JPH10145792A - 画像符号化装置および画像符号化方法 - Google Patents

画像符号化装置および画像符号化方法

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JPH10145792A
JPH10145792A JP29534296A JP29534296A JPH10145792A JP H10145792 A JPH10145792 A JP H10145792A JP 29534296 A JP29534296 A JP 29534296A JP 29534296 A JP29534296 A JP 29534296A JP H10145792 A JPH10145792 A JP H10145792A
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信弥 伊木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像の符号化効率を向上させる。 【解決手段】 時間的に先行する過去参照画像に対す
る、符号化対象の画像の動きベクトルである順方向動き
ベクトルと、時間的に後行する未来参照画像に対する、
符号化対象の画像の動きベクトルである逆方向動きベク
トルとが検出され、順方向動きベクトルまたは逆方向動
きベクトルにしたがってそれぞれ得られる予測画像に対
する残差EfまたはEbの大小関係に対応して、予測モ
ードが選択される。この場合において、双方向予測符号
化モードは、残差EfまたはEbが所定値以上となると
きにのみ、選択され得るようになされており、その所定
値は、順方向動きベクトルまたは逆方向動きベクトルに
対応して設定されるようになされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像符号化装置お
よび画像符号化方法に関し、特に、例えば、動画像を、
光磁気ディスクや磁気テープなどの記録媒体に記録した
り、テレビ会議システムや、テレビ電話システム、放送
用機器などにおいて、動画像を、伝送路を介して、送信
側から受信側に伝送する場合などに用いて好適な画像符
号化装置および画像符号化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、動画像をディジタル化して記録
したり、伝送する場合においては、そのデータ量が膨大
であることから、従来より、画像データを圧縮符号化す
ることが行われている。動画像の代表的な符号化方式と
しては、動き補償予測符号化などがある。
【0003】動き補償予測符号化は、画像の時間軸方向
の相関を利用する符号化方法で、図13に示すように、
参照する画像(参照画像)(参照フレーム)に対する、
符号化対象の画像(符号化対象画像)(現フレーム)の
動きベクトルを検出し、その動きベクトルにしたがっ
て、既に符号化されて復号化された参照画像を動き補償
することにより、予測画像を生成する。そして、この予
測画像に対する、符号化対象画像の予測残差を求め、こ
の予測残差と動きベクトルを符号化することにより、動
画像の情報量が圧縮される。
【0004】動き補償予測符号化の具体的なものとして
は、MPEG(Moving Picture Experts Group)符号化
がある。これは、ISO(国際標準化機構)とIEC
(国際電気標準会議)のJTC(Joint Technical Comm
ittee)1のSC(Sub Committee)9のWG(Working
Group)11においてまとめられた動画像符号化方式の
通称である。
【0005】MPEGでは、1フレームまたは1フィー
ルドが、16ライン×16画素で構成されるマクロブロ
ックに分割され、このマクロブロック単位で、動き補償
予測符号化が行われる。
【0006】ここで、動き補償予測符号化には、大別し
て、イントラ符号化と、インター符号化(非イントラ符
号化)の2つの符号化方式がある。イントラ符号化で
は、符号化対象のマクロブロックに関して、自身の情報
がそのまま符号化され、インター符号化では、他の時刻
のフレーム(またはフィールド)を参照画像として、そ
の参照画像から生成される予測画像と、自身の情報との
差分が符号化される。
【0007】MPEGでは、各フレームが、Iピクチャ
(Intra coded picture)、Pピクチャ(Predictive co
ded picture)、またはBピクチャ(Bidirectionally p
redictive picture)のうちのいずれかとして符号化さ
れる。また、MPEGでは、GOP(Group Of Pictur
e)単位で処理が行われる。
【0008】即ち、MPEGにおいては、GOPは、例
えば、図14に示すように、17フレームで構成され
る。そして、いま、このGOPを構成するフレームを、
その先頭から、F1,F2,・・・,F17とすると
き、例えば、同図に示すように、フレームF1はIピク
チャとして、フレームF2はBピクチャとして、フレー
ムF3はPピクチャとして処理される。その後のフレー
ムF4乃至F17は、交互に、BピクチャまたはPピク
チャとして処理される。
【0009】Iピクチャはイントラ符号化されるが、P
およびBピクチャは、基本的に、インター符号化され
る。即ち、Pピクチャは、図14(A)に矢印で示すよ
うに、基本的には、その直前のIまたはPピクチャを参
照画像として用いて、インター符号化される。Bピクチ
ャは、図14(B)に矢印で示すように、基本的には、
その直前のIまたはPピクチャと、その直後のPピクチ
ャとの両方、あるいは、そのいずれか一方を参照画像と
して用いて、インター符号化される。
【0010】より具体的には、図15に示すように、ま
ず、フレームF1がIピクチャとして処理される。即
ち、そのすべてのマクロブロックはイントラ符号化され
(SP1)、伝送データF1Xとして、伝送路を介して
伝送される。
【0011】次に、時間的に後行する画像(未来の画
像)を参照画像とする可能性のあるBピクチャであるフ
レームF2をスキップして、Pピクチャであるフレーム
F3が先に処理される。フレームF3については、その
直前のIピクチャであるフレームF1を参照画像とし
て、その参照画像から生成される予測画像に対する予測
残差が求められ(順方向予測符号化され)(SP3)、
これが、フレームF1に対する動きベクトルx3ととも
に、伝送データF3Xとして伝送される。あるいは、ま
た、フレームF3は、フレームF1と同様にイントラ符
号化され(SP1)、伝送データF3Xとして伝送され
る。Pピクチャを、イントラ符号化するか、または順方
向予測符号化するかは、マクロブロック単位で切り換え
ることができる。
【0012】フレームF3の符号化後は、Bピクチャで
あるフレームF2が処理される。Bピクチャは、イント
ラ符号化、順方向予測符号化、逆方向予測符号化、また
は双方向予測符号化される。
【0013】即ち、イントラ符号化では、フレームF2
は、フレームF1と同様に、そのデータがそのまま伝送
データF2Xとして伝送される(SP1)。
【0014】順方向予測符号化では、フレームF2は、
その直前の(時間的に先行する)IまたはPピクチャで
あるフレームF1を参照画像として、その参照画像から
生成される予測画像に対する予測残差が求められ(順方
向予測符号化され)(SP3)、これが、フレームF1
に対する動きベクトルx1とともに、伝送データF2X
として伝送される。
【0015】逆方向予測符号化では、フレームF2は、
その直後の(時間的に後行する)IまたはPピクチャで
あるフレームF3を参照画像として、その参照画像から
生成される予測画像に対する予測残差が求められ(逆方
向予測符号化され)(SP2)、これが、フレームF3
に対する動きベクトルx2とともに、伝送データF2X
として伝送される。
【0016】双方向予測符号化では、フレームF2は、
フレームF1とF3を参照画像として、その参照画像か
ら生成される予測画像の平均値などに対する予測残差が
求められ(双方向予測符号化され)(SP4)、これ
が、フレームF1とF3に対する動きベクトルx1とx
2とともに、伝送データF2Xとして伝送される。
【0017】なお、Bピクチャを、イントラ符号化、順
方向予測符号化、逆方向予測符号化、または双方向予測
符号化のうちのいずれで符号化するかも、Pピクチャと
同様に、マクロブロック単位で切り換えることができ
る。
【0018】また、イントラ符号化に対して、順方向予
測符号化、逆方向予測符号化、および双方向予測符号化
が、インター符号化(非イントラ符号化)と呼ばれる。
【0019】ここで、以下、適宜、時間的に先行または
後行する参照画像を、過去参照画像または未来参照画像
という。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】画像符号化装置には、
Bピクチャのマクロブロックを符号化させる際に、イン
トラ符号化、順方向予測符号化、逆方向予測符号化、ま
たは両方向予測符号化のうちの、最も符号化効率の良い
予測モードを選択させるのが望ましい。
【0021】そこで、Bピクチャを、上述の4つの予測
モードそれぞれで符号化し、その結果得られるデータ量
の最も少ないものを選択する方法がある。
【0022】しかしながら、この方法では、4つの予測
モードそれぞれで符号化する必要があるため、処理に時
間を要し、あるいは、装置規模が大きくなる。
【0023】そこで、過去参照画像に対する、符号化対
象の画像の動きベクトルである順方向動きベクトルと、
未来参照画像に対する、符号化対象の画像の動きベクト
ルである逆方向動きベクトルとを検出(ME(Motion E
stimation))し、順方向動きベクトルまたは逆方向動
きベクトルに対応して過去参照画像または未来参照画像
をそれぞれ動き補償することにより予測画像を求め、そ
れぞれの予測画像に対する、符号化対象の画像の予測残
