JPH10146207A - 面フアスナー雌材 - Google Patents

面フアスナー雌材

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JPH10146207A
JPH10146207A JP275097A JP275097A JPH10146207A JP H10146207 A JPH10146207 A JP H10146207A JP 275097 A JP275097 A JP 275097A JP 275097 A JP275097 A JP 275097A JP H10146207 A JPH10146207 A JP H10146207A
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JP
Japan
Prior art keywords
loops
loop
nonwoven fabric
female material
hook
Prior art date
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Pending
Application number
JP275097A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Matsui
祐司 松井
Toshiyuki Arisato
敏幸 有里
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
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Publication of JPH10146207A publication Critical patent/JPH10146207A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた係合強さを優する面フアスナー雌材を
提供する。 【解決手段】 合成繊維からなるスパンボンド不織布に
ニードルパンチによるループを形成し、ついで接着剤に
よってループ抜けを防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生活資材、土木資
材等に使用される面フアスナー雌材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から面フアスナーは、その利便性か
ら衣類・靴・カーテン等の生活資材、地盤改質用等の土
木資材、簡易包装用等の産業資材を初めとする種々の分
野で、活用されている。面フアスナーは、基本的には、
フック(雄材)とループ(雌材)から構成され、使用さ
れる用途・条件に応じて、フックとループの形状・材質
等が、検討・工夫され、今日に至っている。しかしなが
ら、その多くはフックに関するものであり、ループに関
するものは非常に少ない。ループの代表的なものとして
は、編物のループがあげられ、また織物の一部を毛羽立
たせたものがあげられる。これらは、いずれも係合強さ
に乏しく、さらに係合強さの耐久性に乏しかった。
【0003】また、不織布を利用したものとしては、長
繊維不織布の表面に深さ0.2〜3mmのしわを1cm
当たり2〜40個設けたものがあげられる(特開平6−
33359号公報)。しかし、この面フアスナー雌材
は、所詮長繊維の面に溝をつけたものにすぎないので、
係合強さ、その耐久力も、引抜き抵抗も小さいものであ
った。また、使い捨ての分野においては、短繊維不織布
を用いたものもあるが、ループの強さ、又は引抜き抵抗
が弱く、繰り返し使用される用途には不向きであった。
これらの欠点を解決すべく、繊維の太さを太くすると
か、接着剤又は低融点繊維で固めるかの工夫がなされた
ものもあるが、いずれも風合いが硬くなり、使用可能な
用途が限定されるなど問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記欠点を
解消し、ループの強さが大きく、引抜き抵抗が大きく、
また係合強さが大きく、さらにその耐久性も大きく繰り
返し使用でき、キノコ状、カギ状等のいずれの雄材とも
係合し、衣服、使い捨ておむつ等の生活資材、地盤改質
等の土木用途等に特に好適に使用される面フアスナー雌
材を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために次の手段をとる。すなわち、本発明は、合
成繊維からなるスパンボンド不織布の少なくとも一面に
多数のニードルパンチのループが形成され、該スパンボ
ンド不織布に対して25重量%以下の接着剤で樹脂加工
により固定されていることを特徴とする面フアスナー雌
材である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の面フアスナー雌材におい
て、ループがニードルパンチによるループであること、
ループがスパンボンド不織布の少なくとも一面に10〜
100個/cm2 存在すること、ループが高さ0.3〜
7mmのループであること、合成繊維の太さが1〜20
デニールであること、スパンボンド不織布の目付が40
〜300g/m2 であること、樹脂加工が、接着剤をス
パンボンド不織布の重量に対して1〜25重量%付与す
ることによって行なわれていることはいずれも好ましい
実施の形態である。
【0007】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
面フアスナー雌材は、合成繊維からなるスパンボンド不
織布の面にループが形成され、樹脂加工によって固定さ
