JPH10172506A - フォトイオン分光計 - Google Patents

フォトイオン分光計

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JPH10172506A
JPH10172506A JP9273396A JP27339697A JPH10172506A JP H10172506 A JPH10172506 A JP H10172506A JP 9273396 A JP9273396 A JP 9273396A JP 27339697 A JP27339697 A JP 27339697A JP H10172506 A JPH10172506 A JP H10172506A
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JP
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electric field
film structure
thick film
sample
boundary condition
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Application number
JP9273396A
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English (en)
Inventor
Charles E Yang
イー ヤング、チャールズ
Michael J Peerin
ジェイ ペーリン、マイケル
Dieter M Gruen
エム グルーエン、ディーター
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US Department of Energy
Original Assignee
US Department of Energy
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 選択した原子コンポーネントの定量分析のた
めの改良型の分光計を提供する。また、所定の電界をイ
オンに及ぼし、サンプルからの選択原子コンポーネント
の検出感度を改良できるような、新規なイオン分光計を
提供する。 【解決手段】 予め決められた電界境界条件を形成する
装置であって、その電界境界条件は電界手段から基本的
に起因する所要の電界電位形状を達成するためのもので
あって、絶縁基材144と、電流を印加する手段と、上
記絶縁基材上に予め選択された厚膜構造体148とから
なり、その厚膜構造体は上記電界手段に結合され、上記
厚膜構造体は選択された実質的に電気的に均一な抵抗特
性の二次元的なパターンを選択された空間的なパターン
領域に有し、前記厚膜構造体に印加する電流に応答して
上記予め定められた電界境界条件を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】米国エネルギー省とアルゴ
ネ、国立研究所(Argonne National
Laboratory)との契約第W−31−109−
ENG−38号により、本発明についての権利は米国政
府が有している。
【0002】本発明は、一般的にはイオン分光分析計に
関する。より詳細には、本発明は、良好に制御されたエ
ネルギーを有するイオン化原子コンポーネントをサンプ
ルから抽出するとともに、種々のイオンビームの空間的
な操作を正確に行えるようにし、イオン化原子コンポー
ネントを高い感度で検出できるように構成したレンズシ
ステムを有するイオン分光計に関する。
【0003】
【従来の技術】信号雑音比の改善は、エネルギー及び角
度を再収束させるシステムをもつ飛行時間型(以後「E
ARTOF」と呼ぶ)質量分析を行う前に、原子コンポ
ーネントを自己電離状態まで励起することによって達成
される。
【0004】サンプル中の原子コンポーネントの定量分
析は既に著しく進歩してきている。例えば、共鳴イオン
分光計は所定のコンポーネントの原子の検出については
かなりの感度を有していることが実証されている(例え
ば、本願に参考のために盛り込んだ米国特許第4442
354号、同3987302号(ハースト他)及び米国
特許出願第691825号参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実際には、
従来の共鳴イオン分光計には、1兆分の1の感度を実現
することについては制限があり、その理由として、「競
合する有害かつ異質の信号で形成される雑音から、測定
された低レベル信号を識別することが非常に困難であ
る」ということがあげられる。
【0006】従って、本発明の目的は、選択した原子コ
ンポーネントの定量分析のための改良型の分光計を提供
することにある。更に本発明の目的は、所定の電界をイ
オンに及ぼし、サンプルからの選択原子コンポーネント
の検出感度を改良できるような、新規なイオン分光計を
提供することにある。
【0007】更に本発明の目的は、改良構造の共鳴イオ
ン及び自己電離型の分光計であって、選択原子コンポー
ネントのレーザービームパルス励起により発生するフォ
トイオンの抽出を行う前に、「パルス電界をサンプルに
与えて不要イオンを排出するようにした構造を提供す
