JPH10151091A - 非常用飲料水貯水槽および飲料水貯水槽付ユニットバス - Google Patents

非常用飲料水貯水槽および飲料水貯水槽付ユニットバス

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JPH10151091A
JPH10151091A JP8311825A JP31182596A JPH10151091A JP H10151091 A JPH10151091 A JP H10151091A JP 8311825 A JP8311825 A JP 8311825A JP 31182596 A JP31182596 A JP 31182596A JP H10151091 A JPH10151091 A JP H10151091A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震等の災害による水道の断水に備え、常に
新鮮な飲料水を自動的に貯水する。 【解決手段】 水道管2から給水される上水3を貯水す
る水槽4をロータンク7の上方に設置する。水槽4は、
所定量の上水3が貯水されると水道管2からの水の供給
を自動的に停止させる浮子付バルブ9と、水槽4内の上
水3をロータンク7に導く給水管6と、給水管6に分岐
して設けられたバルブ付上水取出管8とを備えている。
通常は、ロータンク7の水19が減少すると、水槽4内
の上水3が給水管6を通ってロータンク7に導かれる。
また、水槽4内の上水3が減少すると、バルブ9が開
き、水道管2からの水が給水される。バルブ10を開く
と、水槽4内の上水3を飲料水として取り出すことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震等の災害を想
定して常に新鮮な飲料水を自動的に貯水する非常用飲料
水貯水槽および飲料水貯水槽付ユニットバスに関する。
【0002】
【従来の技術】震災などの災害時においては比較的長期
間にわたる断水が想定される。そのような事態におい
て、飲料水を確保することは、生活さらには生命自体を
維持していく上で非常に重要なことである。そのため、
一般家庭等においては、容器に洗浄な水を貯蔵して地震
などの災害時のために備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、長期間
にわたって同じ水を容器に貯蔵していると、雑菌が増殖
して飲めなくなるため、一定期間毎に新しい水と交換し
て貯蔵する必要があった。また、その交換作業自体が煩
わしいばかりか、容器を洗浄したり殺菌したりする必要
もあるため億劫になり易いことから、ともすると交換時
期を忘れてしまい、非常時に役に立たないという問題も
あった。
【0004】一方、格別な容器に非常用の水を貯蔵して
いない場合は、水洗式トイレットに設置されているロー
タンク内の水を非常時の飲料水として使用することも考
えられる。しかし、その場合はロータンクの構造上から
して容器に移すことが難しいばかりか、一度放流する
と、タンク内に溜まっている水全てが放流されてしまう
ため、その後は使用できないという問題があった。
【0005】本発明は上記した従来の問題を解決するた
めになされたもので、その目的とするところは、地震等
の災害による水道の断水に備え、常に新鮮な飲料水を自
動的に貯水することができる非常用飲料水貯水槽および
飲料水貯水槽付ユニットバスを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係る非常用飲料水貯水槽は、ロータンクより
上方に設けられ水道管から給水される上水を貯水する水
槽と、この水槽内に所定量の上水が貯水されると水道管
からの水の供給を自動的に停止させるバルブと、前記水
槽内の上水を前記ロータンクに導く給水管と、この給水
管に分岐して設けられたバルブ付上水取出管とを備えた
ことを特徴とする。また、本発明に係る飲料水貯水槽付
ユニットバスは、ユニットバス本体と、このユニットバ
ス本体の上部に設けられ水道管から給水される上水を貯
水する水槽と、この水槽内に所定量の上水が貯水される
と水道管からの上水の供給を自動的に停止させるバルブ
と、前記水槽内の上水をバスタブまたはロータンクに導
