JPH10148618A - 雨滴検出装置における異物検出方法 - Google Patents

雨滴検出装置における異物検出方法

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JPH10148618A
JPH10148618A JP8305313A JP30531396A JPH10148618A JP H10148618 A JPH10148618 A JP H10148618A JP 8305313 A JP8305313 A JP 8305313A JP 30531396 A JP30531396 A JP 30531396A JP H10148618 A JPH10148618 A JP H10148618A
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raindrop
foreign matter
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JP8305313A
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English (en)
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Toshiyuki Amagasa
俊之 天笠
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Mitsuba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウインドシールドに付着した異物を検知して
常に正確に雨滴の存在を検出し得る異物検出方法を提供
する。 【解決手段】 フロントガラス1上に設定された雨滴検
出領域16内の雨滴を撮像して得られた画像データに基
づいて雨滴検出領域16内の雨滴の有無を検出する車両
用の雨滴検出装置における異物検出方法であって、雨滴
検出領域16を所定数のブロックに分割してこの各ブロ
ック毎の照度を画像データより算出し、各ブロック間に
おける照度のバラツキが所定の基準値以上の場合に雨滴
検出領域16内に異物が付着したと判断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用の雨滴検出
装置における異物検出方法に関し、特に、ウインドシー
ルドの表面に付着した雨滴を検出するための雨滴検出装
置に用いられる異物検出方法に適用して有効な技術に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、車載設備の自動化の一貫として、
気象状況を感知して自動的にワイパーを作動させたり、
その動作速度を変化させたりする、いわゆるオートワイ
パシステムを装備した車両の開発が行われている。この
オートワイパシステムでは、降雨状況の感知のため、例
えば自動車にあっては、その前面のフロントガラス等の
ウインドシールドやラジエターグリル、フロントバンパ
ー等に、雨滴を感知する雨滴検出装置が設けられてい
る。この場合、特にウインドシールドに付着した雨滴を
検出するものは、運転者の視界と直接関連したデータが
得られるため、ワイパ制御には有効であり、多くの車両
に採用されつつある。
【0003】このようなウインドシールド用の雨滴検出
装置としては、従来より、基板上に付着した水滴によっ
て生じる抵抗値の変化を検出するものや、ガラス面を車
室内から画像認識して水滴の有無を検出するものがあ
る。この場合、抵抗値の変化により雨滴検出を行うもの
は、車両外部に電気回路の一部が常に露出することにな
るため、その汚損やメンテナンスの面から、車室内より
画像認識により雨滴検出を行う後者の装置が注目されて
いる(例えば実公昭63−25252号公報参照)。
【0004】このような画像認識による雨滴検出装置
は、例えば自動車においては、図8に示すように、ウイ
ンドシールドのひとつであるフロントガラス51の一部
に雨滴検出領域52を設け、その車室内側に雨滴検出用
のCCDカメラ53を設置した構成のものが一般的であ
る。この場合、CCDカメラ53は、フード54の内部
に収容された状態でフロントガラス51に対向して取り
付けられており、フード54の先端側には磨りガラス状
のスクリーン55が設けられている。また、スクリーン
55はフロントガラス51の内面に密着して設けられて
おり、CCDカメラ53は、このスクリーン55に投影
された雨滴検出領域52上の雨滴の影を撮像する。そし
て、CCDカメラ53によって得られた画像データを画
像処理装置56に送り雨滴を検出している。
【0005】一方、画像処理装置56では次のようにし
て前記画像データから雨滴が検出される。すなわち、ま
