JPH10153307A - 蓄熱式バーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼排ガス中のダストが除去でき、かつ設置
空間が少なくてすむ蓄熱式バ−ナを得る。 【解決手段】 交番燃焼する蓄熱式バ−ナにおいて、バ
−ナ２の気体通路２ａにサイクロン式ダスト捕集器３を
設け、このサイクロン式ダスト捕集器３中に蓄熱体６を
内蔵させた蓄熱式バ−ナである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、交番燃焼する蓄
熱式バ−ナ、特にダスト、スケ−ルの発生が多い炉に適
する蓄熱式バ−ナに関する。

【０００２】

【従来の技術】交番燃焼する蓄熱式バ−ナは、図４に示
すように、バ−ナ６１ａまたは６１ｂの気体通路６２ａ
または６２ｂ内に蓄熱体６３ａまたは６３ｂを配置した
バ−ナであり、例えば加熱炉６４の対向する炉壁６４ａ
および６４ｂに２本１対となって設けられ、バ−ナ６１
ａにより燃焼が行われているときには、バ−ナ６１ｂで
バ−ナ６１ａの燃焼によって発生した燃焼排ガスを排気
し、逆にバ−ナ６１ｂにより燃焼が行われているときに
は、バ−ナ６１ａでバ−ナ６１ｂの燃焼によって発生し
た燃焼排ガスを排気するというようにして使用される。
そして、１本のバ−ナにおける燃焼と燃焼排ガスの排気
は、一定時間毎（３０秒〜２分程度毎）に切り替えられ
る。

【０００３】上述した交番燃焼する蓄熱式バ−ナを詳述
すると、バ−ナ６１ａで燃焼を行うときには、燃焼用空
気が空気供給源（図示せず）より燃焼用空気供給バルブ
６５ａを経て、蓄熱体６３ａに送られる。バ−ナ６１ａ
で燃焼を行う前には燃焼排ガスが蓄熱体６３ａを通過し
ているので、燃焼排ガスの顕熱が蓄熱されている蓄熱体
６３ａを通過した燃焼用空気は高温に加熱されて、バ−
ナスロ−ト６６ａから炉６４内に噴出される。また、バ
−ナスロ−ト６６ａには、燃料供給源（図示せず）より
燃料供給バルブ６７ａを経て燃料が供給されており、前
記高温の燃焼用空気と混合されて燃焼する。なお、この
とき燃焼排ガス排気バルブ６８ａは閉じられている。
このように、バ−ナ６１ａで燃焼を行っているときに
は、バ−ナ６１ａの燃焼によって発生した燃焼排ガス
は、加熱炉６４内からバ−ナ６１ｂのバ−ナスロ−ト６
６ｂを通って蓄熱体６３ｂを通過し、燃焼排ガス排気バ
ルブ６８ｂを経て、炉外に排気される。そして、燃焼排
ガスが蓄熱体６３ｂを通過するときに、燃焼排ガスの保
有する顕熱が、蓄熱体６３ｂに蓄熱される。なお、この
とき燃焼用空気供給バルブ６５ｂおよび燃料供給バルブ
６７ｂは閉じられている。

【０００４】バ−ナ６１ａでの燃焼が前述したように一
定時間継続された後、バ−ナ６１ｂでの燃焼に切り替え
られるが、このときには、燃焼用空気供給バルブ６５ｂ
を経て、燃焼用空気が蓄熱体６３ｂに送られる。そし
て、蓄熱体６３ｂを通過した燃焼用空気は高温に加熱さ
れて、バ−ナスロ−ト６６ｂから炉６４内に噴出され
る。また、バ−ナスロ−ト６６ｂには、燃料供給源より
燃料供給バルブ６７ｂを経て燃料が供給されており、前
記高温の燃焼用空気と混合されて燃焼する。なお、この
とき燃焼排ガス排気バルブ６８ｂは閉じられている。

【０００５】このように、バ−ナ６１ｂで燃焼を行って
いるときには、バ−ナ６１ｂの燃焼によって発生した燃
焼排ガスは、加熱炉６４内からバ−ナ６１ａのバ−ナス
ロ−ト６６ａを通って蓄熱体６３ａを通過し、燃焼排ガ
ス排気バルブ６８ａを経て、炉外に排気される。そし
て、燃焼排ガスが蓄熱体６３ａを通過するときに、燃焼
排ガスの保有する顕熱が、蓄熱体６３ａに蓄熱される。
なお、このとき燃焼用空気供給バルブ６５ａおよび燃料
供給バルブ６７ａは閉じられている。

