JPH1016718A - ワイパブレード - Google Patents
ワイパブレードInfo
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- JPH1016718A JPH1016718A JP8194000A JP19400096A JPH1016718A JP H1016718 A JPH1016718 A JP H1016718A JP 8194000 A JP8194000 A JP 8194000A JP 19400096 A JP19400096 A JP 19400096A JP H1016718 A JPH1016718 A JP H1016718A
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- JP
- Japan
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- blade
- wiping
- main body
- wiper
- elements
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 容易に製造でき、また払拭効果の向上を図
る。 【解決手段】 ブレード本体14は、対称に形成した一
対のブレードエレメント34a、34bからなってい
る。各ブレードエレメント34は、それぞれの背面が平
坦に形成され、この背面を合せた状態で並列に配置され
て保持部材12に保持される。そして、ネック部38よ
り先端側のリップ部40a、40bが相互に独立して変
形可能であって、払拭時にそれぞれの先端払拭部42
a、42bが変形して払拭面に接触し、払拭動作を行
う。
る。 【解決手段】 ブレード本体14は、対称に形成した一
対のブレードエレメント34a、34bからなってい
る。各ブレードエレメント34は、それぞれの背面が平
坦に形成され、この背面を合せた状態で並列に配置され
て保持部材12に保持される。そして、ネック部38よ
り先端側のリップ部40a、40bが相互に独立して変
形可能であって、払拭時にそれぞれの先端払拭部42
a、42bが変形して払拭面に接触し、払拭動作を行
う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガラス面等を払拭
するワイパブレードに係り、特に払拭面に接触して払拭
作用をなすブレード本体の改良に関する。
するワイパブレードに係り、特に払拭面に接触して払拭
作用をなすブレード本体の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】車両等のフロントガラス面に雨水等が付
着すると視界が悪くなって安全運転の妨げとなる。この
ため、車両等には、付着した雨水等の水滴を払拭するワ
イパ装置が装備してある。そして、ワイパ装置による払
拭性の向上やガラス面を摺動するワイパブレードのビビ
リを防止するために、ワイパブレードの改良が種々行わ
れている。
着すると視界が悪くなって安全運転の妨げとなる。この
ため、車両等には、付着した雨水等の水滴を払拭するワ
イパ装置が装備してある。そして、ワイパ装置による払
拭性の向上やガラス面を摺動するワイパブレードのビビ
リを防止するために、ワイパブレードの改良が種々行わ
れている。
【0003】例えば、特開昭64−90850号公報に
は、ワイパブレードのガラス面への接触圧を高めて払拭
性の向上を図ることを目的として、ブレード本体の先端
払拭部に軸方向にスリットを形成し、払拭部を二股にし
たものが開示してある。また、実開平5−10136号
公報には、ブレード本体のヘッド部に一対の払拭部を長
手方向に沿って平行して設け、払拭性の向上を図ったも
のが開示してある。そして、特開平6−179349号
公報には、ブレード本体の、往動方向側の半分を通常の
ワイパブレードように純ゴムにより成型するとともに、
復動側の半分に短繊維を配合したゴムによって成型し、
両者を接着剤によって貼り合わせて一体化し、復動時の
摩擦力を小さくして振動や騒音の発生を低減するものが
提案されている。さらに、実開平7−4221号公報に
は、2つのワイパブレードを並列に配置して相互に連結
し、ワイパアームのアーム圧をメインブレードで受ける
とともに、サブブレードをバネ機構によってガラス面に
圧接して払拭性の改善を図ったものが開示してある。
は、ワイパブレードのガラス面への接触圧を高めて払拭
性の向上を図ることを目的として、ブレード本体の先端
払拭部に軸方向にスリットを形成し、払拭部を二股にし
たものが開示してある。また、実開平5−10136号
公報には、ブレード本体のヘッド部に一対の払拭部を長
手方向に沿って平行して設け、払拭性の向上を図ったも
のが開示してある。そして、特開平6−179349号
公報には、ブレード本体の、往動方向側の半分を通常の
ワイパブレードように純ゴムにより成型するとともに、
復動側の半分に短繊維を配合したゴムによって成型し、
両者を接着剤によって貼り合わせて一体化し、復動時の
摩擦力を小さくして振動や騒音の発生を低減するものが
提案されている。さらに、実開平7−4221号公報に
は、2つのワイパブレードを並列に配置して相互に連結
し、ワイパアームのアーム圧をメインブレードで受ける
とともに、サブブレードをバネ機構によってガラス面に
圧接して払拭性の改善を図ったものが開示してある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、プレスによ
る成形が困難なアンダカット部を有するブレード本体を
製造する場合、2本のブレード部材をお互いの払拭部に
おいて連結させたかたちで押し出し、加硫成形後、両ブ
レード材を切り離すことによって完成品にする。しか
し、特開昭64−90850号公報に記載されたワイパ
ブレードのように、狭いスリットを介して極端に払拭部
を近接させた形状のものは、押し出し後、加硫成形が終
了する前に左右の払拭部同士が接合してしまい、実際に
製造することが困難である。
る成形が困難なアンダカット部を有するブレード本体を
製造する場合、2本のブレード部材をお互いの払拭部に
おいて連結させたかたちで押し出し、加硫成形後、両ブ
レード材を切り離すことによって完成品にする。しか
し、特開昭64−90850号公報に記載されたワイパ
ブレードのように、狭いスリットを介して極端に払拭部
を近接させた形状のものは、押し出し後、加硫成形が終
了する前に左右の払拭部同士が接合してしまい、実際に
製造することが困難である。
【0005】また、実開平5−10136号公報に記載
のものは、2本の払拭部を間隔をあけて併設しているた
め、車両のフロントガラスが曲面ガラスである場合、一
方の払拭部にエラーアングルが発生し、一方の払拭部の
みにアーム圧が集中して他方の払拭部のアーム圧が減少
する。このため、一方の払拭部は、過大なアーム圧によ
って過度に倒れて払拭不良が発生するとともに払拭抵抗
が増大し、ワイパブレードを作動するワイパモータの負
荷が大きくなってモータの損傷を生ずる。そして、他方
の払拭部は、アーム圧が減少するため、払拭部の一部も
しくは全体が払拭面から浮き上がり状態となり、払拭不
良やビビリが発生する。
のものは、2本の払拭部を間隔をあけて併設しているた
め、車両のフロントガラスが曲面ガラスである場合、一
方の払拭部にエラーアングルが発生し、一方の払拭部の
みにアーム圧が集中して他方の払拭部のアーム圧が減少
する。このため、一方の払拭部は、過大なアーム圧によ
って過度に倒れて払拭不良が発生するとともに払拭抵抗
が増大し、ワイパブレードを作動するワイパモータの負
荷が大きくなってモータの損傷を生ずる。そして、他方
の払拭部は、アーム圧が減少するため、払拭部の一部も
しくは全体が払拭面から浮き上がり状態となり、払拭不
良やビビリが発生する。
【0006】さらに、特開平6−179349号公報に
記載のものは、短繊維を配合したブレード材と純ゴムか
らなるブレード材とをそれぞれ別々に成形して貼り合わ
せるため、ブレード払拭部の肉厚が各ブレード材の払拭
部の肉厚の和となるとともに、短繊維を配合したブレー
ド材の剛性が純ゴムのブレード材より大きくなる。この
ため、各ブレード材を貼り合わせて得たブレード本体
は、最初から一体に形成したブレード本体より剛性が大
きくなり、曲面ガラスによって形成される払拭面への十
分な追従性をもたせ、払拭不良を防止するためには、少
なくとも貼り合わせ前の各ブレード材の払拭部の肉厚を
従来の払拭部の肉厚の半分以下にする必要がある。とこ
ろが、極端な薄肉のものは、押し出し成型時またはプレ
ス成形時に不良が発生しやすく、さらに加硫工程に移行
する際に生ずる外力が薄肉部の破損を引き起こし、不良
を生じやすい。また、短繊維を配合したブレード材と純
ゴムからなるブレード材とでは、同一の口金を使用した
場合であっても加硫後の外径寸法が異なり、特に短繊維
を配合したブレード材の場合、短繊維の配合状態によっ
て外径寸法のばらつきが大きいため、貼り合わせ機械に
よる自動貼り合わせが難しく、手作業による貼り合わせ
作業とならざるをえない。このため、接着剤過剰による
払拭部外面への接着剤付着して払拭不良や、接着剤不足
