JPH10175290A

JPH10175290A - 印刷検査方法とその装置

Info

Publication number: JPH10175290A
Application number: JP8338243A
Authority: JP
Inventors: Hideyuki Hanabusa; 秀行花房
Original assignee: Futec Inc
Current assignee: Futec Inc
Priority date: 1996-12-18
Filing date: 1996-12-18
Publication date: 1998-06-30

Abstract

(57)【要約】【課題】モニタ用カラーディスプレイ上での色ずれ及び
色合いの目視検査を同時にできて、印刷不良の発生を少
なくする上で有効な色ずれ情報及びスキュー発生情報を
得ることができ、しかも、構造が簡単でかつ安価であっ
て、動作中に危害を与えることがない印刷検査方法を提
供することにある。【解決手段】エリア形の視覚センサを有して、カラー印
刷物の走行方向と直交する幅方向に並べられて移動しな
いように設置された複数台の監視用カラーカメラで、前
記印刷物中に前記幅方向に離れて印刷された色ずれ検出
用のカラーパッチを複数含む前記幅方向の全域を視野と
して、この視野を撮像するとともに、この撮像を所定時
間ごとに繰り返す。これらカメラで得たカラー撮像信号
を視覚化し少なくとも一台のモニタ用ディスプレイにカ
ラー静止画として対比表示する。この表示された画面を
視認して印刷良否を目視検査することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複数の色インクで
カラー印刷する輪転印刷機や枚葉印刷機等の印刷装置
で、オフセット印刷、グラビア印刷、または新聞印刷さ
れるカラー印刷物の色ずれやの色合い等の印刷品質を保
証する印刷検査に適する印刷検査方法とその装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】オフセット印刷装置やグラビア印刷装置
等により印刷された枚葉印刷物または輪転印刷物等のよ
うなカラー印刷物についての色ずれの検査の手法には、
一般的に実施されている検視作業（刷り出されたカラー
印刷物を定期的に抜取って検視台を用いて行う。）に代
えて、次の手法が提案されている。

【０００３】つまり、印刷ラインのデリバリー側に設置
した一台の監視用カラーテレビカメラにより、印刷物の
幅方向一端部に印刷された見当マーク（一般的にはイン
ク色ごとに重ねて刷られる「＋」のマークが採用され
る。）を、所定時間ごとにストロボ発光下で瞬間撮像
し、そのカラー撮像信号をモニタ用カラーディスプレイ
で視覚化してカラー静止画として拡大表示し、その静止
画を目視チェックして色ずれの良否を判定する。

【０００４】また、色ずれの検査ではないが、印刷の色
合いの良否を知るために、次のような印刷監視装置も知
られている。この監視装置は、印刷ラインのデリバリー
側に設置した監視用カラーテレビカメラにズーム機構付
きのものを採用するとともに、このカメラを、印刷物の
幅方向に延びて設置されたトラバースレールに沿って印
刷物の全幅に渡り移動可能に取付けている。そして、手
動操作により任意のトラバース位置に前記カメラを移動
させ、或いは自動的にトラバースレールに沿って往復移
動させながら、ズーム機構をリモコン操作により所望と
する画角にして、主印刷領域（見当マークが付される印
刷物の端部を除いた部分）の画面に対応した小領域をス
トロボ発光下で順次瞬間撮像し、そのカラー撮像信号を
モニタ用カラーディスプレイで視覚化してカラー静止画
として拡大表示している。そして、このカラー静止画を
オペレータに目視チェックさせて、色合いの良否を判断
させるようになっている。

【０００５】同様に、色ずれの検査ではないが、検出さ
れた欠点をカラー表示するための欠点検査装置も知られ
ている。この検査装置は、欠点検出用テレビカメラで印
刷物を幅方向に走査し、このカメラからの撮像信号を欠
点検出装置で処理して、印刷物中に欠点があるかないか
を判定するとともに、その検出された欠点が印刷物の幅
方向のどの位置にあるのかを測定する。そして、欠点検
出用テレビカメラよりも印刷物の移動方向下流側に配置
された監視装置に前記欠点の位置情報を与えて、この監
視装置が有したズーム機能付きの監視用カラーテレビカ
メラを、前記監視装置のトラバース機構によりトラバー
スさせて検出された欠点が通過する予定位置に移動さ
せ、このカメラにより前記検出された欠点を前記予定位
置においてストロボ発光下で瞬間撮像し、そのカラー撮
像信号をモニタ用カラーディスプレイで視覚化してカラ
ー静止画として拡大表示している。それにより、このカ
ラー静止画（検出された欠点）をオペレータに目視チェ
ックさせるようになっている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】前記色ずれ検査は見当
マークの監視装置に他ならず、極細に印刷された線で形
成される見当マークは、夫々の線の色を認識できる程度
の面積を有していない場合が多いから、この検査によっ
て主印刷領域の色合いの良・不良を検査することはでき
ない。また、主印刷領域のみを監視する前記印刷監視装
置では、見当マークを監視して色ずれの良・不良を検査
することはできないとともに、欠点を検出し監視する機
能を備えていない。さらに、前記欠点検査装置は欠点の
みを監視するものであって、色ずれの良・不良を検査す
ることも印刷主部の色合いの良・不良を検査することも
できない。

【０００７】また、既述のように従来の色ずれの良否判
定は、印刷物の幅方向一端部のみに設けられた見当マー
クをモニタ用カラーディスプレイ上で目視して行ってい
るだけであって、印刷物の幅方向他端側での色ずれの良
否判定は、実際上はしていない。

【０００８】ところで、グラビア輪転機印刷等でみられ
るように輪転印刷用原紙には、その各部厚みが均一では
なく幅方向に厚み差があるものがあり（幅方向一端側或
いは幅方向中央部が他よりも厚い等）、それを原因とし
て原紙が幅方向一端側に片寄りながら移動する等に伴
い、色ずれ不良が発生し、甚だしくは、折角印刷した印
刷物の幅方向他端側半分の印刷が不良となってしまう可
能性が高い。また、印刷物の幅方向一端側のみについて
の監視では、以上のように厚み差があると印刷物がスキ
ューし易くなるが、こうしたスキュー発生情報を得るこ
ともできない。

【０００９】また、監視用カラーテレビカメラを印刷物
の幅方向にトラバースさせて、印刷または検出された欠
点をカラー静止画にしてモニタリングする前記印刷監視
装置または前記欠点検査装置は、移動中の印刷物の中か
ら検査のための監視情報を得るので、得られる監視情報
は、印刷物の幅方向の一部であり、しかも、時間的に隣
接する監視情報は印刷物の移動方向にずれて位置してい
る。

【００１０】そのため、監視用カラーテレビカメラのト
ラバース範囲を変更すれば、色ずれ検出用の見当マーク
を撮像して、それをカラー静止画表示することも可能で
あると考えられるが、その場合においても、この見当マ
ークと色合い検査用のカラー静止画および欠点について
のカラー静止画を同時に得ることはできない。

【００１１】さらに、トラバース機構を用いる前記構成
は、その構成が複雑で、コスト高であって、その可動性
能を維持するための保守点検も定期的に必要であり、し
かも、監視用カラーテレビカメラの移動の際において、
誤って近付いたオペレータ等に危害を与える恐れも考え
られる。

【００１２】したがって、本発明が解決しようとする第
１の課題は、モニタ用カラーディスプレイ上での色ずれ
および色合いの目視検査を同時にできるとともに、印刷
不良の発生を少なくする上で有効なスキュー発生情報を
得ることができ、しかも、構造が簡単でかつ安価であっ
て、動作中に危害を与えることがない印刷検査方法を提
供することにある。

