JPH10161393A - 電子写真用帯電部材とその製造方法 - Google Patents

電子写真用帯電部材とその製造方法

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JPH10161393A
JPH10161393A JP31523196A JP31523196A JPH10161393A JP H10161393 A JPH10161393 A JP H10161393A JP 31523196 A JP31523196 A JP 31523196A JP 31523196 A JP31523196 A JP 31523196A JP H10161393 A JPH10161393 A JP H10161393A
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JP
Japan
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layer
charging member
conductive
polyurethane ionomer
electrolyte
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Pending
Application number
JP31523196A
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English (en)
Inventor
Yukihiro Ishii
幸広 石井
Minoru Rokutan
実 六反
Naoki Onishi
直樹 大西
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Rolls And Other Rotary Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗の環境依存性が小さく、100mm/se
c 以上の高速プロセススピードに対応可能であり、かつ
低温低湿環境での連続高速運転時においても帯電不良が
発生することのない電子写真用帯電部材を提供する。 【解決手段】 本発明の帯電部材2は、導電性基体2a
の外周面を順次被覆する導電性ゴム層2b、ブリード防
止層2c、分子内にイオン性セグメントを有するポリウ
レタンアイオノマーに電解質を含有させた抵抗制御層2
d、および表面層2eから構成される。イオン性セグメ
ントとしては、スルホン酸基、カルボキシル基および第
三級アミノ基あるいはこれらの塩から選ばれる。また、
上記ポリウレタンアイオノマーのガラス転移温度は30
℃以下、体積固有抵抗値は106 〜109Ωcm の範囲に
ある。電解質としては、過塩素酸リチウム、チオシアン
酸リチウム、テトラフェニル硼酸ナトリウム、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム等が好適に用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機,レーザプ
リンター,ファクシミリ,これらの複合OA機器等の電
子写真装置に用いられる帯電部材に関する。特に、高速
の電子写真プロセスに対応可能な帯電部材およびその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真の分野で用いられる帯電部材
は、一般に導電部と抵抗制御部とからなり、ロール形状
の半導電性部材が好適に使用されるが、ベルト,フィル
ム,ブレード,ブラシ等の形態でも使用されている。帯
電部材の抵抗値は、形状や大きさによって異なるので、
体積固有抵抗値で示すならば、一般に導電部では108
Ωcm以下の材料が、抵抗制御部では105〜1010Ωcm
の材料が選択されている。導電部の機能はアースへの接
地や電流の供給(電源への接続)であり、抵抗制御部は
それぞれの部材の機能に応じて抵抗制御がなされてい
る。一般に、材料の体積固有抵抗値は、カーボンブラッ
ク等の導電化剤を用いることによって103Ωcm 以下の
領域、および絶縁性の高分子材料を用いることによって
1012Ωcm以上の領域については比較的容易に調整され
る。しかし、平均値として見掛け上の体積固有抵抗値が
たとえ上述の105〜1010Ωcm の範囲にあったとして
も、抵抗の均一性に劣ることが多く、電子写真の分野に
有用な領域において抵抗を均一に調整することは技術的
に困難な点が多い。抵抗が不均一であれば、部材中で部
分的に抵抗の高い部分と低い部分とが生じ、帯電部材と
しては不都合な帯電ムラが発生して、かぶり,ゴースト
等が発生するようになる。
【0003】かかる帯電部材の一例としては、電子写真
感光体を帯電させるのに各種のゴム材料ないしポリマー
材料から構成した帯電ロールが、例えば特開昭63−1
49669号公報に開示されている。また、ロールや被
覆層の電気抵抗値をどの程度の範囲に調整すれば、有効
な帯電量が得られるかについても多くの提案がなされて
いる。確かに、カーボンブラック等の導電化剤と混練し
て、電気抵抗値を所定の範囲に調整したゴム材料を芯金
に巻き付けて成形・加硫した導電性弾性ロールによっ
て、充分な帯電量が容易に得られる。ところが、被帯電
体表面にピンホールがあいていてアルミニウム管等の導
電性ドラムが露出しているような場合、帯電ロールを用
いて帯電処理を行うと、ピンホール部分に大電流が急激
に流れて、帯電ロールが瞬時に破壊されてしまう。同時
に、被帯電体はロール部材との接触部分が帯電不良とな
るため、コピー用紙上に一直線の黒筋が発生する。
【0004】その対策として、体積固有抵抗値が106
〜1010Ωcm、好ましくは107 〜109 Ωcmの抵抗制
御層を設けるのが一般的である。例えば、特開平1−1
42569号公報には、エピクロルヒドリン−エチレン
オキサイド共重合ゴム(ECO)からなる体積抵抗率×
厚みが105〜107Ωcm2 の抵抗層を導電性弾性体層上
に被覆した導電性ロールが提案されている。つまり、汎
用高分子材料としては最も電気抵抗の低いECOを用い
て帯電を可能とし、かつ絶縁破壊を防止しようとするも
のである。特開平2−198470号公報には、繰り返
し単位中にエーテル結合を有する高分子化合物に過塩素
酸塩を含有させた半導電性ロールが提案されている。こ
の半導電性ロールは、エーテル結合に与る酸素原子に過
塩素酸塩が配位しているため、低湿環境下においても抵
抗の上昇が小さいとしている。また、特開平7−283
01号公報には、第四級アンモニウムや過塩素酸塩を添
加したイオン導電系発泡体よりなる体積抵抗率106
108Ωcmの基層と、その上に保護層を設けた導電性ロ
ールが提案されている。この導電性ロールは、基層自体
が中抵抗化されているため、電圧印加許容幅が広くなっ
て、画像欠陥が防止されるとしている。
【0005】一方、特開平4−14070号公報には、
二塩基カルボン酸とジオールとω−アミノカルボン酸と
からなるポリエステルアミドを樹脂層とする新規な提案
もなされているが、未だ実用化には至ってない。ところ
で、近年“制電樹脂”と称してポリエーテルアミド、ポ
リエステルアミド等のグラフト共重合樹脂が市販されて
いる(例えば、梅田,末沢、プラスティックスエージ、
40(4),104(1994)参照)。これらの樹脂
は、静電気による塵埃の付着等を引き起こしがちな絶縁
性の高い樹脂とブレンドして永久静電防止作用を有する
もので、OA機器筺体をはじめとして広く利用されてい
る。これらの樹脂の体積固有抵抗値は109Ωcm 程度で
あり、前記抵抗制御層の構成材料として使用可能な範囲
にある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
材料を抵抗制御層の構成材料とした場合、次のような問
題のあることが判明した。すなわち、ECOを被覆した
導電性ロールでは、電気抵抗の環境依存性が大きく、環
境の変化によって帯電性能に差があって、低温低湿環境
では帯電電圧が低く、高温高湿環境ではピンホールリー
クが発生しやすい。特に、低温低湿環境では抵抗制御層
が本来の機能を果たすことができない。また、イオン導
電系の導電性ロールでは、高分子化合物への過塩素酸塩
等のイオン導電化剤の配位によって、ロールの電気抵抗
が低下する。そのため、低温低湿環境での帯電不良は解
消するが、高温高湿環境でのピンホールリークは更に発
生しやすくなる。つまり、帯電性能と絶縁破壊の防止と
の基本的な機能が両立し得ない。さらに、前記制電樹脂
を抵抗制御層の構成材料とした帯電ロールでは、絶縁破
壊防止の点では効果はあるが、抵抗が高すぎるためか、
低温低湿環境では感光体の帯電不良が発生する。さらに
また、抵抗制御層を設けた従来の帯電部材では、対応で
きる電子写真プロセススピードに限界があり、例えば1
