JPH10155058A - 画像読取光学系 - Google Patents
画像読取光学系Info
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- JPH10155058A JPH10155058A JP8325913A JP32591396A JPH10155058A JP H10155058 A JPH10155058 A JP H10155058A JP 8325913 A JP8325913 A JP 8325913A JP 32591396 A JP32591396 A JP 32591396A JP H10155058 A JPH10155058 A JP H10155058A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 諸収差が良好に補正された画像読取光学系を
少ないレンズ枚数で構成し、小形化とコストダウンを実
現する。 【解決手段】 結像光学系100は、第1群レンズ2
2、ハーフミラー23、第2群レンズ24、ミラー25
を順に配置して構成されている。ハーフミラー23の下
方には、第3群レンズ26が配置され、その結像位置に
ラインセンサ27が配設されている。原稿からの反射光
束は、第1群レンズ22、ハーフミラー23、第2群レ
ンズ24を順に通過した後にミラー25で反射される。
この反射光束は、再び第2群レンズ24の像側から入射
され、ハーフミラー面23bで90度折り返され、第3
群レンズ26を通過してラインセンサ27上に結像され
る。第2群レンズ24は、原稿からの反射光束が通過さ
れると共にミラー25からの折り返し反射光束が通過さ
れるので、2つのレンズ群を設けたと等価の光学性能が
得られる。
少ないレンズ枚数で構成し、小形化とコストダウンを実
現する。 【解決手段】 結像光学系100は、第1群レンズ2
2、ハーフミラー23、第2群レンズ24、ミラー25
を順に配置して構成されている。ハーフミラー23の下
方には、第3群レンズ26が配置され、その結像位置に
ラインセンサ27が配設されている。原稿からの反射光
束は、第1群レンズ22、ハーフミラー23、第2群レ
ンズ24を順に通過した後にミラー25で反射される。
この反射光束は、再び第2群レンズ24の像側から入射
され、ハーフミラー面23bで90度折り返され、第3
群レンズ26を通過してラインセンサ27上に結像され
る。第2群レンズ24は、原稿からの反射光束が通過さ
れると共にミラー25からの折り返し反射光束が通過さ
れるので、2つのレンズ群を設けたと等価の光学性能が
得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、スキャナー等の画像読取装置に用いて有用な画像
読取光学系に関するものであり、特に、原稿を光学的に
縮小した状態で結像させて画像読取りを行うための光学
系に関するものである。
ミリ、スキャナー等の画像読取装置に用いて有用な画像
読取光学系に関するものであり、特に、原稿を光学的に
縮小した状態で結像させて画像読取りを行うための光学
系に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機、ファクシミリ、スキャナ
ー等の画像読取装置は、より小形で低コスト化の要求が
あり、これに用いられる縮小型の画像読取光学系も小
形、低コストにする必要がある。このような画像読取光
学系の一例を、原稿画像を読取るに際して原稿を固定
し、該原稿面を細帯状の読取り領域をラインセンサで電
気的に主走査し、これに連動して主走査位置を機械的に
副走査することによって当該原稿の全面を読み取ること
が広く行われている。
ー等の画像読取装置は、より小形で低コスト化の要求が
あり、これに用いられる縮小型の画像読取光学系も小
形、低コストにする必要がある。このような画像読取光
学系の一例を、原稿画像を読取るに際して原稿を固定
し、該原稿面を細帯状の読取り領域をラインセンサで電
気的に主走査し、これに連動して主走査位置を機械的に
副走査することによって当該原稿の全面を読み取ること
が広く行われている。
【0003】この一例を、図4を用いて説明する。同図
において、平面状の原稿1が載置される載置ガラス2の
下部には、長手状のハロゲンランプ4とその光を幅方向
(図4の紙面に直交する方向)に帯状に配光させるため
の楕円面を有する反射板5とで構成される照明光学系3
が配設されている。この照明光学系3は、電気的に主走
査(詳細後述)する細帯状の主走査領域を照明するため
のもので、この照明光学系3の近傍には、原稿1の細帯
状の主走査領域の光束を左方に90°の角度で折り返す
第1ミラー6が配置され、、その光路前方に入射光束を
90°の角度で下方に折り返す第2ミラー7が配置さ
れ、その光路前方に、入射光束を90°の角度で右方に
折り返す第3ミラー8が配置され、このミラー8で反射
された光束は、スルーレンズ9に入射し、屈折された後
にCCD等で構成されるラインセンサ10上に結像され
る。
において、平面状の原稿1が載置される載置ガラス2の
下部には、長手状のハロゲンランプ4とその光を幅方向
(図4の紙面に直交する方向)に帯状に配光させるため
の楕円面を有する反射板5とで構成される照明光学系3
が配設されている。この照明光学系3は、電気的に主走
査(詳細後述)する細帯状の主走査領域を照明するため
のもので、この照明光学系3の近傍には、原稿1の細帯
状の主走査領域の光束を左方に90°の角度で折り返す
第1ミラー6が配置され、、その光路前方に入射光束を
90°の角度で下方に折り返す第2ミラー7が配置さ
れ、その光路前方に、入射光束を90°の角度で右方に
折り返す第3ミラー8が配置され、このミラー8で反射
された光束は、スルーレンズ9に入射し、屈折された後
にCCD等で構成されるラインセンサ10上に結像され
る。
【0004】このスルーレンズ9は、原稿1の細帯状の
主走査領域の光束をラインセンサ10上に縮小状態で結
像させるもので、代表的なレンズ構成としては、図5に
示すような4群6枚構成のガウスタイプがある。即ち、
第1群レンズ11が凸レンズで形成され、第2群レンズ
12が凸レンズ12aと凹レンズ12bが接合されて形
成され、この第2群レンズ12の後方には、絞り15が
配置されている。そして、第3群レンズ13は、絞り1
5を中心として凹レンズ12bと対称な「凹レンズ13
a」と凸レンズ12aと対称な「凸レンズ13b」とで
形成され、第4群レンズ14は、絞り15を中心として
第1群レンズ11と対称な凸レンズで形成されている。
主走査領域の光束をラインセンサ10上に縮小状態で結
像させるもので、代表的なレンズ構成としては、図5に
示すような4群6枚構成のガウスタイプがある。即ち、
第1群レンズ11が凸レンズで形成され、第2群レンズ
12が凸レンズ12aと凹レンズ12bが接合されて形
成され、この第2群レンズ12の後方には、絞り15が
配置されている。そして、第3群レンズ13は、絞り1
5を中心として凹レンズ12bと対称な「凹レンズ13
a」と凸レンズ12aと対称な「凸レンズ13b」とで
形成され、第4群レンズ14は、絞り15を中心として
第1群レンズ11と対称な凸レンズで形成されている。
【0005】このようなガウスタイプの完全対称型のス
ルーレンズ9は、半画角が20°まで解像度良く読み取
ることができ、明るさもf4程度まで大口径にすること
ができるために広く用いられている。このようなスルー
レンズ9を用いた図4に示す画像読取光学系において、
原稿1の画像読取りを行う場合には、ハロゲンランプ4
と反射板5とで成る照明光学系3で原稿1を帯状に照明
した状態で、先ず、原稿1の端部(左端部)の帯状領域
の光束が、3つのミラー即ち、第1ミラー6、第2ミラ
ー7、第3ミラー8によって3回の折り返しが行われ、
スルーレンズ9の光軸上に入射され第1群レンズ11な
いし第4群レンズ14による所定の屈折が与えられてラ
インセンサ10上に縮小状態で結像される。この結像
は、図示しないCCD制御回路の制御の基に光電変換さ
れ、所定の電気信号(主走査読取り信号)を得ることが
できる。
ルーレンズ9は、半画角が20°まで解像度良く読み取
ることができ、明るさもf4程度まで大口径にすること
ができるために広く用いられている。このようなスルー
レンズ9を用いた図4に示す画像読取光学系において、
原稿1の画像読取りを行う場合には、ハロゲンランプ4
と反射板5とで成る照明光学系3で原稿1を帯状に照明
した状態で、先ず、原稿1の端部(左端部)の帯状領域
