JPH10174807A - 塩素化ゴムケーキの製造方法およびそのための装置 - Google Patents
塩素化ゴムケーキの製造方法およびそのための装置Info
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- JPH10174807A JPH10174807A JP8337169A JP33716996A JPH10174807A JP H10174807 A JPH10174807 A JP H10174807A JP 8337169 A JP8337169 A JP 8337169A JP 33716996 A JP33716996 A JP 33716996A JP H10174807 A JPH10174807 A JP H10174807A
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Abstract
性ないし高酸性の水系塩化ゴムスラリーから、効率よく
且つ高品質を維持したまま塩化ゴムケーキを製造する方
法およびそのための装置の提供。 【解決手段】 水系ゴムラテックスを塩素化した後の酸
性ないし高酸性の水系塩化ゴムスラリーを、水平方向に
移動可能なベルトフィルター2上に供給し、ベルトフィ
ルター2を介して塩化ゴムスラリーに含まれる水分を吸
引する塩化ゴムケーキの製造方法。そのための装置1
は、水平方向に移動可能なベルトフィルター2と、ベル
トフィルター2を介して塩化ゴムスラリーに含まれる水
分を吸引する手段3と、を備えている。
Description
の製造方法およびそのための装置に関するものであり、
さらに詳しくは本発明は、水系ゴムラテックスを塩素化
して得られた酸性ないし高酸性の水系塩素化ゴムスラリ
ーから、効率よく且つ高品質を維持したまま塩素化ゴム
ケーキを製造する方法およびそのための装置に関するも
のである。
ソプレン系ゴムを塩素化した塩素化ゴムは、耐酸性、耐
アルカリ性、耐薬品性、耐燃性、絶縁性等に優れてお
り、且つ、皮膜形成能を有するため、ワニス、ペイン
ト、印刷インキ用ビヒクル、包装用フィルム、接着剤等
に使用されている。とくに、塩素含有量が55重量%以
上の高塩素化物は、乾燥性に優れた防食用塗料の原料と
して広く使用されている。
として、ポリイソプレン系ゴムを塩素系炭化水素溶媒に
溶解させた後、塩素ガスを吹き込んで反応させ、しかる
後にスプレードライ方式で塩素系炭化水素を蒸発させ粉
体を得る方法が知られている。この方法はポリイソプレ
ン系ゴムを均一に塩素化することができ、有機溶媒に可
溶の高塩素化ゴムを得ることができるため汎用されてい
るが、近年の地球環境保護の観点から塩素系炭化水素溶
媒(四塩化炭素等)の使用が規制される方向にある。
分散させ、塩素化する方法の開発に対する期待が高ま
り、そこで本発明者らは、高酸性の水系ゴムラテックス
に塩素ガスを作用させて塩素化ゴムを得る技術を提案し
た(例えば特開平5−202101号公報)。
た塩素化方法は、ポリイソプレン系の高酸性の水系ゴム
ラテックスに塩素ガスを吹き込む方法であり、さらに具
体的には、反応槽に高濃度の塩酸水を仕込み、冷却し、
紫外線照射下で撹拌しながら塩素を導入し、そこに界面
活性剤を分散させたポリイソプレンゴムラテックスを滴
下し塩素化するというものである。
応は不均一系であり、塩素化ゴムは非常に小さい粒子の
ため、得られる塩素化ゴムスラリーは従来にない性質を
有しており、さらに酸性度の強い水媒体系から回収する
ため、遠心分離機等の通常の濾過装置では、所望の塩素
化ゴムケーキを得ることができない。
は、遠心分離機の材質を制限することになる。
等に利用する場合、その分子量をコントロールする必要
があるが、塩素化ゴムケーキの製造工程を短時間で終了
させないと、分子量が変化してしまう恐れがある。しか
し、上記方法で得られる塩素化ゴムは非常に小さい粒子
のために、遠心分離機内で蓄積するケーキの厚さが約3
0mm以上になると、濾過性が急に悪くなり、水洗浄を含
めると1サイクルに長時間の作業が必要になり、分子量
の変化が起こりやすい。なお、塩素化ゴムケーキの含水
率を40%以下にすると固いケーキとなり取り扱いが難
しくなるため、含水率45〜65%に調節する必要があ
る。
ックスを塩素化して得られた酸性ないし高酸性の水系塩
素化ゴムスラリーから、効率よく且つ高品質を維持した
まま塩素化ゴムケーキを製造する方法およびそのための
装置の提供にある。
な非常に小さい粒子を含み腐食性の高い塩素化ゴムスラ
リーから塩素化ゴムケーキを得るために鋭意検討の結
果、水平ベルトフィルターを用いて該スラリーを濾過す
ることにより、効率よく且つ取り扱い易い含水率でもっ
て塩素化ゴムケーキが得られることを見いだし、本発明
を完成することができた。
塩素化した後の酸性ないし高酸性の水系塩素化ゴムスラ
リーを、水平方向に移動可能なベルトフィルター上に供
給し、前記ベルトフィルターを介して前記塩素化ゴムス
ラリーに含まれる水分を吸引することを特徴とする塩素
化ゴムケーキの製造方法を提供するものである。
