JP2581450Y2 - 筒形アルカリ電池 - Google Patents

筒形アルカリ電池

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JP2581450Y2
JP2581450Y2 JP6742992U JP6742992U JP2581450Y2 JP 2581450 Y2 JP2581450 Y2 JP 2581450Y2 JP 6742992 U JP6742992 U JP 6742992U JP 6742992 U JP6742992 U JP 6742992U JP 2581450 Y2 JP2581450 Y2 JP 2581450Y2
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zno
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cylindrical alkaline
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彰英 泉
光男 村越
清英 筒井
勝博 山下
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富士電気化学株式会社
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    • Y02E60/12

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  • Primary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、電池の装着を誤って逆
にしても(以下、誤使用という)、これによって電池内
で発生するガス量を多くはしなくできる筒形アルカリ電
池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】多数個の筒形アルカリ電池を直列させて
使用する機器の場合、それら電池のうち1本が逆に挿入
されていると、逆挿入された電池は充電されて電解液の
電気分解が起こり、多量のガスを発生し、その異常ガス
圧によって電池を破裂させることがある。このような電
池の破裂を防止するため、封口ガスケットの一部を薄肉
とし、内部ガス圧上昇の際には該薄肉部分を破断させて
異常ガスを外部に逃すようにした防爆形タイプが従来公
知である。
【0003】この防爆形タイプの電池を、水中で使用で
きるライトやカメラといった気密性の高い機器に使用
し、誤使用時に防爆形封口ガスケットが有効に働くと、
電池から排出されたガスはその機器内部に溜まることに
なり、そのガスは水の電気分解により生成した水素ガ
ス、酸素ガスが主であるから、スイッチ動作で火花の発
生が起こると、機器本体を破裂さすことが危惧される。
【0004】そこで、陽極側電解液にZnOを存在さ
せ、上記した誤使用に伴う充電時には陽極と陰極を分離
しているセパレータをZnの再結晶が貫通することによ
って内部短絡を起こさせ、これによって充電状態を防ぐ
提案がなされている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】上記のように陽極側電
解液にZnOを存在させた筒形アルカリ電池では、通常
放電時には電解液の導電率の低下や陰極の反応生成物の
拡散が悪くなるため、普通の電池と比較すると放電性能
の劣化が甚だしかった。
【0006】本考案は、誤使用時にガス発生を押さえて
安全性を確保できることは勿論、通常放電時における性
能劣化をできるだけ少なくした筒形アルカリ電池を提供
することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本考案は、防爆形封口ガスケットによって封口され
た筒形アルカリ電池において、陽極合剤の一部分にセパ
レータ外周面に接触する高濃度ZnO溶液の保持層を局
所的に配設したことを特徴とする。
【0008】上記高濃度ZnO溶液の保持層としては、
ZnOを飽和溶解させた電解液を多孔性繊維状物質に含
浸させたものの他、粉末ZnOを絡着させた多孔性繊維
状物質抄紙、或いは2枚の多孔性繊維状物質で粉末Zn
Oをサンドイッチしたものであって、電池組立時、注入
した電解液によって該粉末ZnOが溶解して高濃度のZ
nO溶液となるものであってもよい。
【0009】
【作 用】陽極側電解液にZnOを存在させた従来例と
は違って、高濃度ZnO溶液の保持層は局所的にあるだ
けだから、通常放電時における電解液の導電率の低下や
陰極の反応生成物の拡散を悪化させる度合いは少なくで
き、その放電性能の低下は軽度である。
【0010】誤使用による充電時では、高濃度ZnO溶
液の保持層からのZn(OH)4 2-の2価のマイナスイ
オンが優先的に金属Znとして再結晶し、陰極Zn粉上
から成長したZn結晶がセパレータを貫通して陽極側と
短絡することで、充電状態を停止させる。
【0011】
【実施例】図1に示した本考案の実施例において、1は
負極ゲル、2はセパレータ、3は陽極合剤、4は集電
子、5は防爆形封口ガスケット、6は負極端子板、7は
