JPH10155470A - 携帯用タバコ処理箱 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定本数のタバコ及び吸殻の収納ができ、喫
煙途中のタバコの消火及び灰の受入れもでき、しかも、
タバコ及び吸殻の収納空間の容積比率を適宜変更できる
とともに、全体を持運びできる携帯用タバコ処理箱を提
供する。 【解決手段】 外箱２及び内箱１１からなる携帯可能な
大きさの箱状の容器体と、前記容器体の内部に分割形成
された耐火性の吸殻収納室１２ｂと、前記容器体の内部
に分割形成された所定本数のタバコが収納可能なタバコ
収納室１２ａと、前記容器体の内部に着脱可能な状態で
格納できるとともに前記容器体の内部を前記タバコ収納
室１２ａと前記吸殻収納室１２ｂの２つの空間に分割す
る境界をなすとともに各々の空間の容積比率を適宜変更
でき、タバコ３１の火を消す消火管２６とタバコ３１の
灰を受ける灰受２４とを有するタバコ処理器２１とを備
えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、携帯用タバコ処理
箱に関するものであり、特に、全体を持運びできるとと
もに、容器の内部にタバコ及び吸殻の収納ができ、容器
の内部に設置された処理部材によって、タバコの消火及
び灰の受入れができる携帯用タバコ処理箱に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来より、喫煙をする場合は、タバコに
火を付け、喫煙しながら灰が所定量になったら用意され
た灰皿に灰を捨て、喫煙が終了したらタバコの火を消
し、吸殻を灰皿に入れるという一連の動作によってなさ
れるのが一般的である。

【０００３】そのため、灰皿が用意された場所でなけれ
ば喫煙できないことから、現在では、所定の大きさの容
器に開閉可能な蓋が設けられた構造のものや、不燃性の
布状材からなる袋状の携帯灰皿が存在しており、喫煙者
が持運んで使用することができるものもある。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、喫煙者は、喫
煙途中で上記のような灰皿が設置された場所を離れるこ
とがあり、かかる場合にタバコに火が付いたまま灰皿に
放置することがあった。そのような場合、放置されたタ
バコから発生する煙は、通常喫煙する場合に発生する煙
以上に悪臭で、喫煙場所付近に居合わせた者は、喫煙
者、非喫煙者を問わず、煙たく、極めて不快な気分にな
っていた。

【０００５】また、従来からの携帯灰皿は、タバコと別
で持運ばなければならず、特に、容器からなるものは、
場所をとるため、邪魔になることがあり、袋状のもの
は、携帯中に中の灰が開閉口から漏れてしまうことがあ
り、実際に使用する者は極めて少なかった。

【０００６】たとえ、タバコに火が付いたまま灰皿に放
置しない喫煙者や携帯灰皿を使用する喫煙者でも、やむ
を得ず喫煙途中で喫煙場所を離れなければならない等の
場合は、タバコの火を途中で消すとともに、廃棄してし
まう場合がほとんどであり、それは極めて無駄な行為で
あった。

【０００７】さらに、吸殻を収納する吸殻収納室、及び
タバコを収納するタバコ収納室の各々の収納室に予め所
定の空間を設けることは、タバコの喫煙前には吸殻収納
室内が空洞であり、タバコの喫煙後にはタバコ収納室に
空洞部が形成され、無駄であった。

【０００８】そこで、本発明は、所定本数のタバコ及び
吸殻の収納ができ、喫煙途中のタバコの消火及び灰の受
入れもでき、しかも、タバコ及び吸殻の収納空間の容積
比率を適宜変更できるとともに、全体を持運びできる携
帯用タバコ処理箱の提供を課題とするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】請求項１の発明にかかる
携帯用タバコ処理箱は、携帯可能な大きさの箱状の容器
体と、前記容器体の内部に分割形成された耐火性の吸殻
収納室と、前記容器体の内部に分割形成された所定本数
のタバコが収納可能なタバコ収納室と、前記容器体の内
部に着脱可能な状態で格納でき、前記容器体の内部を前
記タバコ収納室と前記吸殻収納室との２つに分割する境
界をなし、各々の室内の容積比率を適宜変更できるとと
もに、タバコの火を消す消火管とタバコの灰を受ける灰
受とを有するタバコ処理器とを備えたものである。ここ
で、タバコ処理器の位置決めには、バネ等により長手方
向の全長が広がるように付勢される構成としてもよく、
その他に接着布、磁石、捩子等で係止するものでもよ
い。

