JPH10174834A - 気液接触用膜モジュールおよびその製造方法 - Google Patents

気液接触用膜モジュールおよびその製造方法

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JPH10174834A
JPH10174834A JP33941096A JP33941096A JPH10174834A JP H10174834 A JPH10174834 A JP H10174834A JP 33941096 A JP33941096 A JP 33941096A JP 33941096 A JP33941096 A JP 33941096A JP H10174834 A JPH10174834 A JP H10174834A
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JP
Japan
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liquid
gas
membrane
housing
hydrophobic film
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JP33941096A
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English (en)
Inventor
Hideki Hayama
英樹 葉山
Makoto Himeno
誠 姫野
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Publication date
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 疎水性膜の耐水性および耐圧性を低下させる
ことなく気体成分の溶解効率を向上させることができる
気液接触用膜モジュールおよびその製造方法を提供する
ことである。 【解決手段】 疎水性の中空糸膜1の外面をプラズマ処
理、紫外線照射等により表面改質することにより液体に
対する接触角を低下させる。表面改質された複数本の疎
水性の中空糸膜1を束ねてハウジング2内に収納し、中
空糸膜1の両端部を樹脂3でハウジング2の両方の開口
端にそれぞれ封止する。ハウジング2の液体入口4から
液体6を供給し、中空糸膜1の外部を通して液体出口5
から排出する。ハウジング2の一方の端部から気体7を
供給し、中空糸膜1の内部を通してハウジング2の他方
の端部から排出する。中空糸膜1の外面は、液体に対す
る濡れ性が良好となっているので、液体湿潤部分の表面
積が大きく、中空糸膜1を透過した気体成分の溶解速度
が高くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、疎水性膜を介して
液体と気体を接触させることにより気体側の成分を液体
側に吸収させる気液接触用膜モジュールおよびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、気体と液体とを接触させる装
置として、濡壁塔、気泡塔、充填塔、スプレー塔、疎水
性膜を用いた気液接触用膜モジュールが用いられてい
る。特に、気液接触用膜モジュールは、疎水性膜を介し
て片側に気体を流し、他の片側に液体を流し、気体側の
成分を液体側に吸収させるものである。
【0003】このような気液接触用膜モジュールには、
プリーツ型、積層型、中空糸膜型等の一般的なエレメン
ト構造の膜エレメントが用いられる。疎水性膜として
は、通常、フッ素系樹脂のうちPTFE(ポリテトラフ
ルオロエチレン)、PFA(テトラフルオロエチレン−
パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、PV
DF(ポリビニリデンフルオライド)等が使用される。
また、一般的に、孔径が0.01〜10μm、気孔率が
10〜95%程度の疎水性膜が使用される。
【0004】図2は従来の中空糸膜型の気液接触用膜モ
ジュールの一例を示す一部切欠き斜視図である。
【0005】図2に示す気液接触用膜モジュールは、複
数本の疎水性の中空糸膜11を束ねて筒状のハウジング
12内に収納し、中空糸膜11の両端部を樹脂13でハ
ウジング12の両方の開口端にそれぞれ封止したもので
ある。中空糸膜11の両端面は、それぞれ樹脂13の表
面で開口状態にされている。また、ハウジング2には気
体入口14および気体出口15が設けられている。
【0006】使用方法としては、例えばハウジング12
の一方の端部から液体16を供給する。その液体16は
ハウジング12内の中空糸膜11の内部を流れ、ハウジ
ング2の他方の端部から排出される。一方、ハウジング
12の気体入口14から気体17を供給する。その気体
17はハウジング12内の中空糸膜11の外部を流れ、
ハウジング12の気体出口15から排出される。それに
より、中空糸膜11の外部を流れる気体17中の成分が
中空糸膜11を透過し、濃度勾配により中空糸膜11の
内部を流れる液体16中に拡散して溶解する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、気液接
触用膜モジュールにおいては、気体中の成分が疎水性膜