00mm/sec のような中高速の電子写真装置に適用す
ると、帯電不良が生じ、かぶり,ゴースト,文字のかす
れ等が発生する。従来の技術として提示したような過塩
素酸リチウムをかなり多量に抵抗制御層に添加すれば、
帯電不良は解消するものの連続運転時に抵抗が上昇し、
結局は帯電不良を発生する。この現象はとりわけ低温低
湿環境で顕著である。また、連続運転時の抵抗の上昇は
1サイクル毎にLEDによる露光・除電を行うときに著
しく、抵抗制御層を設けた従来の帯電部材は高画質が要
求される電子写真には全く不向きである。
【0007】そこで、本発明の目的は、上述のような従
来技術の現状に鑑み、第一に電気抵抗の環境依存性が小
さく、第二に高速電子写真適性を賦与することであり、
第三に高速適性を備えていてもなおかつ連続運転時に電
気抵抗の上昇に由来する帯電不良が発生することのない
電子写真用帯電部材およびその製造方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、電気抵抗
の環境安定性に優れ、かつプロセススピードが高速の電
子写真装置に適用可能な帯電部材を実現すべく、抵抗制
御に適合した材料を鋭意探求してきたところ、イオン導
電性材料は一般に電気抵抗の環境依存性が大きいとされ
ていたにもかかわらず、スルホン酸基等のイオン性セグ
メントを分子内に有するポリウレタンアイオノマーを導
電性層の構成材料とし、導電性層中に更に電解質を含有
させることにより、前記目的が達成され得ることを見い
出して、本発明をなすに到ったものである。すなわち、
本発明の電子写真用帯電部材は、導電性基体と、その上
に形成されたポリウレタンアイオノマーを含有する導電
性層とから少なくとも構成され、上記ポリウレタンアイ
オノマーは、スルホン酸基、カルボキシル基および第三
級アミノ基あるいはこれらの塩から選ばれるイオン性セ
グメントの少なくとも1種を分子内に有し、かつ導電性
層中に電解質を含有することを特徴とする。また、本発
明の電子写真用帯電部材の製造方法は、ゴム材料および
導電化剤を含有するゴム組成物を成形し加硫して、導電
性基体上に導電性ゴム層を形成する工程と、前記ポリウ
レタンアイオノマーおよび電解質を含有する塗布液を塗
布した後、加熱して上記導電性ゴム層上に抵抗制御層を
形成する工程とから少なくともなる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の電子写真用帯電部材は、感光体等の被帯電体に
押圧して被帯電体表面を均一に帯電処理する。その層構
造は、帯電ロールとして使用する場合は、図1A,Bに
示すように、導電性基体1a外周面に導電性弾性体層1
bが固定され、弾性体層1b上に表面層1cが被覆され
た2層構造からなる。さらに、図2A,Bに示すよう
に、導電性ゴム層2b、ブリード防止層2c、抵抗制御
層2d、表面層2eで導電性基体2a外周面を順次被覆
した4層構造からなる。ここで、2層構造の導電性弾性
体層1b、4層構造の導電性ゴム層2b,ブリード防止
層2cおよび抵抗制御層2dが、それぞれ本発明におけ
る「導電性層」に相当する。また、上記ブリード防止層
2cは必ずしも必要な層ではなく、この層を不要とした
3層構造の場合は、導電性弾性体層1bの下層をゴム層
2bとし上層を抵抗制御層2dとした層構成に相当し、
両層の境界を明確に区郭する必要はない。さらに、表面
層1c,2eも必要に応じて形成すればよい。したがっ
て、本発明の電子写真用帯電部材は、1層から4層まで
の層構成を採用することができる。
【0010】導電性基体(1a,2a)は、帯電部材の
電極および支持部材として機能するもので、例えばアル
ミニウム,銅合金,ステンレス鋼等の金属または合金、
クロム,ニッケル等で鍍金処理を施した鉄,合成樹脂な
どの棒状または管状の導電性材質で構成される。
【0011】次に、2層構造からなる帯電部材(1)につ
いて詳述する。導電性弾性体層(1b)は、イオン性セグ
メントを分子内に有する後述のポリウレタンアイオノマ
ーに後述の電解質を添加した材料から構成される。上記
アイオノマーは、ポリイソシアネート等の多官能性架橋
剤で硬化されゴム弾性を示す。導電性弾性体層は、また
必要に応じて、ポリウレタンアイオノマーと高抵抗のゴ
ム材料および低抵抗の導電化剤の一方または双方とから
構成されてもよい。その場合は、通常ゴム材料または導
電化剤のいずれかを含有させることにより、適切な体積
固有抵抗値およびゴム硬度に調整される。例えば、本発
明の帯電部材を電子写真装置の帯電器として利用する場
合、体積固有抵抗値は107〜1010 Ωcmの範囲にある
ことが好ましい。また、導電性弾性体層の厚さは、1〜
5mmの範囲にあればよく、2〜4mmの範囲にあるこ
とが好ましい。弾性体層の厚さが1mm未満であると、
導電性基体の影響を受けるようになりニップの均一性が
損なわれる。一方、厚さが5mmより厚くなると、材料
コストが上昇するだけでなく装置が大型化する。
【0012】適宜ブレンドされる前記ゴム材料として
は、特に限定されるものではないが、イソプレンゴム,
クロロプレンゴム,エピクロルヒドリン系ゴム,ノルボ
ルネンゴム,ウレタンゴム,シリコーンゴム,フッ素ゴ
ム,アクリルゴム,SBR,NBR,EPDM,アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレンゴム等が挙げられ、
これらのゴム材料を2種以上ブレンドしてもよい。適宜
配合される前記導電化剤としては、カーボンブラック、
グラファイト、フッ化カーボン、アルミニウム,銅,ニ
ッケル,ステンレス鋼等の各種導電性金属または合金、
酸化錫,酸化インジウム,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化
錫−酸化アンチモン複合酸化物,酸化錫−酸化インジウ
ム複合酸化物等の各種導電性金属酸化物、絶縁物質の表
面を導電化処理したものなどの1種または2種以上の微
粉末を用いることができる。
【0013】ここで、本発明におけるポリウレタンアイ
オノマーについて詳述する。前述したポリウレタンアイ
オノマーは、一般に有機ポリイソシアネートと長鎖ポリ
オール、必要に応じて更に鎖延長剤とを触媒の存在下に
反応させることによって得られる反応生成物が用いられ
る。また、イオン性セグメントは、好ましくは長鎖ポリ
オールおよび鎖延長剤の一方または双方に置換基として
導入される。有機ポリイソシアネートとしては、テトラ
メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネー
ト、イソホロンジイソシアネート、水添トリレンジイソ
シアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添テ
トラメチルキシリレンジイソシアネート、水添ジフェニ
ルメタンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネー
ト、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレン
ジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネー
ト、2,6−トリレンジイソシアネート、m−キシリレ
ンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネー
ト、ジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、2−ニ
トロジフェニル−4,4′−ジイソシアネート、3,
3′−ジメトキシジフェニル−4,4′−ジイソシアネ
ート、ジフェニルメタン−2,4′−ジイソシアネー
ト、ジフェニルメタン−4,4′−ジイソシアネート、
3,3′−ジメチルジフェニルメタン−4,4′−ジイ
ソシアネート、β,β−ジフェニルプロパン−4,4′
−ジイソシアネート、ジフェニルエーテル−4,4′−
ジイソシアネート、1,4−ナフチレンジイソシアネー
ト、1,5−ナフチレンジイソシアネート等の芳香族ジ
イソシアネート、これらの重合体、トリメチロールプロ
パン等のポリオール付加物、末端にイソシアネート基を
有するポリイソシアネートとポリオールとのプレポリマ
ーなどが挙げられる。
【0014】長鎖ポリオールには、a)ポリエステルポ
リオール,b)ポリカーボネートポリオール,c)ポリ
エーテルポリオール、およびこれらの共重合ポリオール
がある。 a)ポリエステルポリオールは、二塩基酸や、そのエス
テル,酸ハライド,酸無水物等の反応性酸誘導体とグリ
コール,アミノアルコール等の単独または混合物との縮
合反応により得られるポリエステルポリオール,ポリエ
ステルアミドポリオールがある。 上記二塩基酸としては、コハク酸,アジピン酸,セバシ
ン酸,アゼライン酸,フタル酸,イソフタル酸,テレフ