【００１０】したがって、請求項１の発明の携帯用タバ
コ処理箱によれば、タバコ収納室によりタバコの収納、
タバコ処理器によりタバコの火を消火、吸殻収納室によ
りタバコの吸殻の収納を行なうことができる。これに加
えて、タバコ処理器の位置を変更するだけでタバコ収納
室と吸殻収納室の２つの空間の容積比率を適宜変更でき
る。

【００１１】請求項２の発明にかかる携帯用タバコ処理
箱は、請求項１の携帯用タバコ処理箱において、容器体
が、筒状の外箱と前記外箱の内部より引出し状に引き出
される内箱とを有し、前記内箱が前記外箱と係止するこ
とにより前記内箱の前記外箱の内部から所定の位置以降
の引出しを阻止する係止手段を備えているものである。
ここで、係止手段には、外箱の内面及び内箱の外面の各
々に凸部を設けて、外箱より内箱が所定位置まで引出さ
れたときに、これら凸部が当接しあって、内箱のそれ以
上の引出しが阻止されるものがある。

【００１２】したがって、請求項２の発明の携帯用タバ
コ処理箱によれば、請求項１の携帯用タバコ処理箱の作
用に加えて、外箱より内箱を引出す際に、勢い余って、
内箱が外箱より離脱することはない。

【００１３】請求項３の発明にかかる携帯用タバコ処理
箱は、請求項１または請求項２のいずれかの携帯用タバ
コ処理箱において、タバコ収納室の底面の幅方向の端部
のうちタバコ処理器から遠い方の端部には、耐火性のシ
ート材からなるタバコ持上シートが一端を固着されてい
るものである。ここで、タバコ持上シートの素材には、
アルミ箔等の金属箔が考えられるが、その他に、折り曲
げ自在で耐火性のシート材であればどのようなものでも
よい。

【００１４】したがって、請求項３の発明の携帯用タバ
コ処理箱によれば、請求項１または請求項２のいずれか
の携帯用タバコ処理箱の作用に加えて、タバコ収納室の
底面の幅方向の端部のうちタバコ処理器から遠い方の端
部に、耐火性のシート材からなるタバコ持上シートの一
端が固着されているので、タバコ持上シートの上にタバ
コを敷設しておけば、タバコ持上シートの他端を引上げ
るだけで、タバコ収納室内に収納されているタバコをタ
バコ収納室の外部へと引上げることができる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明をする。図１の（ａ）は本発明の一実施形態である
携帯用タバコ処理箱を示す斜視図、（ｂ）は（ａ）のＸ
部分において外箱の一部を切欠いた状態を示す斜視図で
ある。

【００１６】図１に示すように、本実施形態の携帯用タ
バコ処理箱１の全体の構成は、内部に所定空間からなる
収納室１２を有する内箱１１と、前記内箱１１の収納室
１２を２つの空間に分割するとともに、タバコの火消し
及びタバコの灰受となるタバコ処理器２１と、内箱１１
を収納する外箱２とを備えている。

【００１７】外箱２は、外側面が２組の向かい合って平
行な板材からなり、外観が略直方体の筒状をしている。
そして、大きさ及び形状が通常市販の２０本入りのタバ
コの箱と略等しい。内部には、所定サイズの箱を挿通可
能な収容部３が形成されている。幅方向両側には、長手
方向の一端より、所定サイズの楕円を短径を境に分割し
た形状に切欠かれた切欠部６が各々に形成されている。
さらに、外箱２の幅方向両側には、各々の切欠部６に隣
接して外箱２の他端に向かって所定の位置に、切欠部６
の１／５乃至１／３の大きさの半楕円弧状の係止孔７が
穿設されている。また、外箱２の長手方向の一端部のう
ち厚さ方向上側は、所定幅で外側に向かって所定角度に
傾斜するパッキン受部４が形成されている。なお、外箱
２の材質は、金属をはじめ、その他の耐火性の材質から
なる。

【００１８】内箱１１は、ちょうど前記外箱２の収容部
３からなる空間を埋め尽くす大きさ及び形状の直方体
で、一番大きな２つの面のうちの１つを開放された箱で
あり、内部には、収納室１２を備えている。つまり、内
箱１１を外箱２内に収納すると、収納室１２は、開口側
を閉蓋され、密閉状態となる。なお、内箱１１の材質
は、金属等の耐火性の材質からなる。