差(ME Error)(以下、適宜、動きベクトル推定残差と
もいう)に対応して、Bピクチャの予測モードを決定す
る方法(正確には、3種類のインター符号化(順方向予
測符号化、逆方向予測符号化、および両方向予測符号
化)のうちの1つを選択する方法))を、本件出願人は
先に提案している。
【0024】この方法(以下、適宜、第1の方法とい
う)においては、まず最初に、例えば、符号化対象のマ
クロブロックと、参照画像を動き補償して得られる予測
マクロブロックとの、各画素値の差分の絶対値和が、動
きベクトル推定残差として求められる。
【0025】そして、過去参照画像または未来参照画像
に対する動きベクトル推定残差を、それぞれEfまたは
Ebとするとき、インター符号化の中のどれを用いるか
が、例えば、図16に示すように決定される。
【0026】即ち、式Eb>j×Efが成り立つ場合、
順方向予測符号化が選択され、式Eb<k×Efが成り
立つ場合、逆方向予測符号化が選択される。そして、こ
れら以外の場合、即ち、式k×Ef≦Eb≦j×Efが
成り立つ場合、双方向予測符号化が選択される。
【0027】なお、0<k<jで、図16においては、
j=2,k=1/2としてある。
【0028】ここで、本明細書中において、記号<,>
は、記号≦,≧としても良い。同様に、記号≦,≧は、
記号<,>としても良い。
【0029】従って、順方向動きベクトルによる予測残
差Efが、逆方向動きベクトルによる予測残差Ebに比
べ、比較的小さい場合(図16では、1/2未満(以
下)である場合)、順方向予測符号化が選択される。ま
た、逆方向動きベクトルによる予測残差Ebが、順方向
動きベクトルによる予測残差Efに比べ、比較的小さい
場合(図16では、1/2未満(以下)である場合)、
逆方向予測符号化が選択される。さらに、予測残差Ef
とEbとの比がそれほど大きなものおよび小さなもので
ない場合(図16では、Ef/Ebが1/2以上(より
大きく)、かつ2以下(未満)の場合)、双方向予測が
選択される。
【0030】ところで、画像のシーケンスが、図14に
示したように、IまたはPピクチャの間に、1枚(フレ
ームまたはフィールド)のBピクチャが配置されて構成
されている場合においては、Bピクチャに対する過去参
照画像または未来参照画像それぞれとなるIあるいはP
ピクチャ(I/Pピクチャ)から、そのBピクチャまで
の時間的な距離が、いずれも同一であるから、第1の方
法によって、符号化効率の向上を図ることができる。
【0031】しかしながら、画像のシーケンスが、Iま
たはPピクチャの間に、2枚以上のBピクチャが配置さ
れて構成されている場合、即ち、例えば、図17に示す
ように、2枚のBピクチャが配置されて構成されている
場合においては、インター符号化の中で、順方向予測符
号化または逆方向予測符号化が、最も符号化効率が高い
のにも拘らず、双方向予測符号化が選択されることがあ
った。
【0032】なお、このことは、本件発明者が行ったシ
ミュレーションにより確認している。
【0033】これは、図17に示すように、Bピクチャ
から、その過去参照画像または未来参照画像それぞれと
なるI/Pピクチャまでの距離が異なることに起因す
る。
【0034】即ち、2枚のBピクチャが配置されている
場合においては、1枚目のBピクチャについては、未来
参照画像までの距離の方が、過去参照画像までの距離よ
り遠くなり、2枚目のBピクチャについては、その逆
に、過去参照画像までの距離の方が、未来参照画像まで
の距離より遠くなる。従って、1枚目のBピクチャにつ
いては、逆方向動きベクトルによる予測精度が劣化し、
2枚目のBピクチャについては、順方向動きベクトルに
よる予測精度が劣化する。
【0035】そこで、本件出願人は、Bピクチャから過
去参照画像または未来参照画像それぞれまでの距離を考
慮して、予測モードを決定することにより、過去参照画
像と未来参照画像との間に、2枚以上のBピクチャが配
置されていても、画像を効率良く符号化することが可能
な方法(以下、適宜、第2の方法という)を、先に提案
している(例えば、特願平7−210665号)。
【0036】この第2の方法では、符号化対象のBピク
チャが、過去参照画像または未来参照画像のうちのいず
れに近いかによって、インター符号化の中から1つを選
択する条件が変更されるようになされている。
【0037】即ち、符号化対象のBピクチャが、過去参
照画像に近い場合(例えば、図17におけるフレームF
2や、F5,F8,・・・)、図18(A)に示すよう
に、式Eb>a×Efが成り立つとき、順方向予測符号
化が選択され、式Eb<b×Efが成り立つとき、逆方
向予測符号化が選択される。また、式b×Ef≦Eb≦
a×Efが成り立つとき、双方向予測符号化が選択され
る。
【0038】但し、0<b<aで、また、aは、図16
におけるjより小さい値である。図18(A)において
は、a=4/3,b=1/2としてある。
【0039】一方、符号化対象のBピクチャが、未来参
照画像に近い場合(例えば、図17におけるフレームF
3や、F6,F9,・・・)、図18(B)に示すよう
に、式Eb>c×Efが成り立つとき、順方向予測符号
化が選択され、式Eb<d×Efが成り立つとき、逆方
向予測符号化が選択される。また、式d×Ef≦Eb≦
c×Efが成り立つとき、双方向予測符号化が選択され
る。
【0040】但し、0<d<cで、また、dは、図16
におけるkより大きい値である。図18(B)において
は、c=2,d=3/4としてある。
【0041】以上のようにすることで、符号化対象のB
ピクチャが、過去参照画像に近い場合には、その過去参
照画像のみを用いる順方向予測符号化が選択され易くな
り、また、未来参照画像に近い場合には、その未来参照
画像のみを用いる逆方向予測符号化が選択され易くな
る。従って、予測精度が高い参照画像だけを用いて予測
符号化され易くなり、その結果、符号化効率を向上させ
ることができる。
【0042】しかしながら、第2の方法によれば、例え
ば、動きの遅い画像、あるいは、物体が、水平方向にパ
ンしているなど、一定の単純な動きをしている画像など
を符号化対象とすると、符号化効率が若干低下する場合
があった。
【0043】即ち、動きの遅い画像や、一定の単純な動
きをしている画像については、順方向予測符号化または
逆方向予測符号化するより、双方向予測符号化する方が
予測精度が高くなり、従って、符号化効率も高くなる。
しかしながら、第2の方法では、図18に示したよう
に、図16における場合に比較して、双方向予測符号化
が選択される範囲を狭くして、順方向予測符号化または
逆方向予測符号化が選択される範囲を広くしている。こ
れにより、第2の方法によれば、動きの遅い画像や、一
定の単純な動きをしている画像を符号化する場合におい
ても、双方向予測符号化より、順方向予測符号化または
逆方向予測符号化が選択され易く、その結果、符号化効
率が劣化する。
【0044】一方、従来においては、動きベクトルの伝
送に必要なビット量を考慮せずに、インター符号化の選
択(順方向予測符号化、逆方向予測符号化、または双方
向予測符号化のうちのいずれか1つの選択)を行ってい
た。
【0045】即ち、従来においては、基本的に、順方向
予測符号化、逆方向予測符号化、または双方向予測符号
化のうちの、予測残差が最も小さいものが選択されるよ
うになされていた。
【0046】しかしながら、例えば、順方向予測符号
化、逆方向予測符号化、および双方向予測符号化につい
てのいずれの予測残差も小さい場合においては、そのう
ちの双方向予測符号化についてのものが最も小さくて
も、動きベクトルの伝送に要するビット量をも考慮する
と、双方向予測符号化よりも、順方向予測符号化または
逆方向予測符号化の方が、符号化効率が良くなることが
あった。
【0047】なお、このようなケースは、例えば、動き
の速い画像を符号化する場合に生じることが多かった。
【0048】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たものであり、画像の符号化効率を、より向上させるこ
とができるようにするものである。
【0049】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の画像符
号化装置は、時間的に先行する過去参照画像に対する、
符号化対象の画像の動きベクトルである順方向動きベク
トルと、時間的に後行する未来参照画像に対する、符号
化対象の画像の動きベクトルである逆方向動きベクトル
とを検出する動きベクトル検出手段と、順方向動きベク
トルまたは逆方向動きベクトルに対応して、符号化対象
の画像の予測モードを決定する予測モード決定手段とを
備えることを特徴とする。
【0050】請求項10に記載の画像符号化方法は、時
間的に先行する過去参照画像に対する、符号化対象の画
像の動きベクトルである順方向動きベクトルと、時間的
に後行する未来参照画像に対する、符号化対象の画像の
動きベクトルである逆方向動きベクトルとを検出し、順
方向動きベクトルまたは逆方向動きベクトルに対応し
て、符号化対象の画像の予測モードを決定することを特
徴とする。
【0051】請求項1に記載の画像符号化装置において
は、動きベクトル検出手段は、時間的に先行する過去参
照画像に対する、符号化対象の画像の動きベクトルであ
る順方向動きベクトルと、時間的に後行する未来参照画
像に対する、符号化対象の画像の動きベクトルである逆
方向動きベクトルとを検出し、予測モード決定手段は、
順方向動きベクトルまたは逆方向動きベクトルに対応し
て、符号化対象の画像の予測モードを決定するようにな
されている。
【0052】請求項10に記載の画像符号化方法におい
ては、時間的に先行する過去参照画像に対する、符号化
対象の画像の動きベクトルである順方向動きベクトル
と、時間的に後行する未来参照画像に対する、符号化対
象の画像の動きベクトルである逆方向動きベクトルとを