タル酸,ヘキサヒドロフタル酸,ヘキサヒドロイソフタ
ル酸,ヘキサヒドロテレフタル酸,ナフタレンジカルボ
ン酸等のジカルボン酸,これらの反応性酸誘導体などが
挙げられる。上記グリコールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチレングリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,
9−ノナンジオール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−シ
クロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAのエチレ
ンオキサイドまたはプロピレンオキサイド付加物等が挙
げられる。上記アミノアルコールとしては、エタノール
アミン,プロパノールアミン,ε−アミノヘキサノール
等が挙げられる。また、上記グリコールの一部をヘキサ
メチレンジアミン,イソホロンジアミン,キシリレンジ
アミン等のジアミンで置換することができる。さらに、
ε−カプロラクトン等のラクトンモノマーの開環重合で
得られるラクトン系ポリエステルポリオールも含まれ
る。
【0015】b)ポリカーボネートポリオールは、一般
には多価アルコールとエチレンカーボネート,ジメチル
カーボネート,ジエチルカーボネート,ジフェニルカー
ボネート等との脱アルコール反応などにより得られる。 上記多価アルコールとしては、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,
2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5
−ペンタンジオール、ネオペンチレングリコール、1,
6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタン
ジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナン
ジオール、ジエチレングリコール、1,4−シクロヘキ
サンジメタノール等の単独またはこれらの混合物が用い
られる。
【0016】c)ポリエーテルポリオールとしては、エ
チレンオキサイド,プロピレンオキサイド,テトラヒド
ロフラン等を開環重合させて得られるポリエチレングリ
コール,ポリプロピレングリコール,ポリテトラメチレ
ンエーテルグリコール等、これらのコポリマー、さらに
前記ポリエステルポリオールやポリカーボネートポリオ
ールを共重合成分としたポリエステルエーテルポリオー
ルが挙げられる。 これらの長鎖ポリオールは、300〜10000の分子
量範囲にあることが望ましい。分子量が300未満で
は、イオン性セグメントが配位するポリウレタンアイオ
ノマー中の電荷担体であるポリオール成分の官能基濃度
が充分でなく、抵抗が高くなる。一方、分子量が100
00より大きくなると、ポリオール成分に起因する結晶
化が部分的に生じて、電荷担体となる上記官能基にかか
るイオンセグメント運動が阻止され、イオン電導性が阻
害される。また、ポリオール構成成分の選択や重合度の
調整を行うことにより、導電性弾性体層(1b)または後
に詳述する抵抗制御層(2d)の抵抗を所望の範囲に調整
することができる。上述の長鎖ポリオールの中でも、帯
電部材に好適なポリオールとしては、脂肪族長鎖ポリア
ルキレングリコール、とりわけ分子量が上記範囲にある
ポリエチレングリコール,ポリプロピレングリコール,
両者の混合物または共重合体が好ましく用いられる。
【0017】鎖延長剤は、一般に分子量300未満の分
子内に2個以上の活性水素を有する化合物であって、ポ
リオール,ポリアミン,アミノアルコール等が用いられ
る。具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピ
レングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2−
ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペ
ンタンジオール、ネオペンチレングリコール、1,6−
ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオ
ール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオ
ール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、ジプロピレングリコール、1,4−シクロヘキサン
ジメタノール、ビスヒドロキシエトキシベンゼン、ビス
フェノールAのエチレンオキサイドまたはプロピレンオ
キサイド付加物、グリセリン、トリメチロールプロパン
等のポリオール;ヘキサメチレンジアミン,イソホロン
ジアミン,キシリレンジアミン,メチレン−ビス(クロ
ロアニリン)等のポリアミン;エタノールアミン,プロ
パノールアミン,ε−アミノヘキサノール等のアミノア
ルコールなどが挙げられる。この他に水,尿素も鎖延長
剤として用いることができる。なお、鎖延長剤の全モル
数が長鎖ポリオールのモル数より多いと、凝集力の強い
ウレタン結合の割合が増加してポリウレタン中のハード
セグメントの割合が高まる。そのため、ポリウレタンア
イオノマーのイオン電導を阻害し、体積固有抵抗値が必
要以上に高くなる。したがって、鎖延長剤を使用する場
合は、そのモル数を長鎖ポリオールの合計モル数以下、
特に1/2以下とすることが好ましい。
【0018】イオン性セグメントは、スルホン酸基、カ
ルボキシル基および第三級アミノ基あるいはこれらの塩
から選ばれ、下記の化学式で表される。
【化1】 (式中、M1,M2は、それぞれ水素原子またはカチオン
を示し、カチオンのイオン価が2価以上の場合は、その
イオン価に応じた数のスルホン酸基またはカルボキシル
基がM1またはM2に結合する。R1,R2は、それぞれ置
換または非置換の炭化水素基を示す。R3,R4,R
5 は、同一でもあるいは異なっていてもよく、それぞれ
置換または非置換の炭化水素基を示し、これらの1つは
水素原子であってもよい。また、X1 -はアニオンを示
す。) 前述したとおり、好ましくは上記イオン性セグメントを
置換した長鎖ポリオールおよび/または鎖延長剤と、有
機ポリイソシアネートとを反応させることにより、ポリ
ウレタン中にイオン性セグメントの少なくとも1種が導
入される。イオン性セグメントが塩を示す場合は、ポリ
ウレタン化反応の前または反応終了後に、スルホン酸
基、カルボキシル基を各種塩基で中和したり、第三級ア
ミノ基に各種の酸を付加するかあるいは第三級アミノ基
を各種のハロゲン化物やスルホン酸エステル等で第四級
アンモニウム塩に変換することができる。
【0019】スルホン酸基を有する長鎖ポリオールのモ
ノマー成分または鎖延長剤(イオン性セグメントを有す
るこれらの化合物を以下イオン性化合物という)として
は、1,4−ブタンジオール−2−スルホン酸、5−ス
ルホイソフタル酸またはそのモノメチル,ジメチルエス
テル等、スルホコハク酸またはその上記エステル等、あ
るいはこれらのナトリウム,カリウム等のスルホン酸ア
ルカリ金属塩,アンモニウム塩などが挙げられる。カル
ボキシル基を有するイオン性化合物としては、2,3−
ジヒドロキシプロピオン酸、2,2−ジメチロールプロ
ピオン酸、酒石酸、2−メチル酒石酸、2,3−ジヒド
ロキシイソ酪酸、2,3−ジヒドロキシ−2−イソプロ
ピル酪酸、3,11−ジヒドロキシミリスチン酸、9,
10−ジヒドロキシステアリン酸、2,6−ジヒドロキ
シ−1,2−ジヒドロ−4−ピリジンカルボン酸等、あ
るいはこれらのアルカリ金属塩,アンモニウム塩などが
挙げられる。第三級アミノ基を有するイオン性化合物と
しては、N−メチルジメタノールアミン、N−メチルジ
エタノールアミン、N−メチルジプロパノールアミン、
N−メチルジヘキサノールアミン、N−メチルジオクタ
ノールアミン、これらのN−エチル置換化合物、N−プ
ロピル置換化合物、N−ブチル置換化合物、N−フェニ
ル置換化合物、3−ジメチルアミノ−1,2−プロパン
ジオール、4−ジメチルアミノ−1,2−ブタンジオー
ル、5−ジメチルアミノ−1,2−ペンタンジオール、
これらのジエチルアミノ化合物、p−(2−ヒドロキシ
メチル−3−ヒドロキシプロピル)−N,N−ジメチル
アニリン、p−(3−ヒドロキシメチル−4−ヒドロキ
シブチル)−N,N−ジメチルアニリン、これらのジエ
チルアニリン化合物、トリフェニルアミン化合物、N−
(3−ジメチルアミノプロピル)ジイソプロパノールア
ミン等、あるいはこれらの塩酸,臭酸,硫酸,リン酸等
の鉱酸や各種有機酸の付加塩などが挙げられる。
【0020】第四級アンモニウム塩は、塩化メチル,塩
化エチル,塩化プロピル,塩化ブチル,塩化ヘキシル,