ず画面全体をいくつかの単位画素に分割すると共に、そ
れをX軸方向およびY軸方向に走査して微分処理を行い
単位画素間の照度変化量を算出する。この場合、雨滴の
前後ではスクリーン55の照度が変化しその変化量が大
きいことから、その変化量のうちある閾値以上を持った
箇所を抽出することにより雨滴の輪郭が抽出される。そ
して、この抽出された輪郭に基づき雨滴像を画定しその
存在を検出するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな雨滴検出装置では、フロントガラス51に木の葉や
鳥の糞等の異物が付着している場合、異物による照度変
化量が雨滴によるそれよりも大きく前記閾値を超えてし
まうことが多いため、それらをも雨滴として検出してし
まう場合があった。このため、実際よりも多くの雨滴が
存在するものと誤認してしまい、雨滴がないにもかかわ
らずワイパが作動するなどの不具合があり、その改善が
望まれていた。
【0007】本発明の目的は、ウインドシールドに付着
した異物を検知して常に正確に雨滴検出が行い得るよう
にするための雨滴検出装置における異物検出方法を提供
することにある。
【0008】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかに
なるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0010】すなわち、本発明の雨滴検出装置における
異物検出方法は、車両のウインドシールド上に設定され
た雨滴検出領域内の雨滴を車室側から撮像して得られた
画像データに基づいて雨滴検出領域内の雨滴の有無を検
出する車両用の雨滴検出装置における異物検出方法であ
って、前記雨滴検出領域を所定数のブロックに分割して
各ブロック毎の照度を画像データより算出し、各ブロッ
ク間における照度のバラツキが所定の基準値以上の場合
に雨滴検出領域内に異物が付着したと判断することを特
徴としている。
【0011】この場合、雨滴検出領域内に付着した異物
を検出した場合に各ブロックの照度が所定値以下のブロ
ックを異物付着ブロックと認定するようにしても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0013】図1は、本発明にかかる異物検出方法を適
用した雨滴検出装置を備えたワイパ制御システムの一実
施の形態の構成を示したブロック図である。なお、本実
施の形態では、自動車のフロントガラス(ウインドシー
ルド)上に付着する雨滴を払拭するワイパ装置の制御に
用いられる雨滴検出装置を例にとって説明する。
【0014】図1において、1はウインドシールドとし
てのフロントガラスであり、その内側(車室内側)には
雨滴検出用のCCDカメラ(撮像手段)2が設置されて
いる。このCCDカメラ2は、フード3の内部に収容さ
れた状態でフロントガラス1に対向して取り付けられて
おり、フード3の先端側には白濁しかつ透光性を有する
磨りガラス状のスクリーン4が設けられている。この場
合、スクリーン4はフロントガラス1の内面に密着して
設けられて雨滴検出領域16を形成し、CCDカメラ2
は、このスクリーン4に投影された雨滴の影を撮像す
る。
【0015】一方、CCDカメラ2は、雨滴画像処理部
(画像処理手段)5とワイパ駆動部6およびこれらを統
括制御すると共に異物付着状況と雨滴付着量の検出を行
う中央制御処理部7とからなるワイパ制御装置8に接続
されている。なお、当該実施の形態ではCCDカメラ2
と雨滴画像処理部5および中央制御処理部7が本発明に
よる異物検出方法を適用した雨滴検出装置に該当する
が、当該ワイパ制御装置8においては、異物検出や雨滴
検出とワイパ制御は一体不可分の関係にあるため、中央
制御処理部7はワイパの動作制御機能をも含んだ形とな
っている。しかしながら、これが本発明による異物検出
方法を用いた雨滴検出装置がワイパ制御機能をも必須の
構成要件とすることを意味しないことは言うまでもな
い。
【0016】次に、CCDカメラ2からの画像データ
は、雨滴画像処理部5に送られ、そこで異物の付着や雨
滴輪郭の検出等の画像処理が行われこれらのデータが中
央制御処理部7に送られる。すなわち、雨滴検出領域1
6への異物の付着が検出された場合には、雨滴画像処理
部5は、異物が付着している旨を示す異物付着データを
作成し中央制御処理部7に送る。そして、中央制御処理
部7は、この異物付着データに基づき異物付着インジケ
ータ17にその旨を表示し運転者の注意を喚起する。ま
た、雨滴画像処理部5は、画像データ中から雨滴のみを
抽出した雨滴画像データを作成して中央制御処理部7に
送信する。なお、異物付着が検出されたときには、異物
のある領域のデータを削除したデータに基づき雨滴画像
