JPH10144233A - 陰極線管用電子銃構体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】内部に板状補正電極を有する主レンズ電極の精
度を向上して高性能の陰極線管用電子銃構体を提供す
る。 【解決手段】カップ状の集束電極１６と陽極１７とを含
む複数の電極を管軸方向に一定の間隔で絶縁支持体に固
定してなる陰極線管用電子銃構体において、上記主レン
ズを形成する集束電極１６と陽極１７を構成するカップ
状電極の互いに対向する端面に内側に折り曲げたリムを
有する単一開口１６ｂ，１７ｂを形成すると共に、上記
端面から互いに後退した位置に上記端面とは反対側の開
放端側が大径となる段差１６ｃ，１７ｃを有し、この段
差の端縁または内周に板状補正電極１６ａ，１７ａの周
縁を当接して固定した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、陰極線管用電子銃
構体に係り、特にシャドウマスク形カラー陰極線管に装
着されるインライン型電子銃の主レンズ部の電極構造を
改良して精度を向上した陰極線管用電子銃構体に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】カラー受像管やディスプレイ管等のカラ
ー陰極線管は、その精細な画像再現性から、テレビ放送
の受信あるいは情報処理機器のモニターとして広く用い
られている。

【０００３】この種のカラー陰極線管は、内面に蛍光体
スクリーンを形成したフェースプレートを有するファン
ネルと、上記ファンネルに連接して上記蛍光体スクリー
ンに向けて電子ビームを発射する電子銃構体を収容した
ネックとを少なくとも有する真空外囲器からなる。

【０００４】図７は本発明を適用するカラー陰極線管の
一例としてのシャドウマスク型カラー陰極線管の構成を
説明する断面模式図であって、２０はフェースプレー
ト、２１はネック、２２はフェースプレートとネックと
を連接するファンネル、２３はフェースプレートの内面
に形成して映像表示面を構成する蛍光体スクリーン、２
４は色選択電極であるシャドウマスク、２５はシャドウ
マスクを保持してシャドウマスク構体を構成するマスク
フレーム、２６は外部磁気を遮蔽するインナーシール
ド、２７はシャドウマスク構体をフェースプレートの側
内壁に植立したスタッドに懸架支持する懸架スプリング
機構、２８はネック内に収納して３本の電子ビームＢｓ
（×２），Ｂｃを発射する電子銃、２９は電子ビームを
水平と垂直に偏向する偏向装置、３０は色純度やセンタ
リング補正を行うための磁気装置、３１はゲッター、３
２は内部導電膜、３３は防爆バンドである。

【０００５】同図の構成において、フェースプレート２
０とネック２１およびファンネル２２とで真空外囲器を
構成し、電子銃２８から横一列（インライン）に発射さ
れた３本の電子ビームＢｃ，Ｂｓ×２を偏向装置２９で
形成される偏向磁界で水平と垂直の２方向に偏向して蛍
光体スクリーン２３上を２次元に走査させる。

【０００６】３本の電子ビームＢｓ，Ｂｃ×２はそれぞ
れ赤（サイドビームＢｓ）、緑（センタービームＢ
ｃ）、青（サイドビームＢｓ）の色信号で変調され、蛍
光体スクリーン２３の直前に配置されたシャドウマスク
２４のビーム通過孔で色選択を受けて蛍光体スクリーン
２３を構成する赤、緑、青の３色の蛍光体モザイクのそ
れぞれに射突することにより、所要のカラー映像を再生
する。

【０００７】図８は図７に示したカラー陰極線管に使用
されるインライン型電子銃構体の構成例を説明する要部
側面図であって、１０は陰極、１１は制御電極である第
１グリッド電極、１２は第２グリッド電極、１３は第３
グリッド電極、１４は第４グリッド電極、１５は第５グ
リッド電極、１６は第６グリッド電極、１６ａは第６グ
リッド電極の板状補正電極、 １７は陽極、１７ａは陽
極の板状補正電極、１８はシールドカップ、１９は絶縁
支持体である。