る」ことにある。
【0008】更に本発明の目的は、新規な分光計レンズ
システムであって、サンプルに対して直角な進路に沿っ
て主イオンビームの収束を行うとともに、サンプルに対
して直角で、分光計端部の検出器に至る進路に沿ってサ
ンプルからイオンを抽出できるようなレンズシステムを
提供することにある。
【0009】更に本発明の目的は、2個の相補的な球形
の電界による静電的な分析装置と、選択されてイオン化
された原子コンポーネントのような帯電粒子ビームを分
析するための中間に介在した静電収束レンズとを有する
質量分光計構造を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明による重要な特徴
は、サンプルの選択原子コンポーネントを検出するため
の感度を高めた改良型の分光計を提供することである。
レンズシステムの構造は、イオン状態の選択原子コンポ
ーネントの大部分を含むボリュームについて、緩やかに
消滅する所定の電界領域を提供し、それにより、次の段
階で抽出されたEARTOF分光計等で分光分析される
イオンあるいは選択原子コンポーネントのボリュームの
エネルギーのひろがりを最小限にするようになってい
る。比較的小さなエネルギーの分散は、分光分析の精度
を高め、信号雑音比を向上させる。本発明の別の特徴に
よると、イオン化の前に、レンズシステムがパルス電界
をサンプルに与え、選択原子コンポーネントの中性粒子
を含むボリュームから、不要な2次イオンのいくらかを
除去する。パルス電界はまた、不要な2次イオンのいく
らかを高エネルギー脱出軌道へ移し、分光計10の次の
段階で2次イオンが取除かれるようになっている。ボリ
ュームから不要なイオンが除去されると、選択原子コン
ポーネントは自己電離状態を含むイオン状態にまで励起
され、又、その状態では、不要なイオン化スピーシズに
対して高い識別能力が得られる。
【0011】本発明の別の特徴は、レンズシステムが種
々の帯電粒子ビームの複数の異なる空間的操作を行える
ようになっていることである。例えば、レンズシステム
は主イオンビームをサンプルの表面に対して直角に案内
することができるとともに、選択原子コンポーネントの
イオンを分光計の端部の検出器に至る進路に沿って、サ
ンプル表面に対して直角に抽出することができるように
なっている。
【0012】本発明の更に別の特徴は、レンズシステム
の最終段階に2個の相補的な球状電界のセクションが含
まれていることである。予め選択した抵抗性のある厚膜
のフィルム構造体が、絶縁基材上に配置してあり、どの
ような用途であっても、それに応じて所定の電界境界条
件を生じさせるようになっている。特に、抵抗性のある
厚膜フィルム構造体は球状の静電分析器とともに使用さ
れ、EAROTF分光計分析を正確に行って、信号ロス
を最小にするために必要な電界電位を達成するようにな
っている。
【0013】本発明の上記以外の目的及び効果は、その
作動原理及び方法とともに、添付図面に示す実施例に基
づいて以下に詳細に説明する。
【0014】
【発明の実施の形態】図面の図1及び図2において、本
発明の実施例により構成された、改良型のイオン分光計
は符号10で示してある。極めて概略的に説明すると、
イオン分光計10(以後「分光計10」と呼ぶ)には公
知の超高真空ポンプシステム(図示せず)により高真空
が形成され、サンプル14がこの高真空(約10-9
orr)空間内に配置されている。サンプル14からの
選択原子コンポーネントの量の測定は、後続する定量分
析のために原子を取り出すことにより行われる。サンプ
ル14からの選択原子コンポーネントの取り出しは、図
示の実施例ではイオン化粒子ビーム18(以後「主イオ
ンビーム18」と呼ぶ)のような活性粒子ビームをサン
プル14に照射することにより行う。サンプル14から
取り出される選択原子コンポーネントの大部分は、主イ
オンビーム18のフラックス(ビーム束)が最高である
サンプル領域15(図4)から生じる。主イオンビーム
18としては、典型的には不活性ガスイオンが用いられ
る。主イオンビーム18は他の物理的現象(その一部を
図5に示す)と協働するパルスビーム(図5参照)であ
ることが好ましく、そのようにすると、以下に説明する
種々の機能を実現することができる。主イオンビーム1
8は偏向板22により第1進路26から第2進路30へ
方向が変えられる。第2進路30はサンプル14に対し
て概ね直角に交差している。本発明の別の形態では、活
性粒子ビームを別の形式のビーム、例えば中性粒子ビー
ムや電子ビーム、核分裂片、あるいは、レーザービーム
のような光子ビームであってもよい。主イオンビーム1
8がサンプル14に衝突すると、選択原子コンポーネン
トを含む種々の原子がサンプル14から放出される。そ
のために、多数の選択原子コンポーネントを含むボリュ
ームが、サンプル14の近傍で発生する。
【0015】選択原子コンポーネントを含むボリューム
から、不要なイオンを除去したり、高エネルギー状態の
イオンを分光計10から外れる軌道へ逃すために、正電
界電位32がサンプル14に付与される。図5に示すよ
うに、サンプル14での正電界電位32は、5kVのパ
ルス主イオンビーム18がサンプル14に到達する前
に、約+1080ボルトから+1350ボルトにパルス
