JPH1014310A

JPH1014310A - 整畦機

Info

Publication number: JPH1014310A
Application number: JP17013696A
Authority: JP
Inventors: Isao Minagawa; 功皆川; Takeshi Iioka; 毅飯岡
Original assignee: Fuji Trailer Co Ltd
Current assignee: Fuji Trailer Co Ltd
Priority date: 1996-06-28
Filing date: 1996-06-28
Publication date: 1998-01-20

Abstract

(57)【要約】【課題】回転整畦体は弾性保持機構により弾性保持さ
れているので、畦の一方側面や畦の上面に応じて、回転
状態において、角度首振動作をすることができ、それだ
け良好な締圧整畦作業を行うことができる。【解決手段】整畦機構１２は、畦の一方側面及び畦の
上面を整畦可能な回転整畦体１３と、回転整畦体１３を
回転させる回転機構１４と、回転整畦体を弾性保持可能
な弾性保持機構１９を具備してなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は例えば畦の造成作業
や修復作業等に用いられる整畦機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の整畦機としては、特開昭５
１−１４１２１２号公報、実公昭５１−４７７８５号公
報、実開昭５３−１０２４１１号公報、実開昭５３−２
０３１６号公報、特開昭５１−１００４０９号公報、実
開昭６０−１１９２０９号公報、実開昭６１−１７５９
０５号公報、特開昭６１−４７１０３号公報、特開昭６
１−２１２２０２号公報、実開昭６２−１５０７号公
報、実開昭６１−１５８１０５号公報、実開平３−７９
６０５号公報、実開平５−６０２０７号公報に示す構造
のものが知られている。

【０００３】これらの従来構造にあっては、走行機体に
連結機構により機枠を上下動可能に連結し、機枠に盛土
機構としての旧畦上に土を跳ね上げる回転ロータをその
回転軸線を畦造成方向と平行又は交差する方向に設け、
機枠に回転ロータの上方及び畦の上方にカバー部材を設
け、回転ロータの進行方向後方位置に畦の上面及び畦の
一方側面に合わせた形状の整畦体を設け、かつ該走行機
体の動力取出軸を駆動源として整畦体を往復畦叩動作さ
せるクランク式又は油圧式の畦叩機構を設け、走行機体
を旧畦に沿って走行させ、回転ロータで圃場中の泥土を
旧畦上に盛り上げ、この盛土を整畦体の畦叩き動作によ
り叩き付けるようにして構成したものである。

【０００４】また他の従来構造にあっては、整畦機構と
して、走行機体の動力取出軸を駆動源として整畦体を振
動動作させる振動機構を設けて構成し、旧畦上に盛り上
げられた盛土を整畦体の振動動作により締め付けるよう
に構成したものである。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
構造の場合、地方により相異する畦の土質や天候等の作
業条件によっては、必ずしも満足した整畦作業を行い得
ないことがあるという不都合を有している。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明はこのような不都
合を解決することを目的とするもので、本発明のうち、
請求項１記載の発明にあっては、走行機体に連結機構に
より機枠を連結し、該機枠に旧畦上に土を盛り上げる盛
土機構を設け、該盛土機構の上方にカバー部材を設け、
該盛土機構の進行方向後方位置に整畦機構を設けてな
り、上記整畦機構は、畦の一方側面及び畦の上面を整畦
可能な回転整畦体と、該回転整畦体を回転させる回転機
構と、該回転整畦体を弾性保持可能な弾性保持機構を具
備してなることを特徴とする整畦機にある。

【０００７】又、請求項２記載の発明にあっては、上記
回転整畦体は畦の一方側面を整畦可能な下部回転整畦体
と畦の上面を整畦可能な上部回転整畦体からなることを
特徴とするものであり、又、請求項３記載の発明にあっ
ては、上記盛土機構の進行方向前方位置に旧畦の上面部
分を削土可能な削土機構を設けたことを特徴とするもの
である。

【０００８】

【発明の実施の形態】図１乃至図１１は本発明の実施の
形態例を示し、図１乃至図７は第一形態例、図８は第二
形態例、図９は第三形態例、図１０は第四形態例、図１
１は第五形態例である。

【０００９】図１乃至図７の第一形態例において、１は
走行機体であって、この場合トラクタが用いられ、走行
機体１の後部に三点リンク式の連結機構２により機枠３
を上下動可能に連結している。

【００１０】４は盛土機構であって、この場合回転ロー
タからなる盛土体５から構成され、この盛土体５はロー
タ胴５ａの外周に複数個の掻上刃５ｂを突設すると共に
ロータ板５ａに取付軸５ｃを突設してなり、上記機枠３
に盛土体５をその回転軸線を畦造成方向と平行にして回
転自在に取付け、機枠３に走行機体１に設けられた動力
取出軸６により回転する主軸７を軸受し、盛土体５を主
軸７より変向用ギヤ列８及びチェーン機構９を介して回
転させ、盛土体５により畦際の圃場面の土を削出して旧
畦に向けて跳ね上げて盛り上げるように構成している。

