JPH10169703A - 回転軸の捩り振動制振装置 - Google Patents

回転軸の捩り振動制振装置

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JPH10169703A
JPH10169703A JP35230296A JP35230296A JPH10169703A JP H10169703 A JPH10169703 A JP H10169703A JP 35230296 A JP35230296 A JP 35230296A JP 35230296 A JP35230296 A JP 35230296A JP H10169703 A JPH10169703 A JP H10169703A
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vibration
shaft
control system
torque
rotating shaft
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JP35230296A
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Nobuaki Sato
伸朗 佐藤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 クランク軸やカム軸などの回転軸系に、その
固有振動数に近傍の周波数で力が作用した場合に、共振
により発生する大きな捩り振動を効果的に低減させるこ
とができる。 【解決手段】 捩り振動が発生する回転軸の端部に取り
付けられた電動機のトルクを制御するトルク制御信号を
生成する電動機制御部から成り、前記制御部の制御系
を、前記軸振動検出器により検出された軸振動成分に、
軸系の振動特性を元に予め与えた定数を乗じて振動を低
減させるトルク制御信号を生成するフィードバック制御
系とともに、前記軸振動成分から前記回転軸に作用する
力を推定し、その推定作用力のうち回転軸の固有振動数
に近い周波成分を相殺するトルクを発生させるフィード
フォワード制御系を併用する制御系で構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関等の回転
軸、特に往復動機関のカム軸やクランク軸等の捩り振動
を低減する制振装置、特に回転軸の固有振動数に近い周
波成分を相殺するトルクを発生させる電動機を用いた能
動型制振構造を具えた回転軸の捩り振動制振装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】回転軸の捩り振動制振装置の従来の技術
について図7に示す往復動機関のカム軸系を例にとって
説明する。ディーゼル機関等の往復動機関は、燃焼室内
において燃料を燃焼させた際の爆発圧力を受けたピスト
ンの往復運動をクランク機構を介して回転運動に変換す
るクランク軸12、給気弁・排気弁の開閉や燃料噴射装
置の駆動を行うためのカム軸1を有している。これらの
軸は前記爆発力や、給排気弁、燃料噴射装置の作動力を
受けることにより、捩り振動がしばしば発生する。
【0003】これら軸に作用する力は、往復動機関にお
いては、例えば2サイクル機関の場合はクランク軸12
ではクランク軸回転数の整数倍、カム軸1ではカム軸回
転数の整数倍の周波数で、4サイクル機関の場合は各々
の軸の回転数の1/2の整数倍の周波数で主に発生す
る。
【0004】一方、前記各々の軸においては一般に捩り
振動の固有振動数が複数存在し、その周波数応答は一般
に図8に示すような形になる。この図8から分かるよう
に、軸の固有振動数が前記の作用力の周波数の近傍であ
った場合、共振が誘起されて大きな捩り振動を発生し、
軸系各部の強度や信頼性に悪影響を及ぼす場合があっ
た。
【0005】このため、従来は捩り振動が発生した場合
は(1)〜(3)に示すような振動低減手段が取られて
きた。 (1)軸を太くしたり細くしたりして、軸の固有振動数を
前記周波数から離す。 (2)軸に錘を付加して、軸の固有振動数を前記周波数か
ら離す。 (3)捩り振動を抑制するための受動型制振装置を取り付
ける。
【0006】そして例えば前記(3)に示す受動型制振
装置として図3に示すようなものが開示されている。同
