JPH10172416A - 電界電子放出素子及びその製造方法 - Google Patents

電界電子放出素子及びその製造方法

Info

Publication number
JPH10172416A
JPH10172416A JP8332196A JP33219696A JPH10172416A JP H10172416 A JPH10172416 A JP H10172416A JP 8332196 A JP8332196 A JP 8332196A JP 33219696 A JP33219696 A JP 33219696A JP H10172416 A JPH10172416 A JP H10172416A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substance
grown
forming
columnar shape
emission device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8332196A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiaki Akama
善昭 赤間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP8332196A priority Critical patent/JPH10172416A/ja
Publication of JPH10172416A publication Critical patent/JPH10172416A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cold Cathode And The Manufacture (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、エミッタ電極をゲート電極に接近さ
せなくても、アレイの高密度化及び小さな静電容量にす
る。 【解決手段】第1の物質10上に第2の物質11を載せ
てVLS成長により第1の物質10を析出させて柱状に
成長させ、かつ先端部を尖鋭に形成した針状物質(エミ
ッタ電極)14と、この針状物質14の先端部を取り囲
むように孔を配置した薄膜電極(ゲート電極)16と、
これら針状物質14と薄膜電極16との間に形成された
絶縁膜15とから成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、真空マイ
クロエレクトロニクス技術を利用した電界電子放出素子
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、真空を電荷輸送媒体とする真
空素子が研究されているが、この真空素子の一つとして
電界電子放出素子(真空マイクロ素子)がある。この電
界電子放出素子の代表的なものとしては、例えば図8に
示すようにエミッタ電極1が基板2から略鉛直方向に四
角錐や円錐の形状を呈しているもの(以下、スピント型
と称する)と、図9(a)(b)に示すようにエミッタ電極3
が面内方向に三角形の飛び込み板形状、すなわち楔形の
形状を呈しているもの(以下、平面型と称する)とがあ
る。
【0003】このうちスピント型の電界電子放出素子の
作製は、例えば東北大学電気通信研究所の横尾邦義氏が
電気学会誌Vol.112.No.4 (1992) pp257-262 に記してい
るように、スタンフォード研究所のスピント(C.A.Spin
t) 氏らの開発した回転させながら斜め方向から陰極チ
ップを蒸着する技術や、アメリカ海軍研究所のグレイ
(H.F.Gray)氏らの開発したSi 単結晶を選択的に異方性
エッチングする技術を基本にして行われている。
【0004】さらに、エミッタ電極の他の作製方法は、
例えば工業技術院電子技術総合研究所の伊東順司氏及び
金丸正剛氏によって、「微小冷陰極の応用−真空マイク
ロ素子−」(オプトロニクス誌No.109 (1991) pp193-19
8 )や、「微小三極真空素子の試作とその応用」(日本
学術振興会荷電粒子ビームの工業への応用第132 委員会
第111 回研究会資料(1990) pp7-13 )で説明されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような電界電子放出素子では、いずれの場合もアレイを
高密度化するためには、円錐や四角錐、楔形状の底辺の
長さで制限されてしまう。
【0006】又、かかる底辺の長さを極力小さくした場
合には、エミッタ電極に尖っていない部分全体がゲート
電極に接近するため、全体の静電容量が増加してしま
う。その結果、電子の移動度が制限され、高速制御が困
難になる。
【0007】そこで本発明は、エミッタ電極をゲート電
極に接近させなくても、アレイの高密度化及び小さな静
電容量にできる電界電子放出素子及びその製造方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、第1
の物質上に第2の物質を載せて溶解した第1の物質を析
出させて柱状に成長させ、かつ先端部を尖鋭に形成した
針状物質と、この針状物質の先端部を取り囲むように孔
を配置した薄膜電極と、これら針状物質と薄膜電極との
間に形成された絶縁膜と、から成る電界電子放出素子で
ある。
