JPH10156170A - 触媒反応装置及び触媒反応方法 - Google Patents

触媒反応装置及び触媒反応方法

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JPH10156170A
JPH10156170A JP8322910A JP32291096A JPH10156170A JP H10156170 A JPH10156170 A JP H10156170A JP 8322910 A JP8322910 A JP 8322910A JP 32291096 A JP32291096 A JP 32291096A JP H10156170 A JPH10156170 A JP H10156170A
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catalyst
catalyst tank
valve
line
gas
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Application number
JP8322910A
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English (en)
Inventor
Takanori Ito
孝徳 伊藤
Katsushige Kaizuka
勝茂 貝塚
Yukio Kamiya
行夫 上谷
Hiroshi Takashima
弘 高島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanken Techno Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Kanken Techno Co Ltd
Sumitomo Chemical Co Ltd
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  • Devices And Processes Conducted In The Presence Of Fluids And Solid Particles (AREA)
  • Incineration Of Waste (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒交換のときも運転を停止せず、連続的に
原料ガスを反応させる触媒反応装置を提供する。 【解決手段】 触媒槽に、原料ガスを通過させて反応さ
せる装置であって、 a)各々の入口側に少なくとも2つのバルブVa及びVb
と出口側に少なくとも1個のバルブVcを設けた複数の
触媒槽、及びb)少なくとも1つの送気手段Faを有し、
(1)各触媒槽は、バルブVaを介して一本の導入ライ
ンL1により、原料ガスの導入口G1と並列的に結ばれ
るとともに、(2)バルブVcを介して一本の排出ライ
ンL2により、生成ガスの排出口G2と並列的に結ばれ
ており、(3)又、各触媒槽は、バルブVbを介して一
本の送気ラインL3により、バルブVdを介して外気の
採取口G3と結ばれている送気手段Faと並列的に結ば
れ、(4)上記のバルブVdと送気手段Faの間の任意
の箇所P1と、上記排出ラインL2の任意の箇所P2と
がバルブVeを介して結合ラインL5により結ばれてな
ることを特徴とする触媒反応装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒反応装置及び
触媒反応方法に関し、詳しくは固体触媒反応を連続的に
行うための装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、固体触媒反応は、酸化、水素
化、脱水素、アルキル化、脱アルキル化、異性化、付均
化、塩素化、水和、脱水及び縮合等の反応に広く用いら
れている。これらの反応は、工業的に有用な製品やその
中間体を製造することを目的とする場合もあるし、例え
ば、産業排ガス等の有害ガスを無害化することを目的と
する場合もある。例えば、工業的に有用な製品やその中
間体を製造することを目的とする場合、酸化反応の例で
はSO2 のSO3 への酸化やアクロレインのアクリル酸
への酸化が、水素化反応の例ではベンゼンからシクロヘ
キセンへの水素化やブチルアルデヒドからブタノールへ
の水素化が、脱水素反応の例ではエチルベンゼンからス
チレンへの脱水素やブタンからブテン又はブタジエンへ
の脱水素が、アルキル化反応の例ではベンゼン及びプロ
ピレン混合物からキュメンへのアルキル化が、脱アルキ
ル化反応の例ではトルエン及び水素混合物からベンゼン
への脱アルキル化が、異性化反応の例ではn−パラフィ
ンからi−パラフィンへの異性化が、付均化反応の例で
はトルエンからキシレン及びベンゼン混合物への付均化
が、水和反応の例ではアクリロニトリルからアクリルア
ミドへの水和が、縮合反応ではアセトンからイソホロン
へのアルドール縮合が、各々挙げられる。これらの固体
触媒反応のうち、例えば、気相アルドール縮合で用いら
れる従来の装置は、特開平6−25065 号や特開昭52−11
3390号公報等に記載されているように、触媒槽を用い
て、該触媒槽の上部から気化した原料を導入し、触媒槽
の下部から生成物を取り出すものである。又、産業排ガ
スの触媒酸化反応に用いられる装置は、例えば社団法人
臭気対策研究協会発行「臭気対策セミナー講演資料集
平成7年度」の第31頁等に記載されているように、通
常、触媒槽、触媒槽へ排ガスを導くための導入ライン及
