JPH10154630A - フィルムコンデンサおよびコンデンサ用メタライズドフィルム - Google Patents

フィルムコンデンサおよびコンデンサ用メタライズドフィルム

Info

Publication number
JPH10154630A
JPH10154630A JP31235796A JP31235796A JPH10154630A JP H10154630 A JPH10154630 A JP H10154630A JP 31235796 A JP31235796 A JP 31235796A JP 31235796 A JP31235796 A JP 31235796A JP H10154630 A JPH10154630 A JP H10154630A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
fuse
capacitor
electrode
metallized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP31235796A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuru Momose
満 百瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Shindoh Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Shindoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Shindoh Co Ltd filed Critical Mitsubishi Shindoh Co Ltd
Priority to JP31235796A priority Critical patent/JPH10154630A/ja
Priority to TW086116840A priority patent/TW347540B/zh
Priority to US08/972,994 priority patent/US6040038A/en
Priority to DE19751543A priority patent/DE19751543A1/de
Priority to KR1019970062200A priority patent/KR100282480B1/ko
Publication of JPH10154630A publication Critical patent/JPH10154630A/ja
Priority to US09/528,832 priority patent/US6251503B1/en
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 無駄な電極部の消耗を低減できるフィルムコ
ンデンサおよびコンデンサ用メタライズドフィルムを提
供する。 【解決手段】 絶縁性のフィルム3と、このフィルム3
上に形成された金属蒸着膜4と、この金属蒸着膜4を複
数の領域に区画するための非蒸着部である領域分割マー
ジン12とを具備する。領域分割マージン12により金
属蒸着膜4は、複数の電極部14と、これら電極部14
にそれぞれ接続されたヒューズ部18A〜18Dとに区
画されている。各ヒューズ部18A〜18Dの幅は0.
05〜5mmの範囲内で少なくとも2種以上に異なって
おり、ヒューズ幅の最大値は最小値の1.5〜10倍で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フィルムコンデン
サおよびそれを製造するためのメタライズドフィルムに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なフィルムコンデンサは、絶縁フ
ィルム上に金属蒸着膜がそれぞれ形成された一対のメタ
ライズドフィルムというを重ねて円柱状に巻き、この円
柱体の両端に電極を溶射して金属蒸着膜と導通させ、そ
れぞれ端子としたものである。
【0003】最近では、この種のフィルムコンデンサの
保安性を高めるために、少なくとも一方のメタライズド
フィルムにおける金属蒸着膜を、マージンと称される非
蒸着部により区画することにより、多数の電極部と、こ
れら電極部を端子へ接続する細いヒューズ部とを形成す
る技術が実用化されている。このような保安機能付きフ
ィルムコンデンサによれば、各フィルムの金属蒸着膜間
が短絡すると、その短絡箇所を含む電極部につながるヒ