れる水分を吸引して塩素化ゴムケーキを得た後、ベルト
フィルターを水平方向に一定距離移動させ、そこで前記
塩素化ゴムケーキに洗浄水を供給し、再度前記ベルトフ
ィルターを介して前記塩素化ゴムケーキに供給された前
記洗浄水を吸引する前記の塩素化ゴムケーキの製造方法
を提供するものである。
素化した後の酸性ないし高酸性の水系塩素化ゴムスラリ
ーから塩素化ゴムケーキを製造するための装置におい
て、該装置が:水平方向に移動可能なベルトフィルター
と、前記ベルトフィルターを介して前記塩素化ゴムスラ
リーに含まれる水分を吸引する手段と、を備えたことを
特徴とする塩素化ゴムケーキの製造装置を提供するもの
である。
に含まれる水分を吸引して塩素化ゴムケーキを得る位置
よりも水平移動方向に、前記塩素化ゴムケーキに洗浄水
を供給する手段を設け、さらにその場所で前記ベルトフ
ィルターを介して前記塩素化ゴムケーキに供給された洗
浄水を吸引する手段を設けた前記の塩素化ゴムケーキの
製造装置を提供するものである。
のロールを介して環状に取り回されている前記の塩素化
ゴムケーキの製造装置を提供するものである。
をさらに詳細に説明する。図1は、本発明の装置の一実
施態様を説明するための図である。本発明の装置1は、
4つのロール10、11、12、13により環状に取り
回されているベルトフィルター2を有する。ベルトフィ
ルター2の材質は、塩素化ゴムの小さい粒子が不透過で
あり且つ水分透過性であればとくに制限されないが、例
えば濾布であることができる。ベルトフィルター2は、
濾布駆動ロール10によって水平方向に移動および停止
可能である。
ィルター2上に供給される。塩素化ゴムスラリーの供給
量は、装置の規模や塩素化条件等によって決定すればよ
いが、例えばベルトフィルター2上に5〜25mmの厚
さ、最適には20mm以下の厚さになるように供給される
のがよい。次にベルトフィルター2は、濾布駆動ロール
10によって水平方向に移動し、下部に塩素化ゴムスラ
リーに含まれる水分を吸引する手段(受皿3)が設けら
れている場所に到達する。この場所でベルトフィルター
2が停止し、塩素化ゴムスラリーの水分吸引が行われ
る。図1の態様によれば、受皿3は2カ所に設けられ、
タンク7を介して真空系に連結し、減圧によりベルトフ
ィルター2を通して塩素化ゴムスラリーの水分を吸引
し、塩素化ゴムケーキを得ることができる。減圧の開始
および停止は、バルブ5によって簡単に行うことができ
る。また吸引された水分は、タンク7に受けることがで
き、必要に応じて再利用することができる。このように
すれば塩素化ゴムケーキの含水率は、例えば45〜65
%として調節可能となる。また、減圧時間は、品質の観
点から15〜150秒程度がよい。
キは、ベルトフィルター2とともに水平方向に一定距離
を移動し、そこで洗浄水により洗浄されるのが好まし
い。洗浄水は、濾過速度の観点から50℃以上の温水が
好ましい。上記と同様に、洗浄水の供給場所でベルトフ
ィルター2が停止し、ベルトフィルター2の上部から洗
浄水が供給され、水分吸引が行われる。図1の態様によ
れば、受皿4は2カ所に設けられ、タンク8を介して真
空系に連結している。減圧の開始および停止は、バルブ
6によって簡単に行うことができる。また吸引された水
分は、タンク8に受けることができ、必要に応じて再利
用することができる。
6が閉じられ、受皿3、4が常圧に戻り、ベルトフィル
ター2が移動し、さらに供給された塩素化ゴムスラリー
の水分吸引が上記と同様に行われる。したがって、濾布
駆動ロール10とバルブ5とバルブ6とは、連動してい
るのがよい。ベルトフィルター2とともに移動していた
調製済みの塩素化ゴムケーキは、ロール13からケーキ
受け14に落ちる。
酸性ないし高酸性の水系塩素化ゴムケーキは、非常に小
さい粒子からなり、厚く堆積すると水さえも通過速度が
低下する。遠心分離機のように大きなGを発生させても
速度はあまり改善されない。本発明によれば、塩素化ゴ
ムスラリーをベルトフィルター上で連続的に濾過すれ
ば、取り扱いの難しい塩素化ゴムスラリーを簡単に処理
でき、塩素化ゴムケーキの含水率も調節し易いことを見
いだし、本発明に到達した。
明する。 (実施例)図1のような装置を用いて本発明を実施し
た。まず、塩素化ゴムを12%含むスラリーを毎時50
0kgの割合で水平方向に移動可能な濾布上に供給した。
濾布は、40秒の間に3秒だけ約30cm動くようにセッ
トされている。したがって減圧時間は37秒であり、こ
のとき塩素化ゴムスラリーの厚さを8〜11mmにコント
ロールした。次に、濾布を水平方向に200cm移動し、
そこで70℃の温水の洗浄水を毎時750kgの割合で塩
素化ゴムケーキ上に供給し、水分の吸引を行った。約4
0分後からケーキ受けに塩素化ゴムケーキの排出が始ま
り、得られた塩素化ゴムケーキの含水率は55%であ
り、機械的に容易に流動する状態であった。
さ340mmの遠心分離機を1200rpmの速度で回転
させながら、実施例1と同じ塩素化ゴムスラリー100
kgを温度30℃でオーバーフローしないように2.5kg