び酸化後の反応ガスを触媒槽から排出するための排出ラ
インを有するものである(図6を参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の装置では、触媒が劣化したときには触媒槽を
冷却後、装置の運転を停止し、次いで触媒槽中の触媒を
交換する必要があった。そして、当該交換等の作業にか
なりの時間を要するので、原料ガスの導入を停止させる
必要があった。特に、この原料ガスが悪臭又は異臭を有
する化学物質等を含む場合、ガスの発生源である化学反
応プロセスそのものをも停止する必要があり、この化学
反応プロセスが連続的に行われるものである場合は非常
に不都合であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、触媒交換
のときも運転を停止せず、連続的に原料ガスを触媒反応
処理できる装置を提供すべく鋭意研究した結果、複数の
触媒槽と、原料ガスの導入ラインと、生成ガスを触媒槽
から排出するための排出ラインと、外気を触媒槽に送る
ための送気ラインと、生成ガスを上記送気ラインに送る
ための結合ラインとを有し、これらのラインと複数の触
媒槽を特定の配置になるように接続することにより、上
記目的を達成できることを見いだして、本発明を完成し
た。
【0005】即ち、本発明は、 (i) 触媒槽に、原料ガスを通過させて反応させる触媒反
応装置であって、a)各々の入口側に少なくとも2つのバ
ルブVa及びVbと出口側に少なくとも1個のバルブV
cを設けた複数の触媒槽、及びb)少なくとも1つの送気
手段Faを有し、(1)各触媒槽は、バルブVaを介し
て一本の導入ラインL1により原料ガスの導入口G1と
並列的に結ばれるとともに、(2)バルブVcを介して
一本の排出ラインL2により生成ガスの排出口G2と並
列的に結ばれており、(3)又、各触媒槽は、バルブV
bを介して一本の送気ラインL3により、バルブVdを
介して外気の採取口G3と結ばれている送気手段Faと
並列的に結ばれ、(4)上記のバルブVdと上記送気手
段Faの間の任意の箇所P1と、上記排出ラインL2の
任意の箇所P2とがバルブVeを介して結合ラインL5
により結ばれてなることを特徴とする触媒反応装置; (ii)触媒槽に、原料ガスを通過させて反応させる触媒反
応装置であって、a)各々の入口側に少なくとも2つのバ
ルブVa及びVbと出口側に少なくとも1個のバルブV
cを設けた複数の触媒槽、及びb)少なくとも1つの送気
手段Faを有し、(1)各触媒槽は、バルブVaを介し
て一本の導入ラインL1により原料ガスの導入口G1と
並列的に結ばれるとともに、(2)バルブVcを介して
一本の排出ラインL2により生成ガスの排出口G2と並
列的に結ばれており、(3)又、各触媒槽は、バルブV
bを介して一本の送気ラインL3により、バルブVdを
介して外気の採取口G3と結ばれている送気手段Faと
並列的に結ばれ、(5)上記送気ラインL3の任意の箇
所P3と上記排出ラインL2の任意の箇所P2とが、上
記送気手段Faとは異なる送気手段Fb及びバルブVg
を介して結ぶ結合ラインL6により結ばれてなることを
特徴とする触媒反応装置; (iii) (6)さらに、各触媒槽が、各々の出口側に設け
られた、上記Vcとは異なるバルブVfを介して一本の
合流ラインL4により、導入ラインL1の任意の箇所P
4と結ばれてなる、上記(i) 又は(ii)の装置; (iv)触媒槽に、原料ガスを通過させて反応させる方法で
あって、下記c)〜h)の工程からなることを特徴とする触
媒反応方法を提供するものである。 c)複数の触媒槽の一方で反応させると同時に、他方の触
媒槽で触媒を交換する工程 d)上記触媒槽の一方で反応を続行させると同時に、触媒
交換後の他方の触媒槽を、上記触媒槽の一方から出た生
成ガスを用いて予熱する工程 e)予熱した上記他方の触媒槽で反応させると同時に、一
方の触媒槽を外気を用いて冷却する工程 f)上記他方の触媒槽で反応を続行させると同時に、冷却
した一方の触媒槽で触媒を交換する工程 g)上記他方の触媒槽で反応を続行させると同時に、触媒
交換後の一方の触媒槽を、上記他方の触媒槽から出た生
成ガスを用いて予熱する工程 h)予熱後の一方の触媒槽で反応させると同時に、他方の
触媒槽を外気を用いて冷却する工程 以下、本発明の装置及び方法を詳細に説明する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の装置及び方法に適用され
る原料ガスは、固体触媒により触媒反応され、当該反応
温度で気体の生成物を生ずるものであれば特に制限され
ない。このようなガスとしては、例えば、上述した酸
化、水素化、脱水素、アルキル化、脱アルキル化、異性
化、付均化、塩素化、水和、脱水及び縮合等の反応に用
いられるガスが挙げられる。固体触媒としては、例え
ば、遷移金属、典型金属酸化物、遷移金属酸化物、金属
硫化物や塩化物等の活性成分と、天然品等の担体から成
るものが挙げられる。遷移金属としてはFe、Ni、R
h、Pd、Cu、Ag及びRe等が、典型金属酸化物と
してはAl2 3 、SiO2 や各種ゼオライト等の固体
酸(これらは担体としても用いられる。)、Na2 Oや
2 O等の助触媒(これらはpH制御に用いられ
る。)、MgOやCaO等の固体塩基(これらは助触媒
としても用いられる。)、及びP2 5 のような酸化触
媒の助触媒(これは固体酸でもある)等が挙げられる。
遷移金属酸化物としてはV2 5 やMoO3 等の炭化水
素の酸化に用いられる触媒、Co3 4 、Fe2 3
