JPH10143081A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

Info

Publication number
JPH10143081A
JPH10143081A JP8318765A JP31876596A JPH10143081A JP H10143081 A JPH10143081 A JP H10143081A JP 8318765 A JP8318765 A JP 8318765A JP 31876596 A JP31876596 A JP 31876596A JP H10143081 A JPH10143081 A JP H10143081A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
optical system
substrate member
color
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8318765A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Maki
裕司 槇
Tetsuo Hattori
徹夫 服部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP8318765A priority Critical patent/JPH10143081A/ja
Publication of JPH10143081A publication Critical patent/JPH10143081A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Projection Apparatus (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 装置の軽量化を図りつつ、温度変化による投
射像の画質の劣化を防止する。 【解決手段】 ライトバルブ7R,7G,7Bは、それ
ぞれ入射した光を変調して出射させる。照明光学系は、
光源からの光をR光、G光、B光に色分解して、当該各
色光をライトバルブ7R,7G,7Bに下方からそれぞ
れ導く。変調光処理光学系6R,6G,6B,8は、ラ
イトバルブ7R,7G,7Bからそれぞれ出射された各
色光の変調光に基づいて色合成された画像形成光を得
る。この画像形成光は、投射レンズ106によりスクリ
ーン上に投射される。変調光処理光学系6R,6G,6
B,8は、基板部材201上に取り付けられた1つの保
持基材202に対して固定されている。基板部材201
は密度が小さく熱線膨張係数が大きい材料からなり、保
持基材202は密度が大きく熱線膨張係数が小さい材料
からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ライトバルブ上に
形成される画像をスクリーン上に投射する投射型表示装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、複数のライトバルブと、当該
複数のライトバルブに各色光をそれぞれ導く照明光学系
と、当該複数のライトバルブから出射された各色光の変
調光に基づいて色合成された画像形成光(投射光学系に
より投射されることによりスクリーン上等に画像を形成
する光)を得る変調光処理光学系と、前記画像形成光を
投射する投射光学系とを備えた投射型表示装置が提供さ
れている。
【0003】本件出願人は、この種の投射型表示装置と
して、図1に示す新しい投射型表示装置について既に特
許出願を行った(特願平8−213188号)。図1
は、この投射型表示装置の光学的な構成の基本構成を示
す概略斜視図である。
【0004】この投射型表示装置では、図1に示すよう
に、光源光がB光反射ダイクロイックミラー3BとR光
反射ダイクロイックミラー3Rとが互いに直角に交差し
て組み合わされた色分解光学系としてのクロスダイクロ
イックミラー3にてR光、G光、B光に色分解される。
これらの色分解されたR光、G光、B光は、折り曲げミ
ラー5R,5G,5Bにて直角に、互いに平行な光軸に
曲げられて各色毎に配置した偏光ビームスプリッタ6
R,6G,6Bに入射されてそれぞれ偏光分離される。
当該偏光分離された各色光の偏光光のうちの一方の透過
P偏光光のみが各色光用反射型液晶ライトバルブ7R,
7G,7Bに入射されて、各色光用画像信号(色信号)
にてそれぞれ変調され、当該ライトバルブ7R,7G,
7Bからそれぞれ反射出射される。各色光の反射出射光
(変調光)は、再度偏光ビームスプリッタ6R,6G,
6Bに入射され、当該偏光ビームスプリッタ6R,6
G,6Bの偏光分離部により検光されて信号成分(検光
光)のみが反射されて取り出される。各色光の検光光
は、3個の三角プリズム8−1,8−2,8−3並びに
これらの間に介在されたB光反射ダイクロイック膜8B
