JPH10164372A - 画像入力変換装置並びに画像入力変換プログラムを記録した媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】入力した画像に加工処理等を施すと、画像が劣
化してしまい画像を出力する際に輪郭があいまい（ボ
ケ）になる場合が生じる。 【解決手段】画像輪郭強調情報を付加せず原稿画像を入
出力する画像入力手段１と、画像輪郭の強調を行うフィ
ルタの情報を付加するフィルタ選択手段２と、間引き画
像を作成する間引き作成手段４と、加工間引き画像情報
を作成する加工手段５と、レイアウト画像情報を作成す
るレイアウト手段６と、レイアウト画像情報と画像情報
を入れ替える供にフィルタにより画像輪郭強調を行う画
像処理手段８とを具備した画像入力変換装置並びに上記
装置を制御する画像入力変換プログラムを記録した媒体
である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は例えばカラー写真等
の原稿を読み込み入力し、加工処理を行う際に用いられ
る画像入力変換装置に関するものであり、特に間引きさ
れた画像情報と本画像情報の入れ替え機能を有する画像
入力変換装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年パーソナルコンピュータの機能向上
により大規模なコンピュータシステムを用いなくとも、
印刷物の原稿作成、画像や文字のレイアウト、そして印
刷用の版または簡単な印刷物まで作成できるＤＴＰが使
用され初めている。

【０００３】一般的にＤＴＰで作成される印刷物に写真
等の画像を設ける場合、まず入力工程に原稿画像が納入
され、カラースキャナー等の画像入力装置により入力さ
れ、デジタル情報として出力される。なお、納入される
原稿画像には標準の大きさや形状はなく、納入された原
稿画像の大きさや形状に合わせてオペレータが入力装置
により、原稿画像をデジタル情報として入力していた。

【０００４】次いで、画像情報を原稿指示書等を基にオ
ペレータがディスプレイに表示してレイアウトする。な
お、原稿画像とレイアウトする画像情報の大きさや形状
は異なっているので、画像情報を拡大、縮小、回転等の
加工処理を行う必要が生じた。

【０００５】ただし、画像の実データである画像情報は
データ量が大きいために拡大、縮小、移動、回転等の加
工処理やレイアウトするには処理時間がかかってしまう
ので、画像情報のデータ量を減らした間引き画像を作成
して、実画像とこの間引き画像との画像情報を入れ替
え、間引き画像に加工処理やレイアウトを行い処理時間
の短縮を行っていた。

【０００６】そして、加工処理及びレイアウトされた間
引き画像情報を出力する際には、間引き画像情報と画像
情報のすり替えが行われ、加工処理及びレイアウトされ
た画像が出力されることとなった。

【０００７】また、原稿画像を読み込む画像入力装置
は、原稿画像の輪郭を強調するため、アンシャープネス
マスクと称するシャープネス強調情報を画像情報に加え
たトータル情報として出力している。このシャープネス
強調情報は、画像原稿とくにカラー写真から印刷への変
換を行う際の濃度再現範囲圧縮等のロスを視覚的に補う
手段として、広く用いられている手段である。もし、シ
ャープネス処理を行わないと、画像の輪郭があいまい
（ボケ）になる等の問題が生じた。また、シャープネス
処理は画像の入力装置であるカラースキャナー等により
行われ、画像情報にシャープネス強調情報が付加され
る。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、画像情
報は拡大、縮小、回転等の加工処理が施されるために、
画像情報を拡大する場合はデータ補間等を、画像情報を
縮小する場合はデータの圧縮等を行う必要が生じた。そ
のため、画像情報のデータ補間等に対応してシャープネ
ス情報にもデータ補間等を行う必要が生じるが、全ての
処理に合わせて補間が困難なため、補間されないことが
多く、加工処理に対応するデータ補間が行われた間引き
画像情報と画像情報をすり替えると供にシャープネス強
調処理し出力すると、出力画像の輪郭が、シャープネス
強調処理を行ったとしても、画像の輪郭があいまい（ボ
ケ）になる等の劣化が生じる場合があった。

【０００９】また、大量の画像情報をデータベースとし
て記憶して、再度画像情報を２次使用する際、数回の加
工処理を行うことが多いため画像の劣化の生じる可能性
はより高くなった。

