JPH10148718A - レーザ用光ファイバ - Google Patents

レーザ用光ファイバ

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JPH10148718A
JPH10148718A JP8308456A JP30845696A JPH10148718A JP H10148718 A JPH10148718 A JP H10148718A JP 8308456 A JP8308456 A JP 8308456A JP 30845696 A JP30845696 A JP 30845696A JP H10148718 A JPH10148718 A JP H10148718A
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JP
Japan
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optical fiber
laser
cores
glass
clad
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Application number
JP8308456A
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English (en)
Inventor
Kouji Tsumanuma
孝司 妻沼
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーザ発振出力の大きなレーザ用光ファイバ
を得る。 【解決手段】 希土類元素がドープされたガラスからな
る複数のコア1.1……を共通クラッド2で包囲し、さ
らに石英ガラスからなるサポート層3および低屈折率の
合成樹脂からなるコーティング層4で被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ファイバレーザ
などに用いられるレーザ用光ファイバに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、レーザ用光ファイバとしては、石
英ガラスにエルビウム(Er)、ネオジム(Nd)など
の希土類元素を添加(ドープ)した希土類元素添加石英
ガラスからなるコアを有するシングルモードの光ファイ
バが知られている。このレーザ用光ファイバの入射端お
よび出射端に金などを蒸着して半透明ミラーを設けて共
振器とし、その入射端からポンプ光を入射することによ
り、ポンプ光が入射端と反射端との間を往復しながら増
幅され、これがある閾値以上となるとレーザ発振を起
し、レーザ光が出射端から出射するようになっている。
【0003】しかしながら、このレーザ用光ファイバで
は、コアの径が小さいため、ポンプ光をコアへ入射する
際の結合効率が低く、コア内のパワー密度を十分に高め
ることができず、レーザ発振出力を十分高くすることが
できない不都合があった。
【0004】この不都合を解決し、高出力のレザー光を
出力できるものとして、図8に示すようなダブルクラッ
ド型のレーザ用光ファイバが提案されている。このもの
は、希土類元素をドープした石英ガラスからなる外径3
〜12μmのコア1と、このコア21を包囲する純粋石
英ガラスからなる外径400μm程度の大径の第1クラ
ッド22と、この第1クラッド22の外周に設けられた
屈折率が純粋石英よりも低い樹脂、例えばフッ素含有ア
クリレート樹脂からなる外径500μm程度の第2クラ
ッド23とを有するものである。
【0005】このレーザ用光ファイバでは、コア径が比
較的大きく、ポンプ光の結合効率が高くなること、太径
の第1クラッド22に入射したポンプ光のかなりの部分
が第1クラッド22からコア21内にしみ込み、コア2
1内で増幅されることなどにより、高出力のレーザ光が
得られるとされている。しかし、このダブルクラッド型
レーザ用光ファイバにあっても、出力は十分とは言い難
く、用途によっては使用に適しないこともあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明におけ
る課題は、さらに高出力のレーザ光を発振できるレーザ
用光ファイバを得ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、希土類元
素を添加した石英ガラスからなるコアを複数設けるよう
にすることで解決できる。複数のコアの配置は、1つの
共通クラッド内に適宜配したものや、複数のコアを一列
状に共通クラッド内に並べたものがある。また、希土類
元素を添加した石英ガラスからなるコアとクラッドとコ
ーティング層とからなるファイバ素線を複数本平行に並
べて一体化したものであってもよい。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、本発明のレーザ用光ファ
イバの第1の例を示すもので、請求項2に記載のものの
具体例である。図1において、符号1はコアを示す。こ
のコア1は、石英ガラス、ゲルマニウムドープ石英ガラ
ス、フッ化ジルコニウム、フッ化カルシウム等のフッ化
物ガラスなどのガラスにNd(ネオジム)、Er(エル
ビウム)などの希土類元素をドープして、反転分布の形
成が可能とされたガラスからなるものである。このコア
1の断面形状は、図示のようにほぼ正方形の他、円形、
だ円形、三角形のものであり、その寸法は正方形で3〜
15×3〜15μm、円形で径3〜15μm程度となっ
ている。
【0009】符号2は共通クラッドを示し、この共通ク
ラッド2は、純粋石英ガラス、フッ素ドープ石英ガラ
ス、フッ化物ガラスなどのガラスからなり、コア1をな
すガラスよりも低屈折率のものであり、その断面形状が
矩形のものである。この共通クラッド2内に複数個、好
ましく3〜数百個程度のコア1.1……が相互に離間し