【００１３】しかも、前記のように監視情報が印刷物の
幅方向にも移動方向にもずれて得られるから、例えば新
聞や書籍の印刷のように頁を付けるとともに多面付けで
印刷されるものは、その頁順の監視情報を同時に得るこ
とができない。なお、こうしたことを可能とするために
は、多数の監視用カラーテレビカメラを各頁の面付け部
に対応させて予め配置して監視情報を得ればよいが、同
じ印刷装置により印刷される印刷物であっても、その種
類によって面付け構造が種々異なるから、印刷物が変わ
るたびにその面付け構造に合わせて多数の監視用カラー
テレビカメラの位置を配置し直すことは、多大な手間が
掛り、実際的ではない。

【００１４】したがって、本発明が解決しようとする第
２の課題は、前記第１の課題を解決しつつ、種々の面付
け構造の印刷物に対する色ずれおよび色合いの目視検査
に容易に対応できる印刷検査装置を提供することにあ
る。

【００１５】また、前記欠点検出を行う印刷検査にあっ
ては、欠点の検出後に、トラバース機構を動作させて監
視予定位置に監視用カラーテレビカメラを移動させるの
で、この移動に要する時間が必要不可欠である。そのた
め、印刷物の移動速度が高まる程、欠点検査位置から欠
点監視位置を遠く隔てて配設せざるを得ず（通常は５ｍ
以上）、印刷設備の大形化を招くとともに、印刷速度の
高速化を損なう原因の一つなっている。

【００１６】したがって、本発明が解決しようとする第
３の課題は、欠点を自動検出してモニタ用カラーディス
プレイ上に拡大表示できるとともに、この欠点検出のた
めの欠点検査位置と監視位置との間の距離を短くできる
印刷検査装置を提供することにある。

【００１７】また、本発明が解決しようとする第４の課
題は、前記第３の課題を達成しつつ、自動検出された欠
点の全体像をモニタ用カラーディスプレイ上に表示でき
る印刷検査装置を提供することにある。

【００１８】

【課題を解決するための手段】前記第１の課題を解決す
るために、請求項１の発明方法は、エリア形の視覚セン
サを有して、カラー印刷物の移動方向と直交する幅方向
に並べられて移動しないように設置された複数台の監視
用カラーカメラで、前記印刷物中に前記幅方向に離れて
印刷された色ずれ検出用の注目印刷部を複数含む前記幅
方向の全域を視野全体として、この視野を撮像するとと
もに、この撮像を所定時間ごとに繰り返し、これらカメ
ラで得たカラー撮像信号を視覚化し少なくとも一台のモ
ニタ用ディスプレイにカラー静止画として表示し、この
表示された画面を視認して印刷良否を目視検査すること
を特徴としている。

【００１９】この請求項１の発明方法においては、移動
する印刷物をその幅方向全域を視野として複数台の監視
用カラーカメラで繰り返し所定時間ごとに撮像し、その
カラー撮像信号をモニタ用カラーディスプレイ上にカラ
ー静止画として表示するので、オペレータによる前記静
止画の目視によって、前記ディスプレイ上で印刷物の色
ずれおよび色合いの目視検査を同時にできる。

【００２０】そして、この目視検査において視認される
注目印刷部は、印刷物の幅方向一点のみではなく、この
印刷物の幅方向に離れて印刷された複数の箇所であるの
で、これらでの色ずれを前記ディスプレイ上で見比べる
ことにより、スキュー発生情報を得ることができる。

【００２１】しかも、検査情報を得る監視用カラーカメ
ラは、印刷物の幅方向に移動しないように設置された静
止形のものであるから、トラバース機構が不要である。
したがって、構造が簡単で、かつ複数の監視用カラーカ
メラを用いるにも拘らず安価であって、かつ、動作中に
危害を与えることもない。

【００２２】同様に、前記第１の課題を解決するため
に、請求項１の発明に従属する請求項２の発明方法は、
前記注目印刷部がカラーパッチであって、そのカラー静
止画を前記ディスプレイ上に対比表示することを特徴と
している。

【００２３】この請求項２の発明では、前記第１の発明
方法を実施するに当たり、複数のカラーパッチの同じ色
で印刷されたパッチ部をモニタ用カラーディスプレイ上
に同時に表示するから、印刷物の幅方向の複数箇所につ
いての同じ色を視認して比較でき、それにより前記幅方
向についての色ずれを視覚検査できるとともに、各パッ
チ部は線と異なりその色の視認に十分なかなりの面積を
有しているので、そのディスプレイ上での対比較表示に
より、前記幅方向についての色合いを視覚検査を同時に
できる。

【００２４】前記第２の課題を解決するために、請求項
３の発明装置は、移動されるカラー印刷物と対向し、か
つ、エリア形の視覚センサを有して、前記移動の方向と
直交する前記カラー印刷物の幅方向に並べられて移動し
ないように設置され、前記印刷物中に前記幅方向に離れ
て印刷された色ずれ検出用の注目印刷部を複数含む前記
幅方向の全域を視野全体とする複数台の監視用カラーカ
メラと、これらカメラからのカラー撮像信号を視覚化し
カラー静止画表示する少なくとも一台のモニタ用カラー
ディスプレイを有したカラー静止画表示装置と、前記各
監視用カラーカメラの中から前記カラー印刷物の印刷構
成に応じて前記幅方向において適合する位置にある前記
監視用カラーカメラを選択させるとともに、この選択さ
れた監視用カラーカメラの撮像動作を同期させ、かつ、
この撮像を所定時間ごとに繰り返させて得たカラー撮像
信号を前記ディスプレイ上に視覚化させる制御装置と、
を具備したものである。

【００２５】この請求項３の発明において、移動する印
刷物の幅方向に並設された複数台の監視用カラーカメラ
は、印刷物中にその幅方向に離れて印刷された色ずれ検
出用の複数の注目印刷部を撮像する。注目印刷部には、
印刷物の幅方向の例えば左右両側部および中間部などの
並べて印刷されるカラーパッチ、印刷物の幅方向の端部
に印刷される見当マーク、或いはこれらに代えて主印刷
領域の一部であってかつ特徴的な印刷部分、もしくはそ
の組合わせが利用される。そして、カラー静止画表示装
置は、そのモニタ用カラーディスプレイ上に各監視用カ
ラーカメラからのカラー撮像信号をカラー静止画として
視覚化して、表示する。また、制御装置は、各監視用カ
ラーカメラの撮像動作を同期させ、この撮像を所定時間
ごとに繰り返させる。さらに制御装置は、前記カラー印
刷物の印刷構成に応じて前記幅方向において適合する位
置にある監視用カラーカメラを選択して、この選択され
た監視用カラーカメラからのカラー撮像信号を前記ディ
スプレイ上に視覚化させる。

【００２６】したがって、この請求項３の発明は、前記
請求項１および請求項２の発明の印刷検査方法を実施し
て請求項１の発明と同様に作用することに加えて、制御
装置による印刷構成に応じた監視用カラーカメラの選択
機能により、前記のように移動する印刷物の幅方向全域
を視野として撮像することに基づき、種々の面付け構造
の印刷物に対する色ずれおよび色合いの目視検査に容易
に対応できる。