図において軸の一端にはめ込まれた内輪15と、内周側
に設けたコの字状空隙18aに内輪15が嵌合し、該内
輪15を囲む形で同心円上にあり振動の低減に必要な慣
性質量を有し回転軸周りに可動する外輪(付加質量)1
8があり、内輪15と外輪18の可動方向(軸線と直交
する半径方向)に、前記コの字状空隙18a内に内輪1
5と外輪18間に介装された弾性体16及び減衰機構1
7からなる受動型制振装置が構成されている。
【0007】この時、弾性体16は捩れに対してバネの
作用を有するものでコイルばねや板ばねの他弾性ゴムや
弾性樹脂を用いてもよい。減衰機構17も捩れに対して
減衰の作用を有するものであれば流体ばね、弾性ゴムや
弾性樹脂、コイルばね等どのような形態であっても良
い。また、この受動型制振装置の固有振動数は軸の固有
振動数にほぼ一致するように設定されることが多い。
【0008】このような装置では、軸が固有振動数近傍
で振動した場合、外輪18が慣性力により設定された装
置の固有振動数付近で軸に対して相対的に振動しようと
する。この外輪18の運動に伴い、弾性体16には外輪
18と内輪15の間の相対捩れ角に基づく反力が、減衰
機構には外輪18と内輪15の間の相対捩れ角速度に基
づく反力が生じ、この反力が内輪15を通して軸に制振
力として働き、捩り振動を抑制するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の手段の
うち(1)、(2)に関しては軸の固有振動数を変える
手段であるため、効果的に固有振動数を変化させること
ができたとしても、軸の回転数を大きく変化させながら
運転される場合は前記周波数と固有振動数が再び近づい
てしまい、大きな振動が発生する場合がある。また
(3)に関しても、作用力の周波数と軸の固有振動数が
非常に近接していた場合、充分に振動を低減するには外
輪18をかなり大きくしなければならず、重量の増加、
周囲の空間的余裕の有無等が問題になる。
【0010】そこで本発明は、軸系捩り振動を固有振動
数付近での共振も含めて低減させることができる制振装
置を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
捩り振動が発生する回転軸の端部に取り付けられた電動
機と、前記回転軸の捩り振動成分を検出する軸振動検出
器と、前記電動機のトルクを制御するトルク制御信号を
生成する電動機制御部から成り、前記制御部の制御系
を、前記軸振動検出器により検出された軸振動成分に、
軸系の振動特性を元に予め与えた定数を乗じて振動を低
減させるトルク制御信号を生成するフィードバック制御
系で構成したことを特徴とする。
【0012】請求項2記載の発明は、前記能動型制振機
構に図3に示す受動型制振機構を加味したもので、前記
電動機が取り付けられた回転軸の端部に、回転軸の捩り
振動を弾性体及び減衰機構を介して受振するリング状付
加質量を具えた受動型制振機構を設けるとともに、前記
付加質量の回転振動成分を検出する回転振動検出器を取
り付けてなる請求項1記載の回転軸の捩り振動制振装置
において、前記制御部の制御系を、前記軸振動検出器に
より検出された軸振動成分と、前記回転振動検出器より
検出された付加質量振動成分とを合成してなる合成振動
成分に、前記軸及び付加質量の振動特性を元に予め与え
た定数を乗じて振動を低減させるトルク制御信号を生成
するフィードバック制御系で構成したことを特徴とする
ものである。
【0013】請求項3及び4記載の発明は、前記フィー
ドバック制御系とともにフィードフォワード制御系を併
用したもので、特に請求項3記載の発明は、捩り振動が
発生する回転軸の端部に取り付けられた電動機と、前記
回転軸の捩り振動成分を検出する軸振動検出器と、前記
電動機のトルクを制御するトルク制御信号を生成する電
動機制御部から成り、前記制御部の制御系を、前記軸振
動検出器により検出された軸振動成分に、軸系の振動特
性を元に予め与えた定数を乗じて振動を低減させるトル
ク制御信号を生成するフィードバック制御系とともに、
前記軸振動成分から前記回転軸に作用する力を推定し、
その推定作用力のうち回転軸の固有振動数に近い周波成
分を相殺するトルクを発生させるフィードフォワード制
御系を併用する制御系で構成したことを特徴とする。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項3記載の能
