JPH10171644A - 電子制御装置 - Google Patents

電子制御装置

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JPH10171644A
JPH10171644A JP32878496A JP32878496A JPH10171644A JP H10171644 A JPH10171644 A JP H10171644A JP 32878496 A JP32878496 A JP 32878496A JP 32878496 A JP32878496 A JP 32878496A JP H10171644 A JPH10171644 A JP H10171644A
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electronic control
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健浩 阿部田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のマイコンを備えた電子制御装置におい
て、各マイコンに夫々内蔵された制御プログラムなど
を、簡単な構成で且つ確実に書き換え可能とする。 【解決手段】 フラッシュメモリを有する2つのマイコ
ンを備え、その両マイコンが1つの通信ラインを共用し
て外部とデータ通信を行うように構成されたECUにお
いて、各マイコンは、リセット解除直後に所定の書込電
圧VPPが供給されていると判定すると(S200:YE
S)、外部装置から上記通信ラインを介して送信されて
来る識別コードを受信し(S210)、該識別コードと
自分の識別コードとが一致していれば(S220:YE
S)、上記外部装置からの書込データを受信してフラッ
シュメモリに更新して書き込む処理(S230)を実行
するが、両識別コードが不一致ならば(S220:N
O)、内部のスイッチ素子SW1をオフして当該マイコ
ンと上記通信ラインとの接続を自ら断つ(S280)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の制御対象を
制御するための制御処理を実行するマイクロコンピュー
タを複数備えた電子制御装置に関し、特に、各マイクロ
コンピュータに内蔵された制御プログラムや制御データ
を書き換え可能な電子制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平7−31160
3号公報に開示されているように、自動車用の電子制御
装置として、電気的にデータの書き換えが可能なEEP
ROMやフラッシュEEPROM(以下、フラッシュメ
モリという)などの不揮発性メモリを有するマイクロコ
ンピュータを備え、その不揮発性メモリに格納された自
動車制御用の制御プログラムや制御データを、市場への
供給後でも書き換えることができるようにしたものが提
案されている。
【0003】即ち、この種の電子制御装置において、マ
イクロコンピュータは、通常時には、不揮発性メモリに
格納されたデータにより構成される制御プログラム及び
制御データに従って、エンジン等の制御対象を制御する
ための制御処理を実行する。これに対して、不揮発性メ
モリ内のデータ(制御プログラムや制御データ)を書き
換える場合には、電子制御装置に、別途用意されたメモ
リ書込装置が接続され、これにより、上記メモリ書込装
置とマイクロコンピュータとが、通信ラインを介して接
続されるようになっている。そして、マイクロコンピュ
ータは、予め定められた書き換え条件が成立すると、メ
モリ書込装置から送信されて来る書込データ(つまり、
新たな制御プログラムや制御データを構成するデータ)
を受信して、その書込データを不揮発性メモリに更新し
て書き込む、といった書込処理を実行するようになって
いる。
【0004】よって、このような電子制御装置によれ
ば、市場への供給後に、何等かの原因で動作内容(制御
内容)を変更しなければならない事態が起こったとして
も、容易に対応することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、この
種の電子制御装置では、制御内容の複雑化に伴って、複
数のマイクロコンピュータを搭載したものが主流となっ
ており、このような電子制御装置においては、複数のマ
イクロコンピュータの夫々について、制御プログラムや
制御データを書き換え可能にすることが要求される。
【0006】そこで、上記公報に開示の従来技術を適用
して、その要求を満足させるためには、各マイクロコン
ピュータ毎に、外部装置との間でデータ通信を行うため
の通信回路及び通信ラインを設けておき、制御プログラ
ムや制御データの書き換えを行いたいマイクロコンピュ
ータに対応する通信回路及び通信ラインに、メモリ書込
装置を択一的に接続する、といった手法を採ることが考
えられる。
【0007】しかしながら、このように構成すると、マ
イクロコンピュータの数だけ通信回路などのデータ通信
用のハードウェアが必要となり、装置が大型化する上に
コストアップを招いてしまう。一方、電子制御装置に搭
載された各マイクロコンピュータが、1つの通信ライン
を共用して、メモリ書込装置などの外部装置とデータ通
信を行うように構成すれば、データ通信用のハードウェ
アの増加を抑制することが可能であるが、ただ単に上記
の如く構成したのでは、以下の問題が生じる。
【0008】即ち、何れか1つのマイクロコンピュータ
に対して不揮発性メモリ内のデータ書き換えを行ってい
る最中に、他のマイクロコンピュータが通信ラインへデ
ータを送信すると、データ書き換えのための書込処理を
行っているマイクロコンピュータの受信データが、他の
マイクロコンピュータからの送信データによって破壊さ
れてしまい、この結果、データの書き換え対象であるマ
イクロコンピュータの不揮発性メモリに誤ったデータが
書き込まれてしまうのである。
【0009】本発明は、このような問題に鑑みなされた
ものであり、複数備えられた各マイクロコンピュータ内
の制御プログラムや制御データを、簡単な構成で且つ確
実に書き換えることができる電子制御装置を提供するこ
とを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】上記目
的を達成するためになされた本発明の電子制御装置は、
電気的にデータの書き換えが可能な不揮発性メモリを有
するマイクロコンピュータを、複数備えていると共に、
その各マイクロコンピュータが1つの通信ラインを共用
して外部との間でデータ通信を行うように構成されてい
る。
【0011】そして、各マイクロコンピュータは、通常
時には、前記不揮発性メモリに格納されたデータにより
構成される制御プログラム及び制御データに従って、所
定の制御対象を制御するための制御処理を実行し、これ
によって、当該電子制御装置の制御動作が行われる。
【0012】また、各マイクロコンピュータは、予め定
められた書き換え条件が成立すると、外部から送信され
て来る書込データを受信して前記不揮発性メモリに更新
して書き込むための書込処理を実行する。よって、各マ
イクロコンピュータ毎に書き換え条件を成立させて、外
部から当該電子制御装置に前記通信ラインを介して新た
な制御プログラムや制御データを構成する書込データを
送信してやることで、各マイクロコンピュータ毎に、不
揮発性メモリ内のデータを書き換えることができる。
【0013】ここで特に、本発明の電子制御装置には、
通信動作調整手段が設けられており、この通信動作調整
手段は、前記複数のマイクロコンピュータのうちの何れ
か1つが前記書込処理を実行している時に、他のマイク
ロコンピュータの前記通信ラインへのデータ送信を禁止
する。
【0014】このため、何れか1つのマイクロコンピュ
ータがデータ書き換えのための書込処理を実行している
時に、他のマイクロコンピュータが通信ラインへデータ
を送信することが禁止され、この結果、データの書き換
え対象であるマイクロコンピュータの受信データが他の
マイクロコンピュータの送信データによって破壊されて
しまうことが確実に防止される。
【0015】従って、本発明の電子制御装置によれば、
各マイクロコンピュータが1つの通信ラインを共用して
いるにも拘らず、各マイクロコンピュータの不揮発性メ
モリに内蔵された制御プログラムや制御データを確実に
書き換えることができる。しかも、各マイクロコンピュ
ータが通信ラインを共用しているため、通信回路などの
データ通信用のハードウェアを増加させることなく、各
マイクロコンピュータの制御プログラムや制御データを
書き換えることができる。
【0016】ところで、上記通信動作調整手段としての
機能は、請求項2に記載のように、各マイクロコンピュ
ータに夫々設けられて、自分以外のマイクロコンピュー
タが前記書込処理を実行しているか否かを判定する判定
手段と、この判定手段と共に各マイクロコンピュータに
夫々設けられて、判定手段により肯定判定されると、当
該マイクロコンピュータの前記通信ラインへのデータ送
信を禁止する送信禁止手段と、により実現することがで
きる。
【0017】即ち、各マイクロコンピュータが、判定手
段によって、自分以外のマイクロコンピュータが書込処
理を実行しているか否かを判定し、この判定により肯定
判定すると(つまり、自分以外のマイクロコンピュータ
が書込処理を実行していると判定すると)、送信禁止手
段によって、自分の通信ラインへのデータ送信を禁止す
るため、何れか1つのマイクロコンピュータが書込処理
を実行している時には、他のマイクロコンピュータの通
信ラインへのデータ送信が禁止されるのである。
【0018】そして、このような請求項2に記載の電子
制御装置によれば、判定手段及び送信禁止手段としての
機能(延いては、通信動作調整手段としての機能)が、
マイクロコンピュータにおけるプログラムの実行(所謂
ソフト処理)によって実現できるため、特別なハードウ
ェアを設けることなく、本発明による効果を得ることが
できる。
【0019】ここで、上記請求項2に記載の電子制御装
置において、各マイクロコンピュータが、自分の識別情
