JPH10169226A - プール水循環▲ろ▼過方法および循環▲ろ▼過式プール - Google Patents

プール水循環▲ろ▼過方法および循環▲ろ▼過式プール

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JPH10169226A
JPH10169226A JP8359305A JP35930596A JPH10169226A JP H10169226 A JPH10169226 A JP H10169226A JP 8359305 A JP8359305 A JP 8359305A JP 35930596 A JP35930596 A JP 35930596A JP H10169226 A JPH10169226 A JP H10169226A
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JP
Japan
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pool
water
circulation
overflow
circulating
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JP8359305A
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English (en)
Inventor
Kosei Ono
更生 小野
Mutsuo Yano
睦夫 矢野
Noritoshi Kikuchi
典敏 菊地
Akira Moriyama
朗 森山
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Nippon Filcon Co Ltd
Original Assignee
Nippon Filcon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プールの使用時と不使用時のプール水の回収
を変えて▲ろ▼過の効率と消費電力を低減したプール水
循環▲ろ▼過方法とこの方法で▲ろ▼過を行うプールを
提供する。 【解決手段】 プール水を回収して循環▲ろ▼過装置に
よって▲ろ▼過し、プールに還流するプール水の循環▲
ろ▼過方法において、プールの使用時には、オーバーフ
ロー水を回収し、プールの非使用時には、オーバーフロ
ー水の回収とプール底部からのプール水の回収を併せて
行うことを特徴とするプール水の循環▲ろ▼過方法とプ
ールである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プール水を回収、
▲ろ▼過して循環利用するプール水循環▲ろ▼過方法お
よび循環▲ろ▼過式プールに関する。
【0002】
【従来の技術】現在の游泳プールは、厚生省、文部省に
よってプールの水質基準が決められている。また、プー
ル水を循環利用する場合は、循環▲ろ▼過装置等の設置
が義務づけられており、その導入方も規定されている。
▲ろ▼過装置としては、珪藻土式、砂層式、カートリッ
ジ式が主なものである。従来の一般的なプール水の循環
▲ろ▼過方法は、一般的にはプール底部よりプール水を
回収し、▲ろ▼過装置で▲ろ▼過し、▲ろ▼過水をプー
ル側面よりプール内部に供給する方法である。しかし、
この方法では、汚れているプール水はプール底部の一部
からしか回収できず、プール隅部の汚れた水を回収する
には長時間必要で、効率が悪かった。厚生省の「游泳用
プールの衛生基準について」では、「浄化設備の能力
は、利用者のピーク時においても浄化の目的が達せられ
るよう設定すること、その能力は、プール本体の水の容
量に循環水量を加えた全体量に対し少なくとも1時間あ
たり6分の1の処理能力を有することとし、夜間、浄化
設備を停止するプールにあっては、少なくとも1時間あ
