JPH1014449A - 長さ調節機構付き釣竿 - Google Patents

長さ調節機構付き釣竿

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JPH1014449A
JPH1014449A JP18882696A JP18882696A JPH1014449A JP H1014449 A JPH1014449 A JP H1014449A JP 18882696 A JP18882696 A JP 18882696A JP 18882696 A JP18882696 A JP 18882696A JP H1014449 A JPH1014449 A JP H1014449A
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JP
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rod
engagement
fishing rod
elastic
elastic mechanism
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Application number
JP18882696A
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English (en)
Inventor
Koichi Ito
浩一 伊藤
Yasushi Hashimoto
泰 橋本
Toshihisa Okamoto
寿久 岡本
Nobuaki Takamatsu
伸秋 高松
Kunio Masuyama
邦夫 増山
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Globeride Inc
Original Assignee
Daiwa Seiko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長さ調節した際に節度感を有し、しかも係合
状態を解除する際に釣竿へのショックを防止する長さ調
節機構付き釣竿を提供する。 【解決手段】 2本以上の竿管10,12,14を継ぎ
合わせて使用する長さ調節機構付き釣竿であって、前後
の竿管の一方10に設けられ、竿管の半径方向に弾力を
有する弾性機構34と、前記一方10が他方12に対し
て軸長方向に移動した場合に前記弾性機構を半径方向に
押圧させる案内部と、前記他方12に設けられており、
前記弾性機構と対面すれば前記案内部によって押圧され
た弾性機構34の付勢力を急に開放させるように受け入
れて該弾性機構と係合する受部と、前記一方10を他方
12に対して軸長方向に軽く力を作用させつつ回動させ
た場合、前記係合を解除できる係合解除機構とを具備す
るよう構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は長さ調節機構付き釣
竿に関する。従って、振出式釣竿の手元側の第1中竿や
第2中竿を、夫々元竿や第1中竿内に収納保持して釣り
操作が実行できる釣竿や、元竿の後端部から内挿して押
し込んだり、引き出したりして、その長さ分の調節を行
う、所謂補助竿管付きの継式釣竿に利用できる他、1本
竿の後端部にこうした補助竿管を内挿した釣竿であって
もよい。
【0002】
【従来の技術】鮎竿や渓流竿の使用においては釣竿の長
さを調節したい場合がある。元竿の後ろに挿入した補助
竿管を引き出したり収納したりして元竿の長さを調節す
る機構が特開平6−225666号公報に開示されてい
る。この公報の中で補助竿体の操作端部までの操作の完
了を操作者に認識させる確認手段として、元竿の係合外
部11には全周に亘って凹入する円周面部が形成され、
補助竿体の係合内部13には全周に亘って突出する突条
面が形成され、この円周面部と突条面とが嵌合する際、
弾性変形する状態で乗り越えることができることが開示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、逆に嵌合
