる理由による。 従来のHbA1Cの管理試料は、一般的にそのレベル調
製の際に問題がある。特に、高いHbA1Cレベルを得る
必要性がある場合に問題がある。すなわち、HbA1C
レベルの正常値は、ヘモグロビン全量に対して4.0〜
5.8重量%程度であるが、糖尿病の発病に伴い生体の
血糖コントロールが悪化するとこれより高値となり、同
10重量%を越える場合もある。これに対応して臨床検
査用のHbA1Cの管理試料としてのふさわしいレベルと
しては、低値用でヘモグロビン全量に対して4.0〜
5.0重量%程度であり、高値用としては、同10〜1
5重量%程度である。
【0028】どのような手段を採るにしても、HbA1C
の原材料は、人血をはじめとする哺乳動物の新鮮血なの
であるから、新鮮血中のある程度のHbA1C量のばらつ
きは避けることができない。特に、高値用の管理試料を
製造する場合にはHbA1C量が高値である糖尿病患者の
血液を用いる必要があり、これの確保には非常な困難を
伴うのが常である。また、インビトロでヘモグロビンと
グルコースを人為的に結合させるためには、時間とある
程度の温度が必要になり、前述のようなヘモグロビンの
変性を伴うことは避けがたいことである。
【0029】この点において、上記の担体捕捉法を用い
ることにより、健常人の新鮮血を原材料として、ヘモグ
ロビンを変性させずにHbA1Cを高値に加工することが
容易である。
【0030】検体のヘモグロビン濃度に応じた管理試
料が必要である。すなわち、HbA1C量の測定において
は、検体として全血又は沈降赤血球を用い、ここから得
られるヘモグロビン溶液の全ヘモグロビン中におけるH
bA1Cの相対量(%)として測定される。この検体は通
常全ヘモグロビン濃度を希釈するが、この希釈倍率がそ
れぞれの測定法毎に大きく異なる。従って、HbA1C
管理試料は、相対的にHbA1Cが高濃度で存在しても低
濃度で存在しても、少なくともあらゆる測定法に対応で
きるだけの濃度、具体的には1.0g/dl以上の濃度であ
ることが理想的である。
【0031】上記の担体捕捉法は、HbA1Cの高値成分
の分画を得る場合も低値成分の分画を得る場合にも、ア
フィニティカラムがHbA1Cを特異的に吸着する。その
ために、HbA1Cとそれ以外のヘモグロビンとを両者の
溶出速度の差を用いて分離する必要がなく、単にHbA
1C以外のヘモグロビンを溶出液で押し出すことのみによ
り両者を分離することができる。すなわち、上記の担体
捕捉法においては、イオン交換樹脂等による分離の場合
に比べて、HbA1Cとそれ以外のヘモグロビンとを分離
する際に用いる溶出液量を格段に節約することが可能に
なるため、結果としてHbA1Cの高値成分の分画を得る
場合も低値成分の分画を得る場合にも、試料における総
ヘモグロビン濃度を1.0g/dl以上の濃度とすることが
できる。
【0032】上記の担体捕捉法において用いる血液試料
は、通常溶血試料を用いる。この溶血試料の調製工程
は、常法に従い行われる。すなわち、採取した新鮮血液
から分離した赤血球の細胞膜を破壊することにより行う
ことができる。この破壊手段は、例えば激しく振盪して
細胞膜を破壊する振盪法,超音波で細胞膜を破壊する超
音波法,低張溶液中で細胞膜を破壊する浸透圧法,界面
活性剤で膜を溶解する方法等通常公知の破壊手段を用い
ることが可能である。通常この溶血を行った後、破断し
た赤血球膜脂質等を脱脂処理等の手段により除去する。
【0033】なお、この赤血球の細胞膜の破壊に先立
ち、予め赤血球を十分に洗浄して遊離のグルコースを除
去し、Labile HbA1C(シッフ塩基結合の段階のグル
コースとヘモグロビンとの結合物、可逆性がある)を分
解しておくことが好ましい。このようにして、通常は1
0g/dl以上のヘモグロビン濃度の精製溶血液を得ること
ができる。
【0034】次に、上記血液試料(精製溶血液)をm−
アミノフェニルボロン酸をリガンドとして固定したアフ
ィニティクロマトグラム担体で捕捉処理を行い、この担
体に捕捉されたHbA1Cを選択的に分離する。m−アミ
ノフェニルボロン酸は、シスジオール基と結合する性質
を有するために、このm−アミノフェニルボロン酸をア
ガロースやポリアクリルアミド等の担体にリガンドとし
て固定したアフィニティクロマトグラフィーにかけるこ
とにより、全ヘモグロビンの中から、シスジオール基を
有するグルコースと結合しているHbA1Cを選択的に捕
捉して分離することができる。
【0035】上記のm−アミノフェニルボロン酸を担体
に固定するためのスペーサーは、通常公知のものを用い
ることが可能であり、例えばNH2(CH2)nCOOH等
