JPH10156893A - エッジゲート型の射出成形装置 - Google Patents
エッジゲート型の射出成形装置Info
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Abstract
適正化。 【解決手段】 本発明のエッジゲート射出成形装置は、
加熱されるノズル12と、その周りに延びる円形の密封
リング54と、ノズルから半径方向外側にゲートと一直
線に延びるいくつかのゲートインサート80との組合わ
せを有する。前記密封リングは、加熱されるノズルと冷
却される金型内に設けられた凹部の周囲壁との間の断熱
空気層に橋を架け、ゲートインサートの周りの空間にシ
ールされた部分を提供する。各ゲートインサートの外側
端部は、ノズルが着座する凹部の壁に対して予め定めら
れた距離「D」を開けて配置され、その間に隙間を形成
する。前記隙間は、加圧された溶融物がそれを通って流
れ、ノズルと凹部の周囲壁との間の空間のシールされた
前側部分内に入り込むことを許容するには十分なだけ大
きくされるが、前記空間のシールされた前側部分内で部
分的に凝固した溶融物が、次の射出サイクルの間に吸い
戻されることを妨げるには十分なだけ小さくされる。
Description
有する射出成形装置に関し、より詳しくは多数のエッジ
インサートと密封リングとの組合せを有する、加熱され
るノズル装置に関する。前述の組合せは、適切な密封を
提供するとともに、加熱されるノズルから周囲の冷却さ
れる金型への熱損失を減少させるように構成される。
特許された米国特許第3,822,856号に開示され
ているように、初期のエッジゲートシステム(edge gati
ng system)は、加熱されるノズルと周囲の冷却される金
型との間の空間のうち、密封スリーブの前方の部分が溶
融物で満たされることを許容する。しかしながら、この
システムは、最初に射出された材料の一部が前述の空間
から吸い戻され、その次に射出される材料を長時間にわ
たって汚染し、色調若しくは材料の変質を引き起こすと
いう問題を有していた。この問題を解決するために、ノ
ズルは、各ゲートのまわりに粘性シールを形成するよう
に、金型に対して十分に接近して延びるように改良され
た。このような構造の一例が、Mold-Masters株式会社の
「ホットエッジゲートデザイン(Hot Edge Gate Desig
n)」と題されたパンフレットの第6ページに示されてい
る。この構造は、いくつかの材料にとっては満足できる
ものである反面、ポリオレフィン等の他の材料にとって
は、ゲート領域に過大な熱を供給するため、射出成型さ
れた製造物のいくつかに欠陥を生じさせるという問題が
あった。その後、「モジュラーホットランナシステムに
よる射出成形(InjectionMolding with Modular Hot Run
ner System)」と題したMold-Masters株式会社の198
7年のパンフレットの第6ページに記載されているよう
に、密封リングの前側の空間を溶融物で充てんするには
十分ではあるが、溶融物が再び吸い戻されることを許容
するには十分ではないように、ノズルと金型との間の距
離を増すような改良が行われた。この構造においては、
ノズルの周りに延びる密封リングによってシールが設け
られてはいるものの、密封リングがノズルの前端を越え
て取り付けられることを許容するため、ゲートにおける
ノズルの最大サイズ若しくは「リーチ」が密封リングの
内径より小さくなければならない、という短所を有す
る。
は、1982年8月17日にGellertに発行された米国
特許第4,344,750号に開示されているように、
個々のエッジゲートシール若しくはインサートを金型と
接触させて設けることにより、各ゲートのまわりにシー
ルを提供することにある。これらの個々のシールを各ゲ
ートに設けることは、いくつかの材料に対しては非常に
良く動作するものの、他の材料に対しては、それらが同
様に過大な熱をゲート領域に供給してしまう。その結
果、1991年1月1日にシュミットに発行された米国
特許第4,981,431号には、熱損失を低下させる
ためにゲートからいくぶん遠ざけられた中央部分または
ノーズ部分の周りに、間隔を開けて配置された密封フラ
ンジを有した個別のゲートシール若しくはインサートが
開示されている。この構造は、1995年12月付けの
KONANEWSの第3ページに示されたKONAシー