状態を解除しようとすると強い抵抗を受け、対抗して強
い力を入れると急に解除されてショックを生じ、スムー
ズな操作ができない。これを釣りを行っている最中に実
行すれば、解除された瞬間の余った力によって軸長方向
に大きなショックが生じ、竿先を強く振る結果となった
り、釣竿に振動を与えることになり、特に魚が掛った状
態の場合では、この魚を逃がしたり、また糸切れが生じ
たりする。
【0004】依って本発明は、長さ調節した際に節度感
を有し、しかも係合状態を解除する際に釣竿へのショッ
クを防止する長さ調節機構付き釣竿の提供を目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的に鑑みて本発明
は、請求項1において、2本以上の竿管を継ぎ合わせて
使用する長さ調節機構付き釣竿であって、前後の竿管の
一方に設けられ、竿管の半径方向に弾力を有する弾性機
構と、前記一方が他方に対して軸長方向に移動した場合
に前記弾性機構を半径方向に押圧させる案内部と、前記
他方に設けられており、前記弾性機構と対面すれば前記
案内部によって押圧された弾性機構の付勢力を急に開放
させるように受け入れて弾性機構と係合する受部と、前
記一方を他方に対して軸長方向に軽く力を作用させつつ
回動させた場合、前記係合を解除できる係合解除機構と
を具備することを特徴とする長さ調節機構付き釣竿を提
供する。一方の竿管や他方の竿管に装着されている竿尻
部品や栓体も、ここでいう夫々の竿管の一部とみなして
いる。前後の竿管とは、例えば元竿と、これに直接継ぎ
合わされる第1中竿との組み合わせの他、元竿と、第1
中竿をとばして第2中竿との組み合わせ等も含む。これ
らは請求項2においても同様である。
【0006】また、請求項2において、2本以上の竿管
を継ぎ合わせて使用する長さ調節機構付き釣竿であっ
て、前後の竿管を、引き出し状態と収納状態との内少な
くとも一方の状態に係止する際に軸長方向の移動終端位
置を規制する規制部と、該規制部による軸長方向規制の
位置において、一方を円周方向に回動させることにより
回動操作抵抗が急増して他方と係合状態になると共に、
該一方を更に同一方向か又は反対方向に回動させて該係
合を解除できる弾性係合機構とを具備したことを特徴と
する長さ調節機構付き釣竿を提供する。ここでの回動と
は、単に円周方向に回転させるだけの他、例えば他方と
の間に案内機構が形成されており、規制位置の手前で一
方を軸長方向に移動させることによって、この軸長方向
移動に伴って自動的に円周方向に回動させられるような
場合も含んでいる。
【0007】請求項1では、一方の弾性機構は、一方が
他方に対して軸長方向に移動した場合に案内部の作用に
よって半径方向に押圧されて蓄積した付勢力を、他方の
受部に対面すると急に開放して係合する。従って、係合
したことが手の感覚で判り、係合の節度感があると共
に、付勢力が急に開放される受部であるため、係合の確
実性が高く、不用意に外れることが防止できる。更に
は、軸長方向の移動のみで係合できるため、迅速に長さ
調節が可能となる。また、一方を他方に対して軸長方向
に軽く力を作用させつつ回動させた場合、前記係合を解
除できる係合解除機構を具備しており、回動操作を伴っ
て初めて解除できるが、この回動の操作抵抗に急変があ
ってもその変化は手首で吸収できると共に、軸長方向力
は軽い力であるため、釣竿にショックを与えることが防
止できると共に、円滑な操作ができる。
【0008】請求項2では、少なくとも引き出しか収納
の何れかの操作状態において軸長方向の移動は規制部に
よってその方向移動の終端が判明し、この規制位置にお
いて回動操作すれば所定角度位置で回動抵抗が急増して
他方と係合状態となるため、係合したことが手の感覚で
判り、係合の節度感がある。また、解除は同様に回動さ
せることによって可能であり、回動操作であるため操作
抵抗の急変化は手首で吸収でき、釣竿にショックを与え
ることが防止できると共に、円滑な操作ができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す形
