JPH10153555A - 光散乱トモグラフ装置および観察方法 - Google Patents
光散乱トモグラフ装置および観察方法Info
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- JPH10153555A JPH10153555A JP31063696A JP31063696A JPH10153555A JP H10153555 A JPH10153555 A JP H10153555A JP 31063696 A JP31063696 A JP 31063696A JP 31063696 A JP31063696 A JP 31063696A JP H10153555 A JPH10153555 A JP H10153555A
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Abstract
ビジコンカメラ30により撮像する。この際、ビジコン
カメラ30では、非焦点下の散乱像を撮像する。そし
て、得られた散乱像をコンピュータ50が取り込み、フ
ーリエ変換することによって、被測定試料10中の散乱
体の形状を得る。
Description
結晶などの被測定試料中の散乱体を観察する光トモグラ
フ装置および観察方法、特に非焦点下での散乱光を検出
するものに関する。
ン結晶等により欠陥のないものが要求されるようになっ
てきている。例えば、シリコン結晶中に存在する析出物
は、酸化膜の耐圧劣化を生ずる原因となる。そこで、こ
の析出物の構造について各種の研究が行われている。
の種類に分類できるが、LSTD(Light Scattering M
ethod)により検出できる欠陥とその構造が当面の課題
となっている。そして、このLSTDの形状は、FIB
(Focused Ion Beam)などにより成形した後、透過型電
子顕微鏡TEM(Transmission electron microscope)
により観察している。
中の析出物の観測が行われているが、上述のようにTE
Mによる観測までに複雑な過程を経なければならず、そ
の観測が非常に大変な作業となるという問題点があっ
た。
散乱光から結晶欠陥を検出する方法も従来から知られて
いる。この光散乱法によれば、被測定試料を非破壊で、
効率的な欠陥の検出が行える。しかし、この光散乱法
は、赤外線の波長より小さい欠陥の存在を検出すること
はできるが、欠陥の形状は観測できない。これは、光学
系の限界と、焦点下における像の空間分解能に限界があ
るからである。
どを検出できる装置が望まれていた。本発明は、この課
題に鑑みなされたものであり、散乱光を検出すること
で、結晶中の析出物などの形状を観測できる光散乱トモ
グラフ装置および観察方法を提供することを目的とす
る。
に存在する散乱体の形状を検出する光散乱トモグラフ装
置であって、被測定試料に光線を照射する光照射手段
と、被測定試料により散乱された散乱光を集光する光学
手段と、この光学手段からの光を非焦点下で検出する検
出手段と、この検出手段で検出した散乱像に基づいて、
散乱体の形状を演算算出する演算手段と、を有すること
を特徴とする。
線を照射したときに発生する散乱光を検出する。従っ
て、検出を非破壊、非接触で行うことができる。また、
環境の影響も受けずに測定が行えるため、結晶の欠陥な
どの被測定試料中に存在する散乱体の形状をその状態を
乱すことなく検出することができる。
得た場合には、光学系の限界と焦点下での空間分解能の
制約から散乱体の形状を検出することはできない。とこ
ろが、本発明では、非焦点下で散乱像を検出する。この
非焦点下での散乱像は、散乱体の形状と一定の関係があ
る。本発明では、この関係に基づいて、散乱体の形状を
演算算出する。これによって、光散乱トモグラフ装置に
より、被測定試料中に存在する散乱体の形状を認識する
ことができる。
をフーリエ変換して散乱体の形状を演算算出することを
特徴とする。散乱像と散乱体の形状の間には、フーリエ
変換と逆フーリエ変換の関係がある。従って、得られた
散乱像をフーリエ変換することで、散乱体の形状を得る
ことができる。なお、このようにして得た散乱体の形状
は、TEMによって観察した散乱体の形状とよく一致し
た。
する散乱体が、結晶中に存在する析出物であることを特
徴とする。Si結晶などの結晶欠陥の検査は、半導体装
置の製造の上で非常に重要である。本発明における光散
乱トモグラフ装置により、結晶中の析出物の散乱光か
ら、散乱体の形状を観察することができる。
散乱体の形状を検出する光散乱トモグラフ観察方法であ
って、被測定試料に光線を照射し、被測定試料から散乱
される散乱光の像を非焦点下で得、得られた像につい
て、フーリエ変換を施し、被測定試料中に存在する散乱
体の形状についての像を得ることを特徴とする。
(以下、実施形態という)について、図面に基づいて説
明する。
乱トモグラフ装置の構成を示す。被測定試料10は、X
YZ移動ステージ12上に設置される。被測定試料10
は、アニールされたSi結晶などである。また、XYZ
ステージ12は、その上面に被測定試料を載置固定し、
XYZの3軸方向に移動可能である。
側方に設置され、被測定試料10にレーザ光を照射す
る。このレーザ光源20は、He−Neレーザであり、
波長1.15μmの赤外光を射出する。
の照射方向と直交する方向)には、ビジコンカメラ30
が配置されており、被測定試料10により散乱された光
が撮影される。このビジコンカメラ30は、Z軸方向に
移動可能となっており、被測定試料10からの距離が調
整できる。また、ビジコンカメラ30は、その入射部に
集光のためのレンズがあり、このレンズの後方に光電面
(光電変換素子の面)が位置している。そして、レンズ
からの撮像物の位置に応じて、レンズと光電面の距離を