ューズ部が蒸発して切れ、短絡箇所への通電が停止され
るために安全性が高められる。
【0004】ところで、この種の保安機能付きフィルム
コンデンサでは、ヒューズ部が溶断するたびにそのヒュ
ーズ部につながる電極部が無効となり、その分のコンデ
ンサ容量が減少することになる。したがって、コンデン
サ容量の安定性の観点からすれば、1回のヒューズ作動
にともなう容量減少は少ない方が好ましい。
【0005】そこで、特開平4−225508号公報、
および特開平7−86088号公報などにおいては、金
属蒸着膜を格子状をなすマージンで多数の矩形状の電極
部に区切り、個々の電極部のサイズを小さくするととも
に、隣接する電極部同士を相互に細いヒューズ部で導通
させたフィルムコンデンサが提案されている。このよう
なコンデンサによれば、いずれかの電極部で短絡が生じ
た場合、その電極部につながる全てのヒューズ部が溶断
して、その小面積の電極部のみ周囲から電気的に切り離
されるため、容量の減少は少なくて済むことになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、本発明者ら
が上記各フィルムコンデンサに対して耐久性試験を行っ
た結果、予期した以上の速度でコンデンサ容量が減少し
ていく傾向が確認され、コンデンサ容量の安定性を高め
る目的を達成したとは言い難かった。
【0007】本発明者らがこの現象を詳細に検討した結
果、次のような原因が考えられた。すなわち、保安機能
付きフィルムコンデンサのヒューズ部が溶断するのは、
必ずしも金属蒸着膜間の回復不可能な短絡が生じた時ば
かりでなく、金属蒸着膜間でコロナ放電等が生じただけ
の場合にも、その電気衝撃でヒューズ部が溶断すること
がある。このような場合、通常は、コロナ放電等を受け
た箇所で微小面積の金属蒸着膜が蒸発してすぐに絶縁が
回復する(この作用を自己回復性と称する)ので、ヒュ
ーズ部を切断する必要はないのであるが、従来のフィル
ムコンデンサでは、コロナ放電を生じた電極部につなが
っている全てのヒューズ部がコロナ放電と同時に溶断し
てしまい、その電極部が電気的に切り離されるため、コ
ンデンサ容量の減少が顕著であると推測される。
【0008】なお、上記問題を改善するには、ヒューズ
部の溶断電流値を平均的に大きくする策が考えられる
が、その場合には、電極部に回復不能な短絡が生じた場
合にもヒューズ部が溶断しないおそれが生じるため、好
ましくない。
【0009】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、電極部の無駄な消耗が少なくコンデンサ容量の安
定性が高いフィルムコンデンサおよびコンデンサ用メタ
ライズドフィルムを提供することを課題としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明に係る第1のコンデンサ用メタライズドフィ
ルムは、絶縁性のフィルムと、このフィルム上に形成さ
れた金属蒸着膜と、この金属蒸着膜を複数の領域に区画
するための非蒸着部である領域分割マージンとを具備
し、前記金属蒸着膜の少なくとも一部は、前記領域分割
マージンによって複数の電極部とこれら電極部を相互に
導通させるヒューズ部とに区画され、前記各ヒューズ部
の幅は少なくとも2種以上に異なっていることを特徴と
する。
【0011】また、本発明に係る第2のコンデンサ用メ
タライズドフィルムは、絶縁性のフィルムと、このフィ
ルム上に形成された金属蒸着膜と、この金属蒸着膜を複
数の領域に区画するための非蒸着部である領域分割マー
ジンとを具備し、前記金属蒸着膜の少なくとも一部は、
前記領域分割マージンによって複数の電極部とこれら電
極部を相互に導通させるヒューズ部とに区画されてお
り、前記各ヒューズ部の溶断電流値は少なくとも2種以
上に設定されていることを特徴とする。
【0012】さらに、本発明に係るフィルムコンデンサ
は、以上のコンデンサ用メタライズドフィルムを第1と
し、この第1コンデンサ用メタライズドフィルムと、絶
縁性のフィルム上に金属蒸着膜を形成してなる第2のコ
ンデンサ用メタライズドフィルムとを積層し、前記第1
コンデンサ用メタライズドフィルムの金属蒸着膜を第1
端子に接続し、前記第2コンデンサ用メタライズドフィ
ルムの金属蒸着膜を第2端子に接続したことを特徴とす
る。なお、コンデンサの形式は帯状のメタライズドフィ
ルムを2枚重ねて巻回した巻回型であっても、矩形状の
メタライズドフィルムを交互に多数枚重ねた積層型であ
ってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]図1は、本発明に係るフィルムコンデ