【００２７】前記第３の課題を解決するために、請求項
４の発明装置は、移動されるカラー印刷物に対する欠点
検査位置を視野として配置され、リニア形の視覚センサ
を有して前記欠点検査位置に移動された前記カラー印刷
物をその幅方向に走査する少なくとも一台の欠点検査用
カメラと、前記カメラの撮像信号を処理して前記カラー
印刷物の印刷の良否を判定するとともに、欠点があると
判定したときに、この欠点の前記幅方向の位置を計測す
る欠点検出装置と、前記欠点検査位置よりも前記カラー
印刷物の移動方向下流側に定められた監視位置を視野と
して配置されるとともに、エリア形の視覚センサを有し
て、前記カラー印刷物の幅方向に並べられて移動しない
ように設置されて、前記カラー印刷物中に前記幅方向に
離れて印刷された色ずれ検出用の注目印刷部を複数含む
前記幅方向の全域を視野全体として、この視野を拡大撮
像する複数台の監視用カラーカメラと、これら監視用カ
ラーカメラからのカラー撮像信号を視覚化しカラー静止
画表示する少なくとも一台のモニタ用カラーディスプレ
イを有したカラー静止画表示装置と、前記各監視用カラ
ーカメラの中から前記カラー印刷物の印刷構成に応じて
前記幅方向において適合する位置にある監視用カメラを
選択させるとともに、この選択された監視用カラーカメ
ラの撮像動作を同期させ、この撮像を所定時間ごとに繰
り返させて得たカラー撮像信号を前記ディスプレイ上に
視覚化させ、かつ、この視覚化に優先させて前記欠点検
出装置で計測された前記欠点の位置情報にしたがって前
記欠点を拡大撮像した前記監視用カラーカメラからのカ
ラー撮像信号を前記ディスプレイ上に視覚化させる制御
装置と、を具備したものである。

【００２８】この請求項４の発明においては、その監視
用カラーカメラと、カラー静止画表示装置と、制御装置
とを備える監視系は、前記請求項３の発明装置と同様に
作用する。加えて、欠点検査用カメラと欠点検出装置と
を備える欠点検出系との関係で、制御装置などは次のよ
うに作用する。

【００２９】すなわち、欠点検査用カメラは、そのライ
ン形の視覚センサを動作させることにより、欠点検査位
置に移動されたカラー印刷物をその幅方向に走査し、そ
の検査信号を欠点検出装置に供給する。検出装置は、検
査信号を処理して印刷中の欠点を検出し、その良否判定
を行うだけではなく、その欠点が印刷物の幅方向のどの
位置にあるのかを計測して欠点の位置情報を得る。そし
て、欠点検査位置より下流側の監視位置に配置された監
視用カラーカメラは、請求項３の発明で既に説明したこ
とと同様に作用するが、その場合、その撮像は欠点検査
用カメラでの撮像に比較して拡大して行われる。また、
前記欠点とその位置についての情報が供給される制御装
置は、それに前記情報が供給されたときには、監視位置
において欠点を含んで撮像した監視用カラーカメラから
のカラー撮像信号を他のカラー撮像信号に優先させてカ
ラー静止画表示装置のディスプレイ上に視覚化させる。

【００３０】したがって、この請求項４の発明において
は、前記請求項３の発明の作用に加えて、欠点を自動検
出してモニタ用カラーディスプレイ上に拡大表示して、
視認させることができる。しかも、欠点検出において、
制御装置は、各監視用カラーカメラの中から前記位置情
報に基づいて対応する位置に予め配置されている監視用
カラーカメラを選択して、そのカラー撮像信号を優先的
に視覚化させる。そのため、監視用カラーカメラを印刷
物の幅方向に移動させる必要がなく、したがって、欠点
検査位置と監視位置との間の距離を大幅に短くできる。

【００３１】前記第４の課題を解決するために、請求項
５の発明装置は、前記幅方向に隣接する前記各監視用カ
ラーカメラの個々のカメラ視野の一部を互い前記幅方向
に重複させて、前記視野全体を設定したものである。

【００３２】この請求項５の発明において、印刷物の幅
方向に並設された各監視用カラーカメラのカメラ視野の
一部が前記幅方向に重複しているから、カメラ視野に境
界がない。そのため、隣接した監視用カラーカメラのカ
メラ視野がほとんど重複することなく連続していて、そ
の視野境界部に欠点が通る場合のように欠点が隣接した
監視用カラーカメラに分割して撮像されることがない。
したがって、隣接した監視用カラーカメラのうちのいず
れかのカラー撮像信号を選択することで、自動検出され
た欠点の全体像をモニタ用カラーディスプレイ上に表示
できる。

【００３３】

【発明の実施の形態】以下、図１〜図５を参照して本発
明の第１の実施の形態を説明する。図１中１は例えばオ
フセット輪転印刷をする印刷装置であり、これは印刷用
の原紙Ｓの一面（例えば表面）に対してカラー印刷を施
す複数例えば第１〜第４の印刷部２ａ〜２ｄ（なお、そ
のうち中間に位置する第２、第３の印刷部は図示省略し
てある。）と、原紙Ｓの他面（例えば裏面）に対してカ
ラー印刷を施す複数例えば第５〜第８の印刷部４ａ〜４
ｄ（なお、そのうち中間に位置する第６、第７の印刷部
は図示省略してある。）とを備えている。これら印刷部
２ａ〜２ｄ、４ａ〜４ｄは、いずれも版胴６と、これに
転接されたゴム胴７と、このゴム胴７に転接された圧胴
８とを有しており、そのゴム胴７と圧胴８との間に原紙
Ｓ（紙或いはプラスチックフィルム等）が通されること
によってカラー印刷が原紙Ｓに施される。これら印刷部
２ａ〜２ｄ、４ａ〜４ｄの色分担は、例えば第１、第４
の印刷部が黄色Ｙ、第２、第６の印刷部がマゼンタＭ、
第３、第７の印刷部がシアンＣ、第４、第８の印刷部が
黒Ｋを担っている。

【００３４】原紙Ｓは印刷装置１のフィーダー部１ａに
配置された給紙機９から繰り出される。この給紙動作に
より原紙Ｓは、はじめに印刷部２ａ〜２ｄに通された
後、印刷部４ａ〜４ｄに通されてから、印刷装置１のデ
リバリー部１ｂに配置された排紙機１０に排出されて、
例えば巻き取られるようになっている。

【００３５】各印刷部２ａ〜２ｄ、４ａ〜４ｄの版胴６
に着脱可能に巻き付けられる図示しない印刷版は、図４
および図５に示すような色ずれ（印刷位置ずれ）検出用
の注目印刷部としてのカラーパッチＰを印刷するための
マーキング部分を有している。このカラーパッチＰは図
４に示されるように前記各色Ｙ、Ｍ、Ｃ、Ｋを一組とし
て主印刷領域における版長Ｎごとの余白部に印刷され
る。さらに、この第１の実施の形態においては主印刷領
域から外れて幅方向両端部に夫々見当マーク用のマーキ
ング部分を設けてなる印刷版が採用されている。この左
右のマーキング部分は原紙Ｓの移動方向にずれることな
く設けられているが、このマーキング部分は省略しても
差支えない。

【００３６】したがって、この印刷装置１においては、
図４に示されるように原紙Ｓの幅方向両端部に夫々例え
ば「十文字」状の見当マークＯが印刷され、これらの間
の主印刷領域に所定の印刷（図４では「Ａ」なる文字で
代表されている。）が、例えば多面付け構造で施される
とともに、カラーパッチＰが主印刷領域の左右両側部お
よび中間部に位置して幅方向に並べて印刷されるように
なっている。そして、各印刷部２ａ〜２ｄ、４ａ〜４ｄ
は夫々のカラーインクで見当マークＯを印刷するから、
色ずれがない場合には同一箇所に見当マークＯが重なっ
て印刷され、色ずれがある場合には先に印刷された色の
見当マークＯに対して後に印刷される他の色インクの見
当マークＯが前後左右のいずれかの方向にずれて印刷さ
れるものである。

【００３７】図１に示されるように印刷装置１には各印
刷部２ａ〜２ｄ、４ａ〜４ｄの夫々に対応して見当セン
サ１１ａ〜１１ｄ、１４ａ〜１４ｄ（なお、前記図示省
略した印刷部についての見当センサは同様に図示省略し
てある。）が設けられている。これらのセンサ１１〜１
４は、対応する印刷部２〜５において見当マークＯが刷
れられるたびに、或いはこのマークＯを検出するたびに
見当センサ信号を出力する。