による貼り合わせ不良を生ずるおそれがある。しかも、
貼り合わせ後にブレード払拭面を損傷せずにゴムの表面
から突出した短繊維をバフ研磨によって除去する作業が
必要で、複雑な製造工程と高い不良率とによって製造コ
ストが著しく高くなる欠点がある。
記載のものは、短繊維を配合したブレード材と純ゴムか
らなるブレード材とをそれぞれ別々に成形して貼り合わ
せるため、ブレード払拭部の肉厚が各ブレード材の払拭
部の肉厚の和となるとともに、短繊維を配合したブレー
ド材の剛性が純ゴムのブレード材より大きくなる。この
ため、各ブレード材を貼り合わせて得たブレード本体
は、最初から一体に形成したブレード本体より剛性が大
きくなり、曲面ガラスによって形成される払拭面への十
分な追従性をもたせ、払拭不良を防止するためには、少
なくとも貼り合わせ前の各ブレード材の払拭部の肉厚を
従来の払拭部の肉厚の半分以下にする必要がある。とこ
ろが、極端な薄肉のものは、押し出し成型時またはプレ
ス成形時に不良が発生しやすく、さらに加硫工程に移行
する際に生ずる外力が薄肉部の破損を引き起こし、不良
を生じやすい。また、短繊維を配合したブレード材と純
ゴムからなるブレード材とでは、同一の口金を使用した
場合であっても加硫後の外径寸法が異なり、特に短繊維
を配合したブレード材の場合、短繊維の配合状態によっ
て外径寸法のばらつきが大きいため、貼り合わせ機械に
よる自動貼り合わせが難しく、手作業による貼り合わせ
作業とならざるをえない。このため、接着剤過剰による
払拭部外面への接着剤付着して払拭不良や、接着剤不足
による貼り合わせ不良を生ずるおそれがある。しかも、
貼り合わせ後にブレード払拭面を損傷せずにゴムの表面
から突出した短繊維をバフ研磨によって除去する作業が
必要で、複雑な製造工程と高い不良率とによって製造コ
ストが著しく高くなる欠点がある。
【0007】実開平7−4221号公報に記載のもの
は、2つのワイパブレードを並列に配置しいるため、構
造が複雑で部品点数も多くなって高価となるうえ、サブ
ワイパブレードにかかるアーム圧がサブワイパブレード
に設けた押圧バネの設定により決定される。このため、
同公報に記載のものは、曲面ガラスの払拭時のエラーア
ングルの発生を軽減できるが、車種ごとにワイパのアー
ム圧が異なっており、アーム圧の小さい車両に適用した
場合、サブワイパブレードをガラス面に押圧するバネの
反力によってメインワイパブレードに作用するアーム圧
が小さくなり過ぎ、払拭不良やビビリを発生する不具合
を生ずる。そして、上記の不具合を解消するためにサブ
ワイパブレードの押圧バネによる押圧力の設定を弱くす
ると、常にサブワイパブレードのアーム圧が不足気味と
なり、車両のアーム圧の大小にかかわらず払拭不良やビ
ビリが発生してしまう。このため、実開平7−4221
号公報に記載のものは、車種ごとに異なる押圧ばねによ
る押圧力の設定が必要(理論的にはアーム圧の半分の押
圧力)であり、製品管理が極めて煩雑で不便であった。
は、2つのワイパブレードを並列に配置しいるため、構
造が複雑で部品点数も多くなって高価となるうえ、サブ
ワイパブレードにかかるアーム圧がサブワイパブレード
に設けた押圧バネの設定により決定される。このため、
同公報に記載のものは、曲面ガラスの払拭時のエラーア
ングルの発生を軽減できるが、車種ごとにワイパのアー
ム圧が異なっており、アーム圧の小さい車両に適用した
場合、サブワイパブレードをガラス面に押圧するバネの
反力によってメインワイパブレードに作用するアーム圧
が小さくなり過ぎ、払拭不良やビビリを発生する不具合
を生ずる。そして、上記の不具合を解消するためにサブ
ワイパブレードの押圧バネによる押圧力の設定を弱くす
ると、常にサブワイパブレードのアーム圧が不足気味と
なり、車両のアーム圧の大小にかかわらず払拭不良やビ
ビリが発生してしまう。このため、実開平7−4221
号公報に記載のものは、車種ごとに異なる押圧ばねによ
る押圧力の設定が必要(理論的にはアーム圧の半分の押
圧力)であり、製品管理が極めて煩雑で不便であった。
【0008】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、容易に製造できるとともに、払
拭効果の向上を図ることができるワイパブレードを提供
することを目的としている。また、本発明は、払拭抵抗
を低減できるようにすることを目的としている。さら
に、本発明は、払拭動作によって払拭面にはっ水性を付
与したり、払拭面を洗浄できるようにすること等を目的
としている。
ためになされたもので、容易に製造できるとともに、払
拭効果の向上を図ることができるワイパブレードを提供
することを目的としている。また、本発明は、払拭抵抗
を低減できるようにすることを目的としている。さら
に、本発明は、払拭動作によって払拭面にはっ水性を付
与したり、払拭面を洗浄できるようにすること等を目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明に係るワイパブレードは、保持部材に装着
されて払拭面を摺動するブレード本体を備えたワイパブ
レードにおいて、前記ブレード本体は、前記保持部材に
保持される並列配置した複数のブレードエレメントから
なり、これら複数のブレードエレメントの払拭部が相互
に独立して変形可能である構成となっている。ブレード
本体は、払拭部を複数に分離させることができる。ま
た、ブレード本体は、形状の異なる2種以上のブレード
エレメントから形成してよい。そして、ブレード本体
は、材質の異なる2種以上のブレードエレメントから形
成できる。この材質の相違は、例えばゴムの硬度の違
い、ゴムと樹脂、ゴムの組成などの他、表面処理の有
無、表面処理の仕方や表面処理材の相違、短繊維などの
複合材の有無、気泡の有無、はっ水性を与えるためのシ
リコン樹脂や洗浄成分の含有の有無等であり、これらを
複数組合わせたものでもよい。さらに、ブレード本体
は、各ブレードエレメント間の位置ずれを防止する位置
ずれ防止手段を形成できる。位置ずれ防止手段は、凸条
とこれと嵌合する溝、突起(凸部)とこれに嵌合する凹
部などであってよい。
めに、本発明に係るワイパブレードは、保持部材に装着
されて払拭面を摺動するブレード本体を備えたワイパブ
レードにおいて、前記ブレード本体は、前記保持部材に
保持される並列配置した複数のブレードエレメントから
なり、これら複数のブレードエレメントの払拭部が相互
に独立して変形可能である構成となっている。ブレード
本体は、払拭部を複数に分離させることができる。ま
た、ブレード本体は、形状の異なる2種以上のブレード
エレメントから形成してよい。そして、ブレード本体
は、材質の異なる2種以上のブレードエレメントから形
成できる。この材質の相違は、例えばゴムの硬度の違
い、ゴムと樹脂、ゴムの組成などの他、表面処理の有
無、表面処理の仕方や表面処理材の相違、短繊維などの
複合材の有無、気泡の有無、はっ水性を与えるためのシ
リコン樹脂や洗浄成分の含有の有無等であり、これらを
複数組合わせたものでもよい。さらに、ブレード本体
は、各ブレードエレメント間の位置ずれを防止する位置
ずれ防止手段を形成できる。位置ずれ防止手段は、凸条
とこれと嵌合する溝、突起(凸部)とこれに嵌合する凹
部などであってよい。
【0010】
【作用】上記のごとく構成した本発明は、ブレード本体
を複数のブレードエレメントによって構成し、これら複
数のブレードエレメントを、払拭部が独立して変形可能
に保持部材に保持させたことにより、各ブレードエレメ
ントの貼り合わせ工程等が不要となって容易に製造する
ことができる。また、各ブレードエレメントの払拭部が
独立して変形可能となっているため、変形の自由度が増
して払拭動作時に各払拭部が払拭面と接触するため、払
拭効果を向上することができる。そして、先端払拭部を
複数に分離させることにより、払拭動作時に各払拭部が
払拭面とより容易、確実に接触するため、さらに払拭効
果の向上を図ることができる。さらに、ブレード本体を
形状(特に先端払拭部の形状)の異なる2種以上のブレ
ードエレメントによって形成することにより、例えば付
着水滴の多い往方向払拭時に複数のブレードエレメント
の払拭部によって水滴を払拭して払拭効果を高めるとと
もに、付着水滴の少ない復方向払拭時に1つのブレード
エレメントの払拭部によって払拭し、復行時の払拭抵抗
を小さくしてビビリの発生や、ワイパモータの負荷を軽
減してモータの損傷等を防止することができる。また、
ブレード本体を材質の異なる2種以上のブレードエレメ
ントによって形成することにより、往行時と復行時等の
ように払拭環境の相違を考慮した適切な材料の組合わせ
を選択して各ブレードエレメントを形成することによ
り、払拭効果の向上や払拭面の洗浄効果、はっ水性の付
与等が得られるとともに、ビビリの発生やモータの負荷
の増大による損傷等を避けることができる。そして、位
置ずれ防止手段を設けることによって各ブレードエレメ
ント間の相互の位置ずれを防止することにより、良好な
払拭動作を維持することができる。
を複数のブレードエレメントによって構成し、これら複
数のブレードエレメントを、払拭部が独立して変形可能
に保持部材に保持させたことにより、各ブレードエレメ
ントの貼り合わせ工程等が不要となって容易に製造する