塩化ドデシル,塩化ヘキサデシル,塩化オクタデシル,
クロロシクロヘキサン,クロロベンゼン,クロロトルエ
ン,塩化ベンジル等、あるいはこれらの臭化物,沃化物
等のハロゲン化物;メタンスルホン酸メチル,ベンゼン
スルホン酸メチル,p−トルエンスルホン酸メチル,ア
セトンジスルホン酸ジメチル等、あるいはこれらのエチ
ルエステル,プロピルエステル,ブチルエステル,ヘキ
シルエステル,ヘプチルエステル,オクチルエステル,
2−メトキシエチルエステル,フェニルエステル等のス
ルホン酸エステルなどで、上記第三級アミノ基を四級化
することにより得られる。勿論、第一級,第二級アミン
等の別の含窒素化合物から公知の方法により第四級アン
モニウム塩を得ることもできる。具体的な第四級アンモ
ニウム塩としては、N,N−ジメチル−N,N−ジ(2
−ヒドロキシエチル)アンモニウムクロライド、N−メ
チル−N−エチル−N,N−ジ(2−ヒドロキシエチ
ル)アンモニウムクロライド、N−エチル基がN−プロ
ピル基、N−ブチル基、N−ペンチル基、N−ヘキシル
基、N−ヘプチル基、N−オクチル基、N−ノニル基、
N−デシル基等に変換したアンモニウムクロライド、こ
れらのN,N−ジ(2−ヒドロキシプロピル)アンモニ
ウムクロライド、N,N−ジ(2−ヒドロキシブチル)
アンモニウムクロライド、N,N−ジ(2−ヒドロキシ
ヘキシル)アンモニウムクロライド、N−(2−ヒドロ
キシエチル)−N−(2−ヒドロキシプロピル)アンモ
ニウムクロライド等、上記N−メチル基が前記塩化物と
して例示した炭化水素基に変換したアンモニウムクロラ
イド、あるいはアニオンのクロライドがブロマイド,ア
イオダイド,p−トルエンスルホネートに変換した塩な
どが挙げられる。
【0021】以上の有機ポリイソシアネート、長鎖ポリ
オール、鎖延長剤およびイオン性化合物は、単独または
2種以上を混合して用いることができる。また、イオン
性セグメントを導入した長鎖ポリオールは、前述と同様
の理由により、300〜10000の分子量範囲にある
ことが望ましい。さらに、触媒としては、トリエチルア
ミン等の第三級アミン、酢酸カリウム,ステアリン酸亜
鉛等のカルボン酸金属塩、ジブチル錫ジラウレート,ジ
ブチル錫オキサイド等の有機金属化合物などが挙げられ
る。
【0022】本発明におけるポリウレタンアイオノマー
は、その1g当たり0.001〜1ミリモルのイオン性
セグメントを分子内に導入させておくことが適当であ
る。上記イオン性セグメントが0.001ミリモル未満
では、ポリウレタンアイオノマー自体の抵抗がさほど低
下せず、1ミリモルより多くてもさほどの効果がない。
イオン性セグメントは、帯電部材の導電性にかかわるイ
オンを供給する。しかし、事前の予想に反して、ポリウ
レタンアイオノマー中のイオン性セグメント濃度が高す
ぎてもかえってアイオノマーの抵抗が上昇することを本
発明者らは確認している。以上のようなポリウレタンア
イオノマーは、その体積固有抵抗値が106 〜109Ωc
m の範囲にあり、電子写真装置に用いられる帯電部材の
導電性層として適切な抵抗領域にある。しかも、ポリウ
レタンアイオノマーのガラス転移温度(Tg)は30℃
以下であり、導電性層の構成材料として好適である。そ
の理由としては、ポリウレタンアイオノマー系の電導機
構はポリマーのセグメント運動によるイオン輸送に由来
する伝導と推定され、Tgが低いほどイオン電導に有利
であり、とりわけ0℃以下であることが好ましい。セグ
メント運動が常温で凍結されているようなTgが30℃
以上の系では、導電性層に適合した体積固有抵抗値が得
られない。
【0023】次に、本発明における電解質について詳述
する。前述した電解質は、水その他の溶剤に溶解して溶
液がイオン電導を行う物質であれば、特に限定されるも
のではない。その中でも、下記の一般式で表される化合
物が好適に用いられる。 Xn M [式中、Xは、ハロゲン原子,SCN,ClO4,B
4,B(C65)4,PF6,CF3SO3,CF3COOお
よびR−SO3(ここで、Rはアルキル基またはアルキ
ルフェニル基を示す)から選ばれるアニオン成分を示
し、Mはアルカリ金属またはアルカリ土金属を示す。ま
た、nは上記Mの原子価に応じて1または2の整数を意
味する。] 符号Xで代表されるアニオン成分としては、フッ素,塩
素,チオシアン酸,過塩素酸,テトラフルオロ硼酸,テ
トラフェニル硼酸,ヘキサフルオロリン酸,トリフルオ
ロメタンスルホン酸,トリフルオロ酢酸,ヘキサンスル
ホン酸,オクタデカンスルホン酸,ドデシルベンゼンス
ルホン酸等が挙げられる。また、符号Mで代表されるカ
チオン成分としては、リチウム,ナトリウム,カリウ
ム,ルビジウム,セシウム等の1価のアルカリ金属、マ
グネシウム,カルシウム,バリウム等の2価のアルカリ
土金属、アンモニウム等が挙げられる。
【0024】上記電解質のナトリウム塩を例にとって列
挙するならば、次のとおりである。NaF,NaCl,
NaSCN,NaClO4,NaBF4 ,NaB(C
65)4,NaPF6 ,CF3SO3Na,CF3COON
a,C613SO3Na,C1837SO3Na,C12
25(C64)SO3Na等が挙げられる。この他にも、N
aAlCl4,LiAsF6等を用いることができる。電
解質のポリウレタンアイオノマーへの添加量は、その種
類,分子量およびアイオノマーの種類によっても異なる
が、極微量で効果が充分に発揮される。アイオノマー1
g当たりの添加量は10-6〜10-3 mol/g程度あり、
通常は10-5mol/g のオーダーの量を添加すればよ
い。本発明者らの実験結果によれば、電解質を10-4 m
ol/g以上添加しても導電化効果が飽和に達することが
多い。添加方法としては、ポリウレタンアイオノマーの
溶液に直接添加しても不具合はないが、アイオノマーと
電解質とに共通の良溶剤に後者を別途溶解させて、両溶
液を混合するという操作を行う方が比較的良好な結果が
得られる。
【0025】本発明の帯電部材において、ポリウレタン
アイオノマーのTgが低いことと関連して、被帯電体表
面へのタックが発生することがあり、その場合導電性弾
性体層を表面層(1c)で被覆することが望ましい。表面
層はポリアミド樹脂,ポリウレタン樹脂等の耐磨耗性の
高い高分子材料から構成されることが好ましい。ポリア
ミド樹脂としては、水可溶性ナイロン,アルコール可溶
性ナイロンと称されている非晶質の樹脂が好適に用いら
れる。例えば、東レ(株)から販売されているAQナイロ
ンA−70,A−90,P−70等の水可溶性変性ポリ
アミド樹脂や、アミランCM−4000,4001,8
000,831,833,842等のアルコール可溶性
共重合ナイロンが挙げられる。また、アミド基がN−メ
トキシメチル化されたトレジンEF−30T,トレジン
G−550(帝国化学社製),Luckmide5003(大日
本インキ社製),T−8ナイロン(ユニチカ社製)等も
好適である。これらのポリアミド樹脂は溶剤可溶性なの
で塗布法による被膜の形成に適している。なお、N−メ
トキシメチル化ポリアミドを用いる場合は、ラウリン
酸,クロトン酸,コハク酸,グルタール酸,乳酸等の触
媒の存在下に脱アルコール反応によって、ポリアミド自
体を架橋させてもよい。
【0026】ポリウレタン樹脂としては、ハイウレタン
No.2000,5000,5001(日本油脂社製)
や、ニッポラン125,800,1100(日本ポリウ
レタン社製)等がある。また、フッ素樹脂変性ポリマー
を用いると、帯電部材の表面汚染を避けることができ
る。すなわち、カンペフロンHD(関西ペイント社
製),ルミフロンシリーズ(旭硝子社製)と、ヘキサメ
チレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加
物,トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパ
ン付加物等のポリオール付加ポリイソシアネート化合物
やメラミン樹脂等のアミノ樹脂とを反応させた架橋構造
の被膜も好適である。さらに、本発明におけるポリウレ
タンアイオノマーを単独で用いることもできる。表面層
は、前記したような導電化剤の単独または混合物を分散
させて導電性弾性体層(1b)と同程度の体積固有抵抗値
に調整される。表面層の膜厚は5〜50μmの範囲更に
は10〜40μmの範囲にあることが好ましい。膜厚が
5μmより薄くなると、帯電部材を長期にわたって使用
すると表面層が次第に摩耗する恐れがある。一方、膜厚
が50μmより厚くなると、帯電部材の硬度が上昇して
帯電ムラを生じるようになる。
【0027】次に、4層構造からなる帯電部材(2)につ
いて詳述する。導電性ゴム層(2b)は、ゴム材料および
導電化剤から構成される。ゴム材料としては、導電性弾
性体層(1b)の体積固有抵抗値を調整するために適宜ブ
レンドされることのある前記ゴム材料と同様のものが用