くバルブ付給水管とを備えたことを特徴とする。
【0007】本発明において、水槽はバルブが開いてい
る状態において水道管から給水される上水(水道水)を
貯水し、所定量に達するとバルブが自動的に閉じて貯水
を停止する。水槽内の上水が給水管を通ってバスタブ
(浴槽)、ロータンクまたは上水取出管に供給される
と、その都度水槽内の上水が減少するため、バルブが自
動的に開き水槽への給水が開始される。したがって、水
槽は常に新鮮な上水を貯水しており、地震等の災害時に
おいて飲料水として使用できる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施の
形態に基づいて詳細に説明する。
【0009】図1は本発明に係る非常用飲料水貯水槽の
一実施の形態を示す概略構成図である。本発明に係る非
常用飲料水貯水槽1は、水道管2から給水される水道水
を上水3として一旦水槽4内に貯水し、通常は給水管6
によりロータンク7へ供給し、非常時もしくは必要に応
じて上水取出管8より飲料水として取り出せるようにし
たものである。そのため、非常用飲料水貯水槽1は、前
記水槽4、給水管6、上水取出管8、水槽4内に所定量
の上水3が貯水されると水道管2からの上水の供給を自
動的に停止させるバルブ9、上水取出管8に設けられ通
常は閉弁されているバルブ10、水槽4内の上水3をロ
ータンク7にオーバーフローさせるオーバーフロー管1
1、給水管6の下端部に設けられ通常は閉弁されている
バルブ12等で構成されている。
【0010】水槽4は、合成樹脂、ステンレス等によっ
て形成された蓋付きの容器からなり、比較的長期の断水
に備えて50〜300リットル程度の上水3を貯水し得
る容積を有している。水槽4内の上水3は、通常ロータ
ンク7へ給水され便器の洗浄に使用されるが、必要に応
じて上水取出管8のバブル10を開くと飲料水としても
使用することが可能である。
【0011】ロータンク7は、水洗式トイレットに用い
られている従来周知のロータンクと同じ構造で、水槽4
より下方に設置されている。ロータンク7の内部には、
前記バルブ12と、配水管13を通常閉塞する浮き栓1
5と、ロータンク7内の水19を排水管13を通って便
器にオーバーフローさせるオーバーフロー管18が収納
されている。浮き栓15は、通常排水管13を閉塞して
おり、ロータンク7の外部に設けられた洗浄レバー14
によって引き上げられると排水管13を開き、ロータン
ク7内の水19がなくなると下降して排水管13を閉じ
る。バルブ12は浮子17を備え、通常は閉弁状態に保
持されており、ロータンク7内の水19が減少すると浮
子17が下降するため自動的に開く。したがって、水槽
4内の上水3は給水管6を通ってロータンク7に給水さ
れる。給水管6の下端部はロータンク7の内部上方に位
置し、ロータンク7内の水19との間にはロータンク7
内の水19が水槽4側に逆流するのを防止するため空間
が設けられている。
【0012】前記水道管2の先端部は前記バルブ9を備
え、水槽4の内部上方に位置し、水槽4内の上水3との
間には、上水3が逆流するのを防止するため空間が設け
られている。前記バルブ9は、前記浮子付きバルブ12
と同様なバルブからなり、通常は閉弁状態に保持され、
水槽4内の上水3が給水管6を通ってロータンク7に給
水されると浮子21の下降に伴い自動的に開き、水道管
2の水を水槽4に給水するように構成されている。な
お、22は水道管2の元栓で、この元栓は通常開弁され
ている。
【0013】このような構成からなる飲料水用貯水槽1
において、洗浄レバー14の操作によって浮子15が引
き上げられ、ロータンク7内の水19が洗浄水として便
器に排水されると、浮子17の下降に伴いバルブ12が
開くため、水槽4内の上水3が給水管6を通ってロータ
ンク7に自動的に給水される。この場合、水槽4は、ロ
ータンク7より上方に設置されているので、落差のみで
上水3をロータンク7に給水することができ、停電、断
水等の非常時においても使用可能である。また、ロータ
ンク7への上水3の供給により、水槽4内の上水3が減
少して浮子21が下降するとバルブ9が自動的に開くた
め、水道管2からの水が水槽4に供給される。洗浄レバ
ー14によって引き上げられた浮子15は徐々に下降し
