JPH10154900A - 電子部品実装用プリント基板の故障解析方法およびシステム - Google Patents

電子部品実装用プリント基板の故障解析方法およびシステム

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JPH10154900A
JPH10154900A JP31341596A JP31341596A JPH10154900A JP H10154900 A JPH10154900 A JP H10154900A JP 31341596 A JP31341596 A JP 31341596A JP 31341596 A JP31341596 A JP 31341596A JP H10154900 A JPH10154900 A JP H10154900A
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JP
Japan
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failure
pcb
neural network
printed circuit
circuit board
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JP31341596A
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Tatsuo Ochiai
辰男 落合
Hideki Tabuchi
秀樹 田淵
Yu Yamada
祐 山田
Yoshihiro Kuwabara
良博 桑原
Keiji Mogi
啓次 茂木
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Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Microcomputer System Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 故障したPCBの故障部品を特定するための
解析において、複数の試験項目からなる複合的現象の積
極的な利用とともに、解析時に獲得される経験値の積極
的な利用を可能にすることにより、例えば該PCBの試
験項目に該PCBの出荷検査用に作成されたテストパタ
ーンを流用して故障解析あるいは該解析の準備に要する
工数を低減可能にした効率的な故障解析方法およびシス
テムを提供する。 【解決手段】 少なくとも入力層と出力層を有するニュ
ーラルネットワークの入力層に電子部品実装用のプリン
ト基板に対する試験結果の試験項目を対応させるととも
に、出力層にプリント基板の搭載部品の故障指標値を対
応させることにより故障した部品の推定を行なうように
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器装置の故
障解析方法さらには電子部品実装用プリント基板(以
下、PCBと記す)の故障解析方法およびシステムに係
り、例えば故障したPCB上の故障部品の特定および該
部品の交換によるPCBの修復に利用して有効な技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】故障した電子部品実装プリント基板の故
障部品を特定する故障解析方法として、一般的には、P
CBの設計時に該PCB出荷検査用に作成されたテスト
パターンを利用した故障診断が用いられる。すなわち、
該テストパターンによる機能試験あるいは特性試験を行
ない、不良と判定された試験項目の機能あるいは特性を
担っている部品群を設計図面等を参照して抽出する。該
抽出された部品群について、デジタルアナライザーある
いはオシロスコープ等で端子波形を観測するなどして動
作異常の有無を調査していくことで故障部品を特定する
という方法である。
【0003】このときに要する工数は、該試験項目と部
品との対応関係に大きく依存する。すなわち、PCBの
設計時に該PCB出荷検査用に作成されたテストパター
ンの多くは、該PCB全体に対して機能単位あるいは特
性単位に試験項目が設けられたものであって、必ずしも
該試験項目がPCBに搭載される部品に対応するとは限
らない。しかし、テストパターンの有する試験項目がP
CB上の部品の個々に対応付けられていれば、該テスト
パターンの実行で故障部品が特定されるので、工数は少
なくて済む。このようなテストパターンの作成あるいは
テスト方法を容易化するためには、PCBの設計時にお
いてスキャンパス法あるいは組込み自己テスト法などの
テスト容易化設計が為される。テスト容易化設計につい
て記載された文献の例としては、平成7年11月25日
にオーム社より発行された「新版情報処理ハンドブッ
ク」の第2章「2・5 テスト容易化・フォールトトレ
ランス設計」などに解説されている。
【0004】しかしながら、該文献にも記載されている
とおり、テスト容易化設計にはPCBの実装面積、ある
いは機能デバイスとしてのVLSIの設計においてチッ
プ面積を犠牲にするなどの必要がありコスト的なリスク
がある。また、PCBを安価に供給する設計のためには
標準デバイスを積極的に使用する必要があるが、現状の
標準デバイスの多くはPCBレベルのテスト容易化設計
がなされておらず、上述のごとく試験項目をPCB上の
部品の個々に対応付けることは事実上困難である。
【0005】上記テスト容易化設計が施されないPCB
の故障部品を特定する別の解析方法としては、特開平3
−243106号公報に記載されるボード診断エキスパ
ートシステムがある。該ボード診断エキスパートシステ
ムは、主として、PCBの品種毎の試験項目と該試験項
目に関連付けられたPCB上の一連の部品情報(故障率
等)を格納したボード部品データベースと、部品単体の
診断方法を格納した部品データベースと、これらデータ
ベースからPCBの解析手順を合成する解析手順合成手
段と、該解析手順を格納する知識ベースと、該知識ベー
