JPH10143814A - Vtr用磁気ヘッドの製造方法、その製造装置およびダブルアジマス磁気ヘッド - Google Patents

Vtr用磁気ヘッドの製造方法、その製造装置およびダブルアジマス磁気ヘッド

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JPH10143814A
JPH10143814A JP29543396A JP29543396A JPH10143814A JP H10143814 A JPH10143814 A JP H10143814A JP 29543396 A JP29543396 A JP 29543396A JP 29543396 A JP29543396 A JP 29543396A JP H10143814 A JPH10143814 A JP H10143814A
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polishing tape
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Takeshi Matsuda
健 松田
勝 ▲稜▼野
Masaru Riyouno
Masaji Doujima
正司 道嶋
Kazuyoshi Imae
一義 今江
Masanori Kiyouho
昌則 享保
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数の磁気ヘッドを同時に生産するとき、振
動面捩れの少ない特性の良好な均一の製品を得る。 【解決手段】 テープ媒体走行方向に大きな円弧状の面
を形成し摺動幅を規制するための溝加工を施したコアブ
ロック1を研磨用回転ドラム3に装着し、アジマス角の
大小に反比例した厚さの幅広の研磨テープ4によって研
磨することにより摺動面を滑らかにするとともに、摺動
幅方向にも小さな円弧状の面を形成し、その後各々の磁
気ヘッドチップに切断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、VTR用磁気ヘッ
ドの製造方法、その製造装置およびこれにより製造され
たダブルアジマス磁気ヘッドに関するもので、特にその
研磨の段階の改良に関したものである。
【0002】
【従来の技術】従来のVTR用磁気ヘッドの製造方法
は、たとえば図7から図13に示すようなものであっ
た。このような方法の概略は特開昭62−16207号
において従来例として述べられている。
【0003】図7は複数の磁気ヘッド素体を備えたコア
ブロック1の斜視図である。通常ブロック状の磁気コア
を加工し、ブロックのまま接着してギャップを形成す
る。図7はその状態である。コアブロック1の側面には
コイル巻線溝12,12が形成されており、ギャップの
ある表面が磁気テープと摺動する摺動面8である。
【0004】図8はこの摺動面8の加工後の形態を示す
斜視図である。図7の摺動面8をたとえば円筒研削盤の
ような研削装置を用いて研削することにより、図8に示
すような磁気テープ(以下テープという)走行方向に大
きな半径Rの円弧状の面を形成する。図9は次の加工段
階の側面図である。コアブロック1の摺動面8側の表面
にテープ走行方向と直角方向の厚み、すなわち摺動幅を
規制するための摺動幅規制溝9,9…を各磁気ヘッド素
体のギャップの両側に、たとえばダイシングソーにより
形成する。振動幅規制溝9の方向はアジマス角により決
定される。
【0005】図10は各摺動幅規制溝9の底部からコア
ブロックを切断して得られる各々の磁気ヘッド素体すな
わち磁気ヘッドチップ2の斜視図である。各磁気ヘッド
チップの先端をさらに平滑化する。
【0006】まず、図11に示すように、切断された磁
気ヘッドチップ2をヘッドベース6に貼り付け磁気ヘッ
ド組立体10を形成する。
【0007】図12は研磨テープを使用したテープ研磨
装置12の平面図である。これはVTR装置に類似して
いる。図示されない駆動装置により往復回転する回転ド
ラム3に磁気ヘッド組立体10を1個以上固定し、テー