CuOやMnO2 等の酸化触媒、Cr2 3 やZnOの
ような脱水素触媒、Cu−Zn系酸化物のようなメタノ
ール合成触媒、Cu−Cr系酸化物のようなカルボニル
化合物の水素化触媒、WO3 やMoO3のような不均化
触媒、CoO−MoO3 、CuO−ZrOやFe2 3
−Cr23 のようなCOシフト反応触媒、V2 5
TiO2 のようなNOx 除去触媒等が挙げられる。金属
硫化物としてはNi3 2 、Co−Mo及びNi−Mo
のような水素化触媒等が挙げられる。塩化物としてはT
iCl4 −MgCl2 やCuCl2 等が挙げられる。
又、合成品の担体としては、シリカゲル、シリカゾル、
ホワイトカーボン、γ−アルミナ、α−アルミナ、モレ
キュラーシーブ、活性炭、シリコンカーバイドやカ性マ
グネシア等が挙げられる。さらに、天然品の担体として
は、珪藻土、アスベスト、軽石、ボーキサイト、セライ
トやアランダム等が挙げられる。
【0007】本発明の装置において、触媒槽は2つ以上
必要であり、各触媒槽の入口側には少なくとも2個のバ
ルブが、又、出口側には少なくとも1個のバルブがそれ
ぞれ設けられている。即ち、触媒槽1には、入口側にV
a1及びVb1が、出口側にはVc1のバルブがそれぞ
れ設けられており、触媒槽2には、入口側にVa2及び
Vb2が、出口側にはVc2のバルブがそれぞれ設けら
れており、同様に、触媒槽nには、入口側にVan及び
Vbnが、出口側にはVcnのバルブがそれぞれ設けら
れている。又、各触媒槽の出口側に2個のバルブが設け
られている場合は、例えば触媒槽1には、入口側にVa
1及びVb1が、出口側にはVc1及びVf1のバルブ
がそれぞれ設けられており、触媒槽2には、入口側にV
a2及びVb2が、出口側にはVc2及びVf2のバル
ブがそれぞれ設けられており、同様に、触媒槽nには、
入口側にVan及びVbnが、出口側にはVcn及びV
fnのバルブがそれぞれ設けられていてもよい。ここ
で、入口側のバルブ(例えば、Va1及びVb1の組合
せ)並びに出口側のバルブ(例えば、Vc1及びVf1
の組合せ)の各触媒槽への配設は、各々、例えば、図1
のように並列にしてもよく、又、例えば、図5のように
交叉状にしてもよい。導入ラインL1は、原料ガスを、
導入口G1から各触媒槽の入口側バルブのいずれか一方
(図例ではVa)を通じて、一部の触媒槽(図例では触
媒槽1又は2)に導入するものである。排出ラインL2
は、一部の触媒槽で反応させて得られた生成ガスを、当
該触媒槽の出口側バルブ(図例ではVc)を通じて、ガ
ス排出口G2に排出するものである。送気ラインL3
は、外気の採取口G3から採り入れた外気を、バルブV
dを通じて、送風機等の送気手段Faを用いて、冷却す
べき触媒槽に送風するものである。結合ラインL5又は
L6は、上記の排出ラインL2及び送気ラインL3を結
び、排出ラインL2の上記箇所P2から分岐した生成ガ
スを、他の触媒槽を予熱するために、送気ラインL3の
上記箇所P1又はP3に送るためのものである。本発明
の装置は、さらに、上記合流ラインL4と各触媒槽の出
口側に設けられた上記Vcとは異なるバルブVfを有し
ていてもよい。当該合流ラインL4は、一部の触媒槽を
冷却した外気を、上記導入ラインL1の上記箇所P4に
合流させるものである。(例えば、図2を参照) ここで、排出ラインL2の任意の箇所P2は、例えば、
バルブVc1及びVc2 の間でもよく、又、Vcn及び
排出口G2の間でもよい。送気ラインL3の任意の箇所
P3は、例えば、バルブVb1とVb2の間でもよく、
又、バルブVbnと送気手段Faの間でもよい。又、導
入ラインL1の任意の箇所P4は、例えば、バルブVa
nとガス導入口G1の間でもよく、又、バルブVa1と
Va2の間でもよい。
【0008】本発明の触媒反応方法において、原料ガス
として例えば、上記の産業排ガスの触媒酸化反応に用い
られる悪臭又は異臭を有する化学物質を含む排ガスを用
いる場合、該排ガスとしては、例えば、n−ヘキサン、
ベンゼン、トルエンやキシレン等の炭化水素;メチルイ
ソブチルケトン、メチルエチルケトン、ジエチルエーテ
ル、酢酸エチル、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、植物油、クレゾールやフェノール等の含酸素化合
物;アンモニアや有機アミン等の含窒素化合物;硫化水
素、メルカプタンや硫化アルキル等の含硫黄化合物;有
機リン化合物;及び塩酸や塩素等の含ハロゲン化合物等
の化学物質又はこれらの混合物が挙げられる。以下、原
料ガスとしてこれらの排ガスを用いる場合を例に挙げて
説明する。排ガスの温度は通常、常温〜150 ℃程度であ
る。上記排ガスは、必要に応じて予熱され(この予熱
は、例えば図1〜3に示すように熱交換器を用いて、該
熱交換器内で触媒反応後の高温の排出ガスとの熱交換に
より行われる)、さらに必要に応じて、例えば図1〜3
に示すようにヒーターやバーナ等を内蔵した加熱器によ
り、触媒反応温度迄加熱される。触媒槽内における反応
温度としては、200 〜450 ℃の範囲が好ましく、300 〜
450 ℃の範囲がより好ましい。例えば、n−ヘキサン、
ベンゼン、トルエンやキシレン等の炭化水素のような、
燃焼熱の大きい物質の濃度が高い原料ガスを熱交換器を
用いて燃焼処理する場合は、該熱交換器の低温出口T側
温度が触媒反応に必要な温度まで昇温するので、加熱器
がなくても、上記反応温度で連続運転が可能である。
又、このような燃焼熱の大きい物質の濃度が高い燃料ガ
