JPH10158286A - 抗腫瘍剤として有用な新規白金(ii)錯体 - Google Patents

抗腫瘍剤として有用な新規白金(ii)錯体

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JPH10158286A
JPH10158286A JP8312488A JP31248896A JPH10158286A JP H10158286 A JPH10158286 A JP H10158286A JP 8312488 A JP8312488 A JP 8312488A JP 31248896 A JP31248896 A JP 31248896A JP H10158286 A JPH10158286 A JP H10158286A
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trans
diaminocyclohexane
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dach
platinum
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Eishu Ro
榮洙 盧
址昌 ▲鄭▼
Shisho Tei
Seikyu Cho
聲九 張
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TOICHI SHINYAKU KK
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TOICHI SHINYAKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特にインビトロでのL-1210およびP-388白血
病細胞株に対して、有効な抗腫瘍活性を有する新規化合
物を提供すること。 【解決手段】 下式(I)を有する白金(II)錯体およびそ
の硝酸塩: 【化1】 ここで、nは2〜3の整数であり、そして 【化2】 は、トランス-l-ジアミノシクロヘキサン、トランス-d-
ジアミノシクロヘキサン、およびシス-ジアミノシクロ
ヘキサンからなる群から選択されるジアミノシクロヘキ
サンを示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗腫瘍剤として有
用な新規白金(II)錯体、およびその調製のための方法に
関する。より詳細には、本発明の新規な錯体は、L-1210
およびP-388マウス白血病細胞株に対して活性であり、
それにより哺乳類の悪性新生物の増殖を阻害する。
【0002】
【従来の技術】種々の白金化合物は、抗腫瘍活性を有す
ることが示されている。このことは、式(A)で表される
シスプラチンのヒト腫瘍の治療における臨床的な有用性
により注目されてきた:
【0003】
【化4】
【0004】しかし、治療におけるシスプラチンの使用
に伴う激しい毒性、特に腎毒性のため、多くの別の白金
(II)および白金(IV)アナログが合成され、そして抗腫瘍
活性について評価されてきた。
【0005】例えば、米国特許第4,169,846号は、マウ
スにおいて抗腫瘍活性を示す下式で表される白金(II)錯
体を開示している:
【0006】
【化5】
【0007】ここで、1,2-ジアミノシクロヘキサンの立
体異性体は、シス−、トランス-d-、またはトランス-l-
であり;そしてR1およびR2は同じハロゲン原子を表
し、またはR1およびR2は、一緒になった場合、下式に
よって表される基を形成し得る:
【0008】
【化6】
【0009】R3は、>CH2基、>CHCH3基または>CHCH2
CH3基を表す。この特許はさらに、ウラシルおよびシス
[白金(II)-シス、トランス-d-、またはトランス-l-1,2-
ジアミノシクロヘキサン]の錯体に関連している。
【0010】欧州特許出願第0098121号は、マウスにお
いて抗腫瘍活性を示す下式で表される白金(II)錯体を開
示している:
【0011】
【化7】
【0012】ここで、Xはハロゲン原子であり、そして
Gはグルクロン酸残基である。
【0013】しかし、上記の白金錯体(II)は、水溶性が
不十分であり、そして腎毒性を有するという欠点があ
る。このような欠点を克服するために、本発明者らは、
キャリア配位子としての1,2-ジアミノシクロヘキサン(D
ACH)および脱離基としてのビス(ジフェニルホスフィ
ノ)アルカンを含有する新規白金(II)錯体を合成した。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、特に
インビトロでL-1210およびP-388白血病細胞株に対し
て、良好な抗腫瘍活性を有する新規化合物を提供するこ
とである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は下式(I)
を有する白金(II)錯体またはその硝酸塩によって達成さ
れる。
【0016】
【化8】
【0017】ここで、nは2〜3の整数であり、そして
【0018】
【化9】
【0019】は、トランス-l-DACH、トランス-d-DACH、
およびシス-DACHからなる群から選択されるDACHを示
す。
【0020】本発明はまた、以下の反応式に従って式
(I)の化合物を調製する方法を提供する:
【0021】
【化10】
【0022】ここで、nは2〜3の整数であり;DACH
は、トランス-l-DACH、トランス-d-DACH、およびシス-D
ACHからなる群から選択される1種であり;DPPPは、1,3
-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンであり;そし