プリール5,5、ローラ14,14…、回転ドラム3に
研磨テープ4を巻付けて走行させることにより研磨され
る。
【0008】図13は完成した状態の磁気ヘッドチップ
2のテープ走行方向と直角の側面図であって、摺動幅方
向に小さな半径rの円弧状の面が形成されている。この
rは研磨テープの剛性によるテープの撓みおよびテープ
と磁気ヘッドチップの相対運動により形成される。
【0009】図14は、いわゆるダブルアジマス磁気ヘ
ッド11の斜視図である。互いに異なるアジマス角を有
する1対の磁気ヘッド2a,2bをヘッドベース6に貼
り付け、図12に示されるようなテープ研磨装置12に
より研磨し完成品とする。磁気ヘッドチップ2a,2b
の摺動面の包絡線は半径Rの円周面となっている。
【0010】しかしながら、上述した従来の製造方法で
は、一度に大量の磁気ヘッドの仕上げ研磨をすることが
できず、製造時間が長くなり、大量生産するためには多
数の研磨装置を必要とし、コストが高くなり、また研磨
量のコントロールが難しく同一品質の磁気ヘッドが容易
に生産できず量産性が悪いという欠点がある。
【0011】上述した欠点を解決するために、たとえば
特開昭60−164901の方法が提案されている。図
15はこの方法の模式図である。コアブロックを各々の
磁気ヘッドチップ2に切断し、この磁気ヘッドチップ2
をヘッドベース6に貼り付け磁気ヘッド組立体10と
し、この磁気ヘッド組立体10各々を摺動幅方向に複数
個並べて研磨するものである。研磨テープ4は図15の
紙面に直角な方向に走行するとともに磁気ヘッド素体は
紙面に平行な方向に揺動し、同公開公報第8図に示され
るように、磁気テープ走行方向の大きなRと磁気テープ
走行方向に直角な小さなrが形成される。なお、この小
さなrの形成を助けるため、櫛歯状の円周を有する第2
テンションローラを使用することが提案されている。
【0012】また、特開昭62−16207には、磁気
ヘッドのブロックの状態で複数の磁気ヘッド素体を研磨
することが開示されている。この方法では、コアブロッ
クの各スライス位置に溝を入れ、この溝に対応するよう
な櫛状の歯を有する当て治具を用い、当て治具とブロッ
クの溝の間に研磨テープを介在させて研磨を行なう。
【0013】いずれにしても、従来は磁気ヘッドのアジ
マス角に対応して研磨テープの厚さを変更することは考
えられていなかった。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前述の特開昭60−1
64910の方法では、磁気ヘッドのアジマス角と研磨
テープの厚さすなわちその剛性との関係は考慮すること
なく、磁気ヘッドのテープ媒体との摺動方向に研磨する
ことになっている。つまり、磁気ヘッドチップに切断し
た後、ヘッドベースあるいはそれに類似したものに接着
し磁気ヘッド組立体10とし、その磁気ヘッド組立体1
0を1個ずつ搭載して研磨しなければならないため、そ
れほど生産性は上がらず、また精度よく同一品質の磁気
ヘッドを製造するためには、研磨テープへの突出し量を
高精度に管理しなければならないという課題があった。
【0015】特開昭62−16207の方法でも、磁気
ヘッドのアジマス角と研磨テープの剛性の関係は考慮さ
れていなかった。当て治具とコアブロックの位置合わせ
が必要であり、生産性は向上せず、当て治具との接触に
よるヘッド破損の危険もあり、特に現在のように摺動幅
の小さいヘッドでは不便であり、また、当て治具の押付
け方によっては同一コアブロック内で研磨量に差が発生
する。また、研磨テープを当て治具により強制的にコア
ブロックに押し当てているため、研磨テープとコアブロ
ックとの相対速度を上げられない。特にアジマス角が大
きいヘッドではヘッド破損の危険が増大する。
【0016】また、従来の製造方法を用いたダブルアジ
マス磁気ヘッド11でも、1対の磁気ヘッド2a,2b
をヘッドベース6に貼り付けた後テープ研磨するため、
1対の磁気ヘッドのテープ走行方向の円弧状の面が連続
的となり、高密度化に伴う、薄型テープ、小型ドラムを
使用するVTR装置では、各々の磁気ヘッドの磁気ギャ
