JPH10165387A - 医用画像診断装置における画像表示方法 - Google Patents

医用画像診断装置における画像表示方法

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JPH10165387A
JPH10165387A JP8329392A JP32939296A JPH10165387A JP H10165387 A JPH10165387 A JP H10165387A JP 8329392 A JP8329392 A JP 8329392A JP 32939296 A JP32939296 A JP 32939296A JP H10165387 A JPH10165387 A JP H10165387A
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Masahiro Takizawa
澤 将 宏 瀧
Shigeru Watabe
部 滋 渡
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医用画像診断装置における画像表示方法にお
いて、表示画像内の特定の生体組織に対応した任意関数
を求めこの任意関数をその特定の生体組織に適用するこ
とにより当該生体組織の画像のコントラストを向上す
る。 【解決手段】 生体組織の二次元分布を画像化する医用
画像診断装置により得られた二次元画像に対し、特定の
生体組織を対象としてその画素値分布を解析し、この解
析により得られた上記特定の生体組織の画素値分布に基
づいて任意関数を最適化し、この最適化により決定され
た任意関数に基づいて画像の画素値を変換して表示する
ものである。これにより、表示画像内の特定の生体組織
に対応した任意関数を求めこの任意関数をその特定の生
体組織に適用することにより当該生体組織の画像のコン
トラストを向上することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば核磁気共鳴
(以下「NMR」と略記する)現象を利用して被検体
(生体)の所望部位の断層像を得る磁気共鳴イメージン
グ装置などの医用画像診断装置において得られる二次元
画像又は三次元データを表示する画像表示方法に関し、
特に表示画像内の特定の生体組織の画像についてコント
ラストを向上することができる医用画像診断装置におけ
る画像表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医用画像診断装置においては、被検体
(生体)の所望部位について収集した画像データをCR
T等のディスプレイに画像として表示し、その表示画像
を観察して行う診断に供していた。医用画像診断装置の
一例として磁気共鳴イメージング装置があるが、特にコ
ントラスト分解能の高い磁気共鳴イメージング装置で
は、コントラストを強調する等の目的のために画像に対
して処理を加えることにより、診断能を向上することが
できる。ここでは、従来の医用画像診断装置における画
像表示方法を説明するのに、磁気共鳴イメージング装置
を例に上げて説明する。
【0003】磁気共鳴イメージング装置は、NMR現象
を利用して被検体中の所望の検査部位における原子核ス
ピンの密度分布、緩和時間分布等を計測して、その計測
データから被検体の任意断面を画像表示するものであ
る。そして、従来の磁気共鳴イメージング装置は、図3
に示すように、被検体1に静磁場を与える静磁場発生手
段(2)と、該被検体1に傾斜磁場を与える傾斜磁場発
生手段(3)と、上記被検体1の生体組織を構成する原
子の原子核に核磁気共鳴を起こさせる高周波パルスをあ
る所定のパルスシーケンスで繰り返し印加するシーケン
サ4と、このシーケンサ4からの高周波パルスにより被
検体の生体組織の原子核に核磁気共鳴を起こさせるため
に高周波信号を照射する送信系5と、上記の核磁気共鳴
により放出されるエコー信号を検出する受信系6と、こ
の受信系6で検出したエコー信号を用いて画像再構成演
算を行い二次元画像を作成する信号処理系7とを備え、
核磁気共鳴により放出されるエコー信号の計測を繰り返
し行って断層像を得るようになっていた。
【0004】このような磁気共鳴イメージング装置にお
いて、例えば被検体の血流像を描出するには、上記シー
ケンサ4により被検体1内の血流を描出するパルスシー
ケンスを実行すると共に、このシーケンスを繰り返し行
って検査部位を一定間隔でスライスした多数枚の二次元
画像を収集し、これらをスライス面に垂直な方向に積み
重ねることにより、図4に示すように、三次元の血管デ
ータDbを得る。この三次元の血管データDbは、検査部