たり4分の1の処理能力を有すること。」となってい
る。▲ろ▼過装置の目的は、プール水中の濁り成分の除
去である。人が游泳している時は、プール水が撹拌され
るため濁り成分は水中に分散しているのでプール水全体
を均一に▲ろ▼過することが可能である。しかし、非游
泳時は、プール水は撹拌されず、重い濁り成分は沈降し
流出しないので、効率のよい▲ろ▼過が不可能という問
題がある。理論的には、▲ろ▼過装置の処理能力を大き
くして大量のプール水を▲ろ▼過すれば、▲ろ▼過装置
によってプール水中の濁度成分を除去できる確率は高く
なる。しかし、実際には、プール水全体を均一に▲ろ▼
過できるように、プールの構造、プール水の回収位置、
▲ろ▼過水の供給位置を配置しなくては、処理能力の大
きい▲ろ▼過装置を設置したとしても効率のよい循環▲
ろ▼過は不可能である。箱形のプールであれば、隅の水
は淀んでおり、循環▲ろ▼過のサイクルに取り込まれる
確率が非常に低い。また、▲ろ▼過して異物を除いた水
は、滅菌剤を含んで比重がプール水より重くなっている
ため、プール側面から供給されるとプール底部に滞留す
る。また、従来の循環▲ろ▼過装置は、処理能力が一定
で、常に稼動しているのでプール水が充分に清潔であっ
ても運転を行っている場合が多く、無駄なエネルギーを
消費して、ランニングコストが高くなる欠点があった。
【0003】従来の循環▲ろ▼過式プールを回収と供給
の方法で分類すると、基本的には次のような5タイプに
分類される。図5に示すところの、プール底部から回収
して側面から供給する最も基本的なタイプ1。図6に示
すところの、プール側面の片側から▲ろ▼過水を供給し
て反対の側面から回収するタイプ2。図7に示すところ
の、タイプ1に、游泳者が入ることによって溢れ出るオ
ーバーフロー水を回収して専用▲ろ▼過装置により▲ろ
▼過する、消極的なオーバーフロー回収型のタイプ3。
図8に示すところの、プールに積極的に▲ろ▼過水を供
給し、それによって溢れ出るオーバーフロー水を回収す
る積極的なオーバーフロー水回収型のタイプ4。図9に
示すところの、タイプ1とタイプ4を併用したタイプ
5。いずれのタイプにしろ、上記の問題は解決できてい
ない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のような従来技術
の問題点に鑑み、本発明は、プール水の部分的な淀みが
少なく、プール水全体を均一に▲ろ▼過可能であって、
水質がよければ過剰な循環▲ろ▼過は行わない、効率的
なプール水循環▲ろ▼過方法および循環▲ろ▼過式プー
ルを提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、 「1. プール水を回収して循環▲ろ▼過装置によって
▲ろ▼過し、プールに還流するプール水の循環▲ろ▼過
方法において、プールの使用時には、オーバーフロー水
を回収し、プールの非使用時には、オーバーフロー水の
回収とプール底部からのプール水の回収を併せて行うこ
とを特徴とするプール水の循環▲ろ▼過方法。 2. ▲ろ▼過水をプールの対向するプール両側面で、
且つ該側面の長さ方向にずれた複数の位置からプールに
還流する、1項に記載されたプール水の循環▲ろ▼過方
法。 3. ▲ろ▼過水をプールに還流する各供給口と循環▲
ろ▼過装置の▲ろ▼過水を供給する本管とを結ぶ配管を
全て同一の長さとした、1項または2項に記載されたプ
ール水の循環▲ろ▼過方法。 4. プールの非使用時に、空気をプールの底部から供
給する、1項ないし3項のいずれか1項に記載されたプ
ール水の循環▲ろ▼過方法。 5. ▲ろ▼過装置のポンプの回転数をインバータ制御
して▲ろ▼過水量を制御する、1項ないし4項のいずれ
か1項に記載されたプール水の循環▲ろ▼過方法。 6. プール水の原水と▲ろ▼過水の濁度および/また
は含まれる異物の粒子数を測定して▲ろ▼過水量を制御