【００３８】これらの見当センサ信号は、原紙Ｓの移動
方向の位置情報を得るために検出されて印刷コントロー
ラ１５に供給される。印刷機コントローラ１５は、印刷
装置１の印刷動作等全般についての制御を行う。この制
御には、見当センサ信号に基づいて、色ずれの補正を必
要とする際に各圧胴８の回転速度を変化させる制御指令
を印刷装置１に与え、それにより、原紙Ｓの移動速度を
調整して各印刷部間での印刷位置ずれを少なくする制御
が含まれている。

【００３９】印刷装置１のデリバリ部１ｂには、この第
１の実施の形態に係る印刷検査装置が備える第１、第２
の欠点検査用カメラ２１ａ、２１ｂと、後述の第１、第
２の監視用カラーカメラ２２ａ、２２ｂとが夫々設置さ
れている。印刷検査装置は印刷装置１により印刷される
印刷物について印刷インライン検査を行うものである。

【００４０】欠点検査用カメラ２１ａ、２１ｂには、図
示しない受光部にリニア形の視覚センサとして一次元Ｃ
ＣＤイメージセンサ（ＣＣＤラインイメージセンサと
も、或いはＣＣＤリニアアレーイメージセンサとも称さ
れる。）を有したテレビカメラが採用されている。これ
らのカメラ２１ａ、２１ｂは、すべての印刷が施された
印刷紙（印刷物Ｓａ）が移動されてくる欠点検査位置を
視野として、前記印刷物Ｓａの印刷面と対向して配置さ
れていて、この印刷物Ｓａをその移動方向と直交する幅
方向に沿って走査する。第１欠点検査用カメラ２１ａは
印刷物Ｓａの表側印刷面と対向して配置され、第２欠点
検査用カメラ２１ｂは印刷物Ｓａの裏側印刷面と対向し
て配置されている。

【００４１】これらのカメラ２１ａ、２１ｂは、必要な
解像度を得るとともに印刷物Ｓａの全幅を走査するた
め、通常は図２および図４に示されるように印刷物Ｓａ
の幅方向に複数台並設されて、カメラユニット２１Ａ、
２１Ｂをなして設けられる。なお、図３中２２ａはカメ
ラユニット２１Ａの視野を照明する照明装置、２２ｂは
カメラユニット２１Ｂの視野は照明する照明装置であ
る。

【００４２】各カメラ２１ａ、２１ｂの視覚センサは例
えばモノクロの検査信号（撮像信号）を出力する。この
信号は、ゲイン補正回路２３を介して欠点検出装置２４
に供給され、この装置２４が有する電子回路で処理され
る。正規化手段としてのゲイン補正回路２３は、撮影レ
ベルの利得変動を相殺して撮像信号のレベルを適正化す
る処理を行う。

【００４３】欠点検出装置２４は印刷物Ｓａの主印刷領
域に印刷された印刷の良否判定をするとともに、この判
定により印刷面中に欠点（図４中にＢ、Ｄで代表して示
し、欠点Ｂは跳ね飛んだインク、欠点Ｄは印刷の欠けで
ある。また、図４中矢印は印刷物Ｓａの移動方向を示
す。）があると判定したときに、この欠点の印刷物Ｓａ
の幅方向の位置を計測するものである。

【００４４】そのために、この検出装置２４は、例えば
輪郭抽出回路と、第１、第２の欠点認識部と、第１、第
２の欠点判定回路とを、欠点位置計測回路とを備えてい
る。輪郭抽出回路はゲイン補正された前記撮像信号を取
込んで、この信号の変化を強調し、それにより画像の輪
郭パターンを抽出する。

【００４５】第１欠点認識部は、良品に係る印刷物につ
いて抽出された輪郭パターンが供給されるとともに、そ
れをマスタパターンとして保存する第１マスタパターン
メモリと、検査しようとする印刷物について抽出された
輪郭パターンが供給されて、その輪郭パターンを拡大し
て移動精度の多少の誤差等を吸収できるようにした被検
査パターンを形成する第１パターン拡大回路と、前記マ
スタパターンと被検査パターンとを比較照合する第１パ
ターンマッチング回路とを有している。この認識部は、
被検査パターンが図４中Ｄに示されるような欠け性の欠
点を有している場合に、それに対応するマスタパターン
の一部が被検査パターンに対して食み出すことにより、
その部分を欠点情報として認識する。そして、こうして
得られた欠点情報が供給される第１欠点判定回路は、そ
の欠点情報が設定した欠点であるのかどうかの判定をす
る。

【００４６】同様に、第２欠点認識部は、良品に係る印
刷物について抽出された輪郭パターンが供給されて、そ
の輪郭パターンを拡大してマスタパターンを形成する第
２パターン拡大回路と、こうして得たマスタパターンを
保存する第２マスタパターンメモリと、検査しようとす
る印刷物について抽出された輪郭パターンが被検査パタ
ーンとして供給されるとともに、これを前記マスタパタ
ーンと比較照合する第２パターンマッチング回路とを有
している。この認識部は、被検査パターンが図４中Ｂに
示されるような飛び性の欠点を有している場合に、それ
に対応する被検査パターンの一部がマスタパターンに対
して食み出すことにより、その部分を欠点情報として認
識するものである。こうして得られた欠点情報が供給さ
れる第２欠点判定回路は、その欠点情報が設定した欠点
であるのかどうかの判定をする。この判定結果は後述の
制御装置に供給されるようになっている。

【００４７】そして、両認識部の出力、つまり、検出さ
れた欠点が供給される欠点位置計測回路は、その欠点に
ついての印刷物Ｓａの幅方向の位置を計測するものであ
る。この計測により得た欠点信号は印刷コントローラ１
５および後述の制御装置に供給されるようになってい
る。

【００４８】なお、本発明において、カラー印刷物Ｓａ
がハーフトーンを構成するドット印刷領域を少なくとも
一部に含み、その領域についての印刷良否を判定する場
合には、それに使用する欠点検出装置には以下の構成の
ものを採用してもよい。

【００４９】この検出装置は、ドット印刷領域を少なく
とも一部に含む印刷物の前記ドット印刷領域の任意な注
目箇所を拡大撮像するＣＣＤカラーカメラと、このカメ
ラのカラー撮像信号から前記注目箇所内の各ドットをそ
のインク色ごとに弁別する色変換回路と、この回路で弁
別された各インク色ごとのドットのサイズの演算を一つ
以上のドットについて行って被検査データを得、または
前記弁別された各インク色ごとの面積の演算を一つ以上
のドットについて行って被検査データを得る被検査デー
タ形成回路と、基準となる印刷物についての前記注目箇
所内のインク色ごとのドットについて演算されたサイズ
または面積をマスタデータとして各インク色ごとに保存
するマスタメモリと、マスタデータと被検査データとを
各インク色ごとに個別に比較する比較回路と、比較結果
についてそれが許容値内にあるかどうかを判定する判定
回路とからなる。こうした網版印刷物についての欠点検
出装置は、前記判定の結果が許容値外の場合において、
判定されたインク色のドットの大きさや密度に異常があ
る（したがって、印刷色調が所定の色調と異なる。）も
のとして欠点信号を発する。

【００５０】また、前記印刷装置１のデリバリ部１ｂに
は、前記欠点検査位置よりも印刷物Ｓａの搬送方向下流
側に定められた監視位置を視野として第１、第２の監視
用カラーカメラ２５ａ、２５ｂが配置されている。これ
らカメラ２５ａ、２５ｂには、受光部としての図示しな
い視覚センサにエリア形のカラーＣＣＤイメージセンサ
を用いたディジタル式電子カメラが採用されている。