【０００６】蓄熱式バ−ナは、以上のように燃焼状態と
蓄熱状態とを交互に繰り返すので、高温の燃焼用空気が
得られ、燃焼効率のよいバ−ナである。

【０００７】なお、蓄熱体としては、単位容積当たりの
熱交換面積が大きく、流体通過面積が大きくて、流体通
過時の圧力損失の小さなもの、例えばハニカム等が適当
である。

【０００８】ところで、上述した蓄熱式バ−ナを被加熱
物からダストやスケ−ルが多量に発生する加熱炉に適用
する場合には、蓄熱過程において燃焼排ガス中に含まれ
るダスト等が蓄熱体に堆積され、部分的に蓄熱体を閉塞
させてしまい、長時間使用すると蓄熱体の熱交換効率が
低下したり、蓄熱体を通過する流体の圧力損失が増加す
る等の問題がある。

【０００９】また、このような問題を解消するために、
蓄熱体を定期的に交換して清掃したり、交換のための予
備の蓄熱体を準備したりする必要があり、設備費と保全
費の増大を招くという問題もある。

【００１０】そこで、蓄熱体の燃焼排ガス入口側にダス
ト除去装置を設置して、蓄熱体を通過する燃焼排ガス中
のダストを除去し、蓄熱体にダストが堆積されるのを防
止する蓄熱式バ−ナが、特開平６−２４１４２０号公報
に開示されている。

【００１１】この蓄熱式バ−ナは、図５に示すように、
バ−ナユニット７１のバ−ナ本管７２を流れる排ガスの
流れ方向にほぼ直交しかつバ−ナ本管７２の上方に蓄熱
体７５を配設する蓄熱室７４を設け、この蓄熱室７４の
排ガス導入側にサイクロン式ダスト捕集器７３を設けた
ものである。燃焼排ガスがサイクロン式ダスト捕集器７
３を通過中に、燃焼排ガス中のダストは重力により落下
し、サイクロン式ダスト捕集器７３の下部に設けたダス
ト回収槽７６に回収される。そして、回収されたダスト
７７は、定期的にダスト回収槽７６下部に設けた排出口
７６ａから排出される。一方、ダストが除去された燃焼
排ガスは、蓄熱体７５を通過して排気される。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開平６−２４１４２０号公報に開示された蓄熱式バ
−ナには、次のような問題点があった。すなわち、この
蓄熱式バ−ナにおいては、蓄熱室をバ−ナ本管と直交し
かつバ−ナ本管の上方に設けるので、上下方向に大きな
バ−ナ設置スペ−スを必要とするという問題点があると
ともに、燃焼排ガスを上方にしか抜き出すことができな
いので、配管設計上に制約があるという問題点があっ
た。

【００１３】この発明は、従来技術の上述のような問題
点を解消するためになされたものであり、燃焼排ガス中
のダストを、燃焼排ガスが蓄熱体に入る前に除去するこ
とができ、しかもバ−ナをコンパクトに構成することが
できる蓄熱式バ−ナを提供することを目的としている。

【００１４】

【課題を解決するための手段】この発明に係る蓄熱式バ
−ナは、交番燃焼する蓄熱式バ−ナにおいて、該蓄熱式
バ−ナの気体通路にサイクロン式ダスト捕集器を設け、
このサイクロン式ダスト捕集器中に前記蓄熱体を内蔵さ
せたものである。

【００１５】この蓄熱式バ−ナにおいては、バ−ナの気
体通路と、内筒と外筒とで構成されるダスト捕集器の内
筒と外筒間の気体通路とを直結するとともに、バ−ナの
気体通路を直進してきた燃焼排ガスが、ダスト捕集器の
気体通路を通過するときには、旋回流となるように構成
している。