動型制振機構に図3に示す受動型制振機構を加味したも
ので、前記電動機が取り付けられた回転軸の端部に、回
転軸の捩り振動を弾性体及び減衰機構を介して受振する
リング状付加質量を具えた受動型制振機構を設けるとと
もに、前記付加質量の回転振動成分を検出する回転振動
検出器を取り付けてなる装置において、前記制御部の制
御系を、前記軸振動検出器により検出された軸振動成分
と、前記回転振動検出器より検出された付加質量振動成
分とを合成してなる合成振動成分に、前記軸及び付加質
量の振動特性を元に予め与えた定数を乗じて振動を低減
させるトルク制御信号を生成するフィードバック制御系
とともに、前記合成振動成分から回転軸に作用する力を
推定し、その推定作用力のうち回転軸の固有振動数に近
い周波数成分を相殺するトルクを発生させるフィードフ
ォワード制御系を併用する制御系で構成したことを特徴
とする。
【0015】そして請求項5記載の発明は回転軸の捩り
振動が発生する内燃機関において、前記内燃機関の出力
軸側に発電機を連結してなるもので、前記発電機の電源
が能動型制振機構に使用される。
【0016】従って本発明によれば、本発明では軸系の
捩り振動の振幅が最大となる軸の先端に捩り振動検出器
及び電動機を含む能動型制振機構を設けているので、振
動の検出及び制御を精度良く行うことができると共に、
制振装置に前記フィードバック制御系を使用することに
より、軸の回転数がどの回転数であっても広い周波数領
域にわたって軸系の振動を抑えることができる。
【0017】また、請求項3記載の発明によれば、フィ
ードバック制御系とともにフィードフォワード制御系を
併用することにより、作用力の周波数が軸の固有振動数
に近接した場合でも作用力自体を打ち消すようなトルク
を発生させて、軸の共振現象自体を抑えることができ
る。
【0018】また、請求項2、4記載の発明によれば、
能動型制振機構に従来の受動型制振機構を組み合わせた
複合型の制振装置として構成し、受動型制振機構の付加
質量にも回転振動成分の検出器を取り付け、軸の振動成
分だけではなく、受動型制振機構の付加質量の回転振動
成分も用いた形でフィードバック制御系、若しくはフィ
ードバック制御系とともにフィードフォワード制御系を
併用した制御系を構成したために、前記振動抑制が一層
効率的に行う事が出来ると共に、能動型と共に、受動型
制振機構と組み合わせた場合では、受動型制振装置のみ
の場合よりも外輪を小さくすることができ、制振作用と
しても両方の効果を併せ持った効果が得られ、万が一能
動型制振機構が故障した場合でも受動型制振装置として
振動の低減を行うことができる。
【0019】請求項5記載の発明のように、能動型制振
機構の電源を、制振を必要とする軸を持つ内燃機関に接
続した発電機とした場合、機関が運転されている時だけ
自ら制振のための電気を供給するため効率が良く、停電
等の心配も基本的にない。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の好
適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、この実施
例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その
相対的配置等は特に記載がない限り、この発明の範囲を
それに限定する趣旨ではなく、単なる説明に過ぎない。
【0021】図1に本発明の実施例であるカム軸系の軸
端に能動型制振機構を取り付けた内燃機関や熱機関等の
機関本体の配置図を示す。カム軸1は複数の軸受7に回
転自在に軸支されて機関本体6に取り付けられている。
軸受7に挟まれるカム軸1には燃料カム8、排気カム
9、給気カム10等がはめ込まれて入る。又、カム軸1
の機関本体6より突出する一端側には、カム軸駆動歯車
11が、又その反対側の他端部には捩り振動検出器4が
取り付けられ、更にその先にフランジ継手5を介して電
動機2が取り付けられている。電動機2の筐体2aは機
関本体6から延びる据付台6aに据え付けられている。
そして、電動機2を制御する制御部3は捩り振動検出器
4よりの信号を取込み、電動機2に制御信号を出力する
ように電気的に接続されている。
