JPH10146061A - インバータおよび太陽光発電システム - Google Patents

インバータおよび太陽光発電システム

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JPH10146061A
JPH10146061A JP8301704A JP30170496A JPH10146061A JP H10146061 A JPH10146061 A JP H10146061A JP 8301704 A JP8301704 A JP 8301704A JP 30170496 A JP30170496 A JP 30170496A JP H10146061 A JPH10146061 A JP H10146061A
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JP
Japan
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circuit
pulse
inverter
switching
zero voltage
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JP8301704A
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Inventor
Seiji Oka
誠治 岡
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Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】出力電流の歪を抑制して高調波の発生を低減し
たインバータおよびそれを用いた太陽光発電システムを
提供する。 【解決手段】インバータ回路1の入力電圧をゼロ電圧に
する第1,第2の並列共振DCリンク回路5,6を備
え、第1の並列共振DCリンク回路5は、PWMパルス
の立ち上がりから遅延時間の経過後に出力電圧をゼロ電
圧にし、第2の並列共振DCリンク回路6は、PWMパ
ルスの立ち下がりから遅延時間の経過後に出力電圧をゼ
ロ電圧にし、前記遅延時間を、PWMパルスのパルス幅
に応じて可変するようにしており、これによって、PW
Mパルスのパルス幅が狭くなったときにも共振動作を間
に合わせて出力を得ることができるようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、直流電力を交流電
力に変換するインバータおよびそれを用いた太陽光発電
システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、太陽光発電による分散型電源と商
用電源とを連系し、分散型電源だけでは電力が賄えない
場合に、その電力を系統側から供給するようにした太陽
光発電システムが開発されている。
【0003】このような太陽光発電システムでは、住宅
の屋根等に配設された太陽電池からの直流電力を商用電
源と同期のとれた交流電力に変換するために、パルス幅
を変化させて出力を制御するPWMインバータが用いら
れており、このPWMインバータでは、例えば、20k
Hzといった高い周波数でスイッチングが行われるため
に、スイッチングノイズ(放射ノイズ)が発生し、別の
機器に障害を与える虞れがある。
【0004】このようなスイッチングノイズやスイッチ
ング損失を低減させる方法として、入力電圧をゼロボル
トにした状態で、PWMインバータのスイッチングを行
う、いわゆる、ゼロ電圧スイッチングによるPWMイン
バータが検討されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図7は、このようなゼ
ロ電圧スイッチングPWMインバータの構成図である。
【0006】同図において、2は太陽電池などの直流電
源、5はゼロ電圧回路としての並列共振DCリンク(Pa
rarell Resonant DC Link)回路、1はインバータ回