スを反応させる場合は、酸素不足を避けるために、外気
を採り入れるための図示されていない送風手段を、例え
ば、熱交換器の低温出口T側近辺に設置してもよい。触
媒槽から出た反応終了後の生成ガスは必要に応じて冷却
され(熱交換器を用いる場合、導入される低温の原料ガ
スに熱を放出し)、大気中に廃棄される。
【0009】原料ガスが悪臭又は異臭を有する化学物質
を含む産業排ガスである場合、用いる触媒としては、例
えば、貴金属(PtやPd)触媒、Mn系触媒又は複合金属
酸化物触媒をアルミナ、コージライト又は発泡状金属等
の担体に担持させたものが挙げられる。又、触媒層と前
処理剤層とを組合せて用いてもよい。前処理剤は、触媒
毒となる有機リン化合物等が排ガス中に含まれるとき
に、これらの化合物を予め除去するために用いられる前
処理触媒であり、アルミナやセラミック等の担体に担持
させて使用される。触媒層と前処理剤層との組合せから
なる触媒槽を用いる場合は、燃焼(酸化反応)温度とし
ては350 〜450 ℃の範囲が特に好ましい。原料ガスが悪
臭又は異臭を有する化学物質を含む排ガスである場合、
触媒層及び/又は前処理剤層と排ガスとの触媒槽内にお
ける接触様式としては、例えば管壁式や並行流式等が挙
げられ、並行流式が特に好ましい。これらの接触様式
は、例えば、「改訂五版 化学工学便覧 化学工学協会
編」(丸善株式会社 昭和63年3月18日発行)の第1117
頁等に記載されている。
【0010】本発明の方法について、図1及び2を参照
しながら、さらに詳しく説明する。以下に述べる工程
及びは下記の表1及び2に示すように、図1及び2の
装置では基本的に同じ操作なので、図2の装置を用いて
説明する。悪臭又は異臭を有する化学物質を含む排ガス
を酸化する場合、バルブVa1 及びVc1 を開き、且つ、バ
ルブVa2 、Vb1 、Vb2 、Vf1 、Vf2 、Vc2 、Ve及びVdを
閉じた状態で、導入口G1より導入したガスを、該導入ガ
スが常温近辺の低い温度のときは熱交換器内で予熱後、
必要に応じて、導入ラインL1上に設けられた前記加熱
器で所望の温度まで昇温し、次いでバルブVa1 を通って
触媒槽1に導入された排ガスは、該触媒槽内で、例えば
導入ガス中の有機リン化合物の濃度が1ppm以上である
場合は、前処理剤の作用により該有機リン化合物濃度が
0.1ppm程度まで捕捉又は分解され、次に、有機リン化合
物を捕捉又は分解した後のガスが触媒の作用により燃焼
される。燃焼後のガスはバルブVc1 及び排出ラインL2
を通じ、必要に応じて熱交換器に到り、この熱交換器内
で熱交換されて導入排ガスに熱を放出し、ガス放出口G2
から大気中に排出される。この間、触媒槽2は常に閉鎖
状態に有る。〔下記表1及び2の工程〕
【0011】導入排ガスを長期間連続的に燃焼処理して
触媒槽1内の触媒の耐用時間がきたら、さらに、図1の
装置ではバルブVb2 、Vc2 及びVeを開き、図2の装置で
はバルブVb2 、Vf2 及びVeを開く。そして、触媒槽1出
口側のバルブVc1 を出た燃焼ガスは、バルブVeを通じて
送風機等の送気手段Faに導かれる。この送気手段Fa
により、触媒槽2の入口側のバルブVb2 を通じて導入さ
れた熱い燃焼ガスは、触媒槽2を予熱する。予熱は、熱
い燃焼ガスを上記の触媒槽に1回〜複数回通過させるこ
とにより、行われる。例えば、図2の装置を用いたとき
について説明すると、バルブVeの開度を調節すること
により、この触媒槽2に導入された熱い燃焼ガスは、バ
ルブVf2 及び合流ラインL4を通じて熱交換器の低温出
口T付近のP4で、ガス導入口G1から導入された排ガス
と合流後、導入ラインL1の必要に応じて設けられた加
熱器に到って昇温され、更にバルブVa1 を通じて触媒槽
1に導入される。次に、図1の装置を用いたとき、触媒
槽1から出た熱い燃焼ガスは、バルブVc1 、結合ライン
L5中のバルブVe、送風機等の送気手段Fa、送気ラ
インL3及びバルブVb2 を経由して触媒槽2に入り、こ
の触媒槽2を予熱した後のガスは、一部はバルブVc2 及
び排出ラインL2を通じて熱交換器に到り、排出口G2か
ら大気中に廃棄され、残部はバルブVe、送気手段Fa、
送気ラインL3及びバルブVb2 を経由して触媒槽2に入
る。(下記表1の工程" は、図1の装置を用いてい
る。) 触媒槽2の予熱の間、触媒槽1では燃焼が継続して行わ
れる。一方、触媒槽2は予熱されているので、下記工程
での燃焼がスムースに行われることになる。〔下記表
2の工程及び表1の工程" 〕
【0012】次いで、図1の装置ではバルブVa1 、Vb2
及びVeが閉じられ、図2の装置ではバルブVa1 、Vb2 、
Vf2 、Vc1 及びVeが閉じられる。又、図1の装置ではバ
ルブVa2 、Vb1 及びVdが開けられ、図2の装置ではバル
ブVa2 、Vb1 、Vf1 、Vc2 及びVdが開けられる。外気採
取口G3から採り入れられた外気は、前記送風機等の送
気手段Faにより、送気ラインL3及びバルブVb1 を通
じて触媒槽1内に入り、該触媒槽1を冷却する。ここ
で、排ガスが悪臭成分を含まない場合は、図1の装置を
用いてもよい。このとき、触媒槽1を冷却した外気は、
バルブVc1 を出、さらに排出ラインL2を経由して排出口
G2から大気中に排気される。(下記表1の工程" は、
図1の装置を用いている。) 又、排ガスがメルカプタン等の悪臭成分を含む場合は、
図2の装置が用いられる。触媒槽1を冷却した外気は、
バルブVf1 及び合流ラインL4を通じて前記熱交換器の
低温出口T付近のP4に到り、ここで熱交換器により熱