【００１６】燃焼排ガス中のダストは、燃焼排ガスの流
れが旋回流となることによって遠心力を受け、旋回して
いる時間の間に、自重により下方に落下する。

【００１７】燃焼排ガスの流れが旋回流を継続している
間に、燃焼排ガス中のダストは、上記のようにして徐々
に分離されていく。

【００１８】このようにして、ダストが除去された燃焼
排ガスは、ダスト捕集器の内筒を通り、内筒に接続され
た給排気管を通って排気される。そして、内筒には蓄熱
体が設けられているので、燃焼排ガスの保有する顕熱
は、蓄熱体に蓄熱される。

【００１９】この蓄熱式バ−ナで燃焼するときには、燃
焼用空気が前記給排気管からダスト捕集器の内筒に設け
た蓄熱体を通って供給される。そして、燃焼用空気が蓄
熱体を通過するときに、蓄熱体に蓄熱された熱エネルギ
−により、高温に加熱される。

【００２０】なお、ダスト捕集器の下部には、ダスト回
収部が設けられており、落下してきたダストはこのダス
ト回収部に一旦回収された後、回収部に設けられた排出
口から定期的に排出される。

【００２１】本発明の蓄熱式バ−ナは上述のようにして
燃焼排ガス中のダストを除去することができるので、蓄
熱体がダストにより詰まることはない。

【００２２】また、蓄熱体をダスト捕集器中に内蔵して
いるので、上下方向の設置スペ−スが少なくてすみ、か
つ燃焼排ガスを上下いずれの方向にも引き抜くことがで
きる。

【００２３】

【発明の実施の形態】本発明の第１の実施の形態の蓄熱
式バ−ナを、図１（ａ）および（ｂ）により説明する。
この蓄熱式バ−ナは、燃焼排ガスを下方に引き抜くよう
にしたものである。

【００２４】図１（ａ）はこの蓄熱式バ−ナの平面図、
図１（ｂ）はこの蓄熱式バ−ナの側面図である。

【００２５】この蓄熱式バ−ナ１は、バ−ナ２の流体通
路２ａに直結して、サイクロン式ダスト捕集器３が設け
られている。このサイクロン式ダスト捕集器３は、内筒
４と外筒５とから構成され、内筒４内には蓄熱体６が配
置されている。

【００２６】なお、内筒４の下端は端板４ｂで閉鎖され
ており、同様に外筒５の上端も端板５ａで閉鎖されてい
る。

【００２７】サイクロン式ダスト捕集器３の内筒４と外
筒５とで構成される空間７は、流体通路となっており、
バ−ナ２の流体通路２ａを通過した燃焼排ガスが、この
流体通路７に導入されるようになっている。

【００２８】燃焼排ガスの流れは、バ−ナ２の流体通路
２ａを通過しているときには直進流であるが、サイクロ
ン式ダスト捕集器３の流体通路７に流入する際に、円周
形状の流体通路７の接線方向に向かって流入するので、
燃焼排ガスの流れは流体通路７内では旋回流となる。そ
して、燃焼排ガスの流れが旋回流となったことにより、
燃焼排ガス中のダストには遠心力が作用し、ダストは外
筒５の内周面に向かって引き寄せられ、内周面に当たっ
て浮遊力を失い、自重により落下して外筒５下部に設け
たダスト回収部８に回収される。そして、ダスト回収部
８に回収されたダストの量が一定量になるたびに、ダス
ト回収部８の下部に設けたダスト排出用蓋９を開いて、
ダストを排出する。

【００２９】一方、ダストが除去された燃焼排ガスは、
サイクロン式ダスト捕集器３の流体通路７を旋回流を描
きながら上昇し、内筒４の上端の開口４ａから内筒４に
流入する。内筒４には蓄熱体６が設けられているので、
燃焼排ガスがこの蓄熱体６を通過するときに、燃焼排ガ
スの保有する顕熱が蓄熱体６に蓄熱される。

【００３０】蓄熱体６を通過した燃焼排ガスは、内筒４
に接続された給排気管１０を通って、外部に排気され
る。

【００３１】この蓄熱式バ−ナで燃焼するときには、前
記給排気管１０を通してサイクロン式ダスト捕集器３の
内筒４に燃焼用空気を供給する。燃焼用空気は内筒４内
の蓄熱体６を通過するときに、蓄熱体６に蓄熱されてい
る熱エネルギ−により高温に加熱され、サイクロン式ダ
スト捕集器３の外筒５を経て、バ−ナ２の流体通路２ａ
を通過してバ−ナ２に供給される。そして、燃料供給口
１１から供給される燃料と混合されて燃焼する。