ップが相対的に離れているのと同じであるため、2つの
磁気ヘッドの当たりを同時に取ることが難しかった。な
お、各々の磁気ヘッドの磁気ギャップ間隔はI型コアの
厚みと磁気ヘッドチップ間の空隙により決まるが、前者
は磁気ヘッドの記録再生効率を低下させないためには、
それほど小さくできず、また、後者についても、外来ノ
イズを防ぐためコイルをバランス巻にしなければなら
ず、それほど小さくできない。
【0017】また、研磨テープの厚さを薄くした場合、
1対の磁気ヘッドの円弧状の面は非連続となることもあ
るが、仕上がり任せであり形状を制御することはできな
かった。
【0018】さらに、各々の磁気ヘッドの当たりを姿勢
により制御しようとしても、既にヘッドベース6に固定
されているため各々の磁気ヘッドチップを別々に動かす
ことができず、最適な当たりを得ることができなかっ
た。
【0019】また、1つ1つの磁気ヘッドを、ヘッドベ
ースあるいはそれに類似したものに仮止めしてテープ研
磨し、その後磁気ヘッドチップを取外し、ヘッドベース
に所望の姿勢で接着する方法も考えられるが、非常に工
程数が増え生産的でない。
【0020】本発明の目的は、磁気ヘッドのアジマス角
と研磨テープの剛性の関係を適切にし、コアブロックの
状態で当て治具を使用することなく、磁気ヘッドのテー
プ走行方向とこれに直角な方向の面の研磨を能率よく行
なうこと、またこのような製法を使用して性能のよいダ
ブルアジマス磁気ヘッドを得ることにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明においては、円筒
研削盤等によりテープ走行方向に大きな円弧状の面が加
工され、摺動幅を規制する溝加工が行なわれた複数の磁
気ヘッド素体を具備したコアブロックを、このコアブロ
ックを構成する複数のヘッドチップ群より幅広のアジマ
ス角度の大小に応じて反比例した厚さを有する研磨テー
プを用いて研磨することにより、テープ走行方向に大き
な円弧状の面を有し、これと直角方向に小さな円弧状の
面を有するVTR用磁気ヘッドを製造する。
【0022】研磨テープのベースフィルムの厚さは、磁
気ヘッドのアジマス角が10°以下であれば20〜30
μmとされ、アジマス角が10°を超える場合は20μ
m以下とされる。
【0023】磁気テープの走行方向と直角方向に小さな
円弧状の面を磁気ヘッドに形成するために、コアブロッ
クと研磨テープは研磨テープの走行方向に対して直角の
相対運動が与えられる。
【0024】前述のようにして製造された異なるアジマ
ス角を有する1対の磁気ヘッドによりダブルアジマス磁
気ヘッドを得る。
【0025】
【発明の実施の形態】コアブロック状態でテープ研磨を
行なう場合、研磨テープの走行方向によって下記の2つ
の方法に大別できる。
【0026】(1) コアブロックに直角に走行させ
る、つまり、ヘッド素体切断方向とアジマス角分だけず
れて走行する方法。
【0027】(2) コアブロックをアジマス角分だけ
傾けて配置し、研磨テープを走行させる、つまり、研磨
テープは切断方向と平行に走行する方法。
【0028】しかし、(2)の方法では、アジマス角が
大きくなった場合、コアブロックのテープ走行方向に対
する上流側がより多く研磨され、均一に研磨できない。
これは当て治具を用いた場合も同様である。
【0029】次に(1)の方法であるが、この場合は各
ヘッド素体の研磨テープに対する位置関係は等しいた
め、各ヘッド素体の研磨量は等しくなる。しかし、切断
方向(磁気ヘッド走行方向)と研磨テープ走行方向とが
傾いているため、研磨テープの厚み等を考慮せずに研磨
すると摺動面捩れが発生し、実機で良好な記録再生が行
なえない。
【0030】また、(1)の方法で当て治具を用いた場
合には、研磨テープが当て治具に対し斜めに走行してい
るにもかかわらず、強制的に押圧しているので負荷が増
え、摺動幅の小さい磁気ヘッドでは破損に繋がる。さら
に、1つ1つのヘッド素体において(2)の場合と同様
に研磨テープの上流側と下流側で研磨量に差が出るため
摺動面捩れが発生することもある。