検出し、順方向動きベクトルまたは逆方向動きベクトル
に対応して、符号化対象の画像の予測モードを決定する
ようになされている。
【0053】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を説
明するが、その前に、特許請求の範囲に記載の発明の各
手段と以下の実施の形態との対応関係を明らかにするた
めに、各手段の後の括弧内に、対応する実施の形態(但
し、一例)を付加して、本発明の特徴を記述すると、次
のようになる。
【0054】即ち、請求項1に記載の画像符号化装置
は、時間的に先行する過去参照画像に対する、符号化対
象の画像の動きベクトルである順方向動きベクトルと、
時間的に後行する未来参照画像に対する、符号化対象の
画像の動きベクトルである逆方向動きベクトルとを検出
する動きベクトル検出手段(例えば、図6に示す動きベ
クトル推定回路6など)と、順方向動きベクトルまたは
逆方向動きベクトルに対応して、符号化対象の画像の予
測モードを決定する予測モード決定手段(例えば、図7
に示す予測モード決定回路21など)と、予測モードに
対応する動き補償を行うことにより、予測画像を生成す
る動き補償手段(例えば、図7に示す動き補償回路20
など)と、符号化対象の画像と、予測画像との差分値を
演算する差分値演算手段(例えば、図7に示す演算部1
1など)と、差分値を符号化する符号化手段(例えば、
図7に示すDCT回路12や、量子化回路13、可変長
符号化回路15など)とを備えることを特徴とする。
【0055】なお、勿論この記載は、各手段を上記した
ものに限定することを意味するものではない。
【0056】次に、本発明の原理について説明する。
【0057】動画像においては、一般に、画像どうしの
時間軸方向の相関は、その画像どうしの距離(間隔)が
大きくなるほど小さくなる。
【0058】従って、例えば、図14と同一の図1に示
すような、I/Pピクチャの間に1枚のBピクチャが配
置されたシーケンスにおいては、Bピクチャと、過去参
照画像または未来参照画像それぞれとの相関は等しく、
その結果、過去参照画像および未来参照画像に対する動
きベクトル推定残差Ef,Ebについての統計的な性質
も等しくなる。
【0059】一方、例えば、図17と同一の図2に示す
ような、I/Pピクチャの間に2枚以上のBピクチャが
配置されたシーケンスにおいては、Bピクチャと、過去
参照画像または未来参照画像それぞれとの相関は、その
距離に対応して変化する。
【0060】このため、例えば、図3に示すように、P
ピクチャPnとPn+4との間に、3枚のBピクチャ
n+1,Bn+2,Bn+3が配置されている場合において、
この3枚のBピクチャBn+1,Bn+2,Bn+3を、Pピク
チャPnまたはPn+4それぞれを過去参照画像または未来
参照画像として予測符号化すると、過去参照画像Pn
対するBピクチャBn+1,Bn+2,Bn+3それぞれの動き
ベクトル残差Ef1,Ef2,Ef 3は、一般に、Ef1<Ef2
<Ef3の関係になる。
【0061】同様に、未来参照画像Pn+4に対するBピ
クチャBn+1,Bn+2,Bn+3それぞれの動きベクトル残
差Eb1,Eb2,Eb3は、一般に、Eb1>Eb2>Eb3の関
係になる。
【0062】以上のように、I/Pピクチャの間に、2
枚以上のBピクチャが配置されている場合には、各Bピ
クチャについて、過去参照画像または未来参照画像それ
ぞれまでの距離が異なるため、その相関も異なる。その
結果、過去参照画像または未来参照画像に対する動きベ
クトル残差それぞれの統計的性質も、各Bピクチャによ
って異なり、従って、符号化効率を向上させるには、各
Bピクチャを符号化する際の予測モードの決定方法を、
その統計的性質に応じて変える必要がある。
【0063】次に、双方向予測符号化による予測精度
は、一般に、画像の動きが速いほど低下する。このた
め、双方向予測符号化による場合には、順方向動きベク
トルと逆方向動きベクトルとの両方を伝送しなければな
らないことをも考慮すると、画像の動きが速い場合に
は、双方向予測符号化による予測残差が最も小さいとき
であっても、符号化対象のBピクチャから時間的に最も
近い参照画像のみを用いて予測符号化を行う方が、発生
する全体のデータ量が少なくなることが多い。
【0064】一方、画像の動きの速さは、例えば、動き
ベクトルをMVと表し、そのx成分(水平方向の成分)
をvxと、y成分(垂直方向の成分)をvyと表すとき、
動きベクトルの大きさ|MV|=(vx 2+vy 21/2
表すことができる。
【0065】そこで、I/Pピクチャの間に、例えば、
図2に示したように、2枚のBピクチャが配置されてい
る場合においては、動きベクトルの大きさ|MV|に対
応して、次のように予測モードを設定することにより、
符号化効率を向上させることができる。
【0066】即ち、いま、符号化対象のBピクチャか
ら、過去参照画像または未来参照画像までのフレーム数
を、それぞれDfまたはDbとすると、Df=1および
Db=2の場合(符号化対象のBピクチャからの距離
が、過去参照画像の方が近い場合)、例えば、図4
(A)に示すように、式Eb>p×EfかつEb>q×
Ef+(1−p×q)×Tiが成り立つとき、順方向予
測符号化を選択し、式Eb≦p×EfかつEb<r×E
f+(1−p×r)×Tiが成り立つとき、逆方向予測
符号化を選択する。また、式r×Ef+(1−p×r)
×Ti≦EbかつEb≦q×Ef+(1−p×q)×Ti
が成り立つとき、双方向予測符号化を選択する。
【0067】ここで、Tiは0以上の定数で、0<r<
qであり、また、qは、図16におけるjより小さい値
である。図4(A)においては、q=5/4,r=3/
4となっている。また、p=1となっている。
【0068】この場合、予測残差EfがTi未満(以
下)か、または予測誤差Ebがp×T未満となるとき
は、双方向予測符号化は選択されない。即ち、この場
合、双方向予測符号化は、予測残差EfがT以上とな
る(より大きくなる)か、または予測誤差Ebがp×T
i以上となるときに限り選択され得る。
【0069】従って、この場合、動きベクトルの大きさ
|MV|が大きくなるにつれて、定数Tiを大きな値に
設定することにより、双方向予測符号化が選択され難く
なる。
【0070】即ち、T1<T2<・・・<Tn<Tn+1、お
よび0<mv0<mv1<・・・<mvn-1<mvnとする
場合において、動きベクトルの大きさ|MV|が、mv
0以上mv1未満のときは、TiをT1に、mv1以上mv2
未満のときは、TiをT2に、・・・、mvn-1以上mvn
未満のときは、TiをTnに、mvn以上のときは、Ti
n+1に設定する。このようにすることで、画像の動き
が速いほど、予測精度の低下し、動きベクトルに割り当
てるビット量が大きく増加する双方向予測符号化が選択
され難くなり、その結果、符号化効率を向上させること
ができる。
【0071】また、この場合、符号化対象のBピクチャ
が、過去参照画像に近いことから、その過去参照画像の
みを用いる順方向予測符号化が選択され易くなっている
ので、この点からも、符号化効率を向上させることがで
きる。
【0072】一方、Df=2およびDb=1の場合(符
号化対象のBピクチャからの距離が、未来参照画像の方
が近い場合)、例えば、図4(B)に示すように、式E
b>s×EfかつEb>t×Ef+(1−s×t)×T
iが成り立つとき、順方向予測符号化を選択し、式Eb
≦s×EfかつEb<u×Ef+(1−s×u)×Ti
が成り立つとき、逆方向予測符号化を選択する。また、
式u×Ef+(1−s×u)×Ti≦EbかつEb≦t
×Ef+(1−s×t)×Tiが成り立つとき、双方向
予測符号化を選択する。
【0073】ここで、0<u<tであり、また、uは、
図16におけるkより大きい値である。図4(B)にお
いては、t=4/3,u=4/5となっている。また、
s=1となっている。
【0074】この場合も、予測残差EfがTi未満か、
または予測誤差Ebがs×Ti未満となるときは、双方
向予測符号化は選択されない。即ち、この場合、双方向
予測符号化は、予測残差EfがTi以上となるか、また
は予測誤差Ebがs×Ti以上となるときに限り選択さ
れ得る。
【0075】従って、上述の場合と同様に、動きベクト
ルの大きさ|MV|が大きくなるにつれて、定数Ti
大きな値に設定することにより、双方向予測符号化が選
択され難くなり、その結果、符号化効率を向上させるこ
とができる。
【0076】また、この場合、符号化対象のBピクチャ
が、未来参照画像に近いことから、その未来参照画像の
みを用いる逆方向予測符号化が選択され易くなっている
ので、この点からも、符号化効率を向上させることがで
きる。
【0077】なお、画像の動きが遅い場合には、前述し
たように、双方向予測符号化の予測精度が高く、また、
発生符号量も少なくなるので、双方向予測符号化が選択
されるのが望ましい。そこで、動きベクトルの大きさ|
MV|が所定の値mv0未満となった場合には、例え
ば、図16と同一の図5に示すように、式Eb>j×E
fが成り立つときは、順方向予測符号化を選択し、式E
b<k×Efが成り立つときは、逆方向予測符号化を選
択し、式k×Ef≦Eb≦j×Efが成り立つときは、
双方向予測符号化を選択するようにする。
【0078】即ち、図4において、例えば、t=q=
j,r=u=k,Ti=0とする。
【0079】このようにすることで、動きベクトルの大
きさ|MV|がmv0未満となった場合には、予測精度
の高い双方向予測符号化が選択され易くなり、その結
果、符号化効率を向上させることができる。
【0080】なお、画像の動きの速さは、動きベクトル
の大きさ|MV|の他、例えば、動きベクトルMVのx
成分の絶対値とy成分の絶対値との和|x|+|y|な
どにも反映される。そこで、上述の定数Tiは、この成
分の絶対値和|x|+|y|に対応して設定することも
可能である。
【0081】次に、双方向予測符号化による予測精度