【0009】請求項2によれば、請求項1記載の電界電
子放出素子において、第1の物質は、Si又はLaB6
である。請求項3によれば、請求項1記載の電界電子放
出素子において、第2の物質は、Au又はPtである。
【0010】請求項4によれば、第1の物質上に第2の
物質を載せて溶解した第1の物質を析出させて柱状に成
長させる第1の工程と、第1の物質上に絶縁膜を形成す
る第2の工程と、絶縁膜上に導電膜を形成する第3の工
程と、柱状に成長した第1の物質の先端部に対応する導
電膜の部分を剥離する第4の工程と、導電膜の剥離され
た部分から柱状に成長した第1の物質の周囲をエッチン
グし、かつ柱状に成長した第1の物質の先端部を尖鋭化
する第5の工程と、を有する電界電子放出素子の製造方
法である。
【0011】請求項5によれば、第1の物質上に第2の
物質を載せて溶解した第1の物質を析出させて柱状に成
長させる第1の工程と、第1の物質上に絶縁膜を形成す
る第2の工程と、柱状に成長した第1の物質の先端部を
尖鋭化する第3の工程と、絶縁膜上に導電膜を形成する
第4の工程と、柱状に成長した第1の物質の先端部に対
応する導電膜の部分を剥離する第5の工程と、導電膜の
剥離された部分から柱状に成長した第1の物質の周囲を
エッチングする第5の工程と、を有する電界電子放出素
子の製造方法である。
【0012】請求項6によれば、請求項4又は5記載の
電界電子放出素子の製造方法において、第1の工程は、
第1の物質上に第2の物質を載せ、第1の物質をエッチ
ング処理した後に、溶解した第1の物質を析出させて柱
状に成長させる。
【0013】請求項7によれば、請求項4、5又は6記
載の電界電子放出素子の製造方法において、第1の物質
上に第2の物質を成膜した後、第2の物質上に所望孔径
のレジストパターンを形成する工程と、このレジストパ
ターンの孔部分に第2の物質を堆積させる工程と、レジ
ストパターンを剥離して第1の物質上に第2の物質を残
す工程と、により溶解して析出する第1の物質の寸法を
決定する。
【0014】
【発明の実施の形態】
(1) 以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参
照して説明する。本発明の電界電子放出素子を製造する
工程には、第1の物質上に第2の物質を載せてVLS
(Vapor Liquid Solid)成長により第1の物質を析出さ
せて柱状に成長させる工程があるが、先ず、この柱状の
細長い物質を形成させる方法とその原理について説明す
る。
【0015】図1はVLS成長過程を示す図である。先
ず、第1の物質10を基板とし、この第1の物質の10
上に第2の物質11を載せる。
【0016】この後、これら第1の物質の10と第2の
物質11とを加熱すると、これら第1の物質の10と第
2の物質11との混合融液が得られる。この状態に、第
1の物質10を供給すると、第1の物質が析出し、これ
が柱状に成長する。
【0017】図2はかかる第1の物質の析出・成長の原
理を示している。この図は、横軸に第1の物質10と第
2の物質11の混合融液中に占める第1の物質10の濃
度(%)を表し、縦軸に加熱温度を表している。
【0018】図中、実線は、第1の物質10の濃度変化
に依存して変化する融点の挙動を示している。一般に、
混合物は単一の場合よりも融点が低く、例えばAuとS
iの場合、Si濃度50%(図2中L1 の位置)でおよ
そ950℃(図2中T1 の温度)である。
【0019】従って、温度T1 でSi濃度50%(図2
中L1 の位置)の平衡状態から第1の物質10を供給す
ると、第1の物質10の濃度の上昇に伴って融点の温度
も高くなり、図2中L2 の位置のように融点は温度T2
(>T1 )となる。
【0020】このとき、温度を常にT1 一定に保てば、
余剰な第1の物質10(濃度50%以上の第1の物質1
0)は、融解されないため固体として第2の物質11の
下に析出する。
【0021】この状態を続けると、時間経過とともに第
1の物質10は析出を続けて成長する。次に本発明の電
界電子放出素子の製造方法について説明する。
【0022】この電界電子放出素子の製造方法は、第1
の物質10上に第2の物質11を載せてVLS成長によ
り第1の物質10を析出させて柱状に成長させる第1の
工程と、第1の物質10上に絶縁膜を形成する第2の工
程と、絶縁膜上に導電膜を形成する第3の工程と、柱状
に成長した第1の物質10の先端部に対応する導電膜の
部分を剥離する第4の工程と、導電膜の剥離された部分
から柱状に成長した第1の物質10の周囲をエッチング
し、かつ柱状に成長した第1の物質10の先端部を尖鋭
化する第5の工程とを有している。
【0023】以下、図3の製造工程図を参照して具体的
に説明する。先ず、第1の物質10を下地として第2の
物質11を成膜する。このとき、第1の物質10は、S
i又はLaB6 などであり、第2の物質11は、Au又
はPtなどを用いることが可能である{同図(a) }。
【0024】次に、第2の物質11上に任意の形状のレ
ジスト12をパターニングし{同図(b) }、この後、レ
ジスト12をマスクとして第2の物質11をエッチング
する{同図(c) }。
【0025】ここで、第2の物質11であるAu又はP
tのエッチングには、例えばHClとNHO3 の混合液
が使用される。次に、これら第1の物質10及び第2の
物質11を加熱すると、これら第1の物質10と第2の
物質11との液相合金13ができ{同図(d) }、第1の
