JPH10165987A - 水系における腐食及びスケールの防止のためのヒドロキシイミノアルキレンホスホン酸 - Google Patents

水系における腐食及びスケールの防止のためのヒドロキシイミノアルキレンホスホン酸

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JPH10165987A
JPH10165987A JP9290167A JP29016797A JPH10165987A JP H10165987 A JPH10165987 A JP H10165987A JP 9290167 A JP9290167 A JP 9290167A JP 29016797 A JP29016797 A JP 29016797A JP H10165987 A JPH10165987 A JP H10165987A
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ヤン ボー
Jiansheng Tang
タン ジアンシェン
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 腐食性の工業用水と接触する鉄ベースの金属
の表面での局部腐食及び全面腐食を含む腐食を防ぎ、且
つスケール形成性の工業用水と接触する金属表面でのス
ケールの生成、堆積及び付着を制御する方法を提供す
る。 【解決手段】 工業用水をイミノアルキレンホスホン酸
類で処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水系の腐食性シス
テム水と接触する鉄ベースの金属の表面上の局部腐食及
び全面腐食を含む腐食を防ぐためのイミノアルキレンホ
スホン酸の使用に関する。本発明は、水系のスケール形
成性システム水と接触する金属の表面上でのスケールの
形成、堆積及び付着を制御するためのイミノアルキレン
ホスホン酸の使用にも関する。
【0002】
【従来の技術】鉄金属、例えば炭素鋼は工業システムに
おいて最も普通に使用される構造材料の仲間である。水
溶液と接触する鉄金属を有する工業システムにおいて、
金属の腐食(全面腐食及び局部腐食の両方)は主要な問
題の1つである。全面腐食から生じる表面からの金属の
損失は、機械的強度の減少の故に、この装置又は構造体
の構造的一体性の劣化を引き起こす。それはまた、被着
層下腐食、伝熱妨害、又は低い流速又は幾何学的制限を
有する領域における腐食生成物の輸送及び集積の故に、
この装置の他の部分におけるフローラインの閉塞さえ引
き起こす。局部腐食(点食)は、1つの特定の場所に強
く起こり、工業用水流を運ぶ装置構造体中に穴をあける
ことがあるので、全面腐食よりもこの装置の通常の操作
に対するより大きな脅威となり得る。明らかに、これら
の穴は漏れを引き起こし、これは修繕ができるようにす
るために、全体の工業システムの操業停止を必要とする
であろう。実際、腐食の問題は、装置の故障の結果とし
て起こったコストだけでなく、通常は、莫大なメインテ
ナンスコストをもたらす。それ故、工業用水における金
属腐食の抑制は重要である。
【0003】工業用水装置における鉄金属の腐食からの
保護は、腐食防止剤を加えることによりしばしば達成さ
れる。CrO4 2- 、MoO4 2- 、Zn2+、亜硝酸根、オ
ルトリン酸根、及びポリ燐酸根を含む多数の腐食抑制剤
は、以前には単独で、又は種々の化学処理用配合物にお
ける配合物として使用された。しかしながら、これらの
無機化合物は、環境に有毒で有害であるか、又は局部腐
食に対してさほど有効でなく、特に経済的に実用可能な
及び/又は環境に受入れ得る低投与量では、それらは全
面腐食(例えば、腐食速度≦3mpy)に対しては通常
満足な保護を与えることができるが、さほど有効でな
い。ある種の有機燐酸塩、例えば2−ホスホノ−ブタン
−1,2,4−トリカルボン酸(PBTC)、1−ヒド
ロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(HEDP)
及びアミノトリメチレンホスホン酸(AMP)が、単独
で、又は種々の化学処理配合物における他の腐食抑制剤
との組み合わせで以前には使用されてきた。しかしなが
ら、これらのホスホン酸ベースの処理剤有効性は、一般
に無機抑制剤に基づく処理剤よりも大幅に低い。
【0004】米国特許No.5167866は、ある種の
ホスホノメチルアミンオキサイドは水系におけるスケー
ル及び腐食の抑制剤として使用され得ることを開示して
いる。その後の刊行物〔D.Hartwick,J.C
halut and V.Jovancicevic,
Corrosion/93,paper no.26
6,NACE,(1993);D.Hartwick,
J.Richardson,V.Jovacicevi
c and M.Peters.Corrosion/
94,paper no.517,NACE,(199
4)〕において、エタノールアミンビスホスホノメチル
−N−オキサイド(EBO)が、特に有効な点食抑制剤
であることが更に識別された。それにも拘わらず、充分
な抑制を得るために必要な濃度は、未だ高すぎるようで
ある(例えば、>50mg/L EBOが40%より大きな
陽極抑制効果を得るために必要である)。
【0005】スケールの沈着は、工業用水系における他
の重要な問題である。付着物(スケール)は、例えば熱
交換器チューブの内部表面から水のような冷媒への伝熱
を抑制する。一般に形成されるスケールは、金属チュー
ブそれ自体よりも低い熱伝達係数を有するから、伝熱速
度の低下が起こる。従って、スケール形成は、この装置
の有効性を減らす。更に、スケール及び付着物は、この
金属表面上にこの付着物の下での腐食を引き起こしう
る。腐食過程で発生する炭酸カルシウム、酸化鉄及び水
酸化物は、工業用水系において最も普通に観察される幾
つかのスケール形成性物質である。
【0006】ある種の無機不純物を含む水の利用、及び
そのような不純物を含む原油水混合物の製造及び加工
は、これら不純物の沈殿及びその後のスケール形成によ
って苦しめられてきた。これらの汚染物質を含む水の場
合には、スケール形成の有害な効果は、この汚染された
水を貯蔵し輸送するのに用いられる容器の内腔及び導管
の容量を減らすことに、一般に限られる。導管の場合に
は、流れの障害物となることは明らかである。しかしな
がら、多数の同様に必然の問題が汚染水の特別な利用に
おいて実現される。例えば、プロセス水のための貯蔵容
器及び輸送ラインの表面に形成されたスケールは脱落
し、これらの付着物の大きな塊はプロセス水中に伴わ
れ、また運ばれる、この水が通過する装置、例えばチュ
ーブ、バルブ、フィルター及びスクリーンを損傷し、詰
まらせる。更に、これらの結晶付着物は、このプロセス
から誘導される最終生成物、例えばパルプの水性懸濁液
から形成される紙に現れ、またこれを損じる。更に、汚
染された水が熱交換プロセスに、「熱」媒又は「冷」媒
として係わるときは、スケールは水と接触している熱交
換表面上に形成されるであろう。そのようなスケール形
成は、伝熱効率を損ない、装置を通る流れを妨げる絶縁
又は熱抑制バリヤーを形成する。
【0007】硫酸カルシウム及び炭酸カルシウムは、ス
ケール形成の主たる貢献者であるが、他のアルカリ土類
金属及びケイ酸アルミニウム、例えば炭酸マグネシウ
ム、硫酸バリウム、及びベントナイト、イライト、カオ
リナイト等のタイプのシルトによって提供されるケイ酸
アルミニウム、もまた犯人である。
【0008】多数の他の工業用水は、スケール形成性で
ないとしても、腐食性である傾向がある。そのような水
は、種々の金属表面、例えば鉄金属、アルミニウム、銅
及びその合金の表面と接触するとき、1又はそれ以上の
そのような金属又は合金を腐食する傾向がある。これら