データが作成される。そして、中央制御処理部7は、こ
の雨滴画像データに基づき雨滴付着状況を判断し、ワイ
パ駆動部6に働きかけワイパ動作の開始や停止、動作速
度等をこれに応じて制御する。
【0017】ここで、雨滴画像処理部5は、CCDカメ
ラ2からの画像データを入力する画像入力部9と、異物
付着や雨滴輪郭の検出等の画像処理を行う画像処理部1
0と、処理したデータを格納する画像情報記憶部11
と、画像処理部10における画像処理手順等を格納して
おくROM12とを有する構成となっている。この場
合、画像入力部9に入力された画像データは、所定の信
号形式に調整されて画像処理部10に入力される。画像
処理部10ではこの信号に基づいて後述する手順により
画像処理を行って異物付着データや雨滴画像データが作
成され、これが中央制御処理部7に送られる。なお、雨
滴画像データは画像情報記憶部11に適宜格納される。
【0018】一方、中央制御処理部7は、画像処理部1
0を制御すると共に、異物付着データや雨滴画像データ
を取得してRAM13に格納する。また、RAM13に
蓄積された異物付着データや雨滴画像データに基づき、
または送られてきた異物付着データや雨滴画像データそ
のものを用いて異物や雨滴の付着状況を判断する。そし
て、この判断結果に基づき異物表示インジケータ17や
ワイパ駆動部6に指令を発し、異物付着表示を行ったり
ワイパモータ14を適宜制御してワイパ動作の制御を行
ったりする。なお、中央制御処理部7による一連の処理
動作の手順等はROM15に格納されている。
【0019】次に、当該雨滴検出装置における雨滴検出
処理について説明する。図2は、その処理手順を示した
フローチャートである。まず、当該雨滴検出装置では、
画像処理部10により、CCDカメラ2からの画像デー
タが画像入力部9を介して取り込まれる(S1)。雨滴
検出領域は幾つかの小ブロック18に分割されており、
この各小ブロック18はCCDカメラ2の画素(ピクセ
ル)数から割り出される数であるが、本実施の形態では
理解し易くするために実際の数より減らしている。次
に、小ブロック18複数個で構成される大ブロック19
を設定し、その中の小ブロック18の各照度を測定する
(S2)。図3は、この大小ブロック18、19の一例
であり、ここでは全体を6×6の36個の小ブロック1
8に分割すると共に、小ブロック18の9個分の面積を
有する大ブロック19a〜19eが設定されている。そ
して、これらの大ブロック19a〜19eの照度がそれ
ぞれ測定される。なお、画像の照度は、当該実施の形態
ではCCDカメラ2から送られる画像データの電圧レベ
ルの高低によって判断するが、照度を示す任意の変数に
適宜変換してこれを示しても良いのは勿論である。
【0020】このように各大ブロック19a〜19eの
照度を測定した後、各大ブロック19a〜19e毎に照
度の平均値が算出され(S3)、各大ブロック19a〜
19eの平均値間のバラツキとして、照度平均値の最大
値から最小値を減じた値が求められる(S4)。
【0021】ここで、雨滴が大きいものでも10mm程
度の大きさであるのに対し異物は小さいものでもそれよ
りも大きいのが通常である。また、雨滴が略無色透明で
あるのに対し異物は有色であることから、スクリーン4
における照度の低下量も異物の方がはるかに大きい。雨
滴と異物が付着した雨滴検出領域16において前記の照
度測定を行った結果の一例を図4に示す。図4におい
て、(a)は雨滴検出領域16の状況を示す説明図、
(b)はこの場合において得られる画像データの照度測
定を行った結果を示す説明図である。なお、図4(b)
では、値100を最高値として照度を理解が容易なよう
に相対的な数値で示したものであり、以下における記載
も含めこの例示が照度測定結果を直接示すものではな
い。
【0022】この図4から分かるように、雨滴20が付
着している場合と異物21が付着している場合では、そ
の照度変化領域の面積と変化量が顕著に異なる。すなわ
ち、異物は雨滴に比して広い領域において大きく照度を
低下させる。そこで、本発明においては、このような照
度変化における異物と雨滴の性質の違いに着目して両者
の識別を行って異物を検出している。
【0023】すなわち、照度変化の大小を見るべく前述
の大ブロック19a〜19e間のバラツキの値と所定の
基準値とが比較される(S5)。この場合、バラツキが
基準値以上であることは、異物が付着して照度が異常に
低くなったブロックが存在することを意味しており、こ
れにより雨滴検出領域内に異物が付着したと判断され
る。このため、バラツキが基準値以上であると判断され
ると、異物付着ブロックが検出され異物付着データが作
成される(S6)。そして、この異物付着データが中央
制御処理部7に送られ、異物付着インジケータ17が点