の光束が、3つのミラー即ち、第1ミラー6、第2ミラ
ー7、第3ミラー8によって3回の折り返しが行われ、
スルーレンズ9の光軸上に入射され第1群レンズ11な
いし第4群レンズ14による所定の屈折が与えられてラ
インセンサ10上に縮小状態で結像される。この結像
は、図示しないCCD制御回路の制御の基に光電変換さ
れ、所定の電気信号(主走査読取り信号)を得ることが
できる。
【0006】そして、ハロゲンランプ4と反射板5と第
1ミラー6の3部材が一体的にVなる速度で右方に符号
4A,5A,6Aで示す位置まで移動させ、これに連動
して第2ミラー7と第3ミラー8の2部材が一体的にV
/2なる速度で右方に符号7A,8Aで示す位置まで移
動させると、原稿1の表面に沿って移動する細帯状の読
取り領域の画像が、スルーレンズ9に対する光路長が一
定の状態でラインセンサ10上に縮小状態で結像され
る。この結像は、図示しないCCD制御回路の制御の基
に光電変換され、上述移動の各時点で所定の電気信号
(副走査読取り信号)として得ることができる。
1ミラー6の3部材が一体的にVなる速度で右方に符号
4A,5A,6Aで示す位置まで移動させ、これに連動
して第2ミラー7と第3ミラー8の2部材が一体的にV
/2なる速度で右方に符号7A,8Aで示す位置まで移
動させると、原稿1の表面に沿って移動する細帯状の読
取り領域の画像が、スルーレンズ9に対する光路長が一
定の状態でラインセンサ10上に縮小状態で結像され
る。この結像は、図示しないCCD制御回路の制御の基
に光電変換され、上述移動の各時点で所定の電気信号
(副走査読取り信号)として得ることができる。
【0007】しかしながらこのような画像読取光学系に
用いられているガウスタイプのスルーレンズ9は、各種
のレンズ収差を良好に補正するためには、凸レンズに高
屈折率の高価な硝材を使用する必要があり、かつレンズ
枚数も6枚と多いために高価なレンズとなってしまう。
そこで、スルーレンズ9が絞り15を中心として完全対
象であることに着目して案出されたものとして、絞り1
5の位置に図6に示すようにミラー17を配設したイン
ミラーレンズ16と称されるレンズがある。このインミ
ラーレンズ16は、原稿面からの光束Pを光軸Oから外
れた位置から入射させ、第1群レンズ11と第2群レン
ズ12により屈折された光束をミラー17で折り返し、
この折り返された光束を再び第2群レンズ12に入射さ
せ該第2群レンズ12と第1群レンズ11により屈折さ
れた光束をラインセンサ10上に縮小状態で結像させる
ものである。
用いられているガウスタイプのスルーレンズ9は、各種
のレンズ収差を良好に補正するためには、凸レンズに高
屈折率の高価な硝材を使用する必要があり、かつレンズ
枚数も6枚と多いために高価なレンズとなってしまう。
そこで、スルーレンズ9が絞り15を中心として完全対
象であることに着目して案出されたものとして、絞り1
5の位置に図6に示すようにミラー17を配設したイン
ミラーレンズ16と称されるレンズがある。このインミ
ラーレンズ16は、原稿面からの光束Pを光軸Oから外
れた位置から入射させ、第1群レンズ11と第2群レン
ズ12により屈折された光束をミラー17で折り返し、
この折り返された光束を再び第2群レンズ12に入射さ
せ該第2群レンズ12と第1群レンズ11により屈折さ
れた光束をラインセンサ10上に縮小状態で結像させる
ものである。
【0008】このようなインミラーレンズ16を用いる
ことによってレンズの構成枚数が低減(半減)され、構
成の簡略化と小形化と低コスト化が図られる。また、ラ
インセンサ10には、原稿1面からの帯状の光束が入射
されるのであり、この際に、ハロゲンランプ4の有する
赤外光成分も同時に入射されることになる。このため
に、ラインセンサ10の劣化進行が早くなり、また、本
来必要とされる可視光成分のコントラストが赤外光成分
によって低下する虞がある。このために、ミラー17の
代りに、図7に示すようにガラス基板19の表面に光反
射膜20を形成し裏面に反射防止膜21を形成すること
によって、赤外光成分をカットするように構成したミラ
ー18が、特公昭62−17213公報に記載されてい
る。このミラー18は、反射面の反射特性が赤外光成分
を吸収するように構成されている。
ことによってレンズの構成枚数が低減(半減)され、構
成の簡略化と小形化と低コスト化が図られる。また、ラ
インセンサ10には、原稿1面からの帯状の光束が入射
されるのであり、この際に、ハロゲンランプ4の有する
赤外光成分も同時に入射されることになる。このため
に、ラインセンサ10の劣化進行が早くなり、また、本
来必要とされる可視光成分のコントラストが赤外光成分
によって低下する虞がある。このために、ミラー17の
代りに、図7に示すようにガラス基板19の表面に光反
射膜20を形成し裏面に反射防止膜21を形成すること
によって、赤外光成分をカットするように構成したミラ
ー18が、特公昭62−17213公報に記載されてい
る。このミラー18は、反射面の反射特性が赤外光成分
を吸収するように構成されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上のような画像読取
光学系においては、スルーレンズによる問題を解消する
ために、図6に示したインミラーレンズを用いても解消
できない問題がある。即ち、インミラーレンズ16を用
いる場合には、原稿からの入射光束が入射される光軸が
下方(傾斜した方向)に多くのスペースを必要とする。
即ち、当該入射光束の軸の傾斜下方にラインセンサが配
設されるので全体寸法、特に上下方向寸法を大きくせざ
るを得ないのである。
光学系においては、スルーレンズによる問題を解消する
ために、図6に示したインミラーレンズを用いても解消
できない問題がある。即ち、インミラーレンズ16を用
いる場合には、原稿からの入射光束が入射される光軸が
下方(傾斜した方向)に多くのスペースを必要とする。
即ち、当該入射光束の軸の傾斜下方にラインセンサが配
設されるので全体寸法、特に上下方向寸法を大きくせざ
るを得ないのである。
【0010】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
もので、その第1の目的は、歪曲収差や色収差等の各光
学諸収差を低く抑えるためにレンズ枚数を増やさず、異
常分散ガラスや低分散ガラス等の高価硝材を多用せずに
歪曲収差や色収差等の各光学諸収差を低く抑えると共
に、省スペース化、低コスト化を実現し得る画像読取光
学系を提供することにある。また、本発明の第2の目的
は、縮小光学系であるためにインミラーレンズに生じる
非点収差を、当該光学系のレンズとして高価な高屈折率
のものを用いることなく且つ多くの枚数のレンズを用い
ることなく抑制し得る画像読取光学系を提供することに
ある。
もので、その第1の目的は、歪曲収差や色収差等の各光
学諸収差を低く抑えるためにレンズ枚数を増やさず、異
常分散ガラスや低分散ガラス等の高価硝材を多用せずに
歪曲収差や色収差等の各光学諸収差を低く抑えると共
に、省スペース化、低コスト化を実現し得る画像読取光
学系を提供することにある。また、本発明の第2の目的
は、縮小光学系であるためにインミラーレンズに生じる
非点収差を、当該光学系のレンズとして高価な高屈折率
のものを用いることなく且つ多くの枚数のレンズを用い
ることなく抑制し得る画像読取光学系を提供することに
ある。
【0011】また、本発明の第3の目的は、上記第1と
第2の目的を達成すると共に、インミラーレンズを構成
するミラーとして、安価かつその基板の材質に影響を受
けずに良好な結像性能が得られる画像読取光学系を提供
することにある。また、本発明の第4の目的は、上記第
1ないし第3の目的のいずれかを達成すると共に、例え
ば赤外光カットフィルタを用いることなく、ラインセン
サに対し有害となる波長領域のものを除去し得ると共
に、低コスト化とコンパクト化を実現し得る画像読取光
学系を提供することにある。また、本発明の第5の目的
は、上記第1ないし第4の目的のいずれかを達成すると
共に、レンズの構成枚数を増やしたり、高価なガラスを
用いることなく、色収差を少なく抑え得る画像読取光学
系を提供することにある。
第2の目的を達成すると共に、インミラーレンズを構成
するミラーとして、安価かつその基板の材質に影響を受
けずに良好な結像性能が得られる画像読取光学系を提供
することにある。また、本発明の第4の目的は、上記第
1ないし第3の目的のいずれかを達成すると共に、例え
ば赤外光カットフィルタを用いることなく、ラインセン
