JPH10170740A - 導波路型光素子およびその製造方法 - Google Patents
導波路型光素子およびその製造方法Info
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- JPH10170740A JPH10170740A JP8326484A JP32648496A JPH10170740A JP H10170740 A JPH10170740 A JP H10170740A JP 8326484 A JP8326484 A JP 8326484A JP 32648496 A JP32648496 A JP 32648496A JP H10170740 A JPH10170740 A JP H10170740A
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Abstract
効率光結合が可能な半導体光導波素子の構造及びその作
製方法を提供する。 【解決手段】活性層膜厚を変調したモード変換器集積半
導体レーザ素子で、膜厚変調領域の基板側に電流阻止層
12を形成し、素子の低しきい値化,高発振効率化を図
り、低動作電流と低結合損失を両立する。
Description
ル,光通信システム,光通信ネットワークに用いる半導
体光素子に関する。
ーザと誘電体導波路または光ファイバとの高効率な光結
合が必要不可欠である。しかし、従来型半導体レーザの
ビーム出射角とファイバ・光導波路の受光角には大きな
不整合があり、両者の直接結合では充分な光結合効率は
得られない。従来の幹線系光通信モジュールでは、この
ミスマッチを高価な光学レンズにより補償され、かつモ
ジュール実装工程では、レーザ,レンズ,ファイバの高
精度な光軸調整が必要である。これに対し、加入者系光
通信モジュールでは、低コスト化と量産化のため、直接
結合と無調整実装の実現が必須となる。
向上し、かつ、軸ずれの許容度を緩和する目的で、半導
体レーザに導波モード変換素子をモノリシック集積する
試みが活発化している。この素子では、光導波に望まし
い屈折率を持つ光導波路の膜厚または導波路幅をビーム
出射方向に変調することで導波モードを拡大する。この
結果、水平・垂直方向へ出射する光の発散が抑制され、
ビーム出射角とファイバ受光角の整合性が向上する。
報告例には、電子情報通信学会秋季大会SC−1−2,
SC−1−3,C−295,1995年9月等、また、
光導波路幅を変調した例として特開平6−174982号,特
開平5−243679号公報,エレクトロニクス レターズ(E
lectronics Letters)Vol.30,No.20,1685
頁,1994年、等が挙げられる。
に比べ3分の1から4分の1程度となり、光ファイバへ
の結合損失は従来に比べ大幅に低減する。
用いた場合、膜厚テーパ部分での導波路層の発光波長は
レーザ部分の発光波長よりも短くなり、膜厚テーパ部分
へ注入した電流は発振に寄与せず無効電流となる。この
結果、結合損失が低減した反面、素子の動作電流が上昇
し、電流光出力特性は劣化する。
結合損失を両立させるためには、テーパ部分の上部また
は下部に電流阻止層を設け無効電流を低減しなければな
らない。
に、本発明者らは、モード変換器集積レーザの低結合損
失特性を最大限に引き出せる特徴、テーパ状光導波路層
の直下に電流阻止領域を有するモード変換器集積レーザ
を提供する。例えば、共振器方向に対して、光導波路層
(これより屈折率の小さい半導体層で挟まれて形成さ
れ、また活性層を含む場合もある)の層厚がレーザ出射
端面に向けて減少する領域を有するレーザ素子が形成さ
れる半導体基板または半導体層で、当該領域の下部の少
なくとも一部に不純物を注入し、その部分の半導体基板
又は半導体層を絶縁化して、電流阻止領域を形成する。
不純物元素は、鉄,クロム,チタン,コバルトといった
所謂遷移金属を用い、その濃度は1.0×1017/cm3
以上、望ましくは5.0×1017/cm3 以上とするとよ
い。また不純物濃度の上限は注入領域の結晶構造を考え
ると、1.0×1019/cm3以下に抑えることが望まし
い。この結果、テーパ部分での無効電流が減少し、素子
の発振しきい値および動作電流の大幅な低減が可能とな
り、低結合損失と低動作電流を両立できる。
型レーザに適用した例を図1および図2を用いて説明す
る。
1の上部全面に熱化学気相蒸着(T−CVD)法により
基板全面に厚さ0.30μm のシリコン酸化膜を形成し
た後、基板の一部に鉄(Fe+ )イオンを注入し電流阻
止領域12を形成する。本実施例では不純物として鉄を
用いているが,クロム,チタン,コバルト等を注入した
場合にも同様に電流阻止領域を形成できる。不純物濃度
は7.0×1017/cm3とし、阻止層の厚さは約0.3μ
m とした。引き続きHF系エッチング液を用いた公知
の手法によりシリコン酸化膜を一対のストライプ構造1