【００１９】内箱１１の長手方向の一端の壁面を構成す
る壁は、他の部分に比べて厚くなっており、その厚さ
は、ちょうど前記外箱２のパッキン受部４の幅に略等し
い。この厚くなっている部分には、内箱１１の開口側へ
と突出して設けられ、前記パッキン受部４の内面の角度
に合わせて所定角度で傾斜した平面部を表面に有するゴ
ム等の弾性体からなるパッキン１３が固着されている。
そのため、内箱１１を外箱２内に収納すると、パッキン
１３の表面が、パッキン受部４の裏面に略密接状態で当
接し、収納室１２内部に収容される灰等が外部に漏れる
のを防止する。

【００２０】内箱１１の幅方向の両端部には、外箱２に
収納させたときに、切欠部６に周囲を囲まれ、中央にい
くに従って滑らかに凸状をなし、表面に縞状の滑り留め
が形成されたつまみ部１４が設けられている。また、こ
のとき同時に、内箱１１のつまみ部１４に隣接する位置
には、係止孔７に嵌め込まれ、内箱１１が外箱２内を摺
動するのを阻止する係止手段を係止孔７との間に構成す
る凸部１５が形成されている。そのため、内箱１１は、
外箱２に収納されているときは、振動等の外力を受けて
も、収容部３より飛び出すことはないが、内箱１１の幅
方向の両側のつまみ部１４を押圧すれば、内箱１１の幅
方向の両側は内側に湾曲し、凸部１５は係止孔７から離
脱するので、外箱２より引出すことができる。

【００２１】なお、内箱１１は、外箱２の収容部３より
引出す際に、勢い余って外箱２より離脱することはな
い。つまり、図１の（ｂ）に示すように、外箱２の長手
方向の一端近傍の厚さ方向の下面には、内側に向かって
凸部５が形成されており、同様に、内箱１１の長手方向
の他端近傍の厚さ方向の下面には、外側に向かって凸部
１７が形成されている。そのため、内箱１１を外箱２よ
り所定の位置まで引出すと、外箱２の凸部５に、内箱１
１の凸部１７が当接し、内箱１１は、外箱２より離脱す
ることはない。

【００２２】内箱１１の収納室１２内には、収納室１２
を２つの空間に分割するとともに、タバコの火消し及び
タバコの灰受となるタバコ処理器２１が設けられてい
る。図２は本発明の一実施形態である携帯用タバコ処理
箱に配設されるタバコ処理器を示す側面図、図３は本発
明の一実施形態である携帯用タバコ処理箱に配設される
タバコ処理器を示す縦断面図、図４は図３のタバコ処理
器のＹ−Ｙ断面を示す断面図である。

【００２３】タバコ処理器２１は、タバコの火消し及び
タバコの灰受機能を備えたタバコ処理部２３と、タバコ
処理部２３との組合わせで内箱１１の収納室１２を２つ
の空間に分割する押圧部材２２とを備えている。

【００２４】タバコ処理部２３は、幅が、タバコ１本の
直径より若干広く、長さ及び高さが、各々に内箱１１の
収納室１２の長さ及び高さより若干短い、上面が開放さ
れた略直方体の箱状をしており、内部には、収容部２３
ａが形成されている。タバコ処理部２３の長手方向の一
端近傍には、幅方向の両側をタバコ処理部２３の幅方向
の両側の上端の各々に固着され、幅方向の中央に向かう
に従って湾曲した板状の灰受２４が設けられている。

【００２５】灰受２４は、タバコ処理部２３の収容部２
３ａを上下に分割しており、上方が、タバコを介装でき
る深さであり、下部には、タバコの灰を収容する灰収容
部２４ｂを形成している。また、灰受２４は、長手方向
の一端をタバコ処理部２３の長手方向の一端に当接させ
ており、長手方向の他端に凹状に切込まれた灰落口２４
ａが形成されている。

【００２６】タバコ処理部２３の長手方向の他端近傍に
は、タバコの火を消す消火管２６が設けられている。図
５は本発明の一実施形態である携帯用タバコ処理箱に配
設されるタバコ処理器の消火管を示す斜視図である。