は、画像の動きの速さの他、その複雑さによっても変化
する。即ち、双方向予測符号化による予測精度は、基本
的に、画像の動きが、物体が、水平方向にパンしている
など、一定の単純なものであるときは高くなり、複雑に
なるほど低下する。
【0082】このため、双方向予測符号化による場合に
は、順方向動きベクトルと逆方向動きベクトルとの両方
を伝送しなければならないことをも考慮すると、画像の
動きが複雑な場合には、双方向予測符号化による予測残
差が最も小さいときであっても、符号化対象のBピクチ
ャから時間的に最も近い参照画像(過去参照画像または
未来参照画像までの距離が等しい場合には、そのうちの
いずれか一方)のみを用いて予測符号化を行う方が、発
生する全体のデータ量が少なくなることが多い。
【0083】一方、例えば、物体が平行移動している画
像においては、その順方向動きベクトルと逆方向動きベ
クトルの方向は逆になる。即ち、順方向動きベクトルの
x成分またはy成分の符号と、逆方向動きベクトルのx
成分またはy成分の符号とは(x成分どうしの符号とy
成分どうしの符号は)、それぞれ異なるものとなる。
【0084】逆に、物体が複雑な動きをしている場合、
x成分どうしの符号またはy成分どうしの符号のうちの
少なくとも一方は同一となる。
【0085】従って、例えば、いま、順方向動きベクト
ルのx成分またはy成分をそれぞれFxまたはFyとす
るとともに、逆方向動きベクトルのx成分またはy成分
をそれぞれBxまたはByとすると、次式で表されるS
MVは、画像の動きの複雑さを反映したものとなる。
【0086】SMV=|Fx+Bx|+|Fy+By|
【0087】なお、このSMVは、画像の動きの複雑さ
に対応して変化する他、順方向予測符号化および逆方向
予測符号化の両方の予測精度が高い場合には小さくな
り、いずれか一方の予測精度が低い場合には大きくなる
傾向がある。
【0088】そこで、I/Pピクチャの間に、例えば、
図2に示したように、2枚のBピクチャが配置されてい
る場合においては、SMVに対応して、次のように予測
モードを設定することによっても、符号化効率を向上さ
せることができる。
【0089】即ち、まず、Df=1およびDb=2の場
合、例えば、図4(A)に示したように、式Eb>p×
EfかつEb>q×Ef+(1−p×q)×Tiが成り
立つとき、順方向予測符号化を選択し、式Eb≦p×E
fかつEb<r×Ef+(1−p×r)×Tiが成り立
つとき、逆方向予測符号化を選択する。また、式r×E
f+(1−p×r)×Ti≦EbかつEb≦q×Ef+
(1−p×q)×Tiが成り立つとき、双方向予測符号
化を選択する。
【0090】この場合、上述したように、予測残差Ef
がTi未満か、または予測誤差Ebがp×Ti未満となる
ときは、双方向予測符号化は選択されない。即ち、この
場合、双方向予測符号化は、予測残差EfがTi以上と
なるか、または予測誤差Ebがp×Ti以上となるとき
に限り選択され得る。
【0091】従って、この場合、SMVが大きくなるに
つれて、定数Tiを大きな値に設定することにより、双
方向予測符号化が選択され難くなる。
【0092】即ち、0<MV0<MV1<・・・<MV
n-1<MVnとする場合において、SMVが、MV0以上
MV1未満のときは、TiをT1に、MV1以上MV2未満
のときは、TiをT2に、・・・、MVn-1以上MVn未満
のときは、TiをTnに、MVn以上のときは、TiをT
n+1に設定する。このようにすることで、画像の動きが
複雑なほど、予測精度の低下する双方向予測符号化が選
択され難くなり、その結果、符号化効率を向上させるこ
とができる。
【0093】また、この場合、符号化対象のBピクチャ
が、過去参照画像に近いことから、その過去参照画像の
みを用いる順方向予測符号化が選択され易くなっている
ので、この点からも、符号化効率を向上させることがで
きる。
【0094】一方、Df=2およびDb=1の場合、例
えば、図4(B)に示したように、式Eb>s×Efか
つEb>t×Ef+(1−s×t)×Tiが成り立つと
き、順方向予測符号化を選択し、式Eb≦s×Efかつ
Eb<u×Ef+(1−s×u)×Tiが成り立つと
き、逆方向予測符号化を選択する。また、式u×Ef+
(1−s×u)×Ti≦EbかつEb≦t×Ef+(1
−s×t)×Tiが成り立つとき、双方向予測符号化を
選択する。
【0095】この場合も、予測残差EfがTi未満か、
または予測誤差Ebがs×Ti未満となるときは、双方
向予測符号化は選択されない。即ち、この場合、双方向
予測符号化は、予測残差EfがTi以上となるか、また
は予測誤差Ebがs×Ti以上となるときに限り選択さ
れ得る。
【0096】従って、やはり、上述の場合と同様に、S
MVが大きくなるにつれて、定数Tiを大きな値に設定
することにより、双方向予測符号化が選択され難くな
り、その結果、符号化効率を向上させることができる。
【0097】また、この場合、符号化対象のBピクチャ
が、未来参照画像に近いことから、その未来参照画像の
みを用いる逆方向予測符号化が選択され易くなっている
ので、この点からも、符号化効率を向上させることがで
きる。
【0098】なお、画像の動きが非常に単純な場合、即
ち、例えば、物体が、一定方向に平行移動しているよう
な場合には、SMVは非常に小さな値となる(理想的に
は、0となる)。また、この場合、前述したように、双
方向予測符号化の予測精度が高く、また、発生符号量も
少なくなるので、双方向予測符号化が選択されるのが望
ましい。そこで、SMVが所定の値MV0未満となった
場合には、例えば、図16と同一の図5に示すように、
式Eb>j×Efが成り立つときは、順方向予測符号化
を選択し、式Eb<k×Efが成り立つときは、逆方向
予測符号化を選択し、式k×Ef≦Eb≦j×Efが成
り立つときは、双方向予測符号化を選択するようにす
る。
【0099】即ち、図4において、例えば、t=q=
j,r=u=k,Ti=0とする。
【0100】このようにすることで、SMVがMV0
満となった場合には、予測精度の高い双方向予測符号化
が選択され易くなり、その結果、符号化効率を向上させ
ることができる。
【0101】また、画像の動きが非常に単純な場合の例
として、ビデオカメラをパンして撮影した画像がある
が、この場合、動きベクトルのx成分が、そのy成分に
比較して非常に大きくなる。そこで、例えば、gを所定
の定数(1より大きい値である、例えば4など)とし
て、式|x|>g|y|が成り立つときにも、上述のよ
うに、双方向予測符号化が選択され易くするようにする
ことが可能である。なお、このことは、式g|x|<|
y|が成り立つときについても同様である。
【0102】以上のように、画像の動きの速さや複雑さ
に対応して、適応的に、予測モードを選択(決定)する
ようにすることで、符号化効率を、従来より向上させる
ことができる。
【0103】なお、上述の場合においては、I/Pピク
チャの間に、2枚のBピクチャが配置されているとした
が、その間に、1枚だけまたは3枚以上のBピクチャが
配置されている場合についても同様のことがいえる。
【0104】次に、図6および図7は、本発明を適用し
た画像符号化装置の一実施の形態の構成を示している。
【0105】この画像符号化装置は、上述した、例え
ば、画像の動きの複雑さを反映するSMVに対応して予
測モードを決定し、画像を、動き補償とDCT(Discre
te Cosine Transform)とを組み合わせたハイブリッド
符号化するようになされている。
【0106】即ち、符号化すべき画像データは、例え
ば、フレーム(またはフィールド)単位で、画像符号化
タイプ指定回路3に供給される。画像符号化タイプ指定
回路3は、そこに入力されるフレームを、I,P、また
はBピクチャ(以下、適宜、これらをまとめてピクチャ
タイプという)のいずれとして処理するのかを指定す
る。
【0107】具体的には、画像符号化タイプ指定回路3
は、例えば、図8(A)に示すように、そこに入力され
る16フレームの画像F1乃至F16を1GOPのデー
タとして処理し、同図(B)に示すように、最初のフレ
ームF1をIピクチャとして、2番目および3番目のフ
レームF2およびF3をBピクチャとして、4番目のフ
レームF4をPピクチャとして指定する。さらに、画像
符号化タイプ指定回路3は、5番目および6番目のフレ
ームF5およびF6をBピクチャとして、7番目のフレ
ームF7をPピクチャとして指定し、以下、同様にし
て、残りのフレームF8乃至F16を、BまたはPピク
チャとして指定する。
【0108】なお、図8(B)(同図(C)についても
同様)において、I,P,Bに付してある下付けの数字
は、MPEGにおけるテンポラルリファレンス(tempor
al referencd)に相当し、各フレームの表示順を表す。
【0109】画像符号化タイプ指定回路3においてピク
チャタイプの指定されたフレームは、画像符号化順序替
え回路4に出力される。画像符号化順序替え回路4で
は、フレームの並びが符号化順に並び替えられる。即
ち、Bピクチャは、受信側において、自己が表示された
後に表示される画像を参照画像(未来参照画像)として
用いて復号化される場合があるため、その未来参照画像
が既に復号化されていないと、Bピクチャを復号化する
ことができない。そこで、画像符号化順序替え回路4で
は、未来参照画像となるフレームが、Bピクチャより先
に符号化されるように、GOPを構成するフレームの並
びが替えられる。
【0110】具体的には、例えば、図8(C)に示すよ
うに並び替えられる。
【0111】画像符号化順序替え回路4で並びの替えら
れたフレームのシーケンスは、スキャンコンバータ5に
供給される。スキャンコンバータ5では、ラスタスキャ
ンで入力されるフレームがブロックフォーマットの信号
に変換される。
【0112】即ち、スキャンコンバータ5には、例え
ば、Hドットで構成されるラインを、Vラインだけ集め