た状態で、一直線上に列状に配置されて埋設されてい
る。共通クラッド2は、その幅が200〜3000μ
m、厚さが100〜1000μmとなっており、コア1
を厚さ10〜500μmの範囲で被覆するものとなって
いる。
【0010】共通クラッド2の外周にはサポート層3が
設けられている。このサポート層3は、石英ガラスから
なり、コア1.1……および共通クラッド2を機械的に
保護するもので、共通クラッド2上にこれを包囲するよ
うに、約30〜1000μm程度の厚みで被覆されてい
る。さらに、このサポート層3は、コーティング層4で
被覆されている。このコーティング層4は、石英ガラス
よりも低屈折率の合成樹脂、例えばフッ素含有アクリレ
ート樹脂などからなるもので、約30〜200μmの厚
さでサポート層3を被覆している。そして、このような
構成のレーザ用光ファイバは、その仕上り寸法が幅34
0〜5600μm、厚さ240〜3600μmの偏平な
帯状の形状となっている。
【0011】このような構造のレーザ用光ファイバを製
造するには、VAD法などによってコア1となる多孔質
プリフォームを作成し、この多孔質プリフォームを希土
類元素化合物、例えば塩化エルビウムなどの水溶液に浸
漬してプリフォーム中に希土類元素化合物を含浸し、つ
いで、これを加熱し透明ガラス化してコア用ガラスロッ
ドとする。ついで、このコア用ガラスロッド上にVAD
法などによって共通クラッド2となる多孔質ガラス粒子
を堆積し、これを加熱透明化してガラス母材とする。
【0012】ついで、このガラス母材を溶融紡糸し、コ
ア1とクラッドとからなるエレメントファイバとする。
次にこのエレメントファイバを図2に示すように、サポ
ート層3となる石英ガラス製のサポート管5の内部に整
列状態で並べて収容する。サポート管5は偏平な直方体
状であり、その内部には上記ファイバの径よりも若干大
きい断面形状が矩形の空間部が形成されており、この空
間部に上記ファイバが整列状態で収められる。ついで、
このものを加熱して溶融一体化したのち、溶融紡糸し、
さらにコーティング層4となる合成樹脂を塗布、硬化す
る方法などが採用される。この際、製造条件を適宜選択
することで、シングルモードあるいはマルチモードのフ
ァイバとすることもできる。
【0013】図3は、この例のレーザ用光ファイバの利
用例を示すものである。図中符号6は上述のレーザ用光
ファイバであり、このレーザ用光ファイバ6の両端部分
は、保護、補強のためのケース7.7内に収容、一体化
されている。また、レーザ用光ファイバ6の入射端およ
び反射端には、金などの金属を蒸着して反射率30〜7
0%程度の半透明ミラーが形成されている。また、レー
ザ用光ファイバ6の長さがある程度長くなると、半透明
ミラーを設けなくとも、レーザ発振が可能となるため、
この場合には半透明ミラーは不要となる。
【0014】また、図中符号8は、ポンプ光を発光する
半導体レーザアレイである。この半導体レーザアレイ8
は、半導体レーザを複数個横方向に集積、一体化したも
ので、個々の半導体レーザの発光出射端であるエミッタ
ー9.9……が横方向に一列に並んだ状態となってい
る。そして、この場合、半導体レーザアレイ8のエミッ
ター9.9……の数と、レーザ用光ファイバのコア1.
1……の数とが一致するように構成されている。半導体
レーザアレイ8の各エミッター9.9……からのポンプ
光は、集光レンズ10を介してレーザ用光ファイバ6の
入射端の各コア1.1……に入射され、レーザ発振が起
ってレーザ光が出射端から出射される。
【0015】このような構成のレーザ用光ファイバにあ
っては、コア1.1……が複数個設けられているので、
個々のコア1にポンプ光を入射することができ、また共
通クラッド2に入射したポンプ光もその一部がコア1.
1……にしみ込み、全体としてポンプ光を高パワー密度
でコア1.1……に入力でき、高いレーザ光を出力する
ことができる。このため、このレーザ用光ファイバを用
いることにより、高出力のファイバレーザを構成するこ
とができる。
【0016】図4は、この発明の第2の例を示すもの
で、図1に示した第1の例のものと同一構成部分には同
一名称および同一符号を付してその説明を簡略化する。
この例のレーザ用光ファイバは、石英ガラスからなるジ
ャケット11内に多数のコア1.1……が1つの共通ク
ラッド2に埋設され、包囲された状態で収容され、ジャ
ケット11がコーティング層4で被覆された形態のもの
であって、通常のライトガイドに類似の構造を有してい
る。コア1の外径は、約3〜15μmであり、ジャケッ
ト11の外径は200〜1500μm、内径は150〜
1400μm、コーティング層4の被覆厚さは、30〜
100μmとなっている。
【0017】この例のレーザ用光ファイバを製造する方
法としては、先のものと同様の操作によってエレメント
ファイバを製造し、このエレメントファイバを多数本ジ
ャケット10となる石英パイプ内に充填し、これを加熱
して溶融一体化したのち、溶融紡糸する方法などがあ
る。ジャケット11の外周にコーティング層4を設ける
方法は先と同様である。
【0018】図5は、この例のレーザ用光ファイバの利
用例を示すもので、図中符号12は上記レーザ用光ファ
イバであり、その入射端および出射端に必要に応じて半
透明ミラーを設けることは先の例と同様である。図中符
号13は、ポンプ光を発光する半導体レーザであり、こ
の半導体レーザ12は、高出力タイプのものが好まし
い。半導体レーザ12のエミッター9からのポンプ光
は、集光レンズ10によりビーム形状を円形とされたう
えでレーザ用光ファイバ12の入射端に入射され、コア
1.1……内で発振し、出射端からレーザ光が出射され
る。
【0019】この構造のレーザ用光ファイバにあって
も、コア1が多数設けられていること、共通クラッド2
に入射されたポンプ光の一部がコア1.1……にしみ込
むことにより、高出力のレーザ光が発振される。