報を記憶する識別情報記憶手段を備えていると共に、外
部から送信されて来る識別情報と前記識別情報記憶手段
に記憶されている識別情報とが一致している場合に、前
記書き換え条件が成立したとしてデータ書き換えのため
の書込処理を実行する、という構成であれば、請求項3
に記載のように、各マイクロコンピュータに設けられた
判定手段は、外部から送信されて来た前記識別情報と前
記識別情報記憶手段に記憶されている識別情報とを比較
して、その両識別情報が一致していない場合に、自分以
外のマイクロコンピュータが書込処理を実行していると
判定すれば良い。
【0020】そして、このような請求項3に記載の電子
制御装置によれば、外部から当該装置に通信ラインを介
して送信してやる識別情報により、データの書き換え対
象であるマイクロコンピュータ(書込処理を実行すべき
マイクロコンピュータ)を指定して、そのマイクロコン
ピュータの不揮発性メモリに内蔵された制御プログラム
や制御データを確実に書き換えることができるため、搭
載されるマイクロコンピュータの数が増加しても、特別
な回路を追加することなく容易に対応することが可能と
なる。
【0021】尚、識別情報記憶手段としては、データの
書き換えが可能な前記不揮発性メモリを用いても良い
し、マイクロコンピュータ内の他の不揮発性メモリを用
いても良い。また、データの形式で識別情報を記憶する
のではなく、各マイクロコンピュータの所定の入力ポー
トをプルアップ又はプルダウンしておくことで、各マイ
クロコンピュータに各自の識別情報を付与するようにし
ても良い。そして、この場合には、上記入力ポートが識
別情報記憶手段に相当することとなり、判定手段は、そ
の入力ポートの入力レベルを読み込むことで自分の識別
情報を知ることができる。
【0022】一方、上記請求項2に記載の電子制御装置
において、前記不揮発性メモリは、所定の書込電圧が印
加された状態でデータの書き換えが可能なものであると
共に、各マイクロコンピュータは、前記書込電圧が供給
された場合に、前記書き換え条件が成立したとして前記
書込処理を実行し、更に、当該電子制御装置は、前記各
マイクロコンピュータ毎に前記書込電圧を供給するため
の電圧供給手段を備える、という構成であれば、請求項
4に記載のように、各マイクロコンピュータに設けられ
た判定手段は、自分以外の他のマイクロコンピュータに
前記書込電圧が供給されているか否かを監視し、他のマ
イクロコンピュータに前記書込電圧が供給されている場
合に、自分以外のマイクロコンピュータが前記書込処理
を実行していると判定すれば良い。
【0023】そして、このような請求項4に記載の電子
制御装置によれば、電圧供給手段により何れかのマイク
ロコンピュータに書込電圧を供給することで、任意のマ
イクロコンピュータの不揮発性メモリに内蔵された制御
プログラムや制御データを書き換えることができ、マイ
クロコンピュータ内に識別情報を予め記憶させておく必
要がないため、当該装置の生産性を向上させることがで
きる。
【0024】即ち、当該装置に搭載されるマイクロコン
ピュータが全て同一規格のものである場合には、それら
を特に区別することなく当該装置に実装して、その後、
各マイクロコンピュータの不揮発性メモリにデータ(制
御プログラムや制御データ)を新規に書き込めば良く、
当該装置の製造時において、各マイクロコンピュータを
区別するための管理工程を削減することができるのであ
る。
【0025】尚、電圧供給手段としては、当該電子制御
装置の内部に設けられて、外部指令に応じて何れかのマ
イクロコンピュータに書込電圧を出力するような電源回
路が考えられる。また、各マイクロコンピュータの書込
電圧の入力端子から当該電子制御装置の外部へ夫々伸び
る複数の電源ラインを、電圧供給手段として備え、その
複数の電源ラインの何れかに外部から択一的に書込電圧
を供給する、といった構成を採ることもできる。
【0026】ところで、電圧供給手段が外部指令に応じ
て何れかのマイクロコンピュータに書込電圧を出力す
る、といった構成を採る場合には、請求項5に記載の如
く構成することにより、一層大きな効果を得ることがで
きる。即ち、電圧供給手段は、各マイクロコンピュータ
に夫々対応して設定された書込許可信号の何れか1つを
当該電子制御装置の外部から受けている状態で当該電子
制御装置に電源が投入されると、前記書込許可信号に対
応するマイクロコンピュータへの書込電圧の供給を開始
し、前記書込許可信号を外部から受けなくなるか或いは
当該電子制御装置への前記電源が遮断されると、書込電
圧の供給を停止する、というように構成するのである。
【0027】このようにすれば、当該電子制御装置に、
データの書き換え対象であるマイクロコンピュータに対
応した書込許可信号を与えた状態で電源を投入してやる
ことにより、そのマイクロコンピュータに書込電圧を供
給して前記書込処理を実行させることができ、延いて
は、任意のマイクロコンピュータの不揮発性メモリに内
蔵された制御プログラムや制御データを書き換えること
ができるのであるが、逆に、当該電子制御装置に電源が
既に投入されている状態で、ノイズなどの影響により上
記書込許可信号が誤って与えられたとしても、電圧供給
手段は何れのマイクロコンピュータへも書込電圧を供給
しない。このため、マイクロコンピュータの不揮発性メ
モリに書き込まれた内容が不適当なタイミングで書き換
わってしまうことを確実に防止することができるように
なるのである。
【0028】一方、請求項6に記載の電子制御装置で
は、前述した請求項2〜請求項5に記載の電子制御装置
において、各マイクロコンピュータが、当該マイクロコ
ンピュータの内部と前記通信ラインとの電気的経路を連
通及び遮断可能なスイッチ素子を備えており、各マイク
ロコンピュータに設けられた前記送信禁止手段は、前記
スイッチ素子を遮断状態にすることにより、当該マイク
ロコンピュータの前記通信ラインへのデータ送信を禁止
する。
【0029】そして、この電子制御装置によれば、何れ
か1つのマイクロコンピュータが書込処理を実行してい
る時に、他のマイクロコンピュータの通信ラインへのデ
ータ送信を確実に禁止することができる。また、請求項
7に記載の電子制御装置では、前述した請求項2〜請求
項5に記載の電子制御装置において、各マイクロコンピ
ュータに設けられた前記送信禁止手段は、当該マイクロ
コンピュータにてデータ送信を行うために用意された送
信処理用プログラムの実行を禁止することにより、当該
マイクロコンピュータの前記通信ラインへのデータ送信
を禁止する。
【0030】そして、この電子制御装置によれば、何れ
か1つのマイクロコンピュータが書込処理を実行してい
る時に、他のマイクロコンピュータの通信ラインへのデ
ータ送信を簡単に禁止することができる。ところで、上
記通信動作調整手段としての機能は、各マイクロコンピ
ュータに設けた判定手段及び送信禁止手段によって実現
する他に、請求項8に記載のように実現しても良い。
【0031】即ち、請求項8に記載の電子制御装置で
は、請求項1に記載の電子制御装置において、前記不揮
発性メモリは、所定の書込電圧が印加された状態でデー
タの書き換えが可能なものであると共に、各マイクロコ
ンピュータは、前記書込電圧が供給された場合に、前記
書き換え条件が成立したとして前記書込処理を実行し、
更に、当該電子制御装置は、前記各マイクロコンピュー
タ毎に前記書込電圧を供給するための電圧供給手段を備
えている。そして、前記通信動作調整手段が、電圧供給
手段により前記書込電圧が供給されているマイクロコン
ピュータを特定して、その特定したマイクロコンピュー
タだけを前記通信ラインに接続させる接続切替回路から
なることを特徴としている。
【0032】つまり、請求項8に記載の電子制御装置
は、前述した請求項4に記載の電子制御装置に対して、
各マイクロコンピュータが判定手段及び送信禁止手段を
備えるのではなく、マイクロコンピュータとは別に、書
込電圧が供給されてデータ書き換えのための書込処理を
実行するマイクロコンピュータだけを通信ラインに接続
させる接続切替回路を設けている。
【0033】そして、この電子制御装置によっても、請
求項4に記載の電子制御装置と同様に、マイクロコンピ
ュータ内に予め識別情報を記憶させておくことなく、任
意のマイクロコンピュータの制御プログラムや制御デー
タを確実に書き換えることができ、当該装置の生産時に
おいては、各マイクロコンピュータを区別するための管
理工程を削減することができる。
【0034】また、この請求項8に記載の電子制御装置
においても、請求項9に記載の如く、電圧供給手段を、
前述した請求項5に記載の電子制御装置と同様に構成す
ることにより、マイクロコンピュータの不揮発性メモリ
に書き込まれた内容が不適当なタイミングで書き換わっ
てしまうことを確実に防止することができ、一層大きな
効果を得ることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を用いて説明する。尚、本発明の実施の形態は、
下記のものに何ら限定されることなく、本発明の技術的
範囲に属する限り、種々の形態を採り得ることは言うま
でもない。
【0036】[第1実施形態]まず図1は、自動車に搭
載されて内燃機関型エンジン及び自動変速機の制御を行
う電子制御装置(以下、ECUという)2と、ECU2
に内蔵されたエンジン制御用及び自動変速機制御用の制
御プログラムや制御データを書き換える際にECU2に
接続されるメモリ書込装置4とからなる、第1実施形態
の電子制御装置のメモリ書換システムの全体構成を表す
ブロック図である。
【0037】図1に示すように、ECU2は、エンジン
の回転状態に応じたパルス信号やオン/オフ信号を出力
する種々のセンサ8からの信号を入力して波形整形する
波形整形回路10と、エンジンの吸入空気量やスロット
ル開度などに応じたアナログ信号を出力する種々のアナ
ログセンサ12からの信号を入力してノイズ除去を行う
入力回路14と、入力回路14からのアナログ信号をデ
ジタル信号に変換して出力するA/D変換器(ADC)
16と、波形整形回路10及びA/D変換器16からの
信号に基づきエンジンに対する燃料噴射量や点火時期な
どの制御量を演算し、その演算結果に基づき制御信号を