サに対し有害となる波長領域のものを除去し得ると共
に、低コスト化とコンパクト化を実現し得る画像読取光
学系を提供することにある。また、本発明の第5の目的
は、上記第1ないし第4の目的のいずれかを達成すると
共に、レンズの構成枚数を増やしたり、高価なガラスを
用いることなく、色収差を少なく抑え得る画像読取光学
系を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1に記載の発明に係る画像読取光学系
は、原稿を照明する照明光学系と、この照明光学系で照
明された上記原稿からの反射光を縮小して結像させる結
像光学系と、この結像光学系で結像された画像を光電変
換するラインセンサとからなる画像読取光学系におい
て、上記結像光学系が、原稿配置位置側である物体側か
ら数えて順に、少なくとも1枚の正レンズからなる第1
群レンズと、この第1群レンズの像側に任意の角度で傾
けられて配置されたハーフミラーと、このハーフミラー
の像側に配置された、少なくとも1枚の負レンズからな
る第2群レンズと、この第2群レンズの像側に配置され
たミラーと、上記ハーフミラーで任意の角度に折り返さ
れた光束を受ける位置に配置された、少なくとも1枚の
正レンズからなる第3群レンズと、を具備し、上記照明
光学系で照明された上記原稿からの反射光束が、上記第
1群レンズに入射し、屈折された後、上記ハーフミラー
を透過し、上記第2群レンズに入射し、屈折された後に
上記ミラーで反射され再び該第2群レンズの像側から入
射し、屈折された後、上記ハーフミラーで任意の角度に
折り返され、上記第3群レンズに入射し、屈折された
後、上記ラインセンサに結像するように構成したことを
特徴とするものである。
るために、請求項1に記載の発明に係る画像読取光学系
は、原稿を照明する照明光学系と、この照明光学系で照
明された上記原稿からの反射光を縮小して結像させる結
像光学系と、この結像光学系で結像された画像を光電変
換するラインセンサとからなる画像読取光学系におい
て、上記結像光学系が、原稿配置位置側である物体側か
ら数えて順に、少なくとも1枚の正レンズからなる第1
群レンズと、この第1群レンズの像側に任意の角度で傾
けられて配置されたハーフミラーと、このハーフミラー
の像側に配置された、少なくとも1枚の負レンズからな
る第2群レンズと、この第2群レンズの像側に配置され
たミラーと、上記ハーフミラーで任意の角度に折り返さ
れた光束を受ける位置に配置された、少なくとも1枚の
正レンズからなる第3群レンズと、を具備し、上記照明
光学系で照明された上記原稿からの反射光束が、上記第
1群レンズに入射し、屈折された後、上記ハーフミラー
を透過し、上記第2群レンズに入射し、屈折された後に
上記ミラーで反射され再び該第2群レンズの像側から入
射し、屈折された後、上記ハーフミラーで任意の角度に
折り返され、上記第3群レンズに入射し、屈折された
後、上記ラインセンサに結像するように構成したことを
特徴とするものである。
【0013】上記第2の目的を達成するために、請求項
2に記載の発明に係る画像読取光学系は、原稿を照明す
る照明光学系と、この照明光学系で照明された上記原稿
からの反射光を縮小して結像させる結像光学系と、この
結像光学系で結像された画像を光電変換するラインセン
サとからなる画像読取光学系において、上記結像光学系
が、原稿配置位置側である物体側から数えて順に、少な
くとも1枚の正レンズからなる第1群レンズと、この第
1群レンズの像側に設けられると共に、ハーフミラー面
が任意の角度に傾けられて配置されたハーフプリズム
と、このハーフプリズムの像側に配置された、少なくと
も1枚の負レンズからなる第2群レンズと、この第2群
レンズの像側に配置されたミラーと、上記ハーフプリズ
ムの上記ハーフミラー面で任意の角度に折り返された光
束を受ける位置に配置された、少なくとも1枚の正レン
ズからなる第3群レンズと、を具備し、上記照明光学系
で照明された上記原稿からの反射光束が、上記第1群レ
ンズに入射し、屈折された後、上記ハーフプリズムのハ
ーフミラー面を透過し、上記第2群レンズに入射し、屈
折された後に上記ミラーで反射され再び該第2群レンズ
の像側から入射し、屈折された後、上記ハーフプリズム
の上記ハーフミラー面で任意の角度に折り返され、上記
第3群レンズに入射し、屈折された後、上記ラインセン
サに結像するように構成したことを特徴とするものであ
る。
2に記載の発明に係る画像読取光学系は、原稿を照明す
る照明光学系と、この照明光学系で照明された上記原稿
からの反射光を縮小して結像させる結像光学系と、この
結像光学系で結像された画像を光電変換するラインセン
サとからなる画像読取光学系において、上記結像光学系
が、原稿配置位置側である物体側から数えて順に、少な
くとも1枚の正レンズからなる第1群レンズと、この第
1群レンズの像側に設けられると共に、ハーフミラー面
が任意の角度に傾けられて配置されたハーフプリズム
と、このハーフプリズムの像側に配置された、少なくと
も1枚の負レンズからなる第2群レンズと、この第2群
レンズの像側に配置されたミラーと、上記ハーフプリズ
ムの上記ハーフミラー面で任意の角度に折り返された光
束を受ける位置に配置された、少なくとも1枚の正レン
ズからなる第3群レンズと、を具備し、上記照明光学系
で照明された上記原稿からの反射光束が、上記第1群レ
ンズに入射し、屈折された後、上記ハーフプリズムのハ
ーフミラー面を透過し、上記第2群レンズに入射し、屈
折された後に上記ミラーで反射され再び該第2群レンズ
の像側から入射し、屈折された後、上記ハーフプリズム
の上記ハーフミラー面で任意の角度に折り返され、上記
第3群レンズに入射し、屈折された後、上記ラインセン
サに結像するように構成したことを特徴とするものであ
る。
【0014】上記第3の目的を達成するために、請求項
3に記載の発明に係る画像読取光学系のミラーは、プラ
スチックよりなり、入射面側に反射面が形成されている
ことを特徴とするものである。上記第4の目的を達成す
るために、請求項4に記載の発明に係る画像読取光学系
のミラーは、反射面の反射特性が特定波長成分を吸収す
るように形成されていることを特徴とするものである。
3に記載の発明に係る画像読取光学系のミラーは、プラ
スチックよりなり、入射面側に反射面が形成されている
ことを特徴とするものである。上記第4の目的を達成す
るために、請求項4に記載の発明に係る画像読取光学系
のミラーは、反射面の反射特性が特定波長成分を吸収す
るように形成されていることを特徴とするものである。
【0015】上記第5の目的を達成するために、請求項
5に記載の発明に係る画像読取光学系のライセンサは、
副走査方向に、複数の波長帯域の光に対してそれぞれ受
感する複数列のセンサで形成されていることを特徴とす
るものである。
5に記載の発明に係る画像読取光学系のライセンサは、
副走査方向に、複数の波長帯域の光に対してそれぞれ受
感する複数列のセンサで形成されていることを特徴とす
るものである。
【0016】
【作用】請求項1における第2群レンズは、照明された
原稿からの反射光束が物体側から入射された光束に対し
所定の屈折作用を果たすと共に、ミラーからの反射光束
に対しても所定の屈折作用を果たすので1つのレンズ群
でありながら2つのレンズ群を実質的に対称的に配置し
たのと、同等の機能を果たすことになり、第2群レンズ
の他に異常分散硝材や低分散硝材を配設せずに諸収差の
良好な補正を実現する。
原稿からの反射光束が物体側から入射された光束に対し
所定の屈折作用を果たすと共に、ミラーからの反射光束
に対しても所定の屈折作用を果たすので1つのレンズ群
でありながら2つのレンズ群を実質的に対称的に配置し
たのと、同等の機能を果たすことになり、第2群レンズ
の他に異常分散硝材や低分散硝材を配設せずに諸収差の
良好な補正を実現する。
【0017】請求項2におけるハーフプリズムは、第1
群レンズの光束入射面からミラーまでの光路長と、この
ミラーからハーフミラーを介して第3レンズの光束射出
面までの光路長とを等しくして、非点収差を生じないよ
うにしている。請求項3におけるミラーは、プラスチッ
クで形成し、且つ第2群レンズ側にミラー面を形成し
て、プラスチックミラーの基板内に光束を射入させない
ようにして、光学特性を悪化することなしに低コスト化
を実現している。
群レンズの光束入射面からミラーまでの光路長と、この
ミラーからハーフミラーを介して第3レンズの光束射出
面までの光路長とを等しくして、非点収差を生じないよ
うにしている。請求項3におけるミラーは、プラスチッ
