JPH1017414A - 農園芸用種子消毒剤 - Google Patents

農園芸用種子消毒剤

Info

Publication number
JPH1017414A
JPH1017414A JP18832096A JP18832096A JPH1017414A JP H1017414 A JPH1017414 A JP H1017414A JP 18832096 A JP18832096 A JP 18832096A JP 18832096 A JP18832096 A JP 18832096A JP H1017414 A JPH1017414 A JP H1017414A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
agricultural
salt
active ingredient
fatty acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP18832096A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuko Tsujino
泰子 辻野
Akira Wakai
彰 若井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Nippon Soda Co Ltd
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
Nippon Soda Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc, Nippon Soda Co Ltd filed Critical Japan Tobacco Inc
Priority to JP18832096A priority Critical patent/JPH1017414A/ja
Publication of JPH1017414A publication Critical patent/JPH1017414A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【解決手段】籾枯細菌病、苗立枯細菌病等に有効で自然
環境に安全な農園芸作物の種子消毒剤を提供する。 【課題】炭素原子数が6から22の飽和若しくは不飽和
の脂肪酸または該脂肪酸塩を有効成分として含有するこ
とを特徴とする農園芸用作物の種子消毒剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穀類、野菜類等の
農園芸用作物の種子伝染性病に優れた殺菌作用を示す農
園芸用種子消毒剤に関する。
【0002】
【従来の技術】作物は数多くの種類の病原菌に侵される
が、それらの病原菌は土壌、種子、食物残渣からの伝播
や風雨等の水または昆虫等の動物によって伝播される。
これらの伝播様式の中で、特に種子伝播は第一次感染源
として重要である。種子伝染性病害は、稲作栽培におけ
る育苗期間中に発生する病害として、種子伝染性病害の
苗立枯細菌病、籾枯細菌病の細菌病の他、ばか苗病、ご
ま葉枯病、いもち病等がある。また、麦類の細菌病には
黒穂病、斑葉病等があり、野菜類の細菌病には、ウリ
類、トマトの斑点細菌病、トマトのかいよう病等、糸状
菌病では、ウリ類のつる割病、トマトの萎ちょう病等の
他多数の病害がある。それらの中で、稲の苗立枯細菌
病、籾枯細菌病の細菌病は、箱育苗期間中の高温・多湿
条件により発病が促進されて大きな被害を及ぼす病害で
ある。
【0003】これらの種々の病害防除には種子消毒が有
効であり、従来からオキソリニック酸、水酸化第二銅等
の合成化学防除剤が使用されている。しかし、これらの
合成化学防除剤は自然環境に及ぼす影響を完全に無視で
きるものでなく、より自然環境に安全な防除薬剤が望ま
れている。
【0004】一方、脂肪酸の塩が抗菌活性を有すること
は古くから知られている。例えば、Plant dis
ease 67巻 1021−1023頁(1983
年)には、18:1脂肪酸塩の葉面散布が2種の葉面植
物病に対して中程度の予防的効果がある旨の報告があ
り、米国特許第3,983,214号においては、蔗糖
脂肪酸エステルを含有する防カビ剤が開示され、また米
国特許第4,771,571号においては、樹上の果実
を表面活性剤処理することによるパイナップルの感染予
防法が開示されている。さらに、WO92−19104
号公報には、オレイン酸類が抗バクテリア作用を有する
旨が記載されている。さらにまた、特表平6−5073
99号公報には、オレイン酸、ペラルゴン酸、リノール
酸、パルミチン酸等の天然脂肪酸を植物の真菌類及び細
菌感染の防除に使用することができる旨が記載されてい
る。しかしながら、これらのいずれの文献にも、脂肪酸
あるいは脂肪酸の塩を種子消毒剤として用いる旨の具体
的記載はない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、防除
の困難な種子伝染性細菌病に対して自然環境に安全で高
い防除効果を示す農園芸用種子消毒剤を提供することで
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、脂肪酸又
は脂肪酸塩を有効成分として含有する組成物が優れた農
園芸用作物の種子消毒剤として有用であること見出し、
本発明を完成した。以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明は、炭素原子数6から22の飽和若
しくは不飽和の脂肪酸、又は該脂肪酸の塩を有効成分と
して含有することを特徴とする農園芸用作物の種子消毒
剤である。
【0008】本発明に使用される脂肪酸は、炭素原子数
が6から22個の一般式RCOOHで表される飽和若し
くは不飽和の脂肪族モノカルボン酸である。該脂肪酸の
例として、カプリン酸、カプリル酸、カプロン酸、ミリ
スチン酸、ミリストレン酸、パルミチン酸、パルミスト
レン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、ラ
ウリン酸、リノール酸、リノレイン酸、ペラルゴン酸、
アラキドン酸等の天然脂肪酸を挙げることができる。こ
れらの内、オレイン酸およびペラルゴン酸の使用は、原
料入手の面から特に好ましい。また、オレイン酸とペラ
ルゴン酸の混合物のように、上記脂肪酸を二種以上混合
して用いることもできる。
【0009】本発明に使用される脂肪酸塩としては、農
園芸学上許容される塩、例えば、ナトリウム、カリウ
ム、リチウムなどのアルカリ金属塩、カルシウム、マグ
ネシウムなどのアルカリ土類金属塩、銅、亜鉛、鉄、マ