の問題を緩和するために、種々の化合物が提案された。
そのような物質は低分子量アクリル酸ポリマー類を含
む。
【0009】スケール及び腐食を防ぐことを企図して、
多数の化合物がこれらの工業用水に添加されてきた。そ
のような類の物質の1つは、周知の有機ホスホン酸であ
り、その例を挙げると、化合物ヒドロキシエチリデンジ
ホスホン酸(HEDP)及びホスホノブタントリカルボ
ン酸(PBTC)がある。活性スケール及び腐食抑制剤
の他のグループは、モノナトリウムホスフィニコ(ビ
ス)コハク酸類で、これらは米国特許No.408867
8に記載されている。
【0010】殆どの工業用水はアルカリ土類金属カチオ
ン、例えばカルシウム、バリウム、マグネシウム、等、
及び幾つかのアニオン、例えば重炭酸根、炭酸根、硫酸
根、シュウ酸根、燐酸根、ケイ酸根、フッ酸根、等を含
む。これらのアニオン及びカチオンの組み合わせが、そ
れらの反応生成物の溶解度を超える濃度で存在するとき
は、これらの生成物の溶解度濃度がもはや超えられなく
なるまで、沈殿が生成する。例えば、カルシウムイオン
及び炭酸イオンが炭酸カルシウム反応生成物の溶解度を
超えるときは、炭酸カルシウムの固相が生成するであろ
う。炭酸カルシウムは最も普通の形のスケールである。
【0011】種々の理由、例えば水相の部分蒸発、pH、
圧力又は温度の変化、及び既にその溶液中に存在するイ
オンと不溶性の化合物を形成する追加のイオンの導入に
より、溶解度積濃度は超えられる。
【0012】これらの反応生成物は水輸送装置の表面上
に沈殿するので、それらはスケール又は付着物を形成す
る。この集積は有効な伝熱を妨げ、流体の流れを阻害
し、腐食過程を促進し、バクテリアの住処となる。この
スケールは多数の工業用水装置における高価な問題であ
り、清浄化及び除去のために遅れ及び操業休止を引き起
こす。
【0013】スケール付着物は、発生し、主として結晶
成長によって拡張し;スケールの発達を減らすための種
々のアプローチは、結晶成長の抑制、結晶成長の変形
(modification)、及びスケール形成性鉱
物の分散を含んでいた。
【0014】スケール抑制剤として多数の有機燐化合物
が開示されている。例えば、N,N−ビス(ホスホノメ
チル)−2−アミノ−1−プロパノール及びその誘導体
が米国特許No.5259974に開示されており;N−
置換アミノアルケン−1,1−ジホスホン酸が米国特許
No.3957160に開示されており;そしてプロパン
−1,3−ジスホスホン酸が米国特許No.424610
3に開示されている。更に、炭酸カルシウムのスケール
の抑制のためのN−ビス(ホスホノメチル)アミノ酸
が、米国特許No.5414112及び5478476に
開示されている。1,1−ジホスホン酸化合物が米国特
許No.3617576及び4892679に開示されて
いる。
【0015】明らかに、鉄金属の全面腐食及び局部腐食
(例えば、点食)の両方を有効に防ぐことができ、工業
プロセス水のような種々の系の水と接触する金属表面上
でのスケール形成を有効に防ぐことのできる腐食抑制剤
に対する需要がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、その
ような系と接触する鉄金属の局部腐食(点食)の抑制を
効果的に提供できるイミノアルキレンホスホン酸の一族
を提供することである。
【0017】本発明の他の目的は、そのような系と接触
する鉄金属の全面腐食を効果的に減らすことのできるイ
ミノアルキレンホスホン酸の一族を提供することであ
る。
【0018】本発明の更に他の目的は、そのような系と
接触する金属表面上のスケール形成を効果的に防ぐこと
のできるイミノアルキレンホスホン酸の一族を提供する
ことである。
【0019】本発明の更に他の目的は、そのような系に
おける鉄系金属の局部腐食、全面腐食、金属表面上での
スケール形成を同時に防ぐことのできるイミノアルキレ
ンホスホン酸の一族を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、水系における
腐食性システム水と接触する鉄ベースの金属表面の局部
腐食及び全面腐食の両方を含む腐食を防ぐためにイミノ
アルキレンホスホン酸を使用することに関する。本発明
はまた、水系中のスケール形成性システム水と接触する
金属の表面でのスケールの形成、堆積及び付着を制御す
るためにイミノアルキレンホスホン酸を使用することに
関する。
【0021】本発明は、鋼材料の局部腐食及び全面腐食
を防ぐのに使用でき、また工業用水系と接触する金属表
面にスケールの形成を防ぐためにも使用できる化合物を
提供する。前記腐食及びスケール抑制の効果を持った化
合物は次の一般式(I)で示される:
【0022】
【化13】
【0023】(ここに、Lは置換された、又は非置換の
アルキレン基を表し;Aはホスホノ基を表し;そしてR
はハロゲン原子、置換されたもしくは非置換のアルキル
基もしくはアリール基を表し、又はLと結合して環を形
成していてもよい)。
【0024】式(I)で示される化合物を以下に詳細に
説明する。式(I)において、Lは好ましくは、置換さ
れていてもよい炭素原子数1〜10の、より好ましくは
炭素原子数1〜6の直鎖の又は分枝のアルキレン基を表
す。Lで表されるアルキレン基の好ましい例は、メチレ
ン、エチレン、及びプロピレンを含む。Lについての有
用な置換基としては、カルボキシル基、スルホキシ基、
ホスホノ基、ホスフィン基及びヒドロキシル基がある。
【0025】式(I)において、Aはホスホノ基を表
す。L−Aの好ましい例を挙げれば、ホスホノメチル
基、ホスホノエチル基、ホスホノプロピル基、ホスホノ
ブチル基、ホスホノフェニルメチル基、及びホスホノカ
ルボキシメチル基がある。ホスホノメチル基及びホスホ
ノエチル基が特に好ましい。
【0026】式(I)において、Rは好ましくは、水素
原子、又は炭素原子数1〜10の直鎖のもしくは分枝鎖
のアルキル基を表す。より好ましいのは、置換されてい
てもよい炭素原子数1〜5のアルキル基である。有用な
置換基の中には、スルホキシ基、ホスホノ基、ホスフィ
ン基及びヒドロキシル基がある。前記R基は、2又はそ
れ以上の置換基があってもよい。Rの好ましい例として
は、水素、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、
カルボキシプロピル基、スルホメチル基、スルホエチル
基、スルホプロピル基、スルホブチル基、ホスホノメチ
ル基、ホスホノエチル基、ホスホノプロピル基、及びホ
スホノブチル基がある。
【0027】式(I)において、A又はRの置換基は、
アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム又はア
ルミニウムであってよい。L及びRは環としてつながっ
ていてもよい。
【0028】
【化14】
【0029】一般式(I)で示される化合物は、EP
0439142 A1に、発色用組成物として開示され
ている。ここでは、それらは意外にも、鋼材料の有効な
局部腐食抑制剤及び鋼材料の全面腐食抑制剤、並びに有
効なスケール防止剤であることが発見された。
【0030】式(I)で示される化合物は、商業的に入
手可能なヒドロキシルアミン酸塩を用いるアルキレーシ
ョン、親核性置換反応、付加反応、又はマンニッヒ反応
により合成され得る。特に、式(I)で示される化合物
は、西ドイツ特許1159634、Inorganic
Chimica,Vol.93,(1986)101
に記載された方法に従って合成できる。
【0031】一般式(I)で示される化合物は、冷却水
装置中の炭酸カルシウムスケールの付着の制御に特に有
利である。しきい効果が示され、それによりスケール形
成性塩結晶の形成及び伝熱表面への付着が低い温度レベ