【０００８】この電子銃において、陰極１０と第１グリ
ッド電極１１および第２グリッド電極１２で構成される
３極部で発生された３本の電子ビームは第３グリッド電
極１３、第４グリッド電極１４および第５グリッド電極
１５で加速および・前段収束されて第６グリッド電極１
６と陽極１７の対向面に形成される主レンズで所要の収
束がなされ、図７の蛍光面に指向される。

【０００９】この形式の電子銃では、集束レンズおよび
主レンズを構成する電極（第５グリッド電極、第６グリ
ッド電極１６、および陽極１７）はカップ状電極であ
り、特に主レンズを構成する第６グリッド電極１６と陽
極１７とは、その対向する端縁に、内側に折り曲げたリ
ムをもつ単一開口を有すると共に、上記対向端縁から互
いに構体した位置に電子ビームごとの開口をもつ板状の
補正電極１６ａ、１７ａを備えている。

【００１０】図９は上記した形式の電子銃の主レンズ形
成電極を説明するための模式断面図であって、（ａ）は
インライン方向と平行な方向の断面図、（ｂ）はインラ
イン方向と直角な方向の断面図である。

【００１１】同図において、第６グリッド電極１６の陽
極１７と対向する端面には内側に折り曲げたリムをもつ
単一開口を有し、この単一開口から上記陽極１７に対し
て後退した内部位置に電子ビームの数に対応した３個の
開口を有する板状補正電極１６ａが設置されている。

【００１２】同様に、陽極１７の第６グリッド電極１６
と対向する端面に、内側に折り曲げたリムをもつ単一開
口を有し、この単一開口から上記第６グリッド電極１６
に対して後退した内部位置に電子ビームの数に対応した
３個の開口を有する板状補正電極１７ａが設置されてい
る。なお、この板状補正電極１７ａは、センターの電子
ビームを通過させる開口をもち、サイドの電子ビームに
ついては陽極１７のカップ状電極の内壁と共に電子ビー
ム通過口を形成している。

【００１３】この板状補正電極の設置により、実質的に
大口径の主レンズが形成される。

【００１４】上記したような、主レンズを構成する一対
の電極の各対向面側に長円状の周辺リムを有し、それぞ
れの電極の内部に対向面から互いに後退させた位置に板
状の補正電極を配置して、実行的の大口径の主レンズを
形成したものが特開平４−４３５３２号公報に開示され
ている。

【００１５】

【発明が解決しようとする課題】図１０は上記従来の電
子銃の主レンズ形成電極の形状を説明する断面模式図で
あって、このカップ状電極１６（１７）の内壁は、開放
端Ａ側からリムが形成されている対向端縁Ｂにわたっ
て、同図（ａ）のように一様な内径（長軸側、短軸側
共）に形成されているのが一般的である。また、絞り加
工等の製作過程を経ると、同図（ｂ）のように開放端Ａ
側がリムが形成されている対向端縁Ｂより狭くなってい
る場合がある。

【００１６】板状の補正電極の外径は長軸方向径と短軸
方向径共カップ状電極の内径と略々同じに形成されてい
る。なお、陽極１７側の板状補正電極１７ａは長軸側が
半円または半楕円であるので、短軸方向のみがカップ状
電極の内壁に接して溶接される。

【００１７】このようなカップ状電極１６（１７）の内
部に板状の補正電極１６ａ（１７ａ）を挿入してタブ側
の端面からの所定の後退量ｈの位置にレーザー溶接等で
固定して同図（ｃ）に示したような電極を製作すると
き、当該カップ状電極の内径が上記した（ａ）あるいは
（ｂ）のような形状であると、板状の補正電極１６ａ
（１７ａ）をカップ状の電極（第６グリッド電極１６あ
るいは陽極１７）の内部に挿入するとき、その設置位置
を精密に設定することは極めて困難であり、上記したｈ
寸法の設定、あるいは単一開口部との平行性の確保は難
しく、結果として電子銃の特性劣化をもたらすという問
題があった。