態例に基づき、更に詳細に説明する。図1は本発明に係
る長さ調節機構付き継式釣竿の形態例としての振出式釣
竿を示す。カーボン等の高強度繊維にエポキシ樹脂等の
熱硬化性樹脂を含浸したり、ポリアミド等の熱可塑性樹
脂を混合した繊維強化プリプレグを巻回焼成して成形し
た元竿10と、これに振出式に継ぎ合わされ、同様に成
形された第1中竿12とを示している。第2中竿以降は
省略している。元竿10の後端には竿尻部品15が螺着
されており、この竿尻部品15の内部には弾性機構18
の支持体16が取り付けられている。
【0010】弾性機構18は、支持体16の肩部16K
の前方所定距離の位置に形成され、180度離れた(径
方向反対側に位置する)2つの円筒状の孔16H内に配
設されており、係合体としての鋼球20とコイルばね1
9とを有して、孔16Hから落下せず、孔深さ方向に進
退自在に構成されている。また、コイルばね19は通常
時の付勢力によって鋼球20の頂部を孔16Hの外に押
し出している。
【0011】一方、第1中竿12の後端には中竿用竿尻
部品22が取り付けられており、この部品22の後方端
部には鋼球20が乗り易いように傾斜状の面取22Cが
形成されており、この面取22Cによって上記鋼球20
を円滑に押圧して孔18H内に押し下げることができ
る。この面取22Cは曲面状であってもよい。また、後
端面22Kから所定距離前方の位置に前記鋼球20が係
止でき、前記弾性機構と合わせて弾性係合機構を構成す
る孔22Hを180度離した2箇所に形成している。こ
の孔壁は、即ち部品22はジュラコン(商品名)等の滑
り性のよい合成樹脂等の材料で形成し、前記鋼球20の
回転によって傷が付くことを防止する。また、鋼球20
は金属の他、セラミックス製としてもよく、受部側であ
る前記部品22の材料とは異なる材料にすることが好ま
しい。
【0012】こうして第1中竿12は部品22の後端面
22Kが上記肩部16Kに当接するまで収納でき、この
位置で収納が規制され、肩部16Kと後端面22Kとで
規制部を構成している。一般にこの収納規制位置におい
ては孔22Hと鋼球20とは対向しておらず、鋼球20
は部品22の内面22Sに押圧され、点接触状態にあ
る。従って、第1中竿12を元竿10に対して何れかの
方向に相対回動させれば軽く回動し(鋼球20がコイル
ばね19によって回動自在に受けられていれば転がり摩
擦状態)、所定の角度位置において鋼球20がコイルば
ね19の作用によって孔22Hの位置において押し出さ
れて係合する。従って、この後第1中竿12を回動させ
ようとしても回動抵抗が急に大きくなり、操作者はここ
が係合点であることを認識できる。
【0013】こうした収納操作時には、後側の手は元竿
10の後部を握持し、前側の手は第1中竿12の前端部
付近を握持して行うが、第1中竿12を元竿内への後方
移動のみで孔22Hと弾性機構18の係合体20を係合
させるには、孔22Hを円周方向に広い角度範囲に亘っ
て形成しておき、元竿前端表面と第1中竿12前部表面
に合わせ印等を形成しておき、これを合わせつつ収納さ
せるか、或いは元竿内部に既述の案内機構を形成する等
である。またこの形態例では、第1中竿12の収納時に
は該第1中竿12の前方外周面の突状部12Kが元竿1
0の継合部内面10Kに軽く接触し、収納後の釣竿操作
のガタ付きを防止している。こうして第1中竿12を元
竿10の中に収納した状態で、鋼球20と孔22Hとが
係合して釣竿が短く継ぎ合わされた状態で安定してお
り、釣り操作が安定して行える。
【0014】この状態を解除して元の状態に戻す場合に
は、後側の手で元竿10の後部を握持し、前側の手は第
1中竿12の前端部付近を握持し、何れかの方向に所定
の力を入れて相対回動させれば、係合の一方が球体であ
るため部品22の内面22Sによってこの鋼球20を押
し下げつつ孔22Hを乗り越えることができる。こうし
て鋼球20が孔22Hを乗り越えれば、その後は鋼球2
0と部品22の内面22Sとの接触抵抗(鋼球20がコ
イルばね19によって回動自在に受けられていれば転が