ルで示される。
【0032】0.1〜500ppm の量の式(I)で示さ
れる化合物は、単独で、工業用水及びスケールと接触す
る鉄材料上の局部腐食、全面腐食を防ぐのに使用でき
る。好ましくは、0.2〜100ppm が使用できる。最
も好ましくは、0.2〜20ppm を使用できる。
【0033】更に、0.1〜500ppm の量の式(I)
で示される化合物は、他の鉄金属腐食抑制剤、黄色金属
腐食抑制剤、スケール抑制剤、分散剤、殺生剤、及び添
加物と組み合わせて使用することができる。そのような
組み合わせは、腐食抑制剤、スケール抑制剤、分散及び
バクテリア制御に関して相乗効果を発揮する。
【0034】式(I)で示される化合物と組み合わせて
使用できる他の腐食抑制剤の例としては、燐含有無機化
合物、例えばオルト燐酸、ピロ燐酸、ポリ燐酸;ヒドロ
キシカルボン酸及びそれらの塩、例えばグルコン酸;グ
ルカル酸;Zn2+;Ce2+;MoO6 2- ;WO4 2- ;亜
硝酸根;及びN,N−ビス(メチレンホスホン酸)、例
えばEBO、HEDP及びPBTCがある。
【0035】式(I)で示される化合物と組み合わせて
使用できる黄色金属腐食抑制剤の例としては、ベンゾト
リアゾール、トリトリアゾール、メルカプトベンゾチア
ゾール及び他のアゾール化合物がある。化合物(I)と
組み合わせて使用できる他のスケール抑制剤の例として
は、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、アクリル
酸とメタクリレートとのコポリマー、アクリル酸とアク
リルアミンとのコポリマー、ポリマレイン酸、アクリル
酸とマレイン酸とのコポリマー、ポリエステル、ポリア
スパラギン酸、機能化したポリアスパラギン酸、アクリ
ル酸のターポリマー類、及びアクリルアミド/スルホメ
チル化アクリルアミンコポリマー類、HEDP(1−ヒ
ドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸)、PBT
C(2−ホスホノ−ブタン−1,2,4−トリカルボン
酸)、AMP(アミノトリ(メチレンホスホン酸)、
N,N−ビス(メチレンホスホン酸)類及びこれらの混
合物がある。
【0036】化合物(I)と組み合わせて使用できる殺
生剤の例としては、酸化性殺生剤、例えばCl2 、Na
OCl,Br2 ,NaOBr,又は非酸化性殺生剤、例
えばグルタールアルデヒド、イソチオゾリン類(5−ク
ロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−5−オン及び
2−メチル−4−イソチオアゾリン−3−オン)、スル
ファミン酸で安定化した漂白剤及びスルファミン酸で安
定化した臭素がある。
【0037】冷却水装置を処理するために、前記化合物
は冷却塔に又は短時間で良好な混合が達成できるいずれ
かの他の場所で、加えることができる。もし、酸化性殺
生剤がヒドロキシイミノアルキレンホスホン酸と組み合
わせて加えられるならば、これらの2つの成分の添加点
は化学的相互作用を避けるために充分離れているべきで
ある。全ての他の場合において、添加の順序は重要でな
い。
【0038】本発明は、工業システム内でスケール形成
性工業用水と接触する金属表面上のスケール形成を防ぐ
方法であって、前記水を有効スケール抑制量の次式
(I)で示される水溶性ホスホン酸で処理する工程を含
む方法である:
【0039】
【化15】
【0040】(ここに、Rは、水素、C1 〜C10のアル
キル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホキシ
基、ホスホノ基及びホスフィン基からなる群から選ば
れ;LはC1 〜C10のアルキル基からなる群から選ば
れ;そしてAはホスホノメチル基、ホスホノエチル基、
ホスホノプロピル基、ホスホノブチル基、ホスホノフェ
ニルメチル基及びホスホノカルボキシメチル基からなる
群から選ばれる)。前記工業システムは冷却水塔であっ
てよく、前記工業用水は冷却水であってよい。
【0041】ここで用いている用語「システム」は、水
を利用する全ての工業プロセスと、定義される。このシ
ステムは、主として水系の流体、又はやはり水を含む主
として水系の流体を含み得る。そのようなシステムは、
ボイラー又は冷却水塔を利用する工業プロセスとして見
いだされる。例えば、食品加工産業はそのようなシステ
ムを利用する必要とする産業である。
【0042】本発明は、スケール形成工業プロセス水と
接触する金属表面上に形成されるスケールを防止する方
法であって、前記水を有効なスケール抑制量の次式(I
I)で示される水溶性ホスホン酸と処理する方法であ
る:
【0043】
【化16】
【0044】(ここに、R1 は、水素、カルボキシル
基、C1 〜C30アルキル基からなる群から選ばれ;R2
は、水素、C1 〜C10のアルキル基、アリール基、アル
キルカルボキシル基、アルキルスルホキシ基、アルコキ
シ基、アルキルアミノ基及びカルボキシル基からなる群
から選ばれ;そしてMはアルカリ金属イオン、アルカリ
土類金属イオン、アンモニウム塩、亜鉛塩及びアルミニ
ウム塩からなる群から選ばれる)。
【0045】前記工業プロセス水は冷却水であり得る。
前記スケールは炭酸カルシウムであり得る。更に、前記
スケールはシステム水から誘導されてもよく、硫酸カル
シウム、燐酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、炭酸マグ
ネシウム、ケイ酸マグネシウム、燐酸マグネシウム、炭
酸バリウム、硫酸バリウム、ケイ酸バリウム、燐酸バリ
ウム及び酸化鉄を含む。冷却水はまた、殺生剤を含んで
もよい。
【0046】本発明はまた、スケール形成性工業プロセ
ス水と接触する金属表面上でのスケール形成を防ぐ方法
であって、前記水を、有効なスケール抑制量の次式(II
I)で示される水溶性ホスホン酸で処理することを含む方
法である:
【0047】
【化17】
【0048】(ここに、R1 は、水素、カルボキシル
基、C1 〜C30アルキル基及びアリール基からなる群か
ら選ばれ;R2 は、水素、C1 〜C10のアルキル基、ア
リール基及びカルボキシル基からなる群から選ばれ;そ
してMはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオ
ン、アンモニウム塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩からな
る群から選ばれる)。
【0049】前記工業プロセス水は冷却水であり得る。
前記スケールは炭酸カルシウムであり得る。更に、前記
冷却水は殺生剤を含み得る。
【0050】本発明はまた、スケール形成性工業プロセ
ス水と接触する金属表面上でのスケール形成を防ぐ方法
であって、前記水を、有効なスケール抑制量の次式(I
V)で示される水溶性ホスホン酸で処理することを含む
方法である:
【0051】
【化18】
【0052】(ここに、R2 は、水素、C1 〜C10のア
ルキル基、アリール基及びカルボキシル基からなる群か
ら選ばれ;xは1〜10の整数であり;そしてMはアル
カリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウ
ム塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩からなる群から選ばれ
る)。
【0053】前記工業プロセス水は冷却水であり得る。
前記スケールは炭酸カルシウムであり得る。更に、前記
冷却水は殺生剤を含み得る。
【0054】本発明はまた、スケール形成性工業プロセ
ス水と接触する金属表面上でのスケール形成を防ぐ方法
であって、前記水を、有効なスケール抑制量の次式