【0031】本発明の方法では、研磨テープの厚さによ
り、研磨テープの剛性を変化させ、摺動面に研磨テープ
を無理なく巻付けることができるため、摺動面の捩れも
なく研磨することができる。
【0032】図1は本発明の実施の形態の一例の概念図
である。図9に示されるような摺動幅を規制する溝9,
9…が加工されたコアブロック1を、軸方向に長い研磨
用回転ドラム3に取付け、この回転ドラム3に直角に磁
気ヘッド素体群の幅よりも幅広の研磨テープ4を巻付
け、回転ドラム3を回転または往復回転させることによ
りコアブロック1を研磨する。この際、研磨テープ4あ
るいは研磨用回転ドラム3を回転ドラムの回転軸方向に
揺動させることで、研磨速度の向上と研磨幅方向半径r
の対称性の向上を図ることができる。回転ドラムの駆動
装置、研磨テープの走行装置については特に記載しない
が、モータを利用して簡単に製造できる。回転軸方向の
揺動装置についてもモータ、ソレノイド等により簡単に
製造できるであろう。
【0033】図2(a)は、本発明により研磨されたコ
アブロック1の側面図である。このコアブロック1を摺
動幅規制溝9の底部で切断し、図2(b)の磁気ヘッド
チップ2を得る。
【0034】研磨テープのテープベースの厚さは磁気ヘ
ッドのアジマス角により適切な厚さのものに変更され
る。研磨テープは厚さの異なるものを接続して長いテー
プとし、アジマス角の異なる各磁気ヘッドに対応する厚
さの部分を使用することができる。ビデオテープのよう
なカセットに厚さの異なる研磨テープを収容し、アジマ
ス角に応じて使い分けることもできる。
【0035】この方法によりコアブロックをテープ研磨
した結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】まず、アジマス角6°の場合、研磨テープ
ベース厚さが25μmでは、磁気ヘッドの摺動面のテー
プ走行方向の円弧状面と摺動幅方向の円弧状面に捩れ
(摺動面捩れという)もなく、摺動幅方向半径rも3m
mと適切であった。比較として、研磨テープベース厚さ
が40μmの研磨テープでの研磨では、摺動面捩れが生
じ摺動幅方向半径rも7mmと大きくなった。アジマス
角が10°以下の場合は、研磨テープベースフィルムの
厚さは20〜30μm以下が適切と考えられる。
【0038】また、アジマス角12°の場合、研磨テー
プベース厚さが12μmでは摺動面捩れもなく、摺動幅
方向半径rも1.5mmと適切であった。比較として、
研磨テープベース厚さ25μmの研磨テープでの研磨で
は、摺動幅方向半径rは3mmと適切であるが、摺動面
捩れが生じた。アジマス角が10°を超え30°以下で
あれば、研磨テープベースフィルムの厚さは10μmよ
り大きく20μm未満が適切と考えられる。
【0039】図3は本発明の他の実施の形態の例を説明
する概念図である。テープ媒体走行方向に大きな円弧状
の面を形成し摺動幅を規制するための溝加工を施したコ
アブロック1を、コアブロック固定治具13に装着し往
復運動式テープ研磨装置を用いて研磨を行なった。往復
運動式テープ研磨装置は簡単に図示されているが、往復
運動する研磨テープ4をローラ14,14に巻回し、コ
アブロック固定治具13に取付けられたコアブロック1
の磁気ヘッドの表面を研磨する。研磨テープはモータに
より駆動される。コアブロック1をテープの走行方向に
往復運動あるいは首振り運動させることもできる。この
場合も前記の実施の形態と同様の研磨結果が得られた。
この際、コアブロック固定治具13を往復運動方向と直
角方向に細かく振動させることで、実施例1と同様に研
磨速度の向上と振動幅方向半径rの対称性の向上を図る
ことができた。
【0040】次にダブルアジマス磁気ヘッドについての
説明を行なう。前述のような実施の形態を用いて作製し
た異なるアジマス角のコアブロックのIコア側を所望の
厚さまで研削し、その後切断することにより図4に示す
磁気ヘッドチップ2a,2bを得る。この例では、テー
プ研磨後のコアブロック1のIコア側を研削したが、予
めIコア側を研削したコアブロックをテープ研磨しても
よい。また、テープ引っ掻き防止のため必要に応じて摺
