JPH10158565A - 水性印刷インキ組成物およびそれを用いた印刷物の製造方法 - Google Patents
水性印刷インキ組成物およびそれを用いた印刷物の製造方法Info
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- JPH10158565A JPH10158565A JP32552996A JP32552996A JPH10158565A JP H10158565 A JPH10158565 A JP H10158565A JP 32552996 A JP32552996 A JP 32552996A JP 32552996 A JP32552996 A JP 32552996A JP H10158565 A JPH10158565 A JP H10158565A
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Abstract
き、乾燥性やレベリング性が良好で、しかも網点再現
性、細線再現性に優れる水性印刷インキ組成物を提供す
る。 【解決手段】 ポリウレタン樹脂、アクリル系樹脂、ス
チレン−マレイン酸系樹脂、およびエチレン−アクリル
酸系樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種の水
性バインダー樹脂を、乳化剤および/または塩基性化合
物の存在下に水に溶解または分散させて得られる水性バ
インダー樹脂ワニス、ならびに顔料を主たる成分とした
水性印刷インキ組成物において、さらにフルオロアルキ
ル(メタ)アクリレート単量体と、他の重合性単量体を
共重合して得られるフッ素含有アクリル系共重合体樹脂
を固形分として、インキ組成物中に0.01〜5重量%
含有することを特徴とする水性印刷インキ組成物。
Description
成物に関する。さらに詳しくは、紙またはプラスチック
フィルムに印刷されたときに、乾燥性やレベリング性が
良好で、しかも細線再現性、網点再現性に優れる水性印
刷インキ組成物に関する。
防災等の見地から、極力有機溶剤を使用しない水性タイ
プの印刷インキが求められている。
紙やプラスチックフィルムに印刷するインキにおいても
同様であるが、紙用インキでは既に水性化がなされ、プ
ラスチックフィルム用インキでは開発が急がれていると
いうのが実状である。
インキと比較して、レベリング性や蒸発乾燥性が劣る傾
向があり、使用できるバインダー樹脂の自由度も低い。
の流動成分の浸透によってレベリングと乾燥が速やかに
起こるため、水性インキが適用されやすい。それに対し
て、はじきやすく蒸発乾燥しか望めない非浸透性の被着
体には水性インキの適用が困難であるというのが、プラ
スチックフィルム用インキの水性化の遅れている理由で
ある。
率化から、最近はより速い乾燥性が求められるようにな
り、インキ流動成分の浸透性向上がその対応策として検
討されているが、浸透性の向上とともにインキの網点が
紙の繊維に沿って広がり、網点や細線の太りなどを引き
起こす要因となる。
は、紙印刷では網点や細線の太り、プラスチックフィル
ムではレベリング性の不良により、美粧印刷物をより効
率よく製造することが困難である。
題を解決し、紙またはプラスチックフィルムに印刷した
ときに、水性インキでありながら乾燥性やレベリング性
が良好で、しかも細線再現性や網点再現性の良好な水性
印刷インキ組成物を提供することにある。
レタン樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−マレイン酸系
樹脂、およびエチレン−アクリル酸系樹脂よりなる群か
ら選択される少なくとも1種の水性バインダー樹脂を、
乳化剤および/または塩基性化合物の存在下に水に溶解
または分散させて得られる水性バインダー樹脂ワニス、
ならびに顔料を主たる成分とした水性印刷インキ組成物
において、さらにフルオロアルキル(メタ)アクリレー
ト単量体と、他の重合性単量体を共重合して得られるフ
ッ素含有アクリル系共重合体樹脂を固形分として、イン