する、1項ないし5項のいずれか1項に記載されたプー
ル水の循環▲ろ▼過方法。 7. プール水を回収して循環▲ろ▼過装置によって▲
ろ▼過し、プールに還流する循環▲ろ▼過式プールにお
いて、プール側面の上方に常時オーバーフロー水を回収
するオーバーフロー水回収装置を配設し、プール底部に
プール非使用時にプール水を回収する底部回収装置を配
設したことを特徴とする循環▲ろ▼過式プール。 8. プールの対向する両側面であって、且つ該側面の
長さ方向にずれた複数の位置に▲ろ▼過水還流口を配設
した、7項に記載された循環▲ろ▼過式プール。 9. ▲ろ▼過水をプールに還流する各供給口と循環▲
ろ▼過装置の▲ろ▼過水を供給する本管とを結ぶ配管を
全て同一の長さとした、7項または8項に記載された循
環▲ろ▼過式プール。 10.プールの底部に、プールの非使用時に空気を供給
する空気供給管を配設した、7項ないし9項のいずれか
1項に記載された循環▲ろ▼過式プール。 11. ▲ろ▼過装置のポンプの回転数を制御するイン
バータ制御装置を設置した、7項ないし10項のいずれ
か1項に記載された循環▲ろ▼過式プール。 12. ▲ろ▼過装置の入り口側と出口側にプール水の
原水と▲ろ▼過水の濁度および/または含まれる異物の
粒子数を測定する測定器を設置した、7項ないし11項
のいずれか1項に記載された循環▲ろ▼過式プール。」 に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】まず、本発明者らは、従来の循環
▲ろ▼過式プールの供給、回収方法の違いによって、▲
ろ▼過水の循環がどのように異なるのか、また、どこに
問題があるのかを把握するために、モデルプールにより
従来の循環方式のシュミレーション実験を実施した。ま
ず、供給方法の違いによって、▲ろ▼過水の広がり方が
どのように変わるか実験した結果側面供給タイプが、最
も優れていることがわかった。しかし、両側面から供給
された▲ろ▼過水が、中央部付近でぶつかり合って、ど
うしてもその場に滞留しやすくなるという問題がある。
また、同様の実験によりプールの底部に回収口がある場
合とオーバーフロー回収方法とでは、オーバーフロー回
収方式の方が、▲ろ▼過水の広がりが早いことがわかっ
た。次にプール水回収方法による回収効率の違いを検討
した。
【0007】図10は、游泳プールの、底部からの回収
水とオーバーフロー回収水の中の粒子数を2日間に渡っ
て1時間ごとに計測し、縦軸に粒子数、横軸に時間をと
ってプロットしたグラフである。グラフにより、昼間の
游泳者がいる間はオーバーフロー水の方が粒子数が多
く、夜間の游泳者がいない時は底部からの回収水の方が
粒子数が多くなっていることが理解できる。すなわち、
游泳者がいる場合は、汚れ成分が浮游してプール水全体
に行き渡って均一な状態となっており、游泳者がいなく
なると、游泳によるプール水の撹拌効果が著しく弱くな
って、汚れ成分が底部に沈降してくるのである。したが
って、游泳者がいてプール水が均一になっている場合に
は、プール中央部付近のごく一部で回収面積が小さい底
部から回収したのでは効率が悪く、プール外周に渡って
設置され、回収面積が大きいオーバーフロー回収の方が
断然効率がよい。底部回収部をプール水底部に多数設置
することも考えられるが、配管、施工等の工数を考慮す
ると現実的ではない。以上の従来の問題点、実験結果、
調査結果に基づいて、鋭意研究して循環効率が優れてい
る本発明を完成した。
【0008】本発明の第1の特徴は、游泳者がいる場合
は、全ての回収水を効率のよいオーバーフロー水回収部
より回収し、プールを使用していない夜間等の游泳者が
いない場合は、オーバーフロー水回収部からの回収に加
え、底部回収部からも回収することである。プール使用
時は、効率がよいオーバーフロー水のみを回収して、游
泳者が持ち込む汚れを効率よく回収する。また、底部か
らの回収を行わないため、子供が回収部付近で遊んでい