調整し、光電面上に焦点下の像(散乱像)を結像させ、
これを電気信号変換し、映像信号として出力する。ここ
で、本実施形態では、光電面に焦点下の像を得ず、非焦
点下の像を得る。
は、ADコンバータ40を介し、コンピュータ50に入
力される。従って、コンピュータ50は、被測定試料1
0の散乱光による像をデータとして入手する。
れたデータに基づき、これに所定の演算処理を施し、デ
ータを変換し、被測定試料10中に存在する酸化析出物
などの散乱体の形状を得る。そして、得られた散乱体の
像は、モニタ52等に表示され、またプリンタなどに出
力される。
合、光散乱トモグラフ装置においては、ビジコンカメラ
30において、焦点下の散乱像を得る。しかし、光学系
の限界と焦点下での空間分解能の制約から焦点下の散乱
像からは散乱体の形状を認識することはできない。
る。すなわち、ビジコンカメラ30の光電面(photoele
ctric surface)とレンズとの距離を一定にして、散乱
体とレンズとの距離を増加させる。これによって、ビジ
コンカメラ30において得られる像は、非焦点下の散乱
像になる。
ことによって、さらに異なる像が得られる。これらの回
折波面(wave surface)と散乱体の形状は、フーリエ変
換と逆フーリエ変換の関係である。そこで、フーリエ変
換により、非焦点下の散乱像から散乱体の像を得る。
面と散乱体の形状の関係について、図2に基づいて説明
する。まず、ビジコンカメラ30のレンズの焦点距離を
fとしてレンズと光電面の距離をL2、散乱体(散乱
面)とレンズとの距離をL1とすると、次式が成り立
つ。
に、像点は光電面からレンズの方向に移動する。すなわ
ち、レンズから像点までの距離は、L2からL2’に変化
し、ΔL2=L2−L2’だけ像点がレンズ側に移動す
る。
レンズの前面での波面h-(x,y)は、フラウンホー
ファー(Fraunhofer)回折の近似を用い、次式により与
えられる。
(x,y)とすると、次式で与えられる。
面と、x0,y0平面で、各々次式で示される波面を形成
する。
るg(x0’,y0’)とh+(x,y)、式(5)にお
けるg(x0,y0)と、g’(x0’,y0’)は、フー
リエ変換と逆フーリエ変換の関係にある。
と、f(xi,yi)が解析的に求められ、従って散乱体
の形状が得られる。
が、振幅|g(x0,y0)|であり、g(x0,y0)の
位相情報は失われる。そこで、この位相を図3に示す手
順で取り戻す。
を代入してg’(x0’,y0’)を計算する(S1)。
次に、g’(x0’,y0’)より、g(x0,y0)を計
算する(S2)。S2で得られたg(x0,y0)の位相
と元の振幅|g(x0,y0)|より、g’(x0’,
y0’)を計算する(S3)。次に、得られたg’
(x0’,y0’)を用いてg(x0,y0)を計算する
(S4)。そして、g’(x0’,y0’)の振幅と位相
が1%以内の変化かを判定する(S5)。この判定で、
NOの場合は、解が収束していないため、S3に戻り、
S4の判定でYESになる(収束する)まで、計算を繰
り返す。このようにして、位相情報を取り戻すことがで
きる。
0゜Cで4時間アニールし、連続して950゜Cで6時
間から18時間アニールを行ったものと、1050゜C
で8時間から64時間アニールしたものを被測定試料1
0として使用した。また、ビジコンカメラ30として、
商品名HAMAMATU C−1000赤外ビジョンカ
メラを使用した。このビジコンカメラ30は、光電面の
サイズ10×10mm,画素数512×512であっ
た。XYZステージ12を調整することで、散乱体のイ
メージが画像の中心になるように移動した。そして、A
Dコンバータ40で8ビットのデジタルデータに変換
し、これを40×40画素のサイズでコンピュータ50
に取り込む。そして、上述のような演算処理を行い、散
乱体の形状を算出し、これをモニタ52に表示した。な
お、散乱体とレンズの距離は、光電面が焦点となる位置
に比べ、30μm増加した距離としておいた。
られた像から、散乱体像が得られる。そこで、得られた
散乱体像に基づいて、近似しない式を使用して、回折像
を計算してみた。計算によって得られた回折像は、ビジ
コンカメラで得られた像とよく一致しており、計算によ
り求められた散乱体像が正しいことが確認された。
測定を行い、散乱体像を得た。得られた散乱体像は、 (i)円形状、同心円状、平行四辺形状 (ii)六角形状(中心に強い散乱体を含む) (iii)正方形 のように類別された。
アニールの温度、アニール時間等によって異なり、その
大きさな数10nm〜1μmであった。しかし、いずれ
の場合においても得られた散乱体像は、TEMによる観
測結果と一致していた。
ル温度950゜Cだけで観測でき、約100nmの大き
さであった。また、アニール時間を長くすると、散乱体
は約100nmから1μmの大きさにまで成長し、強い
散乱体を中心に持った。
のアニールによって生じる酸化析出物等の微小欠陥の形
状観測に、TEMと同様に使用できることが分かった。
特に本実施形態の装置によれば、被測定試料を非破壊お
よび非接触で観察できる。また、測定が環境に影響され
ることもない。従って、欠陥の状態を乱すことなく観察
が行える。
体像は、そのエッジがシャープでない。これは、f(x
i,yi)の計算をする際に、サンプリングしたデータを
回折像の40×40画素に限定したためと、計算の根拠
となる画素間隔が十分小さくなかったからと考えられ
る。サンプリング数を大きくし、計算の根拠となる画素
間隔を小さくすることによって、よりシャープな散乱体
像が得られると考えられる。
定試料から空気中に射出する際の屈折の効果を考慮して
いない。よって、散乱体のサイズが実際のサイズと多少
異なったものと考えられる。光散乱トモグラフ装置は、
90゜散乱の測定装置を利用している。従って、図4に