出力するエンジン制御用のシングルチップマイクロコン
ピュータ(以下、メインマイコン或いは単にマイコンと
いう)18と、メインマイコン18からの制御信号を受
けて、エンジンに取付けられたインジェクタやイグナイ
タなどのアクチュエータ22aを駆動する出力回路20
aとを備えている。
【0038】そして更に、ECU2は、メインマイコン
18との間でDMA(Direct Memory Access)通信ライ
ン24を介してスロットル開度やトルク制御信号といっ
た制御情報の授受を行うと共に、自動変速機の変速タイ
ミングなどを演算して制御信号を出力する自動変速機制
御用のシングルチップマイクロコンピュータ(以下、サ
ブマイコン或いは単にマイコンという)26と、サブマ
イコン26からの制御信号を受けて、自動変速機に取付
けられた変速用リニアソレノイドなどのアクチュエータ
22bを駆動する出力回路20bとを備えている。
【0039】また、ECU2は、メインマイコン18と
サブマイコン26の夫々が外部装置との間でシリアルデ
ータ通信を行うための通信回路28を備えており、この
通信回路28は、外部装置に図示しないコネクタを介し
て接続されるシリアル通信ライン30と、当該ECU2
内にて両マイコン18,26に共通して接続されたシリ
アル通信ライン32との間に設けられている。尚、シリ
アル通信ライン32は、通信回路28から両マイコン1
8,26に至る経路の途中で、通信回路28とメインマ
イコン18を結ぶシリアル通信ライン32aと、通信回
路28とサブマイコン26を結ぶシリアル通信ライン3
2bとに分岐している。
【0040】そして、通信回路28は、外部装置からシ
リアル通信ライン30を介して送信されて来るシリアル
データを、シリアル通信ライン32を介して両マイコン
18,26に送り、両マイコン18,26からシリアル
通信ライン32を介して受けたシリアルデータを、シリ
アル通信ライン30を介して外部装置に送信するように
構成されている。
【0041】また更に、ECU2は、車両に搭載された
バッテリBTから直接供給される電圧(以下、バッテリ
電圧という)VB と、バッテリBTから車両のイグニッ
ションスイッチIGSを介して供給される電圧(以下、
IG電圧という)VIGとを受けて、後述するように、上
記両マイコン18,26とその周辺回路(A/D変換器
16や出力回路20a,20bなど)に様々な種類の電
圧を供給すると共に、メインマイコン18の動作を監視
する電源回路34も備えている。
【0042】次に、ECU2に搭載されたメインマイコ
ン18とサブマイコン26の内部構成について、図2を
用いて説明する。尚、本実施形態において、両マイコン
18,26は、同一規格(同一品種)のものである。図
2に示すように、両マイコン18,26の各々は、プロ
グラムに従い動作する周知のCPU40と、CPU40
を動作させるのに必要なプログラム及びデータを格納す
る不揮発性のフラッシュメモリ42及びマスクROM4
4と、CPU40の演算結果などを一時記憶するための
RAM46と、信号の入出力を行うためのI/O(図示
省略)とを備えている。
【0043】ここで、フラッシュメモリ42は、所定の
書込電圧(本実施形態では7.5V)VPPが印加された
状態でデータの書き換え(詳しくは、データの消去及び
書き込み)が可能な不揮発性ROMである。そして、メ
インマイコン18では、このフラッシュメモリ42に、
エンジン制御用の制御プログラム及び制御データが既に
格納されており、サブマイコン26では、このフラッシ
ュメモリ42に、自動変速機制御用の制御プログラム及
び制御データが既に格納されている。
【0044】また、本第1実施形態において、フラッシ
ュメモリ42には、上記制御プログラム及び制御データ
と共に、メインマイコン18とサブマイコン26とを識
別可能な識別コードが格納されている。尚、この識別コ
ードは、制御プログラム及び制御データの一部として、
その先頭に配置されている。そして、本第1実施形態で
は、メインマイコン18の識別コードは「0001」で
あり、サブマイコン26の識別コードは「0010」で
ある。
【0045】一方、マスクROM44は、データの書き
換えが不能な不揮発性ROMであり、このマスクROM
44には、マイコン18,26のリセット(初期化)解
除の直後に実行されるブートプログラムが既に格納され
ている。尚、両マイコン18,26のマスクROM44
に夫々格納されているブートプログラムの処理内容は同
一である。また、マスクROM44に代えて、フラッシ
ュメモリ42と同様に電気的にデータの書き換えが可能
な不揮発性ROMを用いても、データの書き換えが禁止
されていれば良い。
【0046】そして更に、両マイコン18,26の内部
において、前述したシリアル通信ライン32(詳しく
は、メインマイコン18の場合にはシリアル通信ライン
32aであり、サブマイコン26の場合にはシリアル通
信ライン32bである)にシリアルデータを送信するた
めの電気的経路には、その経路をCPU40からの指令
に応じて連通又は遮断するスイッチ素子SW1が設けら
れており、同様に、シリアル通信ライン32からシリア
ルデータを受信するための電気的経路には、その経路を
CPU40からの指令に応じて連通又は遮断するスイッ
チ素子SW2が設けられている。
【0047】また、図1に示すように、メインマイコン
18とサブマイコン26には、電源回路34から共通の
電源ライン38を介して、フラッシュメモリ42内のデ
ータを書き換える際に必要な上記書込電圧VPPが供給さ
れるようになっている。そして、図2に示すように、両
マイコン18,26の内部において、上記電源ライン3
8から書込電圧VPPを受けるための電気的経路にも、そ
の経路をCPU40からの指令に応じて連通又は遮断す
るスイッチ素子SW3が設けられている。尚、上記スイ
ッチ素子SW1〜SW3の初期状態は全て連通状態であ
る。
【0048】次に、ECU2に設けられた電源回路34
の構成及び機能について、図3を用いて説明する。図3
に示すように、電源回路34は、定電圧出力用の2つの
PNP型トランジスタTr1,Tr2と、イグニッショ
ンスイッチIGSのオン時に供給されるIG電圧VIGを
受けて、トランジスタTr1から両マイコン18,26
やA/D変換器16などの各周辺回路へ、所定の動作電
圧(本実施形態では5V)VOMを供給させるメイン電源
作成部50と、バッテリBTから常時供給されるバッテ
リ電圧VB を受けて、トランジスタTr2から両マイコ
ン18,26へ、電源バックアップ用のバックアップ電
圧(本実施形態では上記動作電圧VOMと同じ5V)VOS
を常時供給させるサブ電源作成部52とを備えている。
【0049】尚、サブ電源作成部52を設けて両マイコ
ン18,26にバックアップ電圧VOSを常時供給するよ
うにしているのは、本実施形態においては、両マイコン
18,26に内蔵されたRAM46の一部の記憶領域
が、イグニッションスイッチIGSのオフ時にも継続し
てデータを保持するスタンバイRAMとして設定されて
いるためであり、このようなスタンバイRAMが不要な
場合には、サブ電源作成部52及びトランジスタTr2
は省略することができる。
【0050】そして更に、電源回路34は、後述するよ
うにメモリ書込装置4から択一的に出力される書込許可
信号K1,K2を2本の信号線36a,36bを介して
入力すると共に、その書込許可信号K1,K2のうちの
何れか一方が入力され、且つ、イグニッションスイッチ
IGSのオンに伴い上記動作電圧VOMが出力されている
間、バッテリ電圧VB 或いはIG電圧VIGから前述した
書込電圧VPPを生成して、その書込電圧VPPを電源ライ
ン38(延いては、両マイコン18,26)に出力する
書込電圧作成部54を備えている。
【0051】また、電源回路34は、メインマイコン1
8がプログラムの実行に伴い定期的に出力するパルス信
号(所謂ウォッチドックタイマクリア信号)W1を監視
して、そのパルス信号W1が所定時間継続して入力され
ない場合に、メインマイコン18にてプログラム暴走が
発生したと判断するウォッチドック検出部56と、この
ウォッチドック検出部56によりプログラム暴走の発生
が検出された時、及び、イグニッションスイッチIGS
がオンされて上記動作電圧VOMが立ち上がった時に、メ
インマイコン18にロウアクティブのリセット信号R1
を出力してメインマイコン18をリセットするリセット
制御部58とを備えている。つまり、メインマイコン1
8が正常動作しているか否かを、ウォッチドック検出部
56及びリセット制御部58によって監視している。
【0052】尚、本実施形態では、図1に示すように、
サブマイコン26が、プログラムの実行に伴いメインマ
イコン18へ定期的にパルス信号W2を出力し、メイン
マイコン18が、サブマイコン26からの上記パルス信
号W2が所定時間継続して入力されない場合にサブマイ
コン26へロウアクティブのリセット信号R2を出力す
るようにしている。つまり、サブマイコン26が正常動
作しているか否かを、メインマイコン18によって監視
するようにしている。
【0053】また、メインマイコン18がリセット中で
ある時には、上記リセット信号R2の信号レベルが強制
的にロウレベルとなるように構成されており、このた
め、上記リセット制御部58からメインマイコン18に
リセット信号R1が出力されれば、メインマイコン18
と共にサブマイコン26もリセットされる。
【0054】一方更に、電源回路34は、IG電圧VIG
に基づきバッテリBTの出力電圧が低下したことを検出
する低電圧検出部60も備えており、図1では示されて
いないが、バッテリBTの出力電圧が所定値以下になる
と、この低電圧検出部60からメインマイコン18及び
サブマイコン26の少なくとも何れか一方に、報知信号
DIが出力されるようになっている。
【0055】このようなECU2において、両マイコン
18,26のCPU40は、リセット解除の直後に、マ
スクROM44内のブートプログラムの実行を開始し、
メモリ書込装置4が接続されていない通常時には、その
ブートプログラムにてフラッシュメモリ42内の制御プ
ログラム(メインマイコン18であれば、エンジン制御