たフレームフォーマットの画像データが入力される。そ
して、スキャンコンバータ5は、この画像データを、図
9(A)に示すように、16ラインで構成されるN個の
スライスに区分し(従って、ここでは、V=16×
N)、さらに、同図(B)に示すように、各スライス
を、16ドットごとに区分することで、M個のマクロブ
ロックに分割する(従って、ここでは、H=16×
M)。
【0113】従って、各マクロブロックは、16×16
ドットに対応する輝度信号で構成される。なお、マクロ
ブロックは、図9(C)に示すように、8×8ドットに
対応する輝度信号Y[1]乃至Y[4]に区分され、さ
らに、マクロブロックには、8×8ドットに対応する色
差信号Cb[5]とCr[6]が対応付けられる。後述
するDCT回路12(図7)では、この8×8ドットの
ブロック単位で、DCT処理が施される。
【0114】以上のようにして、スキャンコンバータ5
で得られたマクロブロックは、図7の演算部11に供給
される。
【0115】図6に戻り、カウンタ9は、画像符号化順
序替え回路4が出力するフレーム同期信号をカウントし
ている。
【0116】即ち、画像符号化順序替え回路4は、スキ
ャンコンバータ5に、並び替えたフレームを出力するタ
イミングで、フレーム同期信号を、カウンタ9に出力し
ている。さらに、画像符号化順序替え回路4は、スキャ
ンコンバータ5に出力するフレームのピクチャタイプT
YPEを検出し、動きベクトル推定回路6、カウンタ
9、および図7の予測モード決定回路21に出力してい
る。
【0117】カウンタ9は、画像符号化順序替え回路4
が出力するフレーム同期信号をカウントし、そのカウン
ト値CNTを、画像間距離発生回路10に出力する。な
お、カウンタ9は、画像符号化順序替え回路4が出力す
るピクチャタイプTYPEがIまたはPピクチャのと
き、そのカウント値CNTを、例えば0にリセットする
ようになされている。
【0118】従って、カウンタ9が出力するカウント値
CNTは、IまたはPピクチャの間に配置されたBピク
チャの数を表す。
【0119】ここで、本実施の形態では、図8(B)に
示したように、IまたはPピクチャの間に、2枚のBピ
クチャが配置されているので、カウンタ9が出力するカ
ウント値CNTは、同図(D)に示すように、0,1、
または2となる。
【0120】画像間距離発生回路10は、カウンタ9か
らのカウント値CNTに基づいて、Bピクチャから、そ
の予測符号化(インター符号化)に用いられる過去参照
画像または未来参照画像それぞれまでの距離(フレーム
数)DfまたはDbを算出し、図7の予測モード決定回
路21に出力する。
【0121】即ち、画像間距離発生回路10は、過去参
照画像までの距離Dfとして、図8(E)に示すよう
に、カウント値CNTと同一の値を出力し、また、未来
参照画像までの距離Dbとして、図8(F)に示すよう
に、カウント値CNTを逆に並べた値を出力する。
【0122】一方、動きベクトル推定回路6では、順方
向動きベクトルMVfおよび逆方向動きベクトルMBb
が検出(推定)され、さらに、その順方向動きベクトル
MVfまたは逆方向動きベクトルMVbそれぞれに対す
る予測残差(動きベクトル推定残差)EfまたはEbが
算出される。
【0123】即ち、動きベクトル推定回路6には、画像
符号化順序替え回路4から、ピクチャタイプTYPEが
指定されたフレームと、そのピクチャタイプTYPEが
供給されるようになされている。
【0124】動きベクトル推定回路6は、画像符号化順
序替え回路4から供給されるフレームを、そのピクチャ
タイプTYPEにしたがって、記憶部7を構成する過去
参照画像記憶部7A、現在画像記憶部7B、または未来
参照画像記憶部7Cのうちのいずれかに記憶させ、現在
画像記憶部7Bに記憶された画像を対象に、その動きベ
クトルを検出する。
【0125】具体的には、動きベクトル推定回路6は、
例えば、図8に示した場合において、I1を過去参照画
像記憶部7Aに記憶させ、P4を現在画像記憶部7Bに
記憶させ、これにより、I1を過去参照画像として、P4
の動きベクトル(順方向動きベクトル)MVfを検出
し、その予測残差Efを求める。次に、現在画像記憶部
7Bに記憶されていたP4を未来参照画像記憶部7Cに
転送し、B2を現在画像記憶部7Bに記憶させ、これに
より、I1またはP4を、それぞれ過去参照画像または未
来参照画像として、B2の順方向動きベクトルMVfま
たは逆方向動きベクトルMVbを検出し、それぞれの予
測残差EfまたはEbを求める。
【0126】続いて、B3を現在画像記憶部7Bに記憶
させ、これにより、上述した場合と同様に、B3の順方
向動きベクトルMVfまたは逆方向動きベクトルMVb
を検出し、それぞれの予測残差EfまたはEbを求め
る。
【0127】その後、未来参照画像記憶部7Cに記憶さ
れていたP4を、過去参照画像記憶部7Aに転送して記
憶させる(上書きする)とともに、P7を現在画像記憶
部7Bに記憶させ、これにより、P4を過去参照画像と
して、P7の動きベクトルMVfを検出し、その予測残
差Efを求める。
【0128】次に、現在画像記憶部7Bに記憶されてい
たP7を未来参照画像記憶部7Cに転送し、B5を現在画
像記憶部7Bに記憶させ、これにより、P4またはP
7を、それぞれ過去参照画像または未来参照画像とし
て、B5の順方向動きベクトルMVfまたは逆方向動き
ベクトルMVbを検出し、それぞれの予測残差Efまた
はEbを求める。以下、同様にして、動きベクトルの検
出と、予測残差の算出が行われていく。
【0129】ここで、予測誤差EfおよびEbの算出方
法について説明する。
【0130】いま、あるマクロブロックを注目マクロブ
ロックとし、その注目マクロブロックを構成する左から
i番目で、上からj番目の画素の画素値をAijと表すと
ともに、注目マクロブロックに最も近似する過去参照画
像の16×16の範囲を構成する、左からi番目で、上
からj番目の画素の画素値をFijと表す。この場合、予
測誤差Efは、例えば、次式にしたがって算出される。
【0131】Ef=Σ|Aij−Fij| なお、上式において、Σは、i,jを1乃至16に変え
てのサメーションを表す。
【0132】また、注目マクロブロックに最も近似する
未来参照画像の16×16の範囲を構成する、左からi
番目で、上からj番目の画素の画素値をBijと表すと、
予測誤差Ebは、例えば、次式にしたがって算出され
る。
【0133】Eb=Σ|Aij−Bij| なお、上式においても、Σは、i,jを1乃至16に変
えてのサメーションを表す。
【0134】以上のようにして求められた動きベクトル
MVf,MBb、予測誤差Ef,Ebは、図7の予測モ
ード決定回路21に供給される。また、動きベクトルM
Vf,MBbは、図7の可変長符号化回路15および動
き補償回路20にも供給される。さらに、Bピクチャに
ついての動きベクトルMVf,MBbは、動き量算出回
路8にも供給される。
【0135】動き量算出回路8では、動きベクトルMV
f,MBbから、上述したSMVが算出され、図7の予
測モード決定回路21に供給される。
【0136】図7の予測モード決定回路21では、距離
Df,Db、動きベクトルMVf,MVb、ピクチャタ
イプTYPE、およびSMVに基づいて、マクロブロッ
クの予測モードが決定される。
【0137】即ち、ピクチャタイプTYPEがIピクチ
ャである場合、即ち、符号化対象のマクロブロックがI
ピクチャである場合、予測モード決定回路21は、予測
モードを、イントラ符号化モードに決定する。
【0138】また、ピクチャタイプTYPEがPピクチ
ャである場合、即ち、符号化対象のマクロブロックがP
ピクチャである場合、予測モード決定回路21は、次の
ようにして、予測モードを、イントラ符号化モードまた
は順方向予測符号化モードのうちのいずれかに決定す
る。
【0139】即ち、この場合、予測モード決定回路21
は、まず、イントラ符号化時の予測残差として、例え
ば、次式で定義されるEintraを算出する。
【0140】Eintra=Σ|Aij−Aav| なお、上式において、Aijは、符号化対象のマクロブロ
ックを構成する左からi番目で、上からj番目の画素の
画素値を表し、Aavは、その平均値を表す。また、Σ
は、i,jを1乃至16に変えてのサメーションを表
す。
【0141】そして、予測モード決定回路21は、イン
トラ符号化時の予測残差Eintraが、順方向予測符号化
における予測残差Efより小さいとき(以下のとき)、
予測モードを、イントラ符号化モードに決定する。ま
た、イントラ符号化時の予測残差Eintraが、順方向予
測符号化における予測残差Ef以上のとき(より大きい
とき)、予測モードを、順方向予測符号化モードに決定
する。
【0142】次に、ピクチャタイプTYPEがBピクチ
ャである場合、即ち、符号化対象のマクロブロックがB
ピクチャである場合、予測モード決定回路21は、次の
ようにして、予測モードを、イントラ符号化モード、順
方向予測符号化モード、逆方向予測符号化モード、また
は双方向予測符号化モードのうちのいずれかに決定す
る。
【0143】即ち、まず、予測モード決定回路21は、
インター符号化、つまり、順方向予測符号化モード、逆
方向予測符号化モード、または双方向予測符号化モード
のうちの1つを選択(決定)する。
【0144】この選択は、SMV、予測残差Ef,E
b、距離Df,Db、および動きベクトルMVf,MV
bに基づいて行われる。
【0145】即ち、まず、SMVに対応して、図4で説
明した定数Tiが設定される。そして、距離Dfおよび
Dbに対応して、図4(A)または図4(B)のうちの
いずれか一方が選択され、その選択された方において、
予測残差EfとEbとの上述したような大小関係に基づ
いて、順方向予測符号化モード、逆方向予測符号化モー
ド、または双方向予測符号化モードの中から1つが選択
される。
【0146】なお、SMVが所定値MV0以下の場合