スを用いて故障部品を推論する推論機構とから構成され
る。また、ボード部品データベースに格納される部品情
報には、試験項目毎に推論すべき順番を示す優先順位が
付けられている。
【0006】上記ボード診断エキスパートシステムにお
いて、PCBの製品名および不良試験項目が入力される
と、推論機構によりチェックすべき部品が推論され該部
品のチェック方法が出力される。そして後、該チェック
方法に従い実施したチェックの結果を応答することで、
推論機構は、該部品がPCBの故障原因か否かを判定し
故障原因でない場合は更に別のチェックすべき部品を推
論し該部品のチェック方法を出力する。このように、推
論機構において、推論された部品がPCBの故障原因と
判断されるまで該処理を繰り返すことによってPCBの
故障解析が為されるものとされる。
【0007】このとき、ボード診断エキスパートシステ
ムにおいて推論機構が推論する部品は知識ベースに格納
された解析手順に従うものであり、さらに該解析手順は
ボード部品データベースに予め格納された試験項目に関
連付けられた一連の部品の内からやはりボード部品デー
タベースに格納された該部品の優先順位に従って故障部
品を推論するように合成されるものである。すなわち、
不良試験項目が入力されたとき、推論対象となる部品は
ボード部品データベースにおいて該不良試験項目に関連
付けられた一連の部品であり、推論される順番は該部品
に付けられた優先順位の高い順となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たボード診断エキスパートシステムでは、不良である試
験項目の個々について独立に故障解析が実施されるもの
であって、故障解析に係る試験項目の有効利用について
考慮されず、複数の試験項目の良/不良の組み合わせか
らなる複合的現象を用いた効率的な故障解析が為されな
いとともに、各製品(ボード)毎に最適な解析手順を用
意しておかねばならず設計者に対する負担が非常に大き
いといった問題がある。
【0009】また、上記したボード診断エキスパートシ
ステムでは、解析の手順となる故障部品の推論の順番は
予めボード部品データベースに格納された部品情報から
決定されたものであって、システム運営時における解析
に有益な情報(経験値)の取得について考慮されず、故
障頻度が高い部品であっても該部品情報に示された優先
順位が低く設定された場合には解析が非効率であるとと
もに、柔軟性が低いといった問題がある。
【0010】さらに、上記したような従来技術では、試
験項目をPCB上の部品の個々に対応付けることが事実
上困難である現状において、PCBの出荷検査用に作成
されたテストパターンを流用した故障診断結果から即座
に故障部品を特定することが困難であり、このことは、
上記したボード診断エキスパートシステムにおいて、試
験項目とPCBに搭載される部品とを関連付けるボード
部品データベースの作成に多大な工数を要するといった
問題のあることが本発明者によって明らかとされた。
【0011】本発明の第1の目的は、故障したPCBの
故障部品を特定する解析において、複数の試験項目から
なる複合的現象の積極的な利用とともに、解析時に獲得
される経験値の積極的な利用を可能にすることにより、
例えば該PCBの試験項目に該PCBの出荷検査用に作
成されたテストパターンを流用して故障解析あるいは該
解析の準備に要する工数を低減可能にした、効率的な故
障解析方法およびシステムを提供することにある。
【0012】本発明の第2の目的は、種々のPCBに対
応可能な柔軟性の高い故障解析システムを提供すること
にある。
【0013】本発明の前記並びにその他の目的と新規な
特徴は本明細書の記述および添付図面から明らかになる
であろう。
【0014】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば下記
の通りである。
【0015】すなわち、少なくとも入力層と出力層を有
するニューラルネットワーク(神経細胞模倣回路網)の
上記入力層に電子部品実装用のプリント基板に対する試
験結果の試験項目を対応させるとともに、上記出力層に
上記プリント基板の搭載部品の故障指標値を対応させる
ことにより故障した部品を推定を行なうようにしたもの
である。
【0016】具体的なシステムとしては、少なくとも入
力層と出力層を有するニューラルネットワークと、解析
対象となるPCBの試験結果を入力する手段と、該PC
Bの故障原因となり得る搭載部品リスト情報を記憶する
手段とを設け、該試験結果を入力および該搭載部品リス
ト情報を出力とするニューラルネットワークにより故障
解析システムを構成するようにしたものである。
【0017】上記した手段によれば、多入力多出力のニ
ューラルネットワークによって、複数の試験項目からな
る複合的現象から、1つあるいは複数の故障原因として
の故障部品を特定可能なように作用する。このことが、
複数の試験項目からなる複合的現象の積極的な利用を可
能にする。
【0018】また、上記ニューラルネットワークの学習
方法としては、入力した試験結果に対して故障が判明し
た部品を入力する手段と、該試験結果と故障部品の関係
を累積して記憶する手段とを設け、該累積して記憶した
試験結果と故障部品の関係を教師パターンとしてニュー
ラルネットワークを学習させるようにする。さらに、上
記PCBの試験の項目数と、上記搭載部品リスト情報を
登録する手段とを設けるようにする。
【0019】これによって、ニューラルネットワークの
初期学習が可能となるばかりか、解析中に判明した故障
部品を追加的に学習することを可能し、このことが、解
析時に獲得される経験値の積極的な利用を可能にする。
【0020】一般的に、ニューラルネットワークは、自
己組織化能力を有するものとされる。そのため、前記初
期学習に用いる試験結果と故障部品の組み合わせの全て
が与えられない場合であっても、与えられた該組み合わ
せの中から内に潜む相関をネットワークの中に組織化す
るように作用し、さらに、解析中の事例を追加的に学習