を透過し、疎水性膜の液体接触面へ濃度勾配により拡散
する。すなわち、気液接触用膜モジュールにおける気体
と液体の接触は疎水性膜の表面で行われる。
【0008】このような気液接触用膜モジュールで気液
接触効率を向上させるためには、疎水性膜の孔径を大き
くする方法、疎水性膜の気孔率を大きくする方法、疎水
性膜の膜厚を大きくする方法等が知られている。しかし
ながら、上記のいずれに方法においても、疎水性膜の耐
水性または耐圧性が低下するという問題が生じる。その
ため、従来の気液接触用膜モジュールでは、液体中への
気体成分の溶解効率を上げることが困難であった。
【0009】本発明の目的は、疎水性膜の耐水性および
耐圧性を低下させることなく液体中への気体成分の溶解
効率を向上させることができる気液接触用膜モジュール
およびその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
に係る気液接触用膜モジュールは、疎水性膜を介して液
体と気体を接触させることにより気体側の成分を液体側
に吸収させる気液接触用膜モジュールにおいて、疎水性
膜の一方の面の液体に対する接触角を他方の面よりも低
下させ、接触角が低下した疎水性膜の一方の面を液体側
に配置し、他方の面を気体側に配置したものである。
【0011】本発明に係る気液接触用膜モジュールで
は、疎水性膜の液体側の面の接触角を低くすることによ
り、疎水性膜の液体側の面が親水化され、液体に対する
濡れ性が良好となっている。液体に対する濡れ性が良好
な面は、液体湿潤部分の表面積が大きいため、疎水性膜
を透過した気体成分の溶解速度が高くなる。
【0012】このように、疎水性膜の孔径、気孔率およ
び膜厚を維持しつつ気液接触効率を上げることが可能と
なる。したがって、疎水性膜の耐水性および耐圧性を低
下させることなく液体中への気体成分の溶解効率を向上
させることができる。
【0013】特に、疎水性膜が高分子疎水性膜であって
もよい。また、疎水性膜の一方の面を表面改質すること
により液体に対する接触角を低下させることが好まし
い。これにより、疎水性膜の表面のみが親水化され、膜
全体は親水化されない。したがって、液体が疎水性膜を
透過することが防止される。
【0014】疎水性膜の一方の面をプラズマ処理により
表面改質してもよい。また、疎水性膜の一方の面を紫外
線の照射により表面改質してもよい。これにより、疎水
性膜の全体が親水化されないように疎水性膜の一方の表
面のみを容易に親水化させることができる。
【0015】本発明に係る気液接触用膜モジュールの製
造方法は、疎水性膜を介して液体と気体を接触させるこ
とにより気体側の成分を液体側に吸収させる気液接触用
膜モジュールの製造方法において、疎水性膜の一方の面
を表面改質することにより疎水性膜の一方の面の液体に
対する接触角を他方の面よりも低下させ、接触角が低下
した疎水性膜の一方の面を液体側に配置し、他方の面を
気体側に配置するものである。
【0016】これにより、疎水性膜の一方の面のみが親
水化され、液体に対する濡れ性が良好となる。液体に対
する濡れ性が良好な面は、液体湿潤部分の表面積が大き
いため、疎水性膜を透過した気体成分の溶解速度が高く
なる。
【0017】このように、疎水性膜の孔径、気孔率およ
び膜厚を維持しつつ気液接触効率を上げることが可能と
なるので、疎水性膜の耐水性および耐圧性を低下させる
ことなく液体中への気体成分の溶解効率を向上させるこ
とができる。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る気液接触用膜
モジュールの一例を示す一部切欠き斜視図である。図1
の気液接触用膜モジュールの全体の構造は図2の従来の
気液接触用膜モジュールとほぼ同様であり、中空糸膜の
構成のみが異なる。
【0019】図1の中空糸膜型の気液接触用膜モジュー
ルは、後述するように表面改質された複数本の疎水性の
中空糸膜1を束ねて筒状のハウジング2内に収納し、中
空糸膜1の両端部を樹脂3でハウジング2の両方の開口
端にそれぞれ封止したものである。中空糸膜1の両端面
は、それぞれ樹脂3の表面で開口状態とされている。ま
た、ハウジング2には液体入口4および液体出口5が設
けられている。
【0020】中空糸膜1の材料としては、フッ素系樹脂
のうちPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PF
A(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビ
ニルエーテル共重合体)、PVDF(ポリビニリデンフ
ルオライド)等を用いる。中空糸膜1の孔径は0.01
〜10μmであり、気孔率は10〜95%程度である。
【0021】中空糸膜1は外面を表面改質することによ
り液体に対する接触角が低くされている。この表面改質
は、中空糸膜1の全体が親水化されずに中空糸膜1の外
表面のみが親水化される条件で行う。表面改質の方法と
しては、プラズマ処理、紫外線照射等を用いる。
【0022】使用方法としては、ハウジング2の一方の
端部から気体7を供給する。その気体7はハウジング2
内の中空糸膜1の内部を流れ、ハウジング2の他方の端
部から排出される。一方、ハウジング2の液体入口4か
ら液体6を供給する。その液体6はハウジング2内の中
空糸膜1の外部を流れ、ハウジング2の液体出口5から