【００５１】これらのカメラ２５ａ、２５ｂは、その受
光部に入射された光を、光ー電変換作用により光強度に
応じたＲＧＢの電気信号に変換し、それをディジタルの
ＲＧＢカラー撮像信号として出力するものであり、ま
た、このカラー撮像信号は多値のＡ／Ｄ変換処理により
例えば２５６段階の階調で画像表現を行うようになって
いる。なお、この第１の実施の形態では、欠点検査位置
と監視位置との間の距離Ｌをより短くするために、ズー
ミング動作を要しない固定焦点のディジタル式電子カメ
ラを採用したが、これに代えて必要により欠点をより拡
大して撮像するためにズーミング動作ができるズームレ
ンズを有したズーム機能付きのディジタル式電子カメラ
を採用してもよい。

【００５２】図３に示されるように第１監視用カラーカ
メラ２５ａは印刷物Ｓａの表側印刷面と対向して配置さ
れて、この印刷面を撮像し、また、第２監視用カラーカ
メラ２５ｂは印刷物Ｓａの裏側印刷面と対向して配置さ
れて、この印刷面を撮像するようになっている。これら
のカメラ２５ａ、２５ｂは前記見当センサ信号（印刷物
Ｓａにおける長手方向の位置をあらわす信号）にしたが
って繰り返し撮像動作をするようになっている。

【００５３】これらのカメラ２５ａ、２５ｂは、必要な
解像度を得るとともに印刷物Ｓａの全方向の全域（全
幅）を視野全体として撮像できるように、図３および図
４に示されるように印刷物Ｓａの幅方向に複数台並設さ
れて、カメラユニット２５Ａ、２５Ｂをなして設けられ
る。したがって、こうして幅方向に並設する状態に集合
されたユニット構造により各監視用カラーカメラ２５
ａ、２５ｂは移動しないように配置されている。これら
のカラーカメラ２５ａ、２５ｂは、前記欠点検査用カメ
ラ２１ａ、２１ｂの画角よりも狭い画角を持っており、
それにより、カメラ２１ａ、２１ｂの画像よりも高解像
度で拡大撮像できるようにしてある。

【００５４】なお、図３中２６ａはカメラユニット２５
Ａの視野を瞬間照明するストロボ発光器、２６ｂはカメ
ラユニット２５Ｂの視野を瞬間照明するストロボ発光器
である。これらストロボ発光器２６ａ、２６ｂ２による
瞬間照明と同期して、前記カメラ２５ａ、２５ｂは、例
えば（１／５０）万秒の高速度で印刷面の指定された一
部領域を監視視野として、そこを瞬間的に拡大撮像する
ようになっている。

【００５５】各カメラ２５ａ、２５ｂの視覚センサはカ
ラー撮像信号を出力する。この撮像信号は、図１に示さ
れるようにゲイン補正回路２７を介してバッファメモリ
２８に供給され、ここから制御装置２９に逐次供給され
る。正規化手段としてのゲイン補正回路２７は、撮影レ
ベルの利得変動を相殺して撮像信号のレベルを適正化す
る処理を行う。

【００５６】例えばＣＰＵで形成される制御装置２９
は、撮像アドレス遅延回路、欠点検査用カメラ制御回
路、監視用カラーカメラ制御回路、カメラ選択回路、メ
モリ、表示装置制御回路等を有している。

【００５７】撮像アドレス遅延回路には、最終印刷部５
用の見当センサ１４から出される見当センサ信号、言い
換えれば、印刷物Ｓａにおける長手方向の位置をあらわ
す信号が供給される。この遅延回路は、見当センサ１４
に対する各カメラ２１ａ、２１ｂ、２５ａ、２５ｂの視
野位置の位置ずれに応じて、見当センサ信号を遅延させ
て信号のタイミングを合わせる遅延処理を行うものであ
り、その処理結果は前記両カメラ制御回路に供給され
る。

【００５８】欠点検査用カメラ制御回路は、欠点検査用
カメラ２１ａ、２１ｂの撮像動作を行わせる制御をなす
とともに、その際に、照明装置２２ａ、２２ｂを発光さ
せる制御をするものである。また、監視用カラーカメラ
制御回路は、選択的に使用される監視用カラーカメラ２
５ａ相互を同期させるとともに、同様に監視用カラーカ
メラ２５ｂ相互を同期させて、これらの撮像動作を行わ
せる制御をなし、かつ、この撮像の際にストロボ発光器
２６ａ、２６ｂを同期させて瞬間発光させる制御するも
のである。

【００５９】カメラ選択回路は、制御装置２９の入力端
子に接続されたキーボードやタイプライター等の入力装
置３０の操作により指定されるカメラ選択指令に応じ
て、印刷物の印刷構成（印刷物の幅、面付け数、注目印
刷部の位置等）に対応して適合位置にある監視用カラー
カメラ２５ａ、２５ｂを選択させる制御をするものであ
る。

【００６０】メモリは、印刷物Ｓａの流れ方向（移動方
向）用のメモリ部（または領域）を有し、このメモリ部
は、前記３組のカラーパッチＰのうちの一つ、例えば左
側のカラーパッチＰにおいてディスプレイ上での視覚検
査に用いる色（例えば黄色Ｙ）について、印刷開始の所
定の立上がり条件が満たされたと判断された時点で、更
新された黄色のパッチ部についての画像情報をマスター
として記憶し、それを更新することなく保持するものも
のである。加えて、このメモリ部は、監視位置で撮像さ
れるカラーパッチＰの少なくとの版長Ｎの１ピッチ以前
に撮像したカラーパッチＰについての画像情報を記憶す
るとともに、この画像情報は前記監視位置で繰り返され
る撮像に伴って自動更新されるようになっている。ま
た、このメモリは印刷物Ｓａの幅方向用のメモリ部（ま
たは領域）を有し、このメモリ部はディスプレイ上での
視覚検査に用いるカラーパッチＰの色（例えば黄色Ｙ）
についての画像情報を記憶し、この記憶は前記繰返し撮
像に伴って自動更新されるようようになっている。

【００６１】表示装置制御回路は、入力装置３０の操作
により指定される表示指令に応じて、制御装置２９の出
力端に接続されたカラー静止画表示装置３１の表示構成
（注目印刷部であるカラーパッチＰの同じ色のパッチ部
を隣接するように並べて表示する、頁順にしたがって表
示させる等）についての制御をするものである。

【００６２】なお、入力装置３０は欠点検出装置２４の
入力端にも接続されており、この装置３０により欠点判
定のための欠点サイズが入力されるようになっている。
前記カラー静止画表示装置３１は、カラー静止画制御回
路と、ＲＧＢメモリと、モニタ用カラーディスプレイと
してのモニタ用カラーテレビ３１ａ、３１ｂとを備えて
いる。これらのテレビ３１ａ、３１ｂは、この第１の実
施の形態においては、大きな画像を確保するために各監
視用カラーカメラ２５ａ、２５ｂに対応してこれらと同
数使用されているが、図１では１台で代表して描いてい
てある。また、モニター用カラーテレビ３１ａ、３１ｂ
に、画面がより大きなモニタカラーテレビを用いる場合
には、カラーカメラ数台につき一台として、その画面上
に複数台のカラーカメラの画像を分割表示させるように
してもよく、したがって、カラーカメラの使用数が少な
い場合には一台のモニタ用カラーテレビとすることもで
きる。

【００６３】ＲＧＢメモリには、監視用カラーカメラ２
５ａ、２５ｂから出されてゲイン補正回路２７で正規化
処理されたカラー撮像信号が制御装置２９のカラー静止
画制御回路を介して供給される。このメモリは供給され
たカラー撮像信号のＲＧＢの色信号を保存する。前記カ
ラー静止画制御回路には、欠点検出装置２４から位置情
報を有した欠点信号と、ゲイン補正回路２７を通ったカ
ラー撮像信号とが供給される。この静止画制御回路は、
ＲＧＢメモリ内にカラー静止画情報を保存させるととも
に、ＲＧＢメモリに保存された１画面分の画像情報をカ
ラー静止画としてモニタ用カラーテレビ３１ａ、または
３１ｂに表示させるものである。