や、動きベクトルMVf,MVbのx成分またはy成分
の絶対値のうちのいずれか一方が、他方に比較して充分
大きい場合などには、上述したように、図5で説明した
予測残差EfとEbとの大小関係に基づいて、順方向予
測符号化モード、逆方向予測符号化モード、または双方
向予測符号化モードの中から1つが選択される。
【0147】そして、インター符号化の中から選択され
た予測モードに対応する予測残差が、インター符号化に
ついての予測残差Einterとされる。なお、双方向予測
符号化モードが選択された場合、予測残差Einterは、
例えば、予測残差EfとEbの平均値とされる。従っ
て、順方向予測符号化モード、逆方向予測符号化モー
ド、または双方向予測符号化モードが選択された場合、
予測残差Einterは、それぞれEf,Eb、または(E
f+Eb)/2とされる。
【0148】さらに、予測モード決定回路21では、上
述した場合と同様にして、イントラ符号化時の予測残差
intraが算出される。そして、予測モード決定回路2
1は、イントラ符号化時の予測残差Eintraが、インタ
ー符号化の中から選択したものの予測残差Einterより
小さいとき、予測モードを、イントラ符号化モードに決
定する。また、イントラ符号化時の予測残差E
intraが、予測残差Einter以上のとき、予測モードを、
インター符号化の中から選択したものに決定する。
【0149】従って、Bピクチャについては、画像の動
き複雑さ、さらには、参照画像までの距離に対応して、
その予測モードが適応的に決定されるので、その符号化
効率を、より向上させることが可能となる。
【0150】以上のようにして決定された予測モード
は、予測モード決定部21から、演算部11、可変長符
号化回路15、および動き補償回路20に供給される。
【0151】演算部11には、予測モード決定回路21
から供給される予測モードで予測符号化すべきマクロブ
ロック(符号化対象のマクロブロック)が、図6のスキ
ャンコンバータ5から供給される。演算部11は、演算
器11A乃至11CおよびスイッチSWを有しており、
予測モードに対応して、スイッチSWが切り換えられ
る。
【0152】即ち、演算部11にIピクチャのマクロブ
ロックが入力される場合においては、予測モードはイン
トラ符号化モードとなっている。この場合、スイッチS
Wは端子aを選択する。端子aには、符号化対象のマク
ロブロックが、そのまま供給されるようになされてお
り、従って、このマクロブロックは、端子aを介して、
DCT回路12に供給される。
【0153】DCT回路12では、演算部11からのマ
クロブロックがDCT処理され、これにより、DCT係
数に変換される。このDCT係数は、量子化回路13に
供給され、そこで、所定の量子化ステップで量子化され
た後、可変長符号化回路15に供給される。
【0154】可変長符号化回路15には、量子化回路1
3から量子化されたDCT係数が供給される他、同じく
量子化回路13から量子化ステップが、予測モード決定
回路21から予測モードが、図6の動きベクトル推定回
路6から動きベクトルMVf,MVbが、それぞれ供給
されるようになされている。可変長符号化回路15は、
適宜、これらのデータを、例えば、ハフマン符号などの
可変長符号に変換し、送信バッファ14に出力する。
【0155】送信バッファ14は、可変長符号化回路1
5からの可変長符号を一時記憶し、例えば、一定のデー
タレートにして出力する。送信バッファ14から出力さ
れる可変長符号は、例えば、光ディスクや、光磁気ディ
スク、磁気ディスク、光カード、磁気テープ、相変化デ
ィスクなどの記録媒体31に記録され、あるいは、衛星
回線、地上波、CATV網、インターネットなどの伝送
路32を介して伝送される。
【0156】なお、送信バッファ14は、そのデータの
蓄積量を量子化回路13に供給(フィードバック)する
ようになされている。量子化回路13は、この蓄積量に
基づいて、量子化ステップを設定するようになされてい
る。即ち、量子化回路13は、送信バッファ14がオー
バーフローしそうなとき、量子化ステップを大きくし、
これにより、データ発生量を減少させる。また、量子化
回路13は、送信バッファ14がアンダーフローしそう
なとき、量子化ステップを小さくし、これにより、デー
タ発生量を増加させる。以上のようにして、送信バッフ
ァ14のオーバーフローおよびアンダーフローを防止す
るようになされている。
【0157】一方、量子化回路13が出力する量子化さ
れたDCT係数と量子化ステップとは、可変長符号化回
路15の他、逆量子化回路16にも供給される。逆量子
化回路16は、量子化回路13からの量子化されたDC
T係数を、同じく量子化回路13からの量子化ステップ
で逆量子化し、その結果得られるDCT係数を、IDC
T回路17に出力する。
【0158】IDCT回路17では、逆量子化回路16
からのDCT係数が逆DCT処理され、これにより、演
算部11の出力とほぼ同一の値の画像データが復元さ
れ、演算器18に供給される。演算器18は、そこに入
力される画像データが、イントラ符号化されるものであ
る場合には、特に処理を行わず、その画像データを、そ
のままフレームメモリ19に出力して記憶させる。
【0159】なお、フレームメモリ19は、未来参照画
像または過去参照画像として用いられる画像を記憶する
未来参照画像記憶回路19Aおよび過去参照画像記憶回
路19Bを有しており、最初に符号化され、復号化され
たIピクチャは、過去参照画像記憶回路19Bに記憶さ
れる。
【0160】次に、演算部11に入力されたマクロブロ
ックがPピクチャである場合において、予測モードがイ
ントラ符号化モードであるときには、スイッチSWは端
子aを選択する。従って、この場合、Pピクチャのマク
ロブロックは、上述のIピクチャにおける場合と同様に
符号化され、また、ローカルデコードされて、フレーム
メモリ19に供給される。なお、Iピクチャの次に符号
化され、復号化されたPピクチャは、未来参照画像記憶
回路19Aに記憶される。
【0161】一方、演算部11に入力されたマクロブロ
ックがPピクチャである場合において、予測モードが順
方向予測符号化モードであるときには、スイッチSW
は、端子bを選択する。端子bには、演算器11Aの出
力が供給されるようになされており、また、演算器11
Aには、符号化対象のマクロブロックと、動き補償回路
20の出力とが供給されるようになされている。
【0162】動き補償回路20は、予測モードが順方向
予測符号化モードの場合、過去参照画像記憶回路19B
に記憶されている画像(いまの場合、Iピクチャ)を過
去参照画像として読み出し、動きベクトルMVfにした
がって動き補償を施すことにより予測画像を生成する。
即ち、動き補償回路20は、符号化対象のマクロブロッ
クに対応する位置から、動きベクトルMVfに対応する
分だけずらしたアドレスのデータを、過去参照画像記憶
回路19Bから読み出し、これを予測画像として演算器
11Aに供給する。
【0163】演算器11Aは、符号化対象のマクロブロ
ックを構成する各画素値から、予測画像を構成する、対
応する画素値を減算し、その減算値(差分値)を出力す
る。従って、この場合、演算部11からは、符号化対象
のマクロブロックと、過去参照画像から得られた予測画
像との差分値が、DCT回路12に供給される。この差
分値は、イントラ符号化における場合と同様に符号化さ
れて出力される。
【0164】さらに、この差分値は、上述した場合と同
様に、DCT回路12、量子化回路13、逆量子化回路
16、およびIDCT回路17を介することで、元の値
とほぼ同一の値に復元され、演算器18に供給される。
【0165】この場合、演算器18には、動き補償回路
20から、演算器11Aに供給される予測画像と同一の
データが供給されており、演算器18では、復元された
差分値と、その予測画像とが加算され、これにより、P
ピクチャがローカルデコードされる。このローカルデコ
ードされたPピクチャは、フレームメモリ19に供給さ
れて記憶される。
【0166】なお、Iピクチャの次に符号化され、復号
化されたPピクチャは、上述したように、未来参照画像
記憶回路19Aに記憶される。
【0167】次に、演算部11に入力されたマクロブロ
ックがBピクチャである場合において、予測モードがイ
ントラ符号化モードまたは順方向予測符号化モードであ
るときには、スイッチSWは端子aまたはbをそれぞれ
選択する。従って、この場合、Bピクチャのマクロブロ
ックは、上述した場合と同様に符号化される。
【0168】一方、演算部11に入力されたマクロブロ
ックがBピクチャである場合において、予測モードが逆
方向予測符号化モードであるときには、スイッチSW
は、端子cを選択する。端子cには、演算器11Bの出
力が供給されるようになされており、また、演算器11
Bには、符号化対象のマクロブロックと、動き補償回路
20の出力とが供給されるようになされている。
【0169】動き補償回路20は、予測モードが逆方向
予測符号化モードの場合、未来参照画像記憶回路19A
に記憶されている画像(いまの場合、Pピクチャ)を未
来参照画像として読み出し、動きベクトルMVbにした
がって動き補償を施すことにより予測画像を生成する。
即ち、動き補償回路20は、符号化対象のマクロブロッ
クに対応する位置から、動きベクトルMVbに対応する
分だけずらしたアドレスのデータを、未来参照画像記憶
回路19Aから読み出し、これを予測画像として演算器
11Bに供給する。
【0170】演算器11Bは、符号化対象のマクロブロ
ックを構成する各画素値から、予測画像を構成する、対
応する画素値を減算し、その減算値(差分値)を出力す
る。従って、この場合、演算部11からは、符号化対象
のマクロブロックと、未来参照画像から得られた予測画
像との差分値が、DCT回路12に供給される。この差
分値は、イントラ符号化における場合と同様に符号化さ
れて出力される。
【0171】また、演算部11に入力されたマクロブロ