動面のテープ走行方向エッジの面取りを行なってもよ
い。
【0041】このようにして作製した異なるアジマス角
を有する1対の磁気ヘッドチップ2a,2bを図5
(a)のようにヘッドベース6に貼り付けた。この際、
図5(b)のように磁気ヘッドチップ2a,2bの摺動
面の干渉縞を観察しながら所望の姿勢に接着する。図5
(a)に示すように、異なるアジマス角を有する1対の
磁気ヘッドチップ2a,2bとこれを貼り付けたヘッド
ベース6よりなるダブルアジマス磁気ヘッド11の磁気
ヘッド側に、カメラ7を設けて磁気ヘッドチップ2a,
2bの摺動面の干渉縞を観察する。
【0042】一例として、回転ドラム径φ21.7m
m、相対テープ速度10.2m/s、磁気テープ媒体厚
さ7μmのシステムでの結果を示す。
【0043】上述した方法により作製したダブルアジマ
ス磁気ヘッドの姿勢は、回転ドラムの回転軸を基準とし
てギャップ位置に対する干渉縞中心位置として示すと、
リーディングヘッドをテープ流出側10μm、トレーリ
ィングヘッドをテープ流入側15μmとした。このダブ
ルアジマス磁気ヘッドで自己録再した場合のエンベロー
プ出力を図6(a)に示す。この図で、横軸は時間、縦
軸は再生出力を、また上段がリーディングヘッド、下段
がトレーリィングヘッドのエンベロープを表わす。この
図からわかるように、本発明のダブルアジマス磁気ヘッ
ドは、リーディングヘッド、トレーリィングヘッドとも
にテープ全域で良好なヘッドタッチが得られた。
【0044】比較のため、従来の製造方法で作製したダ
ブルアジマス磁気ヘッドで自己録再した場合のエンベロ
ープ出力を図6(b)に示す。このダブルアジマス磁気
ヘッドの姿勢は、リーディングヘッドがテープ流出側6
0μm、トレーリィングヘッドがテープ流入側45μm
であった。この図からわかるように、従来のダブルアジ
マス磁気ヘッドでは、良好なヘッドタッチが得られなか
った。ここに示したヘッド姿勢は一例であり、本発明を
限定するものではない。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明の製造方法および
製造装置によれば、一度に大量の同一品質の磁気ヘッド
を容易に製造することができる。また、本発明のダブル
アジマス磁気ヘッドによれば、ヘッド姿勢が最適化され
ているため、良好な記録再生を行なうことができる。さ
らに本発明のダブルアジマス磁気ヘッドの製造方法を用
いることにより、自由に磁気ヘッドの姿勢を制御できる
ためシステムが変更になった場合にも、容易に対応する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のテープ研磨装置の概念図である。
【図2】(a)は本発明によりテープ研磨されたコアブ
ロックの側面図、(b)は本発明により得られた磁気ヘ
ッドチップの斜視図である。
【図3】本発明のテープ研磨装置の他の例の概念図であ
る。
【図4】本発明により得られたダブルアジマス磁気ヘッ
ドの側面図である。
【図5】(a)は本発明のダブルアジマス磁気ヘッドの
側面図、(b)は磁気ヘッド貼り付け時のヘッド姿勢を
確認するための干渉縞の平面図である。
【図6】(a)は本発明のダブルアジマス磁気ヘッドに
よる自己録再出力のエンベロープ図、(b)は従来のダ
ブルアジマス磁気ヘッドによる自己録再出力のエンベロ
ープ図である。
【図7】従来の製造方法に使用されるコアブロックの斜
視図である。
【図8】従来の製造方法を説明するためのコアブロック
の斜視図である。
【図9】従来の製造方法を説明するためのコアブロック
の側面図である。
【図10】従来の製造方法により得られた磁気ヘッドチ
ップの斜視図である。
【図11】従来の製造方法により得られた磁気ヘッド組
立体の斜視図である。
【図12】従来のテープ研磨方法の概念図である。
【図13】従来のテープ研磨方法により得られた磁気ヘ
ッド組立体の側面図の拡大図である。
【図14】従来のダブルアジマス磁気ヘッドの斜視図で
ある。
【図15】従来のテープ研磨方法を示す概念図である。