物質10を供給すると、この第1の物質10が析出し、
柱状に成長する{同図(e) }。以下、この柱状に成長し
た第1の物質10を針状物質14と称する。
【0026】ここで、液相合金13は、液体であるので
球状に形成されている。従って、第1の物質10は、ほ
ぼ円柱状に成長することになる。又、このときの加熱温
度は、SiとAuの場合に950℃、LaB6 とAuの
場合に110℃〜1300℃の間で、SiやLaB6
供給するためのガスは、それぞれSiCl4 +H2 、L
aB2 +BBr3 +H2 が適当である。
【0027】針状物質14が成長し、任意の高さが得ら
れると、上記ガスの供給と第1の物質10及び第2の物
質11への加熱とを停止する。なお、この工程が終了す
ると、成長した針状物質14の上部は、液相合金から第
2の物質11に戻る。
【0028】次に、第1の物質11上に絶縁膜15を成
膜する{同図(f) }。この絶縁膜15の成膜方法は、S
OG(Spin on Grass )を利用したSiO2の成膜や、
液状のエポキシ系樹脂をスピンコータで塗布した後に加
熱処理して固める方法などがある。
【0029】次に、絶縁膜15上に導電膜16を成膜す
る{同図(g) }。この導電膜16の成膜方法は、スパッ
タやCVD、蒸着など様々な方法を用いることができ、
材料としては導電性のものであれば大抵のものは利用で
きる。
【0030】この導電膜16の材料は、例えばWSiや
Alなどである。この導電膜16は、最終的にゲート電
極となるので、次の工程でゲート電極の孔開け加工を行
う。
【0031】すなわち、針状物質14の先端部分に対し
て円形の溝のレジストパターン17を形成し{同図(h)
}、このレジストパターン17をマスクとしてRIE
にてエッチングを行う{同図(i) }。
【0032】ここで、導電膜16の材料が例えばWSi
やAlなどを選択した場合、WSiは弗素系のガス、A
lは塩素系のガスでエッチングが可能である。ところ
で、第2の物質11であるAuやPtなどの貴金属類を
除く多くの金属は、ガスを選択することによりエッチン
グができる。
【0033】そこで、第2の物質11としてAuやPt
などを用いているので、選択的に導電膜16、さらにそ
の下地の絶縁膜15をエッチングできる。しかるに、同
図(i) に示すエッチングの際に、任意の膜厚分だけ絶縁
膜15もエッチングし、この絶縁膜15と針状物質14
の先端部分の第2の物質11をマスクとして第1の物質
10を選択的に等方性エッチングを行うと、針状物質1
4の先端部分は尖鋭化される{同図(j) }。
【0034】ここで、第1の物質10がSiの場合、ヒ
ドラジンなどによるウェットエッチングや、HBr、B
Cl3 などを用いたCDEなどで容易に選択的に等方性
エッチングが可能である。
【0035】そして、弗素などを利用して絶縁膜15の
選択的等方性エッチングを行うと、電界電子放出素子の
作製が完了する{同図(k) }。従って、このようにして
製造された電界電子放出素子は、第1の物質10上に第
2の物質11を載せてVLS成長により第1の物質10
を析出させて柱状に成長させ、かつ先端部を尖鋭に形成
した針状物質(エミッタ電極)14と、この針状物質1
4の先端部を取り囲むように孔を配置した薄膜電極(ゲ
ート電極)16と、これら針状物質14と薄膜電極16
との間に形成された絶縁膜15とから成るものである。
【0036】このように上記第1の実施の形態によれ
ば、針状物質(エミッタ電極)14を柱状の細長い形状
に形成したので、従来のスピント型のように広がりをも
つ底辺部が存在せず、エミッタ電極アレイの高密度化が
容易となる。
【0037】又、高いアスペクト比を有する形状である
ので、エミッタ電極14の先端部以外の領域では、エミ
ッタ電極14とゲート電極16とを接近させなくなもよ
い構造にできる。 (2) 次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0038】本発明の電界電子放出素子の製造方法は、
第1の物質10上に第2の物質11を載せてVLS成長
により第1の物質10を析出させて柱状に成長させる第
1の工程と、第1の物質10上に絶縁膜15を形成する
第2の工程と、柱状に成長した第1の物質10の先端部
を尖鋭化する第3の工程と、絶縁膜15上に導電膜16
を形成する第4の工程と、柱状に成長した第1の物質1
0の先端部に対応する導電膜16の部分を剥離する第5
の工程と、導電膜16の剥離された部分から柱状に成長
した第1の物質10の周囲をエッチングする第5の工程
とを有している。
【0039】以下、図4の製造工程図を参照して具体的
に説明する。なお、同図(a) に示す第2の物質11の成
膜から同図(e) に示す針状物質14の成長までの工程
は、上記第1の実施の形態と同一なのでその説明は省略
する。
【0040】針状物質14を成長させる工程が終了する
と、第1の物質10上に絶縁膜15を成膜する{同図
(f) }。この絶縁膜15の成膜の段階で、絶縁膜15の
厚さを針状物質14の高さ以上にすると、針状物質14
は反映されずにフラットな表面が得られる。なお、この
表面がフラットでない場合には、CMP(Chemical Mec
hanical Polishing )で平坦化が可能である。
【0041】次に、絶縁膜15のバックエッチングを行
い、これを針状物質14の先端が任意の高さに露出する