クで形成し、且つ第2群レンズ側にミラー面を形成し
て、プラスチックミラーの基板内に光束を射入させない
ようにして、光学特性を悪化することなしに低コスト化
を実現している。
【0018】請求項4におけるミラーは、反射面の反射
特性がラインセンサの特定の波長成分、例えば不要赤外
光成分をカットするように形成することによって当該ラ
インセンサの寿命を延ばすようにしている。請求項5に
おけるラインセンサは、副走査方向に複数の波長帯域の
光に対して、それぞれ受感(感応)する複数列のセンサ
を形成することで、カラー対応のセンサを構成すること
ができ、モノクロ画像読取光学系の場合より著しく高価
且つ大型化しがちなものを、極力価格、容量を抑えるよ
うにしている。
特性がラインセンサの特定の波長成分、例えば不要赤外
光成分をカットするように形成することによって当該ラ
インセンサの寿命を延ばすようにしている。請求項5に
おけるラインセンサは、副走査方向に複数の波長帯域の
光に対して、それぞれ受感(感応)する複数列のセンサ
を形成することで、カラー対応のセンサを構成すること
ができ、モノクロ画像読取光学系の場合より著しく高価
且つ大型化しがちなものを、極力価格、容量を抑えるよ
うにしている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、図1ないし図3を用いて本
発明の第1および第2の実施の形態に係る画像読取光学
系について説明する。図1は、本発明に係る画像読取光
学系が適用される画像読取装置の概略構成を示す正面図
である。図1において、平面状の原稿1が載置される載
置ガラス2の下部には、主走査方向(紙面に直交する方
向)に長いハロゲンランプ4とその光を長手方向に帯状
に配光させるための楕円面を有する反射板5とで構成さ
れる照明光学系3が配設されている。この照明光学系3
は、電気的に主走査する細帯状の主走査領域を照明する
ためのものである。
発明の第1および第2の実施の形態に係る画像読取光学
系について説明する。図1は、本発明に係る画像読取光
学系が適用される画像読取装置の概略構成を示す正面図
である。図1において、平面状の原稿1が載置される載
置ガラス2の下部には、主走査方向(紙面に直交する方
向)に長いハロゲンランプ4とその光を長手方向に帯状
に配光させるための楕円面を有する反射板5とで構成さ
れる照明光学系3が配設されている。この照明光学系3
は、電気的に主走査する細帯状の主走査領域を照明する
ためのものである。
【0020】原稿1の細帯状の主走査領域の光束は、上
記照明光学系3の近傍に配設された第1ミラー6により
左方に90°の角度で折り返され、その光路前方に配置
された第2ミラー7で90°の角度で下方に折り返さ
れ、その光路前方に配置された第3ミラー8で90°の
角度で右方に折り返されて、結像光学系100(図2参
照)または結像光学系101(図3参照)に入射され、
以下に説明するようにしてラインセンサ27上に結像さ
れる。すなわち、結像光学系100は、原稿1の細帯状
の主走査領域の光束をラインセンサ27上に縮小状態で
結像させるもので、図2に示す第1の実施の形態のよう
に構成されている。
記照明光学系3の近傍に配設された第1ミラー6により
左方に90°の角度で折り返され、その光路前方に配置
された第2ミラー7で90°の角度で下方に折り返さ
れ、その光路前方に配置された第3ミラー8で90°の
角度で右方に折り返されて、結像光学系100(図2参
照)または結像光学系101(図3参照)に入射され、
以下に説明するようにしてラインセンサ27上に結像さ
れる。すなわち、結像光学系100は、原稿1の細帯状
の主走査領域の光束をラインセンサ27上に縮小状態で
結像させるもので、図2に示す第1の実施の形態のよう
に構成されている。
【0021】即ち、原稿1の配置位置側である物体側か
ら数えて順に、第1群レンズ22、ハーフミラー23、
第2群レンズ24、ミラー25が配置されている。この
第1群レンズ22は、少なくとも1枚の正レンズからな
り、この実施の形態の場合、正のメニスカスレンズで形
成され、凸面が物体側に向けられて配設されている。ま
た、ハーフミラー23は、第1群レンズ22の像側に任
意の角度、例えばこの実施の形態の場合、45°の角度
で傾けられて配置され、その物体側にガラス基板23a
を有し、像側にハーフミラー面23bが形成されてい
る。
ら数えて順に、第1群レンズ22、ハーフミラー23、
第2群レンズ24、ミラー25が配置されている。この
第1群レンズ22は、少なくとも1枚の正レンズからな
り、この実施の形態の場合、正のメニスカスレンズで形
成され、凸面が物体側に向けられて配設されている。ま
た、ハーフミラー23は、第1群レンズ22の像側に任
意の角度、例えばこの実施の形態の場合、45°の角度
で傾けられて配置され、その物体側にガラス基板23a
を有し、像側にハーフミラー面23bが形成されてい
る。
【0022】また、第2群レンズ24は、ハーフミラー
23の像側に配置された、少なくとも1枚の負レンズか
らなり、この実施の形態の場合、正のメニスカスレンズ
24aと負のメニスカスレンズ24bとの接合レンズと
して形成され、この実施の形態の場合、正のメニスカス
レンズ24aは凸面が物体側に向けられ、負のメニスカ
スレンズ24bは、凹面が像側に向けられて配設されて
いる。ミラー25は、第2群レンズ24の像側に配置さ
れている。さらに、上記ハーフミラー23のハーフミラ
ー面23bから任意の角度で折り返された光束を受ける
位置には、少なくとも1枚の凸レンズ、この実施の形態
の場合、正のメニスカスレンズよりなり、凸面が像側に
向けて第3群レンズ26が配設され、その下方にライン
センサ27が配設されている。
23の像側に配置された、少なくとも1枚の負レンズか
らなり、この実施の形態の場合、正のメニスカスレンズ
24aと負のメニスカスレンズ24bとの接合レンズと
して形成され、この実施の形態の場合、正のメニスカス
レンズ24aは凸面が物体側に向けられ、負のメニスカ
スレンズ24bは、凹面が像側に向けられて配設されて
いる。ミラー25は、第2群レンズ24の像側に配置さ
れている。さらに、上記ハーフミラー23のハーフミラ
ー面23bから任意の角度で折り返された光束を受ける
位置には、少なくとも1枚の凸レンズ、この実施の形態
の場合、正のメニスカスレンズよりなり、凸面が像側に
向けて第3群レンズ26が配設され、その下方にライン
センサ27が配設されている。
【0023】従って、原稿1の画像読取りを行う場合に
は、図1におけるハロゲンランプ4と反射板5とからな
る照明光学系3で原稿1を帯状に照明した状態で、先
ず、原稿1の端部(左端部)の帯状領域の光束が、3つ
のミラー即ち、第1ミラー6、第2ミラー7、第3ミラ
ー8によって3回の折り返しが行われ、結像光学系10
0の光軸上に入射され、第1群レンズ22ないし第3群
レンズ26による屈折および反射を受けてラインセンサ
27上に縮小状態で結像される。この結像は、図示しな
いCCD制御回路の制御の基に光電変換され、所定の電
気信号(主走査読取り信号)として取り出すことができ
る。
は、図1におけるハロゲンランプ4と反射板5とからな
る照明光学系3で原稿1を帯状に照明した状態で、先
ず、原稿1の端部(左端部)の帯状領域の光束が、3つ
のミラー即ち、第1ミラー6、第2ミラー7、第3ミラ
ー8によって3回の折り返しが行われ、結像光学系10
0の光軸上に入射され、第1群レンズ22ないし第3群
レンズ26による屈折および反射を受けてラインセンサ
27上に縮小状態で結像される。この結像は、図示しな
いCCD制御回路の制御の基に光電変換され、所定の電
気信号(主走査読取り信号)として取り出すことができ
る。
【0024】詳しくは、上記照明光学系3で照明された
上記原稿1からの反射光束が、上述のようにして上記撮
像光学系100の第1群レンズ22に入射し、屈折され
た後、上記ハーフミラー23のガラス基板23aとハー
フミラー面23bを透過し、上記第2群レンズ24の正
のメニスカスレンズ24aに入射し、屈折された後、負
のメニスカスレンズ24bに入射し、屈折された後に上
記ミラー25で反射され再び該第2群レンズ24の負の
メニスカスレンズ24bの像側から入射し、屈折された
後、正のメニスカスレンズ24aの像側から入射され屈
折された後、上記ハーフミラー23のハーフミラー面2
3bで任意の角度(この実施の形態においては、45
°)に折り返され、上記第3群レンズ26に入射し、屈
折された後、上記ラインセンサ27に結像されるのであ