ルに似ている。これらのエッジゲートインサートは、熱
損失をいくぶん引き下げる密封フランジを有してはいる
ものの、それらは、いくつかの温度に敏感な材料にとっ
ては過大な熱をゲート周りの領域に供給してしまうとい
う問題がある。
は、ノズルの周囲に延びる密封リングと、ノズルの周囲
の空間を溶融物が満たすことを最初に許容するには十分
であるが、次の射出サイクルの間に溶融物の流れ内に溶
融物が吸い戻されることを許容するには不十分な隙間
を、金型に対して開けるように各ゲートに配置されたゲ
ートインサートとを組合わせることによって、従来技術
が有する短所を少なくとも部分的に克服することにあ
る。
の一つの観点において、少なくともノズルの一部とその
周囲の冷却される金型との間に延在する断熱空間を有し
て前記金型内の凹部に向かって前方に延びる、少くとも
1つの加熱されるノズルを備えたエッジゲート射出成形
装置を提供する。金型内の前記凹部は、その周囲に複数
のエッジゲートが間隔を置いて配置された壁を有する。
各エッジゲートは、金型内のキャビティに向かって外側
に延びる。各ノズルは後端、前端、溶融物チャネル、お
よびノズルの前端に隣接する、外側に開いた複数の受け
部を有する。各受け部は、エッジゲートのうちの1つと
半径方向に一直線に並ぶ。溶融物チャネルは、ノズル後
端の入り口からノズル前端に向かって延びる中央部分を
有する。また、溶融物チャネルは、複数の放射方向部分
を有する。各放射方向部分は、前記中央部分から外側に
開口する受け部のうちの1つに至るように外側に向けて
分岐し、エッジゲートのうちの1つと連通する。
ジゲートインサートとの組合わせからなる。前記密封リ
ングは、ノズルの周りで外側に開口する受け部から後方
に向かって延び、ノズルとその周囲の冷却される金型と
の間の空間の前側部分からの溶融物の漏出に対して、前
記空間の前記部分を密封する。各ゲートインサートは、
ノズルの円筒状部分の周りに間隔を置いて配置された、
外側に開口するインサート用受け部のうちの1つに受け
入れられる。各ゲートインサートは、内側端部、外側端
部、およびゲートインサートの内側端部から外側端部へ
と延びる中央孔を有する。ゲートインサートを貫通する
中央孔は、ノズルを貫通する溶融物チャネルの放射方向
部分のうちの1つと対向するとともに、エッジゲートの
うちの1つと一直線に延びて金型内のキャビティに通
じ、射出の間にそれらを通して溶融物の流れを運ぶ。各
ゲートインサートの外側端部は、密封リングの内径を越
えて外側に延びる。各ゲートインサートの外側端部は、
金型内の凹部の壁に対して予め定められた隙間を開けて
配置される。前記隙間は、最初の射出サイクルの間に、
加圧された溶融物がそれを貫通して流れることができ、
また溶融物がノズルとその周囲の冷却される金型との間
の空間の密封された前側部分内において少なくとも部分
的に凝固することを許容する程度に大きくされる。また
前記隙間は、次の射出サイクルの間に、前記空間の密封
された前側部分内で部分的に凝固した溶融物が、溶融物
の流れの中に吸い戻されることを妨げるに十分なだけ小
さくされる。
の図面と共になされる以下の記載から明らかなものとな
る。
かの加熱されるノズル12を相互に連結する溶融物分配
マニホールド10を有した、マルチキャビティ射出成形
システム(射出成形装置)の一部が示されている。各ノ
ズル12は、金型18内の概して円筒状の壁16を有し
た凹部(well)14内に着座している。通常、金型18は
用途に応じて多数のプレートを有しているが、このケー
スでは、図示を容易にするために、スクリュ24によっ
て共締めされるキャビティプレート20およびバックプ
レート22のみが示されている。図示された構造におい
ては、溶融物分配マニホールド10は一体化された電気
加熱要素26によって加熱されるが、金型18は冷却水
導管28内をポンプ循環する冷却水によって冷却され
る。溶融物分配マニホールド10は、中心位置決めリン
グ30と多数の断熱性および弾力性を有したスペーサ3
2とによってキャビティプレート20とバックプレート
22との間に装着され、加熱される分配マニホールド1
0とその周囲の冷却される金型18との間に断熱空間3
4を形成している。
ジ)38によって、溶融物分配マニホールド10の前面
40に固定されている。各ノズル12は、溶融物チャネ
ル44の周りに延在している一体化された電気加熱エレ
メント42を有している。
部分48を各ノズル12の後端36に有している。フラ