【００１８】このように、上記従来の陰極線管用電子銃
構体においては、その主レンズを形成するカップ状の電
極内部に、当該カップ状の電極の対向面の内側に曲げ形
成した周辺リムから後退した位置に板状補正電極をレー
ザー溶接して構成されるため、カップ状電極の開口部の
形状のばらつきで板状補正電極の設置位置精度にバラツ
キが発生し、レンズの非点収差が大きくなってしまう。

【００１９】そして、組み立て溶接後の上記板状補正電
極の設置位置を修正することは極めて困難であるという
問題があった。

【００２０】本発明の目的は、上記従来技術の問題点を
解消し、組み立てた主レンズの電極の精度を向上した高
性能の陰極線管用電子銃構体を提供することにある。

【００２１】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、カップ状電極の内壁に板状補正電極の挿
入を容易にし、あるいは後退量を規制する段差を形成
し、かつ板状補正電極の外径は従来と同様とし、あるい
は形状を同様なものとすることでカップ状電極の内部へ
の板状補正電極の設置作業を容易にし、かつ高精度で固
定可能としたものである。

【００２２】すなわち、請求項１に記載の第１の発明
は、横一列に配した複数の電子ビームを出射する複数の
陰極と、この陰極に対向して形成された少なくとも横一
列に複数個の電子ビーム通過孔をもつ制御電極と、上記
制御電極側から蛍光面側に順次配列された加速電極、お
よびカップ状の集束電極と陽極とを含む複数の電極を管
軸方向に一定の間隔で絶縁支持体に固定してなる陰極線
管用電子銃構体において、前記複数の電極のうち、主レ
ンズを形成する集束電極と陽極を構成するカップ状の電
極の互いに対向する端面に内側に折り曲げたリムを有す
る単一開口を形成すると共に、上記端面から互いに後退
した位置に上記端面とは反対側の開放端側が大径となる
段差を有し、この段差に板状補正電極の周縁を溶接して
固定してなることを特徴とする。

【００２３】この構成により、主レンズを形成するカッ
プ状電極の内部に板状補正電極の挿入が容易となり、か
つ当該カップ状電極の対向面からの板状補正電極の後退
量が上記段差の軸方向端面で精密に設定され、その設置
平面を上記対向面と平行に設置することが可能となり、
高品質の画像を表示できる陰極線管用の電子銃構体を提
供することができる。

【００２４】また、請求項２に記載の第２の発明は、横
一列に配した複数の電子ビームを出射する複数の陰極
と、この陰極に対向して形成された少なくとも横一列に
複数個の電子ビーム通過孔をもつ制御電極と、上記制御
電極側から蛍光面側に順次配列された加速電極、および
カップ状の集束電極と陽極とを含む複数の電極を管軸方
向に一定の間隔で絶縁支持体に固定してなる陰極線管用
電子銃構体において、前記複数の電極のうち、主レンズ
を形成する集束電極と陽極を構成するカップ状の電極の
互いに対向する端面に内側に折り曲げたリムを有する単
一開口を形成すると共に、上記端面から互いに後退した
位置に上記端面とは反対側の開放端側が大径となる段差
を有し、この段差の部分より上記端面側寄りの内面に板
状補正電極の周縁を当接して固定してなることを特徴と
する。

【００２５】この構成により、主レンズを形成するカッ
プ状電極の内部に板状補正電極の挿入が容易となり、か
つ当該カップ状電極の対向面からの板状補正電極の後退
量が上記段差の軸方向端面を基準として精密に設定で
き、その設置平面を上記対向面と平行に設置することが
可能となり、高品質の画像を表示できる陰極線管用の電
子銃構体を提供することができる。

【００２６】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、実
施例の図面を参照して詳細に説明する。

【００２７】図１は本発明による陰極線管用電子銃構体
の第１実施例を説明するための模式断面図であって、
（ａ）はインライン方向と平行な方向の断面図、（ｂ）
はインライン方向と直角な方向の断面図である。