することによって該相関の組織化は、該PCBの故障解
析により有効なものとなるように作用する。これによっ
て、例えば該PCBの試験項目に該PCBの出荷検査用
に作成されたテストパターンを流用した場合であって
も、該テストパターン試験項目の試験結果と故障部品の
関係を上記自己組織化能力によって補完することが可能
となるため、解析あるいは該解析の準備に要する工数を
低減可能にした、効率的な故障解析方法およびシステム
を提供するという本発明の第1の目的が達成される。
【0021】また、上記PCBの試験の項目数と上記搭
載部品リスト情報を登録する手段を設けることによっ
て、ニューラルネットワークのモデルを決定して該ニュ
ーラルネットワークを自動生成することが可能となると
ともに、上記したニューラルネットワークの学習によっ
て精度の高い故障解析が可能となる。これによって、種
々のPCBに対応可能な故障解析システムを提供すると
いう本発明の第2の目的が達成される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図を用
いて説明する。初めに、本発明によるPCB故障解析方
法について図1および図2に示す実施例を用いて説明す
る。
【0023】図1には本発明の一実施例としてのPCB
故障解析実行実行部100が示されている。同図におい
て、ニューラルネットワーク110は、神経回路網を工学
的に模倣した情報処理手段であり、コンピュータのソフ
トウェアによって構築される。101は被解析PCBに対
して予め用意された全試験項目を試験した結果の一覧を
示すPCB試験結果リスト、120は被解析PCBに搭載
された全部品と該部品の故障指標値の一覧を示すリスト
である。
【0024】先ず、ニューラルネットワーク110からな
る情報処理手段について説明する。この実施例のニュー
ラルネットワーク110は、神経細胞を工学的に模倣した
ニューロン114〜116を情報処理単位として、特に制限さ
れないが例えば入力層111、中間層112、出力層113から
なる階層型フィードフォワード・ネットワークで構成さ
れる。
【0025】入力層111をなす各ニューロン111は、特に
演算を必要としないため中間層112や出力層113を構成す
るニューロンと同一機能を有するものでなくてもよく、
入力をそのまま中間層112を構成する複数のニューロン1
15へ分配する機能を備えていればよい。中間層112およ
び出力層113を構成する各ニューロン115および116は、
特に制限されないが、図2に示される工学的モデルで神
経回路の動作をそれぞれ独立に模倣した演算が為され
る。すなわち、該ニューロンは、各々の入力信号X0〜
Xnについて式3で示す膜電位Uを計算する。ただし、
W0〜Wnは入力信号X0〜Xnにそれぞれ対応する重み値
(シナプス荷重)であり、θはしきい値である。そし
て、得られた膜電位Uについて式1の関数fを用いた非
線形変換により出力信号Yを算出する。ただし、関数f
は式2で示すシグモイド関数であり、式2のεは温度係
数と呼ばれる定数である。シグモイド関数を用いること
により、ステップ関数を用いる場合と異なり、0.1〜
0.9の範囲で任意の値を出力することができる。0.
1以下および0.9以上の値を出力しないことで、誤っ
て良または不良であるとの判定が行われるのを回避する
ことができる。
【0026】上記ニューラルネットワーク110は、入力
層111をなすニューロン114の個々への入力値(以下、入
力パターンと呼ぶ)が与えられると、中間層112、出力
層113の順に内含するニューロンの演算がなされ、出力
値を出力層113をなすニューロン116の個々の出力(以
下、出力パターンと呼ぶ)に得るものであり、ニューロ
ン115〜116の個々が持つ重み値W0〜Wnおよびしきい値
θを変更することで入出力関係を変更することができる
ようになっている。なお、上記出力を得るニューラルネ
ット110の一連の処理を前向き計算(フィードフォワー
ド計算)と呼ぶ。
【0027】また、上記ニューラルネットワーク110
は、入力パターンに対する所望の出力パターン(以下、
期待値パターンと呼ぶ)を出力層113に与えることによ
って、特に制限しないが既成のニューラルネット学習ア
ルゴリズムとしての例えばバックプロパゲーション法
(逆誤差伝播法)を用いて、該入出力関係を満足する
(すなわち、出力パターンと期待値パターンとを許容範
囲内の誤差で一致させる)ようにニューロン115〜116の
個々が持つ重み値W0〜Wnおよびしきい値θを修正する
ようになっている。なお、上記重み値W0〜Wnおよびし
きい値θを修正して所望の入出力関係を満足するニュー
ラルネットワーク110の一連の処理を学習と呼び、学習
を行なうための入力パターンと期待値パターンの組み合
わせを教師パターンと呼ぶ。
【0028】次に、ニューラルネットワーク110、PC
B試験結果リスト101およびPCB解析部品リスト120の
構成について説明する。
【0029】PCB試験結果リスト101において、項目
欄102には被解析PCBに対して予め用意された全試験
項目が示され、結果欄103には、特に制限されないが試
験項目欄102に対応する試験が実施された結果が良(す
なわち異常なし)であった場合は“○”、不良(すなわ
ち異常あり)であった場合“×”が入力されるように構
成される。
【0030】PCB解析部品リスト120において、番号
欄121には図12に示すような被解析PCBに搭載され
ているトランジスタやICまたはLSI、抵抗、コンデ
ンサ等の全部品TR1,TR2・・・;IC1,IC
2,・・・;R1,R2,・・・;C1,C2,・・・
に対して与えられた通し番号が記述され、部品名欄122
には該通し番号に相当する部品の名称が記述され、故障
指標欄123は該部品の故障の疑いの高さを示す値が記述
されるもので、この故障指標値は学習の際には0.0〜1.0
の範囲でニューラルネットワークへ入力され、PCB解
析時には本実施例のようにニューロンにおいて行なわれ