位に存在する血管B1,B2をそれぞれのスライス面内で
部分的に含む多数枚の二次元画像の集合である。このた
め、1本の血管がいくつかのスライスに分かれて映像化
されており、このままでは血管B1,B2の走行や形状を
把握するのは困難であった。
【0005】そこで、上記の三次元の血管データDbか
ら以下に述べる手法を用いて、X線血管造影像やDSA
と同様の投影血管像を作成することが行われている。図
4は血管B1,B2の一部分をそれぞれ部分的に含む連続
した多数枚の二次元画像をそのスライス面に直交する方
向に積み重ねた三次元の血管データDbから二次元の投
影像を得る方法を示している。この場合の投影方向は、
どのような方向からでもよい。一般的には、冠状断又は
矢状断或いは軸横断の方向に投影するが、血管B1,B2
の前後関係等の奥行き知覚を得るため、図4に示すよう
に、任意の軸A(例えば体軸)を中心として例えば0°
〜90°の範囲で5°〜10°おきに回転させて複数枚
の投影像I1〜Inを作成していた。そして、これらの投
影像I1〜Inを連続的に動画像として表示すると、血管
1,B2の構造を認識するのが容易となる。
【0006】ここで、上記の投影像I1〜Inを作成する
際、ある視点から三次元の血管データDbを投影するの
に「光線軌跡法」という方法を用いる。すなわち、視点
から投影面までに一つの光軸を設けたとき、その光軸上
にある血管の候補は、背景となるノイズよりも信号値が
大きいと予測される。従って、上記の光軸上にある信号
値の最大のものは、血管である可能性が非常に高い。そ
こで、この最大値のみで1枚の投影像を作成すれば、血
管像が得られることとなる。この方法は、「最大値投影
法」と呼ばれ、最も多用されている手法である。このよ
うな投影手法を用いて、複数の投影角の画像を作成する
ことにより、被検体の血管系の構造を観察していた。こ
のような磁気共鳴イメージング装置における投影血管像
の作成の目的は、被検体内の血管の走行、形態を造影剤
を用いることなしに正確に描出することであり、血管内
を一様にその他の組織よりも高いコントラストで表示す
ることが要求される。
【0007】上述のようにして得られた画像の表示に当
たっては、画像再構成の過程で通常は画素値の最大値が
画像表示階調の最大階調を越えないように画像の画素値
を線形に変換し、適当な画像表示階調(例えば4096階
調)で画像を表示している。これに対して、特開平4−
364829号公報に記載されているように、2乗演算
処理などの非線形関数を用いた処理により画像の画素値
を変換することで画像のコントラストを向上させる方法
が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の磁気共鳴イメージング装置における画像表示方法に
おいて得られた投影血管像では、血流速や血流プロファ
イルの変化というような生理的条件や、屈曲・蛇行のよ
うな形態的特徴によって画素値が変化することが頻繁に
見られた。これにより、診断の際に血管の走行や形態が
わかりづらく、誤診を引き起こす原因となることがあっ
た。また、細い抹消の血管では血管内のスピンの多重励
起による飽和や信号強度(プロトン密度)そのものの低
下により、生体内静止組織とのコントラストが低下して
いた。これに対し、特開平4−364829号公報に記
載された非線形関数を用いた処理を適用すると、画像の
コントラストは向上させることができるが、対象となる
画像の総てに一律に非線形関数を用いた処理を施してい
たので、個々の対象画像に対応した処理(コントラス
ト)とはならないことがあり、画像によっては却って観
察しにくいものとなることがあった。
【0009】そこで、本発明は、このような問題点に対
処し、表示画像内の特定の生体組織に対応した任意関数
を求めこの任意関数をその特定の生体組織に適用するこ
とにより当該生体組織の画像のコントラストを向上する
ことができる医用画像診断装置における画像表示方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、第一の発明による医用画像診断装置における画像表
示方法は、生体組織の二次元分布を画像化する医用画像
診断装置により得られた二次元画像に対し、特定の生体
組織を対象としてその画素値分布を解析し、この解析に
より得られた上記特定の生体組織の画素値分布に基づい
て任意関数を最適化し、この最適化により決定された任
意関数に基づいて画像の画素値を変換して表示するもの
である。
【0011】また、第二の発明による医用画像診断装置
における画像表示方法は、生体組織の三次元分布を得る
医用画像診断装置により得られた三次元データに対し、
特定の生体組織のボクセル値分布を解析し、この解析に