【0022】かかる実施例において、回転しているカム
軸1が捩り振動を発生すると、捩り振動検出器4によっ
て検出された捩り振動成分が電気信号として制御部3に
送られる。捩り振動成分信号から制御部3に実装されて
いる軸系の振動特性を元に予め与えた定数を乗じて振動
を低減させるようなトルクを発生するフィードバック制
御を行う制御系3aによって制御トルク信号が演算され
て電動機2へ送られ、電動機2の出力トルクを制御す
る。
【0023】尚、前記電動機のトルクを制御するには、
例えば前記電動機を誘導電動機で構成し、誘導電動機の
トルクは印加電圧の2乗に比例するために、前記制御系
3aより得られたトルク信号Tより下記式に基づいて印
加電圧Vを求め、該電圧Vを電動機2に印加する事によ
りトルク制御が可能となる。 「T=aV2」…1)a:定数
【0024】又フィードバック制御系は、例えば図9に
示すように、前記捩り振動検出器4により検出されたカ
ム軸1の振動成分の内の加速度信号を、演算器等からな
るトルク信号生成器31に投入し、軸系の振動特性を元
に予め与えた定数を乗じて振動を低減させるトルク制御
信号を生成し、該トルク制御信号をPI制御ループ32
で時系列的に積分補正しながら得られたトルク制御信号
を電圧変換器33に投入し、前記トルクに対応する電圧
Vを電動機2に印加するよう構成する。この結果、制振
装置を含む軸系の周波数応答特性は、例えば軸系のある
一つの固有振動数付近を取り出してみた場合、図6の曲
線Aで示されるようになり、軸系の固有振動数付近での
共振現象が抑えられて捩り振動が低減される。
【0025】また、かかる実施例は図10に示すよう
に、フィードバック制御系とともにフィードフォワード
制御系を併用してもよい。例えば図10の制御部3の制
御系3aは、前記図9に示すフィードバック制御系に加
えて作用力推定器35、周波数フィルタ36、及び加減
算器37よりなり、前記作用力推定器35では捩り振動
検出器4により検出された加速度信号と作用力推定器3
5に記憶された質量に相当する定数を演算して作用力を
推定し、その推定作用力を、軸の固有振動数に対応する
周波数に設定したフィルタ36を通す事により、軸の固
有振動数に近い周波数成分を相殺するトルク制御信号を
生成し、該トルク制御信号を加減算器37で前記図9に
示すフィードバック制御系で得られたトルク制御信号と
加減算(合成)して合成トルク制御信号を得る。従って
かかる実施例によれば、軸の固有振動数に近い周波数成
分に対応する捩り振動が大きく低減し、制振装置を含む
軸系の周波数応答特性は図6の曲線Bに示されるように
固有振動数付近の周波数でカム軸に力が作用しても、振
動を十分に低減できる。
【0026】図2に本発明の第2実施例を示す。第1実
施例のように電動機2を機関本体に据え付ける代わり
に、カム軸1の一端に図3に示す受動型制振機構を取り
付け、更にその外輪18の軸端面側に円筒状の保持筒1
8aを突設し、該保持筒18aに電動機2を嵌着固定し
ている。電動機2はフランジ継手5を介してカム軸1と
結合されている。受動型制振機構の外輪18には回転振
動検出器19が取り付けられている。
【0027】かかる実施例において、回転しているカム
軸1が捩り振動を発生すると、捩り振動検出器4と回転
振動検出器19によって検出された振動成分が電気信号
として制御部3に送られる。制御部3では前記2つの振
動成分信号を予め合成しないで個々の信号をトルク信号
生成器内で演算して合成し、図9と同様なフィードバッ
ク制御を行う。即ち前記合成器3bより制御部3に実装
されているカム軸1及び受動型制振機構の振動特性を元
に予め与えた定数を乗じて振動を低減させるようなトル
クを発生させるフィードバック制御を行う制御系3aに
よって、制御トルク信号が演算されて電動機2へ送ら
れ、電動機2の出力トルクを制御する。この結果、受動
型制振機構の効果も相乗されて、軸系の固有振動数付近
での共振現象が抑えられ捩り振動が低減される。この場
合は、受動型制振機構はそれ単体で使用する場合よりも
外輪18を小さくすることができ、装置を小型化でき
る。また、万が一能動型制振機構が故障した場合でも受
動型制振機構として振動の低減を行うことができる。
【0028】また、かかる実施例は図11に示すよう
に、フィードバック制御系とともにフィードフォワード
制御系を併用してもよい。図11の全体の構成は図10