まで行う{同図(g) }。次に、針状物質14の先端部分
の第2の物質11をマスクとして第1の物質10を選択
的に等方性エッチングを行い、針状物質14の先端部分
を尖鋭化する{同図(h) }。
【0042】次に、絶縁膜15上に、例えばWSiやA
lなど導電膜16をスパッタやCVD、蒸着など様々な
方法を用いて成膜する{同図(i) }。この導電膜16
は、最終的にゲート電極となるので、次の工程でゲート
電極の孔開け加工を行う。すなわち、針状物質14の先
端部分に対応する導電膜16上に円形の溝のレジストパ
ターン17を形成し{同図(j) }、このレジストパター
ン17をマスクとしてRIEにてエッチングを行う{同
図(k) }。
【0043】ここで、導電膜16の材料が例えばWSi
やAlなどを選択した場合、WSiは弗素系のガス、A
lは塩素系のガスでエッチングが可能である。そして、
弗素などを利用して絶縁膜15の選択的等方性エッチン
グを行うと、電界電子放出素子の作製が完了する{同図
(l) }。
【0044】このように上記第2の実施の形態によれ
ば、第1の物質10上に第2の物質11を載せてVLS
成長により第1の物質10を析出させて柱状に成長さ
せ、かつ先端部を尖鋭に形成した針状物質(エミッタ電
極)14と、この針状物質14の先端部を取り囲むよう
に孔を配置した薄膜電極(ゲート電極)16と、これら
針状物質14と薄膜電極16との間に形成された絶縁膜
15とから成るので、上記第1の実施の形態と同様に、
針状物質(エミッタ電極)14を柱状の細長い形状に形
成したので、従来のスピント型のように広がりをもつ底
辺部が存在せず、エミッタ電極アレイの高密度化が容易
となる。
【0045】又、高いアスペクト比を有する形状である
ので、エミッタ電極14の先端部以外の領域では、エミ
ッタ電極14とゲート電極16とを接近させなくなもよ
い構造にできる。 (3) 次に本発明の第3の実施の形態について説明する。
【0046】この本発明は、上記第1及び第2の実施の
形態において、VLS成長による針状物質14のより安
定な製造方法とするものである。図5はかかるVLS成
長による針状物質14の製造方法を示す図である。
【0047】第1の物質10の表面上に第2の物質11
の薄膜11を成膜し、その上に所望の大きさの第2の物
質11aを載せる{同図(a) }。次に、下地の第1の物
質10をエッチング処理する{同図(b) }。
【0048】この後、第1の物質10及び第2の物質1
1、11aを加熱することにより液相合金13が得られ
{同図(c) }、VLS成長により第1の物質10を析出
させて柱状に成長させる{同図(d) }。
【0049】このように上記第3の実施の形態によれ
ば、下地の第1の物質10をエッチングしておき、第1
の物質10を析出させて柱状に成長させることによっ
て、第2の物質11と反応する対象物がその下方以外で
は接近していないので、加熱処理中に移動することはな
く、任意の位置に柱形状を形成できる。
【0050】なお、図6(a) に示すように、第1の物質
10上にエッチングで第2の物質11を任意の厚さ・寸
法に形成し、この後、徐々に加熱を行うと、液相合金に
なるまでの過程では、わずかな融解速度の違いや振動で
平衡状態が崩れて、同図(b)に示すようにくぼみの中に
いくつかの半球面状の液相合金18が生じる可能性があ
る。 (4) 次に本発明の第4の実施の形態について説明する。
【0051】この本発明は、上記第1及び第2の実施の
形態において、柱形状の寸法の決定をするものである。
すなわち、柱形状の直径(幅)寸法を決定しているの
は、第2の物質11の容積であるので、この容積を制御
するものである。
【0052】図7はかかる柱形状の直径寸法の決定の製
造工程図である。先ず、第1の物質10上に第2の物質
11を薄く成膜し{同図(a) }、次に任意の孔径を有す
るレジストパターン19を第2の物質11上に形成する
{同図(b) }。
【0053】次に、第2の物質11の電解メッキを行
い、第2の物質11の露出面にのみ第2の物質11aが
堆積する{同図(c) }。次に、レジストパターン19を
剥離し{同図(d) }、この後に第1の物質10上に薄く
成膜した厚み分だけ、すなわち第2の物質11のみだけ
エッチングを行い、同図(e) に示すような任意の容積の
第2の物質11が形成される。
【0054】この第2の物質11の形状は、レジストパ
ターン19の孔径と電解メッキで堆積した第2の物質1
1の厚み分で決定される。特に第2の物質11の容積を
比較的大きくした場合には、第2の物質11の厚膜に対
する等方性エッチングによる形状の崩れがないため有効
である。
【0055】これは、第2の物質11がAuなどの貴金
属であるため、エッチング工程をウェットエッチングす
ること、すなわち等方性エッチングに頼らざるを得ない
ことに起因する。
【0056】このように上記第4の実施の形態によれ
ば、任意の孔径を有するレジストパターン19を第2の
物質11上に形成し、第2の物質11の電解メッキを行
って第2の物質11の露出面にのみ第2の物質11aを
堆積し、レジストパターン19を剥離するので、第1の
物質10上に任意の容積の第2の物質11を形成でき
る。これにより、この第2の物質11の容積を制御する
ことにより、針状物質14の直径寸法を所望の大きさに
決定できる。
【0057】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、エ