及びG光反射ダイクロイック膜8Gから構成された色合
成光学系としての色合成用ダイクロイックプリズム8に
各色毎に入射されて色合成が行われ、当該色合成光(画
像形成光)が図示しない投射光学系としての投射レンズ
にてスクリーン上に投射される。なお、色分解用のダイ
クロイックミラー3を出射する各色光の光軸と色合成用
ダイクロイックプリズム8の各色光の入射光軸とは、R
光及びG光については色毎にそれぞれ平行であるが、B
光については平行でないために、B光についても互いに
平行な光軸になるように1枚の折り曲げミラー4BがB
光光軸中に配置されており、B光の光路長がR光、G光
の光路長と異なっている。
【0005】図1に示す投射型表示装置では、クロスダ
イクロイックミラー3及び折り曲げミラー2,5R,5
G,5B,4Bが、光源からの光をR光、G光、B光に
色分解して、当該各色光を前記第1、第2及び第3のラ
イトバルブにそれぞれ導く照明光学系を構成し、これら
が2階層空間のうちの第1階層空間に配置されている。
また、偏光ビームスプリッタ6R,6G,6B及び色合
成用ダイクロイックプリズム8が、ライトバルブ7R,
7G,7Bからそれぞれ出射された各色光の変調光に基
づいて色合成された画像形成光を得る変調光処理光学系
を構成し、これらは、図示しない投射レンズとともに、
前記2階層空間のうちの第2階層空間に配置されてい
る。前記照明光学系が1階部分を構成し、前記変調光処
理光学系及び前記投射レンズが2階部分を構成してい
る。
【0006】ある光学部材が第1階層に配置され他の光
学部材が第2階層に配置された従来の投射型表示装置で
は、2階建ての家屋と同様に、1階部分の光学部材を支
持する1階の床となる第1の基板部材と、2階部分の光
学部材を支持する2階の床となる第2の基板部材とを設
け、1階部分の光学部材を前記第1の基板部材に対して
固定し、2階部分の光学部材を前記第2の基板部材に対
して固定している。
【0007】このような従来の投射型表示装置の構造を
前述した図1に示す投射型表示装置に適用すると、クロ
スダイクロイックミラー3及び折り曲げミラー5R,5
G,5B,4Bを2階の床を構成する第2の基板部材に
対してそれぞれ固定し、偏光ビームスプリッタ6R,6
G,6B及び色合成用ダイクロイックプリズム8を1階
の床を構成する第1の基板部材に対してそれぞれ固定す
ることになる。
【0008】また、照明光学系及び変調光処理光学系の
各光学部材が1つの階層空間に配置された投射型表示装
置もあるが、この種の従来の投射型表示装置では、平屋
建ての家屋と同様に、各光学部材を支持する床を構成す
る基板部材を設け、各光学部材を前記基板部材に対して
それぞれ固定している。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の投
射型表示装置では、前述したような構造を有しているこ
とから、以下の問題が生じていた。
【0010】すなわち、ある光学部材が第1階層に配置
され他の光学部材が第2階層に配置された従来の投射型
表示装置では、装置の軽量化を図るため、1階の床とな
る第1の基板部材及び2階の床となる第2の基板部材の
材料として、ガラス繊維入り樹脂材料や金属材料であれ
ばアルミニウム合金系材料などが使用されている。同様
に、照明光学系及び変調光処理光学系の各光学部材が1
つの階層空間に配置された投射型表示装置では、装置の
軽量化を図るため、床を構成する基板部材として、ガラ
ス繊維入り樹脂材料やアルミニウム合金系材料などが使
用されている。しかし、これらの材料は線膨張係数が大
きく、前述したように各光学部材が基板部材に対してそ
れぞれ固定されているため、各光学部材の位置が環境温
度の変化に応じて変化してしまい、投射像の画質が劣化
してしまうという問題が生じていた。
【0011】温度変化による光学部材の位置変化を根本
的に少なくするためには、前記基板部材として線膨張係
数の小さい鉄系等の材料を使用すればよい。しかし、こ
の場合、このような材料は密度(単位体積当たりの質
量)が大きいため、基板部材の重量が大きくなってしま
い、装置自体が重くなってしまうという問題が生じてし
まう。
【0012】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、装置の軽量化を図りつつ、温度変化による投
射像の画質の劣化を防止することができる投射型表示装
置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の第1の態様による投射型表示装置は、入射
した光を変調して出射させる第1、第2及び第3のライ
トバルブと、光源からの光をR光、G光、B光に色分解
して、当該各色光を前記第1、第2及び第3のライトバ
ルブにそれぞれ導く照明光学系と、前記第1、第2及び
第3のライトバルブからそれぞれ出射された各色光の変
調光に基づいて色合成された画像形成光を得る変調光処
理光学系と、前記画像形成光を投射する投射光学系と、