ックがBピクチャである場合において、予測モードが双
方向予測符号化モードであるときには、スイッチSW
は、端子dを選択する。端子dには、演算器11Cの出
力が供給されるようになされており、また、演算器11
Cには、符号化対象のマクロブロックと、動き補償回路
20の出力とが供給されるようになされている。
【0172】動き補償回路20は、予測モードが双方向
予測符号化モードの場合、過去参照画像記憶回路19B
に記憶されている画像(いまの場合、Iピクチャ)を過
去参照画像として読み出し、動きベクトルMVfにした
がって動き補償を施すことにより予測画像(以下、適
宜、過去予測画像という)を生成するとともに、未来参
照画像記憶回路19Aに記憶されている画像(いまの場
合、Pピクチャ)を未来参照画像として読み出し、動き
ベクトルMVbにしたがって動き補償を施すことにより
予測画像(以下、適宜、未来予測画像という)を生成す
る。この過去予測画像および未来予測画像は、演算器1
1Cに供給される。
【0173】演算器11Cは、まず、動き補償回路20
より供給される過去予測画像および未来予測画像の、例
えば平均値(以下、適宜、平均予測画像という)を演算
する。そして、演算器11Cは、符号化対象のマクロブ
ロックを構成する各画素値から、平均予測画像を構成す
る、対応する画素値を減算し、その減算値(差分値)を
出力する。従って、この場合、演算部11からは、符号
化対象のマクロブロックと、平均予測画像との差分値
が、DCT回路12に供給される。この差分値は、イン
トラ符号化における場合と同様に符号化されて出力され
る。
【0174】なお、本実施の形態においては、Bピクチ
ャは、他の画像を符号化する際に、参照画像として用い
られないため、ローカルデコードされない(する必要が
ない)。また、過去参照画像記憶回路19Aおよび未来
参照画像記憶回路19Bは、必要に応じてバンク切り換
えすることができるようになされており、これにより、
過去参照画像記憶回路19Aおよび未来参照画像記憶回
路19Bに記憶されている画像データを、過去参照画像
および未来参照画像のいずれとしても用いることができ
るようになされている。さらに、上述の処理は、輝度信
号Yおよび色差信号Cb,Crのすべてに施される。但
し、色差信号Cb,Crについては、例えば、輝度信号
Yを処理するときに用いた動きベクトルの大きさを1/
2にしたものが、その動きベクトルとして用いられる。
【0175】次に、図10のフローチャートを参照し
て、図7の予測モード決定回路21の処理(予測モード
決定処理)について、さらに説明する。
【0176】予測モード決定回路21では、図10のフ
ローチャートにしたがった処理が、マクロブロックごと
に行われる。
【0177】即ち、予測モード決定回路21では、まず
最初に、ステップS1において、SMVが、閾値MV0
未満かどうかが判定される。ステップS1において、S
MVが、閾値MV0未満であると判定された場合、ステ
ップS2に進み、以下、図5で説明したようにして、イ
ンター符号化の中の1つが選択される。
【0178】即ち、ステップS2では、予測残差Eb
が、予測残差Efのj倍(j×Ef)より大きいかどう
かが判定される。ステップS2において、Ebがj×E
fより大きいと判定された場合、ステップS3に進み、
インター符号化として、順方向予測符号化が選択され、
処理を終了する。
【0179】その後は、上述したように、選択されたイ
ンター符号化についての予測残差と、イントラ符号化に
ついての予測残差との大小関係に基づいて、最終的な予
測モードが決定される。
【0180】一方、ステップS2において、Ebがj×
Efより大きくないと判定された場合、ステップS4に
進み、予測残差Ebが、予測残差Efのk倍(k×E
f)未満であるかどうかが判定される。ステップS4に
おいて、Ebがk×Ef未満であると判定された場合、
ステップS5に進み、インター符号化として、逆方向予
測符号化が選択され、処理を終了する。
【0181】また、ステップS4において、Ebがk×
Ef未満でないと判定された場合、即ち、Ebが、k×
Ef以上かつj×Ef以下である場合、ステップS6に
進み、インター符号化として、双方向予測符号化が選択
され、処理を終了する。
【0182】なお、予測モード決定回路21は、ステッ
プS1の処理を行う前に、順方向動きベクトルMVfま
たは逆方向動きベクトルMVbのx成分およびy成分に
ついて、例えば、式|x|>g|y|または|y|>g
|x|が成り立つかどうかを判定し、成り立つ場合に
は、SMVを、0などのMV0未満の値に、強制的に設
定するようになされている。従って、例えば、物体が、
ほぼ水平または垂直方向に移動しているような画像につ
いては、図5で説明したように、双方向予測符号化が選
択され易い条件の下で、インター符号化の選択が行われ
る。
【0183】一方、ステップS1において、SMVがM
0未満でないと判定された場合、ステップS71に進
み、以下、図4で説明したようにして、インター符号化
の選択が行われる。
【0184】即ち、ステップS71では、SMVが、M
0以上MV1未満であるかどうかが判定される。ステッ
プS71において、SMVが、MV0以上MV1未満であ
ると判定された場合、ステップS81に進み、定数Ti
がT1に設定され、ステップS9に進む。
【0185】また、ステップS71において、SMV
が、MV0以上MV1未満でないと判定された場合、ステ
ップS72に進み、SMVが、MV1以上MV2未満であ
るかどうかが判定される。
【0186】以下、同様に、ステップS7cでは、SM
Vが、MVc-1以上MVc未満であるかどうかが判定さ
れ、SMVが、MVc-1以上MVc未満である場合には、
ステップS8cに進み、定数TiがTcに設定され、ステ
ップS9に進む。また、SMVが、MVc-1以上MVc
満でない場合には、ステップS7c+1に進む。
【0187】そして、ステップS7nにおいて、SMV
が、MVn-1以上MVn未満でないと判定された場合、即
ち、SMVがMVn以上の場合、ステップS8n+1に進
み、定数TiがTn+1に設定され、ステップS9に進
む。
【0188】ステップS9では、距離Df,Dbに対応
した画像間距離判定処理が行われ、処理を終了する。
【0189】次に、図11のフローチャートは、図10
のステップS9における画像間距離判定処理の詳細を示
している。なお、図11においては、IまたはPピクチ
ャの間に、1または2枚のBピクチャが配置されている
ことを前提としている。
【0190】画像間距離判定処理では、まず最初に、ス
テップS11において、Dfが1で、かつDbが2であ
るかどうかが判定される。ステップS11において、D
fが1で、かつDbが2であるかと判定された場合、ス
テップS12に進み、以下、図4(A)で説明したよう
にして、インター符号化が選択される。
【0191】即ち、ステップS12では、Ebが、q×
Ef+(1−p×q)×Tiより大きく、かつp×Ef
より大きいかどうかが判定される。ステップS12にお
いて、Ebが、q×Ef+(1−p×q)×Tiより大
きく、かつp×Efより大きいと判定された場合、ステ
ップS13に進み、順方向予測符号化が選択され、リタ
ーンする。また、ステップS12において、Ebが、q
×Ef+(1−p×q)×Tiより大きくないか、また
はp×Efより大きくないと判定された場合、ステップ
S14に進み、Ebが、r×Ef+(1−p×r)×T
i未満で、かつp×Ef未満であるかどうかが判定され
る。
【0192】ステップS14において、Ebが、r×E
f+(1−p×r)×Ti未満で、かつp×Ef未満で
あると判定された場合、ステップS15に進み、逆方向
予測符号化が選択され、リターンする。また、ステップ
S14において、Ebが、r×Ef+(1−p×r)×
Ti未満でないか、またはp×Ef未満でないと判定さ
れた場合、ステップS16に進み、双方向予測符号化が
選択され、リターンする。
【0193】一方、ステップS11において、Dfが1
でないか、またはDbが2でないと判定された場合、ス
テップS17に進み、Dfが2で、かつDbが1である
かどうかが判定される。
【0194】ステップS17において、Dfが2で、か
つDbが1であると判定された場合、ステップS18に
進み、以下、図4(B)で説明したようにして、インタ
ー符号化が選択される。
【0195】即ち、ステップS18では、Ebが、t×
Ef+(1−s×t)×Tiより大きく、かつs×Ef
より大きいかどうかが判定される。ステップS18にお
いて、Ebが、t×Ef+(1−s×t)×Tiより大
きく、かつs×Efより大きいと判定された場合、ステ
ップS19に進み、順方向予測符号化が選択され、リタ
ーンする。また、ステップS18において、Ebが、t
×Ef+(1−s×t)×Tiより大きくないか、また
はs×Efより大きくないと判定された場合、ステップ
S20に進み、Ebが、u×Ef+(1−s×u)×T
i未満で、かつs×Ef未満であるかどうかが判定され
る。
【0196】ステップS20において、Ebが、u×E
f+(1−s×u)×Ti未満で、かつs×Ef未満で
あると判定された場合、ステップS21に進み、逆方向
予測符号化が選択され、リターンする。また、ステップ
S20において、Ebが、u×Ef+(1−s×u)×
Ti未満でないか、またはs×Ef未満でないと判定さ
れた場合、ステップS22に進み、双方向予測符号化が
選択され、リターンする。
【0197】一方、ステップS17において、Dfが2
でないか、またはDbが1でないと判定された場合、ス
テップS23に進み、以下、図5で説明したようにし
て、インター符号化の中の1つが選択される。即ち、ス
テップS23乃至S27において、図10のステップS
2乃至S6における場合とそれぞれ同様の処理が行わ
れ、これにより、インター符号化の選択が行われる。
【0198】以上のように、画像の動きの複雑さを表す
