JPH10162869A - 無汞化空気電池 - Google Patents
無汞化空気電池Info
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- JPH10162869A JPH10162869A JP32129396A JP32129396A JPH10162869A JP H10162869 A JPH10162869 A JP H10162869A JP 32129396 A JP32129396 A JP 32129396A JP 32129396 A JP32129396 A JP 32129396A JP H10162869 A JPH10162869 A JP H10162869A
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Abstract
率の向上及び耐漏液特性の劣化を抑制して優れた電池特
性を持つ無汞化空気電池を提供すること。 【解決手段】底壁面に空気孔を有し,一端が開口型の正
極ケースと、正極ケースの内壁面上に拡散紙,撥水膜,
触媒層及びセパレータを積層してなる正極組立体と、セ
パレータに対接配置された電解液及び無汞化亜鉛粉末を
含有したゲル状の負極活物質層と、負極ケース及び正極
ケースの被封止部間に介挿配置された絶縁ガスケットと
を有する無汞化空気電池であって、負極活物質の無汞化
亜鉛粉末の嵩密度が2.6〜3.1g/mlで電解液比
率を20〜100%にしたもの、もしくは嵩密度が3.
1〜3.5g/mlで電解液比率を60〜100%にし
たもの、もしくは嵩密度が3.5〜3.8g/mlで電
解液比率を80〜100%にしたものであるので、負極
活物質を充填する際の流れ性、放電利用率、耐漏液特性
の劣化を抑制し、優れた電池特性を持つ無汞化空気電池
を提供できる。
Description
り、さらに詳しくは無汞化亜鉛粉末の嵩密度と電解液比
率を規制することで負極活物質の流れ性、放電利用率及
び耐漏液特性を改善した無汞化空気電池に関する。
まれていた。しかしながら、近年、低公害化が求められ
てきたため、水銀の含有率を低減させた空気電池の研究
開発がなされるようになった。その結果、インヒビタ
ー、亜鉛合金等の開発により水素ガス発生、放電劣化等
の諸問題については有水銀の空気電池と比較してもほぼ
同程度の水銀の含有率を低減させた空気電池を提供でき
るようになった。
に、うまく充填されないと言ったような負極活物質の流
れ性に関する問題や、放電利用率及び耐漏液特性に関す
る問題が新たに持ち上がってきた。
したもので、1は底壁面に空気孔2を有する一端が開口
型の正極ケース、この正極ケース1内には、その内底壁
面上に拡散紙3、撥水膜4、触媒層5及びセパレータ6
が順次積層配置されて正極組立体7を形成している。触
媒層5は一般的に活性炭、マンガン酸化物(助触媒)及
びカーボンブラックなど(導電材)の混合体であり、シ
ート状に形成されている。
に積層配置された無汞化亜鉛粉末及び電解液を含有した
ゲル状の負極活物質層である。このゲル状の負極活物質
層は、たとえば40重量%の水酸化カリウム水溶液(酸
化亜鉛2重量%含有)に、2重量%(対電解液)のポリ
アクリル酸ナトリウムと重量比(対電解液)で約5倍程
度の無汞化亜鉛粉末もしくは無汞化亜鉛合金粉末を配合
した混練体である。
電気的に接して正極ケース1の開口部を封止する負極ケ
ース、10は正極ケース9及び正極ケース1の被封止部
間に介挿配置された絶縁ガスケット、11は正極ケース
1の底壁面に設けた空気孔2を封止するため正極ケース
外壁面に貼着されたシールテープである。
環境への関心の高まりの中で少量とはいえ有害な水銀が
電池中に含有されていることは問題であり、無水銀化し
た電池のさらなる開発が望まれてきた。
に関しては流れ性の悪化の問題、あるいは無水銀化した
電池では放電利用率の悪化や漏液の発生等の問題が発生
してきた。
れたもので、無水銀化に伴う負極活物質の流れ性、放電
利用率の向上及び耐漏液特性の劣化を抑制して優れた電
池特性を持つ無汞化空気電池を提供することを目的とす
るものである。
に、本発明の請求項1は、底壁面に空気孔を有し,一端
が開口型の正極ケースと、前記正極ケースの内壁面上に
拡散紙,撥水膜,触媒層及びセパレータを積層してなる
正極組立体と、前記セパレータに対接配置された電解液
及び無汞化亜鉛粉末を含有したゲル状の負極活物質層
と、前記負極ケース及び前記正極ケースの被封止部間に
介挿配置された絶縁ガスケットとを有する無汞化空気電
池であって、前記負極活物質の無汞化亜鉛粉末の嵩密度
が2.6〜3.1g/mlで電解液比率を20〜100
%にしたもの、もしくは嵩密度が3.1〜3.5g/m
lで電解液比率を60〜100%にしたもの、もしくは