路、7,80はそれぞれのドライブ回路、14はモータ
やヒータなどの負荷である。
【0007】並列共振DCリンク(PRDCL)回路5
は、例えば、図8に示される構成を有し、各スイッチン
グ素子S1〜S4がドライブ回路80からのスイッチング
信号によってオンオフ制御されるものであり、この並列
共振DCリンク回路5は、共振動作によって一時的にイ
ンバータ回路1の入力電圧を0Vにする、いわゆるゼロ
電圧回路である。
【0008】インバータ回路1は、例えば、図9に示さ
れる構成を有し、各スイッチング素子Q1〜Q4がインバ
ータドライブ回路7からのスイッチングパルスによって
オンオフ制御されるものである。
【0009】インバータドライブ回路7は、例えばCP
Uと論理回路とを備えており、インバータ回路1の出力
電流をフィードバックし、それに基づく正弦波と基準三
角波とからインバータ回路1の各スイッチング素子Q1
〜Q4を制御するためのPWMパルスを形成するととも
に、そのPWMパルスを一定時間遅延させた遅延PWM
パルスに基づくスイッチングパルスを前記各スイッチン
グ素子Q1〜Q4に出力するものである。
【0010】ドライブ回路80は、例えばCPUと論理
回路とを備えており、ドライブ回路7からのPWMパル
スの立ち上がりおよび立ち下がりを基準タイミングとし
てそれぞれ一定時間遅延したタイミングでインバータ回
路1の入力電圧を0Vにするように、並列共振DCリン
ク回路5の各スイッチング素子S1〜S4を制御するスイ
ッチング信号を出力し、これによって、インバータ回路
1のスイッチング時、すなわち、スイッチングパルスの
立ち上がりおよび立ち下がり時に、インバータ回路1の
入力電圧を0Vにするものである。
【0011】図10は、図7の動作説明に供するタイミ
ングチャートであり、同図(A)は並列共振DCリンク
回路5の入力電圧Vinを、同図(B)はインバータ回
路1の入力電圧Vdcを、同図(C)はインバータ回路
1のスイッチング素子Q1,Q4またはQ2,Q3へのスイ
ッチングパルスとしての遅延されたPWMパルスを、同
図(D)はインバータ回路1の出力電圧Voを、同図
(E)は、インバータ回路1の出力電流波形をそれぞれ
示している。なお、この図10においては、正極性のみ
の半サイクルを示している。
【0012】並列共振DCリンク回路5は、同図(B)
に示されるように、インバータ回路1のスイッチングの
タイミング、すなわち、同図(C)に示されるスイッチ
ングパルスとしての遅延されたPWMパルスの立ち上が
りおよび立ち下がりのタイミングでインバータ回路1の
入力電圧を0Vにしており、このように入力電圧をゼロ
ボルトにした状態でインバータ回路1のスイッチング、
いわゆるソフトスイッチングを行うことにより、スイッ
チングノイズやスイッチング損失を低減させるものであ
る。
【0013】ところが、このような構成では、PWMパ
ルスのパルス幅の狭い期間、すなわち、出力電流が小さ
い期間では、並列共振DCリンク回路5の共振が間に合
わなくなって、同図(C)の両端の遅延されたPWMパ
ルスP1,P2のように、同図(B)の並列共振DCリン
ク回路5のゼロ電圧区間に埋もれてしまって出力できな
くなり、同図(D)の仮想線で示される出力が得られな
いことになり、その結果として、図10(E)の実線で
示されるように、出力電流がゼロクロス付近で歪み、高
調波の原因になるといった難点がある。なお、図10
(E)の仮想線は、歪のない状態を示している。
【0014】また、PWMパルスのパルス幅の狭い期間
は、出力側の負荷14が軽くなった場合あるいは太陽電
池などの入力側の電力が小さくなった場合にも、図11
に示されるように同様に生じて同図(E)に示されるよ
うに出力電流が歪むことになり、さらに、スイッチング
周波数を上げた場合にもPWMパルスのパルス幅が狭い
期間が増えるので、上述と同様に出力が不可能になると
いう難点がある。
【0015】本発明は、上述の点に鑑みて為されたもの
であって、出力電流の歪を抑制して高調波の発生を低減
するとともに、高周波スイッチングに対応できるように
