JPH10153340A - エアーコンディショナーのアタッチメント - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 既設のエアコンの吹き出し空気の不快臭を緩
和解消し、消臭されあるいは香り付けされた空気を室内
に戻し入れることができる取り付け容易なアタッチメン
トを提供する。 【解決手段】 アタッチメント１を、エアコンＡの送風
開口部Ｂを覆うとともに、裏面に不快臭防止通気性フィ
ルター13が装着されたカバー部材２と、このカバー部材
２の上下端縁に起伏回動自在に枢着されてエアコンＡの
送風開口部Ｂの周縁上下部に着脱可能に取り付けられる
フラップ部材７、８とによって構成し、このアタッチメ
ント１のカバー部材２をエアコンＡの送風開口部Ｂの前
面側に取り付けることによってエアコンＡの送風開口部
Ｂからの吹き出し空気が上記高通気性フィルター13を通
して室内に放出されるようになした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、エアーコンディシ
ョナー（以下エアコンという）のアタッチメント、詳し
くはエアコンから送り出される空気（温風や冷風）や室
内空気の不快な臭気をなくすためのエアコン用のアタッ
チメントに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】居住環境や作業環境の向上にともない部
屋毎にエアコンが設備され、夏は冷房、冬は暖房という
快適な環境で生活や仕事が行われている。多くのエアコ
ンは、室内の空気をフィルターを通して採り入れて熱交
換し、再び送風開口部から温風または冷風として室内に
送り出されるようになっている。そのため多数の人々が
集合している室内（部屋内）においては、汗臭や煙草臭
を含む汚れた室内空気が一旦エアコンにフィルターを通
して吸入され、熱交換された空気が再度室内に放出され
るが、エアコン自体に消臭機能を有していないことか
ら、汗臭や煙草臭はそのまま放出され、室内温度は快適
に保持できるが臭気が消去されないために不快な環境と
なる。従来この臭気による不快感を緩和するため、室内
に消臭機能や芳香機能を備えた各種の装飾物を設置して
いる。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら室内空気
の臭気による不快感を消臭機能や芳香機能を備えた装飾
物でもって緩和する方法は、これらの装飾物の設置場所
が部屋の利用状況から必然的に部屋のコーナーや壁面側
に特定され、したがってエアコンの使用中においては装
飾物の設置場所の空気の流動がきわめて少なく、その消
臭や芳香の効果は殆ど拡散されないことから設置場所近
傍の臭気が解消されるに留まり、部屋全体の臭気を緩和
解消することは困難である。

【０００４】本発明は、エアコンによる温度調和された
空気の流動範囲から発生した汗臭や煙草臭などの臭気を
効果的に除去して部屋内に送り出すことができるエアコ
ンのアタッチメントを提供するものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の請求項１に記載
のエアコンのアタッチメントは、エアコンの送風開口部
を覆うカバー部材と、このカバー部材の上下端縁に上下
回動自在に枢着されてエアコン送風開口部の周縁上下部
に着脱自在に取り付けられるフラップ部材とからなり、
上記カバー部材には全面にわたって通気口が設けられて
いるとともに、この通気口に重ね合わせて上記カバー部
材の内面に不快臭防止通気性フィルターを装着している
ことを特徴とする。

【０００６】又、請求項２に記載のエアコンのアタッチ
メントは、請求項１に記載のエアコンのアタッチメント
において、カバー部材が上端縁から下端縁に向かって凸
円弧状に湾曲していることを特徴とする。

【０００７】

【作用】請求項１に記載のエアコンのアタッチメント
は、エアコンの送風開口部を覆うカバー部材の内面に不
快臭防止通気性フィルターが装着されているので、エア
コンの送風開口部から吹き出した風は、カバー部材の内
面に装着された不快臭防止通気性フィルターを通過した
上で室内に放出される。即ち、エアコンから吹き出した
不快臭を含む風は、不快臭防止通気性フィルターが消臭
機能を有する場合には該不快臭は取り除かれた上で、
又、不快臭防止通気性フィルターが芳香機能を有する場
合には、該不快臭の臭いを抑える芳香と共に室内に放出
される。

