JPH10156269A

JPH10156269A - 吐出具

Info

Publication number: JPH10156269A
Application number: JP8331565A
Authority: JP
Inventors: Hideyuki Usami; 秀幸宇佐美
Original assignee: Pentel Co Ltd
Current assignee: Pentel Co Ltd
Priority date: 1996-11-27
Filing date: 1996-11-27
Publication date: 1998-06-16

Abstract

(57)【要約】【課題】容器本体を直接、手で押圧し、液体を吐出さ
せるので、その吐出量を常に一定にすることは難しく、
押圧操作のたびに吐出量が異なってしまうものであっ
た。時には、必要以上に液体を吐出させてしまい、無駄
にしてしまうこともあった。【解決手段】容器本体の内部に液体を貯溜し、その液
体を容器本体の前方に固定されている弁機構より吐出せ
しめ、その弁機構の前方に位置するノズル部材に液体を
供給する吐出具であって、前記液体の貯溜部を液体の消
費に応じ収縮する軟質の袋体とすると共に、前記弁機構
をシリンダとピストンとよりなるシリンダ機構とし、そ
のシリンダ機構を前記容器本体の側部に配置した押圧体
の径方向への押圧操作によって作動せしめ、前記軟質の
袋体内の液体を吐出させた吐出具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、容器本体の内部に
液体を貯溜し、その液体を容器本体の前方に固定されて
いる弁機構より吐出せしめ、その弁機構の前方に位置す
るノズル部材に液体を供給する吐出具に関する。ここ
で、使用される液体の一例としては、毛染め液、洗髪用
シャンプ−、リンス、液状の歯磨粉、化粧用乳液、ハン
ドクリ−ム、ファンデ−ション、マヨネ−ズ、ケチャッ
プ、糊、絵の具などの液体がある。

【０００２】

【従来の技術】容器本体の内部に液体を貯溜し、その液
体を容器本体の前方に固定されている弁機構より吐出せ
しめ、その弁機構の前方に位置するノズル部材に液体を
供給する吐出具の１例として、図８に示すようなものが
ある。容器本体１０１は、ブロ−成形などで比較的柔軟
性のある材質から形成されている。その容器本体１０１
の上端には、口部１０２が形成されており、その口部１
０２には、液体流通路１０３が形成されたノズル部材材
１０４が圧入、螺着などにより取り付けられている。ま
た、前記口部１０２には、容器本体１０１からノズル部
材材１０４に液体を供給するためのチュ−ブ１０５が垂
れ下がっており、そのチュ−ブ１０５の上方には、ボ−
ル弁機構１０６が配置されている。そのボ−ル弁機構１
０６は、ボ−ル１０７と、そのボ−ル１０７を付勢する
コイルスプリングなどの弾撥部材１０８から構成されて
いる。符号１０９は、ゴム状弾性体であり、通常は、そ
のゴム状弾性体１０９によって、容器本体１０１の孔１
１０を閉じている。次に操作方法、作用について説明す
る。容器本体１０１の中央部分を手などで押圧すると、
中の液体に圧力が加わり、ボ−ル１０７をその液圧によ
って上昇させる。この上昇動作によりボ−ル弁機構１０
６から液体が吐出され、ノズル部材１０４の液体流通路
１０３に供給される。ここで、押圧動作を解除すると、
容器本体１０１の形状が復帰すると共に、その復帰過程
で前記ゴム状弾性体１０９が変形し、孔１１０から空気
が進入する。

【０００３】

【本発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来技
術にあっては、容器本体を直接、手で押圧し、液体を吐
出させるので、その吐出量を常に一定にすることは難し
く、押圧操作のたびに吐出量が異なってしまうものであ
った。時には、必要以上に液体を吐出させてしまい、無
駄にしてしまうこともあった。言い替えると、容器本体
の凹み量で吐出量が決まってしまうものであり、その凹
み量を手の感触でもって、常に一定にすることは困難で
あるということである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記問題点に
鑑みてなされたものであり、容器本体の内部に液体を貯
溜し、その液体を容器本体の前方に固定されている弁機
構より吐出せしめ、その弁機構の前方に位置するノズル
部材に液体を供給する吐出具であって、前記液体の貯溜
部を液体の消費に応じ収縮する軟質の袋体とすると共
に、前記弁機構をシリンダとピストンとよりなるシリン
ダ機構とし、そのシリンダ機構を前記容器本体の側部に
配置した押圧体の径方向への押圧操作によって作動せし
め、前記軟質の袋体内の液体を吐出させたことを、その
要旨とするものである。