て、回収部に手足を引き込まれて溺死するというような
事故の発生を防ぐこともできる。プールを使用していな
いときは、底部とオーバーフローの回収を併用すること
によって、游泳者による撹拌力が失われて、オーバーフ
ローでは回収できなくなつた沈降しやすい浮游物を底部
から回収し、底部だけでは回収できなない浮游物をオー
バーフロー水回収部から回収することができる。
【0009】本発明の第2の特徴は、▲ろ▼過水供給部
を、プール本体の対向する側面に、該側面間で互いに側
面の長さ方向にずらして複数配設したことである。側面
間でずれた位置に供給部が配置され、同位置に完全に向
き合っていないために、従来のように両側から供給され
た▲ろ▼過水が中央部付近でぶつかり合って、滞留する
ことがなく、全体に効率よく行き渡る。また、複数の▲
ろ▼過水供給部への配管を全て同じ長さにすると、▲ろ
▼過水供給量が▲ろ▼過水供給部間で同じになり好まし
い。配管内の圧力が一定であるため、配管の長さを同一
にして配管抵抗を同じにすれば、供給量が同じになる。
配管方法は、例えば、トーナメント戦の組み合わせ表の
ように配管すればよい。また、供給部には目皿等を設置
せずに、配管からストレートに供給できるように形成す
ることが好ましい。目皿等を設置して流量を調整する
と、供給水が乱流となって、遠くまで行き渡らなくなっ
てしまうが、ストレートに供給すると、▲ろ▼過水の直
進性がよく、遠くまで行き渡り、撹拌効果も相まってプ
ール水の均一化が効率よく行われる。
【0010】本発明の第3の特徴は、空気注入部をプー
ル底部に配設したことである。ブロワー等で空気を底面
から吹き出すことにより、さらに循環効率を向上するこ
とができる。吹き出された空気は気泡となって上昇し、
プール水を撹拌するからである。また、浮游している小
さなゴミ等を付着させて上昇し、オーバーフロー水回収
部から回収することもできる。また、気泡は曝気の効果
があり、水中に溶解しているクロラミンやアンモニウム
等を大気中に放出させてプール水を活性化させ、プール
の臭さを取り除くことができる液体中の発揮性の成分を
気体として放散させるストリッピング操作である。
【0011】本発明の他の特徴は、▲ろ▼過装置のポン
プの回転数をインバーター制御することで、▲ろ▼過水
量を制御することである。本発明者らは、ポンプの必要
動力がポンプ回転数の3乗に比例することに着目した。
すなわち、インバーターで循環ポンプを制御すれば、例
えば、回転数を1/2とすると必要動力は1/8とな
る。従来行われているバルブの開度による流量調整で
は、必要動力はほとんど変わらないため、これと比較す
ると省エネ効果が大であって、より効率的で合理的な循
環▲ろ▼過が可能となる。なお、プール水の原水と▲ろ
▼過水との濁度および/または粒子数を測定し、その測
定値によって、▲ろ▼過水量を制御すると、プール水の
汚れの状態に応じた循環▲ろ▼過が可能となるために、
過剰な▲ろ▼過をすることを防止できて合理的である。
また、プールを使用していない時に、▲ろ▼過水量を低
下させると消費電力を低減できるとともに、▲ろ▼過精
度を向上させることができて好ましい。
【0012】
【実施例】本発明を実施例に基づいて図面を具体的に説
明する。図1は本発明の実施例の循環▲ろ▼過式プール
の全体のシステムを示す説明図である。プール本体1の
プール水のオーバーフロー水を、オーバーフロー水回収
装置2から回収し、オーバーフロー回収槽19に一旦保
管する。一旦保管したオーバーフロー水を、凝集剤注入
器15により凝集剤を注入しながら、循環ポンプ7によ
り、▲ろ▼過装置5に送り込む。▲ろ▼過された▲ろ▼
過水は、プールサイドの▲ろ▼過水供給口4からプール
本体1へ供給される。また、底部回収装置3からもプー
ル水を回収可能に構成されている。これは、プールを使
用していないときにのみ弁14を開けて使用する。使用
する場合は、底部回収装置3からプール水を、凝集剤注
