JPH10168760A - 複合材料用アラミド系繊維および地盤補強用ネット - Google Patents

複合材料用アラミド系繊維および地盤補強用ネット

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JPH10168760A
JPH10168760A JP8321784A JP32178496A JPH10168760A JP H10168760 A JPH10168760 A JP H10168760A JP 8321784 A JP8321784 A JP 8321784A JP 32178496 A JP32178496 A JP 32178496A JP H10168760 A JPH10168760 A JP H10168760A
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JP
Japan
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net
aramid fiber
polyurethane resin
composite material
resin
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Pending
Application number
JP8321784A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshihiro Hayakawa
敏弘 早川
Masao Seki
昌夫 関
Masanobu Takeda
昌信 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、熱可塑性樹脂との接着性ならびに強
力保持性に優れたアラミド系繊維を提供せんとするもの
である。さらには、塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹
脂との接着性に優れ、耐アルカリ性に優れ、もって強力
保持性に優れた地盤補強用ネット物を提供せんとするも
のである。 【解決手段】本発明のアラミド系繊維は、ポリウレタン
樹脂で被覆されていることを特徴とするものである。ま
た、本発明の地盤補強用ネットは、ネットを構成する糸
状物が、アラミド系繊維を含む糸状物で構成されてお
り、かつ、該糸状物が熱可塑性樹脂で被覆されているこ
とを特徴とするものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱可塑性樹脂との
接着性ならびに強力保持性に優れた複合材料用アラミド
系繊維および地盤補強用ネットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、樹脂補強用として種々の繊維
材料が使用されている。中でも、強力、弾性率に優れた
アラミド系繊維は航空機、自動車用部品や建築用、土木
用資材、防護用衣服など様々な用途に向けて検討されて
いる。かかる用途においてはアラミド系繊維に各種樹脂
で被覆加工して使用される場合が多く、繊維と樹脂の間
に高いレベルの接着性が必要である。しかし、アラミド
系繊維の表面は不活性なため、樹脂との十分な接着性が
得られていないのが現状である。
【0003】一方、土木用、特に地盤補強用として用い
られている面状補強材においてコンクリートと接触する
用途においては補強材に耐アルカリ性が要求され、アラ
ミド系繊維はアルカリにより繊維強度が低下しやすいと
いう本質的欠点を有するため積極的に使用されていない
のが現状である。さらに、ブルドーザー等の重機が補強
材上に土砂を積層した地面を走行した場合、繊維と樹脂
の接着力が低いと樹脂が剥離し、剥離部分にアルカリが
侵入し、繊維強度が低下しやすくなる危険性が高いもの
である。
【0004】樹脂との高い接着力、耐アルカリ性が要求
される地盤補強用に、アラミド系繊維を使用した樹脂補
強ネットが今だ提案されていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱可塑性樹
脂との接着性ならびに強力保持性に優れた複合材料用ア
ラミド系繊維を提供せんとするものである。さらには、
塩化ビニル系樹脂などの熱可塑性樹脂との接着性に優
れ、耐アルカリ性に優れ、もって強力保持性に優れた地
盤補強用ネット物を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的を
達成するために次のような構成を有する。
【0007】すなわち本発明の複合材料用アラミド系繊
維は、ポリウレタン樹脂で被覆されていることを特徴と
するものである。また、本発明の地盤補強用ネットは、
ネットを構成する糸状物が、アラミド系繊維を含む糸状
物で構成されており、かつ、該糸状物が熱可塑性樹脂で
被覆されていることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、アラミド系繊維と熱可
塑性樹脂との高い接着力を得ることが極めて難しいとさ
れていた事実に鑑み、鋭意検討したところ、ポリウレタ
ン樹脂、特に特定のカチオン性ポリウレタン樹脂とブロ
ックドイソシアネート化合物との組合せでアラミド系繊
維を処理すること、あるいは該混合物に必要に応じて撥
水剤を混合した組成物でアラミド系繊維を処理する、ま
たは撥水剤単独でアラミド系繊維を処理したあとカチオ
ン性ポリウレタン樹脂とブロックドイソシアネート化合
物との組合せで該繊維を処理すると、熱可塑性樹脂との
接着性が飛躍的に向上すること、さらには、該樹脂被覆
繊維は耐アルカリ性に優れ、土木用の地盤補強材として
優れた性能を有することを究明して完成されたものであ
る。
【0009】本発明の複合材料用アラミド系繊維の主体
となるアラミド系繊維とは、ポリパラアミノベンズアミ
ド、ポリパラアミノベンズヒドラジドテレフタルアミ
ド、ポリパラフェニレンテレフタルアミド、ポリテレフ
タル酸ヒドラジド、ポリメタフェニレンイソフタルアミ
ド等及びこれらの共重合体からなる繊維等が例示される
が、中でもポリパラフェニレンテレフタルアミド系繊維
が本発明の効果にすぐれている。
【0010】本発明でいうアラミド系繊維の形状として