したインバータおよびそれを用いた太陽光発電システム
を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明では、上述の目的
を達成するために、次のように構成している。
【0017】すなわち、本発明のインバータは、原パル
スを遅延させた遅延パルスに基づいてスイッチング動作
して直流を交流に変換するインバータ回路と、前記原パ
ルスを基準タイミングとして該基準タイミングから遅延
時間経過後に前記インバータ回路の入力電圧をゼロ電圧
にするゼロ電圧回路とを備え、前記ゼロ電圧回路は、前
記遅延時間を、前記原パルスのパルス幅に基づいて可変
するものである。
【0018】また、前記ゼロ電圧回路を複数備えるとと
もに、前記複数のゼロ電圧回路の出力を切換選択して前
記インバータ回路に与える切換回路を備え、各ゼロ電圧
回路は、前記原パルスの立ち上がりまたは立ち下がりの
いずれかを基準タイミングとして前記インバータ回路の
入力電圧をそれぞれゼロ電圧にするのが好ましい。
【0019】さらに、原パルスのパルス幅が、予め定め
たパルス幅以下であるときに、前記ゼロ電圧にするタイ
ミングを可変するようにしてもよい。
【0020】本発明の太陽光発電システムは、太陽電池
と、本発明のインバータとを備えている。
【0021】本発明のインバータによれば、原パルスと
してのPWMパルスを基準タイミングとして該基準タイ
ミングから遅延時間経過後にインバータ回路の入力電圧
をゼロ電圧にするゼロ電圧回路を備え、該ゼロ電圧回路
は、前記遅延時間を、PWMパルスのパルス幅に基づい
て可変するので、PWMパルスのパルス幅が狭くなった
ときには、インバータ回路の出力が得られるように、す
なわち、共振動作が間に合うようにゼロ電圧にするタイ
ミングをずらすことにより、従来のように共振動作が間
に合わなくなって出力が得られないといったことがなく
なり、インバータ回路の出力電流の歪を改善できるとと
もに、高周波スイッチングに対応できることになる。
【0022】また、ゼロ電圧回路は、PWMパルスの立
ち上がりまたは立ち下がりのいずれかを基準タイミング
として出力電圧をそれぞれゼロ電圧にする複数のゼロ電
圧回路を備え、それらの出力電圧を切換選択してインバ
ータ回路に与えるようにしているので、単一のゼロ電圧
回路で共振動作を行う従来例に比べて、PWMパルスの
パルス幅が狭くなっても確実に共振動作を間に合わせる
ことができ、インバータ回路の出力を得ることができ
る。
【0023】さらに、本発明の太陽光発電システムによ
れば、PWMパルスのパルス幅が狭くなっても出力を得
ることができる本発明のインバータを備えているので、
軽負荷時や入力低下時などの出力電流の歪が改善されて
高調波の発生が低減される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面によって本発明の実施
の形態について、詳細に説明する。
【0025】図1は、本発明の一つの実施の形態に係る
インバータの構成図であり、上述の図7に対応する部分
には、同一の参照符号を付す。
【0026】この実施の形態のインバータは、スイッチ
ングノイズやスイッチング損失を低減させるために、入
力電圧をゼロ電圧にした状態で、インバータ回路1のス
イッチングを行う、いわゆる、ゼロ電圧スイッチングに
よるPWMインバータである。
【0027】このインバータは、インバータ回路1と、
そのドライブ回路7と、インバータ回路1と直流電源2
との間に設けられた切換回路としてのスイッチ回路3,
4と、このスイッチ回路3,4を介して接続された2つ
のゼロ電圧回路としての第1,第2の並列共振DCリン
ク(Pararell Resonant DC Link)回路5,6と、それ
らのドライブ回路8,9と、インバータドライブ回路7
から与えられる原パルスとしてのPWMパルスのパルス
幅を検出するパルス幅検出回路10と、PWMパルスの
立ち上がりおよび立ち下がりを検出する立ち上がり、立
ち下がり検出回路11と、両検出回路10,11の出力
およびPWMパルスに基づいて、後述のように、各スイ