いられ、これらは発泡させたものでもあるいは無発泡の
ものでもよい。このゴム層には前記導電化剤を分散させ
て、体積固有抵抗値が108Ωcm 以下にかつ硬度がJI
S A で20〜80°に調整される。前者の体積固有抵
抗値については、抵抗制御層および表面層に給電するた
めに必然的な要求である。後者の硬度については、被帯
電体への押圧による帯電部材のニップが均一であるため
に必要な要求である。また、ゴム層の厚さは前記導電性
弾性体層(1b)と同様に1〜5mmの範囲にあればよ
い。ゴム材料はそれ自体の体積固有抵抗値が109Ωcm
以上通常1012Ωcm以上であるので、安価という点で専
らカーボンブラックが導電化剤として用いられる。カー
ボンブラックは補強性が強いので、抵抗と硬度をバラン
スさせる必要がある。その際、被帯電体、帯電システム
等の要求によっては導電性とゴム硬度の最適域が異なる
ので、システムに合わせた設計が必要である。上述の導
電性とゴム硬度を両立させるには、ウレタンゴムとシリ
コーンゴムがとりわけ好適であり、プロセスオイルや可
塑剤等の軟化剤を配合することなく、帯電部材の硬度を
低下させることができる。
【0028】導電性ゴム層がウレタンゴムやシリコーン
ゴムあるいは発泡ゴム以外の例えばSBR等のゴム材料
で構成される場合は、かかるゴム材料中に上記軟化剤を
配合して、導電性とゴム硬度を独立に制御することも有
効な手段である。その場合、軟化剤の滲出やゴム自体の
ブリードにより、被帯電体表面の汚染を招くことがある
から、ゴム層上にブリード防止層(2c)を設けることが
好ましい。ブリード防止層は、前記表面層(1c)と同様
に、適宜導電化剤を分散させたポリアミド樹脂,ポリウ
レタン樹脂等の他に、フッ素ゴムで構成することが好ま
しい。これらの樹脂の中でも、前述のN−メトキシメチ
ル化ポリアミド樹脂やフッ素ゴムが好適である。フッ素
ゴムとしては、フッ素化オレフィン同士の共重合体やフ
ッ素化オレフィンとエチレンやプロピレン等のオレフィ
ンとの共重合体が用いられる。フッ素化オレフィンとし
ては、フッ化ビニリデン(VdF),ヘキサフルオロプ
ロピレン(HFP),ペンタフルオロプロピレン,テト
ラフルオロエチレン(TFE),トリフルオロエチレ
ン,クロロトリフルオロエチレン(CTFE),フッ化
ビニル,パーフルオロアルキルビニルエーテル等が挙げ
られる。具体的には、VdF−HFPの2元共重合体,
VdF−CTFEの2元共重合体,VdF−HFP−T
FEの3元共重合体や、TFE−エチレン共重合体,T
FE−プロピレンの交互共重合体等が挙げられる。この
他、例えばシリコーンゴム,フルオロシリコーンゴム等
とVdFを主成分とする上記フッ素ゴムとのブレンドゴ
ムを用いることができる。これらのフッ素ゴムのうち、
VdFを40〜85モル%含有するVdF系エラストマ
ーが好ましい。
【0029】フッ素ゴムには、架橋剤,非導電性充填
剤,架橋促進助剤や受酸剤等の架橋促進剤等の配合剤が
適宜添加される。架橋剤ないし硬化剤としては、アミン
類,ビスフェノール類,過酸化物等が用いられる。中で
も、アミン系硬化剤は、導電性ゴム層とブリード防止層
との境界面、特にシリコーンゴムとVdF系エラストマ
ーの密着性および接着性を顕著に高める作用がある。そ
のため、上記防止層の形成時にプライマ処理や研磨処理
を必要としないので、好ましく用いられる。かかるアミ
ン系硬化剤としては、N,N′−ジシンナミリデン−
1,6−ヘキサメチレンジアミン等のシッフ塩、エチレ
ンジアミンカルバメート、ヘキサメチレンジアミンカル
バメート等のジアミノカルバメート類、ジアミノシクロ
ヘキサン塩酸塩等の脂環式アミン塩、γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミ
ノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチ
ル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ
シラン類などが挙げられる。非導電性充填剤としては、
クレー,タルク,珪藻土,シリカ等が挙げられる。ま
た、フッ素ゴムの架橋反応を促進させるために、種々の
促進助剤や酸化亜鉛,酸化マグネシウム,酸化カルシウ
ム,MgO−Al23複合酸化物等の受酸剤を架橋剤と
共に添加することが好ましい。これらの配合量は、フッ
素ゴム100重量部に対して10重量部以下とすること
が好適である。
【0030】ブリード防止層がフッ素ゴムで構成される
場合は、帯電部材の抵抗ムラを小さくする作用のあるフ
ッ化カーボンを導電化剤として用いることが好適であ
る。その場合、フッ素ゴム100重量部に対して10〜
50重量部の範囲が適当である。フッ化カーボンは、自
体が半導電性を呈し、例えば特開平7−149448号
公報に開示されている。本発明においては、平均粒径が
1μm未満のカーボンブラックを200〜600℃でフ
ッ素ガスによりフッ素化して、得られるフッ化カーボン
の炭素原子に対するフッ素原子の比(F/C比)が0.
3〜1.0の範囲にあることが好ましい。ブリード防止
層の体積固有抵抗値は、前述のポリウレタンアイオノマ
ーと同程度であればよく、100Vの直流電圧印加時で
104〜109Ωcmの範囲にあることがより好ましい。例
えば、フッ化カーボンを導電化剤として用いる場合は、
フッ素ゴム100重量部に対して10〜50重量部の範
囲が適当である。上記防止層の膜厚は、特に限定される
ものではないが、通常5〜50μmの範囲にあればよ
い。
【0031】抵抗制御層(2d)は、帯電部材を所定の体
積固有抵抗値に調整するために設けられるもので、ポリ
ウレタンアイオノマーまたは他の高分子材料とのブレン
ド物および前述と同様の電解質から構成される。ポリウ
レタンアイオノマーは、前述したように、Tgが低いほ
どイオン電導に有利であることから、Tgが0℃以下の
アイオノマーが特に好適である。抵抗制御層の膜厚は2
0μm〜1mmの範囲に調整される。膜厚が20μmよ
り薄いと、絶縁耐圧を上げる効果が小さく、リークが発
生しやすくなる。膜厚が厚ければ厚いほど絶縁破壊電圧
を高く確保することができるが、ポリウレタンアイオノ
マーは比較的高価なので、帯電部材における抵抗制御層
の膜厚は100〜500μmの範囲に調整することが望
ましい。すなわち、膜厚がこの範囲内にあれば、製品価
格に大きなインパクトを与えることなく、帯電部材本来
の性能を発現することができる。
【0032】本発明におけるポリウレタンアイオノマー
を製造するに際しては、無溶剤下で反応原料および触媒
等を混合して反応を遂行させることもできるが、前記電
解質は各種の溶剤に溶解するので、これと共通の有機溶
剤中で反応を遂行させることが抵抗制御層を塗布法によ
って形成する上で有利である。すなわち、予め電解質溶
液を加えた反応原料のポリウレタン化反応によって、電
解質を含有する反応生成物の溶液を得る。その後、必要
に応じて前記高分子材料をブレンドさせ、更に得られた
溶液の粘度と固形分濃度に応じて、溶剤を加えて塗布し
やすいように希釈し、必要に応じて硬化剤を添加する。
勿論、前述したように、ポリウレタンアイオノマーと電
解質の別々の溶液を混合した後、上記と同様にして塗布
液を調製することもできる。そして、得られた塗布液を
導電性ゴム層またはブリード防止層上に塗布した後、乾
燥し硬化すれば、より簡便に抵抗制御層を形成すること
ができる。有機溶剤としては、ベンゼン,トルエン,キ
シレン,メチルエチルケトン(MEK),メチルイソブ
チルケトン,シクロヘキサノン,ジオキサン,酢酸エチ
ル,酢酸ブチル等の単独または混合溶剤が用いられる。
中でも、トルエン等の芳香族炭化水素類とMEK等のケ
トン類との混合溶剤が好適である。硬化剤としては、分
子末端にイソシアネート基を有する低分子量のポリイソ
シアネート系化合物が好適に用いられる。具体的には、
コロネートL,2030,HX,HL(日本ポリウレタ
ン社製)、デスモジュールL,N−3300,HT(バ
イエル社製)、タケネートD−102,D−160N,
D−170N(武田薬品社製)等が挙げられる。
【0033】前記2層構造の場合と同様の理由から、抵
抗制御層上に表面層(2e)を被覆しておくことが、電子
写真装置の信頼性を高める上でも望ましい。この表面層
は、前記表面層(1c)と同様のポリアミド樹脂,ポリウ
レタン樹脂等の高分子材料から構成されることが好まし
く、高分子材料中に導電化剤を分散させて抵抗制御層と
同程度の体積固有抵抗値に調整される。なお、前述の導
電性弾性体層(1b)の厚さが比較的厚い単層または2層
構造の帯電部材(1)は、ポリウレタンアイオノマーが比
較的高価であるため、好ましい実施態様とはいいかねる
面があるが、これは実質的に帯電部材(2)における抵抗
制御層(2d)を非常に厚くしたのと同じことである。
【0034】本発明の帯電部材の製造法について簡単に