【００１０】本発明は上記課題を解決するためにされた
ものであり、画像情報にどのような加工処理やレイアウ
トを施しても、画像の輪郭が強調されるような画像入力
変更装置並びに上記処理をコンピュータに行わせるプロ
グラムを記録した媒体を提供することである。

【００１１】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に記載されている本発明の画像入力変更装置は、原稿の
画像を入力し、当該画像情報を画像の輪郭を強調するた
めのシャープネス強調情報をカットした状態で色分解し
て出力する画像入力手段１と、上記画像原稿の輪郭を強
調する際に使用されるフィルタを選択し、そのフィルタ
選択情報を上記画像情報に付加するフィルタ選択手段２
と、上記画像情報およびフィルタを記憶する第１記憶手
段３と、上記画像情報を間引いた間引き画像情報を作成
する間引き作成手段４と、拡大・縮小、回転等の加工処
理を上記間引き画像情報に行い加工間引き画像情報を作
成する加工手段５と、上記加工間引き画像情報をレイア
ウトしてレイアウト画像情報を作成するレイアウト手段
６と、上記間引き画像情報および上記レイアウト画像情
報を記憶する第２記憶手段７と、上記レイアウト画像情
報と上記画像情報を入れ替えると供に上記フィルム選択
情報に対応するフィルタによりシャープネス強調処理を
行う画像処理手段８とを具備したものである。

【００１２】また、本発明における第２の発明は、上記
フィルタの補正を行うための複数のパターンの補正用テ
ーブルを記憶する第３記憶手段９を具備したことを特徴
とする上記画像入力変換装置である。

【００１３】また、本発明は上記画像入力装置であるコ
ンピュータによって画像入力装置の画像原稿の入力を制
御するためのプログラムを記録した媒体であって、上記
制御プログラムは画像の輪郭を強調するためのシャープ
ネス強調情報をカットした状態で色分解して出力させ、
画像原稿の輪郭を強調する際に使用されるフィルタを選
択させ、そのフィルタ情報を上記画像情報に付加させ、
上記画像情報から間引き画像情報を作成させ、上記間引
き画像情報に加工を施すことにより加工間引き画像情報
を作成させ、上記加工間引き画像情報をレイアウトしレ
イアウト画像情報を作成させ、上記レイアウト画像情報
と上記画像情報を入れ替えさせると供に、フィルタによ
りシャープネス処理させることを特徴とする画像入力変
換プログラムを記録した媒体である。

【００１４】また、本発明の第５の発明は、複数のパタ
ーンからなる補正用テーブルによりフィルタを補正させ
ることを特徴とする上記画像入力プログラムを記録した
媒体である。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の画像入力変換装置
並びに画像入力プログラムを記録した媒体を図面を用い
て説明する。図１は本実施の形態に係る画像入力変換装
置の構成例を示すブロック図である。この図１におい
て、本発明の画像入力変換装置は、スキャナー２１から
なる画像入力手段１、マウス２２、キーボード２３等か
らなるフィルタ選択手段２、ハードディスク２４、メモ
リ２５等からなる第１記憶手段３、第２記憶手段７、第
３記憶手段９、ＣＰＵ２６からなる間引き作成手段４、
加工手段５、レイアウト手段６、画像処理手段８から構
成されている。また、ディスプレイ２７は上記手段によ
り行われる画像情報の貼込みや画像情報のレイアウトを
表示する表示手段であり、プリンター２８は上記手段に
より行われた処理画像等を出力する出力手段である。

【００１６】画像入力手段１は、原稿の画像を色分解し
てＹＭＣＫのデジタル階調データである画像情報として
入力するものであり、画像情報は輪郭を強調するシャー
プネス強調情報をカットした状態で出力される。

【００１７】フィルタ選択手段２は、画像入力手段１で
入力されデジタル階調画像データとして出力される画像
情報に、フィルタのフィルタ情報を付加するものであ
る。

【００１８】本発明においてのフィルタとは、画像情報
を印刷する際に画像の輪郭を強調する際に使用されるフ
ィルタのことである。具体的には図３に示されるような
３×３の行列式ｃからなるものであり、他に５×５の行
列式、７×７の行列式等からなるフィルタが使用され
る。そして、上記のように多数有るフィルタは、原稿画
像の階調や調子によりオペレータが適宜選択することと
なる。あるいは、原稿画像を入力する際に画像入力手段
１によりフィルタが自動に選択される場合もある。