キ組成物中に0.01〜5重量%含有することを特徴と
する水性印刷インキ組成物に関する。
脂、スチレン−マレイン酸系樹脂、およびエチレン−ア
クリル酸系樹脂よりなる群から選択される少なくとも1
種の水性バインダー樹脂を含有する水性バインダー樹脂
ワニスを、固形分としてインキ組成物中に1〜40重量
%含有し、さらに前記フッ素含有共重合体樹脂を固形分
として0.05〜3重量%含有することを特徴とする前
記(1)項記載の水性印刷インキ組成物に関する。
樹脂およびエチレン−アクリル酸系樹脂よりなる群から
選択される少なくとも1種の水性バインダー樹脂を含有
する水性バインダー樹脂ワニスを、固形分としてインキ
組成物中に1〜40重量%含有し、さらに前記フッ素含
有共重合体樹脂を固形分として0.05〜2重量%含有
することを特徴とする前記(1)項記載の水性印刷イン
キ組成物に関する。
水性印刷インキ組成物を紙にフレキソまたはグラビア印
刷方式で印刷することを特徴とする印刷物の製造方法に
関する。
の水性印刷インキ組成物をプラスチックフィルムにフレ
キソまたはグラビア印刷方式で印刷することを特徴とす
る印刷物の製造方法に関する。
インキのレベリングや乾燥の機構は異なる。
料である場合、毛細管圧によってインキ−被着体表面の
界面張力より大きな吸引力がかかると、水などの流動成
分が紙中に浸透してインキが乾燥すると共に、色剤や樹
脂などの固形分も強制的に被着体表面に拡散させられて
レベリングする。
すなわち、インキの表面張力が低いほど流動成分の浸透
性が高くなり、乾燥を速くするのに有利となるが、被着
体の繊維のより細かい隙間にまで浸透し、網点や細線の
太りが発生しやすくなる。
の非浸透性表面を有する場合は、乾燥は蒸発によって起
こり、レベリングもインキ液滴の自重と表面張力とのバ
ランスに依存する。ここで、インキの表面張力を低下さ
せるとレベリング性はよくなるが、やはり網点太りが発
生しやすくなる。
共重合体樹脂を添加した水性インキは、理由は定かでは
ないが、紙に印刷したときの浸透乾燥性を向上させるこ
とができるにもかかわらず、網点の太り、はじきが発生
せず、また、プラスチックフィルムでもインキの転移は
なめらかな上に、網点の太りがないという特異な性能を
有することを見出し、本発明を完成させたものである。
る。
水性バインダー樹脂ワニスおよびフッ素含有アクリル系
共重合体樹脂を必須成分として含有するものである。
性インキで使用できる無機、有機の着色顔料あるいは体
質顔料が使用できる。
えば酸化チタン、ベンガラ、アンチモンレッド、カドミ
ウムレッド、カドミウムイエロー、コバルトブルー、紺
青、群青、カーボンブラック、黒鉛など、有機顔料とし
ては、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔
料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔
料等を挙げることができる。
えば炭酸カルシウム、カオリンクレー、硫酸バリウム、
水酸化アルミニウム、タルクなどを挙げることができる これらの顏料の含有量は、水性インキ組成物中に、通常
1〜50重量%の範囲である。
ワニスとしては、インキ組成物に利用される既知のポリ
ウレタン樹脂、アクリル系樹脂、スチレン−マレイン酸
系樹脂、およびエチレン−アクリル酸系樹脂よりなる群
から選ばれる少なくとも1種を水性化して得られる水性
バインダー樹脂ワニスが使用できる。
水性バインダー樹脂として使用するポリウレタン樹脂
は、有機ジイソシアネー卜化合物と高分子ジオール化合
物を反応させて、ウレタンプレポリマーを合成した後、
鎖伸長剤、反応停止剤を反応させて得られるものであ
り、必要に応じて分子内に遊離のカルボキシル基を導入
し、乳化剤および/または塩基性化合物の存在下で水性
化することができる。
合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネートに代表
される脂肪族ジイソシアネー卜化合物、イソホロンジイ