灯される(S7)。
【0024】これを、前記の例で見ると、大ブロック1
9a内の小ブロック18の照度平均値は0.3であり、大
ブロック19bでは97、大ブロック19dでは100
である。このとき、バラツキの基準値を例えば30とす
ると、前記の例ではバラツキが97.7であり基準値より
も大きくなっており、異物付着ありと判断される。一
方、異物付着ありとされると、各ブロックの照度平均値
が異物付着の基準となる所定の照度値(例えば10)と
比較される。そしてこの値よりも小さいブロック、すな
わち前記の例で言えば大ブロック19aにおいて異物が
付着していると判断されこのブロックを異物付着ブロッ
クと認定する。そして、異物付着ブロックが存在し、そ
れが大ブロック19aである旨を示す異物付着データが
作成され中央制御処理部7に送られる。
【0025】なお、異物付着データ作成の際、異物が付
着していると判断された大ブロック19を小ブロック1
8毎あるいはさらに細かなブロックに分割して照度検出
を行い、より細かく異物付着場所を特定しても良い。ま
た、異物付着ブロックの認定に際しては、前記所定の照
度値に満たない小ブロック18の数、すなわち、低照度
部分の面積や、かかるブロックの連続性をもってその認
定を行っても良い。さらに、バラツキが基準値以上であ
ることを判断した段階で中央制御処理部7に異物付着が
ある旨を送信して異物付着インジケータ17を点灯させ
ても良い。
【0026】一方、バラツキの値が基準値以下である場
合には、画像データは微分処理されて各画素間の照度変
化量が求められ(S8)、閾値処理が行われ閾値処理デ
ータが作成される(S9)。なお、バラツキが基準値以
上の場合も、異物付着インジケータ17の点灯後に閾値
処理が行われる。
【0027】ところで、当該雨滴検出装置では、S9の
閾値処理は次のように行われる。図7はその処理手順を
示したフローチャートである。この場合、まず、画像処
理部10は、取り込んだ画像データから画像全体の照度
(スクリーン4の照度)を測光して(S31)画面照度
を算出する(S32)。すなわち、得られた画面の明る
さを算出して、それが明るい画面なのか暗い画面なのか
を算出する。
【0028】この場合、画像処理部10は、雨滴検出領
域16を例えば163×163個の画素(単位画素)に
分割し、それぞれの照度を例えば256階調に分別処理
する。この結果の一例を、横軸に照度レベル(階調)、
縦軸にその度数をとってヒストグラムで示したものが図
6であり、(a)は画面が明るい場合、(b)は中程度
の場合、(c)は暗い場合におけるデータである。この
場合、CCDカメラ2における基画像は、図6(a)の
場合には、直接光を受けて画像がほとんど白飛びした状
態であり、雨滴の輪郭が識別しにくい状態にある。ま
た、図6(b)の場合には、外光が斜めに当たっている
状態等、雨滴の輪郭がはっきりとわかる基画像となって
いる。さらに、図6(c)の場合には、外光が大きな入
射角で当たっていたり外が暗い場合等、画面全体が暗く
雨滴の輪郭がはっきりしている基画像となっているが、
スクリーン4上の明るさの濃淡のバラツキが大きくなっ
ている。
【0029】そこで改めて図6(a)〜(c)を参照す
ると、基画像が明るいほど各ヒストグラムの幅が狭くな
っている。これは、基画像が明るいほど各画素間での照
度のバラツキが小さいこと、差がないことを示してお
り、基画像の照度により雨滴の認識性が変わることがわ
かる。一方、ピーク値は画面の照度によって変化する。
すなわち、画面が明るい場合には図6(a)のようにレ
ベル214にてピークを示し、これが画面が暗くなるに
従って、ピーク値はそれぞれ186(図6(b))、1
20(図6(c))と小さくなって行く。このため当該
雨滴検出装置ではこのピーク値の変化に着目し、この値
を画面照度を表す値として算出している。
【0030】次に、画面照度に応じて、閾値処理データ
作成の際に用いられる閾値を算出すると共に(S3
3)、微分処理された画像データを算出された閾値を用
いて識別する(S34)。
【0031】ここで図7に、CCDカメラ2からの画像
データを微分処理して各画素間の照度の変化量を求め、
それをヒストグラム化したものを示す。図7において、
(a)は図6(a)の場合の画像データを微分処理した
ものであり、(b)、(c)はそれぞれ、図6(b)、
(c)の場合の画像データを微分処理したものである。
図7からわかるように、基画像が明るいほど微分値のヒ
ストグラムは左寄りとなりその幅が狭くなっている。こ
れは、基画像が明るいほど雨滴と雨滴がない部分との照
度差が小さいためであり、このため一定の閾値によって
雨滴輪郭を検出していたのでは、正確な雨滴検出が行え
ない。
【0032】すなわち、図7(a)ではピーク値が4.