【００２７】図５に示すように、消火管２６は、外観が
円筒の先端を斜めに切断した形状をしており、切断され
た部分は、タバコを差込むことができる挿入口２６ａに
なっている。また、底面の中心近傍には、支持管２６ｃ
が消火管２６に対して直交した状態で固着されており、
挿入口２６ａの反対側には重りとして金属塊２６ｂが設
けられている。支持管２６ｃには支持棒２５が挿通さ
れ、支持棒２５はタバコ処理部２３の壁面に固定されて
いる。そのような構造により、支持棒２５及び支持管２
６ｃを中心として、揺動することになり、例えば、通
常、金属塊２６ｂによって消火管２６は、挿入口２６ａ
が上側に傾斜した状態になっており、挿入口２６ａ近傍
に荷重をかけた場合は、金属塊２６ｂ側が持上った状態
になる。なお、金属塊２６ｂの重さは、タバコを支持す
るのに充分な重さであり、挿入口２６ａに、タバコを差
込んでも、タバコの重さで、挿入口２６ａが下方に傾斜
することはない。

【００２８】押圧部材２２は、外観の形状が略直方体で
あり、長さが内箱１１の収納室１２の長さに略等しく、
幅が内法でタバコ処理部２３を略密接状態で介装できる
大きさで、高さが、内箱１１の収納室１２の深さに略等
しい。押圧部材２２の上面及び長手方向の一端面は開放
状態であり、長手方向の一端より、タバコ処理部２３を
介装できる収容部２２ａが形成されている。押圧部材２
２の幅方向両側面内側の上端近傍には、内側に向かって
凸状をなすガイド２２ｂが形成されており、ガイド２２
ｂは、押圧部材２２の長手方向に沿って、一端より他端
まで略一直線に連なっている。タバコ処理部２３にも、
ガイド２２ｂと同様に、幅方向両側面外側の上端近傍に
は、外側に向かって凸状をなすガイド２３ｂが形成され
ている。ガイド２３ｂは、ガイド２２ｂよりも若干低い
位置に設けられており、押圧部材２２の長手方向の一端
の開放部分より、タバコ処理部２３を介装したときに、
ガイド２２ｂの下方に略密接した状態となる。そのた
め、タバコ処理部２３及び押圧部材２２は互いに長手方
向へのスライド移動はできるが、２つに分裂するまで
は、その他の方向への移動を阻止される。

【００２９】また、押圧部材２２の収容部２２ａには、
タバコ処理部２３との間にバネ２７が介在されており、
バネ２７は、タバコ処理器２１全体の長さが長くなる方
に向かって押圧部材２２及びタバコ処理部２３を付勢し
ている。

【００３０】このように構成されたタバコ処理器２１
は、内箱１１の収納室１２の長手方向に長手方向を合わ
せて介装され、収納室１２を２つの空間であるタバコ収
納室１２ａ及び吸殻収納室１２ｂに分割している。この
とき、バネ２７により、タバコ処理器２１は長手方向に
付勢されるために収納室１２内を振動等の外力により横
ずれすることなく、所定の位置に留まることができる。
しかし、所定の力を指等により横方向に加えてやるだけ
で、容易に横方向に移動させることができ、横方向への
移動にともなってタバコ収納室１２ａ及び吸殻収納室１
２ｂの空間の容積比率を適宜変更することがでる。つま
り、タバコ処理器２１は、収納室１２を２つの空間に分
割するだけでなく、各々の空間の容積比率を適宜変更す
ることができる。

【００３１】そして、タバコ収納室１２ａの底面の幅方
向の端部のうちタバコ処理器２１から遠い方の端部に
は、耐火性のシート材からなるタバコ持上シート１６の
一端が固着されている。

【００３２】続いて、本実施形態の携帯用タバコ処理箱
１の使用方法について説明する。図６は本発明の一実施
形態である携帯用タバコ処理箱の使用状態を示す斜視図
である。

【００３３】収納室１２は、吸殻３３が未だ形成されて
いないときには、タバコ処理器２１に占められる部分以
外の部分の略全体をタバコ収納室１２ａにより占められ
ている。このとき、タバコ収納室１２ａには、最大限の
数のタバコ３１を収容することができる。

【００３４】タバコ収納室１２ａに所定本数のタバコ３
１を収容したら、内箱１１の幅方向両側面に形成された
つまみ部１４を内側に押圧した状態で内箱１１を外箱２
の収容部３内に挿入していき、内箱１１の幅方向両側面
に形成された凸部１５を各々に外箱２の幅方向両側面に
形成された係止孔７に係止させる。この状態で持ち歩く
ことができる。