ッチ回路3,4を制御して第1,第2の並列共振DCリ
ンク回路5,6の出力を切換選択してインバータ回路1
に与えるとともに、ドライブ回路8,9を制御して第
1,第2の並列共振DCリンク回路5,6によるゼロ電
圧のタイミングを制御する制御回路12とを備えてい
る。なお、14は負荷である。
【0028】第1,第2の並列共振DCリンク回路5,
6は、例えば、上述の図8に示される構成を有し、各ス
イッチング素子S1〜S4がドライブ回路8,9からスイ
ッチング信号によってそれぞれ制御されるものであり、
この並列共振DCリンク回路5,6は、共振動作によっ
て一時的にインバータ回路1の入力電圧を0Vにするも
のである。
【0029】この実施の形態では、後述のように、第1
の並列共振DCリンク回路5は、インバータ回路1のス
イッチングパルスの立ち上がりのタイミングでその出力
電圧を0Vにし、第2の並列共振DCリンク回路6は、
インバータ回路1のスイッチングパルスの立ち下がりの
タイミングでその出力電圧を0Vにするものである。
【0030】インバータ回路1は、例えば、上述の図9
に示される構成を有し、各スイッチング素子Q1〜Q4
インバータドライブ回路7からのPWMパルスを遅延さ
せた遅延PWMパルスをスイッチングパルスとしてオン
オフ制御されるものである。
【0031】インバータドライブ回路7は、例えばCP
Uと論理回路とを備えており、インバータ回路1の出力
電流をフィードバックし、それに基づく正弦波と基準三
角波とからインバータ回路1の各スイッチング素子Q1
〜Q4を制御するためのPWMパルスを出力するととも
に、このPWMパルスを遅延させた遅延PWMパルスに
基づくスイッチングパルスによって各スイッチング素子
1〜Q4を制御するものであり、かかる構成は、上述の
図7と同様である。
【0032】ドライブ回路8,9は、例えばCPUと論
理回路とを備えており、制御回路12からの出力に基づ
いて、各スイッチング素子S1〜S4を制御するスイッチ
ング信号を出力し、後述のタイミングで各並列共振DC
リンク回路5,6の出力電圧を0Vにする。
【0033】この実施の形態では、PWMパルスのパル
ス幅が狭くなって、共振動作が間に合わなくなってイン
バータ回路1の出力が得られなくなるのを改善するため
に、次のように構成している。
【0034】すなわち、従来では、単一の並列共振DC
リンク回路5は、PWMパルスの立ち上がりおよび立ち
下がりをそれぞれ基準タイミングとしてその基準タイミ
ングから一定の遅延時間がそれぞれ経過したタイミング
で、その出力電圧を一時的にそれぞれ0Vとしており、
これによって、インバータ回路1の入力電圧を、該イン
バータ回路1のスイッチング時、すなわち、PWMパル
スを遅延したスイッチングパルスの立ち上がりおよび立
ち下がり時にそれぞれ0Vとしていた。
【0035】これに対して、この実施の形態では、第1
の並列共振DCリンク回路5は、PWMパルスの立ち上
がりを基準タイミングとして、この基準タイミングから
後述の遅延時間が経過したタイミングでその出力電圧を
0Vとし、また、第2の並列共振DCリンク回路6は、
PWMパルスのパルスの立ち下がりを基準タイミングと
して、この基準タイミングから後述の遅延時間が経過し
たタイミングでその出力電圧を0Vとしている。すなわ
ち、第1の並列共振DCリンク回路5および第2の並列
共振DCリンク回路6を、インバータ回路1のスイッチ
ングパルスの立ち上がりおよび立ち上がりの各スイッチ
ング時にそれぞれ対応させてその出力電圧を0Vとして
いる。
【0036】さらに、第1,第2の並列共振DCリンク
回路5,6の前記遅延時間を、PWMパルスのパルス幅
に基づいて可変するものであり、この実施の形態では、
PWMパルスのパルス幅が、予め定めたパルス幅を越え
て十分に広い場合には、従来と同様に一定の遅延時間と
し、PWMパルスのパルス幅が予め定めたパルス幅以下
であって、共振動作が間に合わなくなって出力できなく
なる場合には、第1の並列共振DCリンク回路5の遅延
時間は、前記一定の遅延時間よりも短くし、また、第2