5, レベル幅が18.2であるのに対して、図7(b)で
はピーク値4.5, レベル幅36.4、図7(c)ではピー
ク値8.2, レベル幅41.8となっている。この場合、発
明者の実験によれば、図7(b)においてヒストグラム
がピーク値を超えフラットになり始めたあたりを閾値と
して設定すると雨滴の輪郭が明確に得られる。そこで、
閾値をそれに合わせて例えば「18」と設定し、変化量
が18以上を雨滴の輪郭と判断すると、図7(a)では
雨滴がほとんどないと判断されてしまう。一方、図7
(c)では、レベル250近傍のノイズ成分も含め、雨
滴が相当数存在すると判断されてしまい、何れの場合に
も実際の雨滴付着状況が反映されない。
【0033】そこで、本発明による異物検出方法を用い
た雨滴検出装置では、先にS32において算出した画面
照度を示すデータを用いて雨滴検出の閾値を適宜変化さ
せて、画面照度の変化による影響を除去するようにして
いる。そして、この閾値を用いて画像認識処理を行っ
て、照度変化の大きい画像をノイズ分をカットして取り
出した閾値処理データを作成する(S35)。
【0034】これを前記の例を用いて説明すると、S3
3において、例えば基準値=36、係数k=0.1とし、
S32において求めた照度ピーク値を用いて各回毎に閾
値を算出する。これを図7(a)に当てはめると、36
−0.1×214で閾値は「14.6」となる。すなわち、
基画像が明るい場合には照度変化量の小さい画素間をも
雨滴が存在するとして認識するように閾値が設定され
る。そして、この閾値を用いて画像認識処理を行い、画
像の輪郭を検出して閾値処理データを作成する。この場
合、発明者の実験では、閾値を「18」とした場合に
は、26569画素中206画素分が雨滴と判断された
が、当該処理によれば26568画素中642画素分が
雨滴と判断され、画像認識率が向上してより実際の状況
に近い閾値処理データが得られた。
【0035】一方、図7(c)の場合には、36−0.1
×120で閾値は「24」となる。すなわち、基画像が
暗い場合には照度変化量の大きい画素間のみを雨滴が存
在するとして認識するように閾値が設定される。なお、
図7(a)の場合も含め、レベル100以上はノイズ成
分であることが明らかであるため、100以上のデータ
もカットする。この場合も、閾値を「18」とした場合
には、26569画素中1114画素分が雨滴と判断さ
れたが、当該処理によれば26568画素中867画素
分が雨滴と判断され、ノイズ成分がカットされている。
なお、この時の閾値「24」は、図7(c)において、
ヒストグラムがピーク値を超えフラットになり始めたあ
たりに位置しており、図7(c)のみから単独で閾値を
決定した場合でも妥当な数値である。
【0036】このように、当該雨滴検出装置によれば、
周囲の明るさに左右されることなく、実際の状況により
近い形で閾値処理データを得ることが可能となる。
【0037】一方、このようにして得た閾値処理データ
は、異物も雨滴も共に照度変化の大きい画像として認識
されている。従って、これをそのまま雨滴付着状況の判
断に用いると、異物により雨滴付着量の誤認を生じるお
それがある。そこで、本発明による異物検出方法を用い
た雨滴検出装置では、先に得られた異物付着データを用
いてこの閾値処理データを処理し、異物付着部分のデー
タを含まない形の雨滴検出データを作成して中央制御処
理部7に送るようにしている。これらの処理を示したも
のが図2におけるS10以降の処理である。
【0038】そこで、再び図2を参照してこれらの処理
を説明すると、まず、S10において、雨滴検出のため
の画像認識処理が終了したときに付される画像認識終了
フラグが立っているか否かが判断され、フラグがないと
判断されると画像認識処理に入る。なお、当該処理は、
前記小ブロック18毎に行われる。
【0039】画像認識処理に入ると、まず被処理ブロッ
クに異物が付着しているか否かが判断される。すなわ
ち、前記異物付着データを用いて、当該ブロックが異物
付着ブロックの一つであるか否かが判断される(S1
1)。そして、異物付着ブロックでない場合には、閾値
処理データに基づき雨滴検出処理がなされて当該ブロッ
クにおける雨滴画像データが作成され(S11)次ブロ
ックに移動する処理に進む。一方、異物付着ブロックの
場合には、雨滴検出処理は行われず次ブロックに移動す
る処理に進む。すなわち、異物が付着しているブロック
の閾値処理データは無視され、雨滴画像データには異物