る。
上記原稿1からの反射光束が、上述のようにして上記撮
像光学系100の第1群レンズ22に入射し、屈折され
た後、上記ハーフミラー23のガラス基板23aとハー
フミラー面23bを透過し、上記第2群レンズ24の正
のメニスカスレンズ24aに入射し、屈折された後、負
のメニスカスレンズ24bに入射し、屈折された後に上
記ミラー25で反射され再び該第2群レンズ24の負の
メニスカスレンズ24bの像側から入射し、屈折された
後、正のメニスカスレンズ24aの像側から入射され屈
折された後、上記ハーフミラー23のハーフミラー面2
3bで任意の角度(この実施の形態においては、45
°)に折り返され、上記第3群レンズ26に入射し、屈
折された後、上記ラインセンサ27に結像されるのであ
る。
【0025】上記のような構成よりなる画像読取装置に
おける画像読取動作は、次のようにして行われる。先
ず、ハロゲンランプ4と反射板5と第1ミラー6の3部
材を一体にしてVなる速度で右方に符号4A,5A,6
Aで示す位置まで移動させると、これに連動して第2ミ
ラー7と第3ミラー8の2部材が一体にしてV/2なる
速度で右方に符号7A,8Aで示す位置まで移動する。
すると、原稿1の細帯状の読取り領域の画像が、結像光
学系100に対する光路長が一定の状態でラインセンサ
27上に縮小状態で結像される。この結像は、図示しな
いCCD制御回路の制御の基に光電変換され、上述移動
の各時点で所定の電気信号(副走査読取り信号)として
得ることができる。
おける画像読取動作は、次のようにして行われる。先
ず、ハロゲンランプ4と反射板5と第1ミラー6の3部
材を一体にしてVなる速度で右方に符号4A,5A,6
Aで示す位置まで移動させると、これに連動して第2ミ
ラー7と第3ミラー8の2部材が一体にしてV/2なる
速度で右方に符号7A,8Aで示す位置まで移動する。
すると、原稿1の細帯状の読取り領域の画像が、結像光
学系100に対する光路長が一定の状態でラインセンサ
27上に縮小状態で結像される。この結像は、図示しな
いCCD制御回路の制御の基に光電変換され、上述移動
の各時点で所定の電気信号(副走査読取り信号)として
得ることができる。
【0026】従って、結像光学系100の入射側部分の
下方に光学部材を配設する必要がなく、小形で低コスト
な画像読取光学系を提供することができる。
下方に光学部材を配設する必要がなく、小形で低コスト
な画像読取光学系を提供することができる。
【0027】しかしながら、上述した第1の実施の形態
の結像光学系100においては、ミラー25を中心とす
る第1群レンズ22の前端面部からの入射光束の光路長
と、ミラー25を中心とする第3群レンズ26の後端面
部までの反射光束の光路長とに、僅かの差があるために
非点収差が発生することになる。即ち、ハーフミラー2
3のガラス基板23aを透過する光通過の挙動は、ハー
フミラー23が傾斜して配設されているためにS光波成
分の光路長成分とP光波成分の光路長成分が僅かに異な
るために非点収差が発生する。
の結像光学系100においては、ミラー25を中心とす
る第1群レンズ22の前端面部からの入射光束の光路長
と、ミラー25を中心とする第3群レンズ26の後端面
部までの反射光束の光路長とに、僅かの差があるために
非点収差が発生することになる。即ち、ハーフミラー2
3のガラス基板23aを透過する光通過の挙動は、ハー
フミラー23が傾斜して配設されているためにS光波成
分の光路長成分とP光波成分の光路長成分が僅かに異な
るために非点収差が発生する。
【0028】これを解消するには、第1群レンズ22と
第3群レンズ26を異ならせ、即ち、第3群レンズ26
を上述の非点収差を打ち消すように設計すれば良いので
あるが、レンズ枚数が多くなる等の製造管理上のディメ
リットがあったり、コスト上昇が生じてしまう。そこ
で、ハーフミラー23の代りに次述する第2の実施の形
態に示すように、「ハーフプリズム」を用いれば非点収
差が発生しなくなる。
第3群レンズ26を異ならせ、即ち、第3群レンズ26
を上述の非点収差を打ち消すように設計すれば良いので
あるが、レンズ枚数が多くなる等の製造管理上のディメ
リットがあったり、コスト上昇が生じてしまう。そこ
で、ハーフミラー23の代りに次述する第2の実施の形
態に示すように、「ハーフプリズム」を用いれば非点収
差が発生しなくなる。
【0029】図3は、本発明に係る画像読取光学系の第
2の実施の形態を示す光路図である。この図3におい
て、結像光学系101は、原稿1の細帯状の主走査領域
から発せられる光束を、ラインセンサ33上に縮小状態
で結像させるものであり、即ち、原稿1の配置位置側で
ある物体側から数えて順に、第1群レンズ28、ハーフ
プリズム29、第2群レンズ30、ミラー31が配置さ
れている。この第1群レンズ28は、少なくとも1枚の
正レンズ、この実施の形態の場合、正のメニスカスレン
ズよりなる。また、ハーフプリズム29は、第1群レン
ズ28の像側に設けられると共に、ハーフミラー面29
cが任意の角度、この実施の形態の場合、45°の角度
で傾けられて配置されている。
2の実施の形態を示す光路図である。この図3におい
て、結像光学系101は、原稿1の細帯状の主走査領域
から発せられる光束を、ラインセンサ33上に縮小状態
で結像させるものであり、即ち、原稿1の配置位置側で
ある物体側から数えて順に、第1群レンズ28、ハーフ
プリズム29、第2群レンズ30、ミラー31が配置さ
れている。この第1群レンズ28は、少なくとも1枚の
正レンズ、この実施の形態の場合、正のメニスカスレン
ズよりなる。また、ハーフプリズム29は、第1群レン
ズ28の像側に設けられると共に、ハーフミラー面29
cが任意の角度、この実施の形態の場合、45°の角度
で傾けられて配置されている。
【0030】また、第2群レンズ30は、ハーフプリズ
ム29の像側に配置された、少なくとも1枚の負レン
ズ、この実施の形態の場合、正のメニスカスレンズ30
aと負のメニスカスレンズ30bとが接合された接合レ
ンズよりなる。また、ミラー31は、第2群レンズ30
の像側に配置されている。さらに、上記ハーフプリズム
29の第1プリズム29aを通過し、第2レンズ30に
入射して屈折され、ミラー31で反射されて再び第2群
レンズ30に入射して屈折され、ハーフミラー面29c
で任意の角度に折り返され、第2プリズム29bを通過
した光束を受ける位置には、少なくとも1枚のレンズ、
この実施の形態の場合、正のメニスカスレンズでなる第
3群レンズ32が配設され、その下方にラインセンサ3
3が配設されている。
ム29の像側に配置された、少なくとも1枚の負レン
ズ、この実施の形態の場合、正のメニスカスレンズ30
aと負のメニスカスレンズ30bとが接合された接合レ
ンズよりなる。また、ミラー31は、第2群レンズ30
の像側に配置されている。さらに、上記ハーフプリズム
29の第1プリズム29aを通過し、第2レンズ30に
入射して屈折され、ミラー31で反射されて再び第2群
レンズ30に入射して屈折され、ハーフミラー面29c
で任意の角度に折り返され、第2プリズム29bを通過
した光束を受ける位置には、少なくとも1枚のレンズ、
この実施の形態の場合、正のメニスカスレンズでなる第
3群レンズ32が配設され、その下方にラインセンサ3
3が配設されている。
【0031】このように構成された画像読取光学系10
1を備えた画像読取装置において、原稿1の画像読取り
を行う場合には、図1に示すハロゲンランプ4と反射板
5よりなる照明光学系3で原稿1を帯状に照明した状態
で、先ず、原稿1の端部(左端部)の帯状領域の光束
は、3つのミラー即ち、第1ミラー6、第2ミラー7、
第3ミラー8によって順次3回の折り返しが行われ、結
像光学系101の光軸上に入射され図3に示す第1群レ
ンズ28ないし第3群レンズ32により、次述するよう
に、屈折および反射されてラインセンサ33上に縮小状
態で結像される。この結像は、図示しないCCD制御回
路の制御の基に光電変換され、所定の電気信号(主走査
読取り信号)として取り出される。
1を備えた画像読取装置において、原稿1の画像読取り
を行う場合には、図1に示すハロゲンランプ4と反射板
5よりなる照明光学系3で原稿1を帯状に照明した状態
で、先ず、原稿1の端部(左端部)の帯状領域の光束
は、3つのミラー即ち、第1ミラー6、第2ミラー7、
第3ミラー8によって順次3回の折り返しが行われ、結
像光学系101の光軸上に入射され図3に示す第1群レ
ンズ28ないし第3群レンズ32により、次述するよう