【００３２】この蓄熱式バ−ナは、上述したように燃焼
排ガス中のダストを蓄熱体６の入側で除去するので、蓄
熱体６がダストで詰まることがなく、蓄熱体６の取り替
えピッチを長くすることができるとともに、蓄熱体６の
予備品も少なくすることができる。したがって、保全費
および設備費を低減することができる。

【００３３】また、蓄熱体６をサイクロン式ダスト捕集
器３の内筒４内は配置しているので、設置スペ−ス、特
に上下方向の設置スペ−スが少なくてすみ、種々の条件
の炉に容易に適用することができる。さらには、配管設
計上、燃焼排ガスを下方にしか抜き出すことができない
場合に使いやすいという効果がある。

【００３４】次に、本発明の第２の実施の形態の蓄熱式
バ−ナを、図２（ａ）および（ｂ）により説明する。こ
の蓄熱式バ−ナは、燃焼排ガスを上方に引き抜くように
したものである。

【００３５】図２（ａ）はこの蓄熱式バ−ナの平面図、
図２（ｂ）はこの蓄熱式バ−ナの側面図である。

【００３６】この蓄熱式バ−ナ２１は、バ−ナ２２の流
体通路２２ａに直結して、サイクロン式ダスト捕集器２
３が設けられている。このサイクロン式ダスト捕集器２
３は、内筒２４と外筒２５とから構成され、内筒２４内
には蓄熱体２６が配置されている。

【００３７】なお、内筒２４の上端は端板２４ａで閉鎖
されており、同様に外筒２５の上端も端板２５ａで閉鎖
されている。

【００３８】サイクロン式ダスト捕集器２３の内筒２４
と外筒２５とで構成される空間２７は、流体通路となっ
ており、バ−ナ２２の流体通路２２ａを通過した燃焼排
ガスが、この流体通路２７に導入されるようになってい
る。

【００３９】燃焼排ガスの流れは、バ−ナ２２の流体通
路２２ａを通過しているときには直進流であるが、サイ
クロン式ダスト捕集器２３の流体通路２７に流入する際
に、円周形状の流体通路２７の接線方向に向かって流入
するので、燃焼排ガスの流れは流体通路２７内では旋回
流となる。そして、燃焼排ガスの流れが旋回流となった
ことにより、燃焼排ガス中のダストには遠心力が作用
し、ダストは外筒２５の内周面に向かって引き寄せら
れ、内周面に当たって浮遊力を失い、自重により落下し
て外筒２５下部に設けたダスト回収部２８に回収され
る。そして、ダスト回収部２８に回収されたダストの量
が一定量になるたびに、ダスト回収部２８の下部に設け
たダスト排出用蓋２９を開いて、ダストを排出する。

【００４０】一方、ダストが除去された燃焼排ガスは、
サイクロン式ダスト捕集器２３の流体通路２７を旋回流
を描きながら上昇し、内筒２４の下端の開口２４ｂから
内筒２４に流入する。内筒２４には蓄熱体２６が設けら
れているので、燃焼排ガスがこの蓄熱体２６を通過する
ときに、燃焼排ガスの保有する顕熱が蓄熱体２６に蓄熱
される。

【００４１】蓄熱体２６を通過した燃焼排ガスは、内筒
２４に接続された給排気管３０を通って、外部に排気さ
れる。

【００４２】この蓄熱式バ−ナで燃焼するときには、前
記給排気管３０を通してサイクロン式ダスト捕集器２３
の内筒２４に燃焼用空気を供給する。燃焼用空気は内筒
２４内の蓄熱体２６を通過するときに、蓄熱体２６に蓄
熱されている熱エネルギ−により高温に加熱され、サイ
クロン式ダスト捕集器２３の流体通路２７を経て、バ−
ナ２２の流体通路２２ａを通過してバ−ナ２２に供給さ
れる。そして、燃料供給口３１から供給される燃料と混
合されて燃焼する。