入器16により凝集剤を注入しながら、循環ポンプ8に
より▲ろ▼過装置6に送り込む。▲ろ▼過された▲ろ▼
過水は、前述のオーバーフロー水の▲ろ▼過水に合流さ
せてプールサイドの▲ろ▼過水供給口4からプール本体
1へ送り込まれる。本実施例では、▲ろ▼過装置をオー
バーフロー水用の▲ろ▼過装置5と底部回収水用の▲ろ
▼過装置6とに分けて設置したが、1台の▲ろ▼過装置
で一緒に▲ろ▼過することも可能である。また、一旦保
管したオーバーフロー水を、弁13を開けることによ
り、2台の▲ろ▼過装置5、6で▲ろ▼過することもで
きる。なお、▲ろ▼過水は、酸化剤注入器17により酸
化剤を注入して有機物を酸化分解したり、滅菌剤注入器
18により滅菌剤を注入して消毒処理を行ってもよい。
プール水の水質をより清潔にすることができて好まし
い。酸化剤は二酸化塩素、オゾン等が用いられ、滅菌剤
は次亜塩素酸ナトリウム溶液、次亜塩素酸カルシウム、
塩素化イソシアヌル酸等が用いられる。このように、酸
化剤と滅菌剤を注入する場合は、先に酸化剤により水中
の有機物を酸化分解し、その後、塩素剤による消毒処理
を行うと、有機物と塩素とが反応してTHM(トリハロ
メタン)やTOX(全有機塩素化合物)等の有機塩素化
合物が生成することがなく安全で好ましい。また、本実
施例では、循環▲ろ▼過装置の入り口側と出口側それぞ
れに、濁度計12を設置して常に濁度を監視し、その測
定値をデジタル信号に変換してインバーターにより循環
ポンプの回転数の制御を行った。濁度が高ければ回転数
を増加させ、濁度が低くなれば回転数を低下させる比例
制御である。インバーターで循環ポンプを制御している
ため、必要動力は回転数の3乗に比例し、回転が1/2
となれば必要動力は1/8となる。バルブの開度による
流量調整では省エネ効果はないが、インバーター制御で
は省エネ効果が絶大である。さらに、本実施例では、プ
ール底部の空気注入部10よりブロワー11で空気を送
風する。空気は気泡となって上昇し、プール水を巻き上
げてプールの循環を促進するとともに、ゴミ等の浮游物
を付着させる。このことによりオーバーフロー水へ汚れ
た水、浮游物が流れて、循環▲ろ▼過装置で除去が可能
となる。また、曝気の効果があり水中に溶解しているク
ロラミン等を放出させてプール水を活性化させ、プール
の臭さを取り除くことができる。なお、凝集剤、酸化
剤、滅菌剤注入器の有無、設置場所は特に限定されな
い。
【0013】図2は▲ろ▼過水供給部の位置および供給
口への配管を示す説明図である。▲ろ▼過水供給口4が
プール本体1の対向する側面に、該側面間で互いに側面
の長さ方向にずれて複数配設されていることがわかる。
本実施例では片側に等ピッチで6個形成されている。側
面間でずらして配置され、同位置に完全に向き合ってい
ないために、両側から供給された▲ろ▼過水が中央部付
近でぶつかり合って、滞留することがなく、全体に効率
よく行き渡るのである。また、▲ろ▼過水供給部への配
管20が、トーナメント戦の組み合わせ表のように配管
されて、全て同じ長さに形成されていることがわかる。
このようにすると、配管抵抗が同じになるため、▲ろ▼
過水供給量が▲ろ▼過水供給装置間で同じになり好まし
い。また、本実施例では、供給部には目皿等を設けず
に、配管からストレートに供給できるように形成した。
目皿等を設置して流量を調整すると、供給水が乱流とな
って、遠くまで行き渡らなくなってしまうが、ストレー
トに供給すると、▲ろ▼過水の直進性がよく、遠くまで
行き渡り、撹拌効果も相まってプール水の均一化が図ら
れるのである。
【0014】図3は、本発明の実施例である循環▲ろ▼
過式プールのプール使用時の循環経路を示す説明図であ
りオーバーフロー水回収装置2からプール水回収され▲
ろ▼過されてプールに循環される。図4はプールを使用
していないときの循環経路を示す説明図であり、プール