れているものであるが、前記合成繊維の素材としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等のポリエステル繊維、またはイソフタル酸を含む
共重合ポリエステル繊維または他の共重合ポリエステル
繊維またはポリエチレンテレフタレート等の変成物から
なる繊維または脂肪族もしくは芳香族ポリアミド繊維な
どが挙げられる。これらの繊維としては、高強力、低伸
び率のものが好ましい。
【0008】前記合成繊維からなるスパンボンド不織布
の少なくとも一面には多数の、好ましくは10〜100
個/cm2 のループが存在する。ループの数が10個/
cm 2 未満になると面フアスナー雌材の係合強さが低く
なり、他方100個/cm2をこえると該スパンボンド
不織布の強力が低下し好ましくない。
【0009】不織布のうちでもスパンボンド不織布が好
ましいのは、下記の理由による。すなわち、スパンボン
ド不織布は他の不織布特に短繊維不織布に比して長繊維
いわゆるフイラメントから構成されているため、引張り
強さ、引裂き強さに優れ、面状フアスナー雌材として適
しているからである。
【0010】該スパンボンド不織布の少なくとも一面に
多数のループが存在するが、このループはニードルパン
チによるループが好ましい。ループの大きさ、形態が安
定してばらつきが少ないためである。
【0011】また、スパンボンド不織布の面に存在する
ループは樹脂加工によって固定されているが、該ループ
の高さは0.3〜7mmが好ましい。高さが0.3mm
未満になると係合強さが不足し、他方7mmをこえると
ループが破壊されやく、該不織布の強力が低下するとと
もに面フアスナー雄材が該不織布の面に届かず係合強さ
が低下し好ましくない。
【0012】前記スパンボンド不織布を構成する合成繊
維の長繊維すなわちフイラメントの太さは1〜20デニ
ールの範囲にあるものが好ましい。1デニール未満にな
ると単糸の強さ不足のため、係合時に雄材にて容易に切
断され、フアスナーとしての用をなさず好ましくない。
他方、20デニールをこえると、ニードルパンチ加工時
に繊維が絡合しずらく、不織布としての強さが充分に出
ず、また、チクチク感が強く用途が限定され好ましくな
い。
【0013】スパンボンド不織布の目付は、40〜30
0g/m2 が好ましい。40g/m 2 未満になると繊維
量が少なくなって係合強さが低下し好ましくない。30
0g/m2 をこえると硬くなって凹凸に対する型馴染み
が悪くなり好ましくない。
【0014】前記ループは、スパンボンド不織布の片面
又は両面に存在してループ面を形成することになり、接
着剤で樹脂加工され、ループが立ったまま固定され、ル
ープ抜けが防止される。接着剤の付与量は、スパンボン
ド不織布の目付に対して1〜25重量%が好ましい。1
重量%未満になると、面フアスナー雄材と係合した後剥
がす際に毛羽立って面フアスナー雄材につまり、該不織
布自身の強力も低下し、係合強さが著しく低下し、繰り
返し使用ができなくなる。他方、25重量%をこえると
ループが寝たままで強く固着され、また該不織布表面が
硬くなって面フアスナー雄材が相手の面フアスナー雌材
に貫入しにくくなり、係合強さが著しく低下し好ましく
ない。
【0015】前記ループは、立ったままでスパンボンド
不織布の片面に又は両面に固定されるが、該スパンボン
ド不織布の面に対60〜120°の間の角度で立ってい
るのが好ましい。係合強さを大きくするため、また係合
強さの耐久性を高めるためである。
【0016】接着剤としては、ポリアクリル酸エステル
からなるものが好ましいが、合成ゴムラテックス、エポ
キシ樹脂、ウレタン樹脂、又はこれらの接着剤の混合物
があげられる。使用する接着剤は、必要に応じてその硬
さを選定し、調整するが、好ましくは風合いの点からソ
フトなものが良い。接着剤の付与は、通常浸漬法によっ
て行うが、コーテイング法、スプレー法、泡加工法等に
よって行なってもよい。
【0017】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれによって限定されるものではない。なお、本
発明において用いられた測定法は下記によった。 (イ)面フアスナー雌材の係合強さ(N/5cm幅) JIS L3416−1994の6.4.1の引張せん
断強さに準じて測定した。係合強さとして初期係合強さ
(N/5cm幅)、8回脱着後の係合強さ(N/5cm
幅)を測定する。なお、Nはニュートンを示す。ここで
初期係合強さは78N/5cm幅以上を、8回脱着後の
係合強さは78N/5cm幅以上を合格とする。面ファ
スナーの重合せ方法及び装着方法は図1、2に示すよう
に幅5cmの試料の重合せ長さLを5cmとし、最大引
張せん断荷重(N)を求め、係合強さ(N/5cm幅)
と表示する。データは5枚の試験片の平均値であらわ
す。その他は、上記のJIS記載の方法によった。1は
面ファスナー雄材、2は面ファスナー雌材、3は把持
部、4は把持部である。 (ロ)型馴染み(mm) JIS L−1906の4.7.1(カンチレバー法)
に準じて剛軟度を測定する。180mm以下を合格とす
る。
【0018】(ハ)風合い 10人の指触検査により、クッシヨン性があるのを○、
ボール紙様であるのを×であらわした。 (ニ)ループの高さ(mm) ニードルパンチ加工時に、設定したベッドプレートを貫
通したフェルティングニードルの第1バーブの深さをル
ープの高さと見て測定した。
【0019】(ホ)ループの個数(個/cm2 ) ニードルパンチ加工時に設定したフエルテイングニード
ルの打込み本数をループの個数とみて測定した。 (ヘ)総合評価 ◎は係合強さ、型馴染み、風合いの点から特に優れてい
るもの、○は優れているもの、△は普通、×は劣ってい
るものを示す。