ンサの第1実施形態1を示す展開図である。このフィル
ムコンデンサ1は、2枚の互いに同一のメタライズドフ
ィルム2(第1および第2メタライズドフィルム)を重
ねて円柱状に巻回し、この円柱体の両端に電極20を溶
着し、さらに必要な端子および外装(共に図示略)を形
成したものである。但し、同一のメタライズドフィルム
2を重ねる代わりに、第2のメタライズドフィルムとし
て、フィルム幅が第1フィルム2と同一で、領域分割マ
ージン12が形成されていないものを使用してもよい。
この場合にも同様の保安性が得られる。また、本発明は
矩形状に切ったメタライズドフィルム2を交互に多数枚
重ねた積層型フィルムコンデンサにも適用できる。
【0014】メタライズドフィルム2は、絶縁性のプラ
スチックフィルム3と、このプラスチックフィルム3上
に形成された金属蒸着膜4と、この金属蒸着膜4を複数
の領域に区画するための非蒸着部である領域分割マージ
ン12および縦マージン6とを具備する。縦マージン6
は、メタライズドフィルム2の一方の側縁に沿って一定
幅に形成された非蒸着部であり、各メタライズドフィル
ム2は、互いの縦マージン6を反対側に向けて、かつ縦
マージン6を相手のメタライズドフィルム2の端縁より
も一定距離だけ内側にずらした状態で重ねられている。
これにより、一方の溶着電極20は第1メタライズドフ
ィルムの金属蒸着膜4の端面に電気的に接続され、他方
の溶着電極20は第2メタライズドフィルム2の金属蒸
着膜4の端面に電気的に接続され、しかも縦マージン6
により金属蒸着膜4同士の絶縁が図られている。
【0015】金属蒸着膜4には、その全面に亘って、十
文字状をなす領域分割マージン12が多数形成されてい
る。これら領域分割マージン12は、フィルム長手方向
に対して一定角度、好ましくは45゜傾斜した仮想格子
線に沿って配列されており、全体として格子模様を構成
している。これら領域分割マージン12により、金属蒸
着膜4は、矩形状をなす多数の電極部14と、各電極部
14の4辺にそれぞれ接続されたヒューズ部18A〜1
8Dとに区画されている。この実施形態では電極部14
は正方形をなしているが、それ以外にも菱形、平行四辺
形、長方形、台形等であってもよい。
【0016】本発明の特徴は、ヒューズ部18A〜18
Dの幅が少なくとも2種類あり、これにより、ヒューズ
部18A〜18Dの溶断電流値が2種類以上に異なって
いることにある。特に、この実施形態では、ヒューズ部
18A〜18Dの幅W1〜W4が4段階に異なり、W1
<W2<W3<W4となっている。ヒューズ部18A〜
18Dの相対的な配列は図示の例に限らず任意に変更し
てよい。また、図示の例では電極部14の四辺の中央部
にヒューズ部18A〜18Dが形成されているが、電極
部14のいずれか一方の頂点寄りに移動させてもよい
し、電極部14の一辺当たり2以上のヒューズ部を形成
することも可能である。
【0017】ヒューズ部幅W1〜W4の範囲は限定され
ないが、一般には0.05〜5mmが好ましく、より好
ましくは0.1〜1.5mmとされる。0.05mm未
満では過敏すぎてすぐに溶断するおそれがあり、5mm
より大きいと溶断しにくいために十分な保安性を確保し
にくい。
【0018】ヒューズ幅の最大値W4は、最小値W1の
1.5〜10倍の範囲であることが好ましい。より好ま
しくは1.5〜5倍とされ、さらに好ましくは2〜3倍
とされる。最大値W4が最小値W1の1.5倍未満であ
ると本発明の効果が十分でなく、他方、10倍よりも大
きいと溶断電流値の差がありすぎて保安性を確保しにく
い。
【0019】領域分割マージン12の線の幅は限定され
るものではないが、通常は0.05〜3mmであること
が好ましく、より好ましくは0.1〜2mm、さらに好
ましくは0.2〜1.5mmである。全長に亘って線の
幅が均一である方が好ましいが、部分的に不均一として
もよい。0.05mmより幅が細いと領域分割マージン
12の形成が困難であり、5mmより幅が太いと金属蒸
着膜4の面積が減少して容量確保の点から好ましくな
い。電極部14の大きさは限定されないが、一般には、
電極部14の1辺の長さが好ましくは5〜50mm、よ
り好ましくは7〜20mmとされる。
【0020】なお、領域分割マージン12の先端部の形
状は、図1のようにコ字状であってもよいし、半円形で
も、三角形状に尖っていてもよい。いずれの場合も同様
の効果が得られる。
【0021】プラスチックフィルム3の材質は限定され
ないが、好ましくは、ポリエチレンテレフタレート,ポ