交換された排ガスと合流後、導入ラインL1の必要に応じ
て設けられた加熱器に到って昇温され、更にバルブVa2
を通じて触媒槽2に導入される。(下表2の工程は、
図2の装置を用いている。) このようにして、触媒槽1を冷却した外気と導入口G1か
らの排ガスとの混合ガスが触媒槽2で燃焼される一方、
触媒槽1では燃焼が行われず、単に冷却されることにな
る。〔下記表2の工程及び表1の工程" 〕
【0013】続いて、図1の装置ではバルブVb1 、Vc1
及びVdが閉じられ、図2の装置ではバルブVb1 、Vf1 及
びVdが閉じられる。これにより、触媒槽1が閉鎖され、
触媒槽1内の触媒及び前処理剤の交換が可能になる。一
方、触媒槽2ではバルブVa2 及びVc2 は開けられた状態
に有り、燃焼処理が続行される。即ち、導入口G1から導
入された排ガスは、バルブVc2 から排出ラインL2を通
じて出てきた燃焼後のガスにより熱交換器内で熱交換さ
れて加熱され、導入ラインL1の必要に応じて設けられ
た加熱器に到って昇温され、更にバルブVa2 を通じて触
媒槽2に導入される。バルブVc2 から排出ラインL2を
通じて排出される燃焼後のガスは熱交換器内で熱交換に
より冷却され、排出口G2から大気中に廃棄される。
〔工程〕
【0014】排ガスを長期間連続的に処理して触媒槽2
内の触媒の耐用時間がきたら、さらに、図1の装置では
バルブVb1 、Vc1 及びVeが開けられ、図2の装置ではバ
ルブVb1 、Vf1 及びVeが開けられる。そして、触媒槽2
出口側のバルブVc2 を出た燃焼ガスは、バルブVeを通じ
て送風機等の送気手段Faに導かれる。この送気手段F
aにより、触媒槽1の入口側バルブVb1 を通じて導入さ
れた熱い燃焼ガスは、触媒槽1を予熱する。予熱は、熱
い燃焼ガスを上記の触媒槽に1回〜複数回通過させるこ
とにより、行われる。例えば図2の装置を用いたときに
ついて説明すると、バルブVeの開度を調節することによ
り、触媒槽1に導入された熱い燃焼ガスは、バルブVf1
及び合流ラインL4を通じて熱交換器の低温出口T付近
のP4に到り、このP4の箇所で、ガス導入口G1から導
入された排ガスと合流後、導入ラインL1の必要に応じ
て設けられた加熱器に到って昇温され、更にバルブVa2
を通じて触媒槽2に導入される。次に、図1の装置を用
いたときの予熱は、触媒槽2から出た熱い燃焼ガスが、
バルブVc2 、結合ラインL5中のバルブVe、送風機等の
送気手段Fa、送気ラインL3及びバルブVb1 を経由し
て触媒槽1に入ることにより、行われる。触媒槽1を予
熱した後のガスは、一部は、バルブVc1 及び排出ライン
L2を通じて熱交換器に至、排出口G2から大気中に廃
棄され、残部は、バルブVe、上記の送気手段Fa、送気
ラインL3及びバルブVb1 を経由して触媒槽1に入る。
(下記表1の工程" は、図1の装置を用いている。) 触媒槽1の予熱の間、触媒槽2では燃焼が継続して行わ
れる。一方、触媒槽1は予熱されており、下記工程で
の燃焼がスムースに行われる。〔下記表2の工程及び
表1の工程”〕
【0015】次いで、図1の装置ではバルブVa2 、Vb1
及びVeが閉じられ、図2の装置ではバルブVa2 、Vb1 、
Vf1 、Vc2 及びVeが閉じられる。又、図1の装置ではバ
ルブVa1 、Vb2 及びVdが開けられ、図2の装置ではバル
ブVa1 、Vb2 、Vc1 、Vf2 及びVdが開けられる。これに
より、バルブVdを通じて外気採取口G3から採り入れら
れた外気は、前記送風機等の送気手段Faにより、送気
ラインL3及びバルブVb2 を経て触媒槽2内に入り、触
媒槽2を冷却する。ここで、排ガスが悪臭成分を含まな
い場合は、図1の装置を用いてもよい。このとき、触媒
槽2を冷却した外気は、バルブVc2 を出、さらに排出ラ
インL2を経由して排出口G2から大気中に廃棄され
る。(下記表1の工程" は、図1の装置を用いてい
る。) 又、排ガスがメルカプタン等の悪臭成分を含む場合は、
図2の装置が用いられる。触媒槽2を冷却した外気は、
バルブVf2 及び合流ラインL4を通じて前記熱交換器の
低温出口T付近のP4に到り、ここで熱交換器により熱
交換された排ガスと合流後、導入ラインL1の必要に応
じて設けられた加熱器に到って昇温され、更にバルブVa
1 を通じて触媒槽1に導入される。(下記表2の工程
は、図2の装置を用いている。) このようにして、触媒槽2を冷却した外気と導入口G1か
らの排ガスとの混合ガスが触媒槽1で燃焼される一方、
触媒槽2では燃焼が行われず、単に冷却されることにな
る。〔下記表2の工程及び表1の工程”〕 冷却終了後、上記工程のように、触媒槽2が閉鎖さ
れ、触媒槽2内の触媒及び前処理剤の交換が可能にな
る。
【0016】このように工程〜、又は工程、"
、" 、、" 及び" を繰り返すことにより、排
ガスの燃焼(酸化反応)が可能になる。そして、工程
〜の場合は、一部の触媒槽の触媒を交換する際に、他
の触媒槽を予熱するための熱風は交換しようとする触媒
の槽の燃焼処理後のガスを使用(上記工程及びを参
照)し、又、交換しようとする触媒の槽の冷却時に該触
媒槽から出てきた若干のメルカプタン等の悪臭を伴うガ
スは他の触媒槽で燃焼される(上記工程及びを参
照)ので、熱エネルギーの損失が少なく且つ臭気の外部
への漏洩が無い排ガスの連続酸化反応が可能となる。
【0017】図1及び図2の装置を用いる導入ガス燃焼
方法を要約すると、各々、表1及び表2のとおりであ
る。
【0018】