をスペーサーとして用いることができる。なお、このよ
うなスペーサーを用いずに活性化したアガロースにm−
アミノフェニルボロン酸を結合させることも可能であ
る。
【0036】また、m−アミノフェニルボロン酸は、H
bA1Cを特異的に捕捉することができるリガンドとして
最も好ましいものであるが、この他の(オルト)ほう酸
基を有する物質や抗HbA1C抗体等のHbA1Cを特異的
に吸着することができる物質をリガンドとすることがで
きる。
【0037】このm−アミノフェニルボロン酸をリガン
ドとして固定した担体は、通常公知の方法を組み合わせ
て調製することも可能であるが、市販品を用いることも
可能である。例えばシグマ社からm−アミノフェニルボ
ロン酸をリガンドとして固定した担体が市販されてい
る。
【0038】さらに、コンディショニングしたm−アミ
ノフェニルボロン酸をリガンドとして固定した担体に、
上記血液試料を仕込み、この担体に選択的に捕捉された
HbA1Cを個別的に溶出させて分離することができる。
【0039】この工程では、先ず担体に吸着するHbA
1Cが変性しない条件(2〜8℃程度の低温及び遮光条件
下)で、十分な時間をかけて血液試料中のHbA1Cを担
体に吸着させる。このような条件で、選択的に担体に吸
着させたHbA1Cを溶出させて所望するHbA1Cを得る
ことができる。
【0040】この溶出の際の溶出液は、通常HbA1C
同じくシスジオール基を有する成分,例えばソルビトー
ル等を含むものを用いる。なお、上記のHbA1Cの選択
的な吸着−溶出工程において、血液試料をm−アミノフ
ェニルボロン酸をリガンドとして固定した担体に仕込む
際に、過剰量の血液試料を仕込むことで、所望する濃度
でHbA1Cを含む管理試料を容易に調製することができ
る。
【0041】すなわち、過剰の血液試料を仕込んで、ゲ
ルベットの部分に残っている血液試料を低値用管理試料
と高値用管理試料とに分別して、原料ヒト健常者血液の
ままのHbA1C濃度の精製溶血液と両者の試料とを任意
の比率で混合することにより所望するHbA1C濃度の管
理試料を調製することができる。
【0042】低値用管理試料については、例えばゲルベ
ットの部分に残っているが担体に吸着されていない血液
試料を、HbA1Cと担体との吸着状態を保持できる溶液
で溶出させて、これを低値用管理試料として用いること
ができる(この血液試料は、血液試料中に存在する本来
の濃度のHbA1Cの一部分が担体に吸着されているの
で、HbA1Cの存在量が血液試料本来のものよりも低濃
度となる。)。また、高値用管理試料は、例えば前記の
ように担体に選択的に吸着されたHbA1Cを溶出させる
ことにより得ることができる。
【0043】なお、このようにして得たHbA1Cが高値
と低値の溶液を透析にかけることにより、前記したHb
1Cの安定剤であるサッカロースを添加して試料を凍結
乾燥にかける際の水分の蒸発を妨げるマグネシウムイオ
ンやソルビトール等の成分を除去することが好ましい
(なお、この透析における希釈を考慮して、透析試料を
さらに濃縮することが好ましい)。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例等によりさらに具体的
に説明するが、本発明の技術的範囲がこの実施例等によ
り限定されるものではない。
【0045】〔製造例〕本発明組成物の製造 (1)溶血液の調製 450mlの健常人のヒト全血を、50ml容遠沈管に約4
5mlずつ分注し、遠心分離器(1250×g,5min ,
4℃)にかけ、上清の血漿,血小板,白血球を除去して
赤血球を分離した。この分離した赤血球に3/2容量の
生理食塩水を加えて混合し、これを再び遠心分離器(1
250×g,5min ,4℃)にかけ、生理食塩水を除去
した。この生理食塩水による洗浄操作を8回繰り返した
(8回目の遠心時間は10分間)。このようにして、洗
浄赤血球200mlを調製した。得られた洗浄赤血球に等
量の氷冷した精製水を加え、激しく振盪して赤血球を溶
血させて溶血液400mlを調製した。
【0046】次に、上記の溶血液に対して、1/4容量
のトルエンを加えて激しく振盪し、遠心分離(1800
×g,30min ,4℃)にかけ、3層に分離したうちの
下層部分を回収した。回収した画分を再び遠心分離(1
800×g,15min ,4℃)にかけ、上層に浮くか又
は底に沈澱した不溶解物を除き、透明な部分のみを回収
して、これを精製溶血液とした〔この精製溶血液のうち
150mlを取り,安定剤(サッカロースの50重量%水
溶液)を,16.7ml加え均一になるまで混合して、こ
