JPH10149448A

JPH10149448A - 指紋照合装置の光学補正方法

Info

Publication number: JPH10149448A
Application number: JP8309581A
Authority: JP
Inventors: Mitsuo Sakamoto; 美津夫坂本
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1996-11-20
Filing date: 1996-11-20
Publication date: 1998-06-02

Abstract

(57)【要約】【課題】光学系にバラツキがあったとしても、指紋照
合を確実に行なうことができる指紋照合装置の光学補正
方法を提供すること。【解決手段】指紋採取面１１ａを有するプリズム１１
と、光源１２からプリズム内に進入してこの指紋採取面
で反射された光を検出する撮像素子１４と、撮像素子か
らの画像信号に基づいて、照合用の指紋画像データを生
成し、予め登録されている参照用の指紋画像データと比
較して指紋照合を行なう指紋画像データ処理部１６とを
備えた指紋照合装置１０にて、上記指紋採取面に形成さ
れた画像補正用の指標１７に関して、撮像素子による画
像データと理論画像データとを比較して差分データを求
め、この差分データに基づいて照合用の指紋画像データ
を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、指紋が接触する
面を有し、この面に接触している指紋の画像を光学的に
読み取って指紋データとし、予め登録されている指紋デ
ータと照合するための指紋照合装置に関し、特に読み取
った指紋データを光学的に補正するための方法に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、情報処理技術が社会全般に応用さ
れてきているが、その普及に伴って各種システムの管
理、安全性の確保が必要とされている。例えば個人の生
活環境においては、住宅、自動車、ロッカーの鍵等とし
て、暗証番号を入力したり、暗証番号を記録した磁気カ
ード、ＩＣカード等を使用して、個々人の識別を行なう
ことが一般に行なわれてきているが、暗証番号の忘れ、
磁気カード、ＩＣカード等の紛失、盗難、偽造等の危険
性が回避できないためである。これらの危険性を回避す
るための方法として、個々人固有でかつ不変の指紋を照
合することによって個々人の識別を行なうことが、シス
テムの管理、安全性の確保を図るうえで有利である。

【０００３】従来、このような指紋照合装置は、例えば
図４に示すように構成されている。この指紋照合装置
は、指紋採取面１ａを有する直角プリズム１に対して一
方の側に配置された光源２、直角プリズム１に対して他
方の側に配置されたレンズ群３及びＣＣＤ（電荷結合素
子）等の光電変換素子（撮像手段）４から成る指紋読取
センサ５と、光電変換素子４からの指紋画像を処理して
照合用の指紋画像データとし、この照合用の指紋画像デ
ータと予め登録されている参照用の指紋画像データとを
比較して指紋照合を行なう指紋画像データ処理部６とか
ら構成されている。

【０００４】このような構成の指紋照合装置において
は、オペレータが指紋採取面１ａ上に指を接触させる
と、光源２から出射した光が直角プリズム１内に入射し
て指紋採取面１ａ上の指紋で反射する。この反射光は、
直角プリズム１から出射してレンズ群３を透過し、光電
変換素子４に入射する。そして、光電変換素子４にて光
電変換され、指紋画像データ処理部６にて照合用の指紋
画像データとして取り込まれる。さらに、指紋画像デー
タ処理部６は、この照合用の指紋画像データと、予め登
録されている参照用の指紋画像データとを比較して指紋
照合を行なうようになっている。ここで、指紋採取面１
ａには、指紋の凸部のみが接触するので、この凸部では
入射光は全反射せず、乱反射する。従って、光電変換素
子４においては、この凸部に対応する部分が暗部として
識別され、凹部に対応する部分が明部として識別される
ことになる。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来の指紋照
合装置は、直角プリズム１、光源２、レンズ群３及び光
電変換素子４から成る光学系に関して、歪や倍率等のバ
ラツキがあると、同一の指紋であっても指紋画像データ
処理部６により得られる照合用の指紋画像データにもバ
ラツキが生ずることになる。そして、このバラツキが大
きくなると、参照用の指紋画像データと異なる指紋画像
データとなって、指紋照合の際に類似した指紋を同一指
紋であると誤認識してしまったり、同一指紋であっても
同一指紋であると認識できなくなってしまうという問題
があった。