ことができる。また、各ブレードエレメントの払拭部が
独立して変形可能となっているため、変形の自由度が増
して払拭動作時に各払拭部が払拭面と接触するため、払
拭効果を向上することができる。そして、先端払拭部を
複数に分離させることにより、払拭動作時に各払拭部が
払拭面とより容易、確実に接触するため、さらに払拭効
果の向上を図ることができる。さらに、ブレード本体を
形状(特に先端払拭部の形状)の異なる2種以上のブレ
ードエレメントによって形成することにより、例えば付
着水滴の多い往方向払拭時に複数のブレードエレメント
の払拭部によって水滴を払拭して払拭効果を高めるとと
もに、付着水滴の少ない復方向払拭時に1つのブレード
エレメントの払拭部によって払拭し、復行時の払拭抵抗
を小さくしてビビリの発生や、ワイパモータの負荷を軽
減してモータの損傷等を防止することができる。また、
ブレード本体を材質の異なる2種以上のブレードエレメ
ントによって形成することにより、往行時と復行時等の
ように払拭環境の相違を考慮した適切な材料の組合わせ
を選択して各ブレードエレメントを形成することによ
り、払拭効果の向上や払拭面の洗浄効果、はっ水性の付
与等が得られるとともに、ビビリの発生やモータの負荷
の増大による損傷等を避けることができる。そして、位
置ずれ防止手段を設けることによって各ブレードエレメ
ント間の相互の位置ずれを防止することにより、良好な
払拭動作を維持することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明に係るワイパブレードの好
ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明す
る。
ましい実施の形態を、添付図面に従って詳細に説明す
る。
【0012】図2は、本発明の実施の形態に係るワイパ
ブレードであって、車両用ワイパブレードの全体を示す
平面図と正面図である。同図においてワイパブレード1
0は、保持部材12とこの保持部材12に挟持されたブ
レード本体14を備えていて、ブレード本体14の先端
部16が払拭面である本図に図示しない車両のフロント
ガラス面を摺動して水滴等を払拭するようになってい
る。保持部材12は、周知の構造をしていて、第1ヨー
ク18と、一対の第2ヨーク20と、一対の第3ヨーク
22とを有していて、これらがトーナメント式に枢着し
てある。そして、第1ヨーク18の上部中央には、図示
しないワイパアームに接続するためのUクリップ24が
枢着してある。
ブレードであって、車両用ワイパブレードの全体を示す
平面図と正面図である。同図においてワイパブレード1
0は、保持部材12とこの保持部材12に挟持されたブ
レード本体14を備えていて、ブレード本体14の先端
部16が払拭面である本図に図示しない車両のフロント
ガラス面を摺動して水滴等を払拭するようになってい
る。保持部材12は、周知の構造をしていて、第1ヨー
ク18と、一対の第2ヨーク20と、一対の第3ヨーク
22とを有していて、これらがトーナメント式に枢着し
てある。そして、第1ヨーク18の上部中央には、図示
しないワイパアームに接続するためのUクリップ24が
枢着してある。
【0013】一対の第2ヨーク20は、第1ヨーク18
の両端に枢着してあって、これらの一端(第1ヨーク1
8の中心側端)に第3ヨーク22が揺動自在に取り付け
てある。そして、一方(図1の左側)の第2ヨーク20
の他端(左端)には、断面C字状のスライド爪部26が
設けてあって、このスライド爪部26の先端部がブレー
ド本体14の両側長手方向に形成したスライド溝に摺動
自在に挿入してある。また、他方の第2ヨーク20の他
端(図1の右端)には、断面C字状の係止爪部28が形
成してあって、この係止爪部28の先端部がブレード本
体14に形成した係止凹部(図示せず)に嵌入してあっ
て、ブレード本体14を挟持固定している。一方、第3
ヨーク22のそれぞれの両端には、断面C字状のスライ
ド爪部30が設けてあって、これらのスライド爪部30
の先端部がブレード本体14のスライド溝に摺動可能に
挿入してある。
の両端に枢着してあって、これらの一端(第1ヨーク1
8の中心側端)に第3ヨーク22が揺動自在に取り付け
てある。そして、一方(図1の左側)の第2ヨーク20
の他端(左端)には、断面C字状のスライド爪部26が
設けてあって、このスライド爪部26の先端部がブレー
ド本体14の両側長手方向に形成したスライド溝に摺動
自在に挿入してある。また、他方の第2ヨーク20の他
端(図1の右端)には、断面C字状の係止爪部28が形
成してあって、この係止爪部28の先端部がブレード本
体14に形成した係止凹部(図示せず)に嵌入してあっ
て、ブレード本体14を挟持固定している。一方、第3
ヨーク22のそれぞれの両端には、断面C字状のスライ
ド爪部30が設けてあって、これらのスライド爪部30
の先端部がブレード本体14のスライド溝に摺動可能に
挿入してある。
【0014】ブレード本体14は、スライド溝の上部両
側に嵌合溝がスライド溝と平行に設けてあって、この嵌
合溝にステンレスばね材からなる細い板状のバーテブラ
32が嵌入している。このバーテブラ32には、保持部
材12の各爪部26、28、30によりブレード本体1
4を保持するために可撓なフレード本体14を補強する
もので、バーテブラ32の剛性によって各爪部26、2
8、30によるブレード本体14の保持が可能となって
いる。そして、ブレード本体14は、図1(2)のA−
A線に沿う断面図である図1(1)に示したようになっ
ている。
側に嵌合溝がスライド溝と平行に設けてあって、この嵌
合溝にステンレスばね材からなる細い板状のバーテブラ
32が嵌入している。このバーテブラ32には、保持部
材12の各爪部26、28、30によりブレード本体1
4を保持するために可撓なフレード本体14を補強する
もので、バーテブラ32の剛性によって各爪部26、2
8、30によるブレード本体14の保持が可能となって
いる。そして、ブレード本体14は、図1(2)のA−
A線に沿う断面図である図1(1)に示したようになっ
ている。
【0015】この図1(1)に示したブレード本体14
は、第1実施の形態に係るものであって、2つのブレー
ドエレメント34a、34bから構成してある。各ブレ
ードエレメント34(34a、34b)は、同質の材料
によって対称に形成してあって、背面側(図1(1)の
中央部側)が平坦になっており、この背面側が合わされ
て並列配置され、保持部材12に保持されている。そし
て、各ブレードエレメント34は、保持部材12に保持
させるためのヘッド部36(36a、36b)と、ネッ
ク部38を介してヘッド部36と一体に形成したリップ
部40(40a、40b)とを有し、リップ部40先端
の払拭部42(42a、42b)がガラス面を摺動して
水滴等を払拭するようになっている。一方、各ヘッド部
36は、上部にバーテブラ32を嵌入させる嵌入溝44
を有し、その下方にスライド溝46が設けてあって、こ
のスライド溝46にC字状のスライド爪部26、30の
先端部が挿入してあり、保持部材12がこれらのスライ
ド爪部26、30と係止爪部28とによって各ブレード
エレメント34a、34bの相対位置ずれを防止しつつ
ブレード本体14を固定保持している。
は、第1実施の形態に係るものであって、2つのブレー
ドエレメント34a、34bから構成してある。各ブレ
ードエレメント34(34a、34b)は、同質の材料
によって対称に形成してあって、背面側(図1(1)の
中央部側)が平坦になっており、この背面側が合わされ
て並列配置され、保持部材12に保持されている。そし
て、各ブレードエレメント34は、保持部材12に保持
させるためのヘッド部36(36a、36b)と、ネッ
ク部38を介してヘッド部36と一体に形成したリップ
部40(40a、40b)とを有し、リップ部40先端
の払拭部42(42a、42b)がガラス面を摺動して
水滴等を払拭するようになっている。一方、各ヘッド部
36は、上部にバーテブラ32を嵌入させる嵌入溝44
を有し、その下方にスライド溝46が設けてあって、こ
のスライド溝46にC字状のスライド爪部26、30の
先端部が挿入してあり、保持部材12がこれらのスライ
ド爪部26、30と係止爪部28とによって各ブレード
エレメント34a、34bの相対位置ずれを防止しつつ
ブレード本体14を固定保持している。
【0016】このように構成した第1実施形態に係るブ
レード本体14は、リップ部40a、40bが相互に独
立して変形可能であるため、それぞれの払拭部42a、
42bが個別に変形して払拭面と接触して払拭動作を行
う。そして、各払拭部42a、42bは、相接している
ため、エラーアングルの発生による払拭不良が生ずるこ
ともない。しかも、各ブレードエレメント34を貼り合
わせていないため、製造工程の簡素化が図れて容易に製
造でき、また不良の発生も少なく、部品点数も少ないと
ころからコストの低減を図ることができる。
レード本体14は、リップ部40a、40bが相互に独
立して変形可能であるため、それぞれの払拭部42a、
42bが個別に変形して払拭面と接触して払拭動作を行
う。そして、各払拭部42a、42bは、相接している
ため、エラーアングルの発生による払拭不良が生ずるこ