陽極缶、8は正極端子板である。本考案になる筒形アル
カリ電池が従来公知の電池構造と相違するのは、陽極合
剤3の略中間の位置にセパレータ2外周面に接触する高
濃度ZnO溶液の保持層9を局所的に配設した点にあ
る。
【0012】上記の高濃度ZnO溶液の保持層9として
は、例えばセパレータと同じ多孔性繊維状物質材質にZ
nOを飽和溶解させた電解液を含浸させたものとか、こ
の他、電池組立時に注入した電解液によって、電池組立
後に溶解して高濃度ZnO溶液となるもの、例えば抄造
段階でZnO粉末を絡着させた多孔性繊維状物質抄紙と
か、2枚の多孔性繊維状物質で粉末ZnOをサンドイッ
チしたものでもよい。
【0013】図2は、誤使用により電池が充電されると
き、上記高濃度ZnO溶液の保持層9が呈する作用を説
明するための図であって、セパレータ2と接触する高濃
度ZnO溶液の保持層9近傍においてZnの結晶が段々
成長し、やがてセパレータ2を貫通して内部短絡を生じ
させることを示している。
【0014】図1では保持層9外周面を陽極缶7内周面
に接触する如く示した。しかし、本考案では、保持層9
内周面が接触するセパレータ2の局所箇所においてZn
結晶成長による内部短絡を生じさせるものであるから、
陽極缶7の内周面にまでは至らずに途中で終わる程度の
保持層9の大きさであっても差支えない。
【0015】本考案の効果を確認するため、単1サイズ
アルカリ乾電池(LR20)について行った試験結果を
示すと、下表1のとおりである。
【0016】実施例1は、高濃度ZnO溶液の保持層9
としてセパレータと同材質の保持層形成部材にZnO飽
和溶解させた電解液を含ませたもの、実施例2ではZn
O粉末を含ませた抄紙としたもの、また、比較例1は陽
極側電解液にZnOを含まない従来例、比較例2は陽極
側電解液にZnOを飽和溶解させたもの、比較例3は電
解液に実施例2と同量のZnOを溶解させたものであ
る。放電性能については20°C,2Ω cont.と−10
°C,2Ω cont.の平均比較、放出ガス量については8
00mAの充電テスト8時間を行い、防爆機構作動後、
電池外へ放出されるガス量比較を夫々比較例1の場合を
100としたときの指数で示した。
【0017】
【表1】
【0018】この結果から、放電性能については通常の
電池と遜色はなく、誤使用時における放出ガス量を顕著
に少くさせることが確認できた。
【0019】
【考案の効果】本考案では、上記したように、セパレー
タ外周面に接触する高濃度ZnO溶液の保持層を陽極合
剤の一部分に局所的に配設した構成としたことによっ
て、通常の放電時において電解液の導電率の低下や陰極
の反応生成物の拡散が悪くなるといったことがないか
ら、放電性能を悪化させる度合いを少なくできる。ま
た、誤使用による充電時においては、高濃度ZnO溶液
の保持層近傍に成長したZn結晶がセパレータを貫通し
て内部短絡を生ぜしめ、これによって充電状態が停止さ
れるから、充電され続けた場合に起っていた電解液の電
気分解が起こらず、従ってガス発生は僅かとなるように
押さえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案になる筒形アルカリ電池の断面図であ
る。
【図2】図1の筒形アルカリ電池が誤使用により充電さ
れるとき、高濃度ZnO溶液の保持層が呈する作用を説
明するための一部断面図である。
【符号の説明】
1 負極ゲル、 2 セパレータ、 3 陽極合剤、 4 集電子、 5 防爆形封口ガスケット、 6 負極端子板、 7 陽極缶、 8 正極端子板、 9 高濃度ZnO溶液の保持層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 山下 勝博 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 2/20 - 2/34

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 防爆形封口ガスケット5によって封口さ
    れた筒形アルカリ電池において、陽極合剤3の一部分に
    セパレータ2外周面に接触する高濃度ZnO溶液の保持
    層9を局所的に配設したことを特徴とする筒形アルカリ
    電池。
  2. 【請求項2】 上記高濃度ZnO溶液の保持層9は、多
    孔性繊維状物質にZnOを飽和溶解させた電解液を含浸
    させたものである請求項1記載の筒形アルカリ電池。
  3. 【請求項3】 上記高濃度ZnO溶液の保持層9は、粉
    末ZnOを絡着させた多孔性繊維状物質抄紙であって、
    電池組立後、注入電解液によって該粉末ZnOが溶解し
    て高濃度ZnO溶液となる請求項1記載の筒形アルカリ
    電池。
  4. 【請求項4】 上記高濃度ZnO溶液の保持層9は、2
    枚の多孔性繊維状物質で粉末ZnOをサンドイッチした
    ものであって、電池組立後、注入電解液によって該粉末
    ZnOが溶解して高濃度ZnO溶液となる請求項1記載
    の筒形アルカリ電池。
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