を備え、少なくとも前記変調光処理光学系は、基板部材
上に取り付けられた1つの保持基材に対して固定された
ものである。
【0014】この第1の態様では、従来のように変調光
処理光学系を構成する光学部材が基板部材に対してそれ
ぞれ固定されるのではなく、変調光処理光学系の全体
が、基板部材上に取り付けられた1つの保持基材に対し
て固定されている。したがって、保持基材の材料として
熱線膨張係数の小さい材料を用いれば、たとえ基板部材
の材料として熱線膨張係数の大きい材料を用いたとして
も、変調光処理光学系を構成する各光学部材間の相対的
な位置変化は小さくなる。ところで、投射型表示装置を
構成する光学系のうち、温度変化による光学部材の位置
変化に対して投射像の画質に与える影響が大きいものは
変調光処理光学系であって、他の光学系では温度変化に
よる光学部材の位置変化が比較的大きくても投射像の画
質に与える影響は小さい。すなわち、温度変化による光
学部材の位置変化に起因する投射像の画質の劣化は、変
調光処理光学系では敏感であるに対して他の光学系では
鈍感である。このため、前記第1の態様では、前述した
ように、変調光処理光学系を構成する各光学部材間の相
対的な位置変化が小さくなるので、投射像の画質の劣化
を防止することができる。
【0015】また、前記第1の態様では、変調光処理光
学系の全体が、基板部材上に取り付けられた1つの保持
基材に対して固定されているので、変調光処理光学系の
全体の荷重は保持基材を介して基板部材が支持すること
になる。このため、保持基材自体の強度はさほど要求さ
れず、保持基材の材料として密度の大きい材料を用いた
場合であっても、保持基材の重量を十分に小さくするこ
とができる。そして、前記第1の態様では、前述したよ
うに、基板部材の材料として熱線膨張係数の大きい材料
を用いても投射像の画質はほとんど劣化しないので、基
板部材の材料として熱線膨張係数と無関係に密度の小さ
い材料を選択することができ、それにより基板部材の軽
量化を図ることができる。その結果、前記第1の態様に
よれば、保持基材と基板部材との合計重量を、前記従来
の投射型表示装置における基板部材であって密度の大き
い材料を用いたものより小さくすることができ、ひいて
は装置全体の軽量化を図ることができる。
【0016】以上のように、前記第1の態様によれば、
保持基材の材料として密度と無関係に熱線膨張係数の小
さい材料を選択すればよいとともに、基板部材の材料と
して熱線膨張係数と無関係に密度の小さい材料を選択す
ればよく、これにより、装置の軽量化を図りつつ投射像
の画質の劣化を防止することができる。
【0017】なお、前記第1の態様では、前記保持基材
に対して、変調光処理光学系以外の光学系の光学部材も
固定してもよい。
【0018】本発明の第2の態様による投射型表示装置
は、前記第1の態様による投射型表示装置において、前
記照明光学系及び前記変調光処理光学系が2階層空間の
うちの互いに異なる階層空間にそれぞれ配置されたもの
である。
【0019】前記第1の態様では、この第2の態様のよ
うに照明光学系及び変調光処理光学系が2階層のうちの
互いに異なる階層空間にそれぞれ配置されてもよいが、
照明光学系及び変調光処理光学系が1つの階層空間に配
置されてもよい。
【0020】本発明の第3の態様による投射型表示装置
は、前記第1又は第2の態様による投射型表示装置にお
いて、前記照明光学系は、前記基板部材に対して固定さ
れたものである。
【0021】この第3の態様によれば、前記基板部材が
照明光学系の支持基材としても兼用されるので、構造が
簡単で安価となる。もっとも、前記第1及び第2の態様
においては、前記基板部材とは別に、照明光学系用の床
等となる支持基材を設けてもよい。
【0022】本発明の第4の態様による投射型表示装置
は、前記第1乃至第3のいずれかの態様による投射型表
示装置において、前記保持基材の熱線膨張係数は、前記
基板部材の熱線膨張係数より小さいものである。
【0023】本発明の第5の態様による投射型表示装置
は、前記第1乃至第4のいずれかの態様による投射型表
示装置において、前記保持基材は、所定箇所において前
記基板部材に固定されるとともに、他の箇所においては
前記保持基材及び前記基板部材の熱膨張に関して前記基
板部材の面方向に前記基板部材に対して相対的に移動可
能となるように前記基板部材により支持されることによ
って、前記基板部材に取り付けられたものである。
【0024】前記第1乃至第4の態様においては、保持
基材を基板部材に完全に固定することによって基板部材
に取り付けてもよいが、この場合には、保持基材及び基
板部材がいわゆるバイメタルと同様の動作を行い、保持
基材が温度変化によって基板部材の法線方向にわずかで
はあるが変形してしまい、それに応じて変調光処理光学
系を構成する各光学部材間に相対的な位置変化が生ずる
おそれがある。これに対し、前記第5の態様によれば、
保持基材と基板部材とが、所定箇所において固定される
とともに、他の箇所において基板部材の面方向に相対的