ソシアネー卜に代表される脂環族ジイソシアネー卜化合
物、α,α,α′,α′−テトラメチルキシリレンジイ
ソシアネー卜に代表される芳香脂環族ジイソシアネー卜
化合物、トリレンジイソシアネー卜に代表される芳香族
ジイソシアネー卜化合物等が挙げられ、その中でも脂環
族および芳香脂環族ジイソシアネー卜化合物が好まし
い。
しては、炭素数が2〜8程度のグリコール類等の低分子
ジオール化合物と二塩基酸を重縮合させた重縮合物、あ
るいはラクトン類などの環状エステル化合物を開環反応
させて得られるポリエステルジオール類、また、酸化エ
チレン、酸化プロピレン等を重合もしくは共重合させて
得られるポリエーテルジオール類、さらに、前記低分子
ジオール化合物をカーボネート成分あるいはホスゲンと
反応させて得られるポリカーボネートジオール類、ポリ
ブタジエングリコール類等が挙げられる。
して、分子内にカルボキシル基を導入するためには、遊
離のカルボキシル基を有する高分子ジオール化合物が利
用でき、例えば、前記高分子ジオール成分と無水ピロメ
リット酸などの四塩基酸無水物を反応させるか、あるい
は、ジメチロールプロピオン酸等を開始剤として、ラク
トン類を開環重合して得られる高分子ジオール化合物を
使用することができる。
子量(数平均分子量、以下同様)が500ないし400
0のものが好適に使用できる。また、プラスチックフィ
ルムとの接着性やラミネート適性等の面から、ポリエス
テルジオール類、ポリカーボネートジオール類が好適に
使用できる。
低分子ジオール化合物およびジアミン化合物を挙げるこ
とができ、さらにこれらと併用できるものとして、水酸
基が3つ以上の脂肪族ポリオール類、脂環族ポリオール
類、アミノ基が3つ以上の脂肪族ポリアミン類を挙げる
ことができる。
カルボキシル基を導入するために、遊離のカルボキシル
基を有する鎖伸長剤、さらに、プラスチックフィルムに
対するより高い接着性を付与させることを目的として、
分子内にヒドラジン残基を有する鎖伸長剤、例えばポリ
アミノヒドラジドを使用することができる。
ルキルモノアミン類、アルカノールアミン類、モノアル
コール等を挙げることができる。
残基を導入するために、前記ポリアミノヒドラジドが好
適に使用できる他、ヒドラジン、アルキレンジヒドラジ
ン、あるいは、飽和二塩基酸のジヒドラジド化合物等も
使用できる。
方法でポリウレタン樹脂を製造でき、また既知の乳化剤
を用いる方法や、分子内にカルボキシル基を導入して塩
基性化合物で中和する方法により水性化することができ
る。
脂の分子量は、5,000〜200,000であり、よ
り好適には10,000〜l00,000である。
では、えられる樹脂皮膜が弾性に乏しく、脆弱なものと
なり、一方分子量が前記範囲を超えると、水中での分散
あるいは溶解安定性が低下する傾向がある。
基性化合物で中和して本発明のポリウレタン樹脂を水性
化する場合、当該ポリウレタン樹脂の酸価としては、5
〜100の範囲が好適である。酸価が前記の範囲より小
さくなると、水性化が困難となり、一方酸価が前記の範
囲より大きくなると、耐水性、乾燥性などが低下して好
ましくない。
ダーとするインキ組成物は、特にプラスチックフィルム
用途として好適に利用される。
性バインダー樹脂ワニスとして使用するアクリル系樹脂
は、アクリル系モノマーを必須成分として、スチレン系
モノマー、マレイン酸系モノマーなどを共重合して得ら
れる共重合体樹脂であり、必要に応じて、分子内に遊離
のカルボキシル基を導入して、乳化剤および/または塩
基性化合物の存在下で水性化することができる。
タ)アクリル酸および、その炭素数が1〜l8のアルキ
ルエステル、炭素数がl〜18のアルキルアミド、炭素
数が2〜4のヒドロキシアルキルエステル等を挙げるこ
とができる。
ル酸またはメタクリル酸を意味する。
レンおよびその誘導体、マレイン酸系モノマーとして
は、無水マレイン酸やマレイン酸、その炭素数が1〜1
8のアルキルエステル、炭素数が1〜18のアルキルア
ミド、炭素数が2〜4のヒドロキシアルキルエステル等