【０００８】又、カバー部材の上下端部に配設されたフ
ラップ部材は上下回動自在に枢着されているので、装着
されるエアコンの表面形状に対応させて種々の方向に無
段階に調節することができ、メーカー毎に規格の異なる
エアコンの送風開口部の配置状態に臨機応変に対応する
ことができる。

【０００９】請求項２に記載のエアコンのアタッチメン
トは、カバー部材が上端縁から下端縁に向かって凸円弧
状に湾曲しているので、送風開口部から前方に一定の間
隔を置いて装着することができ、従って、送風開口部に
風向き調節羽根が突出している場合であっても、該羽根
の動きを妨げることなく、このエアコンのアタッチメン
トを送風開口部に適切に装着することができる。特に、
エアコンの送風開口部が角部に配設されている場合は、
その角部形状に沿った形で装着することができるので、
外見上体裁良く装着することができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例のも
とづき図面を参照しながら説明すると、図１はエアコン
のアタッチメントをエアコンへ取り付けた状態を示した
部分破断斜視図であって、エアコンのアタッチメント１
は、エアコンＡの送風開口部Ｂを覆うカバー部材２と、
このカバー部材２の上下端縁に上下回動自在に枢着され
てエアコンＡの送風開口部Ｂの周縁上下部に着脱可能に
取り付けられるフラップ部材７、８とからなり、上記カ
バー部材２には、全面にわたって通気口４が設けられて
いるとともに、この通気口４に重ね合わせて上記カバー
部材２の内側に不快臭防止通気性フィルター13を装着し
ていることを特徴とする。

【００１１】上記エアコンのアタッチメントを構成して
いる各部材を具体的に説明すると、カバー部材２は横長
長方形状の上下枠部2a、2bの両側端間に前方に向かって
凸円弧状に湾曲してなる側枠部2c、2cを夫々一体的に設
けてなる正面横長矩形状枠に形成されていると共に、こ
の枠内に上下端が上記上下枠部2a、2bの対向端面に連設
している数本の縦桟3aと、両側端が上記両側枠部2c、2c
の対向面間に連設している複数本の横桟3bとからなる格
子枠３を一体に設けてあり、この格子枠３の縦桟3aと横
桟3bとで囲まれた空間部によって多数個の通気口４を形
成してなるものである。なお、格子枠３は上記両側枠部
2c、2cと同じく、上記上下枠部2a、2bから前方に向かっ
て凸円弧状に湾曲しているものである。

【００１２】さらに、上記上下枠部2a、2bの両側端に一
体に連設している両側枠部2c、2cの上下端には上下枠部
2a、2bからそれぞれ後方に向かって突出した上下耳片部
５、６を設けてあり、これらの上下耳片部５、６には上
記上下フラップ部材７、８の両側端に突設している短軸
９、９の取付孔10、10が穿設されている。また、両側枠
部2c、2cの上端後部間と下端後部間とに挟持バー11、12
を固着してあり、これらの挟持バー11、12と上記上側枠
部2aの下端部後面及び下側枠部2bの上端部後面とで後述
するフィルターの上下端をそれぞれ着脱自在に挟持させ
るように構成している。

【００１３】上下フラップ部材７、８は上記両側枠部2
c、2cの対向面間に介入可能な長さを有する横長長方形
状の板材からなり、その前面両側端部に側壁部7a、7a、
8a、8aを一体に設けて該側壁部7a、8aの外側面中央部に
上記短軸９を突設している。そして、上側フラップ部材
７はその短軸９、９を上記カバー部材２における両側枠
部2c、2cの上側耳片部５、５に穿設している縦長楕円形
状の取付孔10、10にそれぞれ起伏回動自在に嵌合させて
あり、同様に、下側フラップ部材８はその短軸９、９を
上記カバー部材２における両側枠部2c、2cの下側耳片部
６、６に穿設している取付孔10、10にそれぞれ起伏回動
自在に嵌合させている。従って、これらの上下フラップ
部材７、８は短軸９、９を中心として上下方向に起伏回
動自在に構成されている。