ンガンなどの遷移金属塩、及びアンモニウム塩、ジメチ
ルアンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩等の式N
a b c(式中、Ra 、Rb 、R cは、それぞれ水
素原子又は低級アルキル基を表す。)で表されるアミン
類の塩等を挙げることができる。これらの塩のうち、ナ
トリウム塩、カリウム塩の使用が特に好ましい。
【0010】脂肪酸の塩は、脂肪酸とアルカリ金属水酸
化物、アルカリ金属炭酸塩、遷移金属水酸化物、遷移金
属炭酸塩、アミン類等とを反応させることにより、ま
た、脂肪酸のアルカリ金属塩ないし脂肪酸のアルカリ土
類金属塩に遷移金属塩を反応させることにより容易に得
ることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の殺菌剤組成物は、脂肪酸
又は脂肪酸塩を有効成分として含有する。組成物は、脂
肪酸または脂肪酸塩に水とエタノール等の溶媒や添加剤
を加えて液剤として調製することができる他、一般に通
常の農薬製剤に使用されている補助剤と混合して、粉
剤、水和剤、乳剤等に調製することもできる。組成物の
剤型は、上記の種子消毒処理の方法によって適宜選択さ
れる。通常、脂肪酸または脂肪酸塩の含有量は、組成物
全体に対し、0.5重量%〜70重量%、好ましくは2
0重量%〜70重量%である。
【0012】種子消毒の方法には、大きく浸漬処理と塗
沫処理の二つが知られている。浸漬処理には、籾等の植
物種子を本発明製剤を高濃度薬液で短時間処理する方法
と、本発明製剤を低濃度薬液で長時間処理する方法があ
る。希釈倍率は活性成分の必要濃度と製剤中の活性成分
の濃度によって定められる。塗沫処理には、籾などの植
物種子を本発明製剤の高濃度薬液をスプレーする方法、
あるいは籾などの植物種子と本発明製剤の高濃度薬液と
を混合・攪拌する方法と、ぬらした籾等の植物種子と本
発明の水和剤等とを混合・攪拌する方法等がある。
【0013】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。 (種子消毒剤の調製) (1)オレイン酸カリウム30%液剤の調製例 エタノール56.5gに45%水酸化カリウム13.5
gを加え、ここに攪拌下、オレイン酸(純度99%)約
30gを滴下して、オレイン酸カリウムの液剤を得た。
反応の進行は滴定によって確認し、遊離脂肪酸が0−
0.5%以内になるよう、水酸化カリウムまたはオレイ
ン酸を加えて微調整を行った。 (2)ペラルゴン酸52%乳剤の調製例 ベラルゴン酸(純度99%)52.5g、パラフィンオ
イル37.5g、およびパラオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル10gを混合・攪拌して乳剤を調製した。
【0014】(オレイン酸ナトリウム20%液剤、オキ
ソリニック酸、水酸化第二銅)市販のオレート液剤(オ
レイン酸ナトリウムの20%液剤、大塚化学社製)、市
販のスターナ水和剤(オキソリニック酸20%製剤、住
友化学社製)、及び市販のコサイドSD(水酸化第二銅
17%フロアブル製剤、三明ケミカル社製)をそれぞれ
使用した。
【0015】(試験方法)予め液体培地で培養した細菌
を稲籾に浸漬して感染させた感染籾を20g供試した。
籾は網袋に詰め、調製した液剤を所定の薬量に希釈した
薬液に浸漬処理または塗沫処理を行った。処理後、3日
間水に浸漬、1日間催芽処理し、培養上を詰めたプラス
チック製の育苗箱に播種し、3日間育苗器で出芽した後
温室内で15日間栽培した。播種15日後に発病苗程度
を調査した。
【0016】イネ苗立枯細菌病、イネ籾枯細菌病に対す
る調査は下記の発病程度別に調査した。 発病重み指数 発病程度 0 :無発病 1 :本葉2葉が軽度の異常抽出した苗 2 :本葉2葉が重度の異常抽出した苗 3 :本葉1〜2葉期以内で枯死した苗 4 :本葉1葉期未満で枯死した苗 イネ苗立枯細菌病、イネ籾枯細菌病に対する発病度は下
記の式で計算した。
【0017】
【数1】 v:発病程度の重み指数 n:発病苗の数 N:調査苗全数
【0018】防除価(%)は下記の式で計算した。
【0019】
【数2】
【0020】試験結果を以下の第1表〜第4表に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、脂肪酸
又は脂肪酸の塩を有効成分とする農園芸用種子消毒剤に
関するものである。本発明の種子消毒剤は優れた種子消
毒効果を示し、また、天然の脂肪酸又は脂肪酸の塩を使
用するので自然環境に安全な防除薬剤である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素原子数6から22の飽和若しくは不飽
    和の脂肪酸または該脂肪酸の塩を有効成分として含有す
    ることを特徴とする農園芸用作物の種子消毒剤。
  2. 【請求項2】炭素原子数6から22の飽和若しくは不飽
    和の脂肪酸または該脂肪酸の塩を、組成物全体に対して
    20〜70重量%含有する農園芸用作物の種子消毒剤。
  3. 【請求項3】ペラルゴン酸若しくはペラルゴン酸の塩、
    又はオレイン酸若しくはオレイン酸の塩を有効成分とし
    て含有することを特徴とする農園芸用作物の種子消毒
    剤。
  4. 【請求項4】ペラルゴン酸若しくはペラルゴン酸の塩、
    又はオレイン酸若しくはオレイン酸の塩を有効成分とし
    て含有する組成物を用いることを特徴とする農園芸用作
    物の種子消毒方法。
  5. 【請求項5】ペラルゴン酸塩及びオレイン酸塩が、ペラ
    ルゴン酸及びオレイン酸のナトリウム塩又はカリウム塩
    である請求項3に記載の農園芸用作物の種子消毒剤。
JP18832096A 1996-06-28 1996-06-28 農園芸用種子消毒剤 Pending JPH1017414A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18832096A JPH1017414A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 農園芸用種子消毒剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18832096A JPH1017414A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 農園芸用種子消毒剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH1017414A true JPH1017414A (ja) 1998-01-20