を挙げることができる。
は、反応成分として前記以外の一般に水性アクリル系樹
脂の反応成分として使用される既知のモノマーをさらに
使用して製造したものであっても何等差し支えない。
方法でアクリル系樹脂を製造でき、また、既知の乳化剤
および/または高分子の保護コロイドを用いる方法や、
分子内にカルボキシル基を導入し、塩基性化合物で中和
する方法により水性化することができる。
基性化合物で中和して本発明のアクリル系樹脂を水性化
する場合、当該アクリル系樹脂の酸価としては、10〜
350、より好ましくは30〜250の範囲が好適であ
る。酸価が前記の範囲より小さくなると、水性化が困難
となり、一方酸価が前記の範囲より大きくなると耐水
性、乾燥性などが低下して好ましくない。
ーとするインキ組成物は、特に紙用途および一部のプラ
スチックフィルム用途として好適に利用される。
>本発明の水性バインダー樹脂ワニスとして使用するス
チレン−マレイン酸樹脂は、前記スチレン系モノマーと
マレイン酸系モノマーとを共重合して得ることができ、
必要に応じて、分子内に遊離のカルボキシル基を導入し
て水性化することができる。
方法でスチレン−マレイン酸系樹脂を製造でき、また、
既知の乳化剤および/または高分子の保護コロイドを用
いる方法、分子内にカルボキシル基を導入し塩基性化合
物で中和する方法により水性化することができる。
基性化合物で中和して本発明のスチレン−マレイン酸系
樹脂を水性化する場合、当該スチレン−マレイン酸系樹
脂の酸価としては、10〜350、より好ましくは30
〜250の範囲が好適である。酸価が前記の範囲より小
さくなると、水性化が困難となり、一方酸価が前記の範
囲より大きくなると耐水性、乾燥性などが低下して好ま
しくない。
スをバインダーとするインキ組成物は、特に紙用途とし
て好適に利用される。
>本発明の水性バインダー樹脂ワニスとして使用するエ
チレンーアクリル酸系共重合体は、エチレン60〜90
重量%、アクリル酸またはメタクリル酸10〜30重量
%、その他の共重合可能なビニル基含有化合物0〜30
重量%の組成で共重合させてなる共重合体が好適であ
り、塩基性化合物および必要に応じて乳化剤の存在下
で、水中に分散させて水性ワニス化することができる。
有化合物としては、前記のアクリル酸またはメタクリル
酸のアルキルエステル、アルキルアミド、スチレン系モ
ノマー、およびビニルクロライド、ビニルアセテート等
が使用できる。
て10〜30重量%が好適である理由は、(メ夕)アク
リル酸の含有量が10重量%より少なくなると、共重合
体の水に対する乳化能が低下して使用が限定され、一方
30重量%を超えると、乾燥性が低下するためである。
ル酸系共重合体のメルトインデックスは好適には100
〜2000g/10分、より好適には300〜1000
g/l0分の範囲である。共重合体のメルトインデック
スが前記範囲より小さくなると、樹脂の水中での分散安
定性が低くなり、一方前記範囲を超えると、樹脂が柔軟
になり過ぎて、得られる水性インキの印刷面と被着体と
の間でブロッキングを起こしやすくなる。
方法でエチレン−アクリル酸樹脂を製造でき、また既知
の塩基性化合物や必要に応じて既知の乳化剤を用いる方
法により水性化することができる。
脂および水性樹脂ワニスとして市販されており、例え
ば、ペレット状の固体樹脂としては、エチレン―アクリ
ル酸共重合体A−200W(三菱化学(株)製)、塩基
性化合物の存在下で水中に分散した樹脂ワニスとして
は、ザイクセンAC(住友精化(株)製)が入手可能で
ある。
スをバインダーとするインキ組成物は、紙用途およびプ
ラスチックフィルム用途として好適に利用される。
における使用割合は、固形分として本発明の水性インキ
組成物中の1〜40重量%程度である。
な水性バインダー樹脂として、セルロース樹脂、ポリエ
ステル樹脂、ポリアミド樹脂、ハードレジン等の他の各
種樹脂を水性化して得られる水性バインダー樹脂ワニス
を添加することは何らさしつかえない。
フルオロアルキル(メタ)アクリレート単量体と、他の