の並列共振DCリンク回路6の遅延時間は、前記一定の
遅延時間よりも長くするものである。
【0037】すなわち、PWMパルスのパルス幅が狭く
なって、スイッチングパルスの立ち上がりおよび立ち下
がりにそれぞれ対応する共振動作のタイミングが接近し
たときには、立ち上がりの共振動作を早めにし、立ち下
がりの共振動作を遅めにし、これによって、PWMパル
スのパルス幅が狭くなっても確実に共振動作を行わせる
ものである。
【0038】図2は、この実施の形態の動作説明に供す
るタイミングチャートであり、同図(A)は第1または
第2の並列共振DCリンク回路5,6の入力電圧、同図
(B)は原パルスとしてのPWMパルス、同図(C)は
第1の並列共振DCリンク回路5の出力電圧、同図
(D)は第2の並列共振DCリンク回路6の出力電圧、
同図(E)はPWMパルスを遅延させたスイッチングパ
ルス、同図(F)はインバータ回路1の出力電圧、同図
(G)は出力電流をそれぞれ示している。なお、この図
2においては、正極性のみの半サイクルの期間を示して
いる。
【0039】第1の並列共振DCリンク回路5は、例え
ば、第1のPWMパルスP1の立ち上がりから該第1の
PWMパルスP1のパルス幅に応じた遅延時間D1だけ
遅れたタイミングで共振動作を開始して出力電圧を一時
的に0Vにするものであり、また、第2の並列共振DC
リンク回路6は、例えば、第1のPWMパルスP1の立
ち下がりから該第1のPWMパルスのパルス幅に応じた
遅延時間d1だけ遅れたタイミングで共振動作を開始し
て出力電圧を一時的に0Vにするものである。
【0040】第1の並列共振DCリンク回路5の遅延時
間は、PWMパルスのパルス幅が予め定めたパルス幅以
下であるときには、短く、また、第2の並列共振DCリ
ンク回路6の遅延時間は、PWMパルスのパルス幅が前
記予め定めたパルス幅以下であるときには、長くなるよ
うに制御されるものであり、PWMパルスのパルス幅が
前記予め定めたパルス幅を越えるときには、いずれの並
列共振DCリンク回路5,6の遅延時間も、従来例と同
様に一定である。
【0041】例えば、第1のPWMパルスP1のパルス
幅は、前記予め定めたパルス幅以下であって、第2のP
WMパルスP2のパルス幅よりも狭いので、第1のPW
MパルスP1の立ち上がりから第1の並列共振DCリン
ク回路5の共振動作が開始されてその出力電圧が0Vに
なるまでの遅延時間D1は、第2のPWMパルスP2の
立ち上がりから第1の並列共振DCリンク回路5の共振
動作が開始されてその出力電圧が0Vになるまでの遅延
時間D2よりも短くなっている。
【0042】また、第1のPWMパルスP1のパルス幅
は、前記予め定めたパルス幅以下であって、第2のPW
MパルスP2のパルス幅よりも狭いので、第1のPWM
パルスP1の立ち下がりから第2の並列共振DCリンク
回路6の共振動作が開始されてその出力電圧が0Vにな
るまでの遅延時間d1は、第2のPWMパルスP2の立
ち下がりから第2の並列共振DCリンク回路6の共振動
作が開始されてその出力電圧が0Vになるまでの遅延時
間d2よりも長くなっている。
【0043】そして、切換回路としてのスイッチ回路
3,4は、第1,第2並列共振DCリンク回路5,6の
共振動作が開始される直前に、共振動作を開始する側の
並列共振DCリンク回路5,6の出力電圧を、インバー
タ回路1に与えるように制御回路12によって切換制御
される。
【0044】すなわち、図1に示されるように、第1の
並列共振DCリンク回路5の共振動作が開始される直前
に、第1の並列共振DCリンク回路5の前段の第1のス
イッチ回路3の可動接点3aを第1の並列共振DCリン
ク回路5の入力側3bにするとともに、第2のスイッチ
回路4の可動接点4aを第2の並列共振DCリンク回路
6の出力側4cにして第1の並列共振DCリンク回路5
の出力電圧をインバータ回路1に与え、また、第2の並
列共振DCリンク回路6の共振動作が開始される直前
に、第1の並列共振DCリンク回路5の前段の第1のス
イッチ回路3の可動接点3aを第1の並列共振DCリン