用の制御プログラムであり、サブマイコン26であれ
ば、自動変速機制御用の制御プログラム)をコールし
て、エンジン或いは自動変速機を制御するための制御処
理を行う。
【0056】また、両マイコン18,26のCPU40
は、ブートプログラムの実行を開始した際に、後述する
ように書換モードであると判定すると、フラッシュメモ
リ42内の制御プログラムを即座にコールすることなく
ブートプログラムの実行を続け、これにより、フラッシ
ュメモリ42内に格納されている現在のデータを、その
後メモリ書込装置4から送信されて来る書込データ(新
たな制御プログラム及び制御データを構成するデータ)
に書き換えるための書込処理を行う。そして、この書込
処理を終了した後、フラッシュメモリ42に書き込まれ
た新たな制御プログラムをコールして、エンジン或いは
自動変速機を制御するための制御処理を行う。
【0057】一方、メモリ書込装置4は、CPU,RO
M,RAMなどを備えた周知のマイクロコンピュータを
主要部として構成されており、図示しないコネクタを介
してECU2に外部装置として接続される。そして、こ
の接続時において、メモリ書込装置4は、図1に示すよ
うに、ECU2のシリアル通信ライン30と、電源回路
34(書込電圧作成部54)から伸びた2本の信号線3
6a,36bとに接続される。
【0058】また、特に図示はされていないが、メモリ
書込装置4は、当該装置を作動させるための起動スイッ
チや、メインマイコン18とサブマイコン26のうちの
何れのフラッシュメモリ42に格納されたデータ(制御
プログラム及び制御データ)を書き換えるかを選択する
ための選択スイッチに加えて、更に、その書き換えるべ
きデータであってECU2へ送信する書込データ(新た
な制御プログラム及び制御データを構成するデータ)を
格納したROMやフロッピーディスクなどの記憶媒体
と、様々なメッセージを表示するための表示部とを備え
ている。
【0059】そして、上記記憶媒体に格納されている書
込データの先頭には、その書込データが書き込まれるべ
きマイコン(メインマイコン18とサブマイコン26の
うちの何れか)の識別コードが配置されている。次に、
本第1実施形態のメモリ書換システムにおいて、メモリ
書込装置4で実行される処理と、ECU2の両マイコン
18,26で実行される処理について、図4,5のフロ
ーチャートを用いて説明する。尚、図4は、メモリ書込
装置4で実行される処理を表すフローチャートである。
また、図5は、両マイコン18,26の各々で実行され
る処理を表すフローチャートであり、そのステップ(以
下、単に「S」と記す)200〜S260の処理が、マ
スクROM44内のブートプログラムによって実行さ
れ、S270の処理が、フラッシュメモリ42内の制御
プログラムによって実行される。
【0060】まず、メモリ書込装置4では、作業者によ
りECU2に接続された後に前述した起動スイッチがオ
ンされると、内部に備えたマイクロコンピュータが図4
に示す処理の実行を開始する。尚、メインマイコン18
のフラッシュメモリ42に格納されたデータを書き換え
る場合には、予め、前記選択スイッチによりメインマイ
コン18がデータの書き換え対象として選択されている
と共に、前記記憶媒体には、メインマイコン18のフラ
ッシュメモリ42に書き込むべき書込データが格納され
ているものとする。また同様に、サブマイコン26のフ
ラッシュメモリ42に格納されたデータを書き換える場
合には、予め、前記選択スイッチによりサブマイコン2
6がデータの書き換え対象として選択されていると共
に、前記記憶媒体には、サブマイコン26のフラッシュ
メモリ42に書き込むべき書込データが格納されている
ものとする。
【0061】図4に示すように、メモリ書込装置4側で
処理の実行が開始されると、最初のS100にて、前記
選択スイッチによりメインマイコン18がデータの書き
換え対象として選択されている場合には、信号線36a
にハイアクティブの書込許可信号K1を出力し、また、
サブマイコン26がデータの書き換え対象として選択さ
れている場合には、信号線36bにハイアクティブの書
込許可信号K2を出力する。尚、このようにメモリ書込
装置4からECU2へ書込許可信号K1,K2の何れか
一方が出力されることにより、ECU2側の電源回路3
4(書込電圧作成部54)は、両マイコン18,26へ
書込電圧VPPを供給可能な状態となる。
【0062】そして、続くS110にて、前記記憶媒体
に格納されている書込データを読み出して、その書込デ
ータをECU2へシリアル通信ライン30を介して送信
する。尚、この送信動作により、ECU2へは、まず、
前述の如く書込データの先頭に配置された識別コードが
送信され、次いで、エンジンや自動変速機を制御するた
めの制御プログラムや制御データを構成するデータが送
信される。すると、後述するように、上記S110で送
信された書込データは、ECU2側の両マイコン18,
26のうち、データの書き換え対象である方のフラッシ
ュメモリ42に更新して書き込まれ、その後、ECU2
側からその書き込まれたデータが読み出されて返送され
て来るため、続くS120にて、ECU2からのデータ
を受信し、更に続くS130にて、前記記憶媒体に格納
されている書込データと、上記S120で受信したEC
U2からのデータとをベリファイ(比較)する。
【0063】そして、続くS140にて、上記S130
のベリファイ結果を判定し、前記記憶媒体に格納されて
いる書込データとECU2からのデータとが一致してい
たならば、データの書き換え対象であるマイコンのフラ
ッシュメモリ42に、上記S110で送信した書込デー
タが正しく書き込まれたと判断して、S150に進む。
そして、このS150にて、上記S110で信号線36
a,36bの何れかに出力していた書込許可信号K1,
K2をロウレベルに戻し、その後、当該処理を終了す
る。
【0064】一方、上記S140にて、前記記憶媒体に
格納されている書込データとECU2からのデータとが
一致していないと判定した場合には、S160に移行し
て、データの書き込みに失敗したことを示す警告メッセ
ージを前述の表示部に表示し、その後、当該処理を終了
する。
【0065】次に、ECU2側では、イグニッションス
イッチIGSがオンされると、両マイコン18,26の
各々が、前述した電源回路34のリセット制御部58の
働きによりリセット状態から動作を開始して、図5に示
す処理を実行する。即ち、両マイコン18,26の各C
PU40は、最初に、マスクROM44に格納されたブ
ートプログラムの実行を開始し、まずS200にて、電
源回路34から電源ライン38を介して書込電圧VPPが
供給されているか否かを判定する。
【0066】ここで、イグニッションスイッチIGSが
オンされた時点で、当該ECU2にメモリ書込装置4が
接続されており、しかも、前述した図4におけるS10
0の処理によりメモリ書込装置4から書込許可信号K
1,K2の何れかが出力されていれば、電源回路34の
書込電圧作成部54から電源ライン38を介して両マイ
コン18,26に書込電圧VPPが供給されるため、上記
S200にて肯定判定される(書込電圧VPPが供給され
ていると判定される)。
【0067】そこで、S200で肯定判定された場合に
は、次のS210に進んで、前述した図4におけるS1
10の処理によりメモリ書込装置4からシリアル通信ラ
イン30を介して送信されて来る識別コードを受信し、
続くS220にて、その受信した識別コードと、フラッ
シュメモリ42に格納されている自分の識別コードとが
一致しているか否かを判定する。
【0068】そして、上記S220にて、両識別コード
が一致していると判定した場合には、通常動作モードで
はない書換モードであると判断して、次のS230に進
む。そして、このS230にて、前述したようにメモリ
書込装置4から上記識別コードに続いて送信されて来る
書込データ(制御プログラムや制御データを構成するデ
ータ)を受信し、その受信したデータをS210で受信
した識別コードを先頭にして、フラッシュメモリ42内
に更新して書き込む。そして更に、続くS240にて、
上記S230でフラッシュメモリ42に書き込んだ全て
のデータを読み出して、メモリ書込装置4へ送信する。
【0069】すると、このS240でメモリ書込装置4
へ送信されるデータは、前述したように、メモリ書込装
置4側にて、前記記憶媒体に格納されている書込データ
と比較され、両データが一致していれば、ECU2側で
のデータ書き込みが無事終了したと判断されて、当該E
CU2へ出力されていた書込許可信号K1,K2がロウ
レベルに戻る。そして、これに伴い、当該ECU2側で
は、電源回路34の書込電圧作成部54が書込電圧VPP
の供給を停止する。
【0070】そこで、続くS250にて、電源回路34
からの書込電圧VPPの供給が停止されるまで待機し、書
込電圧VPPの供給が停止したと判定すると、フラッシュ
メモリ42にメモリ書込装置4からの書込データを正し
く書き込むことができたと判断して、次のS260に進
む。
【0071】そして、このS260にて、フラッシュメ
モリ42内の制御プログラムへジャンプする。これによ
り、上記S230の処理でフラッシュメモリ42に書き
込まれた制御プログラムが起動され、その後は、図5の
S270に示すように、メインマイコン18の場合であ
れば、エンジンを制御するための制御処理が実行され、
また、サブマイコン26の場合であれば、自動変速機を
制御するための制御処理が実行される。
【0072】一方、上記S200にて、書込電圧VPPが
供給されていないと判定した場合には、通常動作モード
であると判断して、上記S210〜S250の処理を実
行することなくS260に進む。つまり、メモリ書込装
置4から当該ECU2へ書込許可信号K1,K2が出力
されていない通常時には、フラッシュメモリ42に既に
書き込まれている制御プログラムが起動されて、メイン
マイコン18ではエンジンの制御処理が実行され、サブ
マイコン26では自動変速機の制御処理が実行される。
【0073】また特に、上記S200にて書込電圧VPP
が供給されていると判定しても、上記S220にて、メ
モリ書込装置4からの識別コードと、フラッシュメモリ