嵩密度が3.5〜3.8g/mlで電解液比率を80〜
100%にしたものであることを特徴とするものであ
る。
参照して説明する。図1は本発明の一実施例のボタン型
空気電池(JIS規格PR44型)の要部断面図であ
る。
する一端が開口型の正極ケースで、ニッケルメッキを施
した鉄製である。この正極ケース1内には、その内底壁
面上に拡散紙3,撥水膜4,触媒層5及びセパレータ6
が順次積層配置されて正極組立体7を形成している。こ
こで、拡散紙3は厚さ50μmのクラフト紙、撥水膜4
は厚さ100μmのポリテトラフロロエチレン(PTF
E)フィルム、触媒層5は活性炭にポリテトラフロロエ
チレン粉末を混合し、厚さ300μmのシート状に形成
したもの、セパレータ6は厚さ150μmのポリプロピ
レン微多孔膜である。
配置された無汞化亜鉛粉末及び電解液を含有したゲル状
の負極活物質層である。このゲル状の負極活物質層は、
10〜120重量%(対亜鉛)の水酸化カリウム水溶液
(酸化亜鉛2重量%程度含有)に1〜3重量%のポリア
クリル酸ナトリウムと嵩密度2.6〜3.8g/mlの
無汞化亜鉛粉末を500g程度添加配合して調整したゲ
ル状の混合体である。なお、電解液は水酸化カリウムの
水溶液のほか、たとえば水酸化ナトリウムなどのアルカ
リ金属の水溶液であってもよい。
気的に接する一方、正極ケース1の開口部を封止する負
極ケース、10は負極ケース9及び正極ケース1の被封
止部間に介挿配置された絶縁ガスケット、11は正極ケ
ース1の空気孔2を封止するための正極ケース1外壁面
に貼着されたシールテープである。ここで、負極ケース
9は、たとえばニッケル、ステンレス鋼及び銅の三層ク
ラッド製であり、また絶縁ガスケット10はナイロン系
のものである。
度が2.6〜3.1g/mlで電解液比率を20〜10
0%(亜鉛粉末100に対する電解液の質量%比)にし
たもの、嵩密度が3.1〜3.5g/mlで電解液比率
を60〜100%にしたもの、嵩密度が3.5〜3.8
g/mlで電解液比率を80〜100%にしたもので1
5種(実施例1〜実施例15)の無汞化空気電池を、そ
れぞれ50個ずつ組み立て作成した。
8g/mlの無汞化亜鉛粉末、電解液比率20〜100
%の負極活物質を用いた無汞化空気電池6種(比較例1
〜比較例5)、嵩密度で2.6g/ml以上3.8g/
ml以下で電解液比率10〜120%の負極活物質を用
いた無汞化空気電池22種(比較例6〜比較例27)を
それぞれ50個ずつ組み立て作成した。なお、嵩密度の
測定法は「JIS Z2504」に基づいて行った。
について、次のような評価、すなわち、250Ω連続放
電での亜鉛の利用率と、高温貯蔵耐漏液試験(45℃−
93%RH・60day)と、過放電耐漏液試験(20
℃−60%RH・620Ω/360hrs.)を行い、
その結果を表1及び表2に纏めた。
発明に係る空気電池(実施例1〜実施例15)は、過放
電漏液及び高温貯蔵漏液は共に発生しておらず、また負
極活物質の流れ性及び利用率も良好であった。
利用率が低いために過放電漏液が発生している。また比
較例6〜比較例9は、電解液比率が低いため負極活物質
の流れ性が悪くなっているほか、利用率が悪く過放電漏
液が発生しているもの(比較例7〜9)もあった。
比率が120%と亜鉛量に対して過剰であるために高温
貯蔵で漏液が発生している。比較例14〜比較例19
は、嵩密度が低いために負極活物質の流れ性が悪くなっ
ている。比較例20は、電解液比率が120%と亜鉛量
に対して過剰であるために、高温貯蔵で漏液が発生して
いる。比較例21〜比較例27は、嵩密度が高すぎるた
めに利用率が悪くなっているほか、電解液比率が低く流
れ性の悪いもの(比較例21)もあった。
のでなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲でいろいろな変
形を採ることができる。たとえば空気電池の形式はJI
S規格PR44以外であってもよい。上記実施例及び比
較例を簡単にまとめると下記表3に示す通りとなる。
汞化空気電池によると、負極活物質の無汞化亜鉛粉末の
嵩密度が2.6〜3.8g/mlで電解液比率を20〜
100%(亜鉛粉末100に対する電解液の質量%比)
にしたもの、嵩密度が3.1〜3.5g/mlで電解液
比率を60〜100%にしたもの、嵩密度が3.5〜
3.8g/mlで電解液比率を80〜100%にしたも
のは、いずれを使用しても負極活物質を充填する際の流
れ性、放電利用率、耐漏液特性の悪化を抑制することが
できる。
亜鉛粉末の嵩密度と電解液比率を制御することで、無汞
化亜鉛粉末の嵩密度が小さすぎる時に発生する負極活物
質の流れ性の悪化や、電解液比率が大きすぎる時に発生
する高温貯蔵時の漏液、さらに無汞化亜鉛粉末の嵩密度
と電解液比率の組み合わせが悪く放電利用率が低下する