(V)で示される水溶性ホスホン酸で処理することを含
む方法である:
【0055】
【化19】
【0056】(ここに、R2 は、水素、C1 〜C10のア
ルキル基、アリール基及びカルボキシル基からなる群か
ら選ばれ;そしてMはアルカリ金属イオン、アルカリ土
類金属イオン、アンモニウム塩、亜鉛塩及びアルミニウ
ム塩からなる群から選ばれる)。
【0057】前記工業プロセス水は冷却水であり得る。
前記スケールは炭酸カルシウムであり得る。更に、前記
冷却水は殺生剤を含み得る。
【0058】本発明はまた、スケール形成性工業プロセ
ス水と接触する金属表面上でのスケール形成を防ぐ方法
であって、前記水を、有効なスケール抑制量の次式(V
I)で示される水溶性ホスホン酸で処理することを含む
方法である:
【0059】
【化20】
【0060】(ここに、xは1〜10であり;そしてM
はアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属である)。
【0061】前記工業プロセス水は冷却水であり得る。
前記ホスホン酸は、N−ヒドロキシ−N,N−ビス(メ
チレンホスホン酸)アミンであり得る。前記スケールは
炭酸カルシウムであり得る。更に、前記冷却水は殺生剤
を含み得る。
【0062】本発明は、工業システム内の腐食性工業用
水と接触する金属表面上での腐食の防止の方法であっ
て、前記水を有効な腐食抑制量の次式(I)で示される
水溶性ホスホン酸で処理する工程を含む方法である:
【0063】
【化21】
【0064】(ここに、Rは水素、C1 〜C10のアルキ
ル基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホキシ
基、ホスホノ基及びホスフィン基からなる群から選ば
れ;LはC 1 〜C10のアルキル基からなる群から選ば
れ;Aはホスホノメチル基、ホスホノエチル基、ホスホ
ノプロピル基、ホスホノブチル基、ホスホノフェニルメ
チル基及びホスホノカルボキシメチル基からなる群から
選ばれる)。
【0065】更にまた、本発明は、腐食性工業用水と接
触する金属表面上での腐食の防止の方法であって、前記
水を有効な腐食抑制量の次式(II)で示される水溶性ホ
スホン酸で処理する方法である:
【0066】
【化22】
【0067】(ここに、R1 は水素、及びC1 〜C30
アルキル基からなる群から選ばれ;R 2 はC1 〜C10
アルキル基、アリール基及びカルボキシル基からなる群
から選ばれ;そしてMはアルカリ金属イオン、アルカリ
土類金属イオン、アンモニウム塩、亜鉛塩及びアルミニ
ウム塩からなる群から選ばれる)。
【0068】前記工業プロセス水は冷却水であり得る。
【0069】本発明はまた、腐食性工業用水と接触する
金属表面上での腐食の防止の方法であって、前記水を有
効な腐食抑制量の次式(III)で示される水溶性ホスホン
酸で処理する方法である:
【0070】
【化23】
【0071】(ここに、R1 は水素、及びC1 〜C30
アルキル基、及びアリール基からなる群から選ばれ;R
2 はC1 〜C10のアルキル基、アリール基及びカルボキ
シル基からなる群から選ばれ;そしてMはアルカリ金属
イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウム塩、亜
鉛塩及びアルミニウム塩からなる群から選ばれる)。
【0072】前記工業プロセス水は冷却水であり得る。
【0073】本発明はまた、腐食性工業用水と接触する
金属表面上での腐食の防止の方法であって、前記水を有
効な腐食抑制量の次式(IV)で示される水溶性ホスホン
酸で処理する方法である:
【0074】
【化24】
【0075】(ここに、R2 はC1 〜C10のアルキル
基、アリール基及びカルボキシル基からなる群から選ば
れ;xは1〜10の整数であり;そしてMはアルカリ金
属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウム塩、
亜鉛塩及びアルミニウム塩からなる群から選ばれる)。
【0076】前記工業プロセス水は冷却水であり得る。
【0077】本発明はまた、腐食性工業用水と接触する
金属表面上での腐食の防止の方法であって、前記水を有
効な腐食抑制量の次式(V)で示される水溶性ホスホン
酸で処理する方法である:
【0078】
【化25】
【0079】(ここに、R2 はC1 〜C10のアルキル
基、アリール基及びカルボキシル基からなる群から選ば
れ;そしてMはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属
イオン、アンモニウム塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩か
らなる群から選ばれる)。
【0080】前記工業プロセス水は冷却水であり得る。
【0081】本発明はまた、腐食性工業用水と接触する
金属表面上での腐食の防止の方法であって、前記水を有
効な腐食抑制量の次式(VI)で示される水溶性ホスホン
酸で処理する方法である:
【0082】
【化26】
【0083】(ここに、xは1〜10であり;そしてM
はアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アン
モニウム塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩からなる群から
選ばれる)。
【0084】前記工業プロセス水は冷却水であり得る。
【0085】前記ホスホン酸はN−ヒドロキシ−N,N
−ビス(メチレンホスホン酸)アミンであり得る。
【0086】
【実施例】以下の実施例は、好ましい具体例及び本発明
の有用性を記載し、特許請求の範囲に別なことを述べて
いない限り、本発明を限定するものではない。
【0087】(例1)機械的攪拌機、コンデンサー、温
度計及び添加ロートを備えた四つ口フラスコに、燐酸
(80.0g,1.0モル)、濃縮塩酸(113.4
g)、ヒドロキシルアミン塩酸(34.8g,0.50
モル)及び脱イオン水(100.0g)を加えた。この
混合物を、窒素ガス流の下85℃に加熱した。30%の
ホルムアルデヒド水溶液(162.1、2.0モル)を
45分〜1時間かけて滴々加えた。この溶液を攪拌しな
がら80〜90℃に、追加の2.5時間加熱し、N−ヒ
ドロキシ−N,N−ビス(メチレンホスホン酸)アミン
〔HON(Ch2 PO3 22 〕を合成した。この化
合物の合成は13C及び31P NMR分光分析で確認し
た。
【0088】(例2)実験用組み立て設備を使用してF
eフォイルの最大進入(又は点食)速度を測定した。こ
の作用電極(WE)は、純度99.5%で厚さ25μm
のFeフォイル(Goodfellow Ltd.)で
あった。溶液に曝された表面積は0.636cm2 であっ
た。この作用電極フォイルをナイロンホルダー上に載せ
た。ステンレススチールスクリュープレッサ(pres
ser)を用いてこのフォイルをホルダーに固定した。
薄く(例えば、厚さ約0.15mm)、平坦なViton
O−リングを用いて前記ステンレススチールプレッサと
作用電極フォイルを分離した。前記ステンレススチール
プレッサは補助電極としても使用した。次いで、それを
電気的に5.6オームの抵抗器に接続し、次いで1.5
Vのバッテリーに接続し、最後に抵抗ゼロの電流計に接
続した。対向電極(CE)として高密度グラファイト軸
を使用した。参照電極(RE)として飽和カロメル電極
を使用した。作用電極、そのホルダー、参照電極及び対
向電極を、実験の間に前記試験溶液中に浸漬した。前記
試験溶液は、120mg/LのCaCl2 、68mg/Lの
MgSO4 、150mg/LのNaHCO3 、及び105
mg/LのNaClを含んでいる。試験条件下での温度は
23〜24℃であった。実験の間、必要に応じて0.0