42に格納されている自分の識別コードとが一致してな
いと判定した場合には、データの書き換え対象であるマ
イコンが自分ではない(換言すれば、自分以外のマイコ
ンがデータの書き換え対象である)と判断して、S28
0に移行する。
【0074】そして、このS280にて、図2に示した
3つのスイッチ素子SW1〜SW3を全て遮断状態(オ
フ状態)にし、その後S210へ戻る。つまり、この場
合には、シリアル通信ライン32及び電源ライン38と
の電気的接続を自ら遮断して、何の処理も行わないアイ
ドル状態に入るのである。
【0075】このような本第1実施形態のメモリ書換シ
ステムにおいて、例えば、ECU2のメインマイコン1
8に内蔵された制御プログラム及び制御データを書き換
える場合には、作業者は、まず、メモリ書込装置4の記
憶媒体に、識別コードとしてメインマイコン18に対応
する「0001」を含んだ書込データを格納しておく。
そして、メモリ書込装置4をECU2に接続して、メモ
リ書込装置4の選択スイッチにより、メインマイコン1
8をデータの書き換え対象として選択し、その後、メモ
リ書込装置4の起動スイッチをオンし、更に車両のイグ
ニッションスイッチIGSをオンしてECU2を初期状
態から作動させる。
【0076】すると、メモリ書込装置4からECU2へ
信号線36aを介して書込許可信号K1が出力されるた
め(S100)、イグニッションスイッチIGSのオン
に伴い、ECU2側では、電源回路34から両マイコン
18,26へ電源ライン38を介して書込電圧VPPが供
給される。
【0077】そして、メモリ書込装置4からECU2
へ、上記記憶媒体に格納された書込データが送信され
(S110)、ECU2側では、両マイコン18,26
の各々が、メモリ書込装置4からの書込データの先頭に
配置された識別コードを、シリアル通信ライン30、通
信回路28、及びシリアル通信ライン32を介して受信
して(S200:YES,S210)、その受信した識
別コードと自分のフラッシュメモリ42に格納されてい
る識別コードとを比較する(S220)。
【0078】すると、サブマイコン26においては、両
識別コードが不一致となり(S220:NO)、この結
果、スイッチ素子SW1〜SW3が全て遮断状態となっ
て、サブマイコン26とシリアル通信ライン32及び電
源ライン38との電気的接続が遮断される(S28
0)。
【0079】これに対して、メインマイコン18におい
ては、両識別コードが一致するため(S220:YE
S)、このメインマイコン18だけが、メモリ書込装置
4からの書込データを全て受信して、その受信したデー
タを先に受信した識別コードと共にフラッシュメモリ4
2に更新して書き込むこととなる(S230)。
【0080】その後は、メインマイコン18からメモリ
書込装置4へ、シリアル通信ライン32、通信回路2
8、及びシリアル通信ライン30を介して、フラッシュ
メモリ42に書き込まれたデータが送信され(S24
0)、メモリ書込装置4において、記憶媒体に格納され
たマスターの書込データとメインマイコン18からのデ
ータとがベリファイされる(S130)。そして、その
ベリファイの結果が良好ならば(S140:YES)、
メモリ書込装置4から出力されていた書込許可信号K1
がロウレベルに戻り(S150)、これに伴い、ECU
2側では、電源回路34から両マイコン18,26への
書込電圧VPPの供給が停止する。
【0081】そして、この状態で、メインマイコン18
に対する制御プログラム及び制御データの書き換えが終
了する。尚、サブマイコン26に内蔵された制御プログ
ラム及び制御データを書き換える場合には、メモリ書込
装置4の記憶媒体に、識別コードとしてサブマイコン2
6に対応する「0010」を含んだ書込データを格納し
ておくと共に、メモリ書込装置4の選択スイッチによ
り、サブマイコン26をデータの書き換え対象として選
択すれば良い。
【0082】また、本第1実施形態では、図5における
S220の処理が判定手段に相当し、図5におけるS2
80の処理が送信禁止手段に相当している。そして、両
マイコン18,26にて、上記S220及びS280の
処理が夫々実行されることで、通信動作調整手段として
の機能が実現されている。また、本第1実施形態では、
フラッシュメモリ42が識別情報記憶手段として用いら
れている。
【0083】以上詳述したように、本第1実施形態のE
CU2では、電気的にデータの書き換えが可能なフラッ
シュメモリ42を有するメインマイコン18とサブマイ
コン26とが、1つのシリアル通信ライン30,32を
共用してメモリ書込装置4との間でシリアルデータ通信
を行うように構成されている。
【0084】そして、両マイコン18,26の各々は、
イグニッションスイッチIGSがオンされてリセット状
態から動作を開始した時に、電源回路34から書込電圧
VPPが供給されおり、且つ、メモリ書込装置4から送信
されて来る識別コードと自分の識別コードとが一致して
いれば、メモリ書込装置4からの書込データを受信して
フラッシュメモリ42に更新して書き込む、といった書
込処理(S230)を実行するのであるが、特に、両マ
イコン18,26の各々は、メモリ書込装置4からの識
別コードと自分の識別コードとが一致していない場合
に、自分以外のマイコンがデータ書き換えのための書込
処理を実行していると判断して、内部に設けられたスイ
ッチ素子SW1,SW2を遮断状態にし、これにより、
自己のシリアル通信ライン32への通信を強制的に禁止
するようにしている。
【0085】このため、両マイコン18,26のうちの
何れか一方がデータ書き換えのための書込処理を実行し
ている時に、他方のマイコンがシリアル通信ライン32
へデータを送信することが禁止され、この結果、データ
の書き換え対象であるマイコンの受信データが他のマイ
コンの送信データによって破壊されてしまうことが確実
に防止される。
【0086】従って、本第1実施形態のECU2によれ
ば、2つのマイコン18,26が1つのシリアル通信ラ
イン30,32を共用しているという簡単な構成である
にも拘らず、各マイコン18,26のフラッシュメモリ
42に格納された制御プログラムや制御データを確実に
書き換えることができる。また、本第1実施形態によれ
ば、特別なハードウェアを設けることなく、上記効果を
得ることができる。
【0087】そして更に、本第1実施形態のECU2に
よれば、当該ECU2にシリアル通信ライン30を介し
て送信してやる識別コードにより、データの書き換え対
象であるマイコンを指定して、そのマイコンのフラッシ
ュメモリ42に格納された制御プログラムや制御データ
を確実に書き換えることができるため、当該ECU2に
搭載すべきマイコンの数が3つ以上に増加したとして
も、特別な回路を追加することなく容易に対応すること
が可能である。
【0088】また、本第1実施形態では、両マイコン1
8,26の夫々が、シリアル通信ライン32と自分とを
連通及び遮断可能なスイッチ素子SW1,SW2を備え
ており、このスイッチ素子SW1,SW2を遮断状態に
することで、自分のシリアル通信ライン32への通信を
禁止するようにしているため、何れか1つのマイコンが
書込処理を実行している時に、他のマイコンのシリアル
通信ライン32への通信を確実に禁止することができ
る。
【0089】また更に、本第1実施形態では、スイッチ
素子SW3により、マイコン18,26と電源ライン3
8との接続も遮断するようにしているため、データの書
き換え対象でないマイコンのフラッシュメモリ42に、
誤ってデータが書き込まれることを確実に防止すること
ができる。
【0090】尚、本第1実施形態では、両マイコン1
8,26に、3つのスイッチ素子SW1〜SW3を設け
るようにしたが、スイッチ素子SW1のみを設けて、マ
イコン18,26がシリアル通信ライン32にデータを
送信するための電気的経路だけを遮断するようにしても
良い。
【0091】一方、上記第1実施形態のECU2は、フ
ラッシュメモリ42に識別コードが記憶されるものであ
ったが、識別コードは、マイコン18,26内の他の不
揮発性メモリ(例えば、マスクROM44)に記憶して
おいても良い。また、データの形式で識別コードを記憶
するのではなく、各マイコン18,26の所定の入力ポ
ートをプルアップ又はプルダウンしておくことで、各マ
イコン18,26に識別コードを付与するようにしても
良い。そして、この場合には、図5のS220にて、そ
の入力ポートの入力レベルを読み込むことで自分の識別
コードを知ることができる。
【0092】[第2実施形態]ところで、第1実施形態
のECU2は、メモリ書込装置4からの識別コードによ
り、データの書き換え対象であるマイコンが指定される
ものであったが、データの書き換え対象であるマイコン
のみに、書込電圧VPPを供給するように構成しても良
い。
【0093】そのため、次に説明する第2実施形態のメ
モリ書換システムでは、ECUが、前述した第1実施形
態のECU2に対して、下記の(1)〜(4)の点で異
なっている。尚、メモリ書込装置4は、第1実施形態の
ものと同じである。また、本第2実施形態において、第
1実施形態のものと同じ部材については、同一の符号を
付しているため、詳しい説明は省略する。
【0094】(1)まず、図6に示すように、第2実施
形態のECU62では、第1実施形態の電源回路34に
代えて、図7に示す電源回路134を備えており、この
電源回路134の書込電圧作成部154からメインマイ
コン18に、電源ライン38aを介して、メインマイコ
ン18内のフラッシュメモリ42のデータ書き換え時に
必要な書込電圧VPP1が供給され、また、この電源回路
134の書込電圧作成部154からサブマイコン26
に、電源ライン38bを介して、サブマイコン26内の
フラッシュメモリ42のデータ書き換え時に必要な書込
電圧VPP2が供給される。
【0095】つまり、メインマイコン18とサブマイコ
ン26は、電源回路134から2本の電源ライン38
a,38bを介して、夫々独立に書込電圧VPP1,VPP
2が供給される。尚、両マイコン18,26に夫々供給
される書込電圧VPP1,VPP2は、第1実施形態の場合
と同様に、両方共に7.5Vである。