【００３５】喫煙する際には、内箱１１を外箱２内に挿
入するときと逆に内箱１１の両側のつまみ部１４を内側
に押圧した状態で、引っ張れば、内箱１１の両側の凸部
１５は外箱２の係止孔７より離脱し、内箱１１を外箱２
より引出すことができる。

【００３６】そして、タバコ持上シート１６を上方に引
くことによって、タバコ収納室１２ａよりタバコ３１が
外部へ露出し、タバコ３１を取り出しやすくなる。タバ
コ３１を取り出したら、タバコ処理器２１全体を、タバ
コ３１を取り出して形成された空間を埋め尽くすまでタ
バコ収納室１２ａ寄りに移動させ、タバコ収納室１２ａ
の空間が減少した分だけ吸殻収納室１２ｂに空間を設け
る。

【００３７】喫煙中のタバコ３２は、灰受２４の灰落口
２４ａにより灰を落とすことができ、灰収容部２４ｂに
は灰を収容することができる。そして、喫煙が終了また
は中断するときには、タバコ３２は、先端を消火管２６
の挿入口２６ａに挿入することによって、２０〜３０秒
後には、消火することができる。内箱１１は、タバコ３
２を消火管２６に挿入したまま、外箱２内に収納するこ
とができ、消火管２６に挿入されたタバコ３２は前回の
喫煙が途中で中断している場合には再び喫煙することが
できる。なお、喫煙が終了し吸殻３３となった場合に
は、吸殻収納室１２ｂ内に収納することができる。

【００３８】また、吸殻収納室１２ｂの容積は、喫煙を
重ねるごとに消費されるタバコ３１の体積分だけタバコ
処理器２１を移動させて、タバコ収納室１２ａの容積を
減少させることによって、増加させることができる。そ
のため、吸殻３３の増加に対応できる。

【００３９】このように、本実施形態の携帯用タバコ処
理箱１は、筒状の外箱２及び外箱２の内部より引出し状
に引出される内箱１１からなる携帯可能な大きさの箱状
の容器体と、前記容器体の内部に分割形成された耐火性
の吸殻収納室１２ｂと、前記容器体の内部に分割形成さ
れた所定本数のタバコが収納可能なタバコ収納室１２ａ
と、前記容器体の内部に着脱可能な状態で格納できると
ともに前記容器体の内部を前記タバコ収納室１２ａと前
記吸殻収納室１２ｂの２つの空間に分割する境界をなす
とともに各々の空間の容積比率を適宜変更でき、タバコ
の火を消す消火管２６とタバコの灰を受ける灰受２４と
を有するタバコ処理器２１とを備えたものである。な
お、前記内箱１１は前記外箱２との間に前記外箱２の内
部からの所定の位置以降の引出しを阻止される係止手段
を形成しているものである。また、タバコ収納室１２ａ
の底面の幅方向の端部のうちタバコ処理器２１から遠い
方の端部には、耐火性のシート材からなるタバコ持上シ
ート１６が一端を固着されている。

【００４０】したがって、本実施形態の携帯用タバコ処
理箱１は、タバコ収納室１２ａによりタバコの収納、タ
バコ処理器２１によりタバコの火を消火、吸殻収納室１
２ｂによりタバコの吸殻３３の収納を行なうことができ
るので、その他にライター等の着火手段さえ携帯すれ
ば、灰皿等のないところでも、箱入りのタバコまたはタ
バコケース以外に別途に吸殻入れをわざわざ携帯しなく
ても喫煙できる。これに加えて、タバコ処理器２１の位
置を変更するだけでタバコ収納室１２ａと吸殻収納室１
２ｂの２つの空間の容積比率を適宜変更できるので、予
め容器体の内部のうちタバコ処理器２１が占める空間以
外の空間の略全てをタバコ収納室１２ａとすれば、容器
体の内部のうちタバコ処理器２１が占める空間以外の空
間の略全てにタバコが収納でき、限られた空間の中でよ
り多くのタバコを収容することができる。

【００４１】また、本実施形態の携帯用タバコ処理箱１
は、外箱２より内箱１１を引出す際に、勢い余って、内
箱１１が外箱２より離脱することはないので、内箱１１
を落下させてタバコの灰や吸殻等を散乱させて周囲を汚
すことはない。また、内箱１１及び外箱２が分割されて
紛失することもない。