【０００６】また、指紋採取面１ａに接触させる指の位
置がずれても、指紋画像データが変化して、指紋照合が
困難になってしまうということがある。これらの問題を
解消するには、参照用の指紋画像データの位置相関を決
定するしきい値を大きくして参照用の指紋画像データを
補正すれば良いが、これによって指紋照合率が低下して
しまうと共に、個々の互換性が悪化してしまうという問
題があった。

【０００７】この発明は、以上の点に鑑み、光学系にバ
ラツキがあったとしても、指紋照合を確実に行なうこと
ができる指紋照合装置の光学補正方法を提供することを
目的としている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的は、この発明に
よれば、指紋採取面を有するプリズムと、光源から前記
プリズム内に進入して前記指紋採取面で反射された光を
検出する撮像素子と、前記撮像素子からの画像信号に基
づいて照合用の指紋画像データを生成し、予め登録され
ている参照用の指紋画像データと比較して指紋照合を行
なう指紋画像データ処理部とを備えた指紋照合装置にお
いて、前記指紋採取面に形成された画像補正用の指標に
関して、前記撮像素子による画像データと理論画像デー
タとを比較して差分データを求め、前記差分データに基
づいて前記照合用の指紋画像データを補正することによ
り達成される。

【０００９】上記構成によれば、前以て指紋採取面に設
けられた指標の撮像素子による画像データと、例えば前
以て記憶された指標に対する理論画像データとを比較し
て、それらの差分データを得て、光源、プリズム及び撮
像素子から成る光学系のバラツキによる指紋採取面の撮
像素子に対する歪み、倍率等による変化を、差分データ
に基づいて補正する。これにより、光学系にバラツキが
あったとしても、指標に対する差分データにより補正す
ることにより、光学系のバラツキが排除されるので、よ
り正確な照合用の指紋画像データが得られる。従って、
より確実な指紋照合を行なうことができる。

【００１０】

【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施形態
を添付図を参照しながら詳細に説明する。尚、以下に述
べる実施形態は、この発明の好適な具体例であるから、
技術的に好ましい種々の限定が付されているが、この発
明の範囲は、以下の説明において特にこの発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの形態に限られるもので
はない。

【００１１】図１は、この発明による光学補正方法を適
用した指紋照合装置の実施形態を示している。この指紋
照合装置１０は、指紋採取面１１ａを有する直角プリズ
ム１１に対して一方の側に配置された光源１２、直角プ
リズム１１に対して他方の側に配置されたレンズ群１３
及びＣＣＤ（電荷結合素子）等の光電変換素子（撮像手
段）１４から成る指紋読取センサ１５と、光電変換素子
１４からの指紋画像を処理して照合用の指紋画像データ
とし、この照合用の指紋画像データと前以て登録された
参照用の指紋画像データとを比較して指紋照合を行なう
指紋画像データ処理部１６とから構成されている。

【００１２】この実施形態による指紋照合装置１０の構
成は、以上の点は図４に示した従来の指紋照合装置１と
同様であるが、以下の点で従来と異なる。先づ、図２に
示すように、プリズム１１の指紋採取面１１ａには、一
定の形状の枠線１７が設けられている。この枠線１７
は、図示の場合には、長方形の形状であるが、他の形
状、例えば正方形や円形または楕円形等であっても良
い。また、例えば枠線１７の隅部等の所定の位置に設け
られた複数個の点であっても良い。