は、たとえば単繊維、スライバー、撚糸および無撚糸か
ら選ばれた少なくとも1種のものや、さらに、単繊維お
よび長繊維から選ばれた少なくとも1種、さらには他の
繊維との組み合わせを含むものである。
【0011】本発明のポリウレタン樹脂は、通常のポリ
ウレタン系樹脂を含むものであるが、特にカチオン性ポ
リウレタン樹脂が好ましく使用される。かかるカチオン
性ポリウレタン樹脂とは、特公昭53−46874号公
報、特開昭50−55697号公報、特開昭51−11
893号公報、特開昭52−15596号公報などで提
案されている方法により製造されるものである。該カチ
オン性ポリウレタンはポリヒドロキシル化合物と過剰量
のポリイソシアネートから製造された分子末端に遊離の
イソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(A)
に過剰量のポリアルキレンポリアミンを反応させて得ら
れるポリウレタン尿素ポリアミン(B)にエピハロヒド
リンを反応後、酸の水溶液と混合することによって得ら
れる。また該ポリウレタンエマルジョンの架橋密度を調
整する目的で、ウレタンプレポリマー(A)に少なくと
も2個の第1級もしくは第2級アミノ基と1個以上の下
式 −CH2 −CH(OH)−CH2 X (式中XはClまたはBrを表す)で表される官能基を
有するポリアルキレンポリアミン誘導体を反応させた
後、酸の水溶液と混合する方法、あるいは、上記のポリ
ウレタン尿素ポリアミン(B)の遊離のアミノ基の一部
にポリイソシアネート類とイソシアネートブロック化剤
とから得られた1個の遊離のイソシアネート基を有する
ブロック化イソシアネート化合物を反応させた後、酸の
水溶液と混合する方法を採用して、適宜の架橋密度のカ
チオン性ポリウレタンを得ることができる。
【0012】ウレタンプレポリマー(A)を構成するポ
リイソシアネート類としては、芳香族および脂肪族のポ
リイソシアネート類、たとえば、1,5−ナフチレンイ
ソシアネート、4,4´−ジフェニルメタンジイソシア
ネート、4,4´−ジフェニルジメチルメタンジイソシ
アネート、ジおよびテトラアルキルジフェニルメタンジ
イソシアネート、4,4´−ジベンジルジイソシアネー
ト、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フ
ェニレンジイソシアネート、塩素化イソシアネート類、
臭素化イソシアネート類、燐含有イソシアネート類、ブ
タン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサン−1,6−
ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシア
ネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、
キシレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートな
どの他、1−メチルベンゾール−2,4,6−トリイソ
シアネート、ビフェニル−2,4,4−トリイソシアネ
ート、トリフェニルメタントリイソシアネートなどのト
リイソシアネート類を単独またはこれらを混合して使用
することも可能である。
【0013】ウレタンプレポリマー(A)を構成するポ
リヒドロキシル化合物は、200乃至10000の分子
量を有するものが好ましく使用されるが、一般にポリウ
レタン製造に使用される公知のポリヒドロキシル化合
物、たとえば、ポリエーテル類、ポリエステル類、ポリ
エステルアミド類、ポリアセタール類、ポリブタジエン
グリコール類などは、いずれも使用することができ、さ
らにビスフェノールAやビスフェノールAに酸化エチレ
ン、酸化プロピレンなどのアルキレンオキシドを付加せ
しめたグリコール類も使用することができる。
【0014】かかるポリエーテル類としては、たとえ
ば、テトラヒドロフラン、エチレンオキシド、プロピレ
ンオキシド、ブチレンオキシドなどの重合生成物、もし
くは共重合体があげられ、また、たとえばヘキサンジオ
ール、ヘプタンジオール、オクタンジオールの縮合によ
る均一なポリエーテル類あるいは混合ポリエーテル類を
使用できるほか、プロポキシル化またはエトキシ化され
たグリコール類も使用できる。ポリチオエーテル類とし
ては特にチオグリコール単独、またはそれと他のグリコ
ールとの縮合生成物などを好ましく使用することができ
る。
【0015】ポリアセタール類としては、たとえばヘキ
サンジオールとホルムアルデヒド、または4,4´−ジ
オオキシエトキシジフェニルジメチルメタンとホルムア
ルデヒドから得た水不溶性のポリアセタールなどを好ま
しく使用することができる。ポリエステル類としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−
ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジ
オール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,
4−ブタンジオール、ビスフェノールア、ジエチレング
リコール、ジプロピレングリコールなどの飽和および不
飽和の低分子量グリコールと二塩基酸とから脱水縮合反
応によって得られるポリエステルグリコールや環状エス
テル化合物の開環重合によって得られるポリエステルグ
リコールがその代表例である。また必要に応じて、上記
ポリヒドロキシル化合物と共に、通常使用されているグ
リコール類、たとえばエチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、ブタンジオー
ル、プロパンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコールおとび炭素数1〜22のアルキル
基を有するn−アルキルジエタノールアミン、ビスフェ
ノールAの酸化エチレン、酸化プロピレン付加物などが
併用される。
【0016】ウレタンプレポリマー(A)の製造に際し
て、ポリイソシアネートの量はヒドロオキシル基が全て
反応するように選択することが好ましく、従ってイソシ
アネート基の総数と反応性水素原子の総数の比は1.