【０００５】

【実施例】添付図面に基づき一例を説明する。容器本体
１は内部に液室（液体貯溜室）２を形成する軟質の袋体
３を収容している。この軟質の袋体３の使用は、収容す
る液の消費に応じて収縮し、外気の混入を防止できる上
で容易な手段であり、衛生面状でも優れている。また、
この液の消費に応じて収縮する軟質の袋体３の使用は、
容器本体１が如何なる方向（角度）にあっても液体を良
好に吐出させることができる、という利点もある。前記
軟質の袋体３は、容器本体１の開口部に取り付けた口部
材４の下側周壁面にヒ−トシ−ルなどにより液漏れしな
いよう取り付けられている。この口部材４は、略中央を
境に、シリンダ−部５とノズル部材６を取り付ける取り
付け部７とより構成されている。尚、本例において、前
記ノズル部材６は、髪の毛を梳く櫛歯となっており、後
述する弁１３から吐出する液体を櫛部６ａに向けて供給
する液体通路６ｂが形成されている。また、口部材４の
シリンダ−部５には、ピストン８が摺動自在に配置され
ている。図示のピストン８は、適度の弾力性を発揮させ
シリンダ−部５との液密摺動性を高めるために、円周端
部近傍が抉られた縦断面がコ字型（凹部９）に形成され
ているが、ピストン８の外周面にＯリングなど弾性部材
を挿着しても良い。また、ピストン８には図面上方に開
放できる弁１０が取り付けられている。この弁１０は、
液室２と連通する内孔１１からの液の出口となるもので
ある。

【０００６】前記口部材４のシリンダ−部５とピストン
８との間には、コイルスプリングなどの弾撥体１２が張
設されており、ピストン８を図面下方に付勢している。
尚、シリンダ−部５の上方（口部材４の中間部）には、
弁１０同様、図面上方に開放できる弁１３が取り付けら
れている。弁１３は、弁１０から内孔１４に出てきた液
体の出口となるものである。

【０００７】また、前記ピストン８には、図面下方に向
けて、対向する２つの操作辺１５、１６が連結部を支点
とし屈折可能に形成されている。一方、その操作辺１
５、１６と、ピストン８との連結部と反対側の操作辺の
端部は、連結棒１７に屈折可能に固定されている。前記
操作辺１５、１６は、容器本体１の外側方向に拡開する
よう「く」型に形成されており、その頂部１５ａ、１６
ａに対応する、前記容器本体１の側面には、貫通孔１
８、１９が形成されている。そして、その貫通孔１８に
は、前記操作辺１５、１６の頂部１５ａ、１６ａを押圧
する押圧駒２０、２１が取り付けられている。この押圧
駒２０、２１を押圧・押圧解除することによって、前記
操作辺１５、１６を伸縮せしめ、ピストン８を摺動させ
るのである。尚、前記連結棒１７の後端（操作辺の固定
側と反対側）は、袋体３の内面後端に当接し得るよう延
設形成されている。また、その袋体３の内面後端は、前
記容器本体１の内面後端に当接しているか、或は、近傍
に位置している。つまり、前記操作辺１５、１６が押圧
駒２０、２１によって押圧された際、前記連結棒１７の
後端が袋体３の後端を介して容器本体１の内面後端に当
接し、連結棒１７自体の後方（図中下方）への移動が阻
止されるのである。符号２２は、不使用時におけるノズ
ル部材６への埃などの付着や、ノズル部材６に付着して
いる液体が他のものに付着するのを防止するためのキャ
ップであり、櫛部６ａに付着している液体の乾燥防止効
果もある。

【０００８】ここで、前記軟質の袋体３の具体例として
は、シリコ−ンゴムやニトリルゴム、アクリルゴム、フ
ッ素ゴム、天然ゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、
ネオプレンゴム、ＳＢＲ、ＮＢＲ、エラストマ−、軟質
ポリエチレンなどのゴム状軟質部材や、ＰＥＴやポリエ
チレン、ポリ塩化ビニル、ナイロンなど単層構造からな
るフィルム状の軟質部材が挙げられるが、そのフィルム
状の軟質部材は、ＰＥＴの下面にポリエチレンを貼着し
たものやＰＥＴの下面にポリプロピレンを貼着したもの
など２層構造としても良い。また、アルミ箔の上面にＰ
ＥＴを貼着するとともに下面にポリエチレンを貼着した
ものやアルミ箔の上面にＰＥＴを貼着するとともに、下
面にポリプロピレンを貼着したものなど３層構造のもの
であっても良い。さらには、塩化ビニリデンでコ−トし
たＰＥＴの下面にポリエチレンを貼着したものや塩化ビ
ニリデンでコ−トしたＰＥＴの下面にポリプロピレンを
貼着したもの、酸化ケイ素でコ−トしたＰＥＴの下面に
ポリエチレンを貼着したもの、酸化ケイ素でコ−トした
ＰＥＴの下面にポリプロピレンを貼着したもの、ＰＥＴ
の下面にホットメルト系の樹脂をコ−トしたものなどで
あっても良い。要は、使用する液体によって適宜選択可
能である。