1MのH2 SO4 を添加することにより、pHを8.4±
0.2に維持した。ゼロ抵抗の電流計(ZRA)を用い
て補助電極及び対向電極の間の電流、及び系の腐食電位
を測定した。補助電極はナイロンホルダー及び熱収縮性
テフロンチューブによりこの溶液から標準的に絶縁し
た。腐食の攻撃による金属フォイルの進入の前に、対向
電極により腐食電位を測定した。前記ZRA電流は、対
向電極と補助電極の間の電気回路は完成されていないの
で、ゼロ(非常に低いバックグラウンド値)である。一
旦、金属フォイル(即ち、作用電極)の進入が起こる
と、電解液(即ち、試験溶液)は、この組み立て設備中
で漏れ、対向電極(グラファイト)及び補助電極(ステ
ンレススチール圧縮物)の間の電気的接続の完了とな
る。これが起こるや否や、前記ZRAは電流及び新しい
腐食電位を検出するであろう。前記ZRA電流及び腐食
電位はアナログ→デジタル変換器を経由してZRAに接
続されたコンピューターにより、規則的に(1記録/1
0分以下)記録したので、浸漬と穿孔の間の時間は、コ
ンピューターデータ記録から容易に得ることができる。
浸漬と穿孔の間の時間t及び金属フォイル厚さdを用い
て、以下の式に従って、最大点食速度又は最大穿孔速度
を計算することができる:最大穿孔速度(mpy)=3
44.9(d/t)ここに、dの単位はμm であり、t
に付いては時間(hr)である。mpyはミリインチ/
年を表す。
【0089】バッテリーの使用は強い電界を与えて、一
旦漏れが起こると、電解質を駆動してナイロンホルダー
の内側に移行させ、充分に高い検出可能な電流を発生さ
せて検出精度を改善することであった。別の実験は、こ
こに記載した組み立て設備を用いて数分未満に漏れを検
知できた。5.6オームの抵抗器の使用は、前記ZRA
を通って通過する電流の大きさを減らすためであった。
【0090】全ての溶液は分析グレードの化学物質又は
商業的に入手可能な製品を用いて調製した。この試験は
室温で、通気条件下に行った。この溶液のpHは自動pH調
節器を経由して0.01MのH2 SO4 を加えることに
より制御した。pH変化は、目標値の±0.2以内であっ
た。この溶液の体積変化は、試験の間、5%以下であっ
た。磁気攪拌もこの試験で用いた。前記Feフォイルは
浸漬の前にアセトンで洗浄した。
【0091】上記試験手順を用いて表1の結果を得た。
比較的低い最大進入速度が望ましいのであるから、本発
明のホスホン酸は、現在使用されているHEDP、PB
TC、EBO、Na2 MoO4 、及びオルト燐酸よりも
効果的な性能を発揮することが明らかである。
【0092】比較的低い最大進入速度が望ましいのであ
るから、これらの結果は、ヒドロキシルイミノビス(メ
チルホスホン酸)は試験した化合物の内で最も効果的な
点食抑制剤であることを示している。それは、試験条件
下では、MoO4 、オルト燐酸、HEDP、PBTC及
びEBOのような周知の抑制剤よりも、一層効果的であ
る。それは、殆ど淀んだ(又は低い流速の)溶液中でさ
えも、最大点食速度(又は進入速度)を減らすのに有効
である。この淀んだ溶液中では、点食又は局部腐食速度
が、同じ溶液であっても比較的高い流速であるものより
も実質的に比較的大きい傾向がある。それは、溶液側で
の比較的高い度合いの不均一性(即ち、pH、及び濃度勾
配)は、淀んだ条件下ではより一層容易に発達すること
ができるからである。ヒドロキシイミノビス(メチルホ
スホン酸)(又はHIB)の他の魅力的特性は、それが
低い投与量(例えば、5mg/L)でも最大点食速度を減
らすのに効果的であることである。一方、同じ投与条件
下では、周知の局部腐食抑制剤MoO4 2- は点食の促進
剤であることが見いだされた(表1参照)。これら結果
は、計算された抑制効果値によりまとめられている。こ
のまとめはHIB単独では他の処理剤より有効であり、
ポリマーと組み合わせたHIBは、ポリマーと組み合わ
せた他の従来の処理剤と同じくらい有効である。これら
の結果は、不充分な投与量では、点食が促進される(又
は所謂「危険な」腐食抑制剤である)モリブデン酸根の
ような他の周知の陽極抑制剤と異なり、HIBは、低い
投与量でも本質的に安全であることを示している。
【0093】 〔表1〕 合成プラント水中のFeの最大進入速度 最大進入速度 平均 処理 溶液 (mpy) mpy I.E.1 ブランク 淀んだ 952.7 〃 淀んだ 214.5 〃 淀んだ 303.8 490 ポリ(アクリルアミド/ 淀んだ 289.0 アクリル酸)2 〃 淀んだ 648.0 469 4.3%ポリ(アクリルアミド/ 淀んだ 91 91 81 % アクリル酸)2 +EBO3 ポリ(アクリルアミド/ 淀んだ 90.0 アクリル酸)2 +HIB4 〃 淀んだ 83 86 82 %ブランク 攪拌された 104 104 ポリ(アクリルアミド/ 攪拌された 99 99 4.8%アクリル酸)2 EBO3 攪拌された 96 96 7.7% HIB4 攪拌された 50 50 51.9% 化合物15 攪拌された 165 165 -58.7% HEDP6 攪拌された 126 126 -21.1%PBTC7 攪拌された 180 180 -73.1% ポリ(アクリルアミド/ 攪拌された 83 83 20.2%アクリル酸)2+化合物28 1=抑制効果、〔平均(ブランク)−平均(処理)〕/平均(ブランク)で計 算。 2=アクリルアミン対アクリル酸コポリマーのモル比3:1、MW10,000〜12 ,500、1mg/1添加。 3=ヒドロキシエチルビス(ホスホノメチル)アミンN−オキサイド、5mg/ 1添加。 4=ヒドリキシイミノビス(メチルホスホン酸)、5mg/1添加。 5=Na2 MoO4 、5mg/1(MoO4 2- として)添加。 6=1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、5mg/1添加。 7=2−ホスホノ−ブタン−1,2,4−トリカルボン酸、5mg/1添加。 8=オルト燐酸、5mg/1添加。
【0094】式(I)で示される化合物は、表1に示し
たように、MoO4 2- 及びPO4 3-のような無機腐食抑
制剤、及びHEDP、PBTC、及びEBOのような有
機腐食抑制剤よりも良好な局部腐食抑制を与える。
【0095】(例3)予備研磨した炭素鋼(C101
0)の円筒形チューブ(長さ=0.5インチ、外径=
0.5インチ、面積=5cm2 )をMICROSTOP
STOP−OFF TMラッカー(Pyramid Pla
stic Inc.から入手可能)でシールし、Pin
e回転子に取り付けたものを作用電極として用いた。こ
の電極を600グリットのSiCサンドペーパーで磨
き、アセトン及び脱イオン水で洗浄し、ラッカーを適用
する前にKIMWIPESTMで乾燥した。次いで、この
電極を空気中に約15分置き、浸漬の前にペイントを乾
燥させた。対向電極は2本の高密度グラファイト棒であ
った。飽和カロメル電極を参照電極として使用した。作
用電極表面から約1〜2mmの所に小さなLuggin毛
管開孔部を設けることにより、溶液抵抗降下を最小にし
た。A.C.インピーダンス実験は、低腐食速度(例え
ば、Rp>3000オームcm2 又は<7〜9mpy)に
おいては通常全測定分極抵抗(Rp)に寄与する部分は
10%以下であることを示している。
【0096】700mLの溶液を保有するGreene
Cell(EG&G Princeton Appli
ed Researchから入手可能)を試験で用い
た。この試験溶液は、脱イオン水、分析用化学物質、及
び本発明において記載した方法に従って合成した化学物
質から調製した。この溶液を通気し、熱的及び化学的定
常状態にならせた(典型的には約0.5時間)後、この
作用電極を浸漬した。前記セルの全ての開口部をゴム栓