【0096】そして更に、本第2実施形態のECU62
において、メインマイコン18には、上記電源ライン3
8bから分岐した信号線であって、電源回路134から
サブマイコン26に書込電圧VPP2が供給されているこ
とを監視するためのモニタライン39aが接続されてお
り、同様に、サブマイコン26には、上記電源ライン3
8aから分岐した信号線であって、電源回路134から
メインマイコン18に書込電圧VPP1が供給されている
ことを監視するためのモニタライン39bが接続されて
いる。
【0097】ここで、電源回路134は、第1実施形態
の電源回路34に対して、書込電圧作成部154だけが
異なっている。そして、この書込電圧作成部154は、
メモリ書込装置4から図4のS100の処理により書込
許可信号K1が出力された場合に、電源ライン38a
(延いては、メインマイコン18)へ書込電圧VPP1を
出力し、また、メモリ書込装置4から上記S100の処
理により書込許可信号K2が出力された場合に、電源ラ
イン38b(延いては、サブマイコン26)へ書込電圧
VPP2を出力する。
【0098】具体的に説明すると、図8に示すように、
書込電圧作成部154は、2本の信号線36a,36b
に2つの入力端子IN1,IN2が夫々接続され、両信
号線36a,36bのうちで信号線36aの電圧レベル
だけがハイレベルになっている間、一方の出力端子OU
T1からハイアクティブの信号SA1を出力し、また、
信号線36bの電圧レベルだけがハイレベルになってい
る間、他方の出力端子OUT2からハイアクティブの信
号SA2を出力する出力端子切替回路70と、イグニッ
ションスイッチIGSのオンに伴い前述のトランジスタ
Tr1から両マイコン18,26へ出力される動作電圧
VOMが所定の基準電圧Vref (例えば、4.75V)以
上になると、ハイアクティブの信号を出力する比較器7
2と、該比較器72の出力信号を、その立ち上がりのみ
所定の遅延時間tdだけ遅延させて出力するディレイ回
路74とを備えている。
【0099】更に、書込電圧作成部154は、信号線3
6aに一方の入力端子IN1が接続されると共に、他方
の入力端子IN2にディレイ回路74の出力信号SCが
入力され、信号線36aの電圧レベルがハイレベルにな
ってからディレイ回路74の出力信号SCが最初にハイ
レベルに変化すると、その後、信号線36aの電圧レベ
ルと上記出力信号SCとが共にハイレベルである間、出
力端子OUTからハイアクティブの信号SB1を出力す
る出力条件判定回路76と、信号線36bに一方の入力
端子IN1が接続されると共に、他方の入力端子IN2
にディレイ回路74の出力信号SCが入力され、信号線
36bの電圧レベルがハイレベルになってからディレイ
回路74の出力信号SCが最初にハイレベルに変化する
と、その後、信号線36bの電圧レベルと上記出力信号
SCとが共にハイレベルである間、出力端子OUTから
ハイアクティブの信号SB2を出力する出力条件判定回
路78とを備えている。
【0100】そして更に、書込電圧作成部154は、出
力端子切替回路70の出力信号SA1と、出力条件判定
回路76の出力信号SB1と、ディレイ回路74の出力
信号SCとが全てハイレベルである場合に、電源ライン
38aに書込電圧VPP1を出力するアンド回路80と、
出力端子切替回路70の出力信号SA2と、出力条件判
定回路78の出力信号SB2と、ディレイ回路74の出
力信号SCとが全てハイレベルである場合に、電源ライ
ン38bに書込電圧VPP2を出力するアンド回路82と
を備えている。
【0101】このような書込電圧作成部154において
は、図9に示すように、例えば、メモリ書込装置4から
信号線36aにハイアクティブの書込許可信号K1が出
力されると、出力端子切替回路70の出力端子OUT1
からハイレベルの信号SA1が出力される。また、この
ようにメモリ書込装置4から書込許可信号K1が出力さ
れた後に、イグニッションスイッチIGSがオンされて
両マイコン18,26への動作電圧VOMが立ち上がり、
更にその後、所定の遅延時間tdが経過すると、ディレ
イ回路74の出力信号SCがハイレベルとなり、これに
伴い、出力条件判定回路76の出力端子OUTからハイ
レベルの信号SB1が出力される。
【0102】すると、アンド回路80から電源ライン3
8aを介してメインマイコン18に書込電圧VPP1が出
力される。その後、メモリ書込装置4からの書込許可信
号K1が図4のS150の処理によりロウレベルに戻る
と、出力端子切替回路70からの信号SA1及び出力条
件判定回路76からの信号SB2がロウレベルとなっ
て、アンド回路80からの書込電圧VPP1の出力が停止
される。また、図9には表されていないが、書込許可信
号K1がハイレベルのままであっても、イグニッション
スイッチIGSがオフされて上記動作電圧VOMが比較器
72の基準電圧Vref よりも低くなると、ディレイ回路
74の出力信号SCがロウレベルとなるため、アンド回
路80からの書込電圧VPP1の出力は停止される。
【0103】尚、図9にて()内に示すように、メモリ
書込装置4から信号線36bにハイアクティブの書込許
可信号K2が出力された場合には、出力端子切替回路7
0の出力端子OUT2からハイレベルの信号SA2が出
力され、その後、イグニッションスイッチIGSがオン
されることに伴い、出力条件判定回路78の出力端子O
UTからハイレベルの信号SB2が出力されて、アンド
回路82から電源ライン38bを介してサブマイコン2
6に書込電圧VPP2が出力される。
【0104】つまり、書込電圧作成部154は、メモリ
書込装置4からメインマイコン18に対応する書込許可
信号K1が出力され、その後、イグニッションスイッチ
IGSのオンに伴い両マイコン18,26に動作電圧V
OMが供給されると、所定の遅延時間tdの経過後に、メ
インマイコン18側の電源ライン38aへ書込電圧VPP
1を出力し、また、メモリ書込装置4からサブマイコン
26に対応する書込許可信号K2が出力され、その後、
イグニッションスイッチIGSのオンに伴い両マイコン
18,26に動作電圧VOMが供給されると、所定の遅延
時間tdの経過後に、サブマイコン26側の電源ライン
38bへ書込電圧VPP2を出力するようにしている。
【0105】尚、ディレイ回路74による上記遅延時間
tdは、イグニッションスイッチIGSがオンされてか
ら当該電源回路134に供給されるIG電圧VIGが安定
するまでの時間より長く、且つ、イグニッションスイッ
チIGSがオンされてから両マイコン18,26へのリ
セットが解除されるまでの時間よりは短く設定されてい
る。そして、この時間設定により、両マイコン18,2
6の各々に、書込電圧VPP1,VPP2を常に安定して供
給することができるようにしている。
【0106】また、前述したように、出力条件判定回路
76,78の各々は、信号線36a,36bのうちの対
応する方の電圧レベルがハイレベルになってから、ディ
レイ回路74の出力信号SCが最初にハイレベルに変化
した時に、出力端子OUTからハイアクティブの信号S
B1,SB2を出力するように構成されている。
【0107】よって、例えば図9にて点線で示すよう
に、イグニッションスイッチIGSがオンされている状
態で、メモリ書込装置4からの書込許可信号K1,K2
がハイレベルからロウレベルに戻った後、ノイズなどの
影響により、信号線36a,36bの電圧レベルがハイ
レベルに変化したとしても、出力条件判定回路76,7
8の出力端子OUTからハイレベルの信号SB1,SB
2は出力されず、この結果、アンド回路80,82から
書込電圧VPP1,VPP2が出力されることは無い。
【0108】つまり、両マイコン18,26の何れか一
方への書込電圧VPP1,VPP2の供給が一旦停止された
ならば、その後は、イグニッションスイッチIGSを再
度オンして当該ECU62にIG電圧VIGを供給し直さ
なければ、書込電圧VPP1,VPP2の供給は行われず、
このため、両マイコン18,26のフラッシュメモリ4
2に書き込まれた内容が不適当なタイミングで書き換わ
ってしまう可能性を排除することができる。
【0109】(2)次に、本第2実施形態のECU62
では、両マイコン18,26のフラッシュメモリ42に
識別コードが格納されておらず、これに伴い、メモリ書
込装置4の前述した記憶媒体にも、識別コードは格納さ
れていない。つまり、メモリ書込装置4は、図4のS1
10にて、エンジンや自動変速機を制御するための制御
プログラムや制御データを構成するデータのみを、書込
データとして当該ECU62に送信する。
【0110】(3)そして、本第2実施形態のECU6
2において、両マイコン18,26のCPU40は、図
5のS200にて、電源回路134から電源ライン(メ
インマイコン18の場合は電源ライン38aであり、サ
ブマイコン26の場合は電源ライン38bである)を介
して書込電圧VPP1,VPP2が供給されていると判定す
ると、図5に示したS210,S220,及びS280
の処理を実行することなく、そのままS230に進み、
メモリ書込装置4から図4のS110の処理により送信
されて来る書込データを受信して、その受信したデータ
をフラッシュメモリ42内に更新して書き込む。
【0111】(4)そして更に、本第2実施形態のEC
U62において、両マイコン18,26のCPU40
は、図5のS260でフラッシュメモリ42内の制御プ
ログラムへジャンプした後、図5のS270の制御処理
と並行して、図10に示す送信制御処理を所定時間毎に
実行している。尚、この送信制御処理のプログラムは、
両マイコン18,26のフラッシュメモリ42内に、エ
ンジン或いは自動変速機を制御するための制御プログラ
ムの一部として格納されている。
【0112】即ち、本第2実施形態において、両マイコ
ン18,26は、フラッシュメモリ42内の制御プログ
ラムへジャンプした後に、所定の条件が成立すると、シ
リアル通信ライン30、通信回路28、及びシリアル通
信ライン32を介して、メモリ書込装置4以外の外部装
置との間でシリアルデータ通信を行う場合があるが、図
10に示す送信制御処理は、そのメモリ書込装置4以外