的に印加される。電界電位32は、サンプル14から原
子がスパッタリングされる間中維持される。これによ
り、正電界電位32は、(1)サンプル14からの原子
のスパッタリング(又は他の手段による原子の放出)以
前に存在する浮遊イオンを除去し、(2)主イオンビー
ム18によるサンプル照射の結果として存在する一切の
2次的イオンを除去するように作用する。
【0016】サンプル14の近傍から不要イオンを除去
した後、サンプル14近傍のボリュームには、オペレー
タが検出しようとする選択原子コンポーネントが種々の
中性形態で残留物として含まれる。これらの選択原子コ
ンポーネントは、例えば、単原子及び分子である。図4
に示すように、サンプル14近傍の選択原子コンポーネ
ントの大部分を含むボリュームは、フォトイオンが生じ
るように照射される。図示の実施例(図4及び図5)で
は、上記照射は、端部断面に示されるレーザービームパ
ルス34で行われる。図5に示すように、レーザービー
ムパルス34はそのタイミングが、サンプル14近傍か
らの不要イオンの除去に後続するように設定してある。
更に、図5に示すように、レーザービームパルス34に
は異なるレーザーエネルギーE1、E2を有する2個以
上のパルスを設けることができ、この点については更に
詳細に後述する。
【0017】図4には45度の円錐形ボリュームの周辺
38が示してあり、主イオンビーム18用のビーム進路
30で仮定すると、この円錐形ボリュームにはサンプル
14のサンプル領域15から放出されたイオンの約1/
2が含まれる。従って、レーザービームパルス34は、
サンプル14から放出される中性の選択原子コンポーネ
ントを最大限に可能な範囲で励起する状態で、上記分布
状態に対して位置する。
【0018】選択原子コンポーネントのイオンを形成す
ることは、最終的な定量分析中に測定される余分な信号
や不要な雑音から所望の信号を分離するという目的を達
成するための重要な初期ステップである。従って、高感
度の分析が、レーザービームパルス34によって選択原
子コンポーネントをイオン化電位以上のエネルギーにイ
オン化すること(図5参照)により始められる。更に所
望の信号の分離も重要であり、そのような分離は、前述
の2個のレーザーエネルギーE1、E2を使用して行え
る。その場合、第1部分のレーザービームパルス34
は、選択原子コンポーネントをイオン化レベル以下のエ
ネルギーまで選択的に励起するだけのエネルギーE1を
有している。第2部分のレーザーパルス34は、先に励
起された原子コンポーネントをイオン化するだけのエネ
ルギーE2を有している。
【0019】E2についての励起の一形態は、例えばイ
オン化連続領域への非共鳴励起である。第2部分のレー
ザーエネルギーE2は、イオン化しようとする励起され
た原子コンポーネントの最終離散状態と初期エネルギー
状態との間でのエネルギー共鳴状態にはないので、その
処理のための断面積は小さく、その結果、イオン化処理
の飽和に必要なパワー密度は、通常非常に大きくなる。
必要なパワーは、大きい一定周波数レーザーで達成でき
るが、種々の不要スピーシーズの多光子非共鳴イオン化
が重要になるという欠点がある。多光子非共鳴イオン化
のプロセスは、先に励起された対象選択原子コンポーネ
ントの単光子非共鳴イオン化に比べて生じる可能性が低
い場合があるが、レーザーパルス34により照射される
イオン化ボリュームでの大多数のスピーシーズ(例え
ば、サンプル14のマトリックスの原子スピーシーズ)
の量が非常に多いために、重大なバックグランド・イオ
ン化が生じる可能性もある。
【0020】E2での第2イオン化ステップに代わる有
効な手段として、特定波長を及ぼす方法がある。その特
定波長は、光子エネルギーE1で第1レーザーパルス3
4から照射により生じたE1の励起原子レベルを選択原
子コンポーネントの自己電離レベルにもっていくように
選定されている。
【0021】自己電離状態は、従来「連続領域に埋もれ
た離散準位」とも呼ばれており、イオンと自由電子に急
速に崩壊する特性を有している。但し、このような自己
電離状態への励起のための断面積は、非共鳴イオン化の
ための断面積よりも非常に大きい。その結果、エネルギ
ーE2で第2励起ステップを飽和させることは、非常に
低いパワー密度を使用して行うことができる。これによ
り、大多数の不要スピーシーズが多光子非共鳴イオン化
処理によりイオン化される可能性が減少する。
【0022】別形態のレーザー誘導イオン化では、サン
プル14の選択原子コンポーネントの分析を行う場合に
別の特徴を提供することになる。極めて高感度の共鳴イ
オン化(後述する)が必要でない場合、多光子共鳴イオ
ン化ではいくつかの利点を得ることができる。多光子非
共鳴イオン化で得られる物理的現象では、2個以上の光
子が原子又は分子スピーシーズにより吸収され、全ての
光子が単一ステップで吸収されることになる。所望のパ
ワーレベルを達成するためには、一般的な収束型の高パ
ワー非同調レーザーが一般的に採用される。多光子非共
鳴イオン化モードでの動作で得られる利点は次の通りで
ある。
【0023】(1)サンプル14内の選択原子コンポー
ネントの不純スピーシーズを即時に概観することができ
る。イオン化が生じる場合に、選択原子コンポーネント
の個々のスピーシーズのエネルギー共鳴状態にチューニ
ングする必要がないので、存在する全てのエレメントの