り抵抗)であるため、第1中竿12と元竿10とを前後
に相対移動させてもショックは生じず、滑らかに引き出
し作業ができる。この初期の回動操作では所定の力を加
えており、鋼球20が孔22Hを外れる際に操作抵抗が
急減するが、この力の方向は回動方向であるためショッ
クは手首によって吸収されるため釣竿にはショックを与
えないで済む。従って、釣りの最中にこうした回動操作
後に引き出し操作を行っても竿先を振らしたり、掛った
魚をばらしたりすることが防止される。
【0015】上記形態例では、鋼球20は部品22の孔
22Hに係合する構成であるが、この孔22Hは円周方
向の溝(全周に亘って設けても、一部でもよい)であっ
てもよく、溝を全周に亘って設ければ、前側竿管を後側
竿管に対して軸長方向に移動させるだけで回動させなく
ても常に係合でき、迅速操作性が担保される。また、コ
イルばね19と鋼球20を部品22の内面側に設け、孔
や溝を支持体16の外周側に形成してもよい。然しなが
ら、半径方向スペースにゆとりのある方に鋼球等を配置
することがコンパクトさのために好ましい。更には、規
制部は支持体16を受け入れる部品22の穴部の底面
と、該支持体16の頂部とによって構成してもよい。
【0016】また、元竿後端にこうした構造を採用する
のではなく、元竿の前部に採用してもよく、例えば、第
1中竿12を引き出して元竿10の先端継合部に継ぎ合
わせて使用中に、これを収納させて釣竿を短くしたい場
合においてもその操作によって釣竿にショックを与えな
いためには、この先端継合部において本発明構造を採用
することが好ましい。更には、元竿10と第1中竿12
との間のみではなく、図2に示すように元竿と第1中竿
及び第2中竿との間や第1中竿と第2中竿との間、その
他、元竿と補助竿管との間等に採用してもよい。
【0017】図2は図1の変形例であり、元竿10内に
第1中竿12と第2中竿14を一緒に収納係合させるこ
とのできる構造の例を示している。図3(a)は上記弾
性機構18を拡大図示しており、筒体18Cの中にコイ
ルばね19と鋼球20を入れており、鋼球20は筒体1
8Cの上部のフランジ部によって抜け止め形成されてい
る。(b)は(a)の鋼球20代って半球状体又は半楕
円状体20’を使用した弾性機構18’を示している。
こうした形状のために円周方向に力を加えて係合体2
0,20’を竿管や部品の孔や溝との係合を外すことが
でき、円周方向にも軸長方向にも移動できる。
【0018】図4(a)と(b)は、図3のコイルばね
19に代えてゴム部材等による弾性体19’によって係
合体20,20’を付勢する構造である。(b)の係合
体20’はその内部は弾性体によって形成されている
が、表面は金属やセラミックス等によって形成された硬
質の半球殻を被せたり、或いはコーティングしたりして
構成している。
【0019】以上の形態例では、係合体の先部である係
合部分が半球状や半楕円状であるため、受部の孔等に係
合しても、持ち運びの際に振動してその係合が不用意に
外れる虞がある。その他、係合体先部の係合に寄与する
側が傾斜状であっても同様である。こうしたことを防ぐ
意味でも図1に示した突状部12Kは意義がある。以下
では、こうした突状部を設けなくても係合が不用意に外
れることを防止する構造を例示する。図5は第2形態例
としての振出式釣竿の要部を示す。各竿管は図1の場合
と同様な材料で形成されている。元竿10には、該元竿
よりも長い第1中竿12が継ぎ合わせられ、これに第2
中竿14が継ぎ合わせられており、その先方は省略して
いる。
【0020】元竿10の後端には竿尻部品15が螺着さ
れており、部品15の先部にはゴム等の緩衝部材30が
装着されている。その前に、既述のジュラコンで形成さ
れた環状体32を元竿に対して抜き取り可能に圧入保持
させており、その外周に設けた全周に亘る溝32Mに、
弾性機構としての略コの字状のばね部材34を装着して
いる。環状体32は元竿に固定させてもよい。この環状
体32の内部に、第1中竿12の後端に螺着させたジュ
ラコン製の筒状の栓体36が係合している。図6から図