ンジ部分48は金型18の円形座50上に着座すること
によりノズル12を位置決めし、これにより加熱される
ノズル12と周囲の冷却される金型18との間に断熱空
間52が形成される。図2に最も良く示されるように、
円形の密封リング54が各ノズル12のまわりに延在
し、前記空間52に橋をかけて溶融物の漏洩に対するシ
ールを提供する。この実施形態においては、前記密封リ
ング54は、チタン合金から製造されるとともに、V字
形の前面56と、ノズル12の周りに延在する円形の肩
部60に当接する後端58とを有する。これにより、前
記密封リング54は、ノズル12の前端64の周囲に、
前記空間52の密封された前側部分62を形成する。
ド10の円筒状注入口部分70に設けられた中央注入口
68から延びるとともに、前記マニホールド10内にお
いて外側に分岐し、加熱される各ノズル12内の溶融物
チャネル44に溶融物を運ぶ。図示されるように、前記
溶融物チャネル44は、ノズル12の後端36から、ノ
ズル12の前端64に隣接して外側に分岐した多数の半
径方向部分(放射方向部部分)74に至る中央部分72
を有している。各ノズル12は、ノズル12の前端64
に隣接する略円筒状の部分78のまわりに間隔を置いて
配置された複数の受け部76を有しており、これら受け
部76は外側に向かって開口するとともに、それぞれに
雌ねじが螺設されている。銅合金のように熱伝導性に優
れた材料から製造されたゲートインサート80は、内側
端部82および外側端部84を有するとともに、雌ねじ
が切られた前記受け部76内にそれぞれ螺着されてい
る。各ゲートインサート80の外側端部84は外側に延
び、密封リング54の内径より大きな「リーチ」を有し
ている。各ゲートインサート80は、ノズル12を貫通
する溶融物チャネル44の半径方向(放射方向)に延び
る複数の部分74の一つと一直線に、かつ金型18を貫
通してキャビティ90に延びるゲート(エッジゲート)
88と一直線に延びる中央孔86を有している。なお、
「エッジゲート」なる用語は、(ノズル12の軸線方向
前方ではなく)ノズル12の側方(ノズル12の周囲)
に位置するゲートを意味し、「サイドゲート」とも呼ば
れる。
ンサート80の外側端部84は、凹部14の壁16から
所定の間隔「D」を開けて配置され、両者の間に隙間9
2を形成している。与圧された溶融物は、最初の射出サ
イクルの間に前記隙間92を介して外側に流れ、ノズル
12と凹部14の周囲壁との間の空間52における密封
された前側部分62内において部分的に凝固する。前記
距離「D」は、溶融物が最初に外側に流れることを許容
するに十分な程大きく、しかしながら、引き続く射出サ
イクルのときにキャビティ90内に流れる溶融物内に、
部分的に凝固した溶融物が逆行して吸い込まれることを
阻止するに十分な程小さく設定される。図示される本実
施形態においては、前記距離「D」はおよそ0.1ミリ
メートル(0.004インチ)であるが、射出成形され
る材料の特徴に応じて変更することもできる。
ようにかつ上述のように最初に組み立てられる。密封リ
ング54は、ゲートインサート80よりも以前に装着さ
れる。これにより、ゲートインサート80の外側端部8
4が、密封リング54の内径を越えて外側に延在するこ
とが許容される。次いで、溶融物分配マニホールド10
内の加熱要素26および各ノズル12内の加熱エレメン
ト42に電力が供給され、それらを予め定められた作動
温度に加熱する。加圧された溶融物は、所定の射出サイ
クルにしたがい、図示されない射出成形機から溶融物流
路66の中央注入口68に供給される。溶融物は、溶融
物分配マニホールド10を通って流れるとともに各ノズ
ル12を通って分岐し、そこでさらに分岐して各ゲート
インサート80、およびそれと一直線に延びるゲート8
8を通ってキャビティ90に流入する。最初の射出サイ
クルの間、溶融物の一部分はゲート88の周りの隙間9
2を通って流れ、密封リング54によって形成された空
間52の密封された前側部分62を充てんする。キャビ
ティ90が充てんされるとともに適当な詰込みおよび冷
却期間が終了すると、射出圧力は解放され、かつ開いた
ゲート88からの糸引きを避けるために溶融物搬送シス
テムは減圧される。その後、金型18が開かれて成形さ
れた製品が排出される。排出の後、金型18は閉じら
れ、かつキャビティ90のサイズおよび射出成形される
材料のタイプに応じたサイクルタイムで、成形サイクル