てDPPEは、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンで
ある。
【0023】本発明はまた、抗新生物に効果的な量の上
記の式(1)で表される白金(II)錯体および薬学的に受容
可能なキャリアを含む、哺乳類における新生物の増殖を
阻害するための薬学組成物を提供する。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の式(I)の化合物は、以下
の反応式に従って調製される:
【0025】
【化11】
【0026】上記反応式で、DACHは、トランス-l-DAC
H、トランス-d-DACH、およびシス-DACHからなる群から
選択される1種を示す。そして、DPPPは1,3-ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)プロパンを示し、およびDPPEは1,2-
ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンを示す。
【0027】光学的に活性な化合物またはジアステレオ
マー化合物は、出発物質として使用するDACHの立体型に
基づいて、最終生成物として得られる。
【0028】抗腫瘍活性 本発明のPt(II)錯体のインビトロでの抗腫瘍活性は、L-
1210、P-388白血病細胞株およびM-14メラノーマ細胞株
に対して、細胞の生存および増殖についての比色MTT[3-
(4,5-ジメチルチアゾール-2-イル)-2,5-ジフェニルテト
ラゾリウムブロミド]アッセイを用いることにより試験
される。
【0029】2×106個のL-1210およびP-388白血病細胞
株のコロニー形成細胞(cfu)を、20mlのRPMI培地(10%の
FBS、10単位/LのペニシリンGおよびストレプトマイシ
ンを含む)に接種する。3日間のインキュベーションの
後、細胞を遠心分離によって集める。続いて、培地を交
換する。最終的に、インキュベートした細胞を、106
胞/mlの濃度まで希釈する。
【0030】本発明の以下の化合物(i)、(ii)および(ii
i)は、試験物質として使用される: (i) Pt(II)(トランス-l-dach)(DPPE)・2NO3(物質I); (ii) Pt(II)(シス-dach)(DPPP)・2NO3(物質II); (iii) Pt(II)(シス-dach)(DPPE)・2NO3(物質III) これらの物質は、それぞれ500μM、50μM、5μMの濃度
で調製される。
【0031】0.1mlの細胞の希釈溶液および0.1mlのそれ
ぞれの濃度の試験物質を、96ウエルの滴定プレートに置
く。48時間のインキュベーションの後、0.05mlのMTT溶
液を加える。さらに4時間のインキュベーションの後、
上清を取り除く。得られた残渣を0.05mlのDMSOで溶解さ
せる。最終的に、ELISAリーダーにより630nmにおける吸
収を測定する。
【0032】抗腫瘍活性は、下式で計算できる:
【0033】
【数1】
【0034】この実験では、コントロールは試験物質な
しの細胞溶液によって調製される。さらに、シスプラチ
ンを比較物質として使用して、試験物質の抗腫瘍活性を
測定する。
【0035】表1は、L-1210白血病細胞株に対する本発
明の化合物の抗腫瘍活性を示す。
【0036】
【表1】
【0037】表2は、P-388白血病細胞株に対する本発
明の化合物の抗腫瘍活性を示す。
【0038】
【表2】
【0039】表3は、M-14メラノーマ細胞株に対する本
発明の化合物の抗腫瘍活性を示す。
【0040】
【表3】
【0041】これらの表に示されるように、本発明の化
合物の白血病細胞株に対する抗腫瘍活性は、シスプラチ
ンのそれよりも優れている。しかし、これらの化合物お
よびシスプラチンはいずれも、M-14メラノーマ細胞株に
対しては不活性である。
【0042】腎毒性 体重1.8〜2.0Kgのウサギを頚椎脱臼によって屠殺し、腎
臓を取り出し、リン酸緩衝生理食塩水(PBS pH7.4)で洗
浄する。DMF/F12培地に置く(laying)ことにより、腎臓
の表皮部分を集め、そしてDounceホモジナイザーでホモ
ジナイズする。
【0043】ホモジナイズの後、ウサギ腎臓の近位細管
細胞を、マグネチックスターラーバーを用いて他の細胞
を取り除くことにより集める。得られた近位細管細胞
を、毒性試験のためインキュベートする。
【0044】抗腫瘍活性を測定する方法と同じ方法で、
同じMTTアッセイを用いて腎毒性を測定する。また、同
じ化合物(物質I、物質II、物質IIIおよびシスプラチ
ン)をこの試験でも使用する。
【0045】表4はウサギ腎臓の近位細管細胞に対する
細胞毒活性を示す。
【0046】
【表4】
【0047】表4に示されるように、本発明の化合物は
顕著な腎毒性はない。従って、本発明の化合物は、シス
プラチンよりも毒性が低く、そして抗腫瘍活性が高い。
【0048】本発明の化合物の作用は、公知の医学的に
活性な物質であるシスプラチンの作用に匹敵するが、但
し、シスプラチンに比べて、効能がより良好であり、作
用スペクトルが異なり、そして腎毒性が実質的にないと
いう違いが明らかである。
【0049】本発明の化合物の考えられ得る適応は、悪
性疾患(ガン)である。白金錯体が有用であると考えら
れるヒトのガンの種類は、睾丸腫瘍、前立腺ガン、卵巣
ガン、子宮ガン、および頭部または首部の腫瘍を包含す
る。
【0050】薬剤処方は、一般に1mg〜2000mg、好まし
くは10mg〜1000mgの本発明の有効成分を含む。
【0051】投与は、例えば、錠剤、カプセル、丸剤、
糖衣錠、座剤、軟膏剤、ゲル、クリーム、散剤、散布剤
(dusting powder)、エアロゾルまたは液体の形態であり
得る。適用され得る液体形態は、例えば、油性溶液、ア