ミッタ電極をゲート電極に接近させなくても、エミッタ
電極アレイの高密度化を図るとともに小さな静電容量に
できる電界電子放出素子及びその製造方法を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電界電子放出素子の製造方法に用いる
VLS成長過程を示す図。
【図2】VLS成長過程における第1の物質の析出・成
長の原理を示す図。
【図3】本発明の電界電子放出素子の製造方法に係わる
第1の実施の形態を示す製造工程図。
【図4】本発明の電界電子放出素子の製造方法に係わる
第2の実施の形態を示す製造工程図。
【図5】本発明の電界電子放出素子の製造方法に係わる
第3の実施の形態を示すVLS成長による針状物質の製
造工程図。
【図6】VLS成長による第1の物質の析出における問
題を示す図。
【図7】本発明の電界電子放出素子の製造方法に係わる
第4の実施の形態を示す柱形状の寸法の決定を示す製造
工程図。
【図8】従来の電界電子放出素子の代表的なスピント型
を示す構成図。
【図9】従来の電界電子放出素子の代表的な平面型を示
す構成図。
【符号の説明】
10…第1の物質、 11…第2の物質、 12…レジスト、 13…液相合金、 14…針状物質、 15…絶縁膜、 16…導電膜、 17…レジストパターン。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の物質上に第2の物質を載せて溶解
    した前記第1の物質を析出させて柱状に成長させ、かつ
    先端部を尖鋭に形成した針状物質と、 この針状物質の先端部を取り囲むように孔を配置した薄
    膜電極と、 これら針状物質と薄膜電極との間に形成された絶縁膜
    と、から成ることを特徴とする電界電子放出素子。
  2. 【請求項2】 前記第1の物質は、Si又はLaB6
    あることを特徴とする請求項1記載の電界電子放出素
    子。
  3. 【請求項3】 前記第2の物質は、Au又はPtである
    ことを特徴とする請求項1記載の電界電子放出素子。
  4. 【請求項4】 第1の物質上に第2の物質を載せて溶解
    した前記第1の物質を析出させて柱状に成長させる第1
    の工程と、 前記第1の物質上に絶縁膜を形成する第2の工程と、 前記絶縁膜上に導電膜を形成する第3の工程と、 前記柱状に成長した前記第1の物質の先端部に対応する
    前記導電膜の部分を剥離する第4の工程と、 前記導電膜の剥離された部分から前記柱状に成長した前
    記第1の物質の周囲をエッチングし、かつ前記柱状に成
    長した前記第1の物質の先端部を尖鋭化する第5の工程
    と、を有することを特徴とする電界電子放出素子の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 第1の物質上に第2の物質を載せて溶解
    した前記第1の物質を析出させて柱状に成長させる第1
    の工程と、 前記第1の物質上に絶縁膜を形成する第2の工程と、 前記柱状に成長した前記第1の物質の先端部を尖鋭化す
    る第3の工程と、 前記絶縁膜上に導電膜を形成する第4の工程と、 前記柱状に成長した前記第1の物質の先端部に対応する
    前記導電膜の部分を剥離する第5の工程と、 前記導電膜の剥離された部分から前記柱状に成長した前
    記第1の物質の周囲をエッチングする第5の工程と、を
    有することを特徴とする電界電子放出素子の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第1の工程は、前記第1の物質上に
    前記第2の物質を載せ、前記第1の物質をエッチング処
    理した後に、溶解した前記第1の物質を析出させて柱状
    に成長させることを特徴とする請求項4又は5記載の電
    界電子放出素子の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第1の物質上に前記第2の物質を成
    膜した後、前記第2の物質上に所望孔径のレジストパタ
    ーンを形成する工程と、 このレジストパターンの孔部分に前記第2の物質を堆積
    させる工程と、 前記レジストパターンを剥離して前記第1の物質上に前
    記第2の物質を残す工程と、により溶解して析出する前
    記第1の物質の寸法を決定することを特徴とする請求項
    4、5又は6記載の電界電子放出素子の製造方法。
JP8332196A 1996-12-12 1996-12-12 電界電子放出素子及びその製造方法 Pending JPH10172416A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8332196A JPH10172416A (ja) 1996-12-12 1996-12-12 電界電子放出素子及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8332196A JPH10172416A (ja) 1996-12-12 1996-12-12 電界電子放出素子及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10172416A true JPH10172416A (ja) 1998-06-26