【００２８】同図において、前記図７と同一符号は同一
機能部分に対応し、１６ｂは第６グリッド電極の陽極と
の対向面に形成した単一開口、１６ｃは第６グリッド電
極の内壁に形成した段差、１７ｂは陽極の第６グリッド
電極との対向面に形成した単一開口、１７ｃは陽極の内
壁に形成した段差である。

【００２９】同図において、第６グリッド電極１６と陽
極１７との対向面に主レンズが形成される。第６グリッ
ド電極１６の陽極１７との対向面の端面は内側に折り曲
げられてリムを形成し、同様に陽極１７の第６グリッド
電極１６との対向面の端面にもリムが形成され、両者の
単一開口１６ｂと１７とが対向し、この対向部に主レン
ズが構成される。

【００３０】そして、第６グリッド電極１６の内部に
は、陽極１７との対向部から所定の後退量をもって板状
補正電極１６ａが設置される。

【００３１】この板状補正電極１６ａは第６グリッド電
極１６の内部に形成した段差１６ｃの軸方向端面に溶接
される。この段差１６ｃは当該第６グリッド電極１６の
内壁を内側から拡大するように形成され、この段差１６
ｃに板状補正電極１６ａの周縁の電極表面側を当接して
溶接される。なお、板状補正電極１６ａの外径は従来と
同様に第６グリッド電極１６の陽極１７と対向する側の
内壁の内径と略々同寸法となっている。

【００３２】また、陽極１７の内部にも、第６グリッド
電極１６との対向部から所定の後退量をもって板状補正
電極１７ａが設置される。

【００３３】この板状補正電極１７ａは陽極１７の内部
に形成した段差１７ｃに溶接される。この段差１７ｃは
当該陽極１７の内壁を内側から拡大するように形成さ
れ、この段差１７ｃの軸方向端面に板状補正電極１７ａ
の周縁の電極表面側を当接して溶接される。なお、板状
補正電極１７ａの外径も従来と同様に陽極１７の第６グ
リッド電極１６と対向する側の内壁の内径と略々同寸法
となっている。

【００３４】図２はカップ状電極の内部に板状補正電極
を溶接した状態を示す平面図であって、第６グリッド電
極または陽極のリム側から見た図である。

【００３５】図示したように、カップ状の電極（第６グ
リッド電極１６、陽極１７）の内部に溶接された板状補
正電極１６ａ（１７ａ）は、当該カップ状電極の単一開
口１６ｂまたは１７ｂに３本の電子ビーム通過口１６ａ
₁ ，１６ａ₂ ，１６ａ₃ を臨むように位置する。この構
成とした主レンズにより、大口径のレンズが形成され
る。

【００３６】図３はカップ状電極の内部に板状補正電極
を溶接するための段差を示す部分破断した斜視図であ
る。

【００３７】カップ状の電極（第６グリッド電極１６、
陽極１７）の内部には、その内壁を半径方向に拡大した
段差（１６ｃ、１７ｃ）が形成される。この段差は当該
カップ状電極を成形する差異のプレス加工時、あるいは
絞り加工時に同時形成することができる。

【００３８】図４は本実施例のカップ状電極の内部に板
状補正電極を溶接するための段差を示す電子銃軸方向に
切断した断面図である。なお、同図では板状補正電極の
図示は省略してある。

【００３９】図示したように、段差１６ｃ（１７ｃ）は
他方のカップ状電極との対向面（リム形成部）から管軸
方向にｈだけ後退した位置に形成される。この段差はも
ともとの内径をＷ₁ としたとき、上記リム形成部と反対
面の開放端側から上記内径をＷ₁ より大径のＷ₂ として
板状補正電極の挿入を容易にすると共に、後退量ｈを正
確に規定する。なお、Ｍはカップ状電極１６（１７）の
軸方向高さである。