に関するデータは含まれないことになる。
【0040】このような処理の後、次ブロックに進む処
理として、まず当該ブロックがX座標上の最終ブロック
であるか否かが判断され(S13)、最終ブロックでは
ない場合には、被処理ブロックをX方向に1ブロック進
め(S14)、S10に戻る。一方、X座標が最終の場
合にはさらにY座標上の最終ブロックであるか否かが判
断され(S15)、最終ブロックではない場合には被処
理ブロックをY方向に1ブロック進めると共に被処理ブ
ロックのX座標を先頭に戻し(S16、S17)S10
に戻る。また、S15において、当該ブロックがY座標
上の最終ブロックであると判断されると、X,Y座標共
に最終座標であることになり、X座標、Y座標を先頭に
戻し、画像認識終了フラグを立てる(S20)。
【0041】画像認識終了フラグが立つと、S10にお
いてその存在が認知され(S21)一連の画像認識処理
が終了する。そして、これにより異物が付着したブロッ
クのデータを除いた形で雨滴画像データが作成され、こ
れが中央制御処理部7に送られる。
【0042】このようにして作成された雨滴画像データ
は、画像情報記憶部11に格納されると共に中央制御処
理部7に送られ、RAM13に格納されると共に、この
データにより雨滴付着量が演算される。そして、所定値
以上の雨滴が付着している場合にはワイパ動作を開始さ
せたり、降雨量が多いと判断してワイパの速度を上げた
りする。また、雨滴付着量が所定値以下となった場合に
は、ワイパ速度を落としたり間欠作動にしたり、さらに
停止させたりする。
【0043】以上、本発明者によってなされた発明を実
施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実
施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0044】たとえば、当該雨滴検出装置では雨滴検出
領域16を36個の小ブロック18、5個の大ブロック
19a〜19eに分けて異物検出処理を行っているが、
その分割数や分割方法は前記の例には限られない。ま
た、閾値処理の際、雨滴検出領域16を163×163
の26569の画素に分割し256階調の照度に分別し
て雨滴検出を行っているが、分割数や階調数はこれに限
られない。さらにこの場合、閾値の値や係数kの値も一
例でありこれに限定されるものではない。加えて、閾値
処理の際に画面照度をヒストグラムのピーク値を用いて
決定しているが、これを全画面のデータの平均値により
決定することも可能である。
【0045】一方、雨滴検出と異物検出に関し、雨滴画
像処理部5における画像データの処理等を中央制御処理
装置7によって行うことも可能である。また、撮像手段
としてCCD方式以外のカメラを用いることもできる。
さらに、前記の実施の形態では、異物付着を異物付着イ
ンジケータ17を点灯させて運転者に知らせているが、
これを音声によって行うことも可能である。
【0046】なお、前記の異物検出処理や雨滴検出処
理、ワイパの制御等、ROM12やROM15に格納さ
れている制御プログラムを所定の媒体に格納して別途取
り扱うことができるのは勿論である。
【0047】以上の説明では主として本発明者によって
なされた発明をその利用分野である自動車に適用した場
合について説明したが、これに限定されるものではな
く、たとえば、鉄道車両や産業機械等の他の車両にも適
用できる。
【0048】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち、代
表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、
以下のとおりである。
【0049】すなわち、雨滴による画像データと異物に
よる画像データとの差違に着目し、雨滴検出領域を所定
数のブロックに分割して各ブロック毎の照度のバラツキ
が所定の基準値以上の場合に雨滴検出領域内に異物が付
着したと判断するようにしたことにより、異物付着を的
確に検出できるという効果がある。このため、異物を雨
滴と誤認してワイパが誤作動するなどの不具合を防止す
ることができる。
【0050】また、異物付着が付着した部分の画像デー
タを無視して雨滴検出を行うことも可能となり、異物が
付着した状態でも正確に雨滴付着量を検出することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる異物検出方法を適用した雨滴検