る演算の式としてシグモイド関数を使用するバックプロ
パゲーション法を採用した場合には0.1〜0.9の範囲で出
力されるように構成されている。
【0031】ニューラルネットワーク110において、入
力層111をなすニューロン114の各々はPCB試験結果リ
スト101の項目欄102の各項目と1対1に対応付けられ、
ニューラルネットワーク110の出力層113をなすニューロ
ン116の各々はPCB解析部品リスト120の番号欄121の
各番号と1対1に対応付けられている。
【0032】次に、ニューラルネットワーク110を学習
させる動作について説明する。試験結果リスト101にお
いて、故障部品が理論的あるいは経験的に明らかである
試験項目102の結果103に関しては、“○”の試験項目は
0.0の数値に、“×”の試験項目は1.0の数値に変換した
入力パターンを生成してニューラルネットワーク110に
入力する。PCB解析部品リスト120に関しては、該試
験項目102の結果103に対し理論的あるいは経験的に明ら
かな1つあるいは複数の故障部品について故障指標値12
3が与えられると、結果が不明な部品の故障指標値123に
ついては0.1の数値として全故障指標値123から期待値パ
ターンが生成され、ニューラルネットワーク110に入力
される。ニューラルネットワーク110では、該入力パタ
ーンから該期待値パターンが出力されるように学習が行
なわれる。学習に使用された期待値パターンは後述の累
積事例ファイル308(図3参照)に登録され、学習の
結果得られた各ニューロンの重み値やしきい値は後述の
ニューラルネットワーク情報ファイル307に登録され
る。
【0033】次に、非解析PCBの解析の動作について
説明する。PCB試験結果リスト101の全試験項目102に
対する結果103が与えられると、“○”の試験項目は0.0
の数値に、“×”の試験項目は1.0の数値にそれぞれ変
換されて、ニューラルネットワーク110に入力される。
ニューラルネットワーク110では、該入力パターンを入
力層111の各試験項目に対応するニューロン114にそれぞ
れ取り込み、中間層112を構成するニューロン115
で前向き計算を行ない、出力層113を構成するニュー
ロン116を経て出力パターンをPCB解析部品リスト
120に出力する。
【0034】なお、このときの出力パターンの個々の数
値の範囲は0.1〜0.9となる。PCB解析部品リスト120
では、該出力パターンの個々の数値をそれぞれ対応する
故障指標値123に示すことで非解析PCBの解析が為さ
れる。ここにおいて、故障被疑部品を1つに特定する場
合には、故障指標値123の内で最も高い数値を示すもの
に対応する番号121と部品名称122を故障被疑部品として
出力すればよい。
【0035】以下、上記したPCB故障解析方法を用い
て実現されるPCB故障解析システムの実施例について
説明する。
【0036】図3には、本発明の実施例としての故障解
析システムが示される。同図において、入力部301は特
に制限されないが例えばキーボードあるいはマウス等の
既成技術としての入力手段、また、出力部305は特に制
限されないが例えばディスプレイ等の既成技術としての
出力手段であり、例えばGUI(グラフィカル・ユーザ
・インターフェイス)を提供してPCB解析システム30
0を操作あるいは結果を出力するためのマン−マシン・
インタフェースである。解析制御部302は、入力部301の
操作に応じてPCB解析システム300全体を制御し、必
要に応じた情報を出力部305に出力するように構成され
る。
【0037】PCB製品登録部303は、解析制御部302を
介して入力部301からの新規PCB製品の登録要求を受
け、該PCBの試験項目数、搭載部品数、搭載部品個々
の名称およびニューラルネットワークのモデルについて
の情報を基に、新規PCB製品の情報をファイル306〜3
08に登録するように構成される。PCB事例追加部304
は、解析制御部302を介して入力部301からの登録済みP
CBに関する事例追加要求を受け、該PCBについて、
理論的あるいは経験的に明らかな試験結果と故障部品の
関係を累積事例ファイル308に追加(あるいは削減)す
るように構成される。PCB故障解析実行部100は、解
析制御部302を介して入力部301からの登録済みPCBに
関する故障解析要求を受け、該PCBについて、実施さ
れた試験結果からニューラルネットワーク110の前向き
計算を行ない被疑部品を推定し、解析制御部302を介し
て出力部305に出力するように構成される。
【0038】さらに、該試験結果に対する実際の故障部
品を解析制御部302を介して入力部301から受け取ること
により該関係を累積事例ファイル308に追加するように
構成される。そして、このような実際の故障部品の事例
追加、あるいは上記したPCB事例追加部304による事
例追加によって累積事例ファイル308が変更されると、
PCB故障解析実行部100は、対象としたPCBについ
てニューラルネット110の学習を行ないニューラルネッ
トワーク情報ファイル307を更新するように構成され
る。
【0039】図4には、PCB情報ファイル306が示さ
れる。同図に示されるように、PCB情報ファイル306
には、PCB製品名400毎に、試験項目数401、搭載部品
数402、搭載部品番号403および搭載部品名404が記憶さ
れる。ここにおいて、PCB製品名400は、登録したP
CBの製品名称である。試験項目数401は、該PCBの
解析のために予め用意された試験の項目数である。搭載
部品数402は、該PCBに搭載される部品の内、故障解
析の対象となる部品の数である。搭載部品番号403は、
該故障解析の対象となる部品に付けられた通し番号の全
てである。搭載部品名404は、該搭載部品番号403のそれ
ぞれの部品名称である。
【0040】図5には、ニューラルネットワーク情報フ
ァイル307が示される。同図に示されるように、ニュー
ラルネットワーク情報ファイル307には、PCB製品名5
00毎に、ニューラルネットワークのモデル501、ニュー