Family

ID=18252252

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8332196A Pending JPH10172416A (ja) 1996-12-12 1996-12-12 電界電子放出素子及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10172416A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110937903A (zh) * 2019-11-07 2020-03-31 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种高强度、高导热性的氮化硅陶瓷材料及其制备方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110937903A (zh) * 2019-11-07 2020-03-31 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种高强度、高导热性的氮化硅陶瓷材料及其制备方法
CN110937903B (zh) * 2019-11-07 2021-06-15 中国科学院上海硅酸盐研究所 一种高强度、高导热性的氮化硅陶瓷材料及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6097138A (en) Field emission cold-cathode device
CN100463094C (zh) 一种场发射显示器的制作方法
US5749762A (en) Field emission cold cathode and method for production thereof
JP2000086216A (ja) カーボンナノチューブの製造方法、電界放出型冷陰極装置およびその製造方法
KR20000052285A (ko) 다이아몬드 나노 휘스커 제조방법
JPH05152640A (ja) 冷陰極エミツタ素子
JP4792625B2 (ja) 電子放出素子の製造方法及び電子デバイス
EP1190206A2 (en) Tip structures, devices on their basis, and methods for their preparation
JP2006196364A (ja) 電界電子放出素子、およびその製造方法
JPH0594762A (ja) 電界放出型電子源及びその製造方法
JPH10172416A (ja) 電界電子放出素子及びその製造方法
US20050255613A1 (en) Manufacturing of field emission display device using carbon nanotubes
JPH06196086A (ja) 電界放出陰極及びその形成方法
JP2000353467A (ja) 冷陰極装置の製造方法
US6121066A (en) Method for fabricating a field emission display
US6579735B1 (en) Method for fabricating GaN field emitter arrays
US6572425B2 (en) Methods for forming microtips in a field emission device
US6781159B2 (en) Field emission display device
JPH0817330A (ja) 電界放出型電子源およびその製造方法
KR100257568B1 (ko) 전계방출표시 소자의 필드 에미터 어레이 형성방법
KR100290136B1 (ko) 전계방출소자제조방법
KR100280880B1 (ko) 다이아몬드박막 패턴 제조방법
JP2800706B2 (ja) 電界放射型冷陰極の製造方法
KR100286454B1 (ko) 전계방출 이미터 및 그 제조방법
JP3144297B2 (ja) 真空マイクロデバイス及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090726

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100726

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100726

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110726

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120726

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120726

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130726

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250