又はSARAN WRAPTMで覆い、蒸発による溶液の
損失が最小になるようにした。蒸発による損失は通常2
4時間以内に10%未満である。全てのベンチトップ
(bench−top)試験は38℃±0.3℃で行っ
た。
【0097】EG&G Princeton Appl
ied Research Model 273ポテン
シオスタット及びEG&Gソフトウェアパッケージ(M
352及びHeadstart)の制御の下でDell
386SXコンピューター操作を用いて、電気化学的
測定を行った。20〜24時間の浸漬の後、電極の分極
抵抗を、作用電極に少しの過電圧(±15mV対
corr)を負荷することにより、測定した。分極抵抗測
定の直ぐ後、疑似定常状態ポテンシオダイナミック(p
otentiodynamic)陰極及び陽極走査(例
えば、0.2mV/秒)を行った。これらの測定は、腐
食電位で開始し、陰極方向又は陽極方向に200mVま
で分極させた。最初に陰極ブンランチ(cathodi
c branch)を記録した。陽極走査は、陰極走査
の完了後約0.5時間に行った。前記腐食速度は、線状
log(i)の陽極ブランチ(anidic bran
ch)又は陰極ブランチ(cathodic bran
ch)対分極曲線の電位領域の腐食電位への外挿法から
決定するか、又はStern−Greary式の使用に
より分極抵抗から決定した。疑似定常状態ポテンシオダ
イナミックスキャン(potentio dynami
c scans)から決定したターフェルスロープ(T
afel slopes)を用いて測定した分極抵抗か
ら腐食速度を計算した。表2に示した腐食速度は、分極
抵抗速度、陽極ターフェル及び陰極ターフェル外挿速度
の平均として計算した。
【0098】 〔表2〕 合成プラント5 中の全面腐食の抑制の評価結果 腐食速度 (mpy) I.E.1 浸漬時間 (時間) 平均% ブランク 20 - 24 23.8 0 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸)2 20 - 24 32.6 -37.0 10ppm EBO3 20 - 24 13.5 43.3 10ppm EBO3 + 20 - 24 8.69 63.5 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸)2 20ppm EBO3 + 20 - 24 6.12 74.3 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸)2 40ppm EBO3 + 20 - 24 0.99 95.8 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸)2 20ppm EBO3 + 46 37.6 -57.8 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸)2 40ppm EBO3 + 72 0.69 97.1 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸)2 10mg/L HIB4 + 20 - 24 6.25 73.8 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸)2 20mg/L HIB4 + 20 - 24 0.83 96.5 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸)2 40mg/L HIB4 + 20 - 24 0.064 99.7 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸)2 40mg/L HIB4 + 44 - 47 0.018 99.9 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸)2 40mg/L HIB4 + 120 - 122 0.19 99.2 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸)2 ブランク 16 15.7 0 5mg/L ポリ(アクリルアミド/ 16 16 -1.91 アクリル酸 15mg/L ポリ(アクリルアミド/ 16 17 -8.28 アクリル酸 30mg/L ポリ(アクリルアミド/ 16 12.3 21.7 アクリル酸 55mg/L ポリ(アクリルアミド/ 16 10.9 30.6 アクリル酸 30mg/L HIB4 16 2.67 83 25mg/L HIB4 +5mg/L 16 1.56 90.1 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸) 30mg/L EBO3 16 5.54 64.7 25mg/L HIB4 +5mg/L 16 3.76 76.1 ポリ(アクリルアミド/アクリル酸) 1=抑制効果、〔平均(ブランク)−平均(処理)〕/平均(ブランク)で計 算。 2=アクリルアミン対アクリル酸のモル比3:1、MW10,000〜12,500、1mg /1添加。 3=ヒドロキシエチルビス(ホスホノメチル)アミンN−オキサイド。 4=ヒドロキシイミノビス(メチルホスホン酸)。 5=実験条件:pH=8.4、100°F、160rpm、C1010、空気。
【0099】式(I)で示される化合物は、表2に示す
ように同じ投与量で、HEDP、PBTC及びEBOの
ような公知の有機燐酸よりもよい全面腐食抑制を提供す
る。
【0100】(例4)ヒドロキシイミノビス(メチルホ
スホン酸)又はHIBも、それらの腐食保護性能を高め
るために他の工業用水処理剤と組み合わせて使用するこ
とができる。例3に記載した試験手順を用いて、一般に
使用されている燐酸ベースの冷却水処理配合物の腐食抑
制性能に対するHIBの効果を調べる。各実験におい
て、1〜3成分を加え、試験した。何の処理もないとき
は、腐食速度は15.4である。結果が示すように、H
IBが溶液の成分の1つであるとき低い腐食速度が達成
された。これらの条件及び結果を表3に与える。
【0101】これらの結果は、HIBの添加は、燐酸ベ
ースの処理プログラムの存在下で腐食速度の実質的低下
に導く。これらの実験は、腐食条件をシミュレートする
ために比較的高い塩素濃度(400ppm Cl- )の存在
下で、軟水条件で同時にpH8で50mg/LのCaを添加
して、また硬水条件で同時にpH7で200mg/LのCa
を添加して、実施した。全ての溶液は50mg/LのMg
SO4 、200mg/LのNa2 SO4 、100mg/Lの
NaHCO3 −当初(全てCaCO3 として)、及び2
ppm のトリルトリアゾールを含んでいた。溶液のpHは必
要に応じて0.01MのH2 SO4 を加えることにより
調節した。他の実験条件:(1)温度:120°F;
(2)回転速度:160rpm;(3)電極サンプル:
C1010炭素鋼;(4)通気した;そして(5)16
時間浸漬。
【0102】HIBの使用は燐酸(塩)の使用を減らし
たが、それでも同等の又はよりよい腐食保護に導くこと
ができた。処理において燐酸(塩)使用量が低いこと
は、この処理を環境に対して一層フレンドリーにするで
あろう。