ともない。しかも、各ブレードエレメント34を貼り合
わせていないため、製造工程の簡素化が図れて容易に製
造でき、また不良の発生も少なく、部品点数も少ないと
ころからコストの低減を図ることができる。
【0017】図1(2)に示したブレード本体50は、
第1実施の形態に係るブレード本体であって、図3に示
した保持部材用のもので、図3のBーB線に沿った断面
図を示したものである。図3に示した保持部材52は、
前記の保持部材12と同様に第1ヨーク18、第2ヨー
ク20、第3ヨーク22がトーナメント状に揺動可能に
組み付けてあり、第1ヨーク18の中央部に、ワイパア
ームに取り付けるためのUクリップ(図示せず)が設け
てある。そして、各第2、第3ヨーク20、22には、
断面C字状のスライド爪部26、30が両端に設けてあ
って、これらのスライド爪部26、30がブレード本体
50を挟持保持しているホルダ54のスライド溝56に
摺動自在に挿入してある(図1(2)参照)。また、ホ
ルダ54は、下部に断面C字状の抱え部58が形成して
あって、この抱え部58の先端部がブレード本体50に
形成した保持溝64に挿入され、ブレード本体50を挟
持、保持している。
第1実施の形態に係るブレード本体であって、図3に示
した保持部材用のもので、図3のBーB線に沿った断面
図を示したものである。図3に示した保持部材52は、
前記の保持部材12と同様に第1ヨーク18、第2ヨー
ク20、第3ヨーク22がトーナメント状に揺動可能に
組み付けてあり、第1ヨーク18の中央部に、ワイパア
ームに取り付けるためのUクリップ(図示せず)が設け
てある。そして、各第2、第3ヨーク20、22には、
断面C字状のスライド爪部26、30が両端に設けてあ
って、これらのスライド爪部26、30がブレード本体
50を挟持保持しているホルダ54のスライド溝56に
摺動自在に挿入してある(図1(2)参照)。また、ホ
ルダ54は、下部に断面C字状の抱え部58が形成して
あって、この抱え部58の先端部がブレード本体50に
形成した保持溝64に挿入され、ブレード本体50を挟
持、保持している。
【0018】ブレード本体50は、前記と同様に2つの
ブレードエレメント60a、60bから構成してあっ
て、これらのエレメント60(60a、60b)が同質
の材料によって同形に形成してある。そして、各ブレー
ドエレメント60は、ヘッド部62に保持溝64が設け
てあって、この保持溝64に挿入されたホルダ54の抱
え部58によってホルダ54に保持され、ブレードエレ
メント60間の上下方向の相対位置ずれが防止されてい
る。また、各ブレードエレメント60には、ヘッド部6
2の下端にネック部38を介してリップ部40(40
a、40b)が一体に形成してある。なお、図3の両端
に示した符号66は、ブレードエレメント60間の長手
方向の相対位置ずれを防止と、ブレード本体50がホル
ダ54から抜けるのを防止するとともに、スライド爪部
26、30がスライド溝56から抜け出るのを防止する
キャップであって、ホルダ54に固定してある。
ブレードエレメント60a、60bから構成してあっ
て、これらのエレメント60(60a、60b)が同質
の材料によって同形に形成してある。そして、各ブレー
ドエレメント60は、ヘッド部62に保持溝64が設け
てあって、この保持溝64に挿入されたホルダ54の抱
え部58によってホルダ54に保持され、ブレードエレ
メント60間の上下方向の相対位置ずれが防止されてい
る。また、各ブレードエレメント60には、ヘッド部6
2の下端にネック部38を介してリップ部40(40
a、40b)が一体に形成してある。なお、図3の両端
に示した符号66は、ブレードエレメント60間の長手
方向の相対位置ずれを防止と、ブレード本体50がホル
ダ54から抜けるのを防止するとともに、スライド爪部
26、30がスライド溝56から抜け出るのを防止する
キャップであって、ホルダ54に固定してある。
【0019】図4は、第2実施の形態に係るブレード本
体を示したものである。なお、以下の各実施の形態にお
いては、図2に示した保持部材12用のものを示すが、
図3に示した保持部材54用のも同様に形成できる。図
4(1)に示したブレード本体68は、各ブレードエレ
メント34のネック部38背面側基端部に段部69が設
けてあって、ネック部38から先の各リップ部40a、
40b間に幅が0.2〜2mm程度のスリット70が形
成され、先端払拭部42a、42bが相互に離間、分離
している。他は第1実施の形態と同様に形成してある。
体を示したものである。なお、以下の各実施の形態にお
いては、図2に示した保持部材12用のものを示すが、
図3に示した保持部材54用のも同様に形成できる。図
4(1)に示したブレード本体68は、各ブレードエレ
メント34のネック部38背面側基端部に段部69が設
けてあって、ネック部38から先の各リップ部40a、
40b間に幅が0.2〜2mm程度のスリット70が形
成され、先端払拭部42a、42bが相互に離間、分離
している。他は第1実施の形態と同様に形成してある。
【0020】この第2の実施形態によれば、図4(2)
に示したように、払拭動作の際に各払拭部42a、42
bの変形の自由度がさらに増し、各払拭部42のガラス
面72への接触をより確実にすることができ、払拭性能
をより高めることができる。なお、図4(3)に示した
ように、リップ部40の先端部だけにスリット74を形
成し、払拭部42a、42bを分離させてもよい。
に示したように、払拭動作の際に各払拭部42a、42
bの変形の自由度がさらに増し、各払拭部42のガラス
面72への接触をより確実にすることができ、払拭性能
をより高めることができる。なお、図4(3)に示した
ように、リップ部40の先端部だけにスリット74を形
成し、払拭部42a、42bを分離させてもよい。
【0021】図5は、第3の実施の形態を示したもので
ある。この実施の形態に係るブレード本体76は、各払
拭部42の外側先端角部を面取りをするように切除して
傾斜部78を形成し、払拭部42の先端を先細状にした
ものである。このように形成した第3の実施形態に係る
ブレード本体76は、例えば図5(2)の矢印80方向
に移動してガラス面72を払拭する際に、払拭部42の
先端部が先細となっているため、両払拭部42a、42
bを確実にガラス面72に接触させることができる。
ある。この実施の形態に係るブレード本体76は、各払
拭部42の外側先端角部を面取りをするように切除して
傾斜部78を形成し、払拭部42の先端を先細状にした
ものである。このように形成した第3の実施形態に係る
ブレード本体76は、例えば図5(2)の矢印80方向
に移動してガラス面72を払拭する際に、払拭部42の
先端部が先細となっているため、両払拭部42a、42
bを確実にガラス面72に接触させることができる。
【0022】図6は、第4実施の形態を示したものであ
る。図6(1)に示した第4実施の形態に係るブレード
本体82は、一対のブレードエレメント34の形状を非
対称に形成したもので、例えば往行側ブレードエレメン
ト34aの払拭部42aを、復行側ブレードエレメント
34bの払拭部42bよりやや短くしてある。
る。図6(1)に示した第4実施の形態に係るブレード
本体82は、一対のブレードエレメント34の形状を非
対称に形成したもので、例えば往行側ブレードエレメン
ト34aの払拭部42aを、復行側ブレードエレメント
34bの払拭部42bよりやや短くしてある。
【0023】このように構成したブレード本体82は、
例えばワイパの払拭動作が間欠動作状態である場合、ガ
ラス面72に多くの水滴が付着している矢印84で示す
往行時に両方の払拭部42a、42bによって払拭を行
い、水滴の付着が少ない矢印86方向の復行時に、復行
側の払拭部42bのみによって払拭を行う。これによ
り、ガラス面72に付着している水滴の少ない復行時に
おける払拭抵抗が低減でき、ビビリの発生や、ワイパモ
ータの負荷の増大による損傷を防止することができる。
また、ガラス面72に砂埃等のゴミが堆積した状態でワ
イパを作動させた場合、短い往行側の払拭部42aがゴ
ミを払拭するため、長い復行側の払拭部42bのゴミに
よる摩耗を防ぐことができ、良好な払拭状態を長期間維
持することができる。
例えばワイパの払拭動作が間欠動作状態である場合、ガ
ラス面72に多くの水滴が付着している矢印84で示す
往行時に両方の払拭部42a、42bによって払拭を行
い、水滴の付着が少ない矢印86方向の復行時に、復行
側の払拭部42bのみによって払拭を行う。これによ
り、ガラス面72に付着している水滴の少ない復行時に
おける払拭抵抗が低減でき、ビビリの発生や、ワイパモ
ータの負荷の増大による損傷を防止することができる。
また、ガラス面72に砂埃等のゴミが堆積した状態でワ
イパを作動させた場合、短い往行側の払拭部42aがゴ
ミを払拭するため、長い復行側の払拭部42bのゴミに
よる摩耗を防ぐことができ、良好な払拭状態を長期間維
持することができる。
【0024】図7は、第5の実施の形態に係るブレード
本体を示したものである。同図(1)に示したように、
この実施の形態に係るブレード本体88は、例えば往行
側のブレードエレメント34aのみの払拭部42aの外
面先端角部を切除して傾斜部78を形成し、払拭部42