水は底部回収装置3とオーバーフロー水回収装置2から
プール水回収され▲ろ▼過されてプールに循環される。
プール使用時は、オーバーフロー水のみを回収し、使用
していないときは、それに加えて底部回収部からも回収
し、さらに空気注入部から空気を送り込んでいることが
理解できる。プールを使用していないとき、すなわち非
游泳時は、遊泳者によるプール水の撹拌効果がなくなる
ので、汚れ成分が沈降してくる。そこで、バルブにより
プール底部より水を回収できるようにする。また、空気
を送り込むことにより、撹拌を促進させるとともに、気
泡に浮游物を付着させて上昇させ、オーバーフロー水と
一緒に回収するのである。
【0015】図5から図9は、回収と供給の方法で分類
した5タイプの従来の循環▲ろ▼過式プールを示す説明
図である。図5がプール底部から回収して側面から供給
する最も基本的なタイプ1である。図6がプール側面の
片側から▲ろ▼過水を供給して反対の側面から回収する
タイプ2である。図7がタイプ1に、游泳者が入ること
によって溢れでるオーバーフロー水を回収して専用▲ろ
▼過装置により▲ろ▼過する、消極的なオーバーフロー
回収型のタイプ3である。図8がプールに積極的に▲ろ
▼過水を供給し、それによって溢れでるオーバーフロー
水を回収する積極的なオーバーフロー水回収型のタイプ
4である。図9がタイプ1とタイプ4を併用したタイプ
5である。
【0016】
【発明の効果】本発明の方法によれば、水の循環効果が
よくなり、プール全体の水質が均一になるので、▲ろ▼
過効率が向上し併せて▲ろ▼過装置のコンパクト化がで
きる。プール使用時は、底部からの回収を行わないた
め、子供が回収部付近で遊んでいて、回収部に手足を引
き込まれて溺死するというような事故の発生を防ぐこと
ができるという効果も奏する。また、インバーター制御
で調節して、▲ろ▼過装置の▲ろ▼過流速を制御する
と、消費電力を低減するとともに、▲ろ▼過精度を向上
させることができる。また、空気を送り込むと、水が活
性化し、水の透視度が向上する効果がある。さらに、循
環効率がよいために水質測定のサンプリング場所が一ケ
所でよく、滅菌剤等の注入も均一に行われるため、滅菌
剤の使用量も効率的になる効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の循環▲ろ▼過式プールの全体
のシステムを示す説明図である。
【図2】本発明の実施例の循環▲ろ▼過式プールの▲ろ
▼過水供給部の位置および供給部への配管を示す説明図
である。
【図3】本発明の実施例の循環▲ろ▼過式プールのプー
ル使用時の循環経路を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例の循環▲ろ▼過式プールのプー
ルを使用していないときの循環経路を示す説明図であ
る。
【図5】回収と供給の方法で分類した5タイプの従来の
循環▲ろ▼過式プールを示す説明図である。
【図6】回収と供給の方法で分類した5タイプの従来の
循環▲ろ▼過式プールを示す説明図である。
【図7】回収と供給の方法で分類した5タイプの従来の
循環▲ろ▼過式プールを示す説明図である。
【図8】回収と供給の方法で分類した5タイプの従来の
循環▲ろ▼過式プールを示す説明図である。
【図9】回収と供給の方法で分類した5タイプの従来の
循環▲ろ▼過式プールを示す説明図である。
【図10】ある游泳プールの、底部からの回収水とオー
バーフロー回収水の中の粒子数を2日間に渡って1時間
ごとに計測し、縦軸に粒子数、横軸に時間をとってプロ
ットしたグラフである。
【符号の説明】