1:1.0〜5.0:1.0が好ましい。
【0017】本発明で用いられるポリアルキレンアミン
としてはポリエチレンポリアミン、ポリプロピレンポリ
アミン、ポリブチレンポリアミン等を含む種々のポリア
ルキレンポリアミンすなわち窒素が、nが1より大なる
整数であるところの−CnH2n−なる式の群によって
連結され、かつ分子中にこのような群が2から4までの
範囲内であるところのポリアミンである。具体的にいえ
ば、ジエチレントリアミン、トリエチレントリアミン、
テトラエチレンペンタミン、ジプロピレントリアミンの
ごときポリアミンや、これらの混合物および種々の粗製
ポリアミン材料が使用できる。ウレタンプレポリマー
(A)とポリアルキルポリアミンの反応において、イソ
シアネートの数に対して、第1級および第2級アミノ基
の総数が過剰であることが必要でありアミノ基の全モル
数がイソシアネートの全モル数に近くなるほど、高分子
量のポリウレタン尿素ポリアミンが生成するが、ゲル化
した生成物またはゲル化傾向の著しいものを生じ、また
過度にアミノ基のモル数の比を大きくすると低分子量の
ポリウレタン尿素ポリアミンになり、従ってイソシアネ
ートの数(a)に対する第1級および第2級アミノ基の
総数(b)の比は1<b/a≦5であり、好ましくは1
<b/a≦3であり、ポリウレタン尿素ポリアミンの分
子量は1000ないし100000が好ましい。このよ
うにして製造されたポリウレタン尿素ポリアミン(B)
を中間体として熱硬化反応性を有するカチオン性ポリウ
レタン水溶液、たとえば自己乳化型ポリウレタンエマル
ジョンを製造するには、該ポリウレタン尿素ポリアミン
(B)にその遊離のアミノ基の0.2〜1.0倍モルの
エピハリヒドリンを反応せしめた後、酸の水溶液と混合
すればよい。エピハロヒドリンとしてはエピクロルヒド
リンおよびエピブロムヒドリンが好適である。また使用
する酸の水溶液としては無機酸、有機酸のいずれの水溶
液でもよく、塩酸、硝酸、酢酸、プロピオン酸、モノク
ロル酢酸、グリコール酸などが使用できる。本発明で
は、遊離のイソシアネート基をアルキレンポリアミンや
水などの活性水素と反応させず、最終樹脂組成物中に残
存させ、必要とするときに一定の条件下でイソシアネー
ト基の反応性を発現させる目的でブロック化剤を使用す
ることが好ましい。かかるイソシアネートブロック化剤
としては、酸性亜硫酸ソーダ、第二級アミン、第三級ア
ルコール、アミド類、フェノールおよびフェノール誘導
体、ラクタム類(ε−カプロラクタムなど)、オキシム
類(メチルエチルオキシム類)、青酸、エチレンイミ
ン、グリシドール、ヒドロキシアミン、イミン類、メル
カプタン類、ピロリドン類、マロン酸エステル類、など
が選択使用される。
【0018】また、かかるカチオン性ポリウレタンエマ
ルジョンの存在下に、重合可能な不飽和結合を有する単
量体をラジカル重合させることによって得られるビニル
重合体変性カチオン性樹脂組成物も使用することがで
き、最終樹脂組成物の親水性、熱架橋性などのコントロ
ールに有効である。重合可能な不飽和結合を有する単量
体としては、ヒドロキシエチルアクリレート、グリシジ
ルメタアクリレート、3−クロル−2−ヒドロキシメタ
クリレート、N−メチロールアクリルアミド、などの熱
架橋反応性を有するもの、アクリル酸、メタクリル酸、
マレイン酸などのα、β不飽和カルボン酸、アクリルア
ミド、メタアクリルアミド、マレイン酸アミドヤこれら
のエステル類、またペンタデカフルオロアクリレート、
テトラフルオロ−3−(ペンタフルオロエトキシ)プロ
ピルアクリレート、ヘプタフルオロブチルアクリレー
ト、2−(ヘプタフルオロブトキシエチルアクリレー
ト)、トリフルオロイソプロピルメタクリレート、2、
2、2−トリフルオロ−1−メチルメタクリレートなど
の弗素化アクリル酸またはメタクリル酸エステルなどが
使用できる。
【0019】本発明のブロックドポリイソシアネート化
合物とは、分子中に二個以上のイソシアネート基を有
し、該イソシアネート基が官能基を有する物質でブロッ
クし、反応性を制御したものである。該ブロックドポリ
イソシアネート化合物はある温度以上に加熱するとブロ
ック成分が解離してイソシアネート基化し反応性を発揮
するものである。本発明においては、次に示す[式1]
〜[式7]のブロックドポリイソシアネート化合物が好
ましく使用される。中でも[式4]、[式5]のブロッ
クドポリイソシアネート化合物がさらに好ましく使用さ
れる。
【0020】
【式1】
【0021】
【式2】
【0022】
【式3】
【0023】
【式4】
【0024】