【符号の説明】 1 コアブロック 2,2a,2b 磁気ヘッドチップ 3 回転ドラム 4 研磨テープ 5 テープリール 6 ヘッドベース 7 カメラ 8 摺動面 9 摺動幅規制溝 10 磁気ヘッド組立体 11 ダブルアジマス磁気ヘッド 12 コイル巻線溝 13 コアブロック固定治具 14 ローラ
フロントページの続き (72)発明者 今江 一義 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 享保 昌則 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テープ走行方向に大きな円弧状の面を有
    し、これと直角方向に小さな円弧状の面を有するVTR
    用磁気ヘッドの製造方法において、 テープ走行方向に大きな円弧状の面が加工され摺動幅を
    規制する溝加工が行なわれた複数の磁気ヘッド素体を具
    備したコアブロックを、これらの複数の磁気ヘッド素体
    群の幅より広いアジマス角度の大小に応じて反比例した
    厚さの研磨テープを用いて研磨することにより、テープ
    走行方向と直角方向に小さな円弧状の面を形成しその後
    各磁気ヘッド素体を分割することを特徴とするVTR用
    磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 コアブロックと研磨テープは、研磨テー
    プの走行方向に対して直角の相対運動を与えられること
    を特徴とする請求項1記載のVTR用磁気ヘッドの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 コアブロックを固定した研磨用回転ドラ
    ムと、研磨用回転ドラム駆動装置と、コアブロックの表
    面を摺動して研磨テープを走行させる研磨テープ走行装
    置と、厚さの異なる研磨テープの交換を可能ならしめる
    手段とを有することを特徴とするVTR用磁気ヘッドの
    製造装置。
  4. 【請求項4】 コアブロックを保持し研磨テープ走行方
    向に対して磁気ヘッド素体を固定したコアブロック固定
    治具と、コアブロックの表面を摺動して研磨テープを走
    行させる研磨テープ走行装置と、厚さの異なる研磨テー
    プの交換を可能ならしめる手段とを有することを特徴と
    するVTR用磁気ヘッドの製造装置。
  5. 【請求項5】 コアブロックを研磨テープの走行方向に
    対して直角に揺動させる手段を有することを特徴とする
    請求項3または4記載のVTR用磁気ヘッド製造装置。
  6. 【請求項6】 研磨テープをその走行方向に対して直角
    に揺動させる手段を有することを特徴とする請求項3ま
    たは4記載のVTR用磁気ヘッド製造装置。
  7. 【請求項7】 1つのヘッドベース上に互いに異なるア
    ジマス角を有する1対の磁気ヘッドチップが配置され一
    体化されてなるダブルアジマス磁気ヘッドにおいて、磁
    気テープとの摺動面のテープ走行方向の円弧状のそれぞ
    れの面が同一の円周上にないことを特徴とするダブルア
    ジマス磁気ヘッド。
  8. 【請求項8】 予め研磨テープで研磨されたそれぞれ独
    立した円弧状の面を有する異なるアジマスの1対の磁気
    ヘッドチップをヘッドベースに貼り付けることにより形
    成することを特徴とする請求項7記載のダブルアジマス
    磁気ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 予め研磨された磁気ヘッドチップは、請
    求項1ないし2記載の製造方法を用いて作製することを
    特徴とするダブルアジマス磁気ヘッドの製造方法。
JP29543396A 1996-11-07 1996-11-07 Vtr用磁気ヘッドの製造方法、その製造装置およびダブルアジマス磁気ヘッド Withdrawn JPH10143814A (ja)

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