リプロピレン,ポリスチレン,ポリカーボネイト,ポリ
4フッ化エチレン,ポリエチレンから選択される1種で
形成されるか、または2種以上を積層して形成され、そ
の厚さは必要に応じて設定される。
【0022】金属蒸着膜4の材質は限定されないが、好
ましくは、アルミニウム,亜鉛,銅またはこれらの合金
から選択される1種または2種以上の金属により形成さ
れ、その厚さは必要に応じて適宜設定される。
【0023】上記構成からなるコンデンサ用メタライズ
ドフィルムおよびフィルムコンデンサによれば、ヒュー
ズ部18A〜18Dの幅W1〜W4を相互に異ならせて
いるため、ヒューズ部18A〜18Dの溶断電流値が相
互に異なる。このため、いずれかの電極部14にコロナ
放電が生じたときに、その電極部14につながる4本の
ヒューズ部18A〜18Dのうち、コロナ放電が自己回
復性により停止するまでの僅かな間に溶断するのは細い
ヒューズ部(例えば18A)のみであり、太いヒューズ
部(例えば18D)は通常は溶断せずに残る。ヒューズ
部が1本でも残れば電極部14は通電されるから、コロ
ナ放電の度に無駄に電極部14を失うことがなく、コン
デンサ容量の減少を抑えることができる。
【0024】一方、電極部14に自己回復不可能な短絡
が生じた場合には、ヒューズ部18A〜18Dが溶断電
流値の小さい順に次々溶断していき、最終的に全てのヒ
ューズ部18A〜18Dが切断される。この場合、細い
ヒューズ部が切れると、残ったヒューズ部には短絡電流
が一層集中して通るために、太いからと言って溶断され
ないことはない。したがって、ヒューズが作動すべき短
絡等の場合には、保安性能を確実に発揮することが可能
である。
【0025】[第2実施形態]第1実施形態では同一の
電極部14に通じる4つのヒューズ幅が4段階に異なっ
ていたが、その代わりに2段階または3段階に異なって
いるだけであってもよいし、電極部14毎にヒューズ部
18A〜18Dの幅が異なっていてもよい。例えば、図
2に示す第2実施形態は、同一の電極部14に通じる各
2本づつのヒューズ部18A,18Bの幅W1,W2を
2段階に異ならせたものである。
【0026】ヒューズ部18A,18Bの相対位置は電
極部14の中心点に対して180゜隔てていてもよい
し、90゜隔てていてもよい。また、1つの電極部14
毎に、細いヒューズ部18Aを一つ(または3つ)、太
いヒューズ部18Bを3つ(または一つ)を形成する組
み合わせであってもよい。
【0027】[第3実施形態]第1および第2実施形態
では、いずれもフィルム長手方向に45゜をなす格子状
に領域分割マージン12が形成されていたが、図3に示
す第3実施形態のように、フィルム長手方向に対し平行
および垂直な格子状に領域分割マージン12を形成して
もよい。この実施形態では、メタライズドフィルム2の
電極20が溶射される端縁に沿って、フィルム長手方向
に向けて細い帯状に連続して延びる被溶着部22が形成
されている。このような被溶着部22を形成することに
より、金属蒸着膜4と電極20との接合性を高めること
ができる。なお、被溶着部22の幅は0.3〜3.0m
m程度が好ましい。他の構成は第1実施形態と同様でよ
い。
【0028】[第4実施形態]図4は本発明の第4実施
形態を示している。この実施形態では、領域分割マージ
ン12の形状がH型とされており、相対的に長い直線状
の電極区画部8と、これら電極区画部8の両端にT字状
に形成された相対的に短いヒューズ形成部10とを有す
る。各電極区画部8はフィルム長手方向に対して一定角
度(図では45゜)をなす仮想格子線に沿って配列さ
れ、これらの間に略四角形状の電極部14が画成されて
いる。なお、電極区画部8の向きは、フィルム長手方向
に対して平行または垂直であってもよいし、45゜以外
の角度でもよい。
【0029】互いに向き合わされた4本のヒューズ形成
部10の間には、四角形状のヒューズ接続部16が画成
されている。また、ヒューズ形成部10の端部同士の間
には図6に示すようにヒューズ部18A〜18Dが形成
され、ヒューズ接続部16と電極部14とを導通させて
いる。ヒューズ部18A〜18Dの幅W1〜W4は、前
述の各実施形態と同様に2種類以上に異なっており、少
なくともその一部の溶断電流値が他と異なっている。
【0030】この実施形態においては、ヒューズ形成部
10の長さL2は、電極区画部8の長さL1の0.6〜
100%であることが好ましく、さらに好ましくは2.
5〜30%とされる。L2がL1の100%より大きい
とヒューズ接続部16内でセルフヒーリングを起こして
ヒューズ機能を果たさない確率が高くなる。一方、0.