【００１９】また、フィルタの一つ一つに図２に示され
るようなフィルタ情報ｂが付加されている。なお、フィ
ルタは３×３、５×５、７×７の各行列式ごとに図２に
示すようにテーブルに分割して記憶手段に記憶しておく
ことにより、フィルタの検索を容易にすることもでき
る。

【００２０】第１記憶手段３、第２記憶手段７、第３記
憶手段９からなる記憶手段は、少なくとも画像入力手段
１により出力されたシャープネス強調情報がカットされ
た画像情報、フィルタ、画像情報のデータ量を少なくす
るという間引き処理が行われた間引き画像情報、および
フィルタの補正を行う関係テーブルを記憶するものであ
る。

【００２１】本発明においての関係テーブルとは、図４
に示すように画像情報の変倍率と選択したフィルタの関
係から、画像情報をフィルタによりシャープネス強調処
理をする際の、シャープネスピークの補正を行うフィル
タ係数を確定するものである。

【００２２】間引き作成手段４は、画像情報のデータを
間引くことにより間引き画像情報を作成するものであ
る。画像情報の間引き率は、画像情報のデータ量や表示
手段であるディスプレイ２６等の解像度により変化する
ものである。

【００２３】加工手段５は、原稿指示書等に従って間引
き画像情報に拡大、縮小、回転、移動等の加工処理を行
うものである。レイアウト手段６は、加工が施された間
引き画像情報を原稿指示書等に従ってレイアウトするも
のである。

【００２４】ただし、加工手段５とレイアウト手段６の
処理の順番は上記順番に確定するものではなく、間引き
画像情報をレイアウト手段６によりレイアウトした後
に、加工手段５により加工することもできる。この順番
は画像情報の量、指示書の内容等により変化するもので
ある。

【００２５】画像処理手段８は、レイアウト画像情報と
画像情報を入れ替えると供に、フィルタによりシャープ
ネス強調処理を行い、画像情報の輪郭を強調する演算制
御処理をするものである。また、画像をシャープネス強
調処理する際に、フィルタはフィルタ係数により補正さ
れている。

【００２６】本発明におけるフィルタ係数ｄとは、使用
されるフィルタの種類ｆと加工処理で行われる画像情報
の拡大、縮小の変倍率ｅにより確定される数値であり、
図３に示されるようにフィルタを補正するものである。

【００２７】次に、以上のごとく構成した本実施の形態
に示された画像入力変更装置が行う処理の流れを、図５
のフローチャートを用いて具体的に説明する。

【００２８】ステップ１０１（Ｓ１０１） まず、原稿画像をスキャナー２１により入力し、デジタ
ルデータである画像情報として取り込む。なお、スキャ
ナー２１は画像を入力する際、画像情報に画像の輪郭を
強調するシャープネス強調情報を付加しないものとす
る。

【００２９】ステップ１０２（Ｓ１０２） 次いで、オペレータは入力した画像の輪郭を強調するた
めに使用するフィルタの指定をするフィルタ情報を選択
し、画像情報に付加する。

【００３０】ステップ３（Ｓ１０３） 次いで、オペレータはキーボード２３を用いて間引き率
を入力し、上記画像情報はデータ量の小さい間引き画像
情報に変換される。ただし、上記間引き率は画像や使用
するディスプレイ２７の解像度等により変更することが
でき、また、自動に設定することもできる。

【００３１】ステップ４（Ｓ１０４） 次いで、ディスプレイ２７に間引き画像情報を表示し、
オペレータは原稿指示書に従って、マウス２２やキーボ
ード２３により拡大、縮小、回転等の加工処理を画像に
施す。

【００３２】ステップ５（Ｓ１０５） 次いで、オペレータは、加工処理を施した間引き画像情
報を原稿指示書に従ってレイアウトしレイアウト画像情
報を作成する。ただし、本実施の形態では間引き画像情
報に加工処理を施し次いでレイアウトしているが、間引
き画像情報をレイアウトし次いで加工処理を施しても同
様なレイアウト画像情報を得ることができる。

【００３３】ステップ６（Ｓ１０６） 次いで、オペレータは間引き画像情報の加工処理に対応
したフィルタ係数を関係テーブルから選択して、キーボ
ード２３によりフィルタ係数を指定する。