【0020】図6は、この発明のレーザ用光ファイバの
第3の例を示すもので、請求項3に記載の発明の具体例
である。この例のものは、コア1とクラッド14とこの
クラッド14を被覆するコーティング層4とからなるフ
ァイバ素線を複数本平行に一列状に並べ、これを一括被
覆層15で被覆、一体化したテープμ線状のものであ
る。コア1は、先の例と同様の材料からなり、クラッド
14は、先の例の共通クラッド2をなす材料と同様のも
のが用いられる。コーティング層4および一括被覆層1
5は、先の例と同様に石英ガラスよりも低屈折率の合成
樹脂、例えばフッ素含有アクリレート樹脂などからなる
ものである。
【0021】また、コア1の外径は、3〜15μm、ク
ラッド14の外径は、100〜1000μm、コーティ
ング層4の外径は、150〜1200μm程度とされ、
仕上り寸法が幅350〜5600μm、厚さ250〜3
600μm程度とされる。この例のレーザ用光ファイバ
の製造は、上述の例と同様にしてコア/クラッド構造の
エレメントファイバを作成し、これにコーティング層4
を被覆してファイバ素線とし、このファイバ素線を複数
本平行に並べてダイスに送り込み、一括被覆層15とな
る合成樹脂を塗布し、硬化させる方法などによって行わ
れる。
【0022】図7は、この例のレーザ用光ファイバの利
用例を示すもので、図中符号16は上記レーザ用光ファ
イバである。このレーザ用光ファイバ16の入射端側の
端部は、保護、補強のためのケース7内に収められ、出
射端側の端部は、一括被覆層15が取り除かれ、各ファ
イバ素線に分離されている。また、図中符号8は、先の
例と同様の半導体レーザアレイであり、そのエミッター
9.9……は、レーザ用光ファイバ16のコア1.1…
…に対応するようになっている。エミッター9.9……
からのポンプ光は、集光レンズ10で集光され、入射端
に入射される。この例では、各コア1において発振した
レーザ光は、分離されたファイバ素線の各出射端から出
射されるので、レーザ光を複数に損失なく分岐して出力
することができる。
【0023】この例のものでも、コア1.1……が複数
設けられ、これにそれぞれポンプ光を入射でき、クラッ
ド2.2……、コーティング層4および一括被覆層15
に入射されたポンプ光も、コア1.1……において増
幅、発振されるために、高出力のレーザ光を得ることが
できる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のレーザ用
光ファイバによれば、ポンプ光を高い結合効率で入射で
き、そのパワー密度を十分に高めることができ、高出力
のレーザ光を得ることができ、これによって高出力のフ
ァイバレーザを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のレーザ用光ファイバの第1の例を示
す概略断面図である。
【図2】 第1の例のレーザ用光ファイバの製造工程の
一部を示す斜視図である。
【図3】 第1の例のレーザ用光ファイバの利用例を示
す概略斜視図である。
【図4】 本発明のレーザ用光ファイバの第2の例を示
す概略断面図である。
【図5】 第2の例のレーザ用光ファイバの利用例を示
す概略斜視図である。
【図6】 本発明のレーザ用光ファイバの第3の例を示
す概略断面図である。
【図7】 第3の例のレーザ用光ファイバの利用例を示
す概略斜視図である。
【図8】 従来のレーザ用光ファイバの例を示す概略断
面図である。
【符号の説明】
1…コア、2…共通クラッド、3…サポート層、4…コ
ーティング層、11…ジャケット、14…クラッド、1
5…一括被覆層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類元素が添加された複数のコアと、
    これら複数のコアを包囲する共通クラッドとからなるレ
    ーザ用光ファイバ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、コアの配置が一列状
    であるレーザ用光ファイバ。
  3. 【請求項3】 希土類元素が添加されたコアと、このコ
    アを包囲するクラッドと、このクラッド上に設けられた
    コーティング層とからなるファイバが、複数本平行に並
    べられ、一体化されてなるレーザ用光ファイバ。
JP8308456A 1996-11-19 1996-11-19 レーザ用光ファイバ Pending JPH10148718A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000349369A (ja) * 1999-06-03 2000-12-15 Trw Inc 高出力ファイバリボンレーザー及び増幅器
JP2001119084A (ja) * 1999-10-19 2001-04-27 Hoya Corp 光ファイバレーザ装置及び光増幅装置
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CN100379102C (zh) * 2005-05-23 2008-04-02 中国科学院上海光学精密机械研究所 板条状双包层光纤激光器
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US9835812B2 (en) 2015-08-04 2017-12-05 Corning Incorporated Multi-optical fiber aggregate
US9841556B2 (en) 2015-05-29 2017-12-12 Corning Incorporated Non-circular multicore fiber and method of manufacture

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