ロン番号502、しきい値503および重み値504が記憶され
る。ここにおいて、PCB製品名500は、登録したPC
Bの製品名称である。ニューラルネットワークのモデル
501は、特に制限されないが該PCBを解析するニュー
ラルネットワークのモデルを示す記号であり、この例で
は階層型フィードフォワードネットワークを示す“S”
と、入力層ニューロン数が50個、中間層ニューロン数
が256個および出力層ニューロン数が256個の3層
からなることを示す“50-256-256”とがハイフンで区切
られて表現されている。ニューロン番号502は、該ニュ
ーラルネットワークの内、演算を必要とする中間層およ
び出力層ニューロンの通し番号である。しきい値503
は、該ニューロン番号502のニューロンが持つしきい値
である。重み値504は、該ニューロン番号502のニューロ
ンの持つ全ての重み値である。
【0041】図6には、累積事例ファイル308が示され
る。同図に示されるように、累積事例ファイル308に
は、PCB製品名600毎に、発生回数602と項目603から
なる試験結果601および部品故障回数604が記憶される。
ここにおいて、PCB製品名600は、登録したPCBの
製品名称である。試験結果601は、該PCBの試験結果
としてこれまでに入力された項目603における“○”お
よび“×”のパターン種類と、該パターン種類の発生回
数602が累積して記憶されたものである。部品故障回数6
04は、該試験結果601のパターン種類に対して故障部品
であった回数が部品毎に累積して記憶されたものであ
る。
【0042】以下、上記したPCB故障解析システム30
0において為される処理について、図7〜10に示すP
AD(Problem Analysis Diagram:問題解析図)形式の
フローチャートを用いて説明する。
【0043】図7には、主に解析制御部302で実現され
る処理が示される。PCB故障解析システム300が起動
すると、処理ステップ700において、解析制御部302は、
PCBの製品名を出力部305および入力部301を用いて対
話的に入力する。処理ステップ701において、解析制御
部302は、該PCB製品名がPCB情報ファイル306のP
CB製品名400に登録されているか調べ、登録されてい
ない場合のみPCB製品登録702を処理する。PCB製
品登録702については後述する。処理ステップ703におい
て、解析制御部302は、処理ステップ700で入力したPC
B製品名に対応したニューラルネットワーク情報ファイ
ル307内のPCB製品名500からニューラルネットワーク
の情報を読み出し、PCB故障解析実行部100にニュー
ラルネットワーク110の設定を行なう。
【0044】処理ステップ704において、解析制御部302
は、引き続き実行される処理ステップ705〜708の一連の
処理を、処理ステップ705で終了が選択されるまで繰り
返す。処理ステップ705において、解析制御部302は、P
CBに対するPCB故障解析システム300の処理が事例
追加、解析実行あるいは終了のいずれかの選択を出力部
305および入力部301を用いて対話的に入力する。処理ス
テップ706において、解析制御部302は、該選択が事例追
加であるときPCB事例追加707を処理し、解析実行で
あるときPCB解析実行708を処理し、終了であるとき
処理ステップ704を介してPCB故障解析システム300を
終了する。PCB事例追加707およびPCB解析実行708
については後述する。
【0045】図8には、解析制御部302が主にPCB製
品登録部303を制御して実現するPCB製品登録702の処
理が示される。処理ステップ800〜804において、PCB
製品登録部303は、処理ステップ700で入力したPCB製
品名について、試験項目、搭載部品数、搭載部品名およ
びニューラルネットワークのモデルを、解析制御部302
を介して出力部305および入力部301を用いて対話的に入
力する。
【0046】処理ステップ805において、PCB製品登
録部303は、PCB情報ファイル306に処理ステップ700
で入力したPCB製品名400の欄を追加し、処理ステッ
プ800で入力した試験項目数401、処理ステップ801で入
力した搭載部品数402および処理ステップ802〜803で入
力した搭載部品番号403と搭載部品名404を登録する。
【0047】処理ステップ806において、PCB製品登
録部303は、累積事例ファイル308に処理ステップ700で
入力した PCB製品名600の欄に、処理ステップ800で
入力した試験項目数および処理ステップ801で入力した
搭載部品数を追加し、とりあえず、項目603の全てを
“○”、発生回数602を1、部品故障回数604の全てを0と
して追加する。処理ステップ807において、PCB製品
登録部303は、ニューラルネットワーク情報ファイル307
に処理ステップ700で入力したPCB製品名500の欄を追
加し、処理ステップ804で入力したニューラルネットワ
ークのモデル501を書き込み、該ニューラルネットワー
クのモデルに応じたニューロン番号502、しきい値503、
および重み値504に適当な乱数を書き込む。
【0048】図9には、解析制御部302が主にPCB事
例追加部304を制御して実現するPCB事例追加707の処
理が示される。
【0049】処理ステップ900において、PCB解析制
御部302は、引き続き実行される処理ステップ901〜904
の一連の処理を、処理ステップ904で事例追加終了が選
択されるまで繰り返す。処理ステップ901において、P
CB事例追加部304は、処理ステップ700で入力したPC
B製品名について、PCB情報ファイル306より試験項
目数401を参照し、PCB試験結果リスト101を解析制御
部302を介して出力部305に出力することで、故障部品が
理論的あるいは経験的に明らかな試験結果について、入
力部301を用いて対話的に入力する。処理ステップ902に
おいて、PCB事例追加部304は、処理ステップ700で入