【００３４】ステップ７（Ｓ１０７） 次いで、レイアウト画像情報の間引き画像情報と画像情
報が入れ替わる。

【００３５】ステップ８（Ｓ１０８） 次いで、加工処理がされレイアウトされた画像情報は、
フィルタにより画像の輪郭をはっきりさせるシャープネ
ス強調処理がされる。また、フィルタ係数によりフィル
タは補正される。

【００３６】シャープネス強調処理された画像情報は、
プリンター２８によりカラーカンプ等に出力され、工程
は終了する。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、原
稿画像を拡大、縮小、回転等の加工処理を施しレイアウ
トしても、画像の輪郭を確実に強調することができる。

【００３８】また、画像の輪郭を強調することができる
ので、印刷物の画像にボケ等の生じず、品質の良い印刷
物を作成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像入力変更装置の構成例を示すブロ
ック図である。

【図２】本発明の実施の形態で使用されるフィルタの記
録状態を示す簡易データである。

【図３】本発明の実施の形態で使用されるフィルタ係数
とフィルタの数式である。

【図４】本発明の実施の形態で使用されるフィルタ係数
の状態を示す関係テーブルである。

【図５】本発明の実施の形態の動作を示すフローチャー
トである。

【符号の説明】

１・・・画像入力手段 ２・・・フィルタ選択手段 ３・・・第１記憶手段 ４・・・間引き作成手段 ５・・・加工手段 ６・・・レイアウト手段 ７・・・第２記憶手段 ８・・・画像処理手段 ９・・・第３記憶手段 ２１・・・スキャナー ２２・・・マウス ２３・・・キーボード ２４・・・ハードディスク ２５・・・メモリ ２６・・・ＣＰＵ ２７・・・ディスプレイ ２８・・・プリンター

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】原稿の画像を入力し、当該画像情報を画像
   の輪郭を強調するためのシャープネス強調情報をカット
   した状態で色分解して出力する画像入力手段と、 上記画像原稿の輪郭を強調する際に使用されるフィルタ
   を選択し、そのフィルタ選択情報を上記画像情報に付加
   するフィルタ選択手段と、 上記画像情報を間引いた間引き画像情報を作成する間引
   き作成手段と、 拡大・縮小、回転等の加工処理を上記間引き画像情報に
   行い加工間引き画像情報を作成する加工手段と、 上記加工間引き画像情報をレイアウトしてレイアウト画
   像情報を作成するレイアウト手段と、 上記レイアウト画像情報と上記画像情報を入れ替えると
   供に上記フィルム選択情報に対応するフィルタによりシ
   ャープネス強調処理を行う画像処理手段と、を具備した
   ことを特徴とした画像入力変換装置。
2. 【請求項２】上記画像情報およびフィルタを記憶する第
   １記憶手段と、 上記間引き画像情報及び上記レイアウト画像情報を記録
   する第２記憶手段と、を具備したことを特徴とした請求
   項１記載の画像入力変換装置。
3. 【請求項３】上記フィルタの補正を行うための複数のパ
   ターンの補正用テーブルを記憶する第３記憶手段を具備
   したことを特徴とする請求項１または請求項２記載の画
   像入力変換装置。
4. 【請求項４】コンピュータによって画像入力装置の画像
   原稿の入力変換を制御するためのプログラムを記録した
   媒体であって、 上記制御プログラムは画像の輪郭を強調するためのシャ
   ープネス強調情報をカットした状態で色分解して出力さ
   せ、画像原稿の輪郭を強調する際に使用されるフィルタ
   を選択させ、そのフィルタ情報を上記画像情報に付加さ
   せ、上記画像情報から間引き画像情報を作成させ、上記
   間引き画像情報に加工を施すことにより加工間引き画像
   情報を作成させ、上記加工間引き画像情報をレイアウト
   しレイアウト画像情報を作成させ、上記レイアウト画像
   情報と上記画像情報を入れ替えさせると供に、フィルタ
   によりシャープネス処理させることを特徴とする画像入
   力変換プログラムを記録した媒体。
5. 【請求項５】複数のパターンからなる補正用テーブルに
   よりフィルタを補正させることを特徴とする請求項４に
   記載の画像入力変換プログラムを記録した媒体。