6%より小さいと本発明の効果が得られにくい。一般的
なメタライズドフィルムの場合、電極区画部8の長さL
1は好ましくは5〜50mm、より好ましくは7〜20
mmであり、ヒューズ形成部10の長さL2は好ましく
は0.3〜10mm、より好ましくは0.5〜3mm、
さらに好ましくは0.5〜2mmである。ただし、この
範囲に限定されることはない。
【0031】ヒューズ接続部16の面積は電極部14の
面積よりも小さくされており、好ましくは電極部14の
面積の0.004〜35%であり、さらに好ましくは
0.06〜20%である。なお、両者の面積を比較する
場合は、ヒューズ部18の面積は殆ど無視できることか
ら、図3中二点鎖線Mで示すようにヒューズ形成部10
の幅方向中心線を境として面積を算出することにする。
他の構成は第1実施形態と同じである。
【0032】以上の構成からなる第4実施形態によって
も、ヒューズ部18A〜18Dの幅W1〜W4が相互に
異なるため、いずれかの電極部14にコロナ放電が生じ
たときに、細いヒューズ部のみが溶断するに留まり、太
いヒューズ部は通常は溶断せずに残る確率が高い。した
がって、コロナ放電等の度に無駄に電極部14を失うこ
とが少なく、コンデンサ容量の減少を抑えることが可能
である。
【0033】また、例えば図6に示すように、電極部1
4(イ)に過大電流が流れてヒューズ部18Aが溶断し
たとしても、他の3つのヒューズ部18B〜18Dはヒ
ューズ接続部16を介して相互に接続されたままになる
ため、電極部14(ロ)〜(ニ)については、いずれも
4つのヒューズ部18A〜18Dが有効に通電している
状態に保たれる。したがって、その後に、これら電極部
14(ロ)〜(ニ)のいずれかに対して微弱な電気衝
撃、例えばコロナ放電等が生じた場合にも、4本のヒュ
ーズ部18A〜18Dに影響が分散されてヒューズ溶断
が起きにくいという利点も有する。
【0034】[第5実施形態]第4実施形態では、領域
分割マージン12のヒューズ形成部10が直線状であっ
たが、図5に示す第5実施形態のように円弧状としても
よい。この場合、ヒューズ形成部10の両端形状は図示
のようにコ字状としても、あるいは半円状としてもよ
い。他の構成は第4実施形態と同様でよい。この場合に
も先の実施形態と同様の効果が得られる。
【0035】[第6実施形態]第4実施形態における領
域分割マージン12のヒューズ形成部10の両端の形状
は、図7に示す第6実施形態のように鋭角としてもよ
い。また、ヒューズ部18A〜18Dが中央部でくびれ
るようにヒューズ形成部10の両端形状を設定してもよ
い。他の構成は第1実施形態と同様でよい。
【0036】[第7実施形態および第8実施形態]図8
に示すように、ヒューズ形成部10を電極区画部8から
屈折して延びる直線状部分としたり、図9に示すように
領域分割マージン12の先端部にY字状のヒューズ形成
部10を形成することも可能である。ヒューズ形成部1
0の先端の形状は半円状としてもコ字状としてもよい。
他の構成は前述の各実施形態と同様でよい。この実施形
態においても先の実施形態と同様の効果が得られる。
【0037】[第9実施形態]図10に示すように、領
域分割マージン12を直線状に形成し、同一のヒューズ
接続部16に集まる4本の領域分割マージン12を平行
にずらすことにより、電極区画部とヒューズ形成部を一
体化してもよい。領域分割マージン12の先端の形状は
図示のように半円状としてもコ字状としてもよい。他の
構成は前述の各実施形態と同様でよい。この実施形態に
おいても、先の各実施形態と同様の効果が得られる。
【0038】[第10実施形態]領域分割マージン12
を格子状に並べて略四角形状の電極部14を形成する代
わりに、図11に示すように略ハニカム状をなすように
領域分割マージン12を配列して、六角形状の電極部1
4を形成してもよい。領域分割マージン12の両端には
T字状をなすヒューズ形成部10が形成され、3本の領
域分割マージン12のヒューズ形成部10が向かい合っ
て、円形のヒューズ接続部16を画成している。
【0039】一つのヒューズ接続部16には3本のヒュ
ーズ部18A〜18Cが接続され、それらの幅W1〜W
3は2種類〜3種類に異なっている。ヒューズ接続部1
6はヒューズ部18A〜18Cにつながる点を3頂点と
する三角形であってもよいし、六角形であってもよい。
ヒューズ形成部10の両端の形状は半円状としてもよ
い。他の構成は前述の各実施形態と同様でよく、この実
施形態においても先の実施形態と同様の効果が得られ
る。
【0040】[第11実施形態]図12は本発明の第1
1実施形態を示している。この実施形態の領域分割マー
ジン12は直線状をなし、仮想格子線に沿って配列さ
れ、それらの端部は仮想格子点で向き合わされている。
これにより、各仮想格子点の位置に、各電極部14の四
隅同士を接続するヒューズ部18A,18Bが形成され
ている。
【0041】図示の例では一つの電極部14に対して幅
W1のヒューズ部18Aが2本、幅W2のヒューズ部1
8Bが2本接続され、W1<W2とされている。ヒュー
ズ部18A,18Bの配置は図とは異なっていてもよい
し、一つの電極部14に対してヒューズ部18Aが1
(または3)本、ヒューズ部18Bが3(または1)本
接続されていてもよい。さらに、1つの電極部14に属
する4つのヒューズ部の幅を3または4段階に異ならせ
ることも可能である。他の構成については前述の各実施
形態と同様でよい。この実施形態においても、先の実施
形態と同様の効果が得られる。
【0042】以上、本発明の様々な実施形態を説明した