【００１１】１０はカバー部材であって、この場合上記
機枠３に取り付けられ、上記盛土体５の上方及び畦Ｗの
上方を覆う形状に形成され、カバー部材１０の畦側に昇
降軸１１ａ及びガイドロール１１ｂにより畦の上面Ｗ₁
に接触して畦の起伏に倣って上下動自在な側部カバー部
材１１を取り付けている。

【００１２】１２は整畦機構であって、畦Ｗの一方側面
Ｗ₂及び畦の上面Ｗ₁を整畦可能な回転整畦体１３を備え
て構成している。

【００１３】この場合、上記回転整畦体１３は、畦Ｗの
一方側面Ｗ₂を整畦可能な略円錐面状の外周面１３ａ及
び畦Ｗの上面Ｗ₁を整畦可能な円筒面状の外周面１３ｂ
を有して回転軸線Ｒを中心とする横回り回転ロール状に
形成され、回転整畦体１３を回転機構１４により回転さ
せるように構成している。

【００１４】この場合、上記カバー部材１０の後面に軸
受台１５を突設し、軸受台１５に駆動軸１６を軸架し、
機枠３に歯車箱１７を取付け、主軸７より自在継手１８
を介して駆動軸１６を回転させるように設け、駆動軸１
６に弾性保持機構１９を介して回転整畦体１３を弾性保
持し、これにより主軸７によって回転整畦体１３を回転
軸線Ｒを中心として横回り回転させ、畦Ｗの一方側面Ｗ
₂及び畦Ｗの上面Ｗ₁並びに角部Ｗ₃に接触し、回転締圧
整畦するように構成している。

【００１５】この場合、上記弾性保持機構１９は、図
６、図７の如く、上記回転整畦体１３の内周面に取付環
枠体２０を取付け、取付環枠体２０に円盤状のゴムや弾
性を有する合成樹脂等からなる環状の弾性部材２１を固
着し、弾性部材２１に複数個の抜き穴２１ａを形成し、
弾性部材２１の内周面に筒体２２を固着し、上記駆動軸
１６にロータ軸１３ｃを挿通固定し、ロータ軸１３ｃに
螺子部１３ｄを形成すると共に頭部１３ｅを形成し、螺
子部１３ｄに締付ナット２３を螺着し、筒体２２を締付
ナット２３と頭部１３ｅとにより挟着することにより弾
性部材２１を介して回転整畦体１３を弾圧保持するよう
に構成している。

【００１６】２４は反力受体であって、この場合円錐状
に形成され、上記軸受台１５に取付板２５を介して軸受
筒２６を上下調節自在に取付け固定し、この軸受筒２６
に反力受体２４を遊転自在に横設し、反力受体２４の下
側部分を圃場Ｍ内に穿入させ、回転整畦体１３による整
畦動作によって生ずる整畦反力を受け得るように構成さ
れている。

【００１７】２７は安定部材であって、この場合車輪状
に形成され、上記機枠３の後部に上下調節自在に支持杆
２８を取付け、支持杆２８に安定部材２７を取付け、圃
場Ｍ上に接地して機枠３の安定走行を図るものである。

【００１８】２９は削土機構であって、この場合カバー
部材１０の進行方向前面にピン３０により保持アーム３
１を上下揺動自在に枢着し、保持アーム３１を弾圧用バ
ネ３２ａにより下方に弾圧可能な弾圧機構３２を設け、
保持アーム３１の先端部に削土ロータ３３を回転自在に
取付け、削土ロータ３３は回転軸３３ａをもつ回転板３
３ｂに三個の削土刃３３ｃを取り付けてなり、保持アー
ム３１に削土ロータ３３の上方を覆うカバー３４を取付
け、保持アーム３１に走行機体１に設けられた油圧源に
より駆動される油圧モータ３５を取付け、油圧モータ３
５の主軸と削土ロータ３３の回転軸３３ａとを連結し、
上記盛土機構４の盛土体５の進行方向前方位置の旧畦の
上面部分を削土刃３３ｃにより回転削土するように構成
したものである。