の外部装置へデータ送信を行うために用意された送信処
理用プログラムの実行を、許可或いは禁止するために実
行されるものである。
【0113】そして、図10に示すように、両マイコン
18,26のCPU40は、この送信制御処理の実行を
開始すると、まずS300にて、自分側のマイコンに接
続されたモニタライン39a,39bの電圧レベルを読
み込むことで、他方のマイコンに書込電圧VPP1,VPP
2が供給されているか否かを判定する。具体的に説明す
ると、メインマイコン18の場合には、モニタライン3
9aの電圧レベルに基づき、サブマイコン26に書込電
圧VPP2が供給されているか否かを判定し、サブマイコ
ン26の場合には、モニタライン39bの電圧レベルに
基づき、メインマイコン18に書込電圧VPP1が供給さ
れているか否かを判定する。
【0114】そして、このS300にて、他方のマイコ
ンに書込電圧VPP1,VPP2が供給されていないと判定
した場合には、S310に進んで、上記送信処理用プロ
グラムの実行を許可した後、当該送信制御処理を終了す
る。これに対し、上記S300にて、他方のマイコンに
書込電圧VPP1,VPP2が供給されていると判定した場
合には、自分以外のマイコンが図5におけるS230の
書込処理を実行していると判断して、S320に移行す
る。そして、このS320にて、上記送信処理用プログ
ラムの実行を禁止し、これにより当該マイコンのシリア
ル通信ライン32へのデータ送信を禁止して、その後、
当該送信制御処理を終了する。
【0115】以上のような本第2実施形態のECU62
において、例えば、メインマイコン18のフラッシュメ
モリ42に格納された制御プログラム及び制御データを
書き換える場合には、作業者は、まず、メモリ書込装置
4の記憶媒体に、メインマイコン18に対応する書込デ
ータを格納しておく。そして、第1実施形態の場合と同
様に、メモリ書込装置4を当該ECU62に接続して、
メモリ書込装置4の選択スイッチにより、メインマイコ
ン18をデータの書き換え対象として選択し、その後、
メモリ書込装置4の起動スイッチをオンし、更に車両の
イグニッションスイッチIGSをオンして当該ECU6
2を初期状態から作動させる。
【0116】すると、メモリ書込装置4からECU62
へ信号線36aを介して書込許可信号K1が出力される
ため(S100)、イグニッションスイッチIGSのオ
ンに伴い、ECU62側では、電源回路134の書込電
圧作成部154から電源ライン38aを介してメインマ
イコン18だけに書込電圧VPP1が供給される。
【0117】よって、メモリ書込装置4からECU62
へ上記記憶媒体に格納された書込データが送信されると
(S110)、ECU2側では、メインマイコン18だ
けが、メモリ書込装置4からの書込データを受信して、
その受信したデータをフラッシュメモリ42に更新して
書き込むこととなる(S200:YES,S230)。
【0118】これに対し、サブマイコン26において
は、電源回路134の書込電圧作成部154から書込電
圧VPP2が供給されないため、図10に示した送信制御
処理が実行されて(S200:NO)、メインマイコン
18に書込電圧VPP1が供給されている間は、シリアル
通信ライン32へのデータ送信を自ら禁止することとな
る(S300:YES,S320)。
【0119】尚、サブマイコン26のフラッシュメモリ
42に格納された制御プログラム及び制御データを書き
換える場合には、メモリ書込装置4の記憶媒体に、サブ
マイコン26に対応する書込データを格納しておくと共
に、メモリ書込装置4の選択スイッチにより、サブマイ
コン26をデータの書き換え対象として選択すれば良
い。
【0120】また、本第2実施形態では、図10におけ
るS300の処理が判定手段に相当し、図10における
S320の処理が送信禁止手段に相当している。そし
て、両マイコン18,26にて、上記S300及びS3
20の処理が夫々実行されることで、通信動作調整手段
としての機能が実現されている。また、本第2実施形態
では、電源回路134の書込電圧作成部154と、2本
の電源ライン38a,38bとが、各マイコン18,2
6毎に書込電圧を供給するための電圧供給手段に相当し
ている。
【0121】以上詳述したように、本第2実施形態のE
CU62では、両マイコン18,26の各々が、イグニ
ッションスイッチIGSがオンされてリセット状態から
動作を開始した時に、電源回路134から書込電圧VPP
1,VPP2が供給されていれば、メモリ書込装置4から
の書込データを受信してフラッシュメモリ42に更新し
て書き込む、といった書込処理を実行するのであるが、
特に、両マイコン18,26の各々は、他のマイコンに
書込電圧VPP1,VPP2が供給されているか否かをモニ
タライン39a,39bによって監視し、他のマイコン
に書込電圧VPP1,VPP2が供給されている場合には、
自分以外のマイコンがデータ書き換えのための書込処理
を実行していると判断して、送信処理用プログラムの実
行を禁止し、これにより、自己のシリアル通信ライン3
2へのデータ送信を強制的に禁止するようにしている。
【0122】このため、本第2実施形態のECU62に
よっても、両マイコン18,26のうちの何れか一方が
データ書き換えのための書込処理を実行している時に、
他方のマイコンがシリアル通信ライン32へデータを送
信することが禁止され、この結果、2つのマイコン1
8,26が1つのシリアル通信ライン30,32を共用
しているという簡単な構成であるにも拘らず、各マイコ
ン18,26のフラッシュメモリ42に格納された制御
プログラムや制御データを確実に書き換えることができ
る。
【0123】また、本第2実施形態のECU62では、
各マイコン18,26にてシリアル通信ライン32にデ
ータ送信を行うために用意された送信処理用プログラム
の実行を禁止するようにしているため、一方のマイコン
が書込処理を実行している時に、他方のマイコンのシリ
アル通信ライン32へのデータ送信を極めて簡単に禁止
することができる。
【0124】そして更に、本第2実施形態のECU62
によれば、両マイコン18,26のうちでデータの書き
換え対象となるマイコンを、書込電圧VPP1,VPP2を
択一的に供給することで指定するようにしており、各マ
イコン18,26内に識別コードを予め記憶させておく
必要がないため、当該ECU62の生産性を向上させる
ことができる。
【0125】即ち、両マイコン18,26が同一規格の
ものであれば、それらを特に区別することなく当該EC
U62に実装して、その後、各マイコン18,26のフ
ラッシュメモリ42にデータ(制御プログラムや制御デ
ータ)を新規に書き込めば良く、当該ECU62の製造
時において、各マイコン18,26を区別するための管
理工程を削減することができるのである。
【0126】尚、本第2実施形態では、ECU62の内
部に設けた電源回路134の書込電圧作成部154が、
メモリ書込装置4からの書込許可信号K1,K2に応じ
て、両マイコン18,26の何れか一方に書込電圧VPP
1,VPP2を出力するようにしたが、各マイコン18,
26に接続される電源ライン38a,38bをECU6
2の外部へ延出させ、その電源ライン38a,38bの
何れか一方に、メモリ書込装置4から書込電圧VPP1,
VPP2を供給するようにしても良い。
【0127】一方、上記第2実施形態のECU62で
は、両マイコン18,26に、第1実施形態の如きスイ
ッチ素子SW1〜SW3を設ける必要性はないが、この
ようなスイッチ素子SW1〜SW3を備えていても、そ
れらが常に連通状態であれば問題はない。
【0128】また、図10に示した送信制御処理のS3
20にて、前述した送信処理用プログラムの実行を禁止
することに代えて、或いは、その実行禁止に加えて、ス
イッチ素子SW1(或いは更にSW2)を遮断状態にし
ても良い。 [第3実施形態]次に、第3実施形態のメモリ書換シス
テムでは、そのECUが、前述した第2実施形態のEC
U62に対して、以下の(A)及び(B)の点で異なっ
ている。尚、本第3実施形態において、第2実施形態の
ものと同じ部材については、同一の符号を付しているた
め、詳しい説明は省略する。
【0129】(A)まず、図11に示すように、第3実
施形態のECU92は、第2実施形態の如きモニタライ
ン39a,39bを備えていない。そして更に、両マイ
コン18,26の各々は、図10に示した送信制御処理
を実行しない。(B)その代わりに、本第3実施形態の
ECU92は、図11に示すように、メインマイコン1
8とサブマイコン26との何れか一方を、電源回路13
4からサブマイコン26へ至る電源ライン38bの電圧
レベルに応じて、シリアル通信ライン32に択一的に接
続させる、通信動作調整手段としての切替回路94を備
えている。
【0130】即ち、この切替回路94は、電源ライン3
8bの電圧レベルが書込電圧よりも低い所定値(例えば
5V)以下であれば、メインマイコン18とシリアル通
信ライン32とを接続し、逆に、電源ライン38bの電
圧レベルが上記所定値よりも高ければ、サブマイコン2
6とシリアル通信ライン32とを接続する、という動作
により、書込電圧が供給されているマイコンを特定し
て、その特定したマイコンだけをシリアル通信ライン3
2に接続させる。
【0131】このような第3実施形態のECU92によ
れば、メインマイコン18がデータ書き換えのための書
込処理を実行する時には、電源ライン38bの電圧レベ
ルが上記所定値以下となるため、シリアル通信ライン3
2にメインマイコン18だけが接続され、また、サブマ
イコン26がデータ書き換えのための書込処理を実行す
る時には、電源ライン38bの電圧レベルが上記所定値
よりも高くなるため、シリアル通信ライン32にサブマ
イコン26だけが接続される。
【0132】このため、本第3実施形態のECU92に
よっても、両マイコン18,26のうちの何れか一方が
データ書き換えのための書込処理を実行している時に、
他方のマイコンがシリアル通信ライン32へデータを送
信することが禁止され、この結果、2つのマイコン1
8,26が1つのシリアル通信ライン30,32を共用
しているという簡単な構成であるにも拘らず、各マイコ