れを「原料血液そのままのHbA1C濃度の溶液」とし
た。
【0047】(2)ゲルの調製 内径50mmのカラムに、m−アミノフェニルボロン酸ア
ガロースゲル(シグマ社製)を約250ml充填した。ゲ
ル調整液として水酸化ナトリウム0.08重量%溶液を
流速約50ml/minで約1000ml流した後、同じくゲ
ル調整液として酢酸0.3重量%溶液を流速約50ml/
min で約1250ml流した。次いで、精製水を流速約5
0ml/min で約2500ml流した。なお、このゲルの調
整工程を通じて、カラムジャケットには循環ポンプで約
20℃の冷却水を流した。
【0048】このようにして調整したゲルに、平衡化液
〔EPPS(0.505重量%),水酸化ナトリウム
(pH8.6とするための必要量),塩化ナトリウム
(0.877重量%),塩化マグネシウム・6水塩
(0.203重量%),精製水(残量)〕を流速約50
ml/min で約2500ml流してゲルを平衡化した。な
お、このゲルの平衡化工程を通じて、カラムジャケット
には循環ポンプで約20℃の冷却水を流した。
【0049】(3)HbA1Cのゲル吸着 上記(2)において平衡化したゲルに上記(1)で調製
した精製溶血液を3000ml混合し、垂直に立てたカラ
ム内で2〜8℃で遮光し、16〜24時間静置した。次
に、ゲルベットの上に溜まった精製溶血液を駒込ピペッ
トでカラム上から排出した。なお、この排出工程を通じ
て、カラムジャケットには循環ポンプで約2〜8℃の冷
却水を流した。
【0050】(4)HbA1C低値溶液の溶出 上記(2)と同一の組成の平衡化液を流速約50ml/mi
n で1000ml流して、溶出した液をフラクションコレ
クターで試験管に約10mlずつ分画して回収した。な
お、この溶出工程を通じて、カラムジャケットには循環
ポンプで約2〜8℃の冷却水を流した。0.5g /dlの
ヘモグロビン水溶液を用意し、これを対照として目視に
より、およそこの対照よりも濃い分画をビーカーにプー
ルした。
【0051】(5)HbA1C高値溶液の溶出 上記(4)に引続き、上記(2)と同一の組成の平衡化
液を流速約50ml/min で1500ml流した(この工程
を通じて、カラムジャケットには循環ポンプで約2〜8
℃の冷却水を流した)。なお、この工程の間に溶出した
液は廃棄した。
【0052】次に、分離液〔EPPS(0.505重量
%),水酸化ナトリウム(pH8.6とするための必要
量),D−ソルビトール(1.822重量%),精製水
(残量)〕を流速約25ml/min で1500〜2000
ml流して、溶出した液をフラクションコレクターで試験
管に約10mlずつ分画して回収した。なお、この溶出工
程を通じて、カラムジャケットには循環ポンプで約2〜
8℃の冷却水を流した。 0.5g /dlのヘモグロビン
水溶液を用意し、これを対照として目視により、およそ
この対照よりも特に濃い分画から約100mlまでプール
した。
【0053】(6)透析及び濃縮 上記(4)(5)により得られたHbA1C低値溶液及び
同高値溶液をそれぞれ透析チューブに詰め(低値溶液約
180 ml/ チューフ゛,高値溶液約100ml/ チューフ゛ )、精製水に
この透析チューブを浸漬して、2〜8℃で遮光し、約2
時間スターラーで精製水を攪拌した〔低値溶液の精製水
約20l ,高値溶液の精製水約10l〕。この透析の終
了後、精製水にこの透析チューブを浸漬して、2〜8℃
で遮光し、約16時間静置した〔低値溶液の精製水約2
0l ,高値溶液の精製水約10l 〕。
【0054】上記透析工程の終了したそれぞれの透析チ
ューブを、約5l の濃縮剤〔ポリエチレングリコール20
000 の30重量%水溶液〕に浸漬し、2〜8℃で遮光し
てスターラーで濃縮剤を攪拌した。HbA1C低値溶液の
透析チューブは、約2時間後に上記濃縮剤から取り出
し、表面に付着した濃縮剤を氷冷した精製水で洗い流し
た後、表面の水分をペーパータオルで拭き取り、透析チ
ューブ中の液体をメスシリンダーに採取して、その液量
を定量し、これに1/9容量の安定剤(サッカロースの
50重量%水溶液)を加え、均一になるまで混合し、下
記の濃度調整工程を経て後述の凍結乾燥工程に処した。
【0055】また、HbA1C高値溶液の透析チューブ
は、約4時間後に上記濃縮剤から取り出し、表面に付着
した濃縮剤を氷冷した精製水で洗い流した後、表面の水
分をペーパータオルで拭き取り、透析チューブ中の液体
をメスシリンダーに採取して、その液量を定量し、これ
に1/9容量の上記安定剤を加え、均一になるまで混合
し、下記の濃度調整工程を経て後述の凍結乾燥工程に処
した。