【表1】 (注)工程─触媒槽1で燃焼(触媒槽2を閉鎖;触媒交換が可能な状態) 工程" ─触媒槽1で燃焼(触媒槽2を予熱) 工程" ─触媒槽2で燃焼(触媒槽1を冷却) 工程─触媒槽2で燃焼(触媒槽1を閉鎖;触媒を交換する) 工程" ─触媒槽2で燃焼(触媒槽1を予熱) 工程" ─触媒槽1で燃焼(触媒槽2を冷却)
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】 (注)工程─触媒槽1で燃焼(触媒槽2を閉鎖;触媒交換が可能な状態) 工程─触媒槽1で燃焼(触媒槽2を予熱) 工程─触媒槽2で燃焼(触媒槽1を冷却) 工程─触媒槽2で燃焼(触媒槽1を閉鎖;触媒を交換する) 工程─触媒槽2で燃焼(触媒槽1を予熱) 工程─触媒槽1で燃焼(触媒槽2を冷却)
【0021】又、図3の装置を用いる本発明の触媒反応
方法について説明すると、バルブVa1 及びバルブVc1 を
開き、且つ、バルブVa2 、Vb1 、Vb2 、Vf1 、Vf2 、Vc
2 、Vd及びVgを閉じた状態で、導入口G1より導入した排
ガスを、該導入排ガスが常温近辺の低い温度のときは、
必要に応じて設けられた熱交換器内で予熱後、必要に応
じて導入ラインL1上に設けられた前記加熱器で所望の
温度まで昇温する。バルブVa1 を通って触媒槽1に導入
された排ガスは、該触媒槽内で、例えば排ガス中の有機
リン化合物の濃度が1ppm 以上である場合は、前処理剤
の作用により該有機リン化合物濃度が0.1ppm程度まで捕
捉又は分解され、次に、有機リン化合物を捕捉又は分解
した後のガスが触媒の作用により燃焼される。燃焼後の
ガスは、バルブVc1 及び排出ラインL2を経て、必要に
応じて設けられた熱交換器に到り、この熱交換器内で熱
交換されて排ガスに熱を放出し、放出口G2から大気中に
排出される。この間、触媒槽2は常に閉鎖状態に有る。
〔工程' 〕
【0022】排ガスを連続的に燃焼して触媒槽1内の触
媒の耐用時間がきたら、さらに、バルブVb2 、Vf2 及び
Vgを開く。バルブVgの開度を調節することにより、触媒
槽1出口側のバルブVc1 から出た熱い燃焼ガスの一部
は、バルブVc1 、Vg及び送風機等の送気手段Fbを通じ
て、結合ラインL6に至る。この結合ラインL6は、P
3の箇所で送気ラインL3に交わる。上記燃焼ガスは、
触媒槽2の入口側のバルブVb2 を通じて導入され、触媒
槽2を予熱する。予熱は、熱い燃焼ガスを触媒槽2に1
回〜複数回通過させることにより、行われる。この触媒
槽2に導入された熱い燃焼ガスは、バルブVf2 及び合流
ラインL4を通じて熱交換器の低温出口T付近のP4に
至、P4の箇所で、ガス導入口G1から導入された排ガス
と合流後、導入ラインL1の必要に応じて設けられた加
熱器に到って昇温され、更にバルブVa1 を通じて触媒槽
1に導入される。触媒槽2の予熱の間、触媒槽1では燃
焼が継続して行われる。一方、触媒槽2は予熱されてお
り、下記工程’の燃焼がスムースに行われる。〔工程
' 〕
【0023】次いで、バルブVa1 、Vb2 、Vc1 、Vf2 及
びVgが閉じられ、一方、バルブVa2、Vb1 、Vd、Vf1 及
びVc2 が開けられる。これにより、採取口G3から採り入
れられ、送風機等の送気手段Faで送気された外気が送
気ラインL3及びバルブVb1を通じて触媒槽1内に導入
される。導入された外気は、触媒槽1を冷却する。ここ
で、排ガスが悪臭成分を含まない場合は、図4の装置を
用いてもよい。このとき、外気は触媒槽1を冷却後、バ
ルブVc1 を出、さらに排出ラインL2を経由して排出口
G2から大気中に廃棄される。又、排ガスがメルカプタ
ン等の悪臭成分を含む場合は、図3の装置が用いられ
る。この場合、触媒槽1を冷却後、バルブVf1 から出た
外気は合流ラインL4を通じて前記熱交換器の低温出口
T付近のP4に到る。このP4の箇所で、外気は、熱交
換器により熱交換された排ガスと合流後、導入ラインL
1の必要に応じて設けられた加熱器に到って昇温され、
更にバルブVa2 を通じて触媒槽2に導入される。(下記
表4はこの状態を想定している。) このようにして、触媒槽2内では、触媒槽1の冷却ガス
及び導入口G1からの排ガスの混合ガスが燃焼される。一
方、触媒槽1では燃焼が行われず、単に冷却されること
になる。〔工程' 〕
【0024】続いて、バルブVb1 、Vd及びVf1 が閉じら
れる。これにより、触媒槽1が閉鎖され、触媒槽1内の
触媒及び前処理剤の交換が可能になる。一方、触媒槽2
ではバルブVa2 及びVc2 は開けられた状態に有り、燃焼
処理が続行される。即ち、導入口G1から導入された排ガ
スは、バルブVc2 から排出ラインL2を通じて出てきた
燃焼後のガスにより、必要に応じて設けられた熱交換器
内で熱交換されて加熱され、導入ラインL1の必要に応
じて設けられた加熱器に到って昇温され、更にバルブVa
2 を通じて触媒槽2に導入される。バルブVc2 から排出
ラインL2を通じて排出される燃焼後のガスは、熱交換
器内で熱交換により冷却され、排出口G2から大気中に
廃棄される。〔工程' 〕
【0025】排ガスを長期間連続的に処理して触媒槽2
内の触媒の耐用時間がきたら、さらに、バルブVb1 、Vf
1 及びVgが開けられる。触媒槽2の出口側バルブVc2 か
ら出た熱い燃焼ガスは、バルブVgを通じて、結合ライン
L6に至る。この結合ラインL5は、送風機等の送気手
段Fbを経由してP3の箇所で送気ラインL3に交わ
る。上記燃焼ガスは、バルブVb1 を通じて触媒槽1に導
入され、この触媒槽1を予熱する。予熱は、熱い燃焼ガ
スを触媒槽1に1回〜複数回通過させることにより、行