述べる。2層構造の場合は、ポリウレタンアイオノマ
ー,電解質,加硫剤および必要に応じて配合されるゴム
材料,軟化剤,加硫促進剤,促進助剤,導電化剤,非導
電性充填剤,分散助剤,老化防止剤等の配合剤をオープ
ンロール,ニーダ等で充分に混練して、ゴム組成物(ゴ
ムコンパウンド)を調製する。次いで、圧縮成形法,押
出成形法等によりゴムコンパウンドを導電性基体(1a)
上に成形した後、加硫して所定の層厚の導電性弾性体層
(1b)を形成する。さらに、高分子材料,導電化剤,適
宜配合される添加剤を有機溶剤に添加し、充分に混合し
て表面層形成用の塗布液を調製する。次いで、浸漬法,
エアスプレー法,ロールコータ法等の適宜の塗布方法に
より、上記塗布液を導電性弾性体層(1b)上に塗布した
後、常温でまたは加熱乾燥して表面層(1c)を形成する
と、本発明の帯電部材(1)が製造される。
【0035】4層構造の場合は、ゴム材料、導電化剤、
加硫剤および必要に応じて上述の配合剤を配合し、混練
してゴムコンパウンドを調製する。導電性ゴム層(2b)
の形成には、圧縮成形法,トランスファー成形法,押出
成形法,射出成形法,反応型注型法等、通常のゴム成形
方法の全てを採用することができる。ゴム層(2b)が発
泡体からなる場合は、上記ゴムコンパウンドに予め発泡
剤を配合するかあるいは気体混入法により不活性ガスを
混入させて、圧縮成形法等によりゴム層(2b)を形成す
ることができる。次に、上述の表面層(1c)と同様の塗
布方法により、ブリード防止層(2c)をゴム層(2b)上
に被覆することができる。その後、ポリウレタン化反応
生成物の前記有機溶剤溶液、電解質溶液および硬化剤等
適宜の配合剤をミキサー等で充分に混合し、得られた塗
布液を適宜の塗布方法によりブリード防止層(2c)上に
塗布し、加熱して抵抗制御層(2d)を形成する。さら
に、2層構造の場合と同様にして、抵抗制御層(2d)上
に表面層(2e)を被覆すると、本発明の帯電部材(2)が
製造される。
【0036】以上、主として帯電ロールについて説明し
てきたが、本発明の帯電部材の形態は、ブロック,ブレ
ード,ブラシあるいはベルト等であっても、本発明が適
用可能であることは当業者の容易に理解できるところで
ある。例えば、ブロック状およびブレード状帯電部材
は、2層構造の例が図3A,Bに示されているように、
厚さ方向に関して、帯電部材3,4が押圧配置される被
帯電体とは反対側面の導電性弾性体層3b,4bが、板
状の導電性基体3a,4aに接着・固定され、弾性体層
3b,4b上に表面層3c,4cが被覆されている。ま
た、ベルト状帯電部材の場合は、図3Cに示すように、
矢印方向に移動する2層構造の帯電部材5が、電極ロー
ル(導電性基体)5aとベルト搬送ロール6,6′に張
架され、電極ロール5aにより被帯電体に押圧される。
このベルト状帯電部材5は、必ずしも移動させる必要は
なく固定式のフィルム状帯電部材としてもよい。なお、
各帯電部材の層構造は、前述した単層,3層または4層
とすることもできる。本発明の帯電部材は、帯電器以外
にも転写器や除電器等に適用することができる。転写器
として使用する場合は、その体積固有抵抗値は1010
1013Ωcm、好ましくは1010〜1012Ωcmの範囲に調
整される。また、除電器として使用する場合は、その体
積固有抵抗値は1012Ωcm以下、好ましくは108〜1
10 Ωcmの範囲に調整される。
【0037】本発明の電子写真用帯電部材は次のような
作用を奏する。 i)100mm/sec 以上の高速プロセスにも充分に帯
電電位を高く設定することができ、しかも帯電不均一に
由来する黒筋,白点,かぶり,ゴースト等の画質欠陥を
発生することがない。 ii)従来技術の抵抗層に比べて絶縁耐圧が高い。従来技
術においては、過塩素酸リチウムや第四級アンモニウム
塩等のイオン導電化剤を用いた場合、イオン導電化剤を
混合しても偏在するためか、抵抗層の絶縁耐圧が低い。
一方、本発明における導電性層は、低分子の電解質を添
加しても少量で抵抗が充分に低くなり、溶剤に完全に分
子状に溶解することが可能である。したがって、ポリウ
レタンアイオノマー中に偏在がないため、絶縁耐圧が高
く、抵抗値を適切な領域に収めることができるので、帯
電と耐圧を両立することができる。
【0038】iii)従来のECOまたはこれにイオン導電
化剤を配合した抵抗層においては、低温低湿環境では抵
抗が高すぎるか、抵抗が適切であっても帯電ロールに連
続的に通電していくと、抵抗が上昇するという欠点があ
る。その結果、帯電不良による画像ムラが発生したり、
極端な場合には画像が欠落することがあった。とりわ
け、LED等の露光による除電を行いながら画像形成運
転を行う場合、画像欠陥が目立ちやすくなる。抵抗の上
昇の原因としては、イオン導電化剤に強い電場が作用し
てイオン対が分離し、これが電極または感光体表面で酸
化還元され、電荷キャリアが減少するためと推定され
る。本発明における導電性層でも同様の現象が発生して
も不思議ではないが、少量の電解質を含有させることで
所期の目的が達成されるので、上記した現象が発生しな
いものと推測される。 iv)市販のECOは分子量が高すぎるため溶剤に溶解さ
せることができず、ECOを抵抗層として塗布する際に
は、一旦混練工程を経て分子鎖を切断する等の操作が必
要である。一方、本発明におけるポリウレタンアイオノ
マーおよび電解質は、溶剤に溶解した状態で塗布するこ
とができるため、混練等の操作が不要であり、工程の簡
略化が容易に図れ、経済的に有利である。 このように、電解質を添加したポリウレタンアイオノマ
ーは、前記導電性弾性体層(1b)または抵抗制御層(2
d)の構成材料として優れた特性を有する。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではな
い。 (電子写真装置)図4は、一例として図2に示す本発明
の帯電部材を装着した電子写真装置の全体説明図であ
る。図4において、電子写真装置U本体内部には、矢印
方向に回転する円筒状の感光体(ドラム)11が配置さ
れていて、静電潜像担持体として機能する。電子写真装
置U本体内部の一側部には、感光体11表面に静電潜像
を書き込むレーザ書込装置12が配置されている。感光
体11の周囲には、その回転方向に沿って、順次感光体
11表面を一様に帯電する帯電器13、上記静電潜像を
可視化する現像器14、可視化されたトナー像を用紙
(転写材)に転写させる転写器15、感光体11上の残
留トナーを除去するクリーニング装置16、およびLE
Dの露光により残留電荷を除去する除電器17が、それ
ぞれ配置されている。上記現像器14はトナーを収納す
る容器14aを備えている。この容器14a内には、ト
ナーを撹拌する撹拌部材14b,14bと、回転可能な
現像剤担持体14cと、担持体14cにトナーを供給す
るトナー供給ローラ14dとが設けられている。現像剤
担持体14cは、容器14aの開口部に臨んでいて、感
光体11表面と僅かな間隙を介して容器14aに支持さ
れている。また、上記クリーニング装置16はケーシン
グ16aを備えている。このケーシング16aには金属
製のブレードホルダ16bが固定され、その先端部には
クリーニングブレード16cが固着されている。クリー
ニングブレード16cは、その先端のエッジ部が感光体
11表面に当接している。
【0040】電子写真装置U本体の下部には、用紙を収
容する給紙トレイ18が配置されている。給紙トレイ1
8の上面端部には給紙トレイ18から用紙を一枚ずつ取
り出す用紙取出ローラ19が配置されている。用紙取出
ローラ19の側部上方には、一対の用紙搬送ローラ20
によって搬送される用紙をガイドする一対の用紙ガイド
21が配置されている。電子写真装置U本体内部の他側
部上部には、加熱ロール22aおよび加圧ロール22b
を有する定着装置22が配置されていて、定着装置22
と前記転写器15との間にはトナー像が転写された用紙
を搬送する搬送路23が設けられている。また、定着装
置22の上方には、一対の排出ローラ24と、トナー像
が定着された用紙を定着装置22から排出ローラ24ま
でガイドする搬送路25が設けられている。そして、電
子写真装置U本体の上面には、上記排出ローラ24から
排出される用紙を載置する排出トレイ26が形成されて
いる。
【0041】(帯電器)図5は図4の要部拡大図であっ
て前記帯電器の構造を示す。図5において、帯電器13
は前記ロール状の帯電部材2を備えている。帯電部材2
は、その導電性基体2aの両端部がクリーニング装置1
6の前記ケーシング16aに固定された支持部材31に
より支承されている。また、一端が支持部材31に他端
が基体2aの端部にそれぞれ固定された2つの加圧スプ
リング32の付勢力によって、帯電部材2は感光体11
表面に押圧され接触している。上記支持部材31には金
属製のパッドホルダ33が固定されていて、その先端部
に固着されたシート状のクリーニングパッド34によ