ク回路5の出力側3cに切り換えるとともに、第2のス
イッチ回路4の可動接点4aを第2の並列共振DCリン
ク回路6の入力側4bに切り換えて第2の並列共振DC
リンク回路6の出力電圧をインバータ回路1に与えるも
のである。
【0045】したがって、図2に示されるように、スイ
ッチングパルスの立ち上がりのスイッチング時には、第
1の並列共振DCリンク回路5によってインバータ回路
1の入力電圧が0Vとされ、スイッチングパルスの立ち
下がりのスイッチング時には、第2の並列共振DCリン
ク回路6によってインバータ回路1の入力電圧が0Vと
されるものである。
【0046】このように第1の並列共振DCリンク回路
5は、PWMパルスの立ち上がりを基準としてPWMパ
ルスのパルス幅に応じた遅延時間だけ遅延させたタイミ
ングで出力電圧を0Vにし、第2の並列DCリンク回路
6は、PWMパルスの立ち下がりを基準としてPWMパ
ルスのパルス幅に応じた遅延時間だけ遅延させたタイミ
ングで出力電圧を0Vとするので、PWMパルスのパル
ス幅が狭くなっても、共振動作が間に合わなくなって出
力できなくなるといったことがなく、PWMパルスのパ
ルス幅が狭い期間においても出力を得ることが可能とな
り、出力電流の歪が改善されることになる。
【0047】例えば、図2(B)のパルス幅が狭いPW
MパルスP1,P3を遅延させた図2(E)のスイッチ
ングパルスSP1,SP3の期間においても、図2
(F)に示されるように、インバータ回路1の出力を得
ることが可能となり、図2(G)のセクションAで示さ
れる区間においても、出力電流が歪むことがない。
【0048】図3は、以上の制御動作を行う制御回路1
2の動作説明に供するフローチャートである。
【0049】先ず、PWMパルスのパルス幅を検出し
(ステップn1)、検出したパルス幅に基づいて、立ち
上がりおよび立ち下がりからの遅延時間をそれぞれ決定
し(ステップn2)、PWMパルスの立ち上がりからス
テップn2で決定した遅延時間が経過したか否かを判断
し(ステップn3)、経過したときには、スイッチ回路
3,4を制御して第1の並列共振DCリンク回路5を切
換選択してインバータ回路1に接続するとともに、共振
動作を開始して出力電圧を0Vとし(ステップn4)、
これによって、PWMパルスを遅延したスイッチングパ
ルスの立ち上がりのタイミングでインバータ回路1の入
力電圧が0Vとされてスイッチングが行われる。
【0050】次に、PWMパルスの立ち下がりからステ
ップn2で決定した遅延時間が経過したか否かを判断し
(ステップn5)、経過したときには、スイッチ回路
3,4を制御して第2の並列共振DCリンク回路6を切
換選択してインバータ回路1に接続するとともに、共振
動作を開始して出力電圧を0Vとし(ステップn6)、
これによって、PWMパルスを遅延したスイッチングパ
ルスの立ち下がりのタイミングでインバータ回路1の入
力電圧が0Vとされてスイッチングが行われ、ステップ
n1に戻る。
【0051】このように第1,第2の並列共振DCリン
ク回路5,6によって、PWMパルスの立ち上がりまた
は立ち下がりを基準としてPWMパルスのパルス幅に応
じた遅延時間だけ遅延させたタイミングで出力電圧をそ
れぞれ0Vにするとともに、両並列共振DCリンク回路
5,6の出力電圧を切換選択してインバータ回路1に与
えるので、PWMパルスのパルス幅が狭くなっても、共
振動作が間に合わなくなって出力できなくなるといった
ことがなく、PWMパルスのパルス幅が狭い期間におい
ても出力を得ることが可能となり、出力電流の歪が改善
されることになり、また、高周波スイッチングにも対応
できることになる。
【0052】上述の実施の形態では、第1,第2の並列
共振DCリンク回路5,6によって、PWMパルスの立
ち上がりまたは立ち下がりを基準タイミングとして遅延
時間を可変したけれけども、本発明の他の実施の形態と
して、一方の並列共振DCリンク回路は、遅延時間を従
来と同様に一定とし、他方のみ遅延時間を可変してもよ
い。
【0053】上述の実施の形態では、PWMパルスの立