われる。触媒槽1に導入された熱い燃焼ガスは、バルブ
Vf1 及び合流ラインL4を通じて熱交換器の低温出口T
付近のP4に至、ここで、ガス導入口G1から導入された
排ガスと合流後、導入ラインL1の必要に応じて設けら
れた加熱器に到って昇温され、更にバルブVa2 を通じて
触媒槽2に導入される。触媒槽1の予熱の間、触媒槽2
では燃焼が継続して行われる。一方、触媒槽1は予熱さ
れており、下記工程' での燃焼がスムースに行われ
る。〔工程' 〕
【0026】次いで、バルブVa2 、Vb1 、Vc2 、Vf1 及
びVgが閉じられ、一方、バルブVa1、Vb2 、Vc1 、Vd及
びVf2 が開けられる。これにより、外気採取口G3から
採り入れられた外気は、前記送風機等の送気手段Faで
送気ラインL3に送風される。この外気がバルブVb2 を
通じて触媒槽2内に入り、該触媒槽2を冷却する。ここ
で、排ガスが悪臭成分を含まない場合は、図4の装置を
用いてもよい。このとき、外気は、触媒槽2を冷却後、
バルブVc2 を出、さらに排出ラインL2を経由して排出
口G2から大気中に廃棄される。又、排ガスがメルカプ
タン等の悪臭成分を含む場合は、図3の装置が用いられ
る。この場合、触媒槽2を冷却後、バルブVf2 から出た
外気は合流ラインL4を通じて前記熱交換器の低温出口
T付近のP4に到る。このP4の箇所で、熱交換器によ
り熱交換された排ガスと合流後、導入ラインL1の必要
に応じて設けられた加熱器に到って昇温され、更にバル
ブVa1 を通じて触媒槽1に導入される。(下記表3はこ
の状態を想定している。) このようにして、触媒槽2を冷却した後のガス及び前記
熱交換後の排ガスの混合ガスが触媒槽1で燃焼される一
方、触媒槽2では燃焼が行われず、単に冷却されること
になる。〔工程' 〕 触媒槽2の冷却終了後、上記工程' のように、触媒槽
2が閉鎖され、触媒槽2内の触媒及び前処理剤の交換が
可能になる。
【0027】このように工程’〜’を繰り返すこと
により、排ガスの連続燃焼が可能になり、一部の触媒槽
の触媒を交換する際、他の触媒槽を予熱するための熱風
は交換しようとする触媒の槽の燃焼処理後のガスを使用
(上記工程’及び’を参照)し、又、交換しようと
する触媒の槽の冷却時に該触媒槽から出てきた若干のメ
ルカプタン等の臭気を伴うガスは他の触媒槽で燃焼され
る(上記工程’及び’を参照)ので、熱エネルギー
の損失が少なく且つ臭気の外部への漏洩が無い導入ガス
の連続的燃焼(酸化反応)が可能となる。
【0028】図3の装置を用いる触媒反応方法を要約す
ると、表4のとおりである。
【0029】
【表4】
【0030】
【表5】 (注)工程’─触媒槽1で燃焼(触媒槽2を閉鎖;触媒交換可能な状態) 工程’─触媒槽1で燃焼(触媒槽2を予熱) 工程’─触媒槽2で燃焼(触媒槽1を冷却) 工程’─触媒槽2で燃焼(触媒槽1を閉鎖;触媒交換) 工程’─触媒槽2で燃焼(触媒槽1を予熱) 工程’─触媒槽1で燃焼(触媒槽2を冷却)
【0031】又、図4の装置を用いるときの方法は図3
の装置を用いたときの上記方法に準ずるものであり、具
体的には、下記表6の工程1〜6のとおりである。
【0032】
【表6】 (注)工程1─触媒槽1で燃焼(触媒槽2を閉鎖;触媒交換可能な状態) 工程2─触媒槽1で燃焼(触媒槽2を予熱) 工程3─触媒槽2で燃焼(触媒槽1を冷却) 工程4─触媒槽2で燃焼(触媒槽1を閉鎖;触媒交換) 工程5─触媒槽2で燃焼(触媒槽1を予熱) 工程6─触媒槽1で燃焼(触媒槽2を冷却)
【0033】
【発明の効果】本発明の装置によれば、触媒交換のとき
も運転を停止せずに連続的に原料ガスを反応させること
ができる。本発明の方法によれば、熱エネルギーの損失
が少なく且つ外部への原料ガスの漏洩が無い触媒反応が
可能となる。又、触媒交換のときも運転を停止せず、原
料ガスの外部への漏洩が無いので、化学反応プロセスの
安定した操業を行うことができる。
【0034】
【実施例】次に実施例により、本発明をより具体的に説
明する。
【0035】実施例1 図2の装置を用い、前記工程〜に従い、下記の排ガ
スを燃焼した。 排ガス組成:メチルメルカプタン50ppm 、硫化水素1pp
m 、硫化メチル30ppm 、二硫化メチル10ppm 、有機リン
化合物0.1ppm;酸素約20%、窒素約80% なお、触媒槽内の空間速度SVは毎時40000 とし、加熱器
での加熱により触媒槽入口温度は約400 ℃とした。又、
触媒槽1及び2には、各々、前処理剤層と2個の貴金属
系触媒層とを組み合わせて設置し、一方の触媒槽におけ
る燃焼処理時に、他方の冷却された触媒槽を、該槽の入
口側及び出口側のバルブとバルブVdとを共に閉めること
により、触媒槽内の前処理剤や触媒を容易に交換でき、
長期間連続して原料排ガスを燃焼できることを確認し
た。燃焼後の生成ガス中のメチルメルカプタン濃度はFP
D 型検出器を備えたガスクロマトグラフの検出限界未満
であった。
【0036】実施例2 図1の装置を用い、前記工程、" 、" 、、"
及び" に従い、図示されていない蒸発器により気化さ
せたアセトンを触媒槽に通過させて、アルドール縮合さ
せた。なお、触媒槽の内径は1インチ、触媒層の高さは
3.6m、入口圧力は3.8 kg/cm2、触媒層の温度は280 〜32
0 ℃とした。触媒は米国特許第4086188 号明細書の実施
例1及び4に記載の方法により調製した。さらに、触媒
槽の外壁には図示されていないジャケットを設け、熱媒
を循環させた。又、触媒は触媒槽の内側に筒状に充填し
た。気化させたアセトンは、触媒1m3当たり1.5 m3/hr