より得られた上記特定の生体組織のボクセル値分布に基
づいて任意関数を最適化し、この最適化により決定され
た任意関数に基づいて三次元データのボクセル値を変換
した後、二次元画像の作成を行って表示するものであ
る。
【0012】そして、上記特定の生体組織の画素値分布
又はボクセル値分布の解析は、対象とする二次元画像の
画素値又は三次元データのボクセル値のヒストグラムを
用い、このヒストグラム上で画像最大値に対して一定の
比率を有するしきい値を設け、このしきい値以下の値を
有し対象部位の存在しない背景領域の分布をヒストグラ
ム上から削除するものとしてもよい。
【0013】さらに、上記任意関数は、非線形関数であ
り、この非線形関数は入力画素値をXとし、出力画素値
をYとし、a,b,cを実数とした場合に、 で表される関数としてもよい。
【0014】さらにまた、上記特定の生体組織の画素値
分布又はボクセル値分布に基づいて行う任意関数の最適
化は、対象とする二次元画像の画素値又は三次元データ
のボクセル値のヒストグラム上の静止部のピーク及び半
値幅からしきい値を決定し、入力画素値又はボクセル値
のうち上記しきい値以下を総て0とするように関数を決
定するものとしてもよい。
【0015】また、上記二次元画像は生体組織の原子核
に生じる核磁気共鳴現象を利用して生体の断層像を得る
磁気共鳴イメージング装置により得られた画像であり、
上記特定の生体組織は生体内静止組織であり、上記任意
関数はその生体内静止組織の画素値を抑制するように設
定し、生体内の血管の走行を描出した二次元投影血流画
像における血管のコントラストを向上させるように画素
値を変換して表示するものとしてもよい。
【0016】さらに、上記三次元データは生体組織の原
子核に生じる核磁気共鳴現象を利用して生体の断層像を
得る磁気共鳴イメージング装置により得られたデータで
あり、上記特定の生体組織は生体内静止組織であり、こ
の生体内静止組織のボクセル値を検出することによりボ
クセル値分布を解析し、上記任意関数は生体内静止組織
のボクセル値を抑制するように設定し、三次元血管デー
タの全ボリュームデータに対して血管のコントラストを
向上させるようにボクセル値を変換した後、二次元投影
処理を行って表示するものとしてもよい。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明による医
用画像診断装置における画像表示方法の概要を示す説明
図であり、図2は上記画像表示方法のうち第一の発明の
手順を示すフローチャートである。まず、本発明による
画像表示方法が適用される医用画像診断装置の一例とし
て、磁気共鳴イメージング装置の全体構成を図3に示す
ブロック図を参照して説明する。この磁気共鳴イメージ
ング装置は、核磁気共鳴(NMR)現象を利用して被検
体の断層像を得るもので、図3に示すように、静磁場発
生磁石2と、傾斜磁場発生系3と、シーケンサ4と、送
信系5と、受信系6と、信号処理系7と、中央処理装置
(CPU)8とを備えて成る。
【0018】上記静磁場発生磁石2は、被検体1の周り
にその体軸方向または体軸と直交する方向に均一な静磁
場を発生させるもので、上記被検体1の周りのある広が
りをもった空間に永久磁石方式又は常電導方式あるいは
超電導方式の磁場発生手段が配置されている。傾斜磁場
発生系3は、X,Y,Zの三軸方向に巻かれた傾斜磁場
コイル9と、それぞれのコイルを駆動する傾斜磁場電源
10とから成り、後述のシーケンサ4からの命令に従っ
てそれぞれのコイルの傾斜磁場電源10を駆動すること
により、X,Y,Zの三軸方向の傾斜磁場Gx,Gy,G
zを被検体1に印加するようになっている。この傾斜磁
場の加え方により、被検体1に対するスライス面を設定
することができる。
【0019】シーケンサ4は、上記被検体1の生体組織
を構成する原子の原子核に磁気共鳴を起こさせる高周波
パルスをある所定のパルスシーケンスで繰り返し印加す
る制御手段となるもので、CPU8の制御で動作し、被
検体1の断層像のデータ収集に必要な種々の命令を送信
系5及び傾斜磁場発生系3並びに受信系6に送るように
なっている。さらに、上記被検体1内の血流を描出する
パルスシーケンスを実行しうるようになっている。
【0020】送信系5は、上記シーケンサ4から送出さ
れる高周波パルスにより被検体1の生体組織を構成する
原子の原子核に磁気共鳴を起こさせるために高周波信号
を照射するもので、高周波発振器11と変調器12と高
周波増幅器13と送信側の高周波コイル14aとから成
り、上記高周波発振器11から出力された高周波パルス
をシーケンサ4の命令に従って変調器12で振幅変調