【0056】(7)HbA1C及び総ヘモグロビン量の濃
度調製 前記(1)において調製した「原料血液そのままのHb
1C濃度の溶液」並びに前記(6)において調製した
「HbA1C低値溶液」及び「HbA1C高値溶液」の総ヘ
モグロビン量をアザイドメトヘモグロビン法により定量
し、次にHbA1C濃度をHPLC法〔HLC−723H
bIII 型HbHbA1C自動分析機(東ソー社製)によ
る〕により定量した。
【0057】次いで、「原料血液そのままのHbA1C
度の溶液」と「HbA1C低値溶液」又は「HbA1C高値
溶液」を混合して、それぞれ所望のHbA1C濃度に調整
した上で、安定剤(サッカロースの5重量%水溶液)を
加えて総ヘモグロビン濃度を1.0g/dlに合わせた。
【0058】(8)凍結乾燥 上記(7)で濃度調整した「HbA1C低値溶液」及び
「HbA1C高値溶液」を10ml容褐色バイアルに2mlず
つ分注し、これらのバイアルを凍結乾燥機に入れ、制御
運転〔第1段階:−20℃・10時間,第2段階:−2
0℃・10時間,第3段階:−4℃・10時間,最終制
御:4℃・60〜70時間;到達真空度:約10mTorr
〕を行い、凍結乾燥品を得た。凍結乾燥が終了したそ
れぞれのバイアルに窒素を充填し、封栓しアルミシール
を施した。このように、HbA1Cの管理試料としての本
発明組成物を得た。
【0059】〔試験例〕本発明組成物の凍結乾燥前後に
おける経時的安定性の検討 (1)本発明組成物においてHbA1Cの安定剤として配
合するサッカロースの凍結乾燥前後における経時的安定
性を、他の糖類を配合した場合との比較において検討し
た。すなわち、予め凍結乾燥前の全ヘモグロビン量を1
0g/dlに調整した各試料における全ヘモグロビン量中の
HbA1C量を上記製造例(7)で示したと同様の方法で
測定した。
【0060】次に、これらの各試料を上記製造例(8)
に示したと同様の方法で凍結乾燥した後、これらの凍結
乾燥品に精製水0.5mlを加えて、各試料における全ヘ
モグロビン量中のHbA1C量を上記と同じく測定した。
この結果を第1表に示す。
【0061】
【表1】
【0062】この第1表において、糖類を添加しなかっ
た試料は、凍結乾燥後は、この凍結乾燥操作自体による
ヘモグロビンの変性が著しく、HPLC分析に耐えられ
ないものとなった。また、アルドース系単糖類であるD
−キシロース又はD−アラビノースを添加した群は、凍
結乾燥操作によるヘモグロビンの変性は抑制されたが、
凍結乾燥中の反応により凍結乾燥前後でHbA1C値が大
きく異なるものとなった。
【0063】この結果より、HbA1Cの凍結乾燥におけ
る安定性を付与するための安定剤としては、アルドース
単糖類は不適当であることが明らかになった。なお、D
−ガラクトース,D−マンニトール,ラクトースはヘモ
グロビン溶液における溶解度が低いのでこの試験系から
は除外した。
【0064】(2)次に、この試験系で安定性に優れて
いたD−ソルビトール添加群とサッカロース添加群の凍
結乾燥後における経時的安定性を検討した。すなわち、
D−ソルビトール添加群とサッカロース添加群の凍結乾
燥直後におけるHbA1Cの安定性を、試料の凍結乾燥直
後のHbA1C値と凍結乾燥後1ヵ月後(室温)のHbA
1C値をHPLC法により比較した。この結果を第2表に
示す。
【0065】
【表2】 この結果、凍結乾燥後長期間経過時におけるHbA1C
安定に保つためには、安定剤としてサッカロースを添加
することが最適であることが明らかになった。
【0066】
【発明の効果】本発明により、長期間安定で、かつ新鮮
血液のHPLCクロマトグラムパターンを示す糖尿病診
断等において極めて有用なHbA1C組成物が提供され
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 9/19 A61K 9/14 B 47/26 E L (72)発明者 田口 路比呂 埼玉県川越市的場1361番地1 株式会社ビ ー・エム・エル総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヘモグロビンA1C及びサッカロースを含ん
    でなるヘモグロビンA1C組成物。
  2. 【請求項2】ヘモグロビンA1Cが、血液試料をm−アミ
    ノフェニルボロン酸をリガンドとして固定したアフィニ
    ティクロマトグラム担体で捕捉して得られるヘモグロビ
    ンA1Cである請求項1記載のヘモグロビンA1C組成物。
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