力したPCB製品名について、PCB情報ファイル306
より搭載部品番号403および搭載部品名405を参照し、P
CB解析部品リスト120を解析制御部302を介して出力部
305に出力することで、処理ステップ901で入力された試
験結果に該当する1つまたは複数の故障部品について、
入力部301を用いて対話的に入力する。
【0050】処理ステップ903において、PCB事例追
加部304は、処理ステップ700で入力した PCB製品名
について累積事例ファイル308内の試験結果601を調べ、
処理ステップ901で入力された試験結果と同じ項目603に
おける“○”および“×”のパターン種類がある場合に
は当該発生回数602を1加算し、処理ステップ902で入力
した1つまたは複数の故障部品について該当する部品故
障回数604を1加算する。処理ステップ901で入力された
試験結果と同じ項目603における“○”および“×”の
パターン種類がない場合には、該試験結果をPCB製品
名に対応付けて新たに追加し当該発生回数602を1と
し、処理ステップ902で入力した1つまたは複数の故障
部品について該当する部品故障回数604を1、それ以外
を0とする。
【0051】なお、処理ステップ903において、入力部3
01では、処理ステップ901で入力された試験結果と同じ
項目603における“○”および“×”のパターン種類が
ある場合にのみ事例削減を選択することも可能であり、
このとき、当該発生回数602を1減算し、処理ステップ9
02で入力した1つまたは複数の故障部品について該当す
る部品故障回数604を1減算する。ただし、減算によっ
て部品故障回数604が負数になる場合は0にする。処理
ステップ904において、解析制御部302は、事例追加を終
了するか否かの選択を出力部305および入力部301を用い
て対話的に入力する。
【0052】処理ステップ905において、PCB故障解
析実行部100は、処理ステップ700で入力した PCB製
品名の累積事例ファイル308内の全試験結果601について
同時に満足する(全パターンの平均2乗誤差が許容誤差
範囲内となる)ように学習を行なう。このとき、各試験
結果の期待値パターンである故障指標値123は、解析制
御部302が式4で予め算出する。
【0053】 Xpn=0.5 + (0.4×Kpn)/Tp …Kpn≠0 (式4) Xpn=0 … Kpn=0 ただし、Xpnは試験結果pにおける部品nの故障指標値12
3、Kpnは該故障指標値123に対応する部品の故障回数60
4、Tpは試験結果pの発生回数である。
【0054】処理ステップ906において、PCB故障解
析実行部100は、処理ステップ905で学習したニューラル
ネットワーク110について、ニューラルネットワーク情
報ファイル307を更新する。
【0055】図10には、解析制御部302が主にPCB
故障解析実行部100を制御して実現するPCB解析実行7
08の処理が示される。処理ステップ1000において、PC
B故障解析実行部100は、処理ステップ700で入力したP
CB製品名について、PCB情報ファイル306より試験
項目数401を参照し、PCB試験結果リスト101を解析制
御部302を介して出力部305に出力することで、被解析P
CBの試験結果を入力部301を用いて対話的に入力す
る。処理ステップ1001において、PCB故障解析実行部
100は、解析(前向き計算)を行ない、各部品の故障指
標値123を求める。処理ステップ1002において、解析制
御部302は、被疑部品の出力順序を示す変数kouhoを1、
解析の終了を示すフラグquitFlagを0クリアする。
【0056】処理ステップ1003において、解析制御部30
2は、引き続き処理される処理ステップ1004〜1013につ
いてフラグquitFlagが1になるまで繰り返す。処理ステ
ップ1004において、解析制御部302は、処理ステップ100
1で求められた各部品の故障指標値123を調べ、故障指標
値123の高いものから変数kouhoで示された順番の部品に
ついて、例えば0.5以上か否かを判定する。そして、0.5
以上であるときには、被疑部品解析可能として処理ステ
ップ1005〜1010を実行する。一方、0.5未満のときに
は、被疑部品解析不可能として処理ステップ1011〜1013
を実行する。
【0057】処理ステップ1005において、解析制御部30
2は、故障指標値123の高いものから変数kouhoで示され
た順番の部品を出力部305に出力する。処理ステップ100
6において、解析制御部302は、処理ステップ1005で出力
した被疑部品の検査結果として該被疑部品が故障してい
たか否かを入力部301より入力する。処理ステップ1007
において、解析制御部302は、被疑部品が故障していた
場合、処理ステップ1008で該部品の番号を変数kosyouNo
に代入して処理ステップ1009、1003を介して処理ステッ
プ1014に移行する。被疑部品が故障していなかった場
合、処理ステップ1010で変数kouhoを1加算して処理ス
テップ1004以降の処理を繰り返す。
【0058】一方、処理ステップ1011において、解析制
御部302は、解析不能であることを出力部305に出力す
る。処理ステップ1012において、解析制御部302は、人
手等で解析され判明した故障部品を入力部301より入力
し、該部品の番号を変数kosyouNoに代入して処理ステッ
プ1013、1003を介して処理ステップ1014に移行する。
【0059】処理ステップ1014において、PCB故障解
析実行部100は、処理ステップ700で入力した PCB製
品名について累積事例ファイル308内の試験結果601を調
べ、処理ステップ1000で入力された試験結果と同じ項目
603における“○”および“×”のパターン種類がある
場合には、当該発生回数602を1加算し、変数kosyouNo
に代入された番号の故障部品について該当する部品故障
回数604を1加算する。処理ステップ1000で入力された
試験結果と同じ項目603における“○”および“×”の
