JPH10158946A - 糸捲パッケージから糸条を解舒する方法 - Google Patents

糸捲パッケージから糸条を解舒する方法

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JPH10158946A
JPH10158946A JP31587796A JP31587796A JPH10158946A JP H10158946 A JPH10158946 A JP H10158946A JP 31587796 A JP31587796 A JP 31587796A JP 31587796 A JP31587796 A JP 31587796A JP H10158946 A JPH10158946 A JP H10158946A
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JP
Japan
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yarn
unwinding
package
winding
unwound
Prior art date
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Pending
Application number
JP31587796A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Tokutake
政仁 徳竹
Satoru Matsunaga
悟 松永
Chikafumi Tanaka
爾文 田中
Tsuyoshi Murata
ツヨシ 村田
Hiroyuki Kawamoto
宏之 川元
Masamichi Ishino
雅通 石野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Ester Co Ltd
Unitika Ltd
Original Assignee
Nippon Ester Co Ltd
Unitika Ltd
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Publication date
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸捲パッケージから解舒撚を与えつつ糸条を
解舒するに際し、パッケージ解舒の最初から終わりまで
の解舒張力の変化が少なく、安定した糸条の解舒が可能
な糸条の解舒方法を提供する。 【解決手段】 糸捲パッケージから糸条引き出しガイド
を通じて糸条を解舒するに際し、パーッケージの最大径
をD(m)、最大径の時のパッケージの捲幅をLw(m)とする
とき、解舒速度V(m/sec)、およびパッケージの捲幅下部
端面と糸条引き出しガイドとの垂直(または水平)距離
L(m)が下記条件式数1を満足するように設定して解舒す
る。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糸捲パッケージか
ら糸条を解舒する方法に関するものであり、さらに詳し
くは糸捲パッケージから該パッケージを捲取った際の回
転軸の方向に解舒撚を与えつつ糸条を解舒する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、糸捲パッケージから解舒撚を与え
つつ糸条を解舒するに際しては、糸条は回転しつつ解舒
されており、回転による糸条の遠心力、糸速による加速
度等が釣合い、一定の条件下では、糸条は糸捲パッケー
ジから離れて糸捲パッケージ上の解舒点と糸条引き出し
ガイドとの間でバルーニングしながら解舒される。しか
し、一般に捲径が大きい時は、これらの力の釣合いが崩
れてバルーニングが起きなかったり、あるいはバルーニ
ングが起きても捲径が大きいために、糸条引き出しガイ
ドまでの間に解舒された糸条が糸捲パッケージに接触し
てしまう等のために、解舒張力が大きくなったり、糸条
の引き連れ、あるいは、糸条が多数のフィラメントで構
成されている場合は、フィラメントが割れてしまう等の
障害が発生する。
【0003】かかる問題点を解決する方法として、例え
ば、特開昭52-59741号公報、特開昭54-55640号公報等で
は、糸捲パッケージの前にバルーンコントロールプレー
トまたはバルーンコントロールリングを取り付けること
により、捲径の大小に関わらず一定の条件で解舒できる
ようにする方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の方
法によれば、前述の問題点をある程度解決することは可
能であるが、解舒された糸条がバルーンコントロールプ
レートに接触するために、糸条の張力増加が避けられ
ず、解舒張力を極めて低く抑えたい場合等には使用でき
ないという問題があった。
【0005】本発明は、上記のような問題点を解決し、
糸捲パッケージから解舒撚を与えつつ糸条を解舒するに
際し、パッケージ解舒の最初から終わりまでの解舒張力