ち上がりおよび立ち下がりに対応させて二つの並列共振
DCリンク回路5,6を設けたけれども、本発明の他の
実施の形態として、従来と同様に単一の並列共振DCリ
ンク回路を設け、PWMパルスの立ち上がりからPWM
パルスのパルス幅に応じた遅延時間が経過したタイミン
グおよびPWMパルスの立ち下がりからPWMパルスの
パルス幅に応じた遅延時間が経過したタイミングでその
出力電圧をそれぞれ0Vとしてもよく、この場合には、
上述の実施の形態の切換回路が不要となる。
【0054】上述の実施の形態では、PWMパルスのパ
ルス幅が、予め定めたパルス幅を越えたときには、遅延
時間を一定としたけれども、本発明の他の実施の形態と
して、PWMパルスのパルス幅が、前記予め定めたパル
ス幅を越えたときにも、遅延時間をパルス幅に応じて可
変させてもよい。
【0055】この実施の形態では、並列共振DCリンク
回路を二つ設けてそれらを切換選択したけれども、本発
明の他の実施の形態として、並列共振DCリンク回路を
三つ以上設け、PWMパルスのパルス幅に基づいて、そ
れらのいずれかを切換選択するように構成してもよい。
【0056】次に、上述の実施の形態のインバータを用
いたシステムの構成例を示す。
【0057】図4は、図1の実施の形態のインバータを
備えた独立型の太陽光発電システムの構成図である。
【0058】このシステムは、電力会社の電力系統とは
完全に分離しており、負荷14に必要な電力をすべて供
給するものであり、太陽電池15からの直流を昇圧回路
16で昇圧し、図1のインバータに入力し、上述のよう
にして交流に変換してモータやヒータなどの負荷14に
供給するものである。
【0059】この太陽光発電システムによれば、負荷1
4が軽くなったり、あるいは、太陽電池15の発電電力
が小さくなったような場合にも、上述のようにして出力
電流の歪が改善されて高調波の発生を低減できることに
なる。
【0060】図5は、図1の実施の形態のインバータを
備えた系統連系型の太陽光発電システムの構成であり、
図4に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0061】このシステムは、配電線などの商用の電力
系統17に接続されたシステムであり、太陽光発電シス
テムからの電力が不足したときに、不足分を電力系統1
7から補うことができるものである。
【0062】このシステムにおいても、インバータの出
力電流の歪が改善されて高調波の発生を低減できること
になる。
【0063】図6は、入力を太陽電池15に代えて商用
電源18としたインバータシステムの構成図であり、図
4に対応する部分には、同一の参照符号を付す。
【0064】このシステムは、商用電源18からの交流
を整流・平滑回路19で直流に変換し、図1のインバー
タに入力し、上述のようにして交流に変換してモータや
ヒータなどの負荷14に供給するものである。
【0065】このシステムにおいても、インバータの出
力電流の歪が改善されて高調波の発生を低減できること
になる。
【0066】また、本発明の他の実施の形態として、冷
房能力、暖房能力を負荷に応じて変えることができるイ
ンバータエアコンシステムやその他のシステムに適用し
てもよい。
【0067】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、原パルス
としてのPWMパルスを基準タイミングとして該基準タ
イミングから遅延時間経過後にインバータ回路の入力電
圧をゼロ電圧にするゼロ電圧回路は、前記遅延時間を、
PWMパルスのパルス幅に基づいて可変するので、PW
Mパルスのパルス幅が狭くなったときには、インバータ
回路の出力が得られるようにゼロ電圧にするタイミング
をずらすことにより、従来のように共振動作が間に合わ
なくなって出力が得られないといったことがなくなり、
インバータ回路の出力電流の歪を改善できるとともに、
高周波スイッチングに対応できることになる。
【0068】また、ゼロ電圧回路は、PWMパルスの立
ち上がりまたは立ち下がりのいずれかを基準タイミング