重合性単量体を共重合して得られるフッ素含有アクリル
系共重合体を含有することを特徴とするものである。
しては、炭素数が2〜15のフルオロアルキル(メタ)
アクリレート、ラジカル重合性不飽和カルボン酸および
必要に応じてその他の重合性単量体を共重合して得られ
る共重合体であり、塩基性化合物または必要に応じて乳
化剤の存在下、水中に分散または溶解させて利用するこ
とができる。
オロアルキル(メタ)アクリレートとしては、トリフル
オロエチル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロ
ピル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロプロピル
(メタ)アクリレート、ペンタフルオロブチル(メタ)
アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリ
レート、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレ
ート等を挙げることができる。
おける上記フルオロアルキル(メタ)アクリレートの使
用量は、好ましくは3〜30重量%であり、この範囲よ
り少なくなると、フッ素含有量の少ない単量体を用いる
場合では本発明の効果が得られにくくなり、また上記の
範囲より多くなると、フッ素含有量の多い単量体を用い
る場合では網点の太りなどが発生しやすくなる。
して、具体的には(メタ)アクリル酸、クロトン酸等の
不飽和モノカルボン酸、および、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸等を挙げること
ができる。
おける、これらラジカル重合性不飽和カルボン酸の使用
量は、好ましくは共重合体の酸価を5〜350、より好
ましくは30〜250とする量である。
クリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル、アル
キルアミド、スチレン系モノマー、およびビニルクロラ
イド、ビニルアセテート等が使用できる。
素含有アクリル系共重合体樹脂としては、例えば、EF
KA−LP7070(エフカ社製)等が市販されてい
る。
体は、既知の塩基性化合物または必要に応じて既知の乳
化剤を用いて水性化して添加する。
リル系共重合体の添加量は、インキ組成物中に、固形分
として0.01〜5重量%であり、好ましくは、被着体
として紙を対象とする場合は0.05〜3重量%、ま
た、プラスチックフィルムを対象とする場合は0.05
〜2重量%である。
添加量が上記の範囲より少なくなると、本発明の目的と
する効果が得られず、また多くなると網点の太り等が発
生して好ましくない。
の必須成分に加えて、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、メトキシプロパノール、N−メチルピロリドン
等の水混和性溶剤、顔料分散剤、ブロッキング防止剤、
消泡剤、架橋剤等の各種添加剤を添加することも任意で
ある。
刷インキ組成物を製造する方法としては、顔料、水性バ
インダー樹脂ワニス、フッ素含有アクリル系共重合体樹
脂および必要に応じて顔料分散用樹脂または顔料分散剤
を混合して混練し、さらに所定の材料の残りを添加、混
合する方法が一般的である。
も、特に顔料分散性を良好とするためには、分子内にカ
ルボキシル基を有し、塩基性化合物で中和して水中に溶
解させたものを用いるのが有利である。
物は、紙またはプラスチックフィルムを被着体として、
フレキソあるいはグラビア印刷方式によって印刷するこ
とができる。
る紙は、ジュート紙、クラフト紙、撥水ライナー、各種
コート紙を挙げることができる。また、プラスチックフ
ィルムとしては、ポリオレフィン、ポリエステル、ナイ
ロンなどの各種プラスチックフィルムを挙げることがで
き、特にコロナ放電処理などの表面処理されたものがよ
り好適である。
細字が非常に鮮明であり、色彩の再現性にも優れるもの
である。