Family

ID=16221550

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18832096A Pending JPH1017414A (ja) 1996-06-28 1996-06-28 農園芸用種子消毒剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH1017414A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002009524A1 (en) * 2000-07-27 2002-02-07 Puritas Ab A new antibacterial composition comprising as an active ingredient saponificated vegetable oil
JP2006137728A (ja) * 2004-11-15 2006-06-01 Kao Corp 農薬組成物
JP2022510614A (ja) * 2018-11-23 2022-01-27 バイパ・ナムローゼ・フエンノートシャップ 脂肪酸のコリン塩を含む組成物、および殺菌剤としてのその使用

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002009524A1 (en) * 2000-07-27 2002-02-07 Puritas Ab A new antibacterial composition comprising as an active ingredient saponificated vegetable oil
JP2006137728A (ja) * 2004-11-15 2006-06-01 Kao Corp 農薬組成物
JP4578943B2 (ja) * 2004-11-15 2010-11-10 花王株式会社 農薬組成物
JP2022510614A (ja) * 2018-11-23 2022-01-27 バイパ・ナムローゼ・フエンノートシャップ 脂肪酸のコリン塩を含む組成物、および殺菌剤としてのその使用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4763128B2 (ja) 生長する植物上の病原性生物を抑制するためのペルオキシ酸処理
JP2021523171A (ja) 新規の作物栄養および強化組成物
JP2021523899A (ja) 新規の作物栄養および強化組成物
JP2021523163A (ja) 新規の作物栄養および強化組成物
US3873700A (en) Fungicidal compositions and method for protecting plants by the use thereof
JP5787283B2 (ja) イネ用土壌病害防除剤
JPH1017414A (ja) 農園芸用種子消毒剤
JPS5926604B2 (ja) 農園芸用殺菌組成物
JPS60501405A (ja) 燻蒸方法及び組成物
JP3989594B2 (ja) 種子消毒剤および方法
JPS61233606A (ja) 農園芸用殺菌剤組成物
WO2002069708A1 (en) Glycerine as fungicide or bactericide active substance
JPS5827771B2 (ja) 農園芸用殺菌及び果実貯蔵病害防除組成物
US4028091A (en) Herbicidal composition
JPS5852965B2 (ja) 農園芸用殺菌組成物
US5461077A (en) Use of perbromides to control diseases in plants
US4153444A (en) Herbicidal composition
JPH02104506A (ja) 農業用種子消毒剤の効力増強法
JPH0249708A (ja) 農園芸用殺菌剤組成物
JP2023151641A (ja) 穀物種子殺菌処理用過酢酸製剤および該過酢酸製剤を用いる穀物種子殺菌処理方法ならびに病害防除方法
JPH08104602A (ja) 植物の生体防御増強剤
JP3197177B2 (ja) イネ苗腐敗症およびイネ苗立枯細菌病の防除方法
JPH0930878A (ja) 健全な野菜類苗の作成および栽培方法
JPS6348843B2 (ja)
JPH05194119A (ja) 稲病害の省力防除方法