中性前駆物質からのイオン信号を、レーザーパルス34
の発生毎に得られる。質量による分離は、飛行時間型の
質量分析計のみにより行える。
【0024】(2)相対的な不純物存在度の半定量比較
は即時に得られる。イオン発生ステップは、一般的な消
耗現象によりサンプルから解放されたガス相スピーシー
ズのレーザー・ベース型多光子イオン化である。1個の
原子スピーシーズから他のものへのイオン化変化が生じ
る可能性を最小にし、かつキャリブレーションが可能で
ある。スパッタリング材料の処理は本質的に単純な運動
量(輸送)条件に依存しているので、サンプル14内の
化学的環境への依存性は小さい。これとは逆に、2次イ
オンマス(質量)分光測定(以後「SIMS」と呼ぶ)
のような別の型式のイオン分光計では、イオン化ステッ
プ自身がサンプル14上に生じ、イオン発生の可能性は
サンプル14内の化学的環境に大きく左右される。従っ
て、定量SIMSは実行が非常に困難である。
【0025】(3)分子スピーシーズを検出できる。原
子スピーシーズと比べ、サンプル14から放出される分
子スピーシーズは比較的多くのエネルギーレベルに分布
する。この分布はあらゆる状態において母集団を薄く
し、初期段階では未知である。調整された共鳴イオン化
で各レベルを検討する作業は禁止されている。ところ
が、非共鳴イオン化では、これらの全ての初期レベルを
互いにイオン化できる。分子の場合は共鳴(準位)の近
傍にある中間状態を多数発生させることにより高イオン
化効率を達成しやすい。
【0026】選択原子コンポーネントのイオンの発生の
後、イオンには抽出処理が施され、後続する定量分析で
の信号雑音比が改善される。図3に概略を示す所定の電
界40は、サンプル14の電界電位を、図2に示す活性
レンズ要素46,50,54を有する抽出対物レンズ4
2のような電界を用いた手段で発生させた電界と組み合
わせることにより発生させる。例えば、サンプル14の
電界電位は+1,080ボルトであり、レンズ要素4
6,50,54の電位は、それぞれ、+2300ボル
ト、−21000ボルト、−500ボルトである。それ
によりサンプル14の近傍に生じる所定の電界はサンプ
ル14においてその電位が約+1080ボルトであり、
緩やかに消滅する電界領域58はサンプル14からそれ
に隣接するボリュームの所定の部分にわたって延びてい
る。緩やかに消滅する電界は、主としてレンズ要素50
の高負電位の電界を貫通することにより誘導される。図
3に示すレーザービームパルス34の断面の幅にわたっ
ての電界電位は約78ボルトであるが、サンプル14や
レンズ要素46,50,54の種々の電位を調整するこ
とにより容易に変更できる。
【0027】緩やかに消滅する電界領域58内で中性状
態にある原子コンポーネントから最終的に生じたイオン
は、ボリューム(全体)にわたる電位の広がりが比較的
小さく、よって(イオンの)より完全な透過が可能にな
り、定量EARTO分析段階におけるイオンのエネルギ
ー分析精度を向上させることができる。同時に、レンズ
要素50の高負電位により、イオンを効率的に抽出する
ことが可能であり、それにより、信号雑音比が改善され
る。レンズ要素50の高負電位を使用することにより、
イオンビーム収束に関連する利点を得ることもできる。
この特徴についてはより詳細に後に述べる。
【0028】緩やかに変化する電界領域58に連続する
状態で、図3に示すように、急速に変化する電界領域6
2が概ねボリュームの外側かつサンプル14から離れる
方向に沿って延びている。この高負電界領域はこの領域
62へ進入するイオンに対して作用し、イオン抽出処理
を開始させる。上述したように、高負電界によりフォト
イオンの回収効率が高まり、信号雑音比が改善される。
フォトイオンの抽出は抽出レンズシステムにより行われ
る。前記レンズシステムは、前述の抽出対物レンズ42
と、要素85,86,87を有する照準レンズシステム
84とを備えている。
【0029】分光計10の作動中、汚染物質がサンプル
14近傍の表面に付着すると、不要な2次イオンが発生
して不要な信号が検出される結果となる。一般にこれら
の不要信号は抽出対物レンズ42の複数の部分上の材料
の付着物から生じるものであり、同付着物は真のサンプ
ルの化学的特性と異なる特性の汚染物となってサンプル
14に再び付着する。このような不要信号は、その近傍
の抽出対物レンズ42のレンズ要素46,50,54へ
の物質の付着量を最小にすることにより低減できる。こ
の物質付着量の最小化は、レンズ要素46,50,54
の一部又は全てを適宜な形状の構造に形成することによ
り実現できる。例えば、図1及び図2に最も明瞭に示す
ように、各レンズ要素46,50,54は円錐台形の構
造であり、サンプル14を含む領域から放出される粒子
のフラックス(束)に対する露出表面面積が最小となっ
ている。特に、サンプル14に最も近いレンズ要素46
は円錐構造体になるように先細りのナイフ状端部108
を備え、サンプル14を含む領域からの粒子フラックス
(束)に晒される表面面積が特に小さくなっている。レ
ンズ要素50には比較的厚い構造が使用されているが、
このような構造は、高負電界電位での操作から生じる可
能性のある2次電子放出を減少させるために採用されて
いる。但し、再付着に関する問題はサンプル14からの