といった問題を改善することが可能となる。
と考える。まず、亜鉛粉の嵩密度が小さくなると、粒形
状は重量当たりの表面積が大きい針状に、それとは逆に
嵩密度が大きくなると、重量当たりの表面積が小さい球
状になる。
で、従来の汞化亜鉛に比べ表面が粗くなっているため、
負極活物質を充填する際流動性に欠けてしまう。そこ
で、従来並の流動性を得るために、球状の亜鉛粉すなわ
ち嵩密度の大きい無汞化亜鉛粉を用いる必要がある。
いため、放電の際そのまわりの反応生成物の拡散性が乏
しくなり、放電利用率の低下を招いてしまう。また、放
電利用率の低下は、放電後に未反応亜鉛と放電生成物
(酸化亜鉛、水酸化亜鉛等)との間でのガスの発生に伴
い、内圧上昇を招き、電池のふくれや空気孔を通しての
電解液漏出に至ってしまう。
すことで相対的に反応生成物の拡散性を向上することが
できるので、放電利用率の低下を改善することができ、
同時にガス発生による漏液を改善することができる。
り、配合する亜鉛粉の形状、すなわち嵩密度により最適
値があり、本発明では実験によりその範囲を求めたもの
である。
によると、負極活物質を充填する際の流れ性、放電利用
率、耐漏液特性の劣化を抑制し、優れた電池特性を備え
た無汞化空気電池を提供することができる。
図。
膜、5…触媒層、6…セパレータ、7…正極組立体、8
…負極活物質層、9…負極ケース、10…絶縁ガスケッ
ト、11…シールテープ。
Claims (1)
- 【請求項1】 底壁面に空気孔を有し,一端が開口型の
正極ケースと、前記正極ケースの内壁面上に拡散紙,撥
水膜,触媒層及びセパレータを積層してなる正極組立体
と、前記セパレータに対接配置された電解液及び無汞化
亜鉛粉末を含有したゲル状の負極活物質層と、前記負極
ケース及び前記正極ケースの被封止部間に介挿配置され
た絶縁ガスケットとを有する無汞化空気電池であって、
前記負極活物質の無汞化亜鉛粉末の嵩密度が2.6〜
3.1g/mlで電解液比率(亜鉛粉末100に対する
電解液の質量%比)を20〜100%にしたもの、もし
くは嵩密度が3.1〜3.5g/mlで電解液比率を6
0〜100%にしたもの、もしくは嵩密度が3.5〜
3.8g/mlで電解液比率を80〜100%にしたも
のであることを特徴とする無汞化空気電池。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP32129396A JP3474721B2 (ja) | 1996-12-02 | 1996-12-02 | 無汞化空気電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32129396A JP3474721B2 (ja) | 1996-12-02 | 1996-12-02 | 無汞化空気電池 |
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JPH10162869A true JPH10162869A (ja) | 1998-06-19 |
JP3474721B2 JP3474721B2 (ja) | 2003-12-08 |
Family
ID=18130961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32129396A Expired - Fee Related JP3474721B2 (ja) | 1996-12-02 | 1996-12-02 | 無汞化空気電池 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3474721B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6602629B1 (en) | 2000-05-24 | 2003-08-05 | Eveready Battery Company, Inc. | Zero mercury air cell |
-
1996
- 1996-12-02 JP JP32129396A patent/JP3474721B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6602629B1 (en) | 2000-05-24 | 2003-08-05 | Eveready Battery Company, Inc. | Zero mercury air cell |
JP2003534638A (ja) * | 2000-05-24 | 2003-11-18 | エヴァレディー バッテリー カンパニー インコーポレイテッド | 無水銀空気電池 |
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