排出される。これにより、中空糸膜1の内部を流れる気
体7中の成分が中空糸膜1を透過し、濃度勾配により中
空糸膜1の外部を流れる液体6中に拡散して溶解する。
【0023】このとき、中空糸膜1の外面は表面改質に
より液体に対する接触角が低下され、液体に対する濡れ
性が良好となっている。そのため、中空糸膜1の外面で
は液体湿潤部分の表面積が大きくなり、中空糸膜1を透
過した気体成分の溶解速度が高くなっている。
【0024】したがって、中空糸膜1の孔径、気孔率お
よび膜厚を維持したまま気液接触効率を向上させること
が可能となり、中空糸膜1の耐水性および耐圧性を低下
させることなく液体中への気体成分の溶解効率を向上さ
せることができる。
【0025】なお、膜エレメントの構造は中空糸膜型に
限定されず、プリーツ型、積層型等の種々のエレメント
構造を用いることができる。
【0026】
【実施例】実施例として、膜面積0.04m2 のPTF
E中空糸膜モジュールを用い、中空糸膜の外面を予めプ
ラズマ処理し、中空糸膜の外部にNaOH水溶液(pH
12)を0.1L/分で通液し、中空糸膜の内部にNO
X 排ガスを約1000ppmの濃度で供給した。プラズ
マ処理の条件は、ガスとしてO2 を用い、強度を100
W、時間を30秒、真空度を0.06Torrとした。
なお、排ガス線速は0.5m/sで行った。
【0027】一方、比較例として、膜面積0.04m2
のPTFE中空糸膜モジュールを用い、中空糸膜の外部
にNaOH水溶液(pH12)を0.1L/分で通液
し、中空糸膜の内部にNOX 排ガスを約1000ppm
の濃度で供給した。この場合も、排ガス線速は0.5m
/sで行った。
【0028】その結果、実施例では、透過側の処理ガス
濃度が140ppmまで低下した。一方、比較例では、
透過側の処理ガス濃度が200ppmまでしか低下しな
かった。このように、一方の面のみの親水性を増した中
空糸膜を使用することにより、中空糸膜の孔径、気孔率
および膜厚を維持したまま気液接触効率を向上させるこ
とが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る気液接触用膜モジュールの一例を
示す一部切欠き斜視図である。
【図2】従来の気液接触用膜モジュールの一例を示す一
部切欠き斜視図である。
【符号の説明】
1 中空糸膜 2 ハウジング 3 樹脂 4 液体入口 5 液体出口 6 液体 7 気体

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 疎水性膜を介して液体と気体を接触させ
    ることにより気体側の成分を液体側に吸収させる気液接
    触用膜モジュールにおいて、前記疎水性膜の一方の面の
    液体に対する接触角を他方の面よりも低下させ、接触角
    が低下した前記疎水性膜の前記一方の面を液体側に配置
    し、他方の面を気体側に配置したことを特徴とする気液
    接触用膜モジュール。
  2. 【請求項2】 前記疎水性膜は高分子疎水性膜であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の気液接触用膜モジュー
    ル。
  3. 【請求項3】 前記疎水性膜の一方の面を表面改質する
    ことにより液体に対する接触角を低下させたことを請求
    項1または2記載の気液接触用膜モジュール。
  4. 【請求項4】 前記疎水性膜の一方の面をプラズマ処理
    により表面改質したことを特徴とする請求項3記載の気
    液接触用膜モジュール。
  5. 【請求項5】 前記疎水性膜の一方の面を紫外線の照射
    により表面改質したことを特徴とする請求項1、2また
    は3記載の気液接触用膜モジュール。
  6. 【請求項6】 疎水性膜を介して液体と気体を接触させ
    ることにより気体側の成分を液体側に吸収させる気液接
    触用膜モジュールの製造方法において、前記疎水性膜の
    一方の面を表面改質することにより前記疎水性膜の前記
    一方の面の液体に対する接触角を他方の面よりも低下さ
    せ、接触角が低下した前記疎水性膜の前記一方の面を液
    体側に配置し、他方の面を気体側に配置することを特徴
    とする気液接触用膜モジュールの製造方法。
JP33941096A 1996-12-19 1996-12-19 気液接触用膜モジュールおよびその製造方法 Pending JPH10174834A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008279441A (ja) * 2007-05-08 2008-11-20 General Electric Co <Ge> 燃焼煙道ガス中の二酸化炭素を低減させるための方法及びシステム
JP2009183822A (ja) * 2008-02-04 2009-08-20 Mitsubishi Rayon Eng Co Ltd 中空糸膜モジュールのリーク検査方法
CN109126323A (zh) * 2018-10-17 2019-01-04 苏州名列膜材料有限公司 一种气液分离元件、气液分离组件以及气液分离器

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