の速度でガス導入口G1から供給し、生成物はガス排出
口G2より抜き出して、分析した。
【0037】分析方法 生成物中のメシチルオキシド及びイソホロンはガスクロ
マトグラフィーで分析した。結果を下表7に示した。
【0038】
【表7】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一例の概略図
【図2】本発明装置の別の例の概略図
【図3】本発明装置の他の例の概略図
【図4】本発明装置の他の一例の概略図
【図5】本発明装置の別の一例の概略図
【図6】従来の装置の概略図
【符号の説明】
Fa、Fb──送気手段、G1──ガスの導入口、G2
──ガスの排出口、G3──外気採取口 L1──ガスの導入ライン、L2──ガスの排出ライ
ン、L3──送気ライン、L4──合流ライン、L5、
L6──結合ライン、P1、P2、P3、P4──ポイ
ント T──熱交換器の低温出口 Va1、Va2、Vb1、Vb2、Vc1、Vc2、V
d、Ve、Vf1、Vf2、Vg──バルブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上谷 行夫 大阪府大阪市此花区春日出中3丁目1番98 号 住友化学工業株式会社内 (72)発明者 高島 弘 大阪府吹田市垂水町3丁目18番9号 カン ケンテクノ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触媒槽に、原料ガスを通過させて反応させ
    る触媒反応装置であって、a)各々の入口側に少なくとも
    2つのバルブVa及びVbと出口側に少なくとも1個の
    バルブVcを設けた複数の触媒槽、及びb)少なくとも1
    つの送気手段Faを有し、(1)各触媒槽は、バルブV
    aを介して一本の導入ラインL1により原料ガスの導入
    口G1と並列的に結ばれるとともに、(2)バルブVc
    を介して一本の排出ラインL2により生成ガスの排出口
    G2と並列的に結ばれており、(3)又、各触媒槽は、
    バルブVbを介して一本の送気ラインL3により、バル
    ブVdを介して外気の採取口G3と結ばれている送気手
    段Faと並列的に結ばれ、(4)上記のバルブVdと上
    記送気手段Faの間の任意の箇所P1と、上記排出ライ
    ンL2の任意の箇所P2とがバルブVeを介して結合ラ
    インL5により結ばれてなることを特徴とする触媒反応
    装置。
  2. 【請求項2】触媒槽に、原料ガスを通過させて反応させ
    る触媒反応装置であって、a)各々の入口側に少なくとも
    2つのバルブVa及びVbと出口側に少なくとも1個の
    バルブVcを設けた複数の触媒槽、及びb)少なくとも1
    つの送気手段Faを有し、(1)各触媒槽は、バルブV
    aを介して一本の導入ラインL1により原料ガスの導入
    口G1と並列的に結ばれるとともに、(2)バルブVc
    を介して一本の排出ラインL2により生成ガスの排出口
    G2と並列的に結ばれており、(3)又、各触媒槽は、
    バルブVbを介して一本の送気ラインL3により、バル
    ブVdを介して外気の採取口G3と結ばれている送気手
    段Faと並列的に結ばれ、(5)上記送気ラインL3の
    任意の箇所P3と上記排出ラインL2の任意の箇所P2
    とが、上記送気手段Faとは異なる送気手段Fb及びバ
    ルブVgを介して結ぶ結合ラインL6により結ばれてな
    ることを特徴とする触媒反応装置。
  3. 【請求項3】(6)さらに、各触媒槽が、各々の出口側
    に設けられた、上記Vcとは異なるバルブVfを介して
    一本の合流ラインL4により、導入ラインL1の任意の
    箇所P4と並列的に結ばれてなる、請求項1又は2に記
    載の装置。
  4. 【請求項4】触媒槽に、原料ガスを通過させて反応させ
    る方法であって、下記c)〜h)の工程からなることを特徴
    とする触媒反応方法。 c)複数の触媒槽の一方で反応させると同時に、他方の触
    媒槽で触媒を交換する工程 d)上記触媒槽の一方で反応を続行させると同時に、触媒
    交換後の他方の触媒槽を、上記触媒槽の一方から出た生
    成ガスを用いて予熱する工程 e)予熱した上記他方の触媒槽で反応させると同時に、一
    方の触媒槽を外気を用いて冷却する工程 f)上記他方の触媒槽で反応を続行させると同時に、冷却
    した一方の触媒槽で触媒を交換する工程 g)上記他方の触媒槽で反応を続行させると同時に、触媒
    交換後の一方の触媒槽を、上記他方の触媒槽から出た生
    成ガスを用いて予熱する工程 h)予熱後の一方の触媒槽で反応させると同時に、他方の
    触媒槽を外気を用いて冷却する工程
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003508506A (ja) * 1999-09-07 2003-03-04 ウーデ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング メタノールを製造する方法と設備
WO2014017217A1 (ja) * 2012-07-27 2014-01-30 川崎重工業株式会社 複数の酸化処理器を備える低濃度メタンガス酸化システム

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