に、屈折および反射されてラインセンサ33上に縮小状
態で結像される。この結像は、図示しないCCD制御回
路の制御の基に光電変換され、所定の電気信号(主走査
読取り信号)として取り出される。
【0032】詳しくは、上記照明光学系3で照明された
上記原稿1からの反射光束が、上記第1群レンズ28に
入射し、屈折された後、上記ハーフプリズム29の第1
プリズム29aとハーフミラー面29cと第2プリズム
29bを透過し、上記第2群レンズ30の正のメニスカ
スレンズ30aに入射し、屈折された後、負のメニスカ
スレンズ30bに入射し、屈折された後に上記ミラー3
1で反射され、再び該第2群レンズ30の負のメニスカ
スレンズ30bの像側から入射し、屈折された後、正の
メニスカスレンズ30aの像側から入射し、屈折された
後、上記ハーフプリズム29のハーフミラー面29cで
任意の角度に折り返され、上記第3群レンズ32に入射
し、屈折された後、上記ラインセンサ33に結像される
のである。
上記原稿1からの反射光束が、上記第1群レンズ28に
入射し、屈折された後、上記ハーフプリズム29の第1
プリズム29aとハーフミラー面29cと第2プリズム
29bを透過し、上記第2群レンズ30の正のメニスカ
スレンズ30aに入射し、屈折された後、負のメニスカ
スレンズ30bに入射し、屈折された後に上記ミラー3
1で反射され、再び該第2群レンズ30の負のメニスカ
スレンズ30bの像側から入射し、屈折された後、正の
メニスカスレンズ30aの像側から入射し、屈折された
後、上記ハーフプリズム29のハーフミラー面29cで
任意の角度に折り返され、上記第3群レンズ32に入射
し、屈折された後、上記ラインセンサ33に結像される
のである。
【0033】この結像光学系101においては、ミラー
31を中心とする第1群レンズ28の前端面部(光束入
射面)からの入射光束系統の光路長と、ミラー31を中
心とする第3群レンズ32の後端面部(光束出射面)ま
での反射光束系統の光路長とが等しいために、非点収差
が発生しなくなる。従って、この第2の実施の形態に係
る結像光学系によれば、縮小光学系であることとハーフ
ミラー23(図2参照)に起因してインミラーレンズに
生じる非点収差を、当該光学系のレンズを異常分散レン
ズや高屈折率レンズ等の高価硝材を用いることなく抑制
することができる。
31を中心とする第1群レンズ28の前端面部(光束入
射面)からの入射光束系統の光路長と、ミラー31を中
心とする第3群レンズ32の後端面部(光束出射面)ま
での反射光束系統の光路長とが等しいために、非点収差
が発生しなくなる。従って、この第2の実施の形態に係
る結像光学系によれば、縮小光学系であることとハーフ
ミラー23(図2参照)に起因してインミラーレンズに
生じる非点収差を、当該光学系のレンズを異常分散レン
ズや高屈折率レンズ等の高価硝材を用いることなく抑制
することができる。
【0034】なお、第1の実施の形態の結像光学系10
0(図2)におけるミラー25および第2の実施の形態
の結像光学系101(図3)におけるミラー31のそれ
ぞれは、通常は平面性の良好な硝子基板の片面に銀蒸着
等で形成されたミラー面を背面(入射面とは反対側)に
配置して、第2群レンズ24および第2群レンズ30か
らの光束を、当該硝子基板を透過した後に当該ミラー面
で反射し、再び当該硝子基板を透過した後に第2群レン
ズ24および第2群レンズ30に入射されるものであ
る。このために、当該硝子基板を均質な高級硝材で形成
する必要があり、若干のコストアップとなる。
0(図2)におけるミラー25および第2の実施の形態
の結像光学系101(図3)におけるミラー31のそれ
ぞれは、通常は平面性の良好な硝子基板の片面に銀蒸着
等で形成されたミラー面を背面(入射面とは反対側)に
配置して、第2群レンズ24および第2群レンズ30か
らの光束を、当該硝子基板を透過した後に当該ミラー面
で反射し、再び当該硝子基板を透過した後に第2群レン
ズ24および第2群レンズ30に入射されるものであ
る。このために、当該硝子基板を均質な高級硝材で形成
する必要があり、若干のコストアップとなる。
【0035】これを解消するためにミラー25およびミ
ラー31をプラスチックの板材の表面に銀蒸着等で形成
されるミラー面を形成し、当該ミラー面を第2群レンズ
24および第2群レンズ30側、即ち光束の入射面側に
配置することによって、硝材に比べて内部不均一で複屈
折があるプラスチックの板材であっても硝子基板の場合
と同等の光学性能を確保できるのである。また、ハロゲ
ンランプ4が照明光として用いられているので、ライン
センサ27およびラインセンサ33に特定の波長、例え
ば赤外光成分を含む光束が入射され、当該素子の劣化進
行を早めるので、ミラー25およびミラー31またはプ
ラスチックで形成されるミラーに赤外光成分を吸収する
ような特性を有する被膜を形成することによって寿命の
長い画像読取光学系を提供することができる。
ラー31をプラスチックの板材の表面に銀蒸着等で形成
されるミラー面を形成し、当該ミラー面を第2群レンズ
24および第2群レンズ30側、即ち光束の入射面側に
配置することによって、硝材に比べて内部不均一で複屈
折があるプラスチックの板材であっても硝子基板の場合
と同等の光学性能を確保できるのである。また、ハロゲ
ンランプ4が照明光として用いられているので、ライン
センサ27およびラインセンサ33に特定の波長、例え
ば赤外光成分を含む光束が入射され、当該素子の劣化進
行を早めるので、ミラー25およびミラー31またはプ
ラスチックで形成されるミラーに赤外光成分を吸収する
ような特性を有する被膜を形成することによって寿命の
長い画像読取光学系を提供することができる。
【0036】また、前述の画像読取光学系における画像
読取りの形態は、いわゆるモノクロ読取りであるが、ラ
インセンサ27およびラインセンサ33を、複数個、例
えば主走査方向に直交する副走査方向に3列配設し、各
ラインセンサ27および33にRGBのそれぞれに対応
するフィルタを複数形成することにより、低コストなフ
ルカラーによる画像読取光束系を提供することができ
る。また、本発明に係る画像読取光学系は、縮小光学系
であるために、カメラのファインダレンズ等に多く見ら
れるように実際に必要とされる光束領域のみを残して周
辺部分をカットした形状にすれば光学性能を犠牲にする
ことなく装置をより小形化することができる。
読取りの形態は、いわゆるモノクロ読取りであるが、ラ
インセンサ27およびラインセンサ33を、複数個、例
えば主走査方向に直交する副走査方向に3列配設し、各
ラインセンサ27および33にRGBのそれぞれに対応
するフィルタを複数形成することにより、低コストなフ
ルカラーによる画像読取光束系を提供することができ
る。また、本発明に係る画像読取光学系は、縮小光学系
であるために、カメラのファインダレンズ等に多く見ら
れるように実際に必要とされる光束領域のみを残して周
辺部分をカットした形状にすれば光学性能を犠牲にする
ことなく装置をより小形化することができる。
【0037】一般に、画像読取光学系は、歪曲収差や色
収差等の各種光学収差を低く抑えるには、レンズ枚数が
多くなったり、異常分散ガラスや低分散ガラス等の高価
硝材を多用する必要があり、非常に高コストの光学系構
成になってしまう。しかし、本発明に係る画像読取光学
系は、インミラー形式、特に第2群レンズ24および3
0を、ハーフミラー23とミラー25との間およびハー
フプリズム29とミラー31との間にそれぞれ介挿して
実質的に対称配置とした第2群レンズ24および30に
より、1つのレンズ群であるに拘らず2つのレンズ群を
用いたと同等の光学性能が得られるので小形化のみなら
ず低コスト化が図れるという利点がある。
収差等の各種光学収差を低く抑えるには、レンズ枚数が
多くなったり、異常分散ガラスや低分散ガラス等の高価
硝材を多用する必要があり、非常に高コストの光学系構
成になってしまう。しかし、本発明に係る画像読取光学
系は、インミラー形式、特に第2群レンズ24および3
0を、ハーフミラー23とミラー25との間およびハー
フプリズム29とミラー31との間にそれぞれ介挿して
実質的に対称配置とした第2群レンズ24および30に
より、1つのレンズ群であるに拘らず2つのレンズ群を
用いたと同等の光学性能が得られるので小形化のみなら
ず低コスト化が図れるという利点がある。
【0038】また、この利点は、画像読取光学系の読取
り形態がカラーの場合に特に著しいものとなる。即ち、
カラー読取りの場合には、モノクロ読取りの場合よりも