り、帯電部材2表面にトナーが極く僅かに付着してもこ
れを取り除くようになっている。さらに、帯電部材2の
基体2aには、直列に接続した直流電源35および交流
電源36から重畳振動電圧が印加される。したがって、
帯電部材2は、表面層2eと接触しながら所定の方向に
回転する感光体11表面を一様に帯電処理することがで
きる。
【0042】本発明における電子写真装置Uの作用は、
従来のものと同様であり、簡単に説明すると次のとおり
である。上述のように、重畳振動電圧が印加された帯電
部材2によって、矢印方向に回転する感光体11はその
表面が一様に帯電される。一様に帯電された感光体11
はレーザ書込装置12により静電潜像が書き込まれる。
感光体11上の静電潜像は現像器14によりトナー像に
現像される。トナー像は転写器15により給紙トレイ1
8から搬送されてくる用紙に転写される。転写されたト
ナー像が定着装置22により定着された後、用紙は排出
ローラ24により排出トレイ26上に排出される。ま
た、上記トナー像が用紙に転写された後、感光体11表
面に残留したトナーおよび電荷は、クリーニングブレー
ド16cおよび除電器17により除去され、次の電子写
真プロセスに備える。
【0043】以下の実施例において、反応組成物および
ゴムコンパウンドの使用割合を示す「部」は「重量部」
を意味する。 (ポリウレタンアイオノマーの合成例1)撹拌機、温度
計および部分還流式冷却器を備えた反応器に下記の反応
原料を仕込み、トルエンを溶剤として常法により重縮合
反応を行って、ポリエステルポリオールを合成した。 酸成分 :アジピン酸 546.5部 イソフタル酸ジメチル−5−スルホン酸ナトリウム 148.1部 ポリオール成分:1,4−ブタンジオール 472.2部 得られたポリエステルポリオールの1分子当たりの平均
水酸基数は2.0、数平均分子量は1000であり、こ
れを「ポリオールA」とする。このポリオールAは、イ
オン性セグメントとしてスルホン酸ナトリウムを下記の
ポリウレタンアイオノマーの分子内に導入する長鎖ポリ
オール成分となる。
【0044】さらに、撹拌機、温度計および還流式冷却
器を備えた反応器に、数平均分子量1000のポリエチ
レングリコール(三洋化成社製)229.3部、「ポリ
オールA」6部およびMEK/トルエン(3:1)の混
合溶剤300部を仕込み、50℃で混合・溶解した。次
いで、ウレタン化触媒としてジオクチル錫ジラウレート
0.06部を添加した後、ジフェニルメタン−4,4′
−ジイソシアネート58.8部を添加して、75℃で上
記2種の長鎖ポリオール成分と反応させた。反応が進行
するにつれて粘度が上昇するので、上記混合溶剤で適時
希釈し、赤外線吸収スペクトルによりイソシアネート基
の吸収ピークが消滅するのを確認して、ポリウレタン化
反応を終了させ、均一で透明な溶液を得た。このように
して得られたポリウレタンアイオノマー溶液は固形分が
30%であり、GPC測定によるポリスチレン換算での
ポリウレタンアイオノマーの数平均分子量は約2600
0であった。このポリウレタンアイオノマーを「PU−
1」とする。
【0045】(ポリウレタンアイオノマーの硬化と物性
測定)上記ポリウレタンアイオノマーPU−1溶液に硬
化剤(前記タケネートD−170N)を固形分換算でア
イオノマーと硬化剤の割合を100:10の比率で混合
し、離型紙上で乾燥した後、120℃で2時間加熱し硬
化させて、約100μm厚の透明キャストフィルムを形
成した。このフィルム表面をメタノールで拭き取って乾
燥した後、温度25℃,湿度50%RHの環境下に電圧
100Vを印加して、抵抗測定器(本体16068A,
プローブ4329A;横川ヒューレットパッカード社
製)により、上記フィルムの抵抗値を測定したところ、
体積固有抵抗値(ρv)は108.5Ωcm であった。ま
た、損失弾性率のピーク温度をガラス転移温度(Tg)
と定義し、粘弾性測定器(加熱速度2℃/min ,周波数
35Hz;Rheovibron DDV-2EP:オリエンテック社製)
により、上記フィルムについて上記損失弾性率のピーク
温度を測定したところ、−33℃であった。
【0046】(合成例2)ポリエチレングリコール22
9.3部のうち57.3部を数平均分子量1000のポリ
プロピレングリコールに代え、ポリエチレングリコール
とポリプロピレングリコールの混合物を用いた以外は、
合成例1と同様にしてポリウレタンアイオノマー「PU
−2」を合成した。ポリウレタンアイオノマーPU−2
について、合成例1のPU−1と同様にして抵抗値およ
びピーク温度を測定したところ、それぞれρvは10
9.0Ωcm およびTgは−27℃であった。 (合成例3)ポリエチレングリコールの使用量を21
4.0部に変更し、更に鎖延長剤として2,2−ジメチ
ロールプロピオン酸を2.0部用いた以外は、合成例1
と同様にしてポリウレタンアイオノマー「PU−3」を
合成した。ポリウレタンアイオノマーPU−3につい
て、合成例1のPU−1と同様にして抵抗値およびピー
ク温度を測定したところ、それぞれρvは108.7Ωcm
およびTgは−30℃であった。 合成例4)2,2−ジメチロールプロピオン酸2.0部
に代えて、N−メチルジエタノールアミンを1.78部
用いた以外は、合成例3と同様にしてポリウレタンアイ
オノマー「PU−4」を合成した。ポリウレタンアイオ
ノマーPU−4について、合成例1のPU−1と同様に
して抵抗値およびピーク温度を測定したところ、それぞ
れρvは109.0Ωcm およびTgは−27℃であった。
【0047】実施例1 導電剤としてカーボンブラックを約30重量%配合した
ミラブル型シリコーンゴムコンパウンド(SE463
7:トーレ・ダウコーニング社製)100部および過酸
化物含有の加硫剤ペースト(RC-4 50PFD:トー
レ・ダウコーニング社製)1.5部をオープンロールで
10分間混練して、カーボンブラックが均一に分散した
シリコーンゴム混練物を調製した。次いで、予めプライ
マ処理された外径6mmのSUS製基体(2a)を内径1
2mmの円筒状金型の中心に同心状に挿入・支持した。
この金型のキャビティ内に上記ゴム混練物を射出成形法
により充填し、170℃で3分間加熱して加硫成形し
た。このようにして、外径が11.8mm(厚さ2.9m
m)のカーボンブラック含有のシリコーンゴム成形体を
導電性ゴム層(2b)とするロールを形成した。このゴム
層(2b)の硬度はJIS A で35°であった。また、
直流電圧100V印加時のゴム層(2b)の体積固有抵抗
値は5×106Ωcm であり、1kVの直流電圧を印加し
た後の体積固有抵抗値は1.5×106Ωcmであった。
【0048】次に、導電化剤としてフッ化カーボンを配
合したフッ素ゴムを酢酸ブチルに溶解した固形分10%
の組成物にアミン系硬化剤を添加し、攪拌・混合してブ
リード防止層形成用の塗布液を調製した。この塗布液の
組成は下記のとおりである。 フッ素ゴム 100部 VdF−HFP−TFE3元共重合体 フッ化カーボン 20部 前記F/C比;0.45,比表面積;150m2/g アミン系硬化剤 2.5部 ヘキサメチレンジアミンカルバメート 得られた塗布液を浸漬塗布法により上記導電性ゴム層
(2b)外周面に引き上げ速度300mm/分で直接塗布
した。風乾による指触乾燥後、200℃のオーブン中で
30分間加熱してフッ素ゴムを硬化させ、ゴム層(2b)
上に膜厚10μmのブリード防止層(2c)を形成した。
このブリード防止層(2c)は、体積固有抵抗値が1×1
8Ωcm であり、下層のゴム層(2b)に由来するブリー
ド物の滲出を阻止する作用がある。以下の実施例1〜6
および比較例1〜3では、以上のようにして得られた2
層構造のロール中間体を用い、抵抗制御層(2d)および
表面層(2e)を形成して帯電ロール(2)を製造した。
【0049】前記ポリウレタンアイオノマーPU−1溶
液に硬化剤(前記タケネートD−170N)を固形分比
で100:10の割合で充分に混合し、別途アイオノマ
ー100部に対して過塩素酸リチウム LiClO4(和
光純薬社製)1部を少量のMEKに溶解させた溶液を上
記PU−1溶液に添加・混合し、更にMEK/トルエン
(3:1)の混合溶剤を加えて、溶液の粘度が約150c
psとなるように希釈した。次いで、この希釈溶液を上
記ロール中間体表面に塗布し、80℃で30分間乾燥し
た後、120℃で2時間硬化させて膜厚150μmの抵
抗制御層(2d)を形成した。さらに、ポリアミド樹脂
(前記アミランCM−8000)100部をメタノール
−ブタノールの混合溶剤に溶解させた溶液に、導電性酸
化錫SnO2-x コート硫酸バリウム(パストラン:三井
金属社製)粉末100部を添加・分散させて塗布液を調
製した。これを抵抗制御層(2d)外周面に塗布した後、
150℃で30分間加熱して膜厚10μmの表面層(2
e)を形成した。以上のようにして、帯電ロール(2)を