し、この振幅変調された高周波パルスを高周波増幅器1
3で増幅した後に被検体1に近接して配置された高周波
コイル14aに供給することにより、電磁波が上記被検
体1に照射されるようになっている。
【0021】受信系6は、被検体1の生体組織の原子核
の磁気共鳴により放出されるエコー信号(NMR信号)
を検出するもので、受信側の高周波コイル14bと増幅
器15と直交位相検波器16とA/D変換器17とから
成り、上記送信側の高周波コイル14aから照射された
電磁波による被検体1の応答の電磁波(NMR信号)は
被検体1に近接して配置された高周波コイル14bで検
出され、増幅器15及び直交位相検波器16を介してA
/D変換器17に入力してディジタル量に変換され、さ
らにシーケンサ4からの命令によるタイミングで直交位
相検波器16によりサンプリングされた二系列の収集デ
ータとされ、その信号が信号処理系7に送られるように
なっている。
【0022】この信号処理系7は、CPU8と、磁気デ
ィスク18及び磁気テープ19等の記録装置と、CRT
等のディスプレイ20とから成り、上記CPU8でフー
リエ変換、補正係数計算、画像再構成等の処理を行い、
任意断面の信号強度分布あるいは複数の信号に適当な演
算を行って得られた分布を画像化してディスプレイ20
に断層像として表示するようになっている。さらに、上
記画像再構成後の三次元画像データを用いて投影処理を
行い二次元の投影像を作成するようになっている。
【0023】ここで、第一の発明による画像表示方法
は、上記の構成の磁気共鳴イメージング装置において、
図3に示す信号処理系7にて得られた二次元画像に対
し、特定の生体組織を対象としてその画素値分布を解析
し、この解析により得られた上記特定の生体組織の画素
値分布に基づいて任意関数を最適化し、この最適化によ
り決定された任意関数に基づいて画像の画素値を変換し
て表示するものである。
【0024】次に、この第一の発明による画像表示方法
の手順について、図1及び図2を参照して説明する。ま
ず、例えば図3に示す磁気共鳴イメージング装置を使用
して被検体の診断部位の二次元画像を収集する(図2の
ステップA)。これにより、図1(a)に示すように例
えば被検体の頭部の断層像が得られ、これが入力画像と
なる。次に、上記入力画像を対象としてその画素値のヒ
ストグラムを作成する(ステップB)。これにより、図
1(b)に示すように、横軸を画素値とし縦軸を画素数
とするヒストグラムが作成される。このとき、このヒス
トグラムには、静止組織のピークと背景ノイズのピーク
とが現れる。そして、上記ヒストグラム上で画素値の最
大値から、その最大値に対して一定の比率を有するしき
い値を計算する(ステップC)。これにより、図1
(b)に示すしきい値Sが設定される。
【0025】次に、上記画素値のヒストグラムから上記
のように設定したしきい値S以下を、図1(c)に示す
ように削除する(ステップD)。すなわち、図1(b)
に示すしきい値S以下の画素値を有する部分は、対象部
位の存在しない背景領域の分布として画素値のヒストグ
ラムから削除する。次に、上記画素値のヒストグラムを
平滑化する(ステップE)。その後、図1(c)に示す
ヒストグラムの度数のピークpを探す(ステップF)。
そして、そのピークpの半値qを決定する。
【0026】次に、上記ヒストグラムのピークp及びそ
の半値qから非線形関数の軸切片を計算する(ステップ
G)。すなわち、図1(c)において、ヒストグラム上
でピークpに対応する画素値をGpとする。また、上記
ヒストグラム上で半値qに対応する画素値のうち上記の
画素値Gpよりも大きいものには血管の画素値も含まれ
ているために厳密には静止組織の分布とは言えないの
で、ヒストグラム上で半値qに対応する画素値のうち上
記の画素値Gpよりも小さいものをその半値qに対応す
る画素値Gqとする。さらに、ヒストグラムの半値幅の
約半分に相当するwを以下のように決定する。 w=Gp−Gq …(1) ここで、図1(d)において、入力画素値をXとし、出
力画素値をYとし、軸切片をAとし、bを実数とする
と、任意関数としての非線形関数は次式のように決定さ
れる。
【0027】そして、上記非線形関数の軸切片Aは、上
記の画素値Gp、幅w、及びパラメータkを用いて次式
のように決定される。 A=Gp−w×k …(3) ただし、上記パラメータkは、非線形関数が静止組織の
領域を抑制するようにとる。これにより、上記の式
(2)で決定される非線形関数は、図1(d)に示すよ
うになり、b=1のときが破線で示すように直線にな
り、b=1/2のときが実線で示すように曲線になる。従
って、実数bは、1以下であり、望ましくは1/2以下で
ある。