【０００９】次に操作方法、作用について説明する。図
１の状態より、押圧駒２０、２１を押圧すると、その押
圧駒２０、２１は、「く」型の操作辺１５、１６の頂部
１５ａ、１６ａを押圧する。その押圧操作により、
「く」型の操作辺１５、１６は伸びようとするが、後方
（図中下方）への移動は連結棒１７によって阻止され
る。その阻止動作によって、前記操作辺１５、１６は弾
撥部材１２の付勢力に抗して前方（図中上方）に伸び、
ピストン８を上昇させる。そして、このピストン８の上
昇動作により、弁１３が拡開し、内孔１４内の液体がノ
ズル部材６に吐出・供給される。ここで、前記押圧駒２
０、２１を容器本体１の表面と面一になるまで押圧する
ことにより、常に、一定の吐出量が得られる。尚、吐出
量を多くしたい場合には、押圧駒の高さを高くすればよ
い。次に、前記押圧駒２０、２１の押圧解除を行うと、
前記弾撥部材１２の付勢力によりピストン８が後退す
る。そして、ピストン８の後退動作によって、前記弁１
３が閉鎖すると共に、前記弁１０が拡開し、液室２（袋
体３）の液体が内孔１１を経て内孔１４に供給され、次
のノズル部材６への吐出準備がなされる。尚、この時、
前記袋体３は、液体が移動（吐出）した体積分、収縮す
る。

【００１０】変形例を図７に示し説明する。前記例と大
きく異なる点は、前記連結棒１７を使用しない点にあ
る。部品点数を少しでも少なくすることによって、製品
の低価格化を図ったのである。以下詳述すると、操作辺
２３、２４は、押圧駒２０、２１の一で大きく屈折して
おり、一端は前記例と同様にピストン８に連結している
が、他端は口部材４に連結している。勿論、何れの連結
部においても屈折可能であり、また、ピストン８は、弾
撥体１２によって付勢されている。尚、本例において
は、前記弁１０に代え、ボ−ル弁機構２５を使用してい
る。前例に比し、ボ−ル２６が弾撥体２７によって付勢
されているため、密閉性が良いものである。次に、操作
方法、作用であるが、押圧駒２０、２１を押圧すると、
操作辺２３、２４が内側に変形すると共に、ピストン８
が上昇する。そして、この上昇に伴い弁１３が拡開し、
内孔１４から液体がノズル部材２８に吐出する。

【００１１】

【発明の効果】本発明は、容器本体の内部に液体を貯溜
し、その液体を容器本体の前方に固定されている弁機構
より吐出せしめ、その弁機構の前方に位置するノズル部
材に液体を供給する吐出具であって、前記液体の貯溜部
を液体の消費に応じ収縮する軟質の袋体とすると共に、
前記弁機構をシリンダとピストンとよりなるシリンダ機
構とし、そのシリンダ機構を前記容器本体の側部に配置
した押圧体の径方向への押圧操作によって作動せしめ、
前記軟質の袋体内の液体を吐出させたので、常に一定の
吐出量が得られ、液体を無駄にすることもない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を示す正面縦断面図。

【図２】図１の右側面縦断面図。

【図３】ピストン並びに操作辺を示す斜視図。

【図４】図１のキャップを除いた外観図。

【図５】図２のキャップを除いた外観図。

【図６】動作を示す正面縦断面図。

【図７】変形例を示す正面縦断面図。

【図８】従来の技術を示す正面縦断面図。

【符号の説明】

１容器本体２液室３袋体４口部材５シリンダ−部６ノズル部材６ａ櫛部６ｂ液体通路７取付け部８ピストン９凹部１０弁１１内孔１２弾撥体パイプ１３弁１４内孔１５操作辺１５ａ頂部１６操作辺１６ａ頂部１７連結棒１８貫通孔１９貫通孔２０押圧駒２１押圧駒２２キャップ

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】容器本体の内部に液体を貯溜し、その液
体を容器本体の前方に固定されている弁機構より吐出せ
しめ、その弁機構の前方に位置するノズル部材に液体を
供給する吐出具であって、前記液体の貯溜部を液体の消
費に応じ収縮する軟質の袋体とすると共に、前記弁機構
をシリンダとピストンとよりなるシリンダ機構とし、そ
のシリンダ機構を前記容器本体の側部に配置した押圧体
の径方向への押圧操作によって作動せしめ、前記軟質の
袋体内の液体を吐出させたことを特徴とする吐出具。