【００１３】さらに、上記指紋画像データ処理部１６
は、以下のようにして照合用の指紋画像データの補正を
行なうように構成されている。先ず、図３（Ａ）に示す
ように、指紋採取面１１ａに指が接触していない状態に
おいて、光源１２から出射した光が、直角プリズム１１
内に入射して指紋採取面１１ａ上の枠線１７で反射す
る。そして、この反射光は、直角プリズム１１から出射
してレンズ群１３を透過し、光電変換素子１４に入射す
る。指紋画像データ処理部１６は、光電変換素子１４に
より光電変換された画像信号を処理することにより、上
述した指紋採取面１１ａ上に設けられ枠線１７に関する
光電変換素子１４による画像データを得る。

【００１４】この画像データは、指紋照合装置１０にお
ける直角プリズム１１、光源１２、レンズ群１３及び光
電変換素子１４から成る光学系のバラツキの影響を受け
ているため、予め指紋画像データ処理部１６に記憶され
ている理論画像データに対して変化している。そこで、
指紋画像データ処理部１６は、この枠線１７の画像デー
タ（例えばそのｘ，ｙ座標）と理論画像データ（例えば
そのｘ，ｙ座標）とを比較して、それらの差分データを
演算してメモリ等に記憶させる。

【００１５】次に、実際に指紋照合を行なう場合には、
図１及び図３（Ｂ）に示すように、オペレータが指紋採
取面１１ａ上に指を接触させると、光源１２から出射し
た光が、直角プリズム１１内に入射して指紋採取面１１
ａ上の指紋で反射する。この反射光は、直角プリズム１
１から出射してレンズ群１３を透過し、光電変換素子１
４に入射する。そして、指紋画像データ処理部１６は、
光電変換素子１４にて光電変換された画像信号を処理す
ることにより照合用の指紋画像データとして取り込む。

【００１６】ここで、指紋画像データ処理部１６は、前
述した枠線１７に対する差分データに基づいて、この照
合用の指紋画像データを補正して、正しい照合用の指紋
画像データを生成する。そして、指紋画像データ処理部
１６は、この補正した照合用の指紋画像データと、予め
登録されている参照用の指紋画像データとを比較して指
紋照合を行なう。

【００１７】

【発明の効果】以上述べたように、この発明によれば、
光学系のバラツキが排除されるので、より正確な照合用
の指紋画像データが得られる。従って、より確実な信頼
性の高い指紋照合を行なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明による光学補正方法を適用した指紋照
合装置の実施形態の構成を示す概略図。

【図２】図１の指紋照合装置を示す概略斜視図。

【図３】図１の指紋照合装置における光学補正方法を示
す図。

【図４】従来の指紋照合装置の一例の構成を示す概略
図。

【符号の説明】

１０・・・指紋照合装置、１１・・・直角プリズム、１
１ａ・・・指紋採取面、１２・・・光源、１３・・・レ
ンズ群、１４・・・光電変換素子、１５・・・指紋読取
センサ、１６・・・指紋画像データ処理部、１７・・・
枠線

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】指紋採取面を有するプリズムと、光源か
ら前記プリズム内に進入して前記指紋採取面で反射され
た光を検出する撮像素子と、前記撮像素子からの画像信
号に基づいて照合用の指紋画像データを生成し、予め登
録されている参照用の指紋画像データと比較して指紋照
合を行なう指紋画像データ処理部とを備えた指紋照合装
置において、前記指紋採取面に形成された画像補正用の指標に関し
て、前記撮像素子による画像データと理論画像データと
を比較して差分データを求め、前記差分データに基づいて前記照合用の指紋画像データ
を補正することを特徴とする指紋照合装置の光学補正方
法。
【請求項２】前記指標が、一定の形状の枠線である請
求項１に記載の指紋照合装置の光学補正方法。
【請求項３】前記指標が、所定の位置に設けられた複
数個の点である請求項１に記載の指紋照合装置の光学補
正方法。
【請求項４】前記理論画像データが、前記指紋画像デ
ータ処理部に予め記憶されている請求項１に記載の指紋
照合装置の光学補正方法。