製造した。
【0050】実施例2 ポリウレタンアイオノマーPU−1をポリウレタンアイ
オノマーPU−2に代えて、抵抗制御層(2d)を形成し
た以外は、実施例1と同様にして、帯電ロール(2)を製
造した。 実施例3 抵抗制御層を構成するポリウレタンアイオノマーとして
PU−1を用い、過塩素酸リチウムをテトラフェニル硼
酸ナトリウム NaTPB(同仁化学社製)に代えた以外は、
実施例1と同様にして帯電ロール(2)を製造した。 実施例4 抵抗制御層を構成するポリウレタンアイオノマーとして
PU−1を用い、過塩素酸リチウムをチオシアン酸リチ
ウム LiSCN(和光純薬社製)に代えた以外は、実施例1
と同様にして帯電ロール(2)を製造した。 実施例5 抵抗制御層を構成するポリウレタンアイオノマーとして
PU−3を用い、過塩素酸リチウムをドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム NaDBS(和光純薬社製)に代えた
以外は、実施例1と同様にして帯電ロール(2)を製造し
た。 実施例6 抵抗制御層を構成するポリウレタンアイオノマーとして
PU−4を用い、過塩素酸リチウムを上記NaDBSに
代えた以外は、実施例1と同様にして帯電ロール(2)を
製造した。
【0051】比較例1 抵抗制御層(2d)を構成するポリウレタンアイオノマー
としてPU−1を用いるが、過塩素酸リチウム溶液を添
加しなかった以外は、実施例1と同様にして帯電ロール
を製造した。 比較例2 下記のゴムコンパウンドを常法により混練した後、得ら
れたゴム混練物をMEK/トルエン(1:1)の混合溶
剤に加えてECOを溶解した。そして、実施例1のポリ
ウレタンアイオノマーPU−1および過塩素酸リチウム
溶液に代えて、上記ECO溶解の塗布液を用いて抵抗制
御層(2d)を形成した以外は、実施例1と同様にして帯
電ロールを製造した。 ECO(CG−102;ダイソー社製) 100部 2,4,6−トリメルカプト−s−トリアジン 0.9部 (JISNett−T;日本ゼオン社製) N−(シクロヘキシルチオ)フタルイミド 1部 (サントガードPVI;モンサント社製) ジチオカルバミン酸ニッケル(NBC;デュポン社製) 1部 ステアリン酸 2部 酸化マグネシウム 5部 比較例3 比較例2に示すECO溶解の塗布液とは別に、過塩素酸
リチウムをECO100部に対する配合量が2部となる
よう少量のMEKに予め溶解させておき、塗布直前に両
者を混合して塗布した以外は、比較例2と同様にして帯
電ロールを製造した。
【0052】(性能評価試験)実施例1〜6および比較
例1〜3の各帯電ロールをページプリンター(PR10
00/4−11:NEC社製)に搭載されているトナー
キットにおける帯電部に装着して、画出し試験を実施し
た。ただし、上記ページプリンターのプロセススピード
は、56mm/sec なので175mm/sec に増速し
た。絶縁耐圧を評価するために、感光体表面の電荷輸送
層および電荷発生層を貫通する1mmのホールをあけ、
高温高湿(28℃,85%RH)と低温低湿(10℃,
15%RH)の環境下に画出しを行って、画質を評価し
た。また、ブリード性を評価するために、45℃/85
%RHの環境下に4週間放置した後室温に戻し、更に1
昼夜放置した後に画出しを行い、感光体表面の汚染の有
無を判定した。さらに、上記ページプリンターのクリー
ニング工程後にLEDの露光による除電工程を実施しな
がら、低温低湿環境下に連続2万枚のプリントテストを
行って画質を評価した。それらの評価結果を各帯電ロー
ルの層構造と併せて下記の表1に示す。なお、表1中の
○印は良好な結果が得られたことを示す。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明の電子写真用帯電部材は、特定の
イオン性セグメントを置換したポリウレタンアイオノマ
ーを構成成分とする導電性層中に電解質を含有するもの
で、プロセススピードを100mm/sec 以上の領域に
広げることができる。また、電気抵抗の環境依存性を改
善し、しかも低温低湿環境での高速連続運転時において
も抵抗の上昇という従来技術の欠陥を大幅に改善するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1Aは本発明の一実施例として示す2層構
造の帯電部材の斜視図であり、図1Bはその断面図であ
る。
【図2】 図2Aは本発明の別の実施例として示す4層
構造の帯電部材の斜視図であり、図2Bはその断面図で
ある。
【図3】 図3A,図3Bおよび図3Cはそれぞれ異な
るタイプの本発明の帯電部材の説明図である。
【図4】 本発明の帯電部材を装着した電子写真装置の
全体説明図である。
【図5】 帯電器の構造を示す図4の要部拡大図であ
る。
【符号の説明】
1〜5…帯電部材、1a〜5a…導電性基体、1b,3
b,4b…導電性弾性体層、2b…導電性ゴム層、2c
…ブリード防止層、2d…抵抗制御層、1c,2e,3
c,4c…表面層、11…被帯電体(感光体)。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性基体と、その上に形成されたポリ
    ウレタンアイオノマーを含有する導電性層とから少なく
    とも構成され、上記ポリウレタンアイオノマーは、スル
    ホン酸基、カルボキシル基および第三級アミノ基あるい
    はこれらの塩から選ばれるイオン性セグメントの少なく
    とも1種を分子内に有し、かつ導電性層中に電解質を含
    有することを特徴とする電子写真用帯電部材。
  2. 【請求項2】 前記導電性層が、導電性ゴム層と、その
    上に形成された前記ポリウレタンアイオノマーおよび電
    解質を構成成分とする抵抗制御層とから少なくともなる
    請求項1記載の電子写真用帯電部材。
  3. 【請求項3】 前記ポリウレタンアイオノマーは、ガラ
    ス転移温度が30℃以下であり、かつ体積固有抵抗値が
    106〜109Ωcmの範囲にある請求項1または2記載の
    電子写真用帯電部材。
  4. 【請求項4】 前記ポリウレタンアイオノマーは、有機
    ポリイソシアネートと長鎖ポリオール、またはこれらと
    更に鎖延長剤との反応生成物である請求項3記載の電子
    写真用帯電部材。
  5. 【請求項5】 前記長鎖ポリオールの分子量が300〜
    10000の範囲にある請求項4記載の電子写真用帯電
    部材。
  6. 【請求項6】 前記長鎖ポリオールとしてポリエチレン
    グリコールおよびポリプロピレングリコールの少なくと
    も一方を共重合成分とするポリエステルポリオールを用
    い、該ポリエステルポリオールおよび鎖延長剤の少なく
    とも一方に前記イオン性セグメントを有する請求項5記
    載の電子写真用帯電部材。
  7. 【請求項7】 前記イオン性セグメントが、スルホン酸
    基またはカルボキシル基のアルカリ金属塩またはアルカ
    リ土金属塩である請求項6記載の電子写真用帯電部材。
  8. 【請求項8】 前記電解質が、一般式 XnM[式中、X
    は、ハロゲン原子,SCN,ClO4,BF4,B(C6
    5)4,PF6,CF3SO3,CF3COO およびR−SO
    3 (ここで、Rはアルキル基またはアルキルフェニル基
    を示す)から選ばれるアニオン成分を示し、Mはアルカ
    リ金属またはアルカリ土金属を示す。また、nは上記M
    の原子価に応じて1または2の整数を意味する。]で表
    される化合物である請求項1〜7のいずれかに記載の電
    子写真用帯電部材。
  9. 【請求項9】 電子写真プロセスとして露光による除電
    工程を含む請求項1〜8のいずれかに記載の電子写真用
    帯電部材。
  10. 【請求項10】 ゴム材料および導電化剤を含有するゴ
    ム組成物を成形し加硫して、導電性基体上に導電性ゴム
    層を形成する工程と、スルホン酸基、カルボキシル基お
    よび第三級アミノ基あるいはこれらの塩から選ばれるイ
    オン性セグメントの少なくとも1種を分子内に有するポ
    リウレタンアイオノマー、および電解質を含有する塗布
    液を塗布した後、加熱して上記導電性ゴム層上に抵抗制
    御層を形成する工程とから少なくともなる電子写真用帯
    電部材の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007047568A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Bridgestone Corp 導電性ローラ及びそれを備えた画像形成装置

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