【0020】実施例1 ポリエチレンテレフタレート(PET)を溶融紡糸し、
フイラメントをネット上にランダムに捕集した後、フラ
ットローラで軽く熱圧着して種々の太さ、目付からなる
シートを製造した。ついで、得られたシートを種々のフ
エルテイングニードルにてニードルパンチを施し、さら
にポリアクリル酸エステルのエマルジョンにてバインダ
ー処理を施して表1に示す不織布を製造した。なお、ニ
ードルパンチは一面から行なって他方の面にループがで
きるように行なった。係合強さの評価は、雄材としてキ
ノコ状のフック((株)クラレ製のマジロックS500
2)を用いて行なった。その結果を表1、2に示した。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】従来例1〜3 従来のスパンボンド不織布にバインダーのみを付与した
もの(従来例1)、スパンボンド不織布の片面にエンボ
ス加工したもの(従来例2)、短繊維不織布にニードル
パンチとバインダー処理を行なったもの(従来例3)も
同様に評価して表3に示した。
【0024】
【表3】
【0025】表1〜3から次のことが確認された。表
1、2でNO1〜9は、係合強さ、型馴染み、風合いの
3点においてともに優れていた。表2、3のうち、NO
10〜13、16、17は係合強さの点、型馴染みの点
のいずれかの点で若干不満が残るものの、総合評価は合
格であった。表3のうち、従来例1はニードルパンチの
ループがなく係合強さが低く、従来例2はバインダーが
なく同様に係合強さが低かった。従来例3は短繊維にル
ープをこしらえたものであるが、針の太さが太いため係
合強さが若干低かった。
【0026】
【発明の効果】本発明の面フアスナー雌材は、係合強さ
が強く、数回にわたり繰り返し使用してもその係合強さ
が低下することもなく、また、風合い、型馴染みの点に
おいても優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】面ファスナーの重合せ状態を示す斜視図であ
る。
【図2】面ファスナーの装着状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 面ファスナー雄材 2 面ファスナー雌材 3 把持部 4 把持部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維からなるスパンボンド不織布の
    少なくとも一面に多数のニードルパンチのループが形成
    され、該スパンボンド不織布に対して25重量%以下の
    接着剤で樹脂加工によりループが固定されていることを
    特徴とする面フアスナー雌材。
  2. 【請求項2】 ループが少なくとも一面において10〜
    100個/cm2 存在する請求項1に記載の面フアスナ
    ー雌材。
  3. 【請求項3】 ループが高さ0.3〜7mmのループで
    ある請求項1、又は2に記載の面フアスナー雌材。
  4. 【請求項4】 合成繊維の太さが1〜20デニールの範
    囲にある請求項1、2、又は3に記載の面フアスナー雌
    材。
  5. 【請求項5】 スパンボンド不織布の目付が40〜30
    0g/m2 である請求項1〜4のいずれか1項に記載の
    面フアスナー雌材。
  6. 【請求項6】 樹脂加工が、接着剤をスパンボンド不織
    布の重量に対して1〜25重量%付与することによって
    行われている請求項1〜5のいずれか1項に記載の面フ
    アスナー雌材。
JP275097A 1996-09-20 1997-01-10 面フアスナー雌材 Pending JPH10146207A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP275097A JPH10146207A (ja) 1996-09-20 1997-01-10 面フアスナー雌材

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-250461 1996-09-20
JP25046196 1996-09-20
JP275097A JPH10146207A (ja) 1996-09-20 1997-01-10 面フアスナー雌材

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ID=26336222

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JP275097A Pending JPH10146207A (ja) 1996-09-20 1997-01-10 面フアスナー雌材

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003003870A1 (en) * 2001-06-29 2003-01-16 Sunha Corporation Velcro tape for connecting seat with head rest cover
US9078793B2 (en) 2011-08-25 2015-07-14 Velcro Industries B.V. Hook-engageable loop fasteners and related systems and methods
US9119443B2 (en) 2011-08-25 2015-09-01 Velcro Industries B.V. Loop-engageable fasteners and related systems and methods

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