【００４３】この蓄熱式バ−ナも、前述した本発明の第
１の実施の形態の蓄熱式バ−ナと同じ効果をもたらす。
さらには、配管設計上、燃焼排ガスを上方にしか抜き出
すことができない場合に使いやすいという効果がある。

【００４４】次に、本発明の第３の実施の形態の蓄熱式
バ−ナを、図３により説明する。この蓄熱式バ−ナは、
燃焼排ガスを上下両方向に引き抜くことができるように
したものであり、燃焼排ガスを上下両方向に同時に引き
抜くこともできるし、上下いずれかの方向にのみ引き抜
くこともできる。

【００４５】図３はこの蓄熱式バ−ナの側面図である。
この蓄熱式バ−ナ４１は、上述した第１の実施の形態の
蓄熱式バ−ナ１と、第２の実施の形態の蓄熱式バ−ナ２
１との混合型の蓄熱式バ−ナであり、バ−ナ４２の流体
通路４２ａに直結して、サイクロン式ダスト捕集器４３
が設けられている。このサイクロン式ダスト捕集器４３
は、上部内筒４４ａと下部内筒４４ｂと外筒４５とから
構成され、上部内筒４４ａおよび下部内筒４４ｂ内に
は、それぞれ蓄熱体４６ａおよび４６ｂが配置されてい
る。

【００４６】なお、上部内筒４４ａの上端は端板４４ｅ
で閉鎖されており、下部内筒４４ｂの下端は端板４４ｆ
で閉鎖されており、同様に外筒４５の上端も端板４５ａ
で閉鎖されている。

【００４７】サイクロン式ダスト捕集器４３の上部内筒
４４ａと外筒４５とで構成される空間４７ａ、下部内筒
４４ｂと外筒４５とで構成される空間４７ｂは、それぞ
れ流体通路となっており、バ−ナ４２の流体通路４２ａ
を通過した燃焼排ガスが、これらの流体通路４７ａおよ
び４７ｂに導入されるようになっている。

【００４８】燃焼排ガスの流れは、バ−ナ４２の流体通
路４２ａを通過しているときには直進流であるが、サイ
クロン式ダスト捕集器４３の流体通路４７ａおよび４７
ｂに流入する際に、円周形状の流体通路４７ａおよび４
７ｂの接線方向に向かって流入するので、燃焼排ガスの
流れは流体通路４７ａおよび４７ｂ内では旋回流とな
る。そして、燃焼排ガスの流れが旋回流となったことに
より、燃焼排ガス中のダストには遠心力が作用し、ダス
トは外筒４５の内周面に向かって引き寄せられ、内周面
に当たって浮遊力を失い、自重により落下して外筒４５
下部に設けたダスト回収部４８に回収される。そして、
ダスト回収部４８に回収されたダストの量が一定量にな
るたびに、ダスト回収部４８の下部に設けたダスト排出
用蓋４９を開いて、ダストを排出する。

【００４９】一方、ダストが除去された燃焼排ガスは、
サイクロン式ダスト捕集器４３の流体通路４７ａおよび
４７ｂを旋回流を描きながら上昇し、一部は上部内筒４
４ａの下端の開口４４ｃから上部内筒４４ａに流入し、
他の一部は下部内筒４４ｂの上端の開口４４ｄから下部
内筒４４ｂに流入する。上部内筒４４ａおよび下部内筒
４４ｂには、それぞれ蓄熱体４６ａおよび４６ｂが設け
られているので、燃焼排ガスがこの蓄熱体４６ａおよび
４６ｂを通過するときに、燃焼排ガスの保有する顕熱が
蓄熱体４６ａおよび４６ｂに蓄熱される。

【００５０】蓄熱体４６ａを通過した燃焼排ガスは、上
部内筒４４ａに接続された給排気管５０ａを通って、外
部に排気される。

【００５１】また、蓄熱体４６ｂを通過した燃焼排ガス
は、下部内筒４４ｂに接続された給排気管５０ｂを通っ
て、外部に排気される。

【００５２】なお、上記説明では、燃焼排ガスを上下両
方向に同時に排気する例で説明したが、給排気管５０ａ
および５０ｂのそれぞれに遮断弁を設け、燃焼排ガスを
給排気管５０ａのみ、または給排気管５０ｂのみを通し
て排気することもできる。この場合、燃焼排ガスは蓄熱
体４６ａまたは４６ｂのみしか通過しないので、蓄熱体
４６ａの蓄熱容量と蓄熱体４６ｂの蓄熱容量に差をつけ
ておき、燃焼に必要な熱容量に応じて蓄熱体を切り替え
使用することができる。