【0103】 〔表3〕 軟水/硬水条件下での軟鋼の腐食抑制に対するHIBの効果 Ca+2(mg/L 成分A1 HIB2 成分B3 腐食速度 CaCO3 (mg/L) (mg/L) (mg/L) (mpy) 200 0 0 0 15.4 200 0 0 30 19.5 200 40 0 30 13.3 200 40 5 30 8.28 200 40 10 30 3.32 200 40 20 30 1.48 200 70 10 30 0.77 200 100 0 30 3.43 200 100 10 30 0.64 50 0 0 0 18.0 50 0 0 30 14.8 50 100 0 30 13.8 50 100 5 30 0.87 50 100 20 30 1.23 1=12.15wt%のH3 PO4 、10.8wt%のK4 2 7 、0.0 05wt%のヘキサカリウムヘキサメチレンジアミンテトラキス(メチレンホス ホン酸)、及び3.5wt%のナトリウムトリアゾールの混合物。 2=ヒドロキシイミノビス(メチルホスホン酸)。 3=13.34wt%アクリル酸(50〜60%)/アクリルアミド(20〜 36%)/アミノメタンスルホネート(14〜20%)ターポリマー。
【0104】(例5)カルシウムイオン及び炭酸イオン
の飽和溶液からの炭酸カルシウム結晶の形成は、吸熱過
程であり、それ故このプロセスは比較的高い温度では比
較的高い駆動力を持ち、CaCO3 の沈殿は、高い温度
で最も容易に形成される。この試験では、関心のある温
度でのCaCO3 の沈殿の形成に対する抑制剤の傾向を
調べた。そのような沈殿は、非常に小さな粒子が相互に
又は表面に付着することにより生成すると見られてき
た。スケール抑制剤はこれらの小さな粒子の凝集と付着
を制限し、こうして冷却水系の熱交換器チューブ又はボ
イラーの金属表面のような他の工業用水処理装置の上に
形成されるCaCO3 付着物の量を減らすことを追求す
る。
【0105】攪拌及び沈殿試験において、カルシウム及
び重炭酸塩を加えて、選ばれた初期濃度を提供するよう
にした。次いで、与えられた濃度(表4に掲記)の抑制
剤を加えた。試験溶液の温度を122°F(又は50
℃)に維持した。希薄NaOH水を用いて、pHをゆっく
りと9.0に増し、2時間維持した。2時間の終点で、
1.0〜3.0mLの溶液のサンプルを取り、それを0.
45μL のフィルターでろ過した。最終溶解性カルシウ
ム濃度は、得られたろ過されたサンプル(表4の第3欄
に与えられている)について、原子吸光分光分析により
決定した。当初のカルシウム濃度から溶解性のカルシウ
ムの濃度を差し引いて、mg/L CaCO 3 で2.0H
r(時間)pptとして表4の第4欄に与えられたデー
タを生じた。それは、熱交換器表面上のCaCO3 から
のものであると予想されるカルシウムの量を表すものと
して用いることができる。次いで、残りの非ろ過溶液を
横に置き、室温(約22℃)で24時間放置した。この
期間に、この炭酸カルシウム粒子は底に「沈降」し、こ
の溶液の一部をこのサンプルのまさに頂部から溶液の一
部(典型的には1.00〜3.00mL)を採る。これら
のサンプル中の可溶性カルシウムの原子吸光分光分析
は、mg/L CaCO3 で、24.0Hr分散として第
5欄に掲記されたデータを与えた。これらの結果は抑制
剤の分散剤としての品質についての情報を与える。
【0106】 〔表4〕 溶解性ストレス試験3 中に得られたHIBについてのCaCO3 スケール抑制 溶液(mg/L) 2.0Hr Ca2+ 2.0Hr 2.0Hr Ca/NaHCO3 可溶物mg/L 沈殿物mg/L 分散物mg/L(mg/L) 抑制剤 CaCO3 CaCO3 CaCO3 500/500 なし 5.2 494.8 11.5 500/500 10mg/L PBTC2 160.1 339.9 207.1 300/300 10mg/L HIB1 166.9 133.1 181.1 400/400 10mg/L HIB1 117.3 282.3 122.7 500/500 10mg/L HIB1 163.9 336.1 177.1 600/600 10mg/L HIB1 106.6 493.4 110.4 700/700 10mg/L HIB1 57.4 642.6 56.8800/800 10mg/L HIB1 7.3 792.7 10.0 1=ヒドロキシイミノビス(メチルホスホン酸)、5ppm 添加。 2=2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸。 3=T=120°F、pH=9.0、CaはCaCl2 由来のもの。
【0107】これらの結果は、式(I)で示される化合
物は、CaCO3 スケール抑制のようなスケールに対し
ても効果があることを証明する。有効な炭酸カルシウム
スケール抑制剤であり、乏しいスケール抑制剤であるこ
とが周知であるPBTCを、HIBと比較する。HIB
はPBTCに比肩できる結果を与える。HIBの利点
は、それが腐食及びスケール抑制活性の両方を同時に示
すことである。
【0108】特許請求の範囲に定義された発明の概念及
び範囲から離れることなく、ここに記載した本発明の化
合物組成、操作及び方法の配列における変形を作ること
ができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/50 531 C02F 1/50 531K 532 532B 5/00 620 5/00 620B

Claims (38)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 工業システム内のスケール形成性工業用
    水と接触する金属表面上にスケールが形成するのを防止
    する方法であって、前記水を有効なスケール防止量の次
    式(I)で示される水溶性ホスホン酸で処理する方法: 【化1】 (ここに、Rは水素、C1 〜C10のアルキル基、ヒドロ
    キシル基、カルボキシル基、スルホキシ基、ホスホノ基
    及びホスフィン基からなる群から選ばれ;LはC 1 〜C
    10のアルキル基であり;そしてAはホスホノメチル基、
    ホスホノエチル基、ホスホノプロピル基、ホスホノブチ
    ル基、ホスホノフェニルメチル基及びホスホノカルボキ
    シメチル基からなる群から選ばれる)。
  2. 【請求項2】 前記工業システムが冷却水塔であり、前
    記工業用水が冷却水である請求項1の方法。
  3. 【請求項3】 前記スケールが炭酸カルシウムである請
    求項1の方法。
  4. 【請求項4】 前記冷却水が殺生剤を含む請求項2の方
    法。
  5. 【請求項5】 前記水溶性ホスホン酸が次式(II)で示
    されるものである請求項1の方法: 【化2】 (ここに、R1 は水素、カルボキシル基、C1 〜C30
    アルキル基から選ばれ;R2 は水素、C1 〜C10のアル
    キル基、アリール基、アルキルカルボキシル基、アルキ
    ルスルホキシ基、アルコキシ基、アルキルアミノ基及び
    カルボキシル基からなる群から選ばれ;そしてMはアル
    カリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウ
    ム塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩からなる群から選ばれ
    る)。
  6. 【請求項6】 前記工業システムが冷却水塔であり、前
    記工業用水が冷却水である請求項5の方法。
  7. 【請求項7】 前記スケールが炭酸カルシウムである請
    求項5又は6の方法。
  8. 【請求項8】 前記冷却水が殺生剤を含む請求項6の方
    法。
  9. 【請求項9】 前記水溶性ホスホン酸が次式(III)で示
    されるものである請求項1の方法: 【化3】 (ここに、R1 は水素、C1 〜C30のアルキル基及びア
    リール基から選ばれ;R 2 は水素、C1 〜C10のアルキ
    ル基、アリール基及びカルボキシル基からなる群から選
    ばれ;そしてMはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金