ン18,26のフラッシュメモリ42に格納された制御
プログラムや制御データを確実に書き換えることができ
る。
【0133】また、本第3実施形態のECU92によっ
ても、各マイコン18,26内に識別コードを予め記憶
させておく必要がないため、第2実施形態のECU62
と全く同様に、当該ECU92の生産性を向上させるこ
とができる。 [その他]上記第1〜第3実施形態の各ECU2,6
2,92は、2つのマイコン18,26を備えたもので
あったが、マイコンの数は3つ以上であっても同様に構
成することができる。
【0134】また、上記第1〜第3実施形態において、
各マイコン18,26は、電気的にデータの書き換えが
可能な不揮発性メモリとして、フラッシュメモリ(フラ
ッシュEEPROM)42を有するものであったが、E
EPROMや他のメモリを有するものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の電子制御装置のメモリ書換シ
ステムの全体構成を表すブロック図である。
【図2】 図1のメインマイコン及びサブマイコンの内
部構成を表す概略構成図である。
【図3】 図1の電源回路の構成を表す概略構成図であ
る。
【図4】 第1実施形態のメモリ書込装置で実行される
処理を表すフローチャートである。
【図5】 第1実施形態のメインマイコン及びサブマイ
コンで実行される処理を表すフローチャートである。
【図6】 第2実施形態の電子制御装置のメモリ書換シ
ステムの全体構成を表すブロック図である。
【図7】 図6の電源回路の構成を表す概略構成図であ
る。
【図8】 図7の書込電圧作成部の内部構成を表すブロ
ック図である。
【図9】 図8の書込電圧作成部の動作を表すタイムチ
ャートである。
【図10】 第2実施形態のメインマイコン及びサブマ
イコンで実行される送信制御処理を表すフローチャート
である。
【図11】 第3実施形態の電子制御装置のメモリ書換
システムの全体構成を表すブロック図である。
【符号の説明】
2,62,92…電子制御装置(ECU) 4…メモ
リ書込装置 8…センサ 10…波形整形回路 12…アナログ
センサ 14…入力回路 16…A/D変換器 18…メイ
ンマイコン 20a,20b…出力回路 22a,22b…アクチ
ュエータ 24…DMA通信ライン 26…サブマイコン 2
8…通信回路 30,32,32a,32b…シリアル通信ライン 34,134…電源回路 36a,36b…信号線 38,38a,38b…電源ライン 39a,39b
…モニタライン 40…CPU 42…フラッシュメモリ 44…マ
スクROM 46…RAM SW1〜SW3…スイッチ素子 5
0…メイン電源作成部 52…サブ電源作成部 54,154…書込電圧作成
部 56…ウォッチドック検出部 58…リセット制御部 60…低電圧検出部 70…出力端子切替回路 7
2…比較器 74…ディレイ回路 76,78…出力条件判定回路 80,82…アンド回路 94…切替回路 BT…
バッテリ IGS…イグニッションスイッチ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気的にデータの書き換えが可能な不揮
    発性メモリを有し、通常時には、前記不揮発性メモリに
    格納されたデータにより構成される制御プログラム及び
    制御データに従って所定の制御対象を制御するための制
    御処理を実行し、予め定められた書き換え条件が成立し
    た場合には、外部から送信されて来る書込データを受信
    して前記不揮発性メモリに更新して書き込むための書込
    処理を実行するマイクロコンピュータを、複数備えると
    共に、 前記各マイクロコンピュータが1つの通信ラインを共用
    して外部との間でデータ通信を行うように構成された電
    子制御装置であって、 前記複数のマイクロコンピュータのうちの何れか1つが
    前記書込処理を実行している時に、他のマイクロコンピ
    ュータの前記通信ラインへのデータ送信を禁止する通信
    動作調整手段を設けたこと、 を特徴とする電子制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電子制御装置におい
    て、 前記通信動作調整手段は、 前記各マイクロコンピュータに夫々設けられ、自分以外
    のマイクロコンピュータが前記書込処理を実行している
    か否かを判定する判定手段と、 該判定手段と共に前記各マイクロコンピュータに夫々設
    けられ、前記判定手段により肯定判定されると、当該マ
    イクロコンピュータの前記通信ラインへのデータ送信を
    禁止する送信禁止手段と、 からなることを特徴とする電子制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電子制御装置におい
    て、 前記各マイクロコンピュータは、自分の識別情報を記憶
    する識別情報記憶手段を備えていると共に、外部から送
    信されて来る識別情報と前記識別情報記憶手段に記憶さ
    れている識別情報とが一致している場合に、前記書き換
    え条件が成立したとして前記書込処理を実行し、 前記各マイクロコンピュータに設けられた前記判定手段
    は、外部から送信されて来た前記識別情報と前記識別情
    報記憶手段に記憶されている識別情報とを比較して、前
    記両識別情報が一致していない場合に、自分以外のマイ
    クロコンピュータが前記書込処理を実行していると判定
    すること、 を特徴とする電子制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の電子制御装置におい
    て、 前記不揮発性メモリは、所定の書込電圧が印加された状
    態でデータの書き換えが可能なものであると共に、前記
    各マイクロコンピュータは、前記書込電圧が供給された
    場合に、前記書き換え条件が成立したとして前記書込処
    理を実行し、 更に、当該電子制御装置は、前記各マイクロコンピュー
    タ毎に前記書込電圧を供給するための電圧供給手段を備
    えており、 前記各マイクロコンピュータに設けられた前記判定手段
    は、自分以外の他のマイクロコンピュータに前記書込電
    圧が供給されているか否かを監視し、他のマイクロコン
    ピュータに前記書込電圧が供給されている場合に、自分
    以外のマイクロコンピュータが前記書込処理を実行して
    いると判定すること、 を特徴とする電子制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の電子制御装置におい
    て、 前記電圧供給手段は、 前記各マイクロコンピュータに夫々対応して設定された
    書込許可信号の何れか1つを当該電子制御装置の外部か
    ら受けている状態で当該電子制御装置に電源が投入され
    ると、前記書込許可信号に対応するマイクロコンピュー
    タへの前記書込電圧の供給を開始し、前記書込許可信号
    を外部から受けなくなるか或いは当該電子制御装置への
    前記電源が遮断されると、前記書込電圧の供給を停止す
    るように構成されていること、 を特徴とする電子制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項2ないし請求項5の何れかに記載
    の電子制御装置において、 前記各マイクロコンピュータは、当該マイクロコンピュ
    ータの内部と前記通信ラインとの電気的経路を連通及び
    遮断可能なスイッチ素子を備えており、 前記各マイクロコンピュータに設けられた前記送信禁止
    手段は、前記スイッチ素子を遮断状態にすることによ
    り、当該マイクロコンピュータの前記通信ラインへのデ
    ータ送信を禁止すること、 を特徴とする電子制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項2ないし請求項5の何れかに記載
    の電子制御装置において、 前記各マイクロコンピュータに設けられた前記送信禁止
    手段は、当該マイクロコンピュータにてデータ送信を行
    うために用意された送信処理用プログラムの実行を禁止
    することにより、当該マイクロコンピュータの前記通信
    ラインへのデータ送信を禁止すること、 を特徴とする電子制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1に記載の電子制御装置におい
    て、 前記不揮発性メモリは、所定の書込電圧が印加された状
    態でデータの書き換えが可能なものであると共に、前記
    各マイクロコンピュータは、前記書込電圧が供給された
    場合に、前記書き換え条件が成立したとして前記書込処
    理を実行し、 更に、当該電子制御装置は、前記各マイクロコンピュー
    タ毎に前記書込電圧を供給するための電圧供給手段を備
    えており、 前記通信動作調整手段は、 前記電圧供給手段により前記書込電圧が供給されている
    マイクロコンピュータを特定して、該特定したマイクロ
    コンピュータだけを前記通信ラインに接続させる接続切
    替回路からなること、 を特徴とする電子制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載の電子制御装置におい
    て、 前記電圧供給手段は、 前記各マイクロコンピュータに夫々対応して設定された
    書込許可信号の何れか1つを当該電子制御装置の外部か
    ら受けている状態で当該電子制御装置に電源が投入され
    ると、前記書込許可信号に対応するマイクロコンピュー
    タへの前記書込電圧の供給を開始し、前記書込許可信号
    を外部から受けなくなるか或いは当該電子制御装置への
    前記電源が遮断されると、前記書込電圧の供給を停止す
    るように構成されていること、 を特徴とする電子制御装置。
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