SMVに対応して、予測モードを決定するようにしたの
で、その符号化効率を、従来より向上させることが可能
となる。
【0199】即ち、画像の動きが複雑な場合は、予測精
度、さらには、動きベクトルの伝送に必要なデータ量を
考慮して、双方向予測符号化モードが選択され難くし、
その逆に、画像の動きが単純な場合は、双方向予測符号
化モードが選択され易くしたので、効率的な符号化を行
うことが可能となる。
【0200】なお、画像の動きの複雑さの他、上述した
ように、画像の動きの速さ、さらには、その両方などに
対応して、予測モードを決定するようにすることなども
可能である。
【0201】また、本実施の形態では、画像の動きの複
雑さを、上述のSMVで表すようにしたが、その他の物
理量によって表すようにすることも可能である。
【0202】さらに、本実施の形態においては、画像の
動きの速さを、動きベクトルの大きさや、そのx成分お
よびy成分の絶対値の和によって表現するようにした
が、やはり、その他の物理量により表すことも可能であ
る。
【0203】また、本実施の形態では、双方向予測符号
化モードを選択され易くする場合、図5で説明した条件
の下で、インター符号化の選択を行うようにしたが、そ
の他、例えば、図18と同様の図12に示すような条件
の下で、インター符号化の選択を行うようにすることに
より、双方向予測符号化モードを選択され易くすること
も可能である。但し、この場合、図18における場合よ
りも、定数aおよびcは大きくし、または定数bおよび
dは小さくするのが望ましい。
【0204】なお、本件発明者が行ったシミュレーショ
ンによれば、図4におけるqまたはtは、図12におけ
るaまたはcそれぞれより小さい方が、また、図4にお
けるrまたはuは、図12におけるbまたはdそれぞれ
より大きい方が、符号化効率が向上することが確認され
ている。さらに、予測誤差EbおよびEfが小さい場合
には、双方向予測符号化モードを用いないようにする方
が、符号化効率が向上することも確認されている。
【0205】
【発明の効果】以上の如く、請求項1に記載の画像符号
化装置および請求項10に記載の画像符号化方法によれ
ば、時間的に先行する過去参照画像に対する、符号化対
象の画像の動きベクトルである順方向動きベクトルと、
時間的に後行する未来参照画像に対する、符号化対象の
画像の動きベクトルである逆方向動きベクトルとが検出
され、その順方向動きベクトルまたは逆方向動きベクト
ルに対応して、符号化対象の画像の予測モードが決定さ
れる。従って、画像の動きに基づいて、効率的な符号化
を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】GOPを示す図である。
【図2】GOPを示す図である。
【図3】IまたはPピクチャとの距離によって、Bピク
チャの予測残差が異なることを説明するための図であ
る。
【図4】予測モードを選択する条件を説明するための図
である。
【図5】双方向予測符号化モードが選択され易くする場
合の、予測モードを選択する条件を示す図である。
【図6】本発明を適用した画像符号化装置の一実施の形
態の構成を示すブロック図である。
【図7】図6に続くブロック図である。
【図8】図6および図7の画像符号化装置の処理を説明
するための図である。
【図9】図6のスキャンコンバータ5の処理を説明する
ための図である。
【図10】図7の予測モード決定回路21の処理を説明
するためのフローチャートである。
【図11】図10におけるステップS9の画像間距離判
定処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図12】双方向予測符号化モードが選択され易くする
場合の、予測モードを選択する条件を示す図である。
【図13】動き補償予測符号化を説明するための図であ
る。
【図14】GOPを示す図である。
【図15】MPEG符号化を説明するための図である。
【図16】予測モードを選択する条件を示す図である。
【図17】GOPを示す図である。
【図18】予測モードを選択する条件を示す図である。
【符号の説明】
3 画像符号化タイプ指定回路, 4 画像符号化順序
替え回路, 5 スキャンコンバータ, 6 動きベク
トル推定回路, 7 記憶部, 7A 過去参照画像記
憶部, 7B 現在画像記憶部, 7C 未来参照画像
記憶部, 8動き量算出回路, 9 カウンタ, 10
画像間距離発生算出回路, 11演算部, 11A乃
至11C 演算器, 12 DCT回路, 13 量子
化回路, 14 送信バッファ, 15 可変長符号化
回路, 16 逆量子化回路, 17 IDCT回路,
18 演算器, 19 フレームメモリ, 19A未
来参照画像記憶回路, 19B 過去参照画像記憶回
路, 20 動き補償回路, 21 予測モード決定回
路, 31 記録媒体, 32 伝送路
フロントページの続き (72)発明者 安藤 裕司 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時間的に先行する過去参照画像に対す
    る、符号化対象の画像の動きベクトルである順方向動き
    ベクトルと、時間的に後行する未来参照画像に対する、
    符号化対象の画像の動きベクトルである逆方向動きベク
    トルとを検出する動きベクトル検出手段と、 前記順方向動きベクトルまたは逆方向動きベクトルに対
    応して、符号化対象の画像の予測モードを決定する予測
    モード決定手段と、 前記予測モードに対応する動き補償を行うことにより、
    予測画像を生成する動き補償手段と、 符号化対象の画像と、前記予測画像との差分値を演算す
    る差分値演算手段と、 前記差分値を符号化する符号化手段とを備えることを特
    徴とする画像符号化装置。
  2. 【請求項2】 前記予測モード決定手段は、前記過去参
    照画像または未来参照画像それぞれに対する、符号化対
    象の画像の予測残差にも対応して、前記予測モードを決
    定することを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装
    置。
  3. 【請求項3】 前記過去参照画像または未来参照画像そ
    れぞれに対する予測残差をEfまたはEbとするととも
    に、α,β,γ,δを所定の定数とする場合において
    (但し、γ<β)、 前記予測モード決定手段は、 式Eb>α×EfかつEb>β×Ef+(1−α×β)
    ×δが成り立つとき、前記過去参照画像のみから予測画
    像を生成する順方向予測符号化モードに、前記予測モー
    ドを決定し、 式Eb≦α×EfかつEb<γ×Ef+(1−α×γ)
    ×δが成り立つとき、前記未来参照画像のみから予測画
    像を生成する逆方向予測符号化モードに、前記予測モー
    ドを決定し、 式γ×Ef+(1−α×γ)×δ≦EbかつEb≦β×
    Ef+(1−α×β)×δが成り立つとき、前記過去参
    照画像および未来参照画像の両方から予測画像を生成す
    る双方向予測符号化モードに、前記予測モードを決定す
    ることを特徴とする請求項2に記載の画像符号化装置。
  4. 【請求項4】 前記予測モード決定手段は、前記順方向
    動きベクトルまたは逆方向動きベクトルに対応して、前
    記所定の定数δを設定することを特徴とする請求項3に
    記載の画像符号化装置。
  5. 【請求項5】 前記予測モード決定手段は、前記順方向
    動きベクトルまたは逆方向動きベクトルに対応して、前
    記所定の定数αとβを設定することを特徴とする請求項
    3に記載の画像符号化装置。
  6. 【請求項6】 前記予測モード決定手段は、前記過去参
    照画像または未来参照画像に対する、符号化対象の画像
    の予測残差が所定値以上となる場合にのみ、前記過去参
    照画像および未来参照画像の両方から予測画像を生成す
    る双方向予測符号化モードに、前記予測モードを決定す
    ることを特徴とする請求項2に記載の画像符号化装置。
  7. 【請求項7】 前記予測モード決定手段は、前記順方向
    動きベクトルまたは逆方向動きベクトルに対応して、前
    記所定値を設定することを特徴とする請求項6に記載の
    画像符号化装置。
  8. 【請求項8】 前記予測モード決定手段は、前記順方向
    動きベクトルおよび逆方向動きベクトルのx成分どうし
    の差と、y成分どうしの差とに対応して、前記予測モー
    ドを決定することを特徴とする請求項1に記載の画像符
    号化装置。
  9. 【請求項9】 前記予測モード決定手段は、符号化対象
    の画像と、前記過去参照画像または未来参照画像それぞ
    れとの間の距離にも対応して、前記予測モードを決定す
    ることを特徴とする請求項1に記載の画像符号化装置。
  10. 【請求項10】 時間的に先行する過去参照画像に対す
    る、符号化対象の画像の動きベクトルである順方向動き
    ベクトルと、時間的に後行する未来参照画像に対する、
    符号化対象の画像の動きベクトルである逆方向動きベク
    トルとを検出し、 前記順方向動きベクトルまたは逆方向動きベクトルに対
    応して、符号化対象の画像の予測モードを決定し、 前記予測モードに対応する動き補償を行うことにより、
    予測画像を生成し、 符号化対象の画像と、前記予測画像との差分値を演算
    し、 前記差分値を符号化することを特徴とする画像符号化方
    法。
JP29534296A 1996-11-07 1996-11-07 画像符号化装置および画像符号化方法 Expired - Fee Related JP3700801B2 (ja)

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