3に加工する。2本のストライプの間隔Wは40μmと
した。ストライプ形成にはフッ素系ガスによるドライエ
ッチングを用いてもよい。ストライプ方向は〔011〕
とした。
n型(100)InP半導体基板11上部にトリメチルイ
ンジウム,トリエチルガリウム,アルシン,ホスフィン
等のガスを用いた有機金属気相成長(MOVPE)法に
よりn型InPバッファ層0.1μm ,n型InGaA
sP下側ガイド層(組成波長1.05μm)0.05μ
m,6.0nm厚の1.1%圧縮歪を有するInGaAs
P(組成波長1.3μm)を井戸層,12nm厚のInG
aAsP(組成波長1.05μm)を障壁層とする6周期
の多重量子井戸活性層,InGaAsP(組成波長1.0
5μm)光導波路層0.05μm,p型InPクラッド
層0.1μmからなる積層体14を形成する。多重量子
井戸活性層の発光波長は約1.3μm である。また、本
実施例ではMOCVD法を用いているが、分子線エピタ
キシ(MBE)法でも作製可能である。公知の通り、結
晶成長方法では、積層体はシリコン酸化膜に覆われてい
ない部分に選択的に成長し、かつストライプの間隔Wに
成長膜厚が反比例する。この結果、シリコン酸化膜スト
ライプに挟まれた領域からそうでない領域に向かって、
テーパ状に積層体の膜厚が薄くなる。本発明では、Fe
+ イオンを注入した電流阻止領域上部で積層体がテーパ
状積層体15となるようシリコン酸化膜ストライプを形
成した。尚、本発明ではシリコン酸化膜ストライプを用
いているが、シリコン窒化膜ストライプを用いることも
可能である。積層体14を形成した後シリコン酸化膜を
除去し、p型InPクラッド層3.6μm16,p型I
nGaAs層0.2μm17をMOVPE法により形成し
た。
エッチングによりInGaAs層をビーム出射方向にフ
レア状に幅が広がるストライプ構造に加工する。ここで
ストライプ方向は〔011〕とし、選択成長により形成
した積層体のストライプを形成する。ストライプ幅は
8.5μm とした。続いて、公知の通り臭化水素酸系エ
ッチング溶液を用いリッジ導波路を形成する。この結
果、リッジ導波路側壁にはInP(111)A結晶面が
現れ、断面形状は逆メサ形状となる。リッジ底面の幅は
直線ストライプ部分で2.2μm、ビーム出射端面での
リッジ底面幅は8.0μmとした。
0.50μm のシリコン酸化膜18を形成する。ポリイ
ミド樹脂19によりウエハ表面を平坦化した後、リッジ
上面にエッチバック法を用いてシリコン酸化膜窓を形成
する。エッチバックには反応性イオンエッチング(RI
E)を用いた。最後に電極20,21を形成の後、劈開
工程により膜厚テーパ部300μmを含む共振器長60
0μmの素子に切り出し、後端面に反射率95%の反射
膜22をコートした。
きい値10〜12mA,発振効率0.45〜0.50W/
Aと良好な発振特性を示した。また、動作温度85℃で
しきい値約40mA,最高出力20mW,発振効率0.
30〜0.32W/Aを得た。動作出力10mWでのビ
ーム広がり角度は水平,垂直方向とも約10度となり、
フラット端面ファイバへの平均結合損失は2dB以下と
なった。この結果、5mW以上の最高モジュール出力を
達成した。また、素子の長期信頼性を70℃,10mW
の条件下で評価し、十万時間以上の推定寿命を確認し
た。
埋込型レーザに適用した第二の実施形態を図3を用いて
説明する。
0)InP半導体基板51の一部にFe+ イオンを注入
し電流阻止領域52を形成する。引き続き実施例1と同
様に、選択領域成長により、この基板上部にn型InP
バッファ層1.0μm ,n型InGaAsP下側ガイド
層(組成波長1.05μm)0.05μm,6.0nm厚の
1.4%圧縮歪を有するInGaAsP(組成波長1.3
μm)を井戸層,12nm厚のInGaAsP(組成波
長1.05μm)を障壁層とする5周期の多重量子井戸
活性層,InGaAsP(組成波長1.05μm)光導
波路層0.10μm,p型InPクラッド層0.1μm
を含む積層体53を形成する。実施例1と同様、電流阻
止層上部では光導波路層の膜厚がテーパ状になる。
ン酸化膜を除去し、p型InPクラッド層3.6μm5
4,p型InGaAs層0.2μm55,p型InPキ
ャップ層0.1μm をMOVPE法により形成した。結
晶成長工程の終了後、ウエハ表面にシリコン酸化膜から
なる幅8.5μm のストライプを形成する。これをマス
クとし、臭素メタノール溶液を用いたウエットエッチン
グによりメサストライプを形成した後、Fe添加InP
56でメサストライプを埋め込む。
0.50μm のシリコン酸化膜57を形成し、メサスト
ライプ上部のみシリコン酸化膜窓を形成する。最後に電
極58,59を形成の後、劈開工程により膜厚テーパ部
300μmを含む共振器長600μmの素子に切り出
し、後端面に反射率95%の反射膜60をコートした。
きい値,発振効率はそれぞれ5〜8mA,0.40〜0.