1 プール本体 2 オーバーフロー水回収装置 3 底部回収装置 4 ▲ろ▼過水供給口 5 ▲ろ▼過装置 6 ▲ろ▼過装置 7 ポンプ 8 ポンプ 9 インバーター制御装置 10 空気注入部 11 ブロワー 12 濁度計 13 弁 14 弁 15 凝集剤注入器 16 凝集剤注入器 17 酸化剤注入器 18 滅菌剤注入器 19 オーバーフロー水回収槽 20 配管 21 本管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森山 朗 埼玉県所沢市若狭1丁目2620番 日本フイ ルコン株式会社狭山事業所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プール水を回収して循環▲ろ▼過装置に
    よって▲ろ▼過し、プールに還流するプール水の循環▲
    ろ▼過方法において、プールの使用時には、オーバーフ
    ロー水を回収し、プールの非使用時には、オーバーフロ
    ー水の回収とプール底部からのプール水の回収を併せて
    行うことを特徴とするプール水の循環▲ろ▼過方法。
  2. 【請求項2】 ▲ろ▼過水をプールの対向するプール両
    側面で、且つ該側面の長さ方向にずれた複数の位置から
    プールに還流する、請求項1に記載されたプール水の循
    環▲ろ▼過方法。
  3. 【請求項3】 ▲ろ▼過水をプールに還流する各供給口
    と循環▲ろ▼過装置の▲ろ▼過水を供給する本管とを結
    ぶ配管を全て同一の長さとした、請求項1または2に記
    載されたプール水の循環▲ろ▼過方法。
  4. 【請求項4】 プールの非使用時に、空気をプールの底
    部から供給する、請求項1ないし3のいずれか1項に記
    載されたプール水の循環▲ろ▼過方法。
  5. 【請求項5】 ▲ろ▼過装置のポンプの回転数をインバ
    ータ制御して▲ろ▼過水量を制御する、請求項1ないし
    4のいずれか1項に記載されたプール水の循環▲ろ▼過
    方法。
  6. 【請求項6】 プール水の原水と▲ろ▼過水の濁度およ
    び/または含まれる異物の粒子数を測定して▲ろ▼過水
    量を制御する、請求項1ないし5のいずれか1項に記載
    されたプール水の循環▲ろ▼過方法。
  7. 【請求項7】 プール水を回収して循環▲ろ▼過装置に
    よって▲ろ▼過し、プールに還流する循環▲ろ▼過式プ
    ールにおいて、プール側面の上方に常時オーバーフロー
    水を回収するオーバーフロー水回収装置を配設し、プー
    ル底部にプール非使用時にプール水を回収する底部回収
    装置を配設したことを特徴とする循環▲ろ▼過式プー
    ル。
  8. 【請求項8】 プールの対向する両側面であって、且つ
    該側面の長さ方向にずれた複数の位置に▲ろ▼過水還流
    口を配設した、請求項7に記載された循環▲ろ▼過式プ
    ール。
  9. 【請求項9】 ▲ろ▼過水をプールに還流する各供給口
    と循環▲ろ▼過装置の▲ろ▼過水を供給する本管とを結
    ぶ配管を全て同一の長さとした、請求項7または8に記
    載された循環▲ろ▼過式プール。
  10. 【請求項10】 プールの底部に、プールの非使用時に
    空気を供給する空気供給管を配設した、請求項7ないし
    9のいずれか1項に記載された循環▲ろ▼過式プール。
  11. 【請求項11】 ▲ろ▼過装置のポンプの回転数を制御
    するインバータ制御装置を設置した、請求項7ないし1
    0のいずれか1項に記載された循環▲ろ▼過式プール。
  12. 【請求項12】 ▲ろ▼過装置の入り口側と出口側にプ
    ール水の原水と▲ろ▼過水の濁度および/または含まれ
    る異物の粒子数を測定する測定器を設置した、請求項7
    ないし11のいずれか1項に記載された循環▲ろ▼過式
    プール。
JP8359305A 1996-12-11 1996-12-11 プール水循環▲ろ▼過方法および循環▲ろ▼過式プール Pending JPH10169226A (ja)

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