【式5】
【0025】
【式6】
【0026】
【式7】 本発明の撥水剤とは、弗素系撥水剤あるいはシリコン系
撥水剤であり、弗素系撥水剤としては、一般に撥水・撥
油剤として使用されている弗素系化合物を使用すること
ができる。例えば、ポリペンタデカフルオロオクチルア
クリレート、ポリトリフルオロエチルアクリレート、テ
トラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレンなど
の弗素系化合物を使用することができる。シリコン系撥
水剤としては、一般に、撥水剤、平滑剤、柔軟剤として
使用されているシリコン系化合物を使用することができ
るが、例えば、ジメチルポリシロキサン、ジメチルポリ
シロキサンの分子末端あるいは側鎖に水酸基、アミノ基
などを導入した変性化合物を使用することができる。本
発明においては、シリコン系撥水剤は撥水性能が低く、
繊維布帛の目ズレを起こしやすい傾向があるので、弗素
系撥水剤を使用することが好ましい。これらの撥水剤
は、エマルジョンあるいは溶剤に溶解した状態で使用さ
れる。
【0027】かかる撥水剤の層またはこれを含む樹脂層
は、複合材料用アラミド系繊維を構成するアラミド系繊
維層に浸入する水分を防御、忌避する機能を有してお
り、これによって該アラミド系繊維のアルカリや酸によ
る分解、劣化を排除し、制御しているものである。かか
る撥水剤層を設けたことにより、該繊維の強力保持を大
幅に改善することができたものである。なお、本発明に
おいて、かかる強力保持特性は、熱可塑性樹脂と該繊維
との接着性強化も相乗的に効果を奏するものであるか
ら、かかる撥水剤層を有さないアラミド系繊維でも、か
なり該改善機能を有するものである。
【0028】本発明のカチオン性ポリウレタン樹脂とブ
ロックドポリイソシアネート化合物の混合比率は、カチ
オン性ポリウレタン樹脂の固形分1重量部に対しブロッ
クドポリイソシアネート化合物が0.01〜0.5重量
部であり、さらに好ましくは0.05〜0.3重量部で
ある。0.01重量部より少ないと反応性が不十分で十
分な接着性が発揮できない場合がある。0.5重量部を
越える量においては混合量を増しても接着力の向上は小
さく、経済的に好ましいものではない。
【0029】本発明のカチオン性ポリウレタン樹脂とブ
ロックドポリイソシアネート化合物、撥水剤の混合比率
は、カチオン性ポリウレタン樹脂の固形分1重量部に対
しブロックドポリイソシアネート化合物が0.01〜
0.5重量部、撥水剤が0.01〜0.3重量部であ
り、さらに好ましくはブロックドポリイソシアネート化
合物が0.05〜0.3重量部、撥水剤が0.02〜
0.2重量部である。
【0030】本発明のカチオン性ポリウレタン樹脂とブ
ロックドポリイソシアネート化合物の処理方法、または
該混合物と撥水剤の処理方法、または撥水剤の処理方法
は、所定濃度に混合した混合溶液を所定量繊維基布に付
与した後、好ましくは120℃以上の温度、さらに好ま
しくは150℃以上の温度で数秒から数分の熱処理を実
施する。本発明の処理は、糸状あるいは織編物で実施す
ることができる。
【0031】本発明の熱可塑性樹脂としては、塩化ビニ
ル系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ
エステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などを使用するこ
とができるが、樹脂被覆加工布の加工性、柔軟性、難燃
性、コストなどの点から塩化ビニル系樹脂またはオレフ
ィン系樹脂が好ましい。
【0032】本発明の塩化ビニル系樹脂とは、塩化ビニ
ル重合体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニ
ル・アクリル酸エステル共重合体、塩化ビニル・塩化ビ
ニリデン共重合体などであり、これらを単独あるいは二
種以上を混合したものに可塑剤、安定剤、酸化防止剤、
充填剤、耐候剤、防炎剤などの添加剤を混合したもので
ある。難燃剤を具体的に例示すると、三酸化アンチモ
ン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化ケイ
素、酸化ジルコニウム、水酸化アルミウム、水酸化マグ
ネシウムなどの無機物、トリクレジルホスフェートなど
の燐系難燃可塑剤、また塩素化パラフィンなどである。
塩化ビニル系樹脂の平均重合度は600〜3500であ
り、さらに好ましくは800〜2500のものを使用す
る。