8を参照してこの弾性機構を用いた弾性係合機構を説明
する。緩衝部材30は栓体36を有する第1中竿12の
収納力が大き過ぎた場合に、その栓体の端部が竿尻部品
15等に衝突することを念のために防止するものであ
る。
【0021】図6(b)は、図6(a)のF方向視によ
る図である。栓体36の長手方向一側表面には雄ねじ3
6Nが形成されており、第1中竿の後端内面に設けられ
た雌ねじ(図示せず)に螺合させる。他側表面所定位置
には、断面がコの字状であって、弾性機構としての前記
コの字状ばね部材34の脚部34L(図8)の一部が収
まる幅と深さを有し、受部としての溝36Mが全周に亘
って形成されている。また、この溝36Mに隣接して同
程度の幅であり、溝の高さが円周方向中央位置で最も高
く、両端位置でゼロである平面状切欠部からなる解除位
置溝36Kが、栓体36の径方向反対側に2箇所形成さ
れている。栓体36の後端縁部は、コの字状のばね部材
34の脚部34Lを当接させつつ押圧するための案内部
36Aを全周に亘って形成している。
【0022】図7(b)は、図7(a)のG方向視によ
る図である。図8は溝32Mにコの字状のばね部材34
を装着させた状態におけるH方向視の端面図である。環
状体32には溝32Mの他、溝32Mの底部を貫通させ
た貫通孔部32Hが2箇所、環状体の径方向反対側に設
けられている。コの字状のばね部材34は、溝32Mに
装着して脚部34Lをこの貫通孔部32Hに通すと、図
8に示すように環状体32の内部に所定量はみ出るよう
に設計している。また、栓体36が挿入される側の環状
体端部内面は、挿入が容易なように傾斜状の面取部32
Cが形成されている。更には、環状体32の表面の径方
向反対側2箇所には平面状の面取部32Kが形成されて
おり、元竿10内に嵌入させて、竿管の係合、解除等の
際に環状体32が移動しないように保持する作用を果た
す。この環状体32は元竿に固定させてもよいが、メイ
ンテナンスのためには分解可能に保持させることが好ま
しい。上記形態例では、弾性機構34を元竿10側に設
け、受部36Mを第1中竿側に設けているが、反対に、
弾性機構を第1中竿側に設け、受部を元竿側に設けても
よい。
【0023】上述した構造故に、第1中竿12を元竿1
0に対して後方に収納させれば、環状体32の面取部3
2Cを通過した後、栓体36の端部の案内部36Aがコ
の字状ばね部材34の脚部34Lに内側から当接する。
そのまま第1中竿を後方に移動させれば脚部34Lは案
内部36Aに沿いつつ概ね径方向に拡径させられる。こ
うして付勢力を蓄え、受部の溝36Mに対面すると該コ
の字状ばね部材34はその付勢力を急に開放して脚部3
4Lの一部が溝内に略完全に侵入し、パチッという節度
感が感じられて互いに係合する。この溝36Mは既述の
如く断面がコの字形状であり、脚部の太さ(厚さ)程度
以上の深さを有するため、一旦係合すれば不用意に外れ
難く、係合が確実である。従って、図5の状態におい
て、元竿10から出ている第1中竿12の領域を握って
釣り場の移動等を行っても係合が外れることを防止でき
る。また、係合は竿管の直線移動のみで可能であるた
め、係合操作が迅速に行え、釣りの最中にも迅速に行え
る。
【0024】係合を解除するためには、係合の際と逆方
向に引きつつ、即ち、図5の状態から第1中竿12を軽
く先方に引きながら、回動させる。栓体36の、コの字
状ばね部材34の係合している溝36Mの後方側には解
除位置溝36Kが隣接して連通して形成されているた
め、脚部34Lがこの解除位置溝36Kの角度位置に位
置した際に、第1中竿12は常に軽く先方に引かれてい
るため、脚部34Lが溝36Mからこの解除位置溝36
Kに移動し、更に第1中竿12を回動させているため、
脚部34Lはこの解除位置溝36Kを経由して係合が外
れる。従って、第1中竿12は元竿10から引き出せ
る。こうして係合の解除には軸長方向の力と回動方向の
力の両方が必要であるため、偶然によって解除される虞
は殆ど無く、係合の信頼性が向上する。
【0025】また、回動操作において回動抵抗が大きく