として出力電圧をそれぞれゼロ電圧にする複数のゼロ電
圧回路を備え、それらの出力電圧を切換選択してインバ
ータ回路に与えるようにしているので、単一のゼロ電圧
回路に比べて、PWMパルスのパルス幅が狭くなっても
確実に共振動作を間に合わせることができ、インバータ
回路の出力を得ることができる。
【0069】さらに、本発明の太陽光発電システムによ
れば、PWMパルスのパルス幅が狭くなっても出力を得
ることができる本発明のインバータを備えているので、
軽負荷時や入力低下時などの出力電流の歪が改善されて
高調波の発生が低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態に係るインバータの
構成図である。
【図2】図1の実施の形態の動作説明に供するタイミン
グチャートである。
【図3】図1の実施の形態の動作説明に供するフローチ
ャートである。
【図4】本発明のインバータを用いた太陽光発電システ
ムの構成図である。
【図5】他の実施の形態に係る太陽光発電システムの構
成図である。
【図6】本発明のインバータを用いたシステムの構成図
である。
【図7】ゼロ電圧スイッチングPWMインバータの構成
図である。
【図8】図7の並列共振DCリンク回路の回路図であ
る。
【図9】図7のインバータ回路の回路図である。
【図10】図7のインバータの問題点を説明するための
タイミングチャートである。
【図11】図7のインバータの問題点を説明するための
タイミングチャートである。
【符号の説明】
1 インバータ回路 2 直流電源 5,6 並列共振DCリンク回路
(ゼロ電圧回路) 10 パルス幅検出回路 11 立ち上がり、立ち下がり検
出回路 12 制御回路 15 太陽電池 16 昇圧回路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原パルスを遅延させた遅延パルスに基づ
    いてスイッチング動作して直流を交流に変換するインバ
    ータ回路と、前記原パルスを基準タイミングとして該基
    準タイミングから遅延時間経過後に前記インバータ回路
    の入力電圧をゼロ電圧にするゼロ電圧回路とを備え、 前記ゼロ電圧回路は、前記遅延時間を、前記原パルスの
    パルス幅に基づいて可変することを特徴とするインバー
    タ。
  2. 【請求項2】 前記ゼロ電圧回路を複数備えるととも
    に、前記複数のゼロ電圧回路の出力を切換選択して前記
    インバータ回路に与える切換回路を備え、 各ゼロ電圧回路は、前記原パルスの立ち上がりまたは立
    ち下がりのいずれかを基準タイミングとして前記インバ
    ータ回路の入力電圧をそれぞれゼロ電圧にするものであ
    る請求項1記載のインバータ。
  3. 【請求項3】 原パルスのパルス幅が、予め定めたパル
    ス幅以下であるときに、前記ゼロ電圧にするタイミング
    を可変するものである請求項1または2記載のインバー
    タ。
  4. 【請求項4】 前記原パルスは、PWMパルスであっ
    て、前記ゼロ電圧回路は、共振現象を利用して前記イン
    バータ回路への出力電圧をゼロ電圧にする並列共振DC
    リンク回路である請求項1ないし3のいずれかに記載の
    インバータ。
  5. 【請求項5】 太陽電池と、該太陽電池からの直流電力
    を交流電力に変換する前記請求項1ないし4のいずれか
    に記載のインバータとを備えることを特徴とする太陽光
    発電システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3174189A4 (en) * 2014-07-24 2018-03-14 NTN Corporation Power transmission device
JP2023064504A (ja) * 2021-10-26 2023-05-11 ダイキン工業株式会社 インバータ装置及び送風装置

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