【００１９】この実施の第一形態例は上記構成であるか
ら、走行機体１を畦Ｗに沿って走行し、動力取出軸６を
回転すると一方では盛土機構４の盛土体５としての回転
ロータが畦際の圃場泥土を旧畦上に連続的に跳ね上げて
盛り上げ、カバー部材１０及び側部カバー部材１１は盛
土体５の上方及び畦側方への泥土飛散を防止し、跳ね上
げられた泥土は外方飛散を防がれて自重落下し、他方で
は整畦機構１２が駆動し、回転機構１４により回転整畦
体１３は横回り回転し、回転整畦体１３は畦Ｗの一方側
面Ｗ₂及び畦Ｗの上面Ｗ₁並びに角部Ｗ₃に滑り接触回転
して畦を締圧整畦することになり、この際、回転整畦体
１３は弾性保持機構１９により弾性保持されているの
で、畦Ｗの一方側面Ｗ₂や畦Ｗの上面Ｗ₂に応じて、回転
状態において、角度首振動作をすることができ、緩衝作
用も相俟って、それだけ良好な締圧整畦作業を行うこと
ができる。

【００２０】又、この場合、削土機構２９により旧畦の
上面部分を予め削土でき、この削土された畦面上に盛土
機構４により盛り土することになるから、旧畦土と盛土
との結着性を高めることができ、それだけ強固な畦を得
ることができる。

【００２１】図８の第二形態例は別例構造を示し、この
場合、上記弾性保持機構１９として、上記回転整畦体１
３の内周面に環状の弾性部材２１を固着し、弾性部材２
１の内周面に筒体２２を固着し、上記駆動軸１６にロー
タ軸１３ｃを挿通固定し、ロータ軸１３ｃに螺子部１３
ｄを形成すると共に頭部１３ｅを形成し、螺子部１３ｄ
に締付ナット２３を螺着し、筒体２２を締付ナット２３
と頭部１３ｅとにより挟着することにより弾性部材２１
を介して回転整畦体１３を弾圧保持するように構成して
いる。

【００２２】図９の第三形態例は別例構造を示し、この
場合、上記弾性保持機構１９として、上記回転整畦体１
３の内周面に環状の弾性部材２１を固着し、弾性部材２
１の内周面に筒体２２を固着し、上記駆動軸１６にロー
タ軸１３ｃを挿通固定し、ロータ軸１３ｃに螺子部１３
ｄを形成すると共に頭部１３ｅを回転整畦体１３の側板
１３ｆに球体継手１９ａを介して連結し、螺子部１３ｄ
に締付ナット２３を螺着し、筒体２２を締付ナット２３
と頭部１３ｅとにより挟着することにより弾性部材２１
を介して回転整畦体１３を弾圧保持するように構成して
いる。

【００２３】これら第二及び第三形態例にあっても、上
記回転整畦体１３の角度首振中心位置が異なるものの第
一形態例と同様な作用効果を得ることができる。

【００２４】図１０の第四形態例は別例構造を示し、こ
の場合、上記第一形態例の回転整畦体１３を畦の一方側
面Ｗ₂を整畦可能な下部回転整畦体３６とすると共にそ
の外周面３６ａに畦の上面Ｗ₁の整畦可能な外周面３７
ａを有する筒状の上部回転整畦体３７を摺動自在に嵌合
し、下部整畦回転体３６に対して上部回転整畦体３７を
畦の幅方向に移動調節させる幅調節機構３９を設けてな
り、この場合上部回転整畦体３７の側板３７ｂに調節ボ
ルト３８を回動自在に位置固定し、調節ボルト３８を下
部整畦回転体３６の側板３６ｂに固着したナット３６ｃ
に螺着し、調節ボルト３８の正逆回動により上部回転整
畦体３７を位置調節自在に構成したものである。

【００２５】この第四形態例にあっても、上記第一形態
例と同様な作用効果を得ることができ、又、この場合、
回転整畦体１３は、畦の一方側面Ｗ₂を整畦可能な下部
回転整畦体３６と畦の上面Ｗ₁を整畦可能な上部回転整
畦体３７からなり、上部回転整畦体３７と下部回転整畦
体３６とを相互に重合可能に形成すると共に上部回転整
畦体３７を畦に交差する方向に移動調節させる幅調節機
構３９を設けているから、下部回転整畦体３６は回転機
構１４により畦の一方側面Ｗ₂に横回り回転接触して締
圧整畦し、かつ上部回転整畦体３７は回転機構１４によ
り畦の上面Ｗ₁に横回り回転接触して締圧整畦し、畦Ｗ
の上面Ｗ₁及び一方側面Ｗ₂を確実に圧締することができ
ると共に畦Ｗの幅に応じて幅調節機構３９により上部回
転整畦体３７を移動調節することができ、しかして畦の
幅に適合して締圧整畦を行うことができる。