【0033】本発明のオレフィン樹脂とは、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン及びエチレンと各種モノマーの共重
合体、オレフィンエラストマーなど公知のオレフィン樹
脂を使用できるが、柔軟性、シート強度、コストなどの
点から、エチレンにブテン−1またはヘキセン−1、オ
クテン−1、4メチルペンテン−1などのαオレフィン
を2〜10重量部共重合したエチレン・αオレフィン共
重合体、エチレンにアクリル酸メチルまたはアクリル酸
エチルなどを5〜30重量部共重合したエチレン・アク
リル酸アルキル共重合体、エチレンにメタクリル酸メチ
ルまたはメタクリル酸エチルなどを5〜30重量部共重
合したエチレン・メタクリル酸アルキル共重合体、エチ
レンに酢酸ビニルを5〜30重量部共重合したエチレン
・酢酸ビニル共重合体が好ましい。これらの少なくとも
1種を使用するものである。
【0034】本発明の熱可塑性樹脂には、紫外線吸収
剤、光安定剤および酸化防止剤から選ばれた少なくとも
1種が配合されていてもよく、屋外で使用される用途に
は必須成分である。紫外線吸収剤としては、トリアゾー
ル系紫外線吸収剤では2−(2′ヒドロキシ−3′、
5′−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾト
リアゾール、2−(2′ヒドロキシ−3′−t−アミノ
−5′−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリ
アゾール、2−(2′ヒドロキシ−5′−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、2−(2′ヒドロキシ−5′
−メチルフェニル)5、6−ジクロロベンゾトリアゾー
ル、2−(2′ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)5
−エチルスルホンベンゾトリアゾール、2−(2′ヒド
ロキシ−3′−イソブチル−5′−メチルフェニル)5
−クロロベンゾトリアゾール、2−(2′ヒドロキシ−
3′−イソブチル−5′−プロピルフェニル)5−クロ
ロベンゾトリアゾール、2−(2′ヒドロキシ−3′、
5′−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2′ヒドロキシ−5′−1、1、3、3−テトラ
メチルブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5
−メチル−2−ヒドリキシフェニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−[2−ヒドロキシ−3、5−ビス(α,α−ジ
メチルベンジル)フェニル]2H−ベンゾトリアゾー
ル、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3−tブチル−5
−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベン
ゾトリアゾール、2−(3,5−ジ−t−アミノ−2−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3,
5−ジ−t−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−
クロロベンゾトリアゾールなどであり、ベンゾフェノン
系紫外線吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−オクト
キシベンゾフェノン、2,2′,4,4′テトラヒドロ
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクト
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−
2′−カルボキシベンゾフェノン、2、2′−ジヒドロ
キシ−4、4′−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒド
ロキシ−4−ベンゾイルオキシベンゾフェノン、2、
2′、4、4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、ハ
イドロキノン系紫外線吸収剤としては、ハイドロキノ
ン、ヒドロキノンジサリチレート、サリチル酸系紫外線
吸収剤としては、フェニルサリチレート、パラオクチル
フェニルサリチレートなどであり、これらを単独あるい
は混合したもの熱可塑性樹脂100重量部に対して0.