が連続して反復される。射出成形される材料のタイプ若
しくは色調が変更されても、キャビティ90に流れる異
なる色調の溶融物の流れ内に、空間52の前側部分62
から部分的に凝固した材料が吸い戻されることを阻止す
ることができる程度に距離「D」は十分に小さい。ゲー
トインサート80から周囲の冷却される金型18への熱
損失を減らすことに加えて、ゲートインサート80の外
側端部84におけるより大きな空間は、空間52の前側
部分62内に閉じ込められた材料が、熱損失を防止すべ
く断熱を提供するとともに円形の密封リング54を通過
して漏出する流動物に対する密封の補助を提供するとい
う長所を有する。
ート80との組合せを有したノズル12を備えたエッジ
ゲート射出成形装置に関する記述が、好ましい実施形態
とともになされたが、特許請求の範囲において提供され
る本発明の範囲から離れることなく、当業者による種々
の修正が可能であることは明白である。
す、マルチキャビティ射出成形システムの要部断面図。
空間 54 密封リング 62 (空間52の)前側部分 64 (ノズルの)前端 72 (溶融物チャネルの)中央部分 74 (溶融物チャネルの)放射方向部分(半径方向部
分) 76 受け部 80 エッジゲートインサート 82 (ゲートインサートの)内側端部 84 (ゲートインサートの)外側端部 86 (ゲートインサートの)中央孔 88 エッジゲート 92 (ゲートインサートの外側端部と凹部の壁との間
の)隙間
Claims (2)
- 【請求項1】少くとも1つの加熱されるノズルを有し、 前記ノズルは、冷却される金型内の凹部内に向かって前
方に延び、 前記ノズルの少なくとも一部とその周囲の冷却される前
記金型との間に延在する断熱空間が形成され、 前記金型内の凹部は、その周りに複数のエッジゲートが
間隔を置いて配置された壁を有し、 各エッジゲートは前記金型内のキャビティに向かって外
側に延び、 前記少くとも1つのノズルは、後端、前端、溶融物チャ
ネルおよび前記ノズルの前端に隣接して外側に開口する
複数の受け部を有し、 前記受け部は、それぞれ前記エッジゲートの1つと半径
方向に一直線に配置され、 前記溶融物チャネルは、前記ノズルの後端部の入り口か
ら前記ノズルの前端に延びる中央部分を有し、 前記溶融物チャネルは、さらに複数の放射方向部分を有
し、 前記放射方向部分は、前記エッジゲートの1つと連通す
るように、それぞれ前記中央部分から外側に開口する受
け部の1つへと外側に枝分れする、エッジゲート射出成
形装置であって、 密封リングと複数のエッジゲートインサートとの組合わ
せを備え、 前記密封リングは所定の内径を有するとともに外側に開
口する前記受け部からノズルの周りを後方に向かって延
びて、ノズルとその周囲の冷却される金型との間の空間
の前側部分を前記空間の前記前側部分からの溶融物の漏
洩に対して密封し、 前記ゲートインサートはそれぞれ、前記ノズルの円筒状
の部分の周りに間隔をあけて配置された外側に開口する
受け部の一つに着座させられ、 各ゲートインサートは内側端部、外側端部、および前記
内側端部から前記外側端部に貫通して延びる中央孔を有
し、 前記ゲートインサートを貫通する前記中央孔は、ノズル
を貫通する溶融物チャネルの放射方向部分の一つに接続
されるとともに前記エッジゲートの1つに対して一直線
に延びて前記金型内の前記キャビティに通じ、射出時に
溶融物の流れが前記中央孔を貫通して運ばれ、 各ゲートインサートの外側端部は前記密封リングの内径
を越えて外側に延び、 各ゲートインサートの前記外側端部は、前記金型内の前
記凹部の壁に対して所定の間隔を開けて配置されてそれ
らの間に隙間を形成し、 前記隙間は、加圧された溶融物がそれを貫通して流れ、
かつ最初の射出サイクルの間に前記ノズルとその周囲の
冷却される金型との間の空間の前側部分において溶融物
が少なくとも部分的に凝固するには十分に大きいが、前
記空間の密封された前記前側部分内で部分的に凝固した
溶融物が次の射出サイクルの間に溶融物の流れに吸い戻
されることを妨げるには十分に小さく設定されているこ
とを特徴とする射出成形装置。 - 【請求項2】各ゲートインサートの外側端部は、前記金
型内の前記凹部の前記壁から、実質的に0.1ミリメー
トル(0.004インチ)の隙間を開けられることを特
徴とする請求項1に記載の射出成形装置。
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