【００５３】この蓄熱式バ−ナで燃焼するときには、前
記給排気管５０ａおよび５０ｂを通してサイクロン式ダ
スト捕集器４３の上部内筒４４ａおよび下部内筒４４ｂ
に燃焼用空気を供給する。燃焼用空気は上部内筒４４ａ
内の蓄熱体４６ａおよび下部内筒４４ｂ内の蓄熱体４６
ｂを通過するときに、蓄熱体４６ａおよび４６ｂに蓄熱
されている熱エネルギ−により高温に加熱され、サイク
ロン式ダスト捕集器４３の流体通路４７ａおよび４７ｂ
を経て、バ−ナ４２の流体通路４２ａを通過してバ−ナ
４２に供給される。そして、燃料供給口５１から供給さ
れる燃料と混合されて燃焼する。

【００５４】この蓄熱式バ−ナも、前述した本発明の第
１および第２の実施の形態の蓄熱式バ−ナと同じ効果を
もたらす。さらには、上下いずれの方向にも燃焼排ガス
を引き抜けるので、上下の蓄熱体の蓄熱容量に差をつけ
ておけば、燃焼用空気の予熱に必要な熱容量に応じて、
上下蓄熱体を切り替え使用することが可能となり、交番
燃焼切替時間を他の要因で変更するとき等に使い分けが
容易であるという効果がある。

【００５５】

【発明の効果】この発明により、燃焼排ガス中のダスト
を捕集する機能を有する蓄熱式バ−ナを、コンパクトに
構成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態の蓄熱式バ−ナの説
明図であり、（ａ）はこの蓄熱式バ−ナの平面図、
（ｂ）はこの蓄熱式バ−ナの側面図である。

【図２】本発明の第２の実施の形態の蓄熱式バ−ナの説
明図であり、（ａ）はこの蓄熱式バ−ナの平面図、
（ｂ）はこの蓄熱式バ−ナの側面図である。

【図３】本発明の第３の実施の形態の蓄熱式バ−ナを説
明するための側面図である。

【図４】従来のダストを捕集する機能を有さない蓄熱式
バ−ナの説明図である。

【図５】従来のダストを捕集する機能を有する蓄熱式バ
−ナの説明図である。

【符号の説明】

１ 蓄熱式バ−ナ ２ バ−ナ ２ａ バ−ナの流体通路 ３ サイクロン式ダスト捕集器 ４ 内筒 ５ 外筒 ６ 蓄熱体 ７ サイクロン式ダスト捕集器の流体通路 ８ ダスト回収部 ９ ダスト排出用蓋 １０ 給排気管 １１ 燃料供給口 ２１ 蓄熱式バ−ナ ２２ バ−ナ ２２ａ バ−ナの流体通路 ２３ サイクロン式ダスト捕集器 ２４ 内筒 ２５ 外筒 ２６ 蓄熱体 ２７ サイクロン式ダスト捕集器の流体通路 ２８ ダスト回収部 ２９ ダスト排出用蓋 ３０ 給排気管 ３１ 燃料供給口 ４１ 蓄熱式バ−ナ ４２ バ−ナ ４２ａ バ−ナの流体通路 ４３ サイクロン式ダスト捕集器 ４４ａ 上部内筒 ４４ｂ 下部内筒 ４５ 外筒 ４６ａ 蓄熱体 ４６ｂ 蓄熱体 ４７ａ サイクロン式ダスト捕集器の流体通路 ４７ｂ サイクロン式ダスト捕集器の流体通路 ４８ ダスト回収部 ４９ ダスト排出用蓋 ５０ａ 給排気管 ５０ｂ 給排気管 ５１ 燃料供給口

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 交番燃焼する蓄熱式バ−ナにおいて、該
   蓄熱式バ−ナの気体通路にサイクロン式ダスト捕集器を
   設け、このサイクロン式ダスト捕集器中に蓄熱体を内蔵
   させたことを特徴とする蓄熱式バ−ナ。