距離が増加するのに伴って急激に減少するので、レンズ
要素50についての再付着の問題はサンプルに近いレン
ズ要素46の場合よりも非常に少なくなる。
【0030】再付着問題は、抽出対物レンズ42に与え
る電界電位を制御することにより、更に小さくできる。
図示の実施例では、サンプル14に最も近いレンズ要素
46に与える電界電位は、前述の2次イオン質量分光計
(SIMS)の場合とは逆に、サンプル14上の電界電
位よりも高く、その場合電界電位はサンプル14に対し
て強い負である。その結果、レンズ要素46に到達でき
る汚染イオンのフラックスは、本発明では、実質的に制
限される。
【0031】抽出対物レンズ42と照準レンズシステム
84は協働して作用し、レーザービームパルス34でイ
オン化されている中性原子コンポーネントの抽出を行
う。照準レンズシステム84の要素85,86,87に
は組構造の一般的な有孔エインゼルレンズが設けてあ
る。抽出対物レンズ42と照準レンズシステム84と
は、サンプル14から放出された選択原子コンポーネン
トの軌道パターンを変化させ、第3進路90に沿って移
動する高度に照準化(平行化)されたイオンビーム88
(以後「イオンビーム88」と呼ぶ)に変える。このよ
うに、抽出対物レンズ42とレンズシステム84は、主
イオンビーム18をサンプル14に収束させる機能を果
たすだけではなく、フォトイオンを抽出する作用をも行
い、後の定量EARTOF分析のための必要な照準(ビ
ームの平行化)を行う。レンズ要素システム94,98
は、図1、図6及び図7に示す静電分析器102,10
4のようなエネルギー分析手段へ入力される前に、さら
に、イオンビーム88を収束させる。
【0032】図示の実施例のEARTOF定量分析は、
静電分析器102,104とそれに並設される静電収束
レンズ110とを使用して分光計検出領域105で行
う。分光計10のこの部分の構造は、分析を受けるイオ
ンについての飛行時間の拡がりが減少するようにし、種
々の雑音源を減衰するという構造的特徴を有しており、
又、両方の特徴により検出感度が改善されている。別の
重要な特徴として、静電分析器102,104について
180度セクションを使用しているということがあり、
それにより、重要な再収束特性が得られる。よって、静
電分析器102の入口ウインドウ(窓)平面に対して直
角な方向からの角度的なずれを有するイオンについて
は、出口ウインドウ(窓)平面での衝突点が理想軌道上
の点に非常に接近するようになる。その結果、入口ウイ
ンドウ寸法を非常に小さくすることができ、それに伴う
エネルギー分解能が改善される。静電分析器102,1
04は、イオンビーム88のエネルギー分析のための電
界電位を発生させる半球状静電偏向器として構成されて
いる。これらの特徴により図示のEARTOF質量分光
計のエネルギー及び角度の再収束特性が向上する。
【0033】静電分析器102,104には図8にその
平面を示すような平坦な抵抗ディスク境界板112(以
後「抵抗板112」と呼ぶ)のような抵抗ディスク手段
を備えている。抵抗ディスク板112は内側導通半球部
116と外側導体120との間に配置してある。抵抗板
112の機能及びその製造方法については詳細に後述す
る。図示の実施例では、外側導体120は導通性のある
半球体であるが、この形状に代えて、外側導体120を
抵抗板112の円形外周の周囲に配置される金属帯状体
であってもよい。外側導体120は半球状に成形された
透過性の高い金属メッシュで構成することが好ましい。
金属メッシュの開放特性により、選択原子コンポーネン
トの特性と異なり、かつ、静電分析器102,104へ
の軌道から外れたイオンが検出部106で検出される可
能性が最小となる。
【0034】イオンビーム88は第1入口ウインドウ1
24を通って静電分析器102へ入る。ウインドウ12
4は前述したように比較的幅が狭い。イオンビーム88
の点収束はエネルギー分解能を良好にするために効果的
に用いることができ、これにより中心を外れて静電電界
へ入るイオンから生じるエネルギー変化が最小となる。
更にこの特徴により、電界フリンジ(端部)の歪が最小
になる。なお、その歪の程度は、入口ウインドウ124
の開口寸法にほぼ比例する。概ね同様にして、静電分析
器104の第2出口ウインドウ136も開口幅が比較的
狭く、これにより第1入口ウインドウ124の狭い開口
による効果と同様の効果が得られる。静電分析器10
2,104の両者は内側導通半球部116と外側導体1
20との間の半径方向間隙を備えている。この比較的広
い間隙は、静電分析器102,104のエネルギー分析
帯域内の帯電粒子エネルギーの広い範囲を収容し、これ
により総信号回収率及び信号雑音比が改善される。
【0035】第1出口ウインドウ128と第2入口ウイ
ンドウ132(図1及び図6)参照)の両方には、比較
的幅の広い開口が設けてあり、それらに対応する異なる
エネルギーの角度的発散イオンを収容するようになって
いる。但し、種々のウインドウ近傍の電界が等電位であ
ることは、抵抗板112(図6及び図8参照)を使用し
た場合の結果として理想的であり、それにより必要な電
界電位を達成するための所定の電界境界条件を得られ
る。抵抗板112の詳細構造及び製造方法を以下に説明
する。
【0036】イオンの軌道は運動エネルギーで変化し、