【００４２】さらに、本実施形態の携帯用タバコ処理箱
１は、タバコ収納室１２ａの底面の幅方向の端部のうち
タバコ処理器２１から遠い方の端部に、耐火性のシート
材からなるタバコ持上シート１６が一端を固着されてお
り、タバコ持上シート１６の上にタバコ３１を敷設して
おけば、他端を引上げるだけで、タバコ収納室１２ａ内
に収納されているタバコ３１をタバコ収納室１２ａの外
部へと引上げることができるので、タバコの取り出しが
容易である。しかも、タバコ持上シート１６によりタバ
コ処理器２１の移動は阻害されることはない。

【００４３】ところで、上記説明では、内箱１１の外箱
２内への収納時の係止手段は、係止孔７に凸部１５を嵌
め込むことで行なっているが、特に限定されるものでは
ない。例えば、内箱１１のパッキン１３、つまみ部１
４、凸部１５を除去し、外箱２を図７に示すような切欠
部６及び係止孔７を有しない外箱４１とし、図８に示す
ような収納ケース５１に収納させてもよい。図７は本発
明の一実施形態である携帯用タバコ処理箱の外箱の他の
例を示す斜視図、図８は本発明の一実施形態である携帯
用タバコ処理箱の収納ケースを示す斜視図である。

【００４４】この例では、収納ケース５１は、本革、合
成被革等からなる袋状のケースであり、携帯用タバコ処
理箱１を内部に収容すると、携帯用タバコ処理箱１を略
密接状態で被覆する大きさ及び形状である。長手方向の
一方には、携帯用タバコ処理箱１を収容できる開口部が
設けられており、この開口部には、閉蓋するための蓋部
材５２が設けられている。蓋部材５２は、外革の一部を
延設したものであり端部にスナップ・ボタン５３が設け
られており、着脱可能に係止できるようになっている。
また、収納ケース５１の長手方向の他端には、押出孔５
４が穿設されている。つまり、収納ケース５１内に携帯
用タバコ処理箱１を収納し開口部を蓋部材５２で閉蓋す
れば、内箱１１は、外箱４１より飛び出すことはない。
また、開口部を開放状態にしておき押出孔５４より指を
挿入すれば、内箱１１は外箱４１より飛び出す。なお、
蓋部材５２の係止手段には、スナップ・ボタン５３以外
に接着布等が、開口部の閉蓋手段には、その他にキャラ
メルの箱の蓋のようなものが考えられる。

【００４５】なお、上記説明では、タバコ処理器２１の
位置決め手段は、バネ２７により長手方向の全長が広が
るように付勢される構成となっているが、その他に接着
布、磁石、捩子等で係止するものにしても構わない。

【００４６】また、上記説明では、内箱１１が外箱２よ
り離脱しないようにする係止手段には、外箱２の内面及
び内箱１１の外面の各々に凸部５，１７を設けて、外箱
２より内箱１１が所定位置まで引出されたときに、これ
ら凸部５，１７が当接しあって、内箱１１のそれ以上の
引出しが阻止されるようになっているが、その他の構造
にしてもよい。しかし、上記の方法が簡易な構成となり
好ましい。

【００４７】さらに、上記説明では、タバコ持上シート
１６の素材には、アルミ箔等の金属箔が考えられるが、
その他に、折り曲げ自在で耐火性のシート材であればど
のようなものでもよい。

【００４８】同様に、上記説明では、外箱２及び内箱１
１も耐火性であるが、外箱２及び内箱１１は、必ずし
も、全体を耐火性とする必要はなく、内部空間に面する
部分のみ耐火性の素材でコーティングして、その他の部
分を耐熱性の樹脂等としても構わない。

【００４９】

【発明の効果】以上のように、請求項１の発明の携帯用
タバコ処理箱は、タバコ収納室によりタバコの収納、タ
バコ処理器によりタバコの火を消火、吸殻収納室により
タバコの吸殻の収納を行なうことができるので、その他
にライター等の着火手段さえ携帯すれば、灰皿等のない
ところでも、箱入りのタバコまたはタバコケース以外に
別途に吸殻入れをわざわざ携帯しなくても喫煙できる。
これに加えて、タバコ処理器の位置を変更するだけでタ
バコ収納室と吸殻収納室の２つの空間の容積比率を適宜
変更できるので、予め容器体の内部のうちタバコ処理器
が占める空間以外の空間の略全てをタバコ収納室とすれ
ば、容器体の内部のうちタバコ処理器が占める空間以外
の空間の略全てにタバコが収納でき、限られた空間の中
でより多くのタバコを収容することができる。