が、本発明は上記各実施形態のみに限定されるものでは
なく、必要に応じて他にも様々な変形を加えてよい。例
えばヒューズ部18A〜18Dの溶断電流値を異ならせ
るには、ヒューズ幅を変更しなくても金属蒸着膜4の厚
さや材質を局部的に変更すれば実現可能である。その場
合、ヒューズ幅を併せて変更することも可能である。金
属蒸着膜4の厚さを局部的に変更するには、金属蒸着膜
4をプラスチックフィルム3上に蒸着する際にマスクを
使用して蒸着量をコントロールすればよい。
【0043】
【発明の効果】本発明に係るコンデンサ用メタライズド
フィルムおよびフィルムコンデンサによれば、ヒューズ
部の幅が2種以上に異なるため、いずれかの電極部に自
己回復可能なコロナ放電等が生じたときには、細いヒュ
ーズ部のみが溶断するに留まり、太いヒューズ部は通常
は溶断せずに残る確率が高い。したがって、コロナ放電
等の度に無駄に電極部を失うことが少なく、コンデンサ
容量の減少を抑えることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係るフィルムコンデ
ンサを示す展開図である。
【図2】 第2実施形態のフィルムコンデンサを示す展
開図である。
【図3】 第3実施形態のフィルムコンデンサを示す展
開図である。
【図4】 第4実施形態のフィルムコンデンサを示す展
開図である。
【図5】 第5実施形態のコンデンサ用メタライズドフ
ィルムを示す展開図である。
【図6】 第4実施形態におけるヒューズ部を示す拡大
図である。
【図7】 第6実施形態におけるヒューズ部を示す拡大
図である。
【図8】 第7実施形態におけるヒューズ部を示す拡大
図である。
【図9】 第8実施形態におけるヒューズ部を示す拡大
図である。
【図10】 第9実施形態におけるヒューズ部を示す拡
大図である。
【図11】 第10実施形態におけるヒューズ部を示す
拡大図である。
【図12】 本発明の第11実施形態に係るフィルムコ
ンデンサを示す展開図である。
【符号の説明】
1 フィルムコンデンサ 2 メタライズドフィルム 3 フィルム 4 金属蒸着膜 6 縦マージン 8 電極区画部 10 ヒューズ形成部 12 領域分割マージン 14 電極部 16 ヒューズ接続部 18A〜18D ヒューズ部 20 溶着電極 W1〜W4 ヒューズ幅

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性のフィルムと、このフィルム上に
    形成された金属蒸着膜と、この金属蒸着膜を複数の領域
    に区画するための非蒸着部である領域分割マージンとを
    具備し、前記金属蒸着膜の少なくとも一部は、前記領域
    分割マージンによって複数の電極部とこれら電極部を相
    互に導通させるヒューズ部とに区画されており、前記各
    ヒューズ部の幅は少なくとも2種以上に異なっているこ
    とを特徴とするコンデンサ用メタライズドフィルム。
  2. 【請求項2】 絶縁性のフィルムと、このフィルム上に
    形成された金属蒸着膜と、この金属蒸着膜を複数の領域
    に区画するための非蒸着部である領域分割マージンとを
    具備し、前記金属蒸着膜の少なくとも一部は、前記領域
    分割マージンによって複数の電極部とこれら電極部を相
    互に導通させるヒューズ部とに区画されており、前記各
    ヒューズ部の溶断電流値は少なくとも2種以上に設定さ
    れていることを特徴とするコンデンサ用メタライズドフ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 前記各ヒューズ部の幅は0.05〜5m
    mの範囲内で少なくとも2種以上に異なっており、前記
    ヒューズ幅の最大値は、最小値の1.5〜10倍である
    ことを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ用メタラ
    イズドフィルム。
  4. 【請求項4】 前記電極部は、前記フィルムの幅方向に
    複数並んで形成されていることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載のコンデンサ用メタライズドフィル
    ム。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のされた
    コンデンサ用メタライズドフィルムを第1のコンデンサ
    用メタライズドフィルムとし、この第1コンデンサ用メ
    タライズドフィルムと、絶縁性のフィルム上に金属蒸着
    膜を形成してなる第2のコンデンサ用メタライズドフィ
    ルムとを巻回または積層し、前記第1コンデンサ用メタ
    ライズドフィルムの金属蒸着膜を第1端子に接続し、前
    記第2コンデンサ用メタライズドフィルムの金属蒸着膜
    を第2端子に接続したことを特徴とするフィルムコンデ
    ンサ。
JP31235796A 1996-11-22 1996-11-22 フィルムコンデンサおよびコンデンサ用メタライズドフィルム Withdrawn JPH10154630A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31235796A JPH10154630A (ja) 1996-11-22 1996-11-22 フィルムコンデンサおよびコンデンサ用メタライズドフィルム