説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、特にことわりのない限り、「部」および「%」は
それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
つ口フラスコに、酢酸エチル600部を仕込み、75〜
78℃に加熱した後、窒素ガスを導入しながらアクリル
酸38.4部、ブチルアクリレート180部、メチルメ
タクリレート181.6部、重合開始剤としてジターシ
ャリーブチルパーオキサイド4部の混合物を3時間かけ
て滴下した。さらに滴下終了後、環流温度で3時間重合
させて反応を完結し、酢酸エチルを留去して酸価75の
アクリル系共重合体1を得た。
の破砕物300部、その中和量に対して1.2当量のア
ンモニアを含むアンモニア水700部を仕込み、撹拌し
ながら80℃で加熱溶解し、固形分30%の水性アクリ
ル樹脂ワニスNo.1を得た。
ルアクリレート180部、メチルメタクリレート80
部、スチレン114.4部、重合開始剤としてジターシ
ャリーブチルパーオキサイド4部の混合物を反応させ、
酸価50のアクリル系共重合体2を得た後、さらに製造
例1と同様の操作でアンモニア水中に加熱溶解して、固
形分30%の水性アクリル樹脂ワニスNo.2を得た。
四つ口フラスコに、水690部とポリオキシエチレンノ
ニルフェニルエーテル(エチレンオキサイド付加モル数
25モル)10部を仕込み、攪拌混合しながら80℃ま
で加熱した。
ン160部、ブチルアクリレート80部ならびに過硫酸
アンモニウム8部の混合物を3時間かけて滴下し、反応
させた後、さらに2時間反応させて、固形分40%の水
性アクリル樹脂ワニスNo.3を得た。
の製造> 製造例4 温度計、攪拌機、冷却管、および滴下ロートを備えた四
つ口フラスコに、酢酸エチル600部を仕込み、75〜
78℃に加熱した後、窒素ガスを導入しながらスチレン
150.8部、マレイン酸モノブチル249.2部、重
合開始剤としてジターシャリーブチルパーオキサイド4
部の混合物を3時間かけて滴下した。さらに滴下終了
後、環流温度で3時間重合させて反応を完結し、酢酸エ
チルを留去して酸価209のスチレン−マレイン酸系共
重合体1を得た。
ン酸系共重合体1の破砕物300部、その中和量に対し
て1.2当量のアンモニアを含むアンモニア水700部
を仕込み、撹拌しながら80℃で加熱溶解し、固形分3
0%の水性スチレン−マレイン酸系樹脂ワニスNo.1
を得た。
つ口フラスコに、分子量1,000のポリネオペンチル
グリコールアジペートジオール300部、イソホロンジ
イソシアネート133.2部を仕込み、窒素ガスを導入
しながら、攪拌下100〜105℃で4時問反応させ、
次いで、ジメチロールプロピオン酸24.1部を仕込
み、100〜110℃で2時問反応させた。
部およびトリエチルアミン20.2部を仕込んで水性化
し、さらにモノエタノールアミン12.1部で反応停止
させ、固形分30%、樹脂の酸価24、樹脂の分子量
5,000の水性ポリウレタン樹脂ワニスNo.1を得
た。
ーボネートジオール300部、およびα,α,α′,
α′−テトラメチルキシレンジイソシアネー卜80.7
部を仕込み、窒素ガスを導入しながら、攪拌下100〜
105℃で4時問反応させ、次いで、無水トリメリット
酸とトリメチロールプロパンのl:lモル比の反応生成
物39.l部を込み、100〜110℃で2時間反応さ
せた。
およびトリエチルアミン14部を仕込んで水性化し、さ
らにアジピン酸ジヒドラジン13.3部で反応停止さ
せ、固形分30%、樹脂の酸価31、樹脂の分子量6
2,000の水性ポリウレタン樹脂ワニスNo.2を得
た。
バインダー樹脂ワニス(実施例10、11、比較例6に
おいては市販の水性エチレン−アクリル酸系樹脂ワニス
を使用)の混合物をレッドデビル型ペイントコンデイン
ョナーで30分問混練し、さらに所定の材料を混合、攪
拌し、実施例1〜15および比校例1〜9の水性印刷イ
ンキ組成物を得た。
7330(東洋インキ製造(株)製)、水性エチレン−