【００４０】具体的な電極寸法の数値例を挙げると、カ
ップ状電極１６（１７）の軸方向高さＭは７ｍｍ、Ｗ₂
−Ｗ₁ ＝０．０４ｍｍ、後退量ｄ１，ｄ２は３．５ｍｍ
である。なお、後退量ｈは寸法ｄ１と等しい。なお、こ
こでは、ｈ＝ｄ１である。

【００４１】上記実施例により、主レンズの電極の精度
を向上した高性能の陰極線管用電子銃構体を提供するこ
とができる。

【００４２】上記の実施例では、段差１６ｃ（１７ｃ）
の軸方向端面に板状補正電極１６ａ（１７ａ）の端縁の
電極面を直接当接することで当該板状補正電極１６ａ
（１７ａ）の位置決めを行うようにしたが、この段差に
板状補正電極１６ａ（１７ａ）の端縁の電極面を当接す
ることなく、当該板状補正電極１６ａ（１７ａ）の位置
決めを行うようにすることもできる。

【００４３】図５は本発明による陰極線管用電子銃構体
の第２実施例を説明するための模式断面図であって、
（ａ）はインライン方向と平行な方向の断面図、（ｂ）
はインライン方向と直角な方向の断面図である。

【００４４】同図において、前記図１と同一符号は同一
機能部分に対応し、１６ａ’はカップ状電極１６の内部
に設置する板状補正電極、１７ａ’はカップ状電極１７
の内部に設置する板状補正電極である。

【００４５】この実施例では、図１で説明した段差１６
ｃ、１７ｃの位置をカップ状電極１６、１７のリム形成
部分から反対側の開放端側に寄った位置に形成される。
そして、それぞれのカップ状電極の内部の上記段差から
リム方向に入り込んだ位置に設置される。

【００４６】図６は本実施例のカップ状電極の内部に板
状補正電極を溶接するための段差を示す電子銃軸方向に
切断した断面図であって、カップ状電極１６（１７）の
内部に形成される段差１６ｃ（１７ｃ）は前記実施例１
の後退量ｈより開放端側に大きく寄った後退量ｆの位置
に形成される。この後退量ｆは前記実施例での後退量ｈ
に少なくとも板状補正電極１６ａ’（１７ａ’）の板厚
を加えた大きさとした。すなわち、内径Ｗ₂ の領域が大
きくなっている。

【００４７】一方、カップ状電極１６（１７）の内部に
挿入設置される板状補正電極１６ａ’（１７ａ’）の外
径寸法は内径Ｗ₂ の領域のカップ状電極の内径お略々同
一とされている。

【００４８】組み立て時は、カップ状電極１６（１７）
のリム形成部分と反対側の開放端から板状補正電極１６
ａ’（１７ａ’）を挿入し、段差１６ｃ（１７ｃ）を越
えてさらにリム形成方向に挿入され、図５の寸法ｄ１
（ｄ２）の位置においてレーザー溶接される。

【００４９】このときの位置決めは、段差１６ｃ（１７
ｃ）の軸方向端面とすることで高精度の位置決めを行う
ことができる。

【００５０】本実施例では、寸法ｆ（後退量ｄ１）は
４．１ｍｍ、板状電極１６ａ’（１７ａ’）の板厚は
０．６ｍｍである。

【００５１】また、この実施例では、カップ状電極１６
（１７）の開放端の内径Ｗ₁ を板状補正電極１６ａ’
（１７ａ’）の外径寸法より大きくすることができ、そ
れにより溶接位置近傍まで電極に変形をもたらすことな
くスムーズに挿入でき、内径がＷ₂ の所定の位置で組立
治具で位置決めした後、板状補正電極１６ａ’（１７
ａ’）の外周をカップ状電極１６（１７）の内壁に溶接
する。