/分の割合で40分間供給し、さらに30分遠心分離さ
せた。このときの塩素化ゴムケーキの厚さは約35mmで
あった。次に1200rpmのままで70℃の温水15
0kg(スラリーの1.5倍)をオーバーフローしないよ
うに2.5kg/分の割合で60分供給し、さらに30分
遠心分離し洗浄した。スラリーの供給を始めてから終わ
るまで160分を要し、塩素化ゴムケーキの厚さは約3
0mmになっており、含水率40%で固いケーキであり流
動しなかった。
塩素化して得られた酸性ないし高酸性の塩素化ゴムスラ
リーから、効率よく且つ高品質を維持したまま塩素化ゴ
ムケーキを製造する方法およびそのための装置が提供さ
れる。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】 水系ゴムラテックスを塩素化した後の酸
性ないし高酸性の水系塩素化ゴムスラリーを、水平方向
に移動可能なベルトフィルター上に供給し、前記ベルト
フィルターを介して前記塩素化ゴムスラリーに含まれる
水分を吸引することを特徴とする塩素化ゴムケーキの製
造方法。 - 【請求項2】 塩素化ゴムスラリーに含まれる水分を吸
引して塩素化ゴムケーキを得た後、ベルトフィルターを
水平方向に一定距離移動させ、そこで前記塩素化ゴムケ
ーキに洗浄水を供給し、再度前記ベルトフィルターを介
して前記塩素化ゴムケーキに供給された前記洗浄水を吸
引する請求項1に記載の塩素化ゴムケーキの製造方法。 - 【請求項3】 水系ゴムラテックスを塩素化した後の酸
性ないし高酸性の水系塩素化ゴムスラリーから塩素化ゴ
ムケーキを製造するための装置において、該装置が:水
平方向に移動可能なベルトフィルターと、 前記ベルトフィルターを介して前記塩素化ゴムスラリー
に含まれる水分を吸引する手段と、を備えたことを特徴
とする塩素化ゴムケーキの製造装置。 - 【請求項4】 塩素化ゴムスラリーに含まれる水分を吸
引して塩素化ゴムケーキを得る位置よりも水平移動方向
に、前記塩素化ゴムケーキに洗浄水を供給する手段を設
け、さらにその場所で前記ベルトフィルターを介して前
記塩素化ゴムケーキに供給された洗浄水を吸引する手段
を設けた請求項3に記載の塩素化ゴムケーキの製造装
置。 - 【請求項5】 ベルトフィルターが複数個のロールを介
して環状に取り回されている請求項3または4に記載の
塩素化ゴムケーキの製造装置。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8337169A JPH10174807A (ja) | 1996-12-17 | 1996-12-17 | 塩素化ゴムケーキの製造方法およびそのための装置 |
PCT/JP1997/004549 WO1998025973A1 (fr) | 1996-12-11 | 1997-12-10 | Procede et appareil pour la production de caoutchouc chlore |
US09/297,309 US6323261B2 (en) | 1996-12-11 | 1997-12-10 | Process and apparatus for producing chlorinated rubber |
DE69728995T DE69728995T2 (de) | 1996-12-11 | 1997-12-10 | Verfahren und apparat zur herstellung von chloriertem kautschuk |
EP97947884A EP0945466B1 (en) | 1996-12-11 | 1997-12-10 | Process and apparatus for producing chlorinated rubber |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8337169A JPH10174807A (ja) | 1996-12-17 | 1996-12-17 | 塩素化ゴムケーキの製造方法およびそのための装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10174807A true JPH10174807A (ja) | 1998-06-30 |
Family
ID=18306102
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8337169A Pending JPH10174807A (ja) | 1996-12-11 | 1996-12-17 | 塩素化ゴムケーキの製造方法およびそのための装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10174807A (ja) |
-
1996
- 1996-12-17 JP JP8337169A patent/JPH10174807A/ja active Pending
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