アクリル酸系樹脂ワニスとして、ザイクセンAC(住友
精化(株)、アクリル酸の含有量20%、メルトインデ
ックス300g/10分、固形分30%)、フッ素含有
アクリル系共重合体樹脂としては、EFKA−LP70
70を使用した。
および比較例1〜6のインキのばあいは紙を被着体と
し、実施例11〜15および比較例7〜9のインキのば
あいはプラスチックフィルムを被着体として、インキの
各評価試験を行った。結果を表1、2に示す。
ある。
C230g/m2、レンゴー(株)製)にメーヤバー
(0.2mm)で試験インキを展色し、20秒間放置
後、指蝕にて印刷面のタックの状態から乾燥性を評価し
た。
着しない。 C:表面タックが強く、インキが指に付着する。
m、セルの直径130μmのグラビア版で、長さ50m
m、太さ0.7mmの細線の図柄をコート紙(レンゴー
(株)製、CRC230g/m2)およびOPPフィル
ム(東洋紡績(株)製、二軸延伸ポリプロピレンフィル
ム、P−2161、膜厚30μm)に印刷し、レベリン
グ性、網点再現性、細線再現性を評価した。
印刷物のレベリング性を評価した。
ベリング性が良好と判断し、以下のようにランク付けを
行った。 A:ほとんど濃度差のないもの。 B:わずかに濃度差のあるもの。 C:網点内で三日月状のまだら模様のみられるもの。
から網点再現性を評価した。
の105%)未満のもの。 B:印刷物の網点の直径が137μm以上、156μm
(版のセルの直径の120%)未満のもの。 C:印刷物の網点の直径が156μm以上のもの。
ら、細線再現性を評価した。
105%)未満のもの。 B:印刷物の細線の幅が0.74mm以上、0.84m
m(版の図柄の幅の120%)未満のもの。 C:印刷物の細線の幅が0.84mm以上のもの。
本願発明の水性印刷インキ組成物は、紙に印刷したとき
の浸透乾燥性を向上させることができるにもかかわら
ず、網点や細線の太りが発生せず、また、プラスチック
フィルムでもインキの転移性はなめらかな上に、網点の
太りがないという性能を有する水性印刷インキ組成物で
ある。
Claims (5)
- 【請求項1】 ポリウレタン樹脂、アクリル系樹脂、ス
チレン−マレイン酸系樹脂、およびエチレン−アクリル
酸系樹脂よりなる群から選択される少なくとも1種の水
性バインダー樹脂を、乳化剤および/または塩基性化合
物の存在下に水に溶解または分散させて得られる水性バ
インダー樹脂ワニス、ならびに顔料を主たる成分とした
水性印刷インキ組成物において、さらにフルオロアルキ
ル(メタ)アクリレート単量体と、他の重合性単量体を
共重合して得られるフッ素含有アクリル系共重合体樹脂
を固形分として、インキ組成物中に0.01〜5重量%
含有することを特徴とする水性印刷インキ組成物。 - 【請求項2】 前記アクリル系樹脂、スチレン−マレイ
ン酸系樹脂、およびエチレン−アクリル酸系樹脂よりな
る群から選択される少なくとも1種の水性バインダー樹
脂を含有する水性バインダー樹脂ワニスを、固形分とし
てインキ組成物中に1〜40重量%含有し、さらに前記
フッ素含有共重合体樹脂を固形分として0.05〜3重
量%含有することを特徴とする請求項1記載の水性印刷
インキ組成物。 - 【請求項3】 前記ポリウレタン樹脂およびエチレン−
アクリル酸系樹脂よりなる群から選択される少なくとも
1種の水性バインダー樹脂を含有する水性バインダー樹
脂ワニスを、固形分としてインキ組成物中に1〜40重
量%含有し、さらに前記フッ素含有共重合体樹脂を固形
分として0.05〜2重量%含有することを特徴とする
請求項1記載の水性印刷インキ組成物。 - 【請求項4】 請求項2記載の水性印刷インキ組成物を
紙にフレキソまたはグラビア印刷方式で印刷することを
特徴とする印刷物の製造方法。 - 【請求項5】 請求項3記載の水性印刷インキ組成物を
プラスチックフィルムにフレキソまたはグラビア印刷方
式で印刷することを特徴とする印刷物の製造方法。
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