示す各点からの散乱光は、x方向とz方向に位相差を生
じる。
向の位相を引くことにより、z方向の位相分布が得られ
る。従って、散乱体の高さ方向(z方向)の情報が得ら
れる。そこで、このz方向の位相情報と、射出光に対す
る屈折の影響を考慮することにより、より正確な形状
(特にサイズ)を得ることができる。
乱トモグラフによれば、検出を非破壊、非接触で行うこ
とができる。また、環境の影響も受けずに測定が行える
ため、結晶の欠陥などの被測定試料中に存在する散乱体
の形状をその状態を乱すことなく検出することができ
る。
る。
ザ光源、30 ビジコンカメラ、40 ADコンバー
タ、50 コンピュータ、52 モニタ。
Claims (4)
- 【請求項1】 被測定試料中に存在する散乱体の形状を
検出する光散乱トモグラフ装置であって、 被測定試料に光線を照射する光照射手段と、 被測定試料により散乱された散乱光を集光する光学手段
と、 この光学手段からの光を非焦点下で検出する検出手段
と、 この検出手段で検出した散乱像に基づいて、散乱体の形
状を演算算出する演算手段と、 を有することを特徴とする光散乱トモグラフ装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の装置において、 上記演算手段は、散乱像をフーリエ変換して散乱体の形
状を演算算出することを特徴とする光散乱トモグラフ装
置。 - 【請求項3】 請求項1または2に記載の装置におい
て、 上記被測定試料中に存在する散乱体は、結晶中に存在す
る析出物であることを特徴とする光散乱トモグラフ装
置。 - 【請求項4】 被測定試料中に存在する散乱体の形状を
検出する光散乱トモグラフ観察方法であって、 被測定試料に光線を照射し、 被測定試料から散乱される散乱光の像を非焦点下で得、 得られた像について、フーリエ変換を施し、被測定試料
中に存在する散乱体の形状についての像を得ることを特
徴とする光散乱トモグラフ観察方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31063696A JP3667904B2 (ja) | 1996-11-21 | 1996-11-21 | 光散乱トモグラフ装置および観察方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31063696A JP3667904B2 (ja) | 1996-11-21 | 1996-11-21 | 光散乱トモグラフ装置および観察方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10153555A true JPH10153555A (ja) | 1998-06-09 |
JP3667904B2 JP3667904B2 (ja) | 2005-07-06 |
Family
ID=18007646
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31063696A Expired - Lifetime JP3667904B2 (ja) | 1996-11-21 | 1996-11-21 | 光散乱トモグラフ装置および観察方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3667904B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006080271A1 (ja) * | 2005-01-31 | 2006-08-03 | Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. | シリコン単結晶ウエーハの結晶欠陥の評価方法 |
JP2007064678A (ja) * | 2005-08-29 | 2007-03-15 | Ratoc System Engineering Co Ltd | 試料の内部構造検出装置およびその方法 |
JP2008513742A (ja) * | 2004-09-17 | 2008-05-01 | ディー.バイス サイエンティフィック インコーポレーテッド | 直接像の技術を使用した平面の媒質の光学検査 |
-
1996
- 1996-11-21 JP JP31063696A patent/JP3667904B2/ja not_active Expired - Lifetime
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JP2008513742A (ja) * | 2004-09-17 | 2008-05-01 | ディー.バイス サイエンティフィック インコーポレーテッド | 直接像の技術を使用した平面の媒質の光学検査 |
US8040502B2 (en) | 2004-09-17 | 2011-10-18 | Wdi Wise Device Inc. | Optical inspection of flat media using direct image technology |
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JP2007064678A (ja) * | 2005-08-29 | 2007-03-15 | Ratoc System Engineering Co Ltd | 試料の内部構造検出装置およびその方法 |
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JP3667904B2 (ja) | 2005-07-06 |
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