色収差を各段に低く抑えなければならないために、画像
読取光学系を構成するレンズ枚数が多くなったり異常分
散硝材や低分散硝材を多用するという必要性がより顕著
になるのであるが、請求項1に記載の発明と同様に、1
つのレンズ群であるに拘らず、2つのレンズ群を対称配
置したと同等の光学性能が得られ、より一層の小形化、
低コスト化を図ることができる。なお、本発明に係る画
像読取光学系は、複写機に用いる場合のみならず、ファ
クシミリ、スキャナー等のあらゆる画像読取装置に用い
ることができることは勿論である。また、本発明に係る
画像読取光学系におけるレンズ構成は、前述のようなガ
ウスタイプに限られるものではない。
り形態がカラーの場合に特に著しいものとなる。即ち、
カラー読取りの場合には、モノクロ読取りの場合よりも
色収差を各段に低く抑えなければならないために、画像
読取光学系を構成するレンズ枚数が多くなったり異常分
散硝材や低分散硝材を多用するという必要性がより顕著
になるのであるが、請求項1に記載の発明と同様に、1
つのレンズ群であるに拘らず、2つのレンズ群を対称配
置したと同等の光学性能が得られ、より一層の小形化、
低コスト化を図ることができる。なお、本発明に係る画
像読取光学系は、複写機に用いる場合のみならず、ファ
クシミリ、スキャナー等のあらゆる画像読取装置に用い
ることができることは勿論である。また、本発明に係る
画像読取光学系におけるレンズ構成は、前述のようなガ
ウスタイプに限られるものではない。
【0039】
【発明の効果】以上詳しく説明したように請求項1に記
載の発明によれば、第2群レンズを、ハーフミラーとミ
ラーとの間に介挿して、第1群レンズ、ハーフミラーを
順次に通過した原稿からの反射光束を第2群レンズによ
り屈折させ、ミラーにより反射して折り返して第2群レ
ンズに再び入射させて屈折させ、ハーフミラーにより反
射させて折り返して第3群レンズにより屈折させてライ
ンセンサ上に結像させるように構成しているので、ミラ
ーを中心として実質的に対称配置とした第2群レンズに
より、1つのレンズ群であるに拘らず2つのレンズ群を
用いたと同等の光学性能が得られるので、歪曲収差や色
収差等の各種光学収差を低く抑えるためにレンズ枚数が
多くなったり、異常分散ガラスや低分散ガラス等の高価
硝材を多用する必要がなくなり、レンズ群の数の低減と
小形化のみならず低コスト化が図れるという利点があ
る。
載の発明によれば、第2群レンズを、ハーフミラーとミ
ラーとの間に介挿して、第1群レンズ、ハーフミラーを
順次に通過した原稿からの反射光束を第2群レンズによ
り屈折させ、ミラーにより反射して折り返して第2群レ
ンズに再び入射させて屈折させ、ハーフミラーにより反
射させて折り返して第3群レンズにより屈折させてライ
ンセンサ上に結像させるように構成しているので、ミラ
ーを中心として実質的に対称配置とした第2群レンズに
より、1つのレンズ群であるに拘らず2つのレンズ群を
用いたと同等の光学性能が得られるので、歪曲収差や色
収差等の各種光学収差を低く抑えるためにレンズ枚数が
多くなったり、異常分散ガラスや低分散ガラス等の高価
硝材を多用する必要がなくなり、レンズ群の数の低減と
小形化のみならず低コスト化が図れるという利点があ
る。
【0040】また、請求項2に記載の発明によれば、第
2群レンズを、ハーフプリズムとミラーとの間に介挿し
て第1群レンズ、ハーフプリズムを順次に通過した原稿
からの反射光束を第2群レンズにより屈折させ、ミラー
により反射して折り返して第2群レンズに再び入射させ
て屈折させ、さらに、ハーフプリズムによって反射させ
て折り返し第3群レンズにより屈折させてラインセンサ
上に結像させるように構成しているので、実質的にミラ
ーを中心として対称配置とした第2群レンズにより、1
つのレンズ群であるに拘らず2つのレンズ群を用いたと
同等の光学性能が得られるので、歪曲収差や色収差等の
各種光学収差を低く抑えるためにレンズ枚数が多くなっ
たり、異常分散ガラスや低分散ガラス等の高価硝材を多
用する必要がなくなり、レンズ群の数の低減と小形化の
みならず低コスト化が図れるという利点がある。また、
ハーフプリズムを用いているので、ミラーを中心とする
第1群レンズまでの光路長成分と第3群レンズまでの光
路長成分が均等になり、光路長成分の僅かの相違による
非点収差の発生を抑制できると言う利点がある。また、
請求項3に記載の発明によれば、前述の請求項1または
請求項2に記載の発明の利点があると共に、インミラー
レンズを構成するミラーの基板にプラスチックが用いら
れているので、安価にかつそのプラスチック基板の材質
の持っている光学的な材質の不均一と複屈折による悪影
響を受けずに、硝材で得られると同等の光学特性を得る
ことができる。
2群レンズを、ハーフプリズムとミラーとの間に介挿し
て第1群レンズ、ハーフプリズムを順次に通過した原稿
からの反射光束を第2群レンズにより屈折させ、ミラー
により反射して折り返して第2群レンズに再び入射させ
て屈折させ、さらに、ハーフプリズムによって反射させ
て折り返し第3群レンズにより屈折させてラインセンサ
上に結像させるように構成しているので、実質的にミラ
ーを中心として対称配置とした第2群レンズにより、1
つのレンズ群であるに拘らず2つのレンズ群を用いたと
同等の光学性能が得られるので、歪曲収差や色収差等の
各種光学収差を低く抑えるためにレンズ枚数が多くなっ
たり、異常分散ガラスや低分散ガラス等の高価硝材を多
用する必要がなくなり、レンズ群の数の低減と小形化の
みならず低コスト化が図れるという利点がある。また、
ハーフプリズムを用いているので、ミラーを中心とする
第1群レンズまでの光路長成分と第3群レンズまでの光
路長成分が均等になり、光路長成分の僅かの相違による
非点収差の発生を抑制できると言う利点がある。また、
請求項3に記載の発明によれば、前述の請求項1または
請求項2に記載の発明の利点があると共に、インミラー
レンズを構成するミラーの基板にプラスチックが用いら
れているので、安価にかつそのプラスチック基板の材質
の持っている光学的な材質の不均一と複屈折による悪影
響を受けずに、硝材で得られると同等の光学特性を得る
ことができる。
【0041】また、請求項4に記載の発明によれば、前
述の請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発明の
利点があると共に、ミラーの光電変換に悪影響を与える
波長成分を吸収するような膜を形成しているので、ライ
ンセンサへの入射光束が光電変換に必要な波長領域のも
のとなり、読取り画像のコンストラストを向上すること
でき、延いてはラインセンサの寿命を延長化することが
できると共に、従来のように光学系の途中に別途に赤外
カットフィルタ板を介挿する必要がないので構成の簡略
化を図ることができる。
述の請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発明の
利点があると共に、ミラーの光電変換に悪影響を与える
波長成分を吸収するような膜を形成しているので、ライ
ンセンサへの入射光束が光電変換に必要な波長領域のも
のとなり、読取り画像のコンストラストを向上すること
でき、延いてはラインセンサの寿命を延長化することが
できると共に、従来のように光学系の途中に別途に赤外
カットフィルタ板を介挿する必要がないので構成の簡略
化を図ることができる。
【0042】また、請求項5に記載の発明によれば、前
述の請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の発明の
利点があると共に、ラインセンサを副走査方向に複数の
波長帯域の光に対してそれぞれ受感する複数列のセンサ
で構成したので、カラー読取りの場合には、モノクロ読
取りの場合よりも色収差を各段に低く抑えなければなら
ないために、画像読取光学系を構成するレンズ枚数が多
くなったり異常分散硝材や低分散硝材を多用するという
必要性がより顕著になるのであるが、請求項1に記載の
発明と同様に、1つのレンズ群であるに拘らず、2つの
レンズ群を対称配置したと同等の光学性能が得られ、よ
り一層の小形化、低コスト化を図ることができる。
述の請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の発明の
利点があると共に、ラインセンサを副走査方向に複数の
波長帯域の光に対してそれぞれ受感する複数列のセンサ
で構成したので、カラー読取りの場合には、モノクロ読
取りの場合よりも色収差を各段に低く抑えなければなら