特定の電界電位及び運動エネルギーEOについて、円形
軌道133が決定される(図6参照)。従って、大きい
運動エネルギーE’(E’/EO>1)を有するイオン
の場合は、軌道134は楕円形となり、第1出口ウイン
ドウ128の外側縁に達する大きい円弧を有する。同様
に、E’/EO>1の場合は、小径円弧が第1出口ウイ
ンドウ128の内側縁に達する。イオンの軌道が完全な
360度円弧となり得た場合、1/r電界電位での軌道
の公知の特性により特定のイオンエネルギーについて、
同一の始点へイオンが戻ることになる。
【0037】さらに、イオンがほぼ同一のエネルギーを
有しているが、第一入口ウインドウ124の平面に対し
垂直な方向から角度がずれて静電分析器102に入って
くる場合には、イオンが軌道を一周するのに要する時間
は角度のずれに、若干依存している。半球状静電分析器
102の場合、出口ウインドウ128の平面に焦点があ
り、その平面の向こうで粒子軌道が図7に示すような状
態で拡散する。又、上記平面に対して直角な方向から軌
道がずれたイオンは出口ウインドウ128の平面におい
て、出口ウインドウ128の中心を通過するのではな
く、中心の内側を通過するということも重要である。但
し、図6に示すように、このような結果は、静電収束的
な再収束レンズシステム110(以後「レンズシステム
110」と呼ぶ)を設けることにより、静電分析器10
2,104では回避できる。レンズシステム110の構
成部品には2個の静電レンズセット140が設けてあ
り、これらは本実施例では、互いに同一である。より具
体的には、各レンズセット140は負電界電位での中央
要素を利用した有孔エインゼルレンズである。
【0038】抵抗板112は、内側導通半球状部116
及び外側導体120とともに、球状静電プリズム(分光
器)の機能を果たし、同プリズムにより、静電分析器1
02,104に必要な電界電位を厳密に達成するのに必
要なだけの所定の電界境界条件を提供する。高エネルギ
ー(キロボルトレベル)イオンの制御状態を正確に維持
し、それにより不要な信号及び雑音から所望の信号を分
離するためには、通常はキロボルトレベルの電圧を抵抗
板112に及ぼし、所望の偏向力を発生させる。抵抗板
112も真空状態で作動させ、この真空状態を維持する
ために、材料は、使用中に熱が発生する場合でも、低い
蒸気圧を示すようなものでなくてはならない。重大な寸
法変化や材料劣化を防止するために、抵抗板112は発
生した熱を容易に放散させ得るものでなくてはならな
い。このような作動特性のために、適当な高抵抗性の素
材から抵抗板112を製造することが困難になる。図8
に示す実施例では、非常に抵抗性の高い加工可能なガラ
ス・セラミックスのような絶縁基材144から前記抵抗
板112が構成されている。絶縁基材144上には所定
の(予め選択した)厚さのフィルム構造体148が配置
してある。このフィルム構造体148の電気的抵抗特性
は、所定厚さのフィルム構造体148に印加された電流
に応答して、前述の所定の電界境界条件を発生させるこ
とができるように選択されている。従って、前記抵抗板
112は、静電分析器102,104の外側導体120
と内側導通半球体116との間に、概ね理想的な電界境
界条件を生じさせるように作用する。
【0039】前記抵抗板112の製造では、スクリーン
印刷法を使用した抵抗性厚膜フィルムの被着を行うよう
になっている。この実施例では、抵抗性厚膜フィルム
は、デュポン社(Du Pont Corp.)が「B
IROX」の商品名で製造しているビスマス・ルテニュ
ウム酸化物系材料のような酸化物ペーストから製造され
る。酸化物ペーストは適当なマスク・スクリーン(図示
せず)を通して絶縁基材144へ塗布される。スクリー
ン印刷法により、必要とする所定の電界境界条件を達成
するための複雑な空間的パターンの厚膜フィルムを付着
させることが可能である。金属ペーストも絶縁基材14
4へ塗布し、所定厚さのフィルム構造体148の抵抗性
部分へ電流を供給するための電極接点が形成される。
【0040】所定の電界境界条件を達成するため、静電
分析器102,104について入口ウインドウ124,
132と出口ウインドウ128,136の形状が設定さ
れるが、そのための製造工程では、(1)厚膜フィルム
をその上に付着させるのに適した寸法形状を正確に設定
した絶縁基材144を準備し、(2)薄い導電性Ag/
Pd系ペースト156を絶縁基材144に塗布し、
(3)所望の電気的特性及び機械的特性を達成するのに
適した温度(上記2段階から得られる導電性厚膜フィル
ム構造体では一般に約800℃)で絶縁基材144を焼
成し、(4)マスク・スクリーンを通して抵抗性酸化物
ペースト(「BIROX」等)を塗布して、図8に示す
ような環状かつ球状の三角形状構造体152を形成する
とともに、抵抗性酸化物ペーストの薄い層154を入口
ウインドウ124,132と出口ウインドウ128,1
36の上下両表面に塗布し、(5)その様にして形成し
た組立体を焼成し、所定の厚膜フィルム構造体148に
ついての高い電気的抵抗特性を最終的に固定する。
【0041】所定の厚膜フィルム構造体148の設計
は、種々のウインドウの形状及び寸法を含む静電分析器
102又は104の幾何学的形状に基づいている。所定
の厚膜フィルム構造体148の所望の形態についての計