【００６４】この静止画表示においてカラー静止画制御
回路は、それに欠点信号が供給された時には、その欠点
を含む画像情報を他に優先させて前記テレビ３１ａ、３
１ｂにカラー静止画表示させ、それ以外の時には複数の
カラーパッチＰを含む画像情報および主印刷領域内を撮
像した色合い検査用の画像情報を前記テレビ３１ａ、３
１ｂにカラー静止画表示させ、また、必要に応じて前記
入力装置３０により指定される任意な撮像位置について
の画像情報を前記テレビ３１ａ、３１ｂにカラー静止画
表示させるようになっている。

【００６５】また、カラー静止画制御回路は調色回路部
を有している。この回路部は、自動的に或いは入力装置
３０からの指令によって、印刷物Ｓａの左右両側部およ
び中間部のカラーパッチＰ相互の初期色相が同じとなる
ように調整するものであり、この調色機能によって前記
幅方向に並んだ各カラーパッチＰについてのカラーディ
スプレイ上での表示色相を一致させることができる。そ
れにより、欠点検査用カメラ２１ａ、２１ｂと監視用カ
ラーカメラ２５ａ、２５ｂとが異なり、かつ、夫々の照
明光学系が相違するにも拘らず、ディスプレイ上での表
示色相が異ならないようにして、目視検査を基準を得て
検査を確実ならしめている。

【００６６】次に前記構成の印刷検査装置による印刷検
査について説明する。印刷装置１のフィーダー部１ａか
ら繰り出される原紙Ｓは、第１〜第４の印刷部２〜５を
順次経由することにより、カラー印刷され印刷物Ｓａと
なってデリバリ部１ｂに搬送されて巻き取られる。この
印刷動作においては、原紙Ｓの主印刷領域には、「Ａ」
なる文字で代表される所定の主印刷、および三組のカラ
ーパッチＰが夫々印刷されるとともに、主印刷領域から
外れた幅方向両端部に夫々見当マークＯが重ね刷りさ
れ、また、各インク色ごとの見当マークＯに応じて見当
センサ１４ａ〜１４ｄから出力される見当センサ信号に
基づく印刷コントローラ１５からの制御指令により、印
刷装置１は色ずれが生じないように調整を行う。

【００６７】しかし、この調整のみでは完全な色ずれ防
止を長期間にわたって期待することはできず、印刷の継
続に従い色ずれが発生することは知られている。こうし
た色ずれは、次のようにして検出され、修正される。

【００６８】まず、制御装置２９の撮像制御回路より欠
点検査用カメラ２１ａ、２１ｂが動作されるので、搬送
されて欠点検査位置に到達する印刷物Ｓａに対する撮像
（幅方向の走査）が実行される。この後、制御装置２９
に供給された最終印刷部５の見当センサ１４ｄから出さ
れるセンサ信号を基準にして、前記撮像制御回路により
各監視用カラーカメラ２５ａ、２５ｂが、前記欠点検査
位置を通過した印刷物Ｓａが監視位置に到達するのとタ
イミングを合わせて、同期して撮像動作をする。この撮
像は、ストロボ発光器２６ａ、２６ｂの瞬間発光下にお
いて行われ、それにより、印刷物Ｓａの幅方向に並んで
印刷されたカラーパッチＰおよび印刷物Ｓａの幅方向両
端部の見当マークＯを夫々含む印刷物Ｓａの幅方向全域
が同時に監視用カラーカメラ２５ａ、２５ｂにより瞬間
的に拡大撮像される。

【００６９】こうして撮像された視野はカメラユニット
２５Ａにおいて代表した図５に示されるように印刷物Ｓ
ａの全幅に渡り途切れることなく連続している。図５で
の例示においては、その左右両端に位置されたカラーカ
メラ２５ａの視野イ、リには見当マークＯが含まれ、こ
れらの間のカラーカメラ２５ａの視野ロ〜チには主印刷
領域の印刷部分が含まれている。そして、印刷物Ｓａの
幅方向左側に対応して隣接したカラーカメラ２５ａの連
続した視野イ、ハには左側のカラーパッチＰが含まれ、
印刷物Ｓａの幅方向中間に対応して隣接したカラーカメ
ラ２５ａの連続した視野ニ、ヘには中間のカラーパッチ
Ｐが含まれ、また、印刷物Ｓａの幅方向右側に対応して
隣接したカラーカメラ２５ａの連続した視野ト、リには
右側のカラーパッチＰが含まれている。

【００７０】こうして撮像された視野イ〜リについての
全てのカラー撮像信号は、ゲイン補正回路２７で正規化
処理されてからバッファメモリ２８に一時的に保存され
た後、このメモリ２８から制御装置２９を介してカラー
静止画表示装置３１に供給されて、この装置３１で視覚
化されて、その表面用モニタ用カラーテレビ３１ａまた
は裏面用モニタ用カラーテレビ３１ｂに夫々カラー静止
画として表示される。

【００７１】この場合、制御装置２９は複数のカラーパ
ッチＰについての同じ色のパッチ部の画像を図６および
図７に示すように対比表示させる。図６は印刷物Ｓａの
幅方向の色ずれ検査用の対比表示のイメージを示してお
り、印刷物Ｓａの幅方向に並んだ三組のカラーパッチＰ
の同じ色（黄色Ｙについて代表しているが、これは他の
色でもよい。）を並べて対比表示している。図７は印刷
物Ｓａの流れ方向のいろずれ検査用の表示であって、流
れ方向について予め得たマスターとなるパッチ部と、流
れ方向について現時点において得たパッチ部と、少なく
とも１版長前に得た前回のパッチ部とを並べて対比表示
している。なお、この表示においても幅方向用と同じく
黄色Ｙについて代表しているが、これは他の色でもよ
い。しかし、幅方向と流れ方向の色ずれ検査において同
色のパッチ部を用いて対比表示させる事は、ずれの認識
が容易であるとともに、回路処理も容易になる点で優れ
ている。

【００７２】そのため、これらのカラー静止画像をオペ
レータがモニタ用カラーテレビ３１ａ、３１ｂ上デ視認
することによって、印刷物Ｓａの幅方向および流れ方向
についての注目印刷部であるカラーパットＰの色ずれ
と、その色ずれの程度を目視チェックできる。そして、
図６のディスプレイ画面で代表される印刷物Ｓａの幅方
向についての色ずれの比較判定により、グラビア印刷で
多くみられるように輪転印刷用原紙（印刷紙）の幅方向
の伸びが異なる場合や、印刷が施される輪転印刷用原紙
の各部厚みが均一ではなく厚み方向に厚み差がある場合
等において、前記他端側に色ずれ不良が発生したり、前
記厚み差にもとづいて印刷物にスキューを発生した場合
には、そうした状況を知ることができる。これと同時
に、図７のディスプレイ画面で代表される印刷物Ｓａの
流れ方向についての色ずれの比較判定により、流れ方向
の色ずれを知ることができる。

【００７３】しかも、カラーパッチＰの各色のパッチ部
はある一定の面積を有して印刷されるものであって、そ
の色の認識がディスプレイ画面上で十分確実に行えるの
で、各画面上での表示色相の比較視認によって、主印刷
領域に印刷される各色の色合いの良・不良も同時に知る
ことができる。このような色合い検査は、見当マークＯ
を注目印刷部として利用する場合よりも、色表示の面積
が大であることにより確実である。

【００７４】なお、視野ロ〜チのうち例えば視野ハ、
ホ、ト（または視野ロ、ニ、ヘ）についての画像を、モ
ニタ用カラーテレビ３１ａ、３１ｂ上のカラー静止画を
視認する場合には、それによっても、主印刷領域の印刷
についての色合いを目視チェックできる。