ルコール性溶液または水溶液、ならびに懸濁液および乳
濁液を包含する。好ましい適用形態は、100mgと1000mg
の間の有効成分を含有する錠剤または10mgと200mgの間
の有効成分を含有する凍結乾燥品(例えば、溶液の調製
用)である。
【0052】
【実施例】
(実施例1)[1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパ
ン](トランス-l-1,2-シクロヘキサンジアミン)白金(II)
硝酸塩の調製 (工程1)2.50g(6.02 mmole)のK2PtCl4(M.W.=415.11)
を80mlの蒸留水に溶解させ、そして反応器に加えた。ま
た、1.13gのトランス-l-(1,2-シクロヘキサンジアミ
ン)・2HClを20mlの蒸留水に溶解させ、反応器に加えた。
5%のNaOHでpH6.5に調整して、反応を室温で1時間行
った。得られた黄色結晶性粉末を濾過し、少量の蒸留水
で精製した。最終的に、1.84gの[Pt(トランス-l-DACH)
Cl2](M.W.=380.2)が得られた(収率:80.4%)。
【0053】(工程2)得られた[Pt(トランス-l-DACH)
Cl2]1gを150mlの蒸留水に懸濁させた。10mlの蒸留水
に溶解した0.89gのAgNO3を加え、そして室温で24時間
反応させた。反応混合物を濾過し残渣を除去した後、濾
液を減圧下で濃縮し、そして凍結乾燥した。得られた白
色結晶性粉末を精製した。最終的に、0.81gの[Pt(トラ
ンス-l-DACH)(NO3)2](M.W.=433.2)が得られた(収率:7
1.7%)。
【0054】(工程3)得られた[Pt(トランス-l-DACH)
・(NO3)2]500mgを150mlの蒸留水に溶解させた。480mgの
1,3-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(DPPP)を30ml
のアセトンに溶解させ、撹拌しながら加えた。5時間の
反応の後、反応物を減圧下で蒸留し、そして凍結乾燥し
た。得られた白黄色結晶性粉末を精製した。最終的に、
456mgの[Pt(トランス-l-DACH)(DPPP)](NO3)2・H2Oが得ら
れた(収率:45.9%)。この物質は、水、アセトンおよ
びエタノールに可溶性であった。この物質の分析データ
は表5に示す。
【0055】
【表5】
【0056】(実施例2)[1,2-ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)エタン](トランス-l-1,2-シクロヘキサンジアミ
ン)白金(II)硝酸塩の調製 500mgの実施例1の工程2で得られた[Pt(トランス-l-DA
CH)・(NO3)2]を150mlの蒸留水に溶解させ、そして
460mgのDPPEを30mlのアセトンに溶解させた。他の
プロセスは、実施例1の工程3と同じであった。最終的
に、425mgの[Pt(トランス-l-DACH)(DPPE)](NO3)2・2H2O
(M.W.=867.7)が得られた(収率:42.6%)。この物質の
分析データは表6に示す。
【0057】
【表6】
【0058】(実施例3)[1,3-ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)プロパン](トランス-d-1,2-シクロヘキサンジア
ミン)白金(II)硝酸塩の調製 (工程1)トランス-l-DACH・2HClの代わりにトランス-
d-DACH・2HClを用いた以外は、実施例1の工程1と同じ
手法で反応を行った。1.92gの[Pt(トランス-d-DACH)C
l2]が得られた(収率:83.9%)。 (工程2)[Pt(トランス-d-DACH)Cl2]を用いて、実施
例1の工程2と同じ手法で反応を行った。0.89gの[Pt
(トランス-d-DACH)(NO3)2]が得られた(収率:78.1
%)。
【0059】(工程3)[Pt(トランス-d-DACH) (N
O3)2]を用いて、実施例1の工程3と同じ手法で反応を
行った。459mgの[Pt(トランス-d-DACH)(DPPP)](NO3)2
が得られた(収率:47.2%)。この物質の分析データは
表7に示す。
【0060】
【表7】
【0061】(実施例4)[1,2-ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)エタン](トランス-d-1,2-シクロヘキサンジアミ
ン)白金(II)硝酸塩の調製 500mgの実施例3の工程2で得られた[Pt(トランス-d-D
ACH)・(NO3)2]を150mlの蒸留水に溶解させ、そして460mg
のDPPEを30mlのアセトンに溶解させた。他のプロセス
は、実施例1の工程3と同じであった。最終的に、412m
gの[Pt(トランス-d-DACH)(DPPE)](NO3)2・H2O(M.W.=84
9.7)が得られた(収率:42.2%)。この物質の分析デー
タは表8に示す。
【0062】
【表8】
【0063】(実施例5)[1,3-ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)プロパン](シス-1,2-シクロヘキサンジアミン)白
金(II)硝酸塩の調製 (工程1)2.50g(6.02 mmol)のK2PtCl4(M.W.=415.11)
を80mlの蒸留水に溶解させ、そして反応器に加えた。ま
た、1.13gのシス-(1,2-シクロヘキサンジアミン)・2HCl
を20mlの蒸留水に溶解させ、これも反応器に加えた。5
%のNaOHでpH6.5に調整して、反応を室温で1時間行っ
た。得られた黄色結晶性粉末を濾過し、少量の蒸留水で
精製した。最終的に、1.92gの[Pt(シス-DACH)Cl2](M.