【００１４】13はこのカバー部材２における上記格子枠
３の裏面に全面的に装着した一定厚みを有する矩形状の
不快臭防止通気性フィルターであり、該不快臭防止通気
性フィルター13を構成する基材としては、ポリウレタン
やゴムなどの連続発泡シートからなるものが好ましい。
該基材に消臭剤や芳香剤等の不快臭防止剤を例えばスプ
レーでもって噴霧したり、消臭剤や芳香剤等の不快臭防
止剤が溶解した溶剤中に該基材を浸漬したりすることに
より、基材に消臭機能や芳香機能等の不快臭防止機能を
付与し、不快臭防止剤を付着させた通気性フィルターと
するのが好ましい。

【００１５】上記消臭剤としては市販の製品から特に汗
臭と煙草臭の消去に有効な、例えば、よもぎ、ひのき、
つばき等の植物からの抽出されたエキスのアルコール溶
液あるいはエタノール溶液などを選んで適用するとよ
く、また芳香剤としては、柑橘香や薔薇、ジャスミンな
どの花香りの放散するものを使用すればよい。

【００１６】エアコンのアタッチメント１のエアコンＡ
への取り付けは、面ファスナーを利用するのが好まし
い。即ち、図４に示しているように、上下のフラップ部
材７、８の底面14、14に、裏面に粘着剤層を備えた雄型
面ファスナー15、15を接着し、その係合フック面に、裏
面に粘着剤層を備えた雌型面ファスナー16、16の係合ル
ープ面を対接して接合したのち、カバー部材２の通気口
４をエアコンＡの送風開口部Ｂに対向させながら雌型面
ファスナー16の粘着剤層をエアコンＡの送風開口部Ｂの
周縁上下部に接着させることによってエアコンＡにアタ
ッチメント１を取り付けるとよい。

【００１７】このように面ファスナー15、16を利用して
エアコンＡにアタッチメント１を取り付けることによっ
て、不快臭防止通気性フィルター13の消臭機能や芳香機
能が低下したときに、該不快臭防止通気性フィルター13
の交換や、消臭機能や芳香機能の回復を円滑に行うこと
ができる。

【００１８】即ち、図４の破線で示しているように、ア
タッチメント１の一方のフラップ部材７をエアコンＡか
ら離脱させて不快臭防止通気性フィルター13を外側方へ
露出させて、不快臭防止通気性フィルター13への消臭剤
や芳香剤のスプレー補給又は不快臭防止通気性フィルタ
ー13の交換を円滑に行うことができる。なお、上記面フ
ァスナー15、16に代えて両面粘着性テープを使用しても
同様な効果が得られることは勿論である。

【００１９】上記実施例においては、カバー部材２の上
下耳片部５、６に穿設された透孔９、９は縦長楕円形状
をなしているが、図５に示しているように、この透孔
９、９を真円形状としてもよい。

【００２０】なお、上記実施例においては、エアコンの
アタッチメントを送風開口部が角部に形成されたエアコ
ンＡに装着し、上部フラップ部材７がエアコンＡの前面
に、下部フラップ部材８がエアコンＡの下面に取り付け
られた場合を説明したが、エアコンのアタッチメント１
は、上下フラップ部材７、８を共にエアコンＡの前面に
取り付け、前面に送風開口部Ｂが形成されたエアコンＡ
に装着され使用されてよいのはいうまでもない。