TW086116840A TW347540B (en) 1996-11-22 1997-11-11 Film condenser and metalized film
US08/972,994 US6040038A (en) 1996-11-22 1997-11-19 Film condenser and metalized film
DE19751543A DE19751543A1 (de) 1996-11-22 1997-11-20 Folienkondensator und metallisierte Folie
KR1019970062200A KR100282480B1 (ko) 1996-11-22 1997-11-22 박막콘덴서및금속피복된박막
US09/528,832 US6251503B1 (en) 1996-11-22 2000-03-20 Film condenser and metalized film

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31235796A JPH10154630A (ja) 1996-11-22 1996-11-22 フィルムコンデンサおよびコンデンサ用メタライズドフィルム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10154630A true JPH10154630A (ja) 1998-06-09

Family

ID=18028281

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31235796A Withdrawn JPH10154630A (ja) 1996-11-22 1996-11-22 フィルムコンデンサおよびコンデンサ用メタライズドフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10154630A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009094543A (ja) * 2009-02-02 2009-04-30 Panasonic Corp 金属化フィルムコンデンサ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009094543A (ja) * 2009-02-02 2009-04-30 Panasonic Corp 金属化フィルムコンデンサ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3870932B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ
WO2007125986A1 (ja) フィルムコンデンサ
US4694377A (en) Segmented capacitor
JP2007103534A (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JP2006286988A (ja) 金属化フィルムコンデンサ
US6040038A (en) Film condenser and metalized film
JP3454043B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JP5647400B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JPH10154630A (ja) フィルムコンデンサおよびコンデンサ用メタライズドフィルム
JP2009164328A (ja) 金属化フィルムコンデンサ
WO2019142561A1 (ja) フィルムコンデンサ
JP6330139B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JP3935561B2 (ja) 金属化フィルムコンデンサ
CA1042996A (en) Windable series-parallel resistance-capacitance network
EP0966747A1 (en) High energy density capacitor films and capacitors made therefrom
JP2004095604A (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JPH10308323A (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JP6614558B2 (ja) 金属化フィルム及び金属化フィルムコンデンサ
JPH0982562A (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JPH10154631A (ja) フィルムコンデンサおよびコンデンサ用メタライズドフィルム
JP2000012368A (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JP2006286987A (ja) 金属化フィルムコンデンサ
JPH10154635A (ja) フィルムコンデンサおよびコンデンサ用メタライズドフィルム
JP2004039910A (ja) 積層型金属化フィルムコンデンサ
JPH09283366A (ja) コンデンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040203