aを先細形状にしてある。これにより、往行時には、図
7(2)に示したように、両払拭部42a、42bによ
ってガラス面72を払拭し、復行時には、同図(3)に
示したように、復行側の払拭部42bのみによって払拭
するようにし、図6に示した第4実施形態と同様の効果
が得られるようにしたものである。
本体を示したものである。同図(1)に示したように、
この実施の形態に係るブレード本体88は、例えば往行
側のブレードエレメント34aのみの払拭部42aの外
面先端角部を切除して傾斜部78を形成し、払拭部42
aを先細形状にしてある。これにより、往行時には、図
7(2)に示したように、両払拭部42a、42bによ
ってガラス面72を払拭し、復行時には、同図(3)に
示したように、復行側の払拭部42bのみによって払拭
するようにし、図6に示した第4実施形態と同様の効果
が得られるようにしたものである。
【0025】図8は、第6実施形態を示したものであ
る。同図(1)に示したように、この実施の形態に係る
ブレード本体90は、一方の払拭部42aを他方の払拭
部42bより短く形成するとともに、両リップ部40
a、40b間に第2実施の形態と同様にスリット70を
形成し、2つの払拭部42a、42bを離間、分離さ
せ、各払拭部42の変形の自由度を大きくしたものであ
る。この場合においても、図8(2)に示したように、
往行時には両払拭部42a、42bによって払拭が行わ
れ、復行時には同図(3)のように払拭部42bのみに
よって払拭が行われる。なお、図4(3)のように、先
端払拭42のみにスリットを設けるようにしてもよい。
る。同図(1)に示したように、この実施の形態に係る
ブレード本体90は、一方の払拭部42aを他方の払拭
部42bより短く形成するとともに、両リップ部40
a、40b間に第2実施の形態と同様にスリット70を
形成し、2つの払拭部42a、42bを離間、分離さ
せ、各払拭部42の変形の自由度を大きくしたものであ
る。この場合においても、図8(2)に示したように、
往行時には両払拭部42a、42bによって払拭が行わ
れ、復行時には同図(3)のように払拭部42bのみに
よって払拭が行われる。なお、図4(3)のように、先
端払拭42のみにスリットを設けるようにしてもよい。
【0026】図9は、第7実施の形態を示したものであ
る。この実施の形態に係る図9(1)に示したブレード
本体92は、対称の形状を有する一対のブレードエレメ
ント34a、34bを異なる材質によって形成したもの
である。この材質の相違は、例えばゴムの硬度の違い、
ゴムと樹脂、ゴムの組成などの他、表面処理の有無、表
面処理の仕方や表面処理材の相違、短繊維などの複合材
の有無、気泡の有無、はっ水性を与えるためのシリコン
樹脂や洗浄成分の含有の有無等であり、これらを複数組
合わせた場合を含む。
る。この実施の形態に係る図9(1)に示したブレード
本体92は、対称の形状を有する一対のブレードエレメ
ント34a、34bを異なる材質によって形成したもの
である。この材質の相違は、例えばゴムの硬度の違い、
ゴムと樹脂、ゴムの組成などの他、表面処理の有無、表
面処理の仕方や表面処理材の相違、短繊維などの複合材
の有無、気泡の有無、はっ水性を与えるためのシリコン
樹脂や洗浄成分の含有の有無等であり、これらを複数組
合わせた場合を含む。
【0027】車両のフロントガラスの払拭環境は、気候
や天候、走行状態等によって大きく状況が異なる。例え
ば、走行時におけるフロントガラス面の下から上に向か
う風の流れ(走行速度が速いほど大きくなる)、フロン
トガラスや車両の屋根上に落ちた水自体の重力による上
から下への流れ、フロントガラス自体の汚れやはっ水剤
の塗布による影響、雨の量自体、ワイパの作動状態など
が影響する。そして、ワイパは、それぞれの環境要素が
変化した場合であっても、良好な払拭動作、払拭効果が
得られるようにする必要がある。しかも、ワイパの往方
向動作と復方向動作とでは、上記の環境変化の影響の度
合いが異なっている。そこで、ブレードエレメント34
a、34bをそれぞれの往方向動作、復方向動作の払拭
環境の相違に適した異なった材料を選択、組合わせて形
成し、最適な払拭効果を有するブレード本体が得られる
ようにしたものである。
や天候、走行状態等によって大きく状況が異なる。例え
ば、走行時におけるフロントガラス面の下から上に向か
う風の流れ(走行速度が速いほど大きくなる)、フロン
トガラスや車両の屋根上に落ちた水自体の重力による上
から下への流れ、フロントガラス自体の汚れやはっ水剤
の塗布による影響、雨の量自体、ワイパの作動状態など
が影響する。そして、ワイパは、それぞれの環境要素が
変化した場合であっても、良好な払拭動作、払拭効果が
得られるようにする必要がある。しかも、ワイパの往方
向動作と復方向動作とでは、上記の環境変化の影響の度
合いが異なっている。そこで、ブレードエレメント34
a、34bをそれぞれの往方向動作、復方向動作の払拭
環境の相違に適した異なった材料を選択、組合わせて形
成し、最適な払拭効果を有するブレード本体が得られる
ようにしたものである。
【0028】実際の組合わせ例としては、次のようなも
のが考えられる。往方向の払拭時には、ガラス面に多く
の水滴が付着しているため、往行側のブレードエレメン
ト34aを払拭能力の高い軟質ゴムによって形成する。
また、復方向の払拭時にはガラス面に付着している水滴
が少ないため、復行側のブレードエレメント34bを硬
質ゴムをもって形成し、復方向払拭時における払拭抵抗
を低減してビビリの発生や、モータの負荷の増大による
損傷を防止する。
のが考えられる。往方向の払拭時には、ガラス面に多く
の水滴が付着しているため、往行側のブレードエレメン
ト34aを払拭能力の高い軟質ゴムによって形成する。
また、復方向の払拭時にはガラス面に付着している水滴
が少ないため、復行側のブレードエレメント34bを硬
質ゴムをもって形成し、復方向払拭時における払拭抵抗
を低減してビビリの発生や、モータの負荷の増大による
損傷を防止する。
【0029】図9(2)は、第7実施形態の変形例を示
したものであって、図6に示した第4実施形態と同様
に、一方の払拭部34aを他方の払拭部34bより短く
形成したものである。このように構成することにより、
例えば払拭部の長いブレードエレメント34bを通常の
材料により形成し、他方のブレードエレメント34aに
シリコンまたは洗浄成分等を含浸させ、一方向の払拭時
にはブレードエレメント34bのみによる通常の払拭を
行い、他方行の払拭をブレードエレメント34a、34
bの両方で行うことにより、払拭と同時にシリコンの塗
布または払拭面の洗浄を行う。また、ブレードエレメン
ト34bにテフロンコート処理や硬度の高いゴム等を使
用して摩擦係数を下げ、ブレードイエレメント34aを
通常の材料によって形成し、付着水滴の多い往方向払拭
時には両ブレードエレメント34a、34bによって払
拭を行い、付着水滴の少ない復方向の払拭時には摩擦係
数の小さいブレードエレメント34bのみで払拭を行っ
て払拭抵抗を低減させ、ビビリの発生やモータの負荷の
増大による損傷を防止することができる。なお、この第
7実施の形態においても、ブレードエレメント34a、
34bの払拭部42a、42b間にスリットを形成し、
両払拭部42a、42bを分離してもよい。
したものであって、図6に示した第4実施形態と同様
に、一方の払拭部34aを他方の払拭部34bより短く
形成したものである。このように構成することにより、
例えば払拭部の長いブレードエレメント34bを通常の
材料により形成し、他方のブレードエレメント34aに
シリコンまたは洗浄成分等を含浸させ、一方向の払拭時
にはブレードエレメント34bのみによる通常の払拭を
行い、他方行の払拭をブレードエレメント34a、34
bの両方で行うことにより、払拭と同時にシリコンの塗
布または払拭面の洗浄を行う。また、ブレードエレメン
ト34bにテフロンコート処理や硬度の高いゴム等を使
用して摩擦係数を下げ、ブレードイエレメント34aを
通常の材料によって形成し、付着水滴の多い往方向払拭
時には両ブレードエレメント34a、34bによって払
拭を行い、付着水滴の少ない復方向の払拭時には摩擦係
数の小さいブレードエレメント34bのみで払拭を行っ
て払拭抵抗を低減させ、ビビリの発生やモータの負荷の
増大による損傷を防止することができる。なお、この第
7実施の形態においても、ブレードエレメント34a、
34bの払拭部42a、42b間にスリットを形成し、
両払拭部42a、42bを分離してもよい。
【0030】図10は、第8実施の形態を示したもので
ある。図10(1)に示したように、この実施の形態に
係るブレード本体94は、対称に形成したブレードエレ
メント34a、34bの間に、板状に形成した第3のブ
レードエレメント96を配置したサンドイッチ構造にし
てある。これらのブレードエレメント34a、34b、
96は、往方向と復方向との払拭環境の相違により、異
なった材料によって形成し、最適な払拭効果が得られる
ようにする。
ある。図10(1)に示したように、この実施の形態に
係るブレード本体94は、対称に形成したブレードエレ
メント34a、34bの間に、板状に形成した第3のブ