【００７５】また、こうした主印刷領域の色合の目視チ
ェックにおいて、前記の用に印刷物Ｓａの幅方向全域が
撮像されて視覚化されているので、制御装置２９の表示
装置制御回路での制御で、例えば頁順に並べ代えてディ
スプレイ上に表示することもできる。したがって、この
ような表示制御をする場合には、新聞や雑誌などの印刷
物について行う印刷検査を、その頁順に行えるので、そ
の検査が容易である。

【００７６】このように印刷物Ｓａの表面と裏面との印
刷について、その色ずれと色合いの検査をカラー静止画
表示装置３１の画面上での目視チェックにより行うこと
ができる。そして、目視チェックの結果が、色ずれおよ
び色合いの許容条件を満たしていないと判断される場合
には、それに応じてオペレータは印刷機コントローラ１
５に対して外部から適当な入力装置により外部入力を与
えて、それに基づいて印刷装置１の印刷動作の修正（色
ずれ調整、色合い調整等）をさせたり、対応不可能と判
断される場合には印刷停止措置等を、早期に採らせるこ
とができる。

【００７７】前記のような複数のカラーパッチＰ相互で
の色ずれと色合いとの目視チェックを同時期に可能とす
るための検査情報は、制御装置２９に見当センサ信号が
供給されることに基づいて得るから、印刷期間中は定期
的に繰り返してカラー静止画表示装置３１上での前記目
視チェックを実行できる。

【００７８】そして、既述のように制御装置２９が注目
印刷部としてのカラーパッチＰを撮像した監視用カラー
カメラを選択する機能の他に、走行する印刷物の幅方向
全域を視野として撮像させることに基づき、この視野を
同時に撮像した複数の監視用カラーカメラの中から任意
なものを選択する機能がある。そのため、入力装置３２
等を介してのカメラ選択指定により、印刷物によって異
なる種々の面付け構造に対応するために監視用カラーカ
メラの配置換えをする手間を要することなく、単に適合
する位置に設置されている監視用カラーカメラを選択で
きるから、そのカラー撮像信号をディスプレイ上に視覚
化して、種々の面付け構造に適合した色ずれおよび色合
いの目視検査に容易に対応できる。

【００７９】その上、前記のように複数の監視用カラー
カメラ２５ａ…、２５ｂ…を印刷物Ｓａの幅方向に移動
させる必要がなく既述のような監視情報を得ることがで
きるから、従来において監視動作をするために必要であ
ったトラバース機構を不要にできる。そのため、監視部
の構成が複雑となることがないことと相俟って、複数の
カラーカメラ（この電子カメラはカラーテレビカメラに
比較して極めて安価である。）を用いるにも拘らず、監
視部を安価にできる。しかも、トラバース機構を用いる
場合のように可動性能を維持するための保守点検は不要
となるので、保守点検が容易であるばかりでなく、しか
も、監視用カラーカメラを移動しないことから、監視部
に誤って近付いたオペレータ等に危害を与える恐れがな
い。

【００８０】また、この第１の実施の形態では、欠点の
自動検出とそれをカラー静止画表示することもできる。
すなわち、この欠点検査は、監視用カラーカメラ２５
ａ、２５ｂの上流側に配置された欠点検査用カメラ２１
ａ、２１ｂにより、欠点検査位置に移動されてきた印刷
物Ｓａを幅方向に走査して欠点検査情報を得ている。欠
点検査用カメラ２１ａ、２１から出力される撮像信号は
欠点検出装置２４に供給されるので、この検出装置２４
での撮像信号の処理によって、印刷中の欠点が検出され
るとともにその良否判定が行われ、その結果欠点と認め
られたものについて、その欠点が印刷物Ｓａの幅方向の
どの位置にあるのかということが自動計測される。

【００８１】こうした欠点検出に伴って得られる欠点信
号は、欠点検出装置２４から制御装置２９に供給される
とともに、カラー静止画表示装置３１にも供給される。
そのため、制御装置２９は、前記計測により得た位置情
報にしたがって、監視用カラーカメラ２５ａ…、２５ｂ
…の内の欠点が通過する位置に対応して配置されている
監視用カラーカメラを選択して、このカメラの視野内に
前記検出された欠点が位置された際にタイミングを合わ
せて、前記選択されたカメラを撮像動作させ、それによ
り、欠点を含む領域を瞬間的に拡大撮像する。この撮像
は、制御装置２９により発光を制御されるストロボ発光
器２６ａまたは２６ｂの瞬間発光下において行われる。

【００８２】そうすると、このカメラからのカラー撮像
信号が、前記のようにバッファメモリ２８および制御装
置２９を介してカラー静止画表示装置３１に供給される
から、この装置３１は、検出された欠点を含むカラー撮
像信号をカラー静止画としてモニタ用カラーテレビ３１
ａまたは３１ｂに表示する。この欠点の検出に伴う表示
は定期的な前記色ずれおよび色合い検査のためのカラー
静止画表示に優先して行われる。それにより、欠点が自
動検出されるたびに、検出された欠点についてのカラー
画像が高解像度でモニタ画面に拡大表示されるので、そ
の目視チェックによりオペレータは欠点の性状を把握で
きる。

【００８３】ところで、こうした欠点の拡大表示を行う
印刷検査装置においては、前記印刷物Ｓａの幅方向に並
設された各監視用カラーカメラのうち、前記幅方向に隣
接する各監視用カラーカメラの個々のカメラ視野の一部
は互い前記幅方向に重複されている。そのため、並設さ
れた監視用カラーカメラのカメラ視野がほとんど重複す
ることなく連続していて、その視野境界部に欠点が通る
場合のように欠点が隣接した監視用カラーカメラに分割
して撮像されることがない。つまり、例えば図５におい
て隣接した視野ニ、ヘの境界部に対応して欠点Ｂが移動
される場合でも、前記視野ニ、ヘにその境界部を中心と
して重複している視野ホには、前記欠点Ｂの全体が入っ
ているので、このような位置の監視用カラーカメラのカ
ラー撮像信号を選択して画像表示することで、自動検出
された欠点の全体像をカラー静止画装置３１の対応する
一つのモニタ用カラーテレビ上にカラー静止画表示でき
る。したがって、欠点を確実に視認させることができ
る。

【００８４】しかも、前記構成の印刷検査装置において
は、既述したように制御装置２９が、欠点検出装置２４
で得た印刷物Ｓａの幅方向についての欠点の位置情報に
基づいて、各監視用カラーカメラ２５ａ…、２５ｂ…の
中から前記欠点の幅方向位置に対応する位置に配置され
ている監視用カラーカメラを選択して、そのカラー撮像
信号を視覚化させる。そのため、監視用カラーカメラを
印刷物Ｓａの幅方向に移動させる必要がなくなり、欠点
検査位置と監視位置との間の距離Ｌを大幅に短くできる
ものであり、前記距離Ｌを数十cmセンチとすることも可
能である。そのため、印刷検査設備の設置長さを少なく
できるとともに、検査速度の高速化も実現できる。

【００８５】

【発明の効果】本発明は、以上詳記したような形態で実
施されるので、以下に記載されるような効果がある。請
求項１および２の発明に係る印刷検査方法によれば、走
行する印刷物の幅方向に離れて印刷された色ずれ検出用
の注目印刷部を含んだ前記印刷物の幅方向全域を全体視
野とした複数台の監視用カラーカメラからのカラー撮像
信号を、モニタ用カラーディスプレイ上にカラー静止画
として表示させ、それを目視チェックして検査するの
で、印刷物についての色ずれおよび色合いの目視検査を
同時にできるとともに、印刷不良の発生を少なくする上
で有効なスキュー発生情報も知ることができる。しか
も、検査情報を得る監視用カラーカメラは、印刷物の幅
方向には移動しないから、トラバース機構が不要であ
り、したがって、複数のカラーカメラを用いるにも拘ら
ず安価で構造が簡単であるとともに、動作中に危害を与
えることもない。