【0028】次に、図1(a)に示す入力画像を画像の
最大画素値で正規化する(ステップH)。そして、図1
(d)に示す非線形関数により出力画素値を計算する
(ステップI)。この状態で、上記非線形関数に基づい
て画像の画素値を変換する処理は、最後の画素かどうか
判断する(ステップJ)。まだ処理の途中であれば、ス
テップJは“NO”側へ進み、ステップKで次の画素を
選択してステップIへ戻る。以後、ステップI→J→K
を繰り返す。
【0029】そして、最後の画素まで上記の処理が進ん
だら、ステップJは“YES”側へ進み、ステップLへ
入る。このステップLでは、ステップIで図1(d)に
示す非線形関数により出力画素値を計算した出力画像に
入力画像の最大画素値を乗算して、図1(e)に示すよ
うな例えば血管のみの最終的な出力画像を得て表示す
る。これにより、表示画像内の静止組織の画素値を低下
させると共に、血流の画素値を持ち上げ、かつ血流画素
間の画素値差を低減することにより、静止組織に対する
血管のコントラストを向上して血管内を一様に表示する
ことができる。
【0030】次に、第二の発明による画像表示方法は、
上記の構成の磁気共鳴イメージング装置において、図3
に示す信号処理系7にて得られた三次元データに対し、
特定の生体組織のボクセル値分布を解析し、この解析に
より得られた上記特定の生体組織のボクセル値分布に基
づいて任意関数を最適化し、この最適化により決定され
た任意関数に基づいて三次元データのボクセル値を変換
した後、二次元画像の作成を行って表示するものであ
る。
【0031】次に、この第二の発明による画像表示方法
の手順について、図1及び図2を参照して説明する。こ
の第二の発明では、扱うデータが二次元画像に対して三
次元データに変わったものであり、図1及び図2におい
て、画素値をボクセル値と読み換え、画素数をボクセル
数と読み換えて、図1及び図2に示す手順と全く同様に
して処理が進み、最適化により決定された任意関数とし
ての非線形関数に基づいて三次元データのボクセル値を
変換した後、二次元画像の作成を行って表示されるよう
になっている。これにより、上述と同様にして、表示画
像内の静止組織のボクセル値を低下させると共に、血流
のボクセル値を持ち上げ、かつボクセル間のボクセル値
差を低減することにより、静止組織に対する血管のコン
トラストを向上して血管内を一様に表示することができ
る。
【0032】なお、以上の説明においては、磁気共鳴イ
メージング装置における被検体の血流像描出について述
べたが、本発明はこれに限らず、磁気共鳴イメージング
装置において被検体の血流像描出以外の画像についても
適用することができ、さらに磁気共鳴イメージング装置
以外の他の医用画像診断装置の各種画像についても同様
に適用することができる。
【0033】
【発明の効果】本発明は以上のように構成されたので、
第一の発明によれば、生体組織の二次元分布を画像化す
る医用画像診断装置により得られた二次元画像に対し、
特定の生体組織を対象としてその画素値分布を解析し、
この解析により得られた上記特定の生体組織の画素値分
布に基づいて任意関数を最適化し、この最適化により決
定された任意関数に基づいて画像の画素値を変換して表
示することにより、表示画像内の特定の生体組織のコン
トラストを向上することができる。従って、例えば磁気
共鳴イメージング装置における被検体の血流像描出にお
いて、表示画像内の静止組織の画素値を低下させると共
に、血流の画素値を持ち上げ、かつ血流画素間の画素値
差を低減することにより、静止組織に対する血管のコン
トラストを向上して血管内を一様に表示することができ
る。
【0034】また、第二の発明によれば、生体組織の三
次元分布を得る医用画像診断装置により得られた三次元
データに対し、特定の生体組織のボクセル値分布を解析
し、この解析により得られた上記特定の生体組織のボク
セル値分布に基づいて任意関数を最適化し、この最適化
により決定された任意関数に基づいて三次元データのボ
クセル値を変換した後、二次元画像の作成を行って表示
することにより、表示画像内の特定の生体組織のコント
ラストを向上することができる。従って、例えば磁気共
鳴イメージング装置における被検体の血流像描出におい
て、表示画像内の静止組織のボクセル値を低下させると
共に、血流のボクセル値を持ち上げ、かつボクセル間の
ボクセル値差を低減することにより、静止組織に対する
血管のコントラストを向上して血管内を一様に表示する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による医用画像診断装置における画像表
示方法の概要を示す説明図である。
【図2】上記画像表示方法のうち第一の発明の手順を示