レードエレメント96を配置したサンドイッチ構造にし
てある。これらのブレードエレメント34a、34b、
96は、往方向と復方向との払拭環境の相違により、異
なった材料によって形成し、最適な払拭効果が得られる
ようにする。
【0031】実際の組合わせ例としては、中央のブレー
ドエレメント96を多孔質材によって形成して洗浄成分
を含浸させ、ワイパの使用時にブレードエレメント96
の払拭部42cから洗浄成分を供給してガラス面の汚れ
を除去しすることにより、良好な視界を維持できるよう
にする。また、ブレードエレメント96にはっ水性の成
分を含浸させて払拭時にはっ水性成分をガラス面に供給
すると、払拭面のはっ水効果を持続させることが容易と
なる。さらに、ブレードエレメント96を硬質のゴムま
たはナイロン等に樹脂によって形成すると、ブレードエ
レメント96がスクレーパの役目をなし、常にガラス面
の汚れを剥ぎ取るため、良好な視界を維持することがで
きる。さらに、図10(2)に変形例として示したよう
に、払拭部42a、42c間、払拭部42c、42b間
に0.2〜2mm程度のスリット98、99を形成して
各払拭部42を離間させることにより、払拭時における
各払拭部42の変形の自由度を高めることにより、各払
拭部42をガラス面に確実に接触させることができる。
ドエレメント96を多孔質材によって形成して洗浄成分
を含浸させ、ワイパの使用時にブレードエレメント96
の払拭部42cから洗浄成分を供給してガラス面の汚れ
を除去しすることにより、良好な視界を維持できるよう
にする。また、ブレードエレメント96にはっ水性の成
分を含浸させて払拭時にはっ水性成分をガラス面に供給
すると、払拭面のはっ水効果を持続させることが容易と
なる。さらに、ブレードエレメント96を硬質のゴムま
たはナイロン等に樹脂によって形成すると、ブレードエ
レメント96がスクレーパの役目をなし、常にガラス面
の汚れを剥ぎ取るため、良好な視界を維持することがで
きる。さらに、図10(2)に変形例として示したよう
に、払拭部42a、42c間、払拭部42c、42b間
に0.2〜2mm程度のスリット98、99を形成して
各払拭部42を離間させることにより、払拭時における
各払拭部42の変形の自由度を高めることにより、各払
拭部42をガラス面に確実に接触させることができる。
【0032】なお、スリットは、いずれか一方(例えば
スリット98)のみを形成した場合でも、ブレードエレ
メント96の払拭部42cをガラス面に確実に接触させ
ることができる。また、図10(3)の変形例のよう
に、例えばブレードエレメント42c、42b間にスリ
ット99を形成するとともに、ブレードエレメント34
aと中央のブレードエレメント96とをブレードエレメ
ント34bより短く形成してもよい。
スリット98)のみを形成した場合でも、ブレードエレ
メント96の払拭部42cをガラス面に確実に接触させ
ることができる。また、図10(3)の変形例のよう
に、例えばブレードエレメント42c、42b間にスリ
ット99を形成するとともに、ブレードエレメント34
aと中央のブレードエレメント96とをブレードエレメ
ント34bより短く形成してもよい。
【0033】さらに、図10(4)に示す変形例のよう
に、中央のブレードエレメント96のみを両側のブレー
ドエレメント34a、34bよりやや短くし、払拭部4
2cを両側の払拭部42a、42bより引っ込めて凹部
100を形成することにより、払拭時に中央の払拭部4
2cが直接ガラス面に接触するのを避けることができ、
両側の払拭部42a、42bの面圧が低下するのを避け
ることができる。そして、中央のブレードエレメント9
6に洗浄成分やはっ水性のシリコン樹脂等を含浸させた
場合、払拭動作時に凹部100に入り込んだ水にブレー
ドエレメント96に含浸させた洗浄成分やシリコン樹脂
等が溶け出すため、含浸させた成分をより効率的に利用
することができる。なお、符号101に示したように、
ブレードエレメント34a、34bの背面上部に相互に
噛み合う凸条(または突起)101を形成し、中央のブ
レードエレメント96が払拭動作によって上方にずり上
がるのを防止するとよい。
に、中央のブレードエレメント96のみを両側のブレー
ドエレメント34a、34bよりやや短くし、払拭部4
2cを両側の払拭部42a、42bより引っ込めて凹部
100を形成することにより、払拭時に中央の払拭部4
2cが直接ガラス面に接触するのを避けることができ、
両側の払拭部42a、42bの面圧が低下するのを避け
ることができる。そして、中央のブレードエレメント9
6に洗浄成分やはっ水性のシリコン樹脂等を含浸させた
場合、払拭動作時に凹部100に入り込んだ水にブレー
ドエレメント96に含浸させた洗浄成分やシリコン樹脂
等が溶け出すため、含浸させた成分をより効率的に利用
することができる。なお、符号101に示したように、
ブレードエレメント34a、34bの背面上部に相互に
噛み合う凸条(または突起)101を形成し、中央のブ
レードエレメント96が払拭動作によって上方にずり上
がるのを防止するとよい。
【0034】図11は、第9実施の形態に係るブレード
本体を示したものである。図11(1)に示したよう
に、この実施の形態に係るブレード本体102は、中央
のブレードエレメント96が両側のブレードエレメント
34a、34bより長く形成してあって、先端払拭部4
2cを両側の払拭部42a、42bより突出させてあ
る。このように形成すると、図11(2)、(3)に示
したように、矢印84の往行時と矢印86に示した復行
時とのいずれにおいても、ブレードエレメント96をガ
ラス面72と接触させることができ、ブレードエレメン
ト96による作用、効果をより確実にすることができ
る。
本体を示したものである。図11(1)に示したよう
に、この実施の形態に係るブレード本体102は、中央
のブレードエレメント96が両側のブレードエレメント
34a、34bより長く形成してあって、先端払拭部4
2cを両側の払拭部42a、42bより突出させてあ
る。このように形成すると、図11(2)、(3)に示
したように、矢印84の往行時と矢印86に示した復行
時とのいずれにおいても、ブレードエレメント96をガ
ラス面72と接触させることができ、ブレードエレメン
ト96による作用、効果をより確実にすることができ
る。
【0035】図12は、第10実施の形態を示したもの
である。図12(1)に示したように、本実施の形態に
係るブレード本体104は、各ブレードエレメント34
a、34b、96の払拭部42a〜42cの長さを相互
に異ならせ、払拭部42a、払拭部42c、払拭部42
bの順に長くなるようにしてある。このブレード本体1
04は、例えば往方向払拭時に3つの払拭部42a〜4
2cによるガラス面72の払拭が行われ、復方向払拭時
に払拭部42bのみによる払拭が行われる。そして、ブ
レードエレメント34a、34b、96を適宜の材質を
有する材料を組合わせて形成することにより、払拭効果
の向上やビビリの発生、モータの損傷を防止できるとと
もに、ガラス面72の洗浄やはっ水性の付与等を良好に
行うことができる。
である。図12(1)に示したように、本実施の形態に
係るブレード本体104は、各ブレードエレメント34
a、34b、96の払拭部42a〜42cの長さを相互
に異ならせ、払拭部42a、払拭部42c、払拭部42
bの順に長くなるようにしてある。このブレード本体1
04は、例えば往方向払拭時に3つの払拭部42a〜4
2cによるガラス面72の払拭が行われ、復方向払拭時
に払拭部42bのみによる払拭が行われる。そして、ブ
レードエレメント34a、34b、96を適宜の材質を
有する材料を組合わせて形成することにより、払拭効果
の向上やビビリの発生、モータの損傷を防止できるとと
もに、ガラス面72の洗浄やはっ水性の付与等を良好に
行うことができる。
【0036】図13は、第10実施の形態の変形例を示
したものである。この変形例に係るブレード本体106
は、図13(1)に示したように、両側のブレードエレ
メント34a、34bの一側(例えばブレードエレメン
ト34a)の払拭部42aのみを他の払拭部よりやや短
くしたものである。このように構成することにより、例
えば矢印84に示した往行払拭時には、払拭部42a、
42cによるガラス面72の払拭が行われ、矢印86に
示す復行払拭時には、払拭部42bのみによる払拭が行
われ、図12に示したブレード本体104とほぼ同様の
効果を奏することができる。
したものである。この変形例に係るブレード本体106
は、図13(1)に示したように、両側のブレードエレ
メント34a、34bの一側(例えばブレードエレメン
ト34a)の払拭部42aのみを他の払拭部よりやや短
くしたものである。このように構成することにより、例
えば矢印84に示した往行払拭時には、払拭部42a、
42cによるガラス面72の払拭が行われ、矢印86に
示す復行払拭時には、払拭部42bのみによる払拭が行
われ、図12に示したブレード本体104とほぼ同様の
効果を奏することができる。
【0037】図14、図15は、各ブレードエレメント
間の相対位置ずれを防止する位置ずれ手段を例示したも
のである。図14(1)に示したブレード本体108
は、対称に形成した一対のブレードエレメント34a、