の変化が少なく、安定した糸条の解舒が可能な糸条の解
舒方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、このよう
な課題を解決するために鋭意検討の結果、パーッケージ
の最大径、捲幅、解舒速度、捲幅の下部端面と糸条引き
出しガイドとの距離が一定の条件式を満たす場合、常に
バルーニングして糸条が解舒されることを見い出し、本
発明に到達した。
【0007】すなわち、糸捲パッケージから糸条引き出
しガイドを通じて糸条を解舒するに際し、パーッケージ
の最大径をD(m)、最大径の時のパッケージの捲幅をW(m)
とするとき、解舒速度V(m/sec)、およびパッケージの捲
幅下部端面と糸条引き出しガイドとの垂直(または水
平)距離L(m)が下記条件式数2を満足することを特徴と
する糸捲パッケージから糸条を解舒する方法を要旨とす
るものである。
【0008】
【数2】
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0010】図1及び図2は、本発明の解舒方法の実施
態様を示す概略説明図であり、図1はパーン形態のパッ
ケージの場合、図2はチーズ形態のパッケージの場合で
ある。
【0011】図1及び図2において、糸捲パッケージ1
から解舒された糸条2は糸条引き出しガイド3を経て解
舒される。
【0012】糸捲パッケージから解舒撚を与えつつ糸条
を解舒する場合、回転による糸条の角加速度αは、パー
ッケージの径をDx(m) 、解舒速度をV(m/sec)とすると、
下式の数3で表される。
【0013】
【数3】
【0014】一方、パッケージに捲かれている糸条が引
き出される時に引き出し方向に働く力F は、糸捲パッケ
ージ上の解舒点から糸条引き出しガイドとの垂直(また
は水平)距離をLxとすると、下式の数4で表される。た
だし,質量は仮に1として考えている。
【0015】
【数4】
【0016】これら2つの成分が合成されてバルーニン
グが起こるのであるが、この時にバルーニングの大きさ
が糸捲パッケージの捲径の半径Dx/2よりも大きければ解
舒された糸条はバルーニングしてパーン表面に触れずに
解舒される。したがって、この時の条件は、下記の数5
で表される。
【0017】
【数5】
【0018】数5を整理すると,下記の数6となる。
【0019】
【数6】
【0020】この数6の左辺は、バルーニングの大きさ
が、糸捲パッケージの半径Dx/2に対して何倍あるかを求
めているものである。したがって、この左辺が1以上で
あればバルーニングを起こして糸条が解舒される。
【0021】ところで、糸捲パッケージ上の解舒点にお
けるバルーニングの有無は上記の条件式で求めることが
できるが、実際には、バルーニングで外側に膨らんだ糸
条は糸条引き出しガイドにおいて収束されるので、糸条
は糸条引き出しガイドを頂点とし、バルーニングした糸
条がが描く円を底面とする円錐の表面に沿って解舒され
て行く。この場合、円錐の底面の大きさ、すなわち、バ
ルーニングの大きさが小さいと、バルーニングが起きて
も糸条引き出しガイドに至るまでに糸捲パッケージの表
面に解舒された糸条が接触してしまう。特に、最も発生
しやすいケースとして、糸捲きパッケージの捲幅下部端
面から解舒された糸条が上部端面に接触する場合が最も
発生しやすい。
【0022】そこで、パッケージの捲幅下部端面と糸条
引き出しガイドとの垂直(または水平)距離をL(m)、パ
ッケージの捲幅をWx(m) とするとき、糸捲パッケージの
捲幅下部端面から解舒された糸条が上部端面に接触しな
いための条件は、下記の数7で表される。
【0023】
【数7】
【0024】以上のことから、本発明の方法において糸
条が常にバルーニングを起こすためには、パーッケージ
の最大径をD(m)、最大径の時のパッケージの捲幅をW(m)
とするとき、解舒速度V(m/sec)、およびパッケージの捲
幅下部端面と糸条引き出しガイドとの垂直(または水
平)距離L(m)が下記条件式数8を満足することが必要で
ある。
【0025】
【数8】
【0026】この条件式数8の左辺が1以下である場合
は、解舒された糸条が完全なバルーニング状態になら
ず、解舒された糸条が糸捲パッケージへ接触してしまう
ために解舒張力が増加し、これに起因する糸条へのダメ
ージや加工異常が発生しやすくなるので好ましくない。
【0027】
【作用】本発明のように、糸捲パーッケージの最大径、
捲幅、解舒速度、パッケージの捲幅下部端面と糸条引き
出しガイドとの垂直(または水平)距離が数8の条件を
満たすように設定することにより、解舒された糸条が常
にバルーニングして解舒されるようになり、パッケージ
解舒の最初から終わりまで安定した糸条の解舒が可能と
なる。
【0028】
【実施例】次に、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0029】なお、実施例における糸捲パッケージから
の糸条解舒テンションの測定および評価方法は次のとお
りである。
【0030】満捲状態の解舒初めの時点と、パーンおよ
び紙管から糸条の捲厚が5mmになった時点において、図