算は、この目的のために開発された特殊な数学的分析方
法を使用して行うことができる。
【0042】本発明の他の形態では、所定の厚膜フィル
ム構造体148を使用して所定の電界境界条件を達成で
きるという一般的な可能性は、その可能性を一般的な種
々の用途に利用することもできる。このような用途とし
ては、特に孔や突起のような構造的に不規則な部分の近
傍において、無歪電界電位を発生させる手段が必要な場
合である。電界領域が不規則形状によって限定された
り、設計者が電界の選択部分を変更したい場合にも、そ
の様な用途が重要となる。
【0043】前記分光計10の別の特徴として、コーテ
ィングを施して分光計10内で放出ビームを使用するこ
との影響を減少又は最小にするということがある。例え
ば、この分光計10の複数の部分に過剰電荷が集中する
ことがあり、その場合は、静電偏差が生じ、種々の帯電
粒子が所望の軌道から外れるとともに、複数の選択部分
に対して損傷を及ぼす結果となる。
【0044】本発明の別の形態として、コーティングを
施すこともできる。その場合のコーティングは、レーザ
ーイオン化に対して特に抵抗性があり、又一般的には、
サンプル14の近傍の導電性エレメント上に使用され
る。この形式のコーティングは分光計10のレンズシス
テムの種々の要素の所定部分に施される。イオン化抵抗
性コーティングは、例えば、Au、Ag、Cu、Pd、
Pt、Ru、Sn、Y、Zr等の金属材料にて行われ
る。有害効果を減少させるとともに、分光計レンズシス
テムの性能仕様と共存性があり、又、所望のコーティン
グ必要条件に従って作用するものであれば、上記以外の
材料を使用することもできる。好ましい例として、金コ
ーティングを所定のレンズ要素に施した場合、レーザー
ビームパルス34や主放射ビーム18ならびに選択原子
コンポーネントを含むあらゆる2次イオンなどの種々の
放出ビームとの相互作用からの保護機能を得ることがで
きる。
【0045】(分光計の動作の別の態様の例)構造が独
創的であるために、分光計10は種々のモードで作動さ
せることができ、それにより、サンプル14の表面特性
を測定するための汎用機器として使用できる。例えば、
SIMS作動モードでは、スパッタリングにより放出さ
れた2次イオンの質量分光検査を実施できる。前記サン
プル14の表面からの材料の取り出しを、原子やイオ
ン、電子のビームで行ったり、光子ビーム打ち込み又は
分裂片(プラズマ放出質量分光測定)により行うと、こ
のサンプル14の中央部分が2次イオンの形態で放射さ
れる結果となる。
【0046】前記分光計10をSIMSモードで作動さ
せ、サンプル14を一定電位に保持したままでレーザー
パルス34を不要とすることもできる。正及び負の2次
イオンは、静電分析器102,104とそれに並設した
抵抗板112を使用して質量分析及び検出を行うことも
できる。
【0047】本発明の別の形態では、分光計10をイオ
ン散乱分光測定(ISS)モードで作動させる。ISS
モードは、サンプル14での表面組成及び吸収構造的情
報を得るための重要な方法である。前記分光計10の上
記構造では、入力主イオンビーム18はサンプル14に
対して直角な方向に設定されるとともに、飛行時間を測
定中でのイオン移動進路はサンプル14と直角な第3進
路90に沿っており、これを利用して、分光計をISS
器具として作動させることができる。ISSモードで
は、抵抗板112がオフ状態に保持され、図1に示すイ
オン検出部160が作動させられてそこを通過できるイ
オンビーム88を検出する(図1参照)。主イオンビー
ム18からの後方散乱イオンは、通常の方法により、イ
オン検出部160への到達時間を測定することにより、
分光計の飛行時間分析部分でエネルギー分析がなされ
る。
【0048】正及び負のイオンエネルギー分析器として
機能させる他、静電分析器102,104は、抵抗板1
12とともに、電子エネルギー分析器として機能するよ
うにもなっている。従って、それらは、オージェ、X線
光電子、紫外線光電子及びシンクロトロン放射光電子分
光学のエネルギー分析を含む帯電粒子エネルギー分析を
一般的に行うために使用できる。電子銃やX線又は紫外
線光子源などの適当なサンプル照射装置を設けること
は、通常の方法で行える。以下の例は単なる説明のため
である。
【0049】(例)この実施例では、60kvのエネル
ギーにおいて56Feを注入した高純度シリコンウエハー
での深度プロファイリング分析を行った。この化学シス
テムは、56Fe及びSi二量体・スピーシーズの実質的
な質量等価に伴う問題を実験的に生じさせる一般的なS
IMSにわたって分光計10の分析の利点を説明するた
めに選択した。これらの原子コンポーネントの両者は質
量数56の位置に表われる。
【0050】ここに引用した測定方法では、深さ対濃度
プロフィールのピークにおけるFe濃度は、標準イオン
注入データを使用することにより、400ppbと容易
に概算できた。そのキャリブレーションに基づいて、以
下のデータが分光計10で測定された。 主要結果 感度限界 シリコン中の56Fe不純物が2ppb以上の場合 シリコン中に54Fe不純物が0.5ppbの場合 回収効率 約8%(サンプルから取り出した原子当りの検出原子) 測定パラメータ イオンビーム領域 0.05mm2 イオンビーム電流 2A イオンビームエネルギー 5kV 測定時間 1000秒 取り出された単一層 0.86 信号雑音比 1 ラスター領域 4mm2