34bからなっていて、その対面させたそれぞれの背面
の全長にわたって凸条110、112が設けてあるとと
もに、相手方の凸条110、112と対応した位置に、
これらの凸条110、112が嵌入する凹溝が形成して
あって、この凹溝と凸条110、112との嵌合によ
り、払拭動作などによってブレードエレメント34a、
34bが相互に上下方向にずれるのを防止できるように
なっている。
間の相対位置ずれを防止する位置ずれ手段を例示したも
のである。図14(1)に示したブレード本体108
は、対称に形成した一対のブレードエレメント34a、
34bからなっていて、その対面させたそれぞれの背面
の全長にわたって凸条110、112が設けてあるとと
もに、相手方の凸条110、112と対応した位置に、
これらの凸条110、112が嵌入する凹溝が形成して
あって、この凹溝と凸条110、112との嵌合によ
り、払拭動作などによってブレードエレメント34a、
34bが相互に上下方向にずれるのを防止できるように
なっている。
【0038】図14(2)に示したブレード本体114
は、一対のブレードエレメント34a、34bから構成
してあって、それらの対面する背面に、相互に噛み合う
鋸刃条の凹凸部116、118を形成し、これらの凹凸
部116、118を噛み合わせることによって上下方向
の位置ずれを防止するものである。なお、凹凸部11
6、118を一部に形成すれば、ブレードエレメント3
4の長手方向の位置ずれも防止できる。
は、一対のブレードエレメント34a、34bから構成
してあって、それらの対面する背面に、相互に噛み合う
鋸刃条の凹凸部116、118を形成し、これらの凹凸
部116、118を噛み合わせることによって上下方向
の位置ずれを防止するものである。なお、凹凸部11
6、118を一部に形成すれば、ブレードエレメント3
4の長手方向の位置ずれも防止できる。
【0039】図14(3)に示したブレード本体120
は、ブレードエレメント34a、34bから構成してあ
る。そして、対面したそれぞれの背面には、1ないし複
数の係止凸部122、124とこれらの係止凸部12
2、124と嵌合する凹部とが形成してあり、この凹部
と係止凸部122、124とを嵌合させることにより、
ブレードエレメント34a、34b間の上下方向および
長手方向の相対位置ずれを防止するようにしたものであ
る。
は、ブレードエレメント34a、34bから構成してあ
る。そして、対面したそれぞれの背面には、1ないし複
数の係止凸部122、124とこれらの係止凸部12
2、124と嵌合する凹部とが形成してあり、この凹部
と係止凸部122、124とを嵌合させることにより、
ブレードエレメント34a、34b間の上下方向および
長手方向の相対位置ずれを防止するようにしたものであ
る。
【0040】図14(4)に示したブレード本体126
は、ブレードエレメント34a、34bからなってい
て、対面しているそれぞれの背面の対応位置に、線対称
に逆L字状の溝128、130を長手方向に沿って形成
し、これらの溝128、130に樹脂や金属によって形
成したコ字状の連結材132を嵌合させ、両ブレードエ
レメント34a、34bが相互に上下方向にずれるのを
防止したものである。
は、ブレードエレメント34a、34bからなってい
て、対面しているそれぞれの背面の対応位置に、線対称
に逆L字状の溝128、130を長手方向に沿って形成
し、これらの溝128、130に樹脂や金属によって形
成したコ字状の連結材132を嵌合させ、両ブレードエ
レメント34a、34bが相互に上下方向にずれるのを
防止したものである。
【0041】図15(1)に示したブレード本体134
は、対称に形成したブレードエレメント34a、34b
と、これらの間に配置した板状のブレードエレメント9
6とからなっていて、中央のブレードエレメント96の
両側に一対ずつの凸条136、138を長手方向に形成
するとともに、ブレードエレメント34a、34bのブ
レードエレメント96との対向面に凸条136、138
に対応させて嵌合溝を形成し、この嵌合溝と凸条13
6、138を嵌合させ、各ブレードエレメント34a、
96、34b相互の上下方向の位置ずれを防止したもの
である。また、図15(2)に示したブレード本体14
0は、ブレートエレメント34a、34bの背面に1つ
または複数の係止凸部122、124とこれに嵌合する
凹部を形成するとともに、これらのブレードエレメント
34a、34b間に配置した板状ブレードエレメント9
6に係止凸部122、124の対応位置に貫通孔142
を形成し、係止凸部122、124を貫通孔142を貫
通させて相手側の凹部に嵌合させることにより、各ブレ
ードエレメント34a、96、34b相互の上下方向お
よび長手方向の位置ずれを防止したものである。
は、対称に形成したブレードエレメント34a、34b
と、これらの間に配置した板状のブレードエレメント9
6とからなっていて、中央のブレードエレメント96の
両側に一対ずつの凸条136、138を長手方向に形成
するとともに、ブレードエレメント34a、34bのブ
レードエレメント96との対向面に凸条136、138
に対応させて嵌合溝を形成し、この嵌合溝と凸条13
6、138を嵌合させ、各ブレードエレメント34a、
96、34b相互の上下方向の位置ずれを防止したもの
である。また、図15(2)に示したブレード本体14
0は、ブレートエレメント34a、34bの背面に1つ
または複数の係止凸部122、124とこれに嵌合する
凹部を形成するとともに、これらのブレードエレメント
34a、34b間に配置した板状ブレードエレメント9
6に係止凸部122、124の対応位置に貫通孔142
を形成し、係止凸部122、124を貫通孔142を貫
通させて相手側の凹部に嵌合させることにより、各ブレ
ードエレメント34a、96、34b相互の上下方向お
よび長手方向の位置ずれを防止したものである。
【0042】図15(3)に示したブレード本体144
は、ブレードエレメント34a、34bから形成してあ
って、一方のブレードエレメント34aの背面に断面キ
ノコ状の凸条146を形成するとともに、他方のブレー
ドエレメント34bの背面に、凸条146を嵌入させる
断面T字状の嵌合溝148を形成し、両者の嵌合により
相互の上下方向位置ずれを防止したものである。そし
て、図15(4)に示したブレード本体150は、ブレ
ードエレメント34a、34bからなっていて、一方の
ブレードエレメント34aの背面に1ないし複数のキノ
コ状凸部152を形成し、他方のブレードエレメント3
4bの背面に凸部152に対応させて断面T字状凹部1
54を形成し、この凹部154と凸部152とを嵌合さ
せてブレードエレメント34a、34b相互の上下方向
および長手方向の位置ずれを防止したものである。な
お、上記した位置ずれ防止手段の複数を組合わせて設け
てもよい。
は、ブレードエレメント34a、34bから形成してあ
って、一方のブレードエレメント34aの背面に断面キ
ノコ状の凸条146を形成するとともに、他方のブレー
ドエレメント34bの背面に、凸条146を嵌入させる
断面T字状の嵌合溝148を形成し、両者の嵌合により
相互の上下方向位置ずれを防止したものである。そし
て、図15(4)に示したブレード本体150は、ブレ
ードエレメント34a、34bからなっていて、一方の
ブレードエレメント34aの背面に1ないし複数のキノ
コ状凸部152を形成し、他方のブレードエレメント3
4bの背面に凸部152に対応させて断面T字状凹部1
54を形成し、この凹部154と凸部152とを嵌合さ
せてブレードエレメント34a、34b相互の上下方向
および長手方向の位置ずれを防止したものである。な
お、上記した位置ずれ防止手段の複数を組合わせて設け
てもよい。
【0043】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、ブレード本体を複数のブレードエレメントによって
構成し、これら複数のブレードエレメントを、払拭部が
独立して変形可能に保持部材に保持させたことにより、
各ブレードエレメントの貼り合わせ工程等が不要となっ
て容易に製造することができる。また、各ブレードエレ
メントの払拭部が独立して変形可能となっているため、
変形の自由度が増して払拭動作時に各払拭部が払拭面と
接触するため、払拭効果を向上することができる。そし
て、先端払拭部を複数に分離させることにより、払拭動
作時に各払拭部が払拭面とより容易、確実に接触するた
め、さらに払拭効果の向上を図ることができる。さら
に、ブレード本体を形状(特に先端払拭部の形状)の異
なる2種以上のブレードエレメントによって形成するこ
とにより、例えば付着水滴の多い往方向払拭時に複数の
ブレードエレメントの払拭部によって水滴を払拭して払
拭効果を高めるとともに、付着水滴の少ない復方向払拭
時に1つのブレードエレメントの払拭部によって払拭
し、復行時の払拭抵抗を小さくしてビビリの発生や、ワ
イパモータの負荷を軽減してモータの損傷等を防止する
ことができる。また、ブレード本体を材質の異なる2種
以上のブレードエレメントによって形成することによ
り、往行時と復行時等のように払拭環境の相違を考慮し
た適切な材料の組合わせを選択して各ブレードエレメン