と同様であるが、制御部3の制御系3aに、トルク信号
生成器31、PI制御ループ32からなる前記フィード
バック制御系と、検出された振動成分から作用力を推定
し、その推定作用力のうち特に軸の固有振動数に近い周
波数成分を相殺するトルクを発生させる作用力推定器3
5、周波数フィルタ36、及び加減算器37からなるフ
ィードフォワード制御系を併用した制御系を採用する。
この場合、固有振動数付近の周波数でカム軸に力が作用
しても、振動を十分に低減できる。受動型制振機構を併
用する効果については第2実施例に同じである。
【0029】図4に図1に対応する本発明の実施例であ
るクランク軸及びそれに関係した機関本体の配置図を示
す。クランク軸12は軸受7を介して機関本体6に取り
付けられている。クランク軸12の一端にはプロペラ
(又は発電機)13が、その反対側の一端には捩り振動
検出器4と、更にその先にはフランジ継手5を介して電
動機2が取り付けられている。電動機2の筐体2aは据
付面14に据え付けられている。そして電動機2を制御
する制御部3は捩り振動検出器4と電動機2に接続され
ている。本実施例においても、回転しているクランク軸
12が捩り振動を発生した場合、第1実施例と同様の電
動機2の作用によって捩り振動が低減される。その時の
制御系としてはフィードバック制御を行うものとフィー
ドバック制御とフィードフォワード制御系を併合した制
御を行うもののどちらであっても良い。各々の制御系を
使用した場合の効果は第1実施例と同様である。
【0030】図5に図2に対応する本発明の実施例であ
るクランク軸及びそれに関係した機関本体の配置図を示
す。図4の実施例のように電動機2を据付面に据え付け
る代わりに、カム軸1の一端に受動型制振機構を取り付
け、更にその外輪18を電動機2と組み合わせたものと
する。電動機2はフランジ継手5を介してカム軸1と結
合されている。受動型制振機構の外輪18には回転振動
検出器19が取り付けられている。本実施例において
も、回転しているクランク軸12が捩り振動を発生した
場合、第2実施例と同様の電動機2の作用によって捩り
振動が低減される。その時の制御系としてはフィードバ
ック制御を行うものとフィードバック制御とフィードフ
ォワード制御系を併合した制御を行うもののどちらであ
っても良い。各々の制御系を使用した場合の効果は第2
実施例と同様である。受動型制振機構を併用する効果に
ついては図2に示す実施例と同様である。
【0031】従って前記いずれの実施例においても、制
振を必要とする軸を持つものが内燃機関である場合、能
動型制振機構の電源として、一般的な外部電源の他に前
記内燃機関によって発電機を動作させ電源としても良
い。この場合、機関が運転されている時だけ自ら電気を
供給するため効率が良く、停電等の心配も基本的にな
い。
【0032】
【発明の効果】以上記載した如く本発明によれば、クラ
ンク軸やカム軸などの回転軸系に、その固有振動数に近
傍の周波数で力が作用した場合に、共振により発生する
大きな捩り振動を効果的に低減させることができる。こ
れにより、軸系各部の耐久性や信頼性が大幅に向上す
る。又、軸系の振動が機関本体や周囲の環境へ与える振
動・騒音などの悪影響を大幅に低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るカム軸系に配置した
制振装置の概略図である。
【図2】本発明の第2実施例に係るカム軸系に配置した
制振装置の概略図である。
【図3】従来の捩り振動低減手段の一つである、受動型
制振装置の一例の概略図である。
【図4】本発明の第3実施例に係るクランク軸系に配置
した制振装置の概略図である。
【図5】本発明の第4実施例に係るクランク軸系に配置
した制振装置の概略図である。
【図6】従来の回転軸系の固有振動数付近での周波数応
答特性と、本発明の制振機構を設けた場合の軸系の固有
振動数付近での周波数応答特性の比較図で、本発明の制
振機構を設けた場合A、Bは実施例にある2種類の制御
系を適用した場合の固有振動数付近での周波数応答特性
を示している。
【図7】従来のカム軸系の構成の一例を示す構成図であ
る。
【図8】回転軸系の周波数応答特性と、軸に作用する力
の周波数の関係を示す線図である。
【図9】図1のフィードバック制御系を示すブロック図
である。