て一定時間経過すると初期位置に戻り配水管13を閉じ
る。そのため、ロータンク7内には水19が再び貯水さ
れ、所定量に達すると浮子17が上昇してバルブ12を
自動的に閉じ、ロータンク7への貯水を終了する。バル
ブ12が閉じると、水道管2から供給されている水はそ
のまま水槽4内に貯水され、所定量に達すると、浮子2
1が上昇してバルブ9を自動的に閉じ、水道管2からの
水の供給を停止させる。このようにして、ロータンク7
内の水19の一回の使用が終了する。したがって、本発
明に係る飲料水用貯水槽1においては、ロータンク7内
の水19の消費に伴い、日常的に排水と貯水を繰り返
し、常に一定量の新鮮な上水3を水槽4に貯水するの
で、地震等の災害時に断水したときにはバルブ10を開
いて水槽4内の上水3をロータンク7に給水する代わり
に適宜な容器に移すことにより、新鮮で安全な飲料水と
して使用することができる。また、通常はトイレットの
水洗用に使用されるため、水槽4内の水を定期的に交換
したり、水槽4を洗浄したり消毒したりする必要がな
く、取扱いが容易で水を無駄になることがない。したが
って、省資源化にも適している。
【0014】図2は本発明に係る飲料水貯水槽付ユニッ
トバスの一実施の形態を示す断面図、図3は図2のIII
−III 線断面図である。このユニットバス30は、マン
ション、ホテル、一般家庭等の浴室に設置されて使用さ
れるもので、繊維強化樹脂によって一体成形された箱型
のユニットバス本体31と、このユニットバス本体31
の床面上に一体成形によって形成されたバスタブ(浴
槽)32と、ユニットバス本体31の内部上方に同じく
一体成形によって形成された飲料水貯水槽33と、ユニ
ットバス本体31の出入口に設けられた扉34等を備え
ている。
【0015】ユニットバス本体31としては、バスタブ
32の他に図示を省略した洗面台と便器が一体に成形さ
れているものが一般的であるが、簡易型の場合には、洗
面台と便器の双方もしくはいすれか一方を備えていない
ものであってもよい。
【0016】また、本実施の形態においては、飲料水貯
水槽33をユニットバス本体31と同一材料によって同
時に一体成形によって形成した例を示したが、本発明は
これに特定されるものではなく、前記貯水槽33と同形
状のポリ容器またステンレス容器を一体的に取付けたユ
ニットバスも本発明に含まれるものである。
【0017】前記飲料水貯水槽33としては、バスタブ
32より上方、望ましくはユニットバス本体31の天井
部分と給湯または給水口がある壁面との接合部分または
その背面相当部にその横幅の全長にわたって延在するよ
うに設けられることが望ましい。このような設置箇所で
あると、バスタブ32との落差を確保することができ、
またユニットバス30の内部空間を有効に利用すること
ができる。
【0018】このような飲料水貯水槽33は、図1に示
した非常用飲料水貯水槽1と同様に、水道管2からの上
水3を貯水する水槽35と、この水槽35内に所定量の
上水3が貯水されると水道管2からの水の供給を自動的
に停止させる浮子40付きのバルブ36と、水槽35内
の上水3をバスタブ32に導く給水管37と、水槽35
内の上水3をバスタブ32にオーバーフローさせるオー
バーフロー管38等を備えている。給水管37に設けた
バルブ39を開くと、水槽35内の上水3は、給水管3
7を通ってバスタブ32に給水される。この給水の開始
により水槽35内の上水3が減少すると浮子40の下降
に伴いバルブ36が自動的に開くため、水道管2から水
が水槽35に給水され、バスタブ32への給水を継続す
ることができる。バスタブ32への給水が終了してバル
ブ39を閉じると、水道管2からの水は水槽35内に貯
水され、所定量貯水されると浮子40が上昇してバルブ
36を閉じる。したがって、水槽35には常時一定量の
上水3が貯水されていることになり、非常時にはバルブ
39を開いてバスタブ32に給水する代わりに適宜な容
器に移すことによって飲料水として使用することができ
る。
【0019】本発明において、水槽35からバスタブ3
2へ給水する場合、必要な水圧が得られないケースにお
いては、ロータンクへの給水として配管することによ
り、非常用水槽付ロータンクとして断水時等において同
じ目的で使用することができる。その場合には、図1に