    属イオン、アンモニウム塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩
    からなる群から選ばれる)。
  10. 【請求項10】 前記工業システムが冷却水塔であり、
    前記工業用水が冷却水である請求項9の方法。
  11. 【請求項11】 前記スケールが炭酸カルシウムである
    請求項9の方法。
  12. 【請求項12】 前記冷却水が殺生剤を含む請求項10
    の方法。
  13. 【請求項13】 前記水溶性ホスホン酸が次式(IV)で
    示されるものである請求項1の方法: 【化4】 (ここに、R2 は水素、C1 〜C10のアルキル基、アリ
    ール基及びカルボキシル基からなる群から選ばれ;xは
    1〜10の整数であり;そしてMはアルカリ金属イオ
    ン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウム塩、亜鉛塩
    及びアルミニウム塩からなる群から選ばれる)。
  14. 【請求項14】 前記工業システムが冷却水塔であり、
    前記工業用水が冷却水である請求項13の方法。
  15. 【請求項15】 前記スケールが炭酸カルシウムである
    請求項13の方法。
  16. 【請求項16】 前記冷却水が殺生剤を含む請求項14
    の方法。
  17. 【請求項17】 前記水溶性ホスホン酸が次式(V)で
    示されるものである請求項1の方法: 【化5】 (ここに、R2 は水素、C1 〜C10のアルキル基、アリ
    ール基及びカルボキシル基からなる群から選ばれ;そし
    てMはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、
    アンモニウム塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩からなる群
    から選ばれる)。
  18. 【請求項18】 前記工業システムが冷却水塔であり、
    前記工業用水が冷却水である請求項17の方法。
  19. 【請求項19】 前記スケールが炭酸カルシウムである
    請求項17の方法。
  20. 【請求項20】 前記冷却水が殺生剤を含む請求項18
    の方法。
  21. 【請求項21】 前記水溶性ホスホン酸が次式(VI)で
    示されるものである請求項1の方法: 【化6】 (ここに、xは1〜10であり;そしてMはアルカリ金
    属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウム塩、
    亜鉛塩及びアルミニウム塩からなる群から選ばれる)。
  22. 【請求項22】 前記工業システムが冷却水塔であり、
    前記工業用水が冷却水である請求項21の方法。
  23. 【請求項23】 前記ホスホン酸が、N−ヒドロキシ−
    N,N−ビス(メチレンホスホン酸)アミンである請求
    項21の方法。
  24. 【請求項24】 前記スケールが炭酸カルシウムである
    請求項21の方法。
  25. 【請求項25】 前記冷却水が殺生剤を含む請求項22
    の方法。
  26. 【請求項26】 工業システム内の腐食性工業用水と接
    触する金属表面上の腐食を防止する方法であって、前記
    水を有効な腐食防止量の次式(I)で示される水溶性ホ
    スホン酸で処理する方法: 【化7】 (ここに、Rは水素、C1 〜C10のアルキル基、ヒドロ
    キシル基、カルボキシル基、スルホキシ基、ホスホノ基
    及びホスフィン基からなる群から選ばれ;LはC 1 〜C
    10のアルキル基であり;そしてAはホスホノメチル基、
    ホスホノエチル基、ホスホノプロピル基、ホスホノブチ
    ル基、ホスホノフェニルメチル基及びホスホノカルボキ
    シメチル基からなる群から選ばれる)。
  27. 【請求項27】 前記工業システムが冷却水塔である請
    求項26の方法。
  28. 【請求項28】 前記水溶性ホスホン酸が次式(II)で
    示されるものである請求項26の方法: 【化8】 (ここに、R1 は水素及びC1 〜C30のアルキル基から
    選ばれ;R2 は水素、C 1 〜C10のアルキル基、アリー
    ル基及びカルボキシル基からなる群から選ばれ;そして
    Mはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、ア
    ンモニウム塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩からなる群か
    ら選ばれる)。
  29. 【請求項29】 前記工業システムが冷却水塔である請
    求項28の方法。
  30. 【請求項30】 前記水溶性ホスホン酸が次式(III)で
    示されるものである請求項26の方法: 【化9】 (ここに、R1 は水素、C1 〜C30のアルキル基及びア
    リール基から選ばれ;R 2 は水素、C1 〜C10のアルキ
    ル基、アリール基及びカルボキシル基からなる群から選
    ばれ;そしてMはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金
    属イオン、アンモニウム塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩
    からなる群から選ばれる)。
  31. 【請求項31】 前記工業システムが冷却水塔であり、
    前記工業用水が冷却水である請求項30の方法。
  32. 【請求項32】 前記水溶性ホスホン酸が次式(IV)で
    示されるものである請求項26の方法: 【化10】 (ここに、R2 は水素、C1 〜C10のアルキル基、アリ
    ール基及びカルボキシル基からなる群から選ばれ;xは
    1〜10の整数であり;そしてMはアルカリ金属イオ
    ン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウム塩、亜鉛塩
    及びアルミニウム塩からなる群から選ばれる)。
  33. 【請求項33】 前記工業システムが冷却水塔である請
    求項32の方法。
  34. 【請求項34】 前記水溶性ホスホン酸が次式(V)で
    示されるものである請求項26の方法: 【化11】 (ここに、R2 は水素、C1 〜C10のアルキル基、アリ
    ール基及びカルボキシル基からなる群から選ばれ;そし
    てMはアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオン、
    アンモニウム塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩からなる群
    から選ばれる)。
  35. 【請求項35】 前記工業システムが冷却水塔である請
    求項34の方法。
  36. 【請求項36】 前記水溶性ホスホン酸が次式(VI)で
    示されるものである請求項26の方法: 【化12】 (ここに、xは1〜10であり;そしてMはアルカリ金
    属イオン、アルカリ土類金属イオン、アンモニウム塩、
    亜鉛塩及びアルミニウム塩からなる群から選ばれる)。
  37. 【請求項37】 前記工業システムが冷却水塔である請
    求項36の方法。
  38. 【請求項38】 前記ホスホン酸が、N−ヒドロキシ−
    N,N−ビス(メチレンホスホン酸)アミンである請求
    項36の方法。
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