ないために、画像読取光学系を構成するレンズ枚数が多
くなったり異常分散硝材や低分散硝材を多用するという
必要性がより顕著になるのであるが、請求項1に記載の
発明と同様に、1つのレンズ群であるに拘らず、2つの
レンズ群を対称配置したと同等の光学性能が得られ、よ
り一層の小形化、低コスト化を図ることができる。
【図1】本発明の第1および第2の実施の形態に係る画
像読取光学系を用いた画像読取装置の概略構成を示す正
面図である。
像読取光学系を用いた画像読取装置の概略構成を示す正
面図である。
【図2】図1に示した画像読取装置に適用された本発明
の第1の実施の形態に係る結像光学系の構成を示す光路
図である。
の第1の実施の形態に係る結像光学系の構成を示す光路
図である。
【図3】図1に示した画像読取装置に適用される本発明
の第2の実施の形態に係る結像光学系の構成を示す光路
図である。
の第2の実施の形態に係る結像光学系の構成を示す光路
図である。
【図4】従来の画像読取光学系を用いた画像読取装置の
概略構成を示す正面図である。
概略構成を示す正面図である。
【図5】図4に示される画像読取装置に用いられるスル
ーレンズの一例の詳細を示す光路図である。
ーレンズの一例の詳細を示す光路図である。
【図6】図4に示される画像読取装置に用いられるイン
ミラーレンズの構成を示す光路図である。
ミラーレンズの構成を示す光路図である。
【図7】図6中に示されるミラーの変形例を示す拡大断
面図である。
面図である。
1 原稿 2 載置ガラス 3 照明光学系 4 ハロゲンランプ 5 反射板 6 第1ミラー 7 第2ミラー 8 第3ミラー 22,28 第1群レンズ 23 ハーフミラー 23a ガラス基板 23b,29c ハーフミラー面 24,30 第2群レンズ 24a,30a 正のメニスカスレンズ 24b,30b 負のメニスカスレンズ 25,31 ミラー 26,32 第3群レンズ 27,33 ラインセンサ 29 ハーフプリズム 29a 第1プリズム 29b 第2プリズム 100,101 結像光学系
Claims (5)
- 【請求項1】 原稿を照明する照明光学系と、この照明
光学系で照明された上記原稿からの反射光を縮小して結
像させる結像光学系と、この結像光学系で結像された画
像を光電変換するラインセンサとからなる画像読取光学
系において、 上記結像光学系が、原稿配置位置側である物体側から数
えて順に、 少なくとも1枚の正レンズからなる第1群レンズと、 この第1群レンズの像側に任意の角度で傾けられて配置
されたハーフミラーと、 このハーフミラーの像側に配置された、少なくとも1枚
の負レンズからなる第2群レンズと、 この第2群レンズの像側に配置されたミラーと、 上記ハーフミラーで任意の角度に折り返された光束を受
ける位置に配置された、少なくとも1枚の正レンズから
なる第3群レンズと、 を具備し、 上記照明光学系で照明された上記原稿からの反射光束
が、上記第1群レンズに入射し、屈折された後、上記ハ
ーフミラーを透過し、上記第2群レンズに入射し、屈折
された後に上記ミラーで反射され再び該第2群レンズの
像側から入射し、屈折された後、上記ハーフミラーで任
意の角度に折り返され、上記第3群レンズに入射し、屈
折された後、上記ラインセンサに結像するように構成し
たことを特徴とする画像読取光学系。 - 【請求項2】 原稿を照明する照明光学系と、この照明
光学系で照明された上記原稿からの反射光を縮小して結
像させる結像光学系と、この結像光学系で結像された画
像を光電変換するラインセンサとからなる画像読取光学
系において、 上記結像光学系が、原稿配置位置側である物体側から数
えて順に、 少なくとも1枚の正レンズからなる第1群レンズと、 この第1群レンズの像側に設けられると共に、ハーフミ
ラー面が任意の角度に傾けられて配置されたハーフプリ
ズムと、 このハーフプリズムの像側に配置された、少なくとも1
枚の負レンズからなる第2群レンズと、 この第2群レンズの像側に配置されたミラーと、 上記ハーフプリズムの上記ハーフミラー面で任意の角度
に折り返された光束を受ける位置に配置された、少なく
とも1枚の正レンズからなる第3群レンズと、 を具備し、 上記照明光学系で照明された上記原稿からの反射光束
が、上記第1群レンズに入射し、屈折された後、上記ハ
ーフプリズムのハーフミラー面を透過し、上記第2群レ
ンズに入射し、屈折された後に上記ミラーで反射され再
び該第2群レンズの像側から入射し、屈折された後、上
記ハーフプリズムの上記ハーフミラー面で任意の角度に
折り返され、上記第3群レンズに入射し、屈折された
後、上記ラインセンサに結像するように構成したことを
特徴とする画像読取光学系。 - 【請求項3】 上記ミラーは、プラスチックよりなり、
入射面側に反射面が形成されていることを特徴とする請
求項1または請求項2記載の画像読取光学系。 - 【請求項4】 上記ミラーは、反射面の反射特性が特定
波長成分を吸収するように形成されていることを特徴と
する請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像読
取光学系。 - 【請求項5】 上記ラインセンサは、副走査方向に、複
数の波長帯域の光に対してそれぞれ受感する複数列のセ
ンサで形成されていることを特徴とする請求項1ないし
請求項4のいずれかに記載の画像読取光学系。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8325913A JPH10155058A (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | 画像読取光学系 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8325913A JPH10155058A (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | 画像読取光学系 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10155058A true JPH10155058A (ja) | 1998-06-09 |
Family
ID=18181998
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8325913A Pending JPH10155058A (ja) | 1996-11-22 | 1996-11-22 | 画像読取光学系 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10155058A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7446953B2 (en) | 2006-03-06 | 2008-11-04 | Ricoh Company, Ltd. | Imaging lens, image reading apparatus and image forming apparatus |
US7734224B2 (en) | 2006-06-06 | 2010-06-08 | Ricoh Company, Ltd. | Image reading apparatus with a mirror having a curved surface to reduce defocusing during image scanning |
-
1996
- 1996-11-22 JP JP8325913A patent/JPH10155058A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7446953B2 (en) | 2006-03-06 | 2008-11-04 | Ricoh Company, Ltd. | Imaging lens, image reading apparatus and image forming apparatus |
US7734224B2 (en) | 2006-06-06 | 2010-06-08 | Ricoh Company, Ltd. | Image reading apparatus with a mirror having a curved surface to reduce defocusing during image scanning |
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