パターン種類がない場合には、該試験結果をPCB製品
名に対応付けて新たに追加し当該発生回数602を1と
し、変数kosyouNoに代入された番号に該当する部品故障
回数604を1、それ以外を0とする。
【0060】処理ステップ1015において、PCB故障解
析実行部100は、処理ステップ700で入力した PCB製
品名の累積事例ファイル308内の全試験結果601について
同時に満足する(全パターンの平均2乗誤差が許容誤差
範囲内となる)ように学習を行なう。このとき、各試験
結果の期待値パターンである故障指標値123は、解析制
御部302が式4で予め算出する。処理ステップ1016にお
いて、PCB故障解析実行部100は、処理ステップ1015
で学習したニューラルネットワーク110について、ニュ
ーラルネットワーク情報ファイル307を更新する。
【0061】以下、上記したPCB故障解析システムを
用いて行なわれる故障PCBの修復手順について、図1
1のフローチャートを用いて説明する。
【0062】図11には本発明による故障PCBの修復
手順が示される。同図において、先ず、手順1100では、
特に制限されないが例えば被解析PCBの設計時に該P
CB出荷検査用に作成されたテストパターンを流用した
機能試験(例えばPCBを構成するレジスタやタイマ等
の回路が所望の論理動作を行なうか)あるいは特性試験
(例えば消費電力がどの位かあるいは出力電圧が所望の
許容範囲に入っているか等)を実施する。かかる試験
は、図12に示すようなPCBの縁部に設けられている
端子列131やコネクタ132から、テスタ(試験装置)を使
用してテストパターンや適当な電圧を与えて、端子列13
1やコネクタ132より出力される信号の論理値(0または
1)を適当なしきい値で判定したり、出力電圧を測定し
たりすることによって行なわれる。
【0063】手順1101ではNG試験項目(不良試験項
目)があるか否かが判定される。手順1102では、手順11
00で行なわれたNG試験項目を含む試験結果から、PC
B故障解析システム300によって故障解析が為される。
手順1103では、手順1102で特定された故障部品を交換す
る。そして手順1100に戻り、該手順1100〜1103の一連の
手順を繰り返し、手順1101で、NG試験項目がなくなっ
たと判断されると、該PCBは修復されたと判断され、
修復作業は終了される。
【0064】以上、本発明を一実施例に基づいて説明し
たが、本発明はこの一実施例に限定されることはなく、
その要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能で
あることはいうまでもない。例えば、ニューラルネット
ワーク110のモデルとしての階層型フィードフォワード
ネットワークをカスケード型ネットワークやリカレント
ネットワークなどの他のニューラルネットワークのモデ
ルとしてもよい。また、本実施例では、試験項目の試験
結果を“○”および“×”の2値で示したが、例えば
“良好”、“どちらでもない”および“不良”としてニ
ューラルネットワーク110への入力値をそれぞれ0.0、0.
5、1.0とした3値とする等の多値としてもよい。本発明
は、少なくとも故障したPCBを予め用意した試験項目
で試験してその結果から故障原因を解析するようなPC
B解析システムに適用することができる。
【0065】
【発明の効果】本願において開示された発明によれば、
少なくとも入力層と出力層を有するニューラルネットワ
ークの上記入力層に電子部品実装用のプリント基板に対
する試験結果の試験項目を対応させるとともに、上記出
力層に上記プリント基板の搭載部品の故障指標値を対応
させることにより故障した部品を推定を行なうようにし
たので、複数の試験項目の試験結果の組み合わせで故障
部品を推定することが可能となり、試験項目数の有効利
用が図れる。また、このようなニューラルネットワーク
の学習方法に関して、事例を累積した試験結果と故障部
品の関係を学習する手段を設け、ニューラルネットワー
ク自身が持つ自己組織化能力で入出力関係を補完するこ
とで、例えば被解析PCBの製品出荷時に作成されたテ
ストパターンのような試験結果と故障部品の関係の全て
が明らかでない場合にも適用ができ、故障解析あるいは
該解析の準備に要する工数の低減可能が図れる。
【0066】さらに、システム運営中において事例を経
験として学習することで、システムの的中率(被疑部品
が故障原因である割合)の動的な向上が図れる。また、
そのようなニューラルネットの学習における期待値パタ
ーン(故障指標値)の生成方法として前記式4の演算を
用い、解析毎に試験結果に対する実際の故障部品を学習
するようにすることで、解析時に故障指標値が0.5以上
の部品を調べれば過去の事例が必ず参照され、さらに、
前記ニューラルネットワークの自己組織化能力によって
未知の試験結果パターンでも解析が為されるので、従来
法のデータベースを基本とするエキスパートシステムと
同等以上の的中率の実現が図れる。また、PCB新規製
品の登録を可能とすることで、種々のPCBに対応可能
としたPCB故障解析システムの構築が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としてのPCB故障解析方法を
実現するPCB故障解析実行部の構成例を示す説明図で
ある。
【図2】本発明の実施例で用いた、神経回路を模倣した
工学的モデルとしてのニューロンを示す模式図である。
【図3】本発明の実施例としての故障解析システムを示
すブロック図である。
【図4】本発明の実施例としての故障解析システムにお
いて、登録したPCBの情報を記憶するPCB情報ファ
イルの内容を示すファイル構成図である。
【図5】本発明の実施例としての故障解析システムにお
いて、登録したPCBを解析するためのニューラルネッ
トワークの情報を記憶するニューラルネットワーク情報
ファイルの内容を示すファイル構成図である。
【図6】本発明の実施例としての故障解析システムにお
いて、登録したPCBを解析したあるいは経験的に明ら