トを形成することにより、払拭効果の向上や払拭面の洗
浄効果、はっ水性の付与等が得られるとともに、ビビリ
の発生やモータの負荷の増大による損傷等を避けること
ができる。そして、位置ずれ防止手段を設けることによ
って各ブレードエレメント間の相互の位置ずれを防止す
ることにより、良好な払拭動作を維持することができ
る。
ば、ブレード本体を複数のブレードエレメントによって
構成し、これら複数のブレードエレメントを、払拭部が
独立して変形可能に保持部材に保持させたことにより、
各ブレードエレメントの貼り合わせ工程等が不要となっ
て容易に製造することができる。また、各ブレードエレ
メントの払拭部が独立して変形可能となっているため、
変形の自由度が増して払拭動作時に各払拭部が払拭面と
接触するため、払拭効果を向上することができる。そし
て、先端払拭部を複数に分離させることにより、払拭動
作時に各払拭部が払拭面とより容易、確実に接触するた
め、さらに払拭効果の向上を図ることができる。さら
に、ブレード本体を形状(特に先端払拭部の形状)の異
なる2種以上のブレードエレメントによって形成するこ
とにより、例えば付着水滴の多い往方向払拭時に複数の
ブレードエレメントの払拭部によって水滴を払拭して払
拭効果を高めるとともに、付着水滴の少ない復方向払拭
時に1つのブレードエレメントの払拭部によって払拭
し、復行時の払拭抵抗を小さくしてビビリの発生や、ワ
イパモータの負荷を軽減してモータの損傷等を防止する
ことができる。また、ブレード本体を材質の異なる2種
以上のブレードエレメントによって形成することによ
り、往行時と復行時等のように払拭環境の相違を考慮し
た適切な材料の組合わせを選択して各ブレードエレメン
トを形成することにより、払拭効果の向上や払拭面の洗
浄効果、はっ水性の付与等が得られるとともに、ビビリ
の発生やモータの負荷の増大による損傷等を避けること
ができる。そして、位置ずれ防止手段を設けることによ
って各ブレードエレメント間の相互の位置ずれを防止す
ることにより、良好な払拭動作を維持することができ
る。
【図1】本発明の第1実施の形態に係るブレード本体を
示し、(1)は図2のA−A線に沿う断面図であってバ
ーテブラを有するタイプの保持部材に装着するブレード
本体であり、(2)は図3のB−B線に沿う断面図であ
ってホルダを有する保持部材に装着するブレード本体で
ある。
示し、(1)は図2のA−A線に沿う断面図であってバ
ーテブラを有するタイプの保持部材に装着するブレード
本体であり、(2)は図3のB−B線に沿う断面図であ
ってホルダを有する保持部材に装着するブレード本体で
ある。
【図2】図1(1)に示したブレード本体が装着された
ワイパブレードの平面図と正面図である。
ワイパブレードの平面図と正面図である。
【図3】図1(2)に示したブレード本体を装着したワ
イパブレードの一部を切り欠いた正面図である。
イパブレードの一部を切り欠いた正面図である。
【図4】第2実施の形態に係るブレード本体の説明図と
その作用の説明図およびその変形例を示す図である。
その作用の説明図およびその変形例を示す図である。
【図5】第3実施の形態に係るブレード本体の説明図と
その作用の説明図である。
その作用の説明図である。
【図6】第4実施の形態に係るブレード本体の説明図と
その作用の説明図である。
その作用の説明図である。
【図7】第5実施の形態に係るブレード本体の説明図と
その作用の説明図である。
その作用の説明図である。
【図8】第6実施の形態に係るブレード本体の説明図と
その作用の説明図である。
その作用の説明図である。
【図9】第7実施の形態に係るブレード本体の説明図と
その変形例を示す図である。
その変形例を示す図である。
【図10】第8実施の形態に係るブレード本体の説明図
とその変形例を示す図である。
とその変形例を示す図である。
【図11】第9実施の形態に係るブレード本体の説明図
とその作用の説明図である。
とその作用の説明図である。
【図12】第10実施の形態に係るブレード本体の説明
図とその作用の説明図である。
図とその作用の説明図である。
【図13】第10実施の形態に係るブレード本体の変形
例とその作用の説明図である。
例とその作用の説明図である。
【図14】実施の形態に係る位置ずれ防止手段の一例を
示す図である。
示す図である。
【図15】位置ずれ防止手段のさらに他の例の説明図で
ある。
ある。
12、52 保持部材 14、50 ブレード本体 34a、34b ブレードエレメント 36a、36b ヘッド部 40a、40b リップ部 42a〜42c 払拭部 60a、60b ブレードエレメント 62 ヘッド部 68 ブレード本体 70 スリット 72 ガラス面 76 ブレード本体 82 ブレード本体 88 ブレード本体 90 ブレード本体 92 ブレード本体 94 ブレード本体 96 ブレードエレメント 102 ブレード本体 104 ブレード本体 106 ブレード本体 108 ブレード本体 110、112 位置ずれ防止手段(凸条) 114 ブレード本体 116、118 位置ずれ防止手段(凹凸部) 120 ブレード本体 122、124 位置ずれ防止手段(係止凸部) 126 ブレード本体 128、130、132 位置ずれ防止手段(溝、連
結材) 134 ブレード本体 136、138 位置ずれ防止手段(凸条) 140 ブレード本体 142 位置ずれ防止手段(孔) 144 ブレード本体 146、148 位置ずれ防止手段(凸条、嵌合溝) 150 ブレード本体 152、154 位置ずれ防止手段(凸部、凹部)
結材) 134 ブレード本体 136、138 位置ずれ防止手段(凸条) 140 ブレード本体 142 位置ずれ防止手段(孔) 144 ブレード本体 146、148 位置ずれ防止手段(凸条、嵌合溝) 150 ブレード本体 152、154 位置ずれ防止手段(凸部、凹部)
Claims (5)
- 【請求項1】 保持部材に装着されて払拭面を摺動する
ブレード本体を備えたワイパブレードにおいて、前記ブ
レード本体は、前記保持部材に保持される並列配置した
複数のブレードエレメントからなり、これら複数のブレ
ードエレメントの払拭部が相互に独立して変形可能であ
ることを特徴とするワイパブレード。 - 【請求項2】 前記ブレード本体は、前記払拭部が複数
に分離していることを特徴とする請求項1に記載のワイ
パブレード。 - 【請求項3】 前記ブレード本体は、形状の異なる2種
以上の前記ブレードエレメントからなることを特徴とす
る請求項1または2に記載のワイパブレード。 - 【請求項4】 前記ブレード本体は、材質の異なる2種
以上の前記ブレードエレメントからなることを特徴とす
る請求項1ないし3のいずれか1に記載のワイパブレー
ド。 - 【請求項5】 前記ブレード本体は、各ブレードエレメ
ント間の位置ずれを防止する位置ずれ防止手段が設けて
あることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1に
記載のワイパブレード。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8194000A JPH1016718A (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | ワイパブレード |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8194000A JPH1016718A (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | ワイパブレード |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1016718A true JPH1016718A (ja) | 1998-01-20 |
Family
ID=16317311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8194000A Pending JPH1016718A (ja) | 1996-07-04 | 1996-07-04 | ワイパブレード |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1016718A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006088274A1 (en) * | 2005-02-16 | 2006-08-24 | Cap Inc | Blade for windshield wiper of automobile |
-
1996
- 1996-07-04 JP JP8194000A patent/JPH1016718A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006088274A1 (en) * | 2005-02-16 | 2006-08-24 | Cap Inc | Blade for windshield wiper of automobile |
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