【００２１】

【発明の効果】このように請求項１に記載のエアコンの
アタッチメント１は、エアコンＡの送風開口部Ｂを覆う
カバー部材２と、このカバー部材２の上下端縁に上下回
動自在に枢着されてエアコンＡの送風開口部Ｂの周縁上
下部に着脱可能に取り付けられるフラップ部材７、８と
からなり、上記カバー部材２には、全面にわたって通気
口４が設けられているとともに、この通気口４に重ね合
わせて上記カバー部材２の内側に不快臭防止通気性フィ
ルター13を装着していることを特徴とするので、前記し
ているように既設のエアコンＡの送風開口部Ｂに容易に
取り付けることができる。

【００２２】そして、本発明のエアコンのアタッチメン
ト１をエアコンＡの送風開口部Ｂの周縁外側に取り付け
て使用することによって、汗臭や煙草臭を含む汚れた室
内空気が一旦エアコンにフィルターを通して吸入され、
熱交換されて再度室内に放出される空気の不快な臭気が
不快臭防止通気性フィルターの通過時に緩和消去されて
快適な室内環境を維持することができる。即ち、不快臭
防止通気性フィルター13に消臭剤が添加されている場合
には不快な臭気を消去して室内に還流させることがで
き、また抗菌性を有した消臭剤が添加されている場合に
は不快な臭気とともに空気中の細菌をも除去して室内に
戻し入れることができる。

【００２３】さらに不快臭防止通気性フィルター６に芳
香剤や芳香消臭剤が添加されている場合には不快な臭気
が緩和されて優しい香りを含んだ快適な空気を室内に還
流させることができるなど、簡単な構造ではあるが室内
環境の改善に多大の効果を発揮する。

【００２４】次に、請求項２に記載のエアコンのアタッ
チメントは、請求項１に記載のエアコンのアタッチメン
トにおいて、上記カバー部材２が上端縁から下端縁に向
かって凸円弧状に湾曲しているので、カバー部材２がエ
アコンＡの送風開口部Ｂと間隔をおいて取り付けられ、
エアコンＡの送風開口部Ｂに設けられた風向き調整羽根
の作動を阻害することがない。

【００２５】最後に、請求項１のエアコンのアタッチメ
ントにおいて、フラップ部材７、８の短軸９に嵌合する
取付孔10を縦長楕円形状の長孔となしておけば、図４の
破線で示しているように、単軸９、９を取付孔10、10に
沿って摺動させることにより、フラップ部材７、８間の
間隔を任意に調節することができ、メーカー毎に大きさ
の異なる送風開口部Ｂ上下部の表面形状に円滑に対応す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】エアコンのアタッチメントの斜視図である。

【図２】アタッチメントのフラップ部材の部分省略斜視
図である。

【図３】カバー部材とフラップ部材との嵌合部を示した
部分斜視図である。

【図４】アタッチメントのエアコンの送風開口部への取
り付け状態を示した断面側面図である。

【図５】エアコンのアタッチメントの他の実施例を示し
た断面図である。

【符号の説明】

１ エアコンのアタッチメント ２ カバー部材 ４ 通気口 ７、８ フラップ部材 １３ 不快臭防止通気性フィルター Ａ エアコン Ｂ 送風開口部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 エアーコンディショナーの送風開口部を
   覆うカバー部材と、このカバー部材の上下端縁に上下回
   動自在に枢着されてエアーコンディショナー送風開口部
   の周縁上下部に着脱自在に取り付けられるフラップ部材
   とからなり、上記カバー部材には全面にわたって通気口
   が設けられているとともに、この通気口に重ね合わせて
   上記カバー部材の内面に不快臭防止通気性フィルターを
   装着していることを特徴とするエアーコンディショナー
   のアタッチメント。
2. 【請求項２】 上記カバー部材が上端縁から下端縁に向
   かって凸円弧状に湾曲していることを特徴とする請求項
   １に記載のエアーコンディショナーのアタッチメント。