25〜3重量部添加する。光安定剤としては、コハク酸
ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロ
キシ−2,2′,6,6′−テトラメチルピペリジン重
縮合物、ポリ[{6−(1,1′,3,3′−テトラメ
チルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4
−ジイル}{2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペ
リジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケート、1−[2−{3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ}エチ
ル]−4−{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシフェニル)プロピオニルオキシ}−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジンなどのヒンダードアミン系
化合物であり、これらを単独あるいは混合したものを熱
可塑性樹脂100重量部に対して0.25〜3重量部添
加する。酸化防止剤としては、ペンタエリスリチル−テ
トラキス{3−(3,5−ジ−tブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート}、オクタデシル−3−
(3,5−ジ−tブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン、2,2−チオ−ジエチ
レンビス{3−(3,5−ジ−tブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート}、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン、A:ビス(3,5−ジ
−tブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸エチ
ル)カルシウム、トリス−(3,5−ジ−tブチル−4
−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート、トリス
(2,4−ジ−tブチルフェニル)フォスファイトなど
であり、これらを単独あるいは混合したものを熱可塑性
樹脂100重量部に対して0.1〜1重量部添加する。
【0035】かくして得られる複合材料用アラミド系繊
維は、各種繊維構造物からなる複合材料として有効であ
り、少なくともポリウレタン樹脂で被覆されているので
他の熱可塑性樹脂との接着性に優れた特徴を有し、強力
的に優れた各種複合材料を提供することができる。
【0036】本発明の地盤補強用ネットは、前記複合材
料の一種に含まれるものである。すなわち、該ネットを
構成する糸状物が、アラミド系繊維を含む糸状物で構成
されており、かつ、該糸状物が熱可塑性樹脂で被覆され
ているものである。もちろん、かかるアラミド系繊維と
して、前記の熱可塑性樹脂との接着性を向上させたアラ
ミド系繊維を含む糸状物からなる編織物を使用して構成
してもよい。本発明においては、かかる編織物の他に無
結節網状物をも含むものである。例えばかかる無結節網
状物を前記編織物に重畳させて、これらを該熱可塑性樹
脂で一体化したものをも含むものである。かかる編織物
としては、引張強力等の点からは、織組織を有するもの
が好ましく、平織物、もじり織物、からみ織物が好まし
く使用される。
【0037】本発明の編織物は粗目のものであり、経糸
及び緯糸はそれぞれ平行に隣り合ってる糸との間に0.
5〜30mmの間隙を有するものが好ましいが特に限定さ
れるものではない。
【0038】本発明の地盤補強用ネットはその使用方法
から経糸の強力や伸度特性が要求されるので、少なくと
も経糸がアラミド系繊維からなるものであり一部他の合
成繊維等が混合されていても良い。緯糸は他の合成繊維
または天然繊維、及びこれらの混合された物を使用する
ことができるが強力、寸法安定性等からポリエステル繊
維を使用するのが好ましい。。
【0039】本発明の地盤補強用ネットの経糸方向の強
力は、1m幅の値で4tf以上、好ましくは5〜20tfで
あり使用される条件により要求される強力のものを設計
すれば良い。本発明の地盤補強用ネットの経糸と緯糸と
の交点強力は、10kgf 以上が好ましく、使用される条
件により要求される強力のものを設計すれば良い。
【0040】本発明の塩化ビニル系樹脂の付着量は、繊
維1重量部に対し2重量部以上、好ましくは3〜5重量
部であり、かかる付着量により繊維表面を均一に被覆で
き、織編物の交点を強固に固着できるものである。
【0041】本発明の地盤補強用ネットは、該ネット
が、カチオン性ポリウレタン樹脂とブロックドイソシア
ネート化合物とからなる組成物またはこれに撥水剤を含
有させた組成物からなる被覆層、または、撥水剤の被覆
層を付与した後、前記いずれかの組成物からなる被覆層
を設け、さらにこれらの被覆層のその上に熱可塑性樹脂
からなる被覆層を設けてなる少なくとも2層の被覆層を