【００２６】図１１の第五形態例は別例構造を示し、こ
の場合、上記弾性保持機構１９として、上記回転整畦体
１３の内周面に厚板ゴムからなる円盤状の弾性部材２１
を円周三等配上のボルト１３ｆにより取付け、上記駆動
軸１６にロータ筒１３ｇを挿通固定し、ロータ筒１３ｇ
を円周三等配上のボルト１３ｈにより弾性部材２１に固
定し、駆動軸１６の先端部に規制軸部１６ａを形成し、
回転整畦体１３の内周面に環状の規制凸部１３ｊを形成
し、この弾性部材２１により回転整畦体１３を弾圧保持
するように構成している。

【００２７】この第五形態例にあっても、上記第一形態
例と同様な作用効果を得ることができる。

【００２８】尚、本発明は上記実施の形態例に限られる
ものではなく、例えば盛土機構４として、畦造成方向に
対して交差する方向の回転軸線をもつ回転ロータを採用
することもでき、また回転機構１４として油圧モータを
採用することもでき、適宜変更して設計されるものであ
る。

【００２９】また、上記実施の形態例における下部回転
整畦体３６及び上部回転整畦体３７を油圧式や偏心ウエ
イト方式の振動機構により振動させたり、又、クランク
方式や油圧方式からなる畦叩き機構により畦叩き運動さ
せる構造を採用することもあり、又、下部回転整畦体３
６及び上部回転整畦体３７を進行方向前後位置に各別に
配置すると共に上部回転整畦体３７を上下調節自在に配
置し、下部回転整畦体３６及び上部回転整畦体３７各別
の回転機構により回転させる構造とすることも可能であ
る。

【００３０】

【発明の効果】本発明は上述の如く、請求項１記載の発
明にあっては、走行機体を畦に沿って走行すると一方で
は盛土機構が畦際の圃場泥土を旧畦上に盛り上げ、カバ
ー部材は泥土飛散を防止し、他方では整畦機構が駆動
し、回転機構により回転整畦体は回転し、回転整畦体は
畦の一方側面及び畦の上面に接触回転して畦を締圧整畦
することになり、この際、回転整畦体は弾性保持機構に
より弾性保持されているので、畦の一方側面や畦の上面
に応じて、回転状態において、角度首振動作をすること
ができ、それだけ良好な締圧整畦作業を行うことができ
る。

【００３１】また請求項２記載の発明にあっては、回転
整畦体は畦の一方側面を整畦可能な下部回転整畦体と畦
の上面を整畦可能な上部回転整畦体からなるので、下部
回転整畦体は回転機構により畦の一方側面に回転接触し
て締圧整畦すると共に上部回転整畦体は畦の上面に回転
接触して締圧整畦し、畦の上面及び一方側面を各別に確
実に圧締することができ、又、請求項３記載の発明にあ
っては、削土機構により旧畦の上面部分を予め削土で
き、この削土された畦面上に盛土機構により盛り土する
ことになるから、旧畦土と盛土との結着性を高めること
ができ、それだけ強固な畦を得ることができる。

【００３２】以上の如く、所期の目的を充分達成するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の第一形態例の全体側面図であ
る。

【図２】本発明の実施の第一形態例の平断面図である。

【図３】本発明の実施の第一形態例の側面図である。

【図４】本発明の実施の第一形態例の後面図である。

【図５】本発明の実施の第一形態例の前面図である。

【図６】本発明の実施の第一形態例の部分断面図であ
る。

【図７】本発明の実施の第一形態例の部分側断面図であ
る。

【図８】本発明の実施の第二形態例の部分断面図であ
る。

【図９】本発明の実施の第三形態例の部分断面図であ
る。

【図１０】本発明の実施の第四形態例の部分断面図であ
る。

【図１１】本発明の実施の第五形態例の部分断面図であ
る。

【符号の説明】

Ｗ畦Ｗ₁ 上面Ｗ₂ 一方側面１走行機体２連結機構３機枠４盛土機構１０カバー部材１２整畦機構１３回転整畦体１４回転機構１９弾性保持機構２９削土機構３６下部回転整畦体３７上部回転整畦体

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】走行機体に連結機構により機枠を連結
し、該機枠に旧畦上に土を盛り上げる盛土機構を設け、
該盛土機構の上方にカバー部材を設け、該盛土機構の進
行方向後方位置に整畦機構を設けてなり、上記整畦機構
は、畦の一方側面及び畦の上面を整畦可能な回転整畦体
と、該回転整畦体を回転させる回転機構と、該回転整畦
体を弾性保持可能な弾性保持機構を具備してなることを
特徴とする整畦機。
【請求項２】上記回転整畦体は畦の一方側面を整畦可
能な下部回転整畦体と畦の上面を整畦可能な上部回転整
畦体からなることを特徴とする請求項１記載の整畦機。
【請求項３】上記盛土機構の進行方向前方位置に旧畦
の上面部分を削土可能な削土機構を設けたことを特徴と
する請求項１又は２記載の整畦機。