すフローチャートである。
【図3】本発明及び従来例による画像表示方法の実施に
使用される磁気共鳴イメージング装置の全体構成を示す
ブロック図である。
【図4】従来の画像表示方法におけるオブリーク撮像に
よる例えば血管像を投影表示する状態を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1…被検体 2…静磁場発生磁石 3…傾斜磁場発生系 4…シーケンサ 5…送信系 6…受信系 7…信号処理系 8…CPU

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体組織の二次元分布を画像化する医用
    画像診断装置により得られた二次元画像に対し、特定の
    生体組織を対象としてその画素値分布を解析し、この解
    析により得られた上記特定の生体組織の画素値分布に基
    づいて任意関数を最適化し、この最適化により決定され
    た任意関数に基づいて画像の画素値を変換して表示する
    ことを特徴とする医用画像診断装置における画像表示方
    法。
  2. 【請求項2】 生体組織の三次元分布を得る医用画像診
    断装置により得られた三次元データに対し、特定の生体
    組織のボクセル値分布を解析し、この解析により得られ
    た上記特定の生体組織のボクセル値分布に基づいて任意
    関数を最適化し、この最適化により決定された任意関数
    に基づいて三次元データのボクセル値を変換した後、二
    次元画像の作成を行って表示することを特徴とする医用
    画像診断装置における画像表示方法。
  3. 【請求項3】 上記特定の生体組織の画素値分布又はボ
    クセル値分布の解析は、対象とする二次元画像の画素値
    又は三次元データのボクセル値のヒストグラムを用い、
    このヒストグラム上で画像最大値に対して一定の比率を
    有するしきい値を設け、このしきい値以下の値を有し対
    象部位の存在しない背景領域の分布をヒストグラム上か
    ら削除することを特徴とする請求項1又は2記載の医用
    画像診断装置における画像表示方法。
  4. 【請求項4】 上記任意関数は、非線形関数であり、こ
    の非線形関数は入力画素値をXとし、出力画素値をYと
    し、a,b,cを実数とした場合に、 で表される関数であることを特徴とする請求項1又は2
    記載の医用画像診断装置における画像表示方法。
  5. 【請求項5】 上記特定の生体組織の画素値分布又はボ
    クセル値分布に基づいて行う任意関数の最適化は、対象
    とする二次元画像の画素値又は三次元データのボクセル
    値のヒストグラム上の静止部のピーク及び半値幅からし
    きい値を決定し、入力画素値又はボクセル値のうち上記
    しきい値以下を総て0とするように関数を決定すること
    を特徴とする請求項1,2又は4記載の医用画像診断装
    置における画像表示方法。
  6. 【請求項6】 上記二次元画像は生体組織の原子核に生
    じる核磁気共鳴現象を利用して生体の断層像を得る磁気
    共鳴イメージング装置により得られた画像であり、上記
    特定の生体組織は生体内静止組織であり、上記任意関数
    はその生体内静止組織の画素値を抑制するように設定
    し、生体内の血管の走行を描出した二次元投影血流画像
    における血管のコントラストを向上させるように画素値
    を変換して表示することを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれかに記載の医用画像診断装置における画像表示方
    法。
  7. 【請求項7】 上記三次元データは生体組織の原子核に
    生じる核磁気共鳴現象を利用して生体の断層像を得る磁
    気共鳴イメージング装置により得られたデータであり、
    上記特定の生体組織は生体内静止組織であり、この生体
    内静止組織のボクセル値を検出することによりボクセル
    値分布を解析し、上記任意関数は生体内静止組織のボク
    セル値を抑制するように設定し、三次元血管データの全
    ボリュームデータに対して血管のコントラストを向上さ
    せるようにボクセル値を変換した後、二次元投影処理を
    行って表示することを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    かに記載の医用画像診断装置における画像表示方法。
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