変動しても手首によって吸収でき、釣竿にショックを与
えないで済む。また、解除時の引っ張り力は小さくてよ
いため、このためのショックは殆ど生じない。更には、
後述のコイルばねを使用した弾性機構に比べてコの字状
ばね部材34の使用は、竿管の半径方向の空間を節約で
き、コンパクトな機構が提供できる。
【0026】図9は第3形態例としての振出式釣竿の要
部縦断面図を示す。環状体32’には孔32H’が設け
られており、この中に、コイルばね19と、その先に装
着した板状や柱状や円柱状の係合体40が配設されてい
る。この弾性機構19,40は1箇所に設けても、又円
周方向に複数箇所設けてもよい。等間隔に設けることが
好ましい。一方、栓体36’は第2形態例の場合と同様
であるが、解除位置溝は平面状切欠部でなくてもよく、
深さが概ね一定の溝でよい。係合操作中では、面取部3
2Cを通して環状体32’内に入った栓体36’の先部
の案内部36Aに沿って係合体40が案内されて半径外
方向に押圧され、やがて断面がコの字形状の受部である
溝36Mに係合する。係合体40の図9に示す断面形状
は矩形状であるため、係合すれば不用意に外れ難い。
【0027】この栓体36’にも図示しない既述の解除
位置溝が、溝36Mに対して、図6に符号36Kで示す
のと同じ側(図9の右側)に隣接して設けられており、
また図9における竿管の軸長方向から見た係合体40の
正面形状は図10に示す通りであり、先部の左右角部は
斜めにカットされた面取部40Kが形成されている。従
って、係合を解除する場合に第1中竿12を軽く先方に
引きながら回動させれば、解除位置溝に入り、これを容
易に乗り越えられる。
【0028】上記第3形態例に示す案内部36Aを栓体
36’に設けず、係合体に設けてもよいことを図11で
説明する。この図は第3形態例の変形例であり、栓体3
6”には案内部36A”を設けていないが、係合体4
0’の竿管軸長方向における前側角部に案内部40A’
を設けており、このため、第1中竿の後方への移動に伴
って、係合体40’を有する弾性機構が半径方向に滑ら
かに押圧され、やがて溝36Mに入って互いに係合す
る。係合体40’の竿管軸長方向の後側面は、溝36M
の壁面に概ね平行な平面、又は概ね平行な母線を有する
筒体面であるため、元竿10から第1中竿12を引き出
す方向の力が作用しても係合は不用意には解除されな
い。
【0029】図9から図11に示す第3形態例において
も、上記説明とは逆に弾性機構を第1中竿側に設け、受
部である溝を元竿側に設けてもよい。この形態例のよう
にコイルばねを使用する場合には、半径方向(厚み方
向)に余裕のある竿管側に弾性機構を設けることが好ま
しい。更には、上記説明の図11の構造の場合では、図
の左側が前側であるが、例えば元竿10内に後方から挿
入するタイプの補助竿管に栓体36”が螺合されていれ
ば、図の左側を後方と考えれば図11の構造がそのまま
使用できる。即ち、補助竿管を元竿10内に前方に押込
んで係合させ、解除時には補助竿管を後方に軽く引きな
がら回動させると、図示しない解除位置溝が溝36Mに
隣接して図の右側に設けられているため、解除できる。
第3形態例は、第2形態例に比較して半径方向の寸法が
大きくなる傾向はあるが、その他の作用効果は同様であ
る。
【0030】図12は第4形態例を示す。図13は矢視
線M−Mによる断面図である。元竿10には竿尻部品1
5が螺着されており、この竿尻部品15には合成樹脂製
の筒状体42が元竿10と同心状に固定されている。こ
の筒状体42には切欠42Kが設けられ、半径方向に弾
性を有して普段は半径外側に突出した状態の係合体44
が一体に設けられている。この係合体44の前側(図の
左側)には前方に下がった傾斜面から成る案内部44A
が形成されており、円周方向左右には係合体44から離
れる方向に下がった傾斜面から成る面取部44Kが形成
されている。
【0031】一方第1中竿12の後端の筒状の栓体46
には、その内周に全周に亘った溝46Mが設けられてい
る。合成樹脂の筒状体42に一体形成された係合体44