示したバルブ10付きの上水取出管8を給水管37に接
続すればよい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る非常用
飲料水貯水槽は、ロータンクより上方に設けられ水道管
から給水される上水を貯水する水槽と、この水槽内に所
定量の上水が貯水されると水道管からの水の供給を自動
的に停止させるバルブと、前記水槽内の上水を前記ロー
タンクに導く給水管と、この給水管に分岐して設けられ
たバルブ付上水取出管とを備えているので、常に新鮮な
上水を貯水することができ、地震等の災害時において断
水したとき新鮮で安全な飲料水として使用することがで
きる。また、上水を定期的に交換する必要がないので上
水を無駄に捨てることがなく省資源化に寄与し、しかも
動力を必要とせず経済的である。
【0021】また、本発明に係る飲料水貯水槽付ユニッ
トバスは、ユニットバス本体と、このユニットバス本体
の上部に設けられ水道管から給水される上水を貯水する
水槽と、この水槽内に所定量の上水が貯水されると水道
管からの上水の供給を自動的に停止させるバルブと、前
記水槽内の上水をバスタブまたはロータンクに導くバル
ブ付給水管とを備えているので、上記発明と同様に常に
新鮮な上水を貯水することができ、地震等の災害時に断
水したとき新鮮で安全な飲料水として安心して使用する
ことができる。また、上水を定期的に交換する必要がな
いので上水を無駄に捨てることがなく省資源化に寄与
し、しかも動力を必要とせず経済的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る非常用飲料水貯水槽の一実施の
形態を示す概略構成図である。
【図2】 本発明に係る飲料水貯水槽付ユニットバスの
一実施の形態を示す断面図である。
【図3】 図2のIII −III 線断面図である。
【符号の説明】
1…非常用飲料水貯水槽、2…水道管、3…上水、4…
水槽、6…給水管、7…ロータンク、8…上水取出管、
9,10,12…バルブ、17,21…浮子、30…ユ
ニットバス、31…ユニットバス本体、32…バスタ
ブ、33…飲料水用貯水槽、35…水槽、36…バル
ブ、37…給水管、39…バルブ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータンクより上方に設けられ水道管か
    ら給水される上水を貯水する水槽と、この水槽内に所定
    量の上水が貯水されると水道管からの水の供給を自動的
    に停止させるバルブと、前記水槽内の上水を前記ロータ
    ンクに導く給水管と、この給水管に分岐して設けられた
    バルブ付上水取出管とを備えたことを特徴とする非常用
    飲料水貯水槽。
  2. 【請求項2】 ユニットバス本体と、このユニットバス
    本体の上部に設けられ水道管から給水される上水を貯水
    する水槽と、この水槽内に所定量の上水が貯水されると
    水道管からの上水の供給を自動的に停止させるバルブ
    と、前記水槽内の上水をバスタブまたはロータンクに導
    くバルブ付給水管とを備えたことを特徴とする飲料水貯
    水槽付ユニットバス。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005139883A (ja) * 2003-10-14 2005-06-02 Minoru Fujimoto 給水器及び液体供給装置
JP2010150790A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Koichiro Tanigawa 災害時住宅用生活用水備蓄設備

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005139883A (ja) * 2003-10-14 2005-06-02 Minoru Fujimoto 給水器及び液体供給装置
JP2010150790A (ja) * 2008-12-25 2010-07-08 Koichiro Tanigawa 災害時住宅用生活用水備蓄設備

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