1及び図2に示す装置の糸条引き出しガイド3の出側に
張力測定装(東レ社製、テンションメーター:形式TTM-
101)のピックアップ部を配置し、糸条を通してそれぞれ
の時点での解舒張力(初め:T1、捲厚 5mm時:T2単位g)
を測定し、その差(T1-T2)を求めた。この差が少ないほ
どパッケージ解舒の最初から終わりまでの解舒張力の変
化が少なく、安定した糸条の解舒が可能である。
【0031】実施例1 パーン径51mm、パッケージ捲径 122mm(D=0.122m)、最大
捲幅 375mm、最大捲径の時の捲幅 147mm(w=0.147m)で
あるポリエチレンテレフタレート延伸糸(50デニール/
24フィラメント)のパラレルワインドに捲かれたパーン
形状の糸捲パッケージを、短繊維束と複合することを目
的として図1に示す装置に装填し、解舒された糸条をリ
ング精紡機のフロントローラーに供給した。この時の解
舒速度は10.5m/min(V=0.175m/sec)であり、パッケー
ジの捲幅下部端面と糸条引き出しガイドとの垂直距離L
が0.8mとなるように糸条引き出しガイドの位置を設定し
た。
【0032】実施例2 紙管径30mm、パッケージ捲径 54mm(D=0.054m) 、捲幅 1
52mm(W=0.152m)であるポリエチレンテレフタレート延伸
糸(50デニール/24フィラメント)のチーズ形状の糸捲
パッケージを用いて、実施例1と同様にして解舒を行っ
た。なお、この時の解舒速度は 10.5m/min(V=0.175m/s
ec)であり、パッケージの捲幅下部端面と糸条引き出し
ガイドとの垂直距離L が0.5mとなるように糸条引き出し
ガイドの位置を設定した。
【0033】実施例3、比較例1〜3 解舒速度、およびパッケージの捲幅下部端面と糸条引き
出しガイドとの垂直距離L を表1に記載の値に変更した
以外は実施例1と同様にして行った。
【0034】それぞれの例について、満捲状態の解舒初
めの時点と、パーンおよび紙管から糸条の捲厚が5mm に
なった時点において解舒張力を測定し、両者の差を求め
た結果を表1にまとめて示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1から明らかなように、本発明の要件を
満たしている実施例1〜3の場合は、パッケージ解舒の
最初から終わりまでの解舒張力の変化は0.1g以下で、安
定した糸条の解舒が可能であった。一方、比較例1〜3
の場合は、本発明の条件式を満たしていないために、満
捲状態の解舒初めの時点ではバルーニングが起こらずに
解舒された糸条がパッケージ表面に接触して解舒張力が
高くなり、ある程度解舒が進とバルーニングが起きるよ
うになって解舒張力が低下するという不安定なものであ
り、解舒張力の変化は0.1gを超えるものであった。
【0037】
【発明の効果】本発明によれば、糸捲パッケージから解
舒撚を与えつつ糸条を解舒するに際し、パッケージ解舒
の最初から終わりまでの解舒張力の変化が少なく、安定
した糸条の解舒が可能な糸条の解舒方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の解舒方法の一実施態様を示す概略説明
図である。
【図2】本発明の解舒方法の一実施態様を示す概略説明
図である。
【符号の説明】
1 糸捲パッケージ 2 糸条 3 糸条引き出しガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 爾文 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 村田 ツヨシ 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内 (72)発明者 川元 宏之 東京都中央区日本橋室町3丁目4−4 ユ ニチカ株式会社東京本社内 (72)発明者 石野 雅通 三重県度会郡小俣町本町341 ユニチカ株 式会社宮川工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糸捲パッケージから糸条引き出しガイド
    を通じて糸条を解舒するに際し、パーッケージの最大径
    をD(m)、最大径の時のパッケージの捲幅をW(m)とすると
    き、解舒速度V(m/sec)、およびパッケージの捲幅下部端
    面と糸条引き出しガイドとの垂直(または水平)距離L
    (m)が下記条件式数1を満足することを特徴とする糸捲
    パッケージから糸条を解舒する方法。 【数1】
JP31587796A 1996-11-27 1996-11-27 糸捲パッケージから糸条を解舒する方法 Pending JPH10158946A (ja)

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JPH10158946A true JPH10158946A (ja) 1998-06-16

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