は、その切欠42Kの存在により筒状体の概ね半径方向
に弾性を有しており、第1中竿12を収納方向に移動さ
せると、筒状栓体46の後端内周面取部46Cの存在に
よって筒状体42への套嵌が容易になり、その後、この
面取部46Cで案内部44Aを押圧しつつ係合体44を
押し下げ、この係合体44が溝46Mに対面した際にそ
の付勢力を急に開放して溝46Mに係合する。従って係
合時の節度感がある。係合体44の端面44Eは溝46
Mの壁面と概ね平行となるため、第1中竿12を元竿か
ら引き出す方向の力の作用では係合が不用意に外れ難
い。また、係合体44が溝46Mに侵入した際に、係合
体44がその付勢力を残した状態で係合すれば、第1中
竿12がガタつかないように保持できる。
【0032】栓体46の内面には溝46Mに隣接して栓
体の後端側に概ね一定深さの解除位置溝46Kが設けら
れている。この溝46Kは1箇所でもよいが、円周方向
に複数箇所設けるとそれだけ回動角度が小さくても解除
でき好ましい。第1中竿12を軽く前方へ引きながら回
動させると、係合体44は解除位置溝46Kに入り、そ
の後、係合体44の左右の面取部44Kの作用によって
係合が外れる。この係合の解除時に例え回動抵抗の変動
が大きくても、そのショックは手首によって吸収でき、
また、釣竿前方への引きは小さな力であるため、解除時
のショックによって釣竿を大きく振れさせることが防止
される。更には、係合の解除には直線方向の力の他、回
動力を必要とするため、不用意に外れることが防止でき
る。
【0033】上述した解除位置溝46Kは溝46Mに並
設されているが、溝46Mを全周に亘っては形成せず、
端部が存在するように形成すれば、軸長方向に力を作用
させなくても回動操作のみで係合体44は溝の端部を乗
り越えて係合が解除される。従って、この場合、上記並
設解除位置溝46Kは不要となる。またこのことは、図
6から図8に示す第2形態例の場合も、図9から図11
に示す第3形態例の場合も同様であり、解除位置溝が受
部の溝36Mに並設される必要は無い。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように本発明の
請求項1では、一方の弾性機構は、一方が他方に対して
軸長方向に移動した場合に案内部の作用によって半径方
向に押圧されて蓄積した付勢力を、他方の受部に対面す
ると急に開放して係合する。従って、係合したことが手
の感覚で判り、係合の節度感があると共に、付勢力が急
に開放される受部であるため、係合の確実性が高く、不
用意に外れることが防止できる。更には、軸長方向の移
動のみで係合できるため、迅速に長さ調節が可能とな
る。また、一方を他方に対して軸長方向に軽く力を作用
させつつ回動させた場合、前記係合を解除できる係合解
除機構を具備しており、回動操作を伴って初めて解除で
きるが、この回動の操作抵抗に急変があってもその変化
は手首で吸収できると共に、軸長方向力は軽い力である
ため、釣竿にショックを与えることが防止できると共
に、円滑な操作ができる。
【0035】請求項2では、少なくとも引き出しか収納
の何れかの操作状態において軸長方向の移動は規制部に
よってその方向移動の終端が判明し、この規制位置にお
いて回動操作すれば所定角度位置で回動抵抗が急増して
他方と係合状態となるため、係合したことが手の感覚で
判り、係合の節度感がある。また、解除は同様に回動さ
せることによって可能であり、回動操作であるため操作
抵抗の急変化は手首で吸収でき、釣竿にショックを与え
ることが防止できると共に、円滑な操作ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る第1形態例の釣竿要部の縦
断面図である。
【図2】図2は第1形態例の変形例の釣竿要部の縦断面
図である。
【図3】図3は図1や図2の釣竿に使用する部品の縦断
面図である。
【図4】図4は図3に代る部品の縦断面図である。
【図5】図5は本発明に係る第2形態例の釣竿要部の部
分縦断面図である。
【図6】図6は第2形態例に使用の部品の側面図であ
る。