【図10】図1のフィードバック制御系とともにフィー
ドフォワード制御系を併用した制御系を示すブロック図
である。
【図11】受動型制振機構を併用した図2の制御系にお
いて、フィードバック制御系とともにフィードフォワー
ド制御系を併用した制御系を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 カム軸 2 電動機 3 制御部 4 捩り振動検出器 5 フランジ 6 機関本体 11 カム軸駆動歯車 12 クランク軸 13 プロペラ(又は発電機) 16 弾性体 17 減衰機構 18 外輪 19 回転振動検出器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 捩り振動が発生する回転軸の端部に取り
    付けられた電動機と、前記回転軸の捩り振動成分を検出
    する軸振動検出器と、前記電動機のトルクを制御するト
    ルク制御信号を生成する電動機制御部から成り、 前記制御部の制御系を、前記軸振動検出器により検出さ
    れた軸振動成分に、軸系の振動特性を元に予め与えた定
    数を乗じて振動を低減させるトルク制御信号を生成する
    フィードバック制御系で構成したことを特徴とする回転
    軸の捩り振動制振装置。
  2. 【請求項2】 前記電動機が取り付けられた回転軸の端
    部に、回転軸の捩り振動を弾性体及び減衰機構を介して
    受振するリング状付加質量を具えた受動型制振機構を設
    けるとともに、前記付加質量の回転振動成分を検出する
    回転振動検出器を取り付けてなる請求項1記載の回転軸
    の捩り振動制振装置において、 前記制御部の制御系を、前記軸振動検出器により検出さ
    れた軸振動成分と、前記回転振動検出器より検出された
    付加質量振動成分とを合成してなる合成振動成分に、前
    記軸及び付加質量の振動特性を元に予め与えた定数を乗
    じて振動を低減させるトルク制御信号を生成するフィー
    ドバック制御系で構成したことを特徴とする回転軸の捩
    り振動制振装置。
  3. 【請求項3】 捩り振動が発生する回転軸の端部に取り
    付けられた電動機と、前記回転軸の捩り振動成分を検出
    する軸振動検出器と、前記電動機のトルクを制御するト
    ルク制御信号を生成する電動機制御部から成り、 前記制御部の制御系を、前記軸振動検出器により検出さ
    れた軸振動成分に、軸系の振動特性を元に予め与えた定
    数を乗じて振動を低減させるトルク制御信号を生成する
    フィードバック制御系とともに、前記軸振動成分から前
    記回転軸に作用する力を推定し、その推定作用力のうち
    回転軸の固有振動数に近い周波成分を相殺するトルクを
    発生させるフィードフォワード制御系を併用する制御系
    で構成したことを特徴とする回転軸の捩り振動制振装
    置。
  4. 【請求項4】 前記電動機が取り付けられた回転軸の端
    部に、回転軸の捩り振動を弾性体及び減衰機構を介して
    受振するリング状付加質量を具えた受動型制振機構を設
    けるとともに、前記付加質量の回転振動成分を検出する
    回転振動検出器を取り付けてなる請求項3記載の回転軸
    の捩り振動制振装置において、 前記制御部の制御系を、前記軸振動検出器により検出さ
    れた軸振動成分と、前記回転振動検出器より検出された
    付加質量振動成分とを合成してなる合成振動成分に、前
    記軸及び付加質量の振動特性を元に予め与えた定数を乗
    じて振動を低減させるトルク制御信号を生成するフィー
    ドバック制御系とともに、前記合成振動成分から回転軸
    に作用する力を推定し、その推定作用力のうち回転軸の
    固有振動数に近い周波数成分を相殺するトルクを発生さ
    せるフィードフォワード制御系を併用する制御系で構成
    したことを特徴とする回転軸の捩り振動制振装置。
  5. 【請求項5】 回転軸の捩り振動が発生する内燃機関に
    おいて、前記内燃機関の出力軸側に制振機構能動動作用
    発電機を連結してなる請求項1乃至4記載の制振装置。
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