出装置を用いたワイパ制御システムの一実施の形態の構
成を示したブロック図である。
【図2】本発明の異物検出方法を適用した雨滴検出装置
における雨滴検出処理動作を示すフローチャートであ
る。
【図3】雨滴検出領域に設定された大小ブロックの一例
を示す説明図である。
【図4】(a)は雨滴検出領域の状況を示す説明図、
(b)は(a)の場合において得られる画像データの照
度測定を行った結果を示す説明図である。
【図5】本発明の異物検出方法を適用した雨滴検出装置
における閾値処理動作を示すフローチャートである。
【図6】雨滴検出領域の照度の分布状況を示すヒストグ
ラムであり、(a)は画面が明るい場合、(b)は中程
度の場合、(c)は暗い場合におけるデータである。
【図7】CCDカメラからの画像データを微分処理した
結果を示すヒストグラムであり、(a)は図6(a)の
場合、(b)は図6(b)の場合、(c)は図6(c)
の場合の画像データを微分処理したものである。
【図8】従来の雨滴検出装置の構成を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
1 フロントガラス 2 CCDカメラ(撮像手段) 3 フード 4 スクリーン 5 雨滴画像処理部(画像処理手段) 6 ワイパ駆動部 7 中央制御処理部 8 ワイパ制御装置 9 画像入力部 10 画像処理部 11 画像情報記憶部 12 ROM 13 RAM 14 ワイパモータ 15 ROM 16 雨滴検出領域 17 異物付着インジケータ 18 小ブロック 19a〜19e 大ブロック 20 雨滴 21 異物 51 フロントガラス 52 雨滴検出領域 53 CCDカメラ 54 フード 55 スクリーン 56 画像処理装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両のウインドシールド上に設定された
    雨滴検出領域内の雨滴を撮像して得られた画像データに
    基づいて前記雨滴検出領域内の雨滴の有無を検出する車
    両用の雨滴検出装置における異物検出方法であって、 前記雨滴検出領域を所定数のブロックに分割して前記各
    ブロック毎の照度を前記画像データより算出し、前記各
    ブロック間における照度のバラツキが所定の基準値以上
    の場合に前記雨滴検出領域内に異物が付着したと判断す
    ることを特徴とする車両用の雨滴検出装置における異物
    検出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両用の雨滴検出装置に
    おける異物検出方法であって、前記雨滴検出領域内に付
    着した異物を検出した場合に前記各ブロックの照度が所
    定値以下のブロックを異物付着ブロックと認定すること
    を特徴とする車両用の雨滴検出装置における異物検出方
    法。
JP8305313A 1996-11-15 1996-11-15 雨滴検出装置における異物検出方法 Pending JPH10148618A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005162091A (ja) * 2003-12-04 2005-06-23 Nissan Motor Co Ltd 画像処理装置
US7646889B2 (en) 2005-04-11 2010-01-12 Denso Corporation Rain sensor
EP2690597A2 (en) 2012-07-27 2014-01-29 Ricoh Company, Ltd. Adhering matter detecting device, moving body device control system
JP2016537934A (ja) * 2013-11-12 2016-12-01 アプリケーション・ソリューションズ・(エレクトロニクス・アンド・ヴィジョン)・リミテッド カメラの被覆状態の認識方法、カメラシステム、及び自動車
JP2018191087A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 株式会社デンソーテン 付着物検出装置および付着物検出方法

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