【図7】図7は第2形態例に使用の他の部品の側面図で
ある。
【図8】図8は図7の部品に弾性部品を組み込んだ状態
の端面図である。
【図9】図9は本発明に係る第3形態例の釣竿要部の縦
断面図である。
【図10】図10は第3形態例に使用の係合体の正面図
である。
【図11】図11は第3形態例の変形例の釣竿要部の縦
断面図である。
【図12】図12は本発明に係る第4形態例の釣竿要部
の部分縦断面図である。
【図13】図13は図12の矢視線M−Mによる縦断面
図である。
【符号の説明】
10 元竿 12 第1中竿 16K 肩部(規制部の一部) 18,34 弾性機構 22H,36M,46M 受部 22K 後端面(規制部の一部) 36K,46K 解除位置溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高松 伸秋 東京都東久留米市前沢3丁目14番16号ダイ ワ精工株式会社内 (72)発明者 増山 邦夫 東京都東久留米市前沢3丁目14番16号ダイ ワ精工株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2本以上の竿管を継ぎ合わせて使用する
    長さ調節機構付き釣竿であって、 前後の竿管の一方に設けられ、竿管の半径方向に弾力を
    有する弾性機構と、 前記一方が他方に対して軸長方向に移動した場合に前記
    弾性機構を半径方向に押圧させる案内部と、 前記他方に設けられており、前記弾性機構と対面すれば
    前記案内部によって押圧された弾性機構の付勢力を急に
    開放させるように受け入れて弾性機構と係合する受部
    と、 前記一方を他方に対して軸長方向に軽く力を作用させつ
    つ回動させた場合、前記係合を解除できる係合解除機構
    とを具備することを特徴とする長さ調節機構付き釣竿。
  2. 【請求項2】 2本以上の竿管を継ぎ合わせて使用する
    長さ調節機構付き釣竿であって、 前後の竿管を、引き出し状態と収納状態との内少なくと
    も一方の状態にする際に軸長方向の移動終端位置を規制
    する規制部と、 該規制部による軸長方向規制の位置において、一方を円
    周方向に回動させることにより回動操作抵抗が急増して
    他方と係合状態になると共に、該一方を更に同一方向か
    又は反対方向に回動させて該係合を解除できる弾性係合
    機構とを具備したことを特徴とする長さ調節機構付き釣
    竿。
JP18882696A 1996-06-30 1996-06-30 長さ調節機構付き釣竿 Pending JPH1014449A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6922936B2 (en) * 2003-09-04 2005-08-02 Eagle Mountain Brokers, Inc. Fishing rod connector, and connector assemblies for fishing poles
GB2532446A (en) * 2014-11-19 2016-05-25 Wendy Etchells Fishing pole bung

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6922936B2 (en) * 2003-09-04 2005-08-02 Eagle Mountain Brokers, Inc. Fishing rod connector, and connector assemblies for fishing poles
GB2532446A (en) * 2014-11-19 2016-05-25 Wendy Etchells Fishing pole bung
GB2532446B (en) * 2014-11-19 2020-11-04 Wendy Etchells Fishing pole bung

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