【００５２】この実施例によっても同様に、主レンズの
電極の精度を向上した高性能の陰極線管用電子銃構体を
提供することができる。

【００５３】なお、本発明は上記の主レンズ形成電極の
みならず、他の同様の内部電極を有する各種の電子銃電
極に適用することができる。

【００５４】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
カップ状電極の内部に板状補正電極を挿入して固定した
形式の電極における上記板状補正電極の組み立てが容易
となり、かつ当該板状補正電極の設置位置が高精度で規
定可能となり、高画質の陰極線管用電子銃構体を提供す
るこができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明による陰極線管用電子銃構体の第１実施
例を説明するための模式断面図である。

【図２】図１におけるカップ状電極の内部に板状補正電
極を溶接した状態を示す平面図である。

【図３】図２におけるカップ状電極の内部に板状補正電
極を溶接するための段差を示す部分破断した斜視図であ
る。

【図４】本発明による陰極線管用電子銃構体の第１実施
例のカップ状電極の内部に板状補正電極を溶接するため
の段差を示す電子銃軸方向に切断した断面図である。

【図５】本発明による陰極線管用電子銃構体の第２実施
例を説明するための模式断面図である。

【図６】本発明による陰極線管用電子銃構体の第２実施
例のカップ状電極の内部に板状補正電極を溶接するため
の段差を示す電子銃軸方向に切断した断面図である。

【図７】本発明を適用するカラー陰極線管の一例として
のシャドウマスク型カラー陰極線管の構成を説明する断
面模式図である。

【図８】図７に示したカラー陰極線管に使用されるイン
ライン型電子銃構体の構成例を説明する要部側面図であ
る。

【図９】電子銃の主レンズ形成電極を説明するための模
式断面図である。

【図１０】従来の電子銃の主レンズ形成電極の形状を説
明する断面模式図である。

【符号の説明】

１６ 第６グリッド電極（板状電極） １６ａ 板状補正電極 １６ｂ 第６グリッド電極の陽極との対向面に形成した
単一開口 １６ｃ 第６グリッド電極の内壁に形成した段差 １７ 陽極（板状電極） １７ａ 板状補正電極 １７ｂ 陽極の第６グリッド電極との対向面に形成した
単一開口 １７ｃ 陽極の内壁に形成した段差 １８ シールドカップ。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】横一列に配した複数の電子ビームを出射す
   る複数の陰極と、この陰極に対向して形成された少なく
   とも横一列に複数個の電子ビーム通過孔をもつ制御電極
   と、上記制御電極側から蛍光面側に順次配列された加速
   電極、およびカップ状の集束電極と陽極とを含む複数の
   電極を管軸方向に一定の間隔で絶縁支持体に固定してな
   る陰極線管用電子銃構体において、 前記複数の電極のうち、主レンズを形成する集束電極と
   陽極を構成するカップ状の電極の互いに対向する端面に
   内側に折り曲げたリムを有する単一開口を形成すると共
   に、上記端面から互いに後退した位置に上記端面とは反
   対側の開放端側が大径となる段差を有し、この段差に板
   状補正電極の周縁を当接して固定してなることを特徴と
   する陰極線管用電子銃構体。
2. 【請求項２】横一列に配した複数の電子ビームを出射す
   る複数の陰極と、この陰極に対向して形成された少なく
   とも横一列に複数個の電子ビーム通過孔をもつ制御電極
   と、上記制御電極側から蛍光面側に順次配列された加速
   電極、およびカップ状の集束電極と陽極とを含む複数の
   電極を管軸方向に一定の間隔で絶縁支持体に固定してな
   る陰極線管用電子銃構体において、 前記複数の電極のうち、主レンズを形成する集束電極と
   陽極を構成するカップ状の電極の互いに対向する端面に
   内側に折り曲げたリムを有する単一開口を形成すると共
   に、上記端面から互いに後退した位置に上記端面とは反
   対側の開放端側が大径となる段差を有し、この段差の部
   分より上記端面側寄りの内面に板状補正電極の周縁を当
   接して固定してなることを特徴とする陰極線管用電子銃
   構体。