45W/Aとなった。また、動作温度85℃でしきい値
約30mA,最高出力20mW以上を得た。動作出力1
0mWでのビーム広がり角度は水平,垂直方向とも8〜
10度となり、フラット端面ファイバへの平均結合損失
は2dB以下となった。この結果、5mW以上の最高モ
ジュール出力を達成した。また、素子の長期信頼性を7
0℃,10mWの条件下で評価し十万時間以上の推定寿
命を確認した。
面実装基板上に搭載した実施形態を図4を用いて説明す
る。
リッジ導波路型レーザ102を表面実装基板101上に
レーザのp極電極を実装基板側に向け搭載した光モジュ
ールの構成例である。レーザの後方には光出力監視用の
受光素子103を搭載した。レーザの共振器長および端
面反射率は実施例1および実施例2で述べた値と同一で
ある。実装基板上部に固定された光ファイバ104への
結合損失は約2dBであった。ここで、105は電極パ
ッドである。モジュールは室温,連続発振条件の下しき
い値10〜13mA ,発振効率0.20〜0.25W/
A と良好な発振特性を示した。また、光モジュールの
最高光出力は20mW以上となった。モジュールの長期
信頼性を70℃,5mW光出力一定の条件下で評価した
ところ十万時間以上の推定寿命を確認した。
ァイバとの光結合が容易でかつ動作電流,動作電圧が低
く、高温特性の優れた半導体レーザ,光増幅器等の光導
波素子を極めて容易に実現できる。本発明を用いれば、
素子動作電流、特に高温条件下における動作電流を飛躍
的に低減でき、本素子を適用した光モジュールの消費電
力低減が可能となる。
層、14…積層体、15…テーパ状積層体、16…p型
InPクラッド層、17…InGaAsキャップ層、1
8…シリコン酸化膜、19…ポリイミド樹脂、20…p
側電極、21…n側電極、22…高反射率膜。
Claims (14)
- 【請求項1】半導体基板上部に形成された光導波路層を
上記光導波路層よりも広バンドギャップで低屈折率な材
料からなるクラッド層で挟んだ導波路型光素子におい
て、導波光の強度分布を拡大する膜厚変調領域を光導波
路の少なくとも一部に有し、膜厚変調領域下部の基板に
電流阻止領域を有することを特徴とする導波路型光素
子。 - 【請求項2】半導体基板上部に形成された光導波路層を
上記光導波路層よりも広バンドギャップで低屈折率な材
料からなるクラッド層で挟んだ導波路型光素子の作製方
法において、半導体基板の少なくとも一部に電流阻止領
域を形成する工程と、導波光の強度分布を拡大する膜厚
変調光導波路層を電流阻止領域上部に選択的に形成する
工程とを含むことを特徴とする光素子の製造方法。 - 【請求項3】請求項1において、上記基板への不純物添
加により電流阻止領域を形成した導波路型光素子。 - 【請求項4】請求項1,2または3において、電流阻止
領域を形成する不純物元素の添加をイオン注入により行
う製造方法。 - 【請求項5】請求項1,2,3または4において、上記
半導体基板の極性がn型であり、かつ電流阻止領域に添
加される不純物元素が鉄(Fe),クロム(Cr),チ
タン(Ti),コバルト(Co)のいずれかである導波
路型光素子。 - 【請求項6】請求項1,2,3,4または5において、
上記素子構造がリッジ導波路型である素子。 - 【請求項7】請求項6において、上記リッジ導波路の幅
が光の導波方向に変調された導波路型光素子。 - 【請求項8】請求項6または7において、上記リッジ導
波路の断面形状が逆メサ型である素子。 - 【請求項9】請求項1,2,3,4,5,6,7または
8において、リッジ側壁が(111)A結晶面、または
(01−1)結晶面である導波路型光素子。 - 【請求項10】請求項1,2,3,4,5,6,7,8
または9の上記導波路型光素子を基本構造とした半導体
レーザ、または半導体レーザ増幅器。 - 【請求項11】回折格子が少なくとも導波路中の一部分
に形成されている請求項10の半導体レーザ。 - 【請求項12】請求項1,2,3,4,5,6,7,
8,9,10または11において、上記クラッド層の厚
さが3μm以上である導波路型光素子。 - 【請求項13】請求項1,2,3,4,5,6,7,
8,9,10,11または12の上記導波路型光素子を
搭載した光モジュール。 - 【請求項14】請求項13の上記光モジュールを利用し
た光伝送システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8326484A JPH10170740A (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 導波路型光素子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8326484A JPH10170740A (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 導波路型光素子およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10170740A true JPH10170740A (ja) | 1998-06-26 |
Family
ID=18188342
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8326484A Pending JPH10170740A (ja) | 1996-12-06 | 1996-12-06 | 導波路型光素子およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10170740A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022044337A1 (ja) * | 2020-08-31 | 2022-03-03 | 日本電信電話株式会社 | 光送信装置、光アクセスシステム及び光送信方法 |
-
1996
- 1996-12-06 JP JP8326484A patent/JPH10170740A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022044337A1 (ja) * | 2020-08-31 | 2022-03-03 | 日本電信電話株式会社 | 光送信装置、光アクセスシステム及び光送信方法 |
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