W.=380.2)が得られた(収率:83.9%)。
【0064】(工程2)得られた[Pt(シス-DACH)Cl2]1
gを150mlの蒸留水に懸濁させた。10mlの蒸留水に溶解
した0.89gのAgNO3を加え、そして室温で24時間反応さ
せた。反応混合物を濾過し残渣を除去した後、濾液を減
圧下で濃縮し、そして凍結乾燥した。得られた白色結晶
性粉末を精製した。最終的に、0.91gの[Pt(シス-DACH)
(NO3)2](M.W.=433.2)が得られた(収率:71.7%)。
【0065】(工程3)得られた[Pt(シス-DACH)・(NO3)
2]500mgを150mlの蒸留水に溶解させた。480mgの1,3-ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)プロパン(DPPP)を30mlのアセ
トンに溶解させ、撹拌しながら加えた。5時間の反応の
後、反応物を減圧下で蒸留し、そして凍結乾燥した。得
られた白黄色結晶性粉末を精製した。最終的に、457mg
の[Pt(シス-DACH)(DPPP)](NO3)2・H2Oが得られた(収
率:46.0%)。この物質は、水、アセトンおよびエタノ
ールに可溶性であった。この物質の分析データは表9に
示す。
【0066】
【表9】
【0067】(実施例6)[1,2-ビス(ジフェニルホスフ
ィノ)エタン](シス-1,2-シクロヘキサンジアミン)白金
(II)硝酸塩の調製 500mgの実施例1の工程2で得られた[Pt(シス-DACH)・(N
O3)2]を150mlの蒸留水に溶解させ、続いて460mgのDPPE
を30mlのアセトンに溶解させた。他のプロセスは、実施
例1の工程3と同じであった。最終的に、425mgの[Pt
(シス-DACH)(DPPE)](NO3)2・2H2Oが得られた(収率:42.
8%)。この物質の分析データは表10に示す。
【0068】
【表10】
【0069】
【発明の効果】本発明は、特にインビトロでL-1210およ
びP-388白血病細胞株に対して、良好な抗腫瘍活性を有
する新規化合物を提供することができる。本発明の化合
物は、非常に低い腎毒性を示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 以下の式(I)を有する白金(II)錯体また
    はその硝酸塩: 【化1】 ここで、nは2〜3の整数であり、そして 【化2】 は、トランス-l-ジアミノシクロヘキサン、トランス-d-
    ジアミノシクロヘキサン、およびシス-ジアミノシクロ
    ヘキサンからなる群から選択されるジアミノシクロヘキ
    サンを示す。
  2. 【請求項2】 以下の反応式に従って、式(I)の化合物
    を調製する方法: 【化3】 ここで、nは2〜3の整数であり;DACHは、トランス-l
    -ジアミノシクロヘキサン、トランス-d-ジアミノシクロ
    ヘキサン、およびシス-ジアミノシクロヘキサンからな
    る群から選択される1種であり;DPPPは、1,3-ビス(ジ
    フェニルホスフィノ)プロパンであり;そしてDPPEは、
    1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタンである。
  3. 【請求項3】 抗新生物に効果的な量の請求項1に記載
    の式(I)で表される白金(II)錯体および薬学的に受容可
    能なキャリアを含む、哺乳類における新生物の増殖を阻
    害するための薬学組成物。
JP8312488A 1996-11-22 1996-11-22 抗腫瘍剤として有用な新規白金(ii)錯体 Pending JPH10158286A (ja)

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