有するものである。
【0042】かかる被覆構造を製造方法で説明する。こ
こで使用される熱可塑性樹脂としては、塩化ビニル系樹
脂を使用する場合で説明すると、糸状で塩化ビニル系樹
脂との接着性が向上する処理を行った後、該糸を塩化ビ
ニル系樹脂ゾル液に浸漬し、マングル等で所定の付着量
になるように絞り、180〜190℃の温度で0.5〜
2分の熱処理を行い樹脂被覆糸とし、次いで織編物を形
成し、160〜180℃の温度で熱圧着して糸の交点の
塩化ビニル系樹脂を溶融固着しても良く、接着性が向上
する処理を行った後に織編物として、次いで塩化ビニル
系樹脂ゾル液に浸漬し、マングル等で所定の付着量にな
るように絞り、180〜190℃の温度で0.5〜2分
の熱処理を行っても良い。または、織編物とした後に接
着性が向上する処理を行い、引き続いて塩化ビニル系樹
脂ゾル液に浸漬、熱処理をしても良い。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を詳細に説明する
が本発明はこれらに限定されるものではない。
【0044】なお、実施例、比較例に示す性能は次の方
法で測定した。
【0045】(剥離強力)JIS−K−6328に規定
される方法により、3cm幅におけるアラミド系繊維と
熱可塑性樹脂樹脂との剥離接着力を測定した。
【0046】(吸水性)JIS−L−1096に基づ
き、50℃の0.1%水酸化カルシウム水溶液の吸上げ
高さを測定した。 (引張強力)地盤補強用ネットを形成した後、ストラン
ド1本でアラミド系繊維の引張強力を測定した。
【0047】(交点強力)地盤補強用ネットを形成した
後、経ストランド5本、長さ30cmの試料片を図1に
示すように切り込みを入れ(図中、緯糸の切除部)、引
張試験機を用いて図1に示す方向に引張り、ストランド
を互いに滑脱させて、その最大抵抗力を測定する。
【0048】(耐アルカリ性)50℃の0.1%アルカ
リ水溶液に1000時間浸漬した後、引張り強力を測定
し、浸漬しないものに対する強力保持率(%)を計算し
た。
【0049】アルカリa:水酸化カルシウム アルカリb:水酸化ナトリウム (耐衝撃性)JIS−L−1023に規定されるリッソ
ン試験機により、往復500回後の劣化状態でアラミド
系繊維と熱可塑性樹脂の接着性を測定した。
【0050】 ○:繊維と樹脂の剥離がない △:一部に剥離が認められる ×:全面に剥離が認められる 実施例1〜16、比較例1〜6 1000デニール666フィラメントのアラミド系繊維
(デュポン・東レ・ケブラー株式会社製)を経糸及び緯
糸に使用し、織密度が経糸32本/インチ、緯糸32本
/インチの平織物を製織し、該織物を下記に示す条件で
処理し、性能を評価した結果を表1に示した。 <接着向上処理> (ウレタンA)カチオン性ポリウレタン−ポリブチルア
クリレート複合体(エチレングリコール、1、4ブタン
ジオール、アジピン酸から得られるポリエステルグリコ
ールと、2、4−トリレンジイソシアネートと、2、6
−トリレンジイソシアネートからなるウレタンポリマー
に、ジエチレントリアミン、エピクロルヒドリンを反応
させてグリコール酸水溶液を加えて得られたカチオン性
ポリウレタンエマルジョンの共存下でブチルアクリレー
トを重合したもの。固形分30%) (ウレタンB)カチオン性ポリウレタン−ポリ酢酸ビニ
ル複合体(ビスフェノールAの酸化エチレン付加物と
2、4−トリレンジイソシアネートと2、6−トリレン
ジイソシアネートからなるウレタンポリマーに、ジエチ
レントリアミン、エピクロルヒドリンを反応させグリコ
ール酸水溶液を加えて得られたカチオン性ポリウレタン
エマルジョンの存在下で酢酸ビニルを重合したもの。固
形分30%) (ブロックドイソシアネートa)[式4]の水分散液を
使用した。固形分は30%。
【0051】(ブロックドイソシアネートb)[式5]
の水分散液を使用した。固形分は30%。
【0052】(撥水剤)アサヒガードAG710(明成
化学株式会社製 弗素系撥水撥油剤 固形分18%) 上記樹脂の混合水溶液にポリエステル織物を浸漬し、水
溶液の付着量が90%になるようにマングルで絞って、
130℃で乾燥し、190℃で1分の熱処理を行った。
【0053】 <熱可塑性樹脂> (樹脂ア)塩化ビニル樹脂 塩化ビニル樹脂(重合度1600) 100重量部 可塑剤(DOP) 60 Ba/Zn系安定剤 5 炭酸カルシウム 15 (樹脂イ)アクリル樹脂 クリスコ−トP1330 (大日本インキ株式会社製) (樹脂ウ)ウレタン樹脂 レザミンNE8850 (大日精化株式会社製) 上記樹脂をナイフコータ方式でコーティングした。樹脂
付着量は熱処理後で60g/m2 とした。熱処理温度は
(樹脂ア)190℃、(樹脂イ)170℃、(樹脂ウ)
150℃とし、処理時間は1分とした。
【0054】
【表1】 表1から本発明によるアラミド系繊維は、熱可塑性樹脂
と該繊維との接着力が優れ、非吸水性を兼ね備えたもの
であることが分かる。
【0055】実施例17〜21、比較例7〜9 15000デニールのアラミド系繊維(デュポン・東レ
・ケブラー株式会社製)を経糸に、12000デニール
のポリエステル繊維(東レ株式会社製)を緯糸に使用