【0051】以上に本発明の実施例を説明したが、本発
明に基づいて様々な変形や改造が可能であり、本発明の
種々の特徴は以下の請求の範囲で限定した通りである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例により構成したイオン分光計
を示す。
【図2】図1に示す分光計のイオン抽出領域及びサンプ
ル室の部分図である。
【図3】図2に示すサンプル領域からの直角方向の距離
と所定の電界との関係を示す。
【図4】分析のためのイオン発生中におけるサンプル領
域の拡大部分図である。
【図5】選択原子コンポーネントのイオン化ビームの発
生のためのタイミングサイクルを示す。
【図6】種々のエネルギーを有するイオンの静電分析器
における軌道を示す。
【図7】同一エネルギーかつ異なる角度で進入するイオ
ンの軌道を示す。
【図8】絶縁基材上の予め選択した厚膜フィルム構造体
のコンポーネントの例を示す平面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヤング、チャールズ イー アメリカ合衆国、60559、イリノイ州、ウ ェストモント アイ ジー、ウェスト フ ィフティーナインス ストリート 65 (72)発明者 ペーリン、マイケル ジェイ アメリカ合衆国、60540、イリノイ州、ネ イパービル ウェスト、ツーハンドレッド アンド フィフティーナイン セーラム 25 (72)発明者 グルーエン、ディーター エム アメリカ合衆国、60515、イリノイ州、ダ ウナーズ グローブ、フィフティーナイン ス ストリート 1324

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め決められた電界境界条件を形成する
    装置であって、その電界境界条件は電界手段から基本的
    に起因する所要の電界電位形状を達成するためのもので
    あって、 絶縁基材と、 電流を印加する手段と、 上記絶縁基材上に予め選択された厚膜構造体とからな
    り、その厚膜構造体は上記電界手段に結合され、上記厚
    膜構造体は選択された実質的に電気的に均一な抵抗特性
    の二次元的なパターンを選択された空間的なパターン領
    域に有し、前記厚膜構造体に印加する電流に応答して上
    記予め定められた電界境界条件を形成することを特徴と
    する装置。
  2. 【請求項2】 電界手段によって形成された電界電位を
    修正するための予め決められた電界境界条件を形成する
    基材上の厚膜構造であって、 絶縁基材と、 電流を印加する手段と、 上記絶縁基材上の二次元的な空間パターンの予め選択さ
    れた厚膜構造体とからなり、上記厚膜構造体に印加され
    た電流に応答して上記予め定めた電界境界条件を形成
    し、上記空間的なパターンはある画定された領域で実質
    的に電気的に均一な選択された抵抗特性を有することを
    特徴とする厚膜構造。
  3. 【請求項3】 電界手段によって形成された電界電位の
    傾度を修正することによって、予め決められた電界境界
    条件を形成する厚膜構造であって、 上記厚膜構造を受け入れる基材と、 上記厚膜構造に電流を印加する手段と、 上記厚膜構造を上記基材上に形成するように予め選択し
    て配置された厚膜構造体とからなり、 上記厚膜構造体は、選択された二次元的な空間パターン
    からなり、その二次元的な空間パターンは実質的に均一
    な電気的抵抗特性を上記二次元的な空間パターンの画定
    された領域に有し、上記厚膜構造体は上記電流に応答し
    て上記予め定められた電界境界条件を形成することを特
    徴とする厚膜構造。
  4. 【請求項4】 ある幾何学的な形状のまわりに、電界手
    段によって生成された電界電位を修正して、予め定めら
    れた電界境界条件を形成する厚膜構造であって、 上記厚膜構造を受け入れる基材と、 上記厚膜構造に電流を印加する手段と、 上記基材上に上記厚膜構造を形成するように予め選択し
    て配置された厚膜構造体とからなり、 上記厚膜構造は上記幾何学的な形状の存在において上記
    予め決められた電界境界条件を達成するように選択され
    た二次元的な空間パターンからなり、 上記厚膜構造は上記電流に応答して予め定められた電界
    境界条件を形成する上記厚膜構造体によって、上記選択
    された二次元的な空間パターンの領域で選択された実質
    的に均一な電気的抵抗特性を有することを特徴とする厚
    膜構造。
  5. 【請求項5】 上記幾何学的な形状は、孔及び突起の少
    なくとも一つであることを特徴とする請求項4記載の厚
    膜構造。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002141016A (ja) * 2000-09-06 2002-05-17 Kratos Analytical Ltd Tof質量分析計用のイオン光学システム

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