かな試験結果と故障部品の発生回数あるいは登録回数を
事例として記憶する累積事例ファイルの内容を示すファ
イル構成図である。
【図7】本発明の実施例としての故障解析システムにお
いて、主に解析制御部で実現される処理を示したPAD
である。
【図8】本発明の実施例としての故障解析システムにお
いて、解析制御部が主にPCB製品登録部を制御して実
現するPCBの製品登録に係る処理を示したPADであ
る。
【図9】本発明の実施例としての故障解析システムにお
いて、解析制御部が主にPCB事例追加部を制御して実
現するPCBの故障事例追加に係る処理を示したPAD
である。
【図10】本発明の実施例としての故障解析システムに
おいて、解析制御部が主にPCB解析実行部を制御して
実現するPCBの故障解析に係る処理を示したPADで
ある。
【図11】本発明の実施例としての故障解析システムを
用いて為される故障したPCBの修復手順を示すフロー
チャートである。
【図12】本発明のPCB故障解析方法の解析対象とな
るPCBの構成例を示す概略図である。
【符号の説明】
100 PCB故障解析実行部 101 PCB試験結果リスト 102 試験項目欄 103 試験結果欄 110 ニューラルネットワーク 111 入力層 112 中間層 113 出力層 114,115,116 ニューロン 120 PCB解析部品リスト 121 部品番号欄 122 部品名欄 123 故障指標値欄 131 端子列 132 コネクタ IC1,IC2 搭載部品(ICまたはLSI) TR1,TR2 搭載部品(トランジスタ) R1,R2 搭載部品(抵抗) C1,C2 搭載部品(コンデンサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 祐 神奈川県横浜市戸塚区戸塚町216番地 株 式会社日立製作所情報通信事業部内 (72)発明者 桑原 良博 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株 式会社日立マイコンシステム内 (72)発明者 茂木 啓次 東京都小平市上水本町5丁目22番1号 株 式会社日立マイコンシステム内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも入力層と出力層を有するニュ
    ーラルネットワーク(神経細胞模倣回路網)の上記入力
    層に電子部品実装用のプリント基板に対する試験結果の
    試験項目を対応させるとともに、上記出力層に上記プリ
    ント基板の搭載部品の故障指標値を対応させることによ
    り故障した部品を推定を行なうようにしたことを特徴と
    する電子部品実装用プリント基板の故障解析方法。
  2. 【請求項2】 上記プリント基板に実装する部品の故障
    と、該故障によって起こる試験結果に既知である組み合
    わせがあるとき、該組み合わせを教師パターンとしてニ
    ューラルネットワークに入力して初期学習を行なわせる
    ようにしたことを特徴とする請求項1に記載の電子部品
    実装用プリント基板の故障解析方法。
  3. 【請求項3】 故障したプリント基板の解析により試験
    結果と該試験結果において判明した故障部品の組み合わ
    せを事例として累積する記憶手段を設け、該累積した組
    み合わせを教師パターンとしてニューラルネットワーク
    の学習を行なうようにしたことを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の電子部品実装用プリント基板の故
    障解析方法。
  4. 【請求項4】 上記学習に際して、部品nの故障回数をK
    pn、試験結果pの発生回数をTpとしたとき、上記故障指
    標値Xpnを、次式 Xpn=0.5 + (0.4×Kpn)/Tp …Kpn≠0 Xpn=0 … Kpn=0 を用いて算出することを特徴とする請求項1、請求項2
    または請求項3に記載の電子部品実装用プリント基板の
    故障解析方法。
  5. 【請求項5】 上記ニューラルネットワークは、階層型
    フィードフォワード方式のネットワークであることを特
    徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4
    に記載の電子部品実装用プリント基板の故障解析方法。
  6. 【請求項6】 上記ニューラルネットワークの中間層も
    しくは出力層を構成するニューロンは、シグモイド関数
    を用いて出力信号を算出することを特徴とする請求項
    1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5に記
    載の電子部品実装用プリント基板の故障解析方法。
  7. 【請求項7】 少なくとも入力層と出力層を有するニュ
    ーラルネットワークと、電子部品実装用のプリント基板
    に対する試験結果を試験項目単位で上記ニューラルネッ
    トワークに入力する手段と、上記プリント基板の故障原
    因となり得る搭載部品リスト情報から故障原因を特定し
    て出力する手段とを備えたことを特徴とする電子部品実
    装用プリント基板の故障解析システム。
  8. 【請求項8】 故障したプリント基板の解析により試験
    結果と該試験結果において判明した故障部品の組み合わ
    せを事例として累積する記憶手段を備えたことを特徴と
    する請求項7に記載の電子部品実装用プリント基板の故
    障解析システム。
  9. 【請求項9】 プリント基板の試験項目数および故障原
    因となり得る搭載部品リスト情報を該プリント基板の識
    別名称に対応付けて登録可能な記憶手段を備えたことを
    特徴とする請求項7または請求項8に記載の電子部品実
    装用プリント基板の故障解析システム。
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