【００５０】請求項２の発明の携帯用タバコ処理箱は、
請求項１の携帯用タバコ処理箱の効果に加えて、外箱よ
り内箱を引出す際に、勢い余って、内箱が外箱より離脱
することはないので、内箱を落下させてタバコの灰や吸
殻等を散乱させて周囲を汚すことはない。また、内箱及
び外箱が分割されて紛失することもない。

【００５１】請求項３の発明の携帯用タバコ処理箱は、
請求項１または請求項２のいずれかの携帯用タバコ処理
箱の効果に加えて、タバコ収納室の底面の幅方向の端部
のうちタバコ処理器から遠い方の端部に、耐火性のシー
ト材からなるタバコ持上シートが一端を固着されてお
り、タバコ持上シートの上にタバコを敷設しておけば、
他端を引上げるだけで、タバコ収納室内に収納されてい
るタバコをタバコ収納室の外部へと引上げることができ
るので、タバコの取り出しが容易である。しかも、タバ
コ持上シートによりタバコ処理器の移動は阻害されるこ
とはない。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は本発明の一実施形態である携帯用タバ
コ処理箱を示す斜視図、（ｂ）は（ａ）のＸ部分におい
て外箱の一部を切欠いた状態を示す斜視図である。

【図２】本発明の一実施形態である携帯用タバコ処理箱
に配設されるタバコ処理器を示す側面図である。

【図３】本発明の一実施形態である携帯用タバコ処理箱
に配設されるタバコ処理器を示す縦断面図である。

【図４】図３のタバコ処理器のＹ−Ｙ断面を示す断面図
である。

【図５】本発明の一実施形態である携帯用タバコ処理箱
に配設されるタバコ処理器の消火管を示す斜視図であ
る。

【図６】本発明の一実施形態である携帯用タバコ処理箱
の使用状態を示す斜視図である。

【図７】本発明の一実施形態である携帯用タバコ処理箱
の外箱の他の例を示す斜視図である。

【図８】本発明の一実施形態である携帯用タバコ処理箱
の収納ケースを示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 携帯用タバコ処理箱 ２ 外箱 ３ 収容部 ４ パッキン受部 ５ 凸部 ６ 切欠部 ７ 係止孔 １１ 内箱 １２ 収納室 １２ａ タバコ収納室 １２ｂ 吸殻収納室 １３ パッキン １４ つまみ部 １５ 凸部 １６ タバコ持上シート １７ 凸部 ２１ タバコ処理器 ２２ 押圧部材 ２２ａ 収容部 ２２ｂ ガイド ２３ タバコ処理部 ２３ａ 収容部 ２３ｂ ガイド ２４ 灰受 ２４ａ 灰落口 ２４ｂ 灰収容部 ２５ 支持棒 ２６ 消火管 ２６ａ 挿入口 ２６ｂ 金属塊 ２６ｃ 支持管 ２７ バネ ３１ タバコ ３２ タバコ ３３ 吸殻

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 携帯可能な大きさの箱状の容器体と、 前記容器体の内部に分割形成された耐火性の吸殻収納室
   と、 前記容器体の内部に分割形成された所定本数のタバコが
   収納可能なタバコ収納室と、 前記容器体の内部に着脱可能な状態で格納でき、前記容
   器体の内部を前記タバコ収納室と前記吸殻収納室との２
   つに分割する境界をなし、各々の室内の容積比率を適宜
   変更できるとともに、タバコの火を消す消火管とタバコ
   の灰を受ける灰受とを有するタバコ処理器とを具備する
   ことを特徴とする携帯用タバコ処理箱。
2. 【請求項２】 前記容器体は、筒状の外箱と前記外箱の
   内部より引出し状に引き出される内箱とを有し、前記内
   箱が前記外箱と係止することにより前記内箱の前記外箱
   の内部から所定の位置以降の引出しを阻止する係止手段
   を備えていることを特徴とする請求項１に記載の携帯用
   タバコ処理箱。
3. 【請求項３】 前記タバコ収納室の底面の幅方向の端部
   のうちタバコ処理器から遠い方の端部には、耐火性のシ
   ート材からなるタバコ持上シートが一端を固着されてい
   ることを特徴とする請求項１または請求項２のいずれか
   に記載の携帯用タバコ処理箱。