【００８６】請求項３の発明に係る印刷検査装置によれ
ば、請求項１、２の発明による前記効果に加えて、注目
印刷部を含んだ前記印刷物の幅方向全域を視野とした複
数台の監視用カラーカメラの内の任意のカメラを制御装
置により選択して、そのカラー撮像信号をディスプレイ
上に視覚化するから、同じ印刷装置により印刷される印
刷物の種類によって種々異なる面付け構造に合わせて監
視用カラーテレビカメラの位置を配置し直す手間を要す
ることなく、前記ラメラの選択により種々の面付け構造
の印刷物に対する色ずれおよび色合いの目視検査に容易
に対応できる。

【００８７】請求項４の発明に係る印刷検査装置によれ
ば、請求項３の発明による前記効果に加えて監視用カラ
ーカメラの上流側に配置した欠点検査用カメラとその撮
像信号を処理する欠点検出装置により欠点を自動検出
し、それを制御装置を介してカラー静止画装置に供給す
るから、欠点を自動検出してモニタ用カラーディスプレ
イ上に拡大表示できる。しかも、検出された欠点の印刷
物に対する幅方向位置に対応する監視用カラーカメラを
選択して、そのカラー撮像信号を視覚化させるから、監
視用カラーカメラを印刷物の幅方向に移動させる必要が
なくなり、欠点検査位置と監視位置との間の距離を大幅
に短くでき、したがって、印刷設備の小形化および印刷
速度の高速化を計ることができる。

【００８８】請求項５の発明に係る印刷検査装置によれ
ば、前記請求項４の発明による前記効果に加えて、印刷
物の幅方向に隣接する各監視用カラーカメラの個々のカ
メラ視野の一部を互い前記幅方向に重複させたことによ
り、欠点が隣接した監視用カラーカメラに分割して撮像
されることがない監視用カラーカメラを選択して静止画
表示でき、したがって、自動検出された欠点の全体像を
モニタ用カラーディスプレイ上に表示できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態に係る印刷検査装置
の構成を印刷装置とともに概略的に示す図。

【図２】第１の実施の形態に係る印刷検査装置が備える
欠点検査部の概略的な構成を図１中矢印Ｚ−Ｚ線に沿っ
て示す図。

【図３】第１の実施の形態に係る印刷検査装置が備える
監視部の概略的な構成を図１中矢印Ｙ−Ｙ線に沿って示
す図。

【図４】第１の実施の形態に係る印刷検査装置が備える
各カメラユニットを印刷物とともに示す平面図。

【図５】第１の実施の形態に係る印刷検査装置が備える
監視用カメラユニットの各カメラの印刷物に対する視野
の相互関係を、印刷物の移動方向に展開して示す図。

【図６】第１の実施の形態に係る印刷検査装置が備える
カラー静止画表示装置に表示される幅方向色ずれ用の対
比表示のイメージを示す図。

【図７】第１の実施の形態に係る印刷検査装置が備える
カラー静止画表示装置に表示される流れ方向色ずれ用の
対比表示のイメージを示す図。

【符号の説明】

１…印刷装置、２１ａ、２１ｂ…欠点検査用カメラ、２１Ａ、２１Ｂ…欠点検査用カメラのユニット、２４…欠点検出装置、２５ａ、２５ｂ…監視用カラーカメラ、２５Ａ、２５Ｂ…監視用カラーカメラのユニット、２９…制御装置、３０…入力装置、３１…カラー静止画表示装置、３１ａ、３１ｂ…モニター用カラーテレビ（モニタ用カ
ラーディスプレイ）、Ｓａ…印刷物、Ｐ…カラーパッチ（注目印刷部）。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】エリア形の視覚センサを有して、カラー印
刷物の移動方向と直交する幅方向に並べられて移動しな
いように設置された複数台の監視用カラーカメラで、前
記印刷物中に前記幅方向に離れて印刷された色ずれ検出
用の注目印刷部を複数含む前記幅方向の全域を視野全体
として、この視野を撮像するとともに、この撮像を所定
時間ごとに繰り返し、これらカメラで得たカラー撮像信
号を視覚化し少なくとも一台のモニタ用ディスプレイに
カラー静止画として表示し、この表示された画面を視認
して印刷良否を目視検査することを特徴とする印刷検査
方法。
【請求項２】前記注目印刷部がカラーパッチであって、
そのカラー静止画を前記ディスプレイ上に対比表示する
ことを特徴とする請求項１記載の印刷検査方法。
【請求項３】移動されるカラー印刷物と対向し、かつ、
エリア形の視覚センサを有して、前記移動の方向と直交
する前記カラー印刷物の幅方向に並べられて移動しない
ように設置され、前記印刷物中に前記幅方向に離れて印
刷された色ずれ検出用の注目印刷部を複数含む前記幅方
向の全域を視野全体とする複数台の監視用カラーカメラ
と、これらカメラからのカラー撮像信号を視覚化しカラー静
止画表示する少なくとも一台のモニタ用カラーディスプ
レイを有したカラー静止画表示装置と、前記各監視用カラーカメラの中から前記カラー印刷物の
印刷構成に応じて前記幅方向において適合する位置にあ
る前記監視用カラーカメラを選択させるとともに、この
選択された監視用カラーカメラの撮像動作を同期させ、
かつ、この撮像を所定時間ごとに繰り返させて得たカラ
ー撮像信号を前記ディスプレイ上に視覚化させる制御装
置と、を具備したことを特徴とする印刷検査装置。
【請求項４】移動されるカラー印刷物に対する欠点検査
位置を視野として配置され、リニア形の視覚センサを有
して前記欠点検査位置に移動された前記カラー印刷物を
その幅方向に走査する少なくとも一台の欠点検査用カメ
ラと、前記カメラの撮像信号を処理して前記カラー印刷物の印
刷の良否を判定するとともに、欠点があると判定したと
きに、この欠点の前記幅方向の位置を計測する欠点検出
装置と、前記欠点検査位置よりも前記カラー印刷物の移動方向下
流側に定められた監視位置を視野として配置されるとと
もに、エリア形の視覚センサを有して、前記カラー印刷
物の幅方向に並べられて移動しないように設置されて、
前記カラー印刷物中に前記幅方向に離れて印刷された色
ずれ検出用の注目印刷部を複数含む前記幅方向の全域を
視野全体として、この視野を拡大撮像する複数台の監視
用カラーカメラと、これら監視用カラーカメラからのカラー撮像信号を視覚
化しカラー静止画表示する少なくとも一台のモニタ用カ
ラーディスプレイを有したカラー静止画表示装置と、前記各監視用カラーカメラの中から前記カラー印刷物の
印刷構成に応じて前記幅方向において適合する位置にあ
る監視用カメラを選択させるとともに、この選択された
監視用カラーカメラの撮像動作を同期させ、この撮像を
所定時間ごとに繰り返させて得たカラー撮像信号を前記
ディスプレイ上に視覚化させ、かつ、この視覚化に優先
させて前記欠点検出装置で計測された前記欠点の位置情
報にしたがって前記欠点を拡大撮像した前記監視用カラ
ーカメラからのカラー撮像信号を前記ディスプレイ上に
視覚化させる制御装置と、を具備したことを特徴とする
印刷検査装置。
【請求項５】前記幅方向に隣接する前記各監視用カラー
カメラの個々のカメラ視野の一部を互い前記幅方向に重
複させて、前記視野全体を設定したことを特徴とする請
求項３または請求項４に記載の印刷検査装置。