し、経緯の目空寸法を20mmにした織物を、実施例1の
ウレタン(A)を100g/l、実施例1のイソシアネ
ート(a)を30g/l、フッ素撥水剤(明成化学株式
会社製)20g/lの濃度で混合したものに浸漬し、マ
ングルで絞り100%の付着量とした後、130℃で乾
燥、190℃で熱処理した。該ネットを塩ビゾル液に浸
漬し、マングルで絞り、塩ビ樹脂への浸漬回数を変更し
ネットへの塩ビ付着量を変えた。その後190℃で熱処
理して成形した地盤補強用ネットの性能を評価した結果
を表2に示した。
【0056】
【表2】 表2から本発明による地盤補強用ネットは、交点強力が
高く、耐アルカリ性、耐衝撃性に優れたものであること
がわかる。
【0057】
【発明の効果】本発明によれば、長期間の実用に耐える
アラミド系繊維及び地盤補強用ネットを安定して供給し
得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この図は、本発明の地盤補強用ネットの交点
強力を測定する方法の説明図である。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリウレタン樹脂で被覆されていること
    を特徴とする複合材料用アラミド系繊維。
  2. 【請求項2】 該ポリウレタン樹脂が、カチオン性ポリ
    ウレタン樹脂とブロックドイソシアネートの混合物であ
    る請求項1記載の複合材料用アラミド系繊維。
  3. 【請求項3】 該ポリウレタン樹脂が、カチオン性ポリ
    ウレタン樹脂の固形分1重量部に対し、ブロックドイソ
    シアネート化合物0.01〜0.5重量部からなる組成
    を有するものである請求項1〜2のいずれかに記載の複
    合材料用アラミド系繊維。
  4. 【請求項4】 該ポリウレタン樹脂が、撥水剤を含むも
    のである請求項1〜3のいずれかに記載の複合材料用ア
    ラミド系繊維。
  5. 【請求項5】 該撥水剤が、カチオン性ポリウレタン樹
    脂の固形分1重量部に対し、0.01〜0.3重量部の
    割合で含有されるものである請求項4記載の複合材料用
    アラミド系繊維。
  6. 【請求項6】 該アラミド系繊維が、撥水剤で処理され
    た上に該ポリウレタン樹脂被覆層を有するものである請
    求項1〜5のいずれかに記載の複合材料用アラミド系繊
    維。
  7. 【請求項7】 該アラミド系繊維が、単繊維、スライバ
    ー、撚糸および無撚糸から選ばれた少なくとも1種であ
    る請求項1〜6のいずれかに記載の複合材料用アラミド
    系繊維。
  8. 【請求項8】 該アラミド系繊維が、短繊維および長繊
    維から選ばれた少なくとも1種である請求項1〜7のい
    ずれかに記載の複合材料用アラミド系繊維。
  9. 【請求項9】 該アラミド系繊維が、他の繊維との組み
    合わせである請求項1〜8のいずれかに記載の複合材料
    用アラミド系繊維。
  10. 【請求項10】 ネットを構成する糸状物が、アラミド
    系繊維を含む糸状物で構成されており、かつ、該糸状物
    が熱可塑性樹脂で被覆されていることを特徴とする地盤
    補強用ネット。
  11. 【請求項11】 該糸状物が、請求項1〜9のいずれか
    に記載の複合材料用アラミド系繊維である請求項10記
    載の地盤補強用ネット。
  12. 【請求項12】 該ネットの少なくとも経糸が、アラミ
    ド系繊維で構成されているものである請求項10〜11
    記載の地盤補強用ネット。
  13. 【請求項13】 該ネットの緯糸が、ポリエステル繊維
    で構成されている請求項10〜12のいずれかに記載の
    地盤補強用ネット。
  14. 【請求項14】 該経糸が、4tf/m以上の強力を有す
    るものである請求項10〜13のいずれかに記載の地盤
    補強用ネット。
  15. 【請求項15】 該ネットが、10kgf 以上の経糸と緯
    糸との交点強力を有するものである請求項10〜14の
    いずれかに記載の地盤補強用ネット。
  16. 【請求項16】 該熱可塑性樹脂が、塩化ビニル系樹脂
    である請求項10記載の地盤補強用ネット。
  17. 【請求項17】 該熱可塑性樹脂が、繊維1重量部に対
    し、2重量部以上の付着量で付与されているものである
    請求項10または16記載の地盤補強用ネット。
  18. 【請求項18】 該ネットが、平織物、もじり織物また
    はからみ織物で構成されているものである請求項10記
    載の地盤補強用ネット。
  19. 【請求項19】 該ネットが、カチオン性ポリウレタン
    樹脂とブロックドイソシアネート化合物とからなる組成
    物またはこれに撥水剤を含有させた組成物からなる被覆
    層を有するものである請求項10〜18のいずれかに記
    載の地盤補強用ネット。
  20. 【請求項20】 該ネットが、撥水剤の被覆層を最下層
    に有するものである請求項19記載の地盤補強用ネッ
    ト。
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