に移動可能に支持されているので、保持基材及び基板部
材がバイメタルとしての動作を行わなくなり、保持基材
が基板部材の法線方向に変形しなくなる。したがって、
前記第5の態様によれば、より一層投射像の画質の劣化
を防止することができる。
【0025】なお、保持基材と基板部材とは、一箇所で
固定することが好ましいが、必要に応じて、一部の比較
的狭い領域内の複数箇所で固定してもよい。
【0026】本発明の第6の態様による投射型表示装置
は、前記第5の態様による投射型表示装置において、前
記変調光処理光学系は各色光を色合成する色合成光学系
を含み、前記所定箇所は前記色合成光学系を構成する光
学部材の近傍の箇所であるものである。
【0027】この第6の態様のように、保持基材と基板
部材とを色合成光学系を構成する光学部材の近傍の箇所
において固定すると、結果的に当該固定箇所が投射光学
系の光軸及び色合成光学系の色合成光の出射光軸の近く
の箇所となるので、投射光学系を基板部材に対して固定
したような場合であっても、基板部材及び保持基材の熱
膨張による寸法変化に起因する投射光学系の光軸と色合
成光学系の色合成光の出射光軸との間のずれが小さくな
り、より一層画質の劣化を防止することができ、好まし
い。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態によ
る投射型表示装置について、図面を参照して説明する。
【0029】(光学的な構成)まず、本実施の形態によ
る投射型表示装置の光学的な構成について、図2を参照
して説明する。
【0030】図2は、本実施の形態による投射型表示装
置の光学的な構成を示す概略斜視図である。本実施の形
態による投射型表示装置は、前述した図1に示す基本構
成にインテグレータ1並びに照明用リレー光学系等を配
置したものである。すなわち、図1は、本実施の形態に
よる投射型表示装置の光学的な構成の基本構成を示す概
略斜視図でもある。したがって、図2において、図1に
示す要素と同一又は対応する要素には同一符号を付して
いる。なお、説明を簡単にするために、図に示すように
互いに直交するX,Y,Z軸を定義する。
【0031】図2では、図1に示す前述した基本構成に
加えて、光源99、インテグレータ1、照明用リレー光
学系、及び投射光学系としての投射レンズ106が示さ
れている。まず、投射レンズ106について説明する。
前記色合成光学系としてのダイクロイックプリズム8を
出射した色合成光(画像形成光)は、投射レンズ106
に入射し、該投射レンズ106にて図示されないスクリ
ーン上に投射される。該投射レンズ106は図示しない
開口絞りを有し、該開口絞りに対してスクリーン側に後
側レンズ群、前記開口絞りに対してダイクロイックプリ
ズム8側に前側レンズ群を有する構造を持っている。本
実施の形態における投射レンズ106は、前側にテレセ
ントリックな光学系である。すなわち、投射レンズ10
6の前記開口絞りによって決定される主光線(当該開口
絞りの中心を通過する光線(軸外の光線も含む))は、
投射レンズ106の前側(スクリーンに対し反対側)に
おいて、光軸と平行になっている。
【0032】光源99は、図示されないランプと凹面鏡
である楕円鏡とから構成されている。該ランプは、前記
楕円鏡の第1焦点の位置に配置されている。前記ランプ
より出射された光源光は、前記楕円鏡の第2焦点の位置
に集光される。本実施の形態では、前記インテグレータ
1は、直方体の透明光学ガラスからなり、インテグレー
タ1の入射端面(光源99に近い側の端面)が前記第2
焦点に位置するように配置されている。したがって、光
源光は、インテグレータ1の当該端面に集光され、イン
テグレータ1内に入射する。インテグレータ1内に入射
した光源光は、該インテグレータ1の内面にて複数回反
射を繰り返した後に、インテグレータ1の入射端面と対
向する反対側の端面から出射される。このインテグレー
タ1の出射端面には、均一な光強度分布を所有する面光
源が形成されることとなる。言い換えると、この出射端
面は、インテグレータ1の内面反射によってその入射端
面の位置に形成される複数の光源の虚像からの光によっ
て重畳的に照明されている。
【0033】図2に示すように、インテグレータ1の出
射端面を出射した光は、−Y方向に進行して、折り曲げ
ミラー2によって光軸の方向を−X方向に変え、照明用
リレー光学系を構成する焦点距離f1の前群照明レンズ
101を経由し、前記色分解光学系であるクロスダイク
ロイックミラー3に入射される。クロスダイクロイック
ミラー3に入射した光は、クロスダイクロイックミラー
3によって、クロスダイクロイックミラー3をそのまま
透過して−X方向に進行するG光と、R光反射ダイクロ
イックミラー3Rにて反射されY方向に進行するR光
と、B光反射ダイクロイックミラー3Bにて反射されて
−Y方向に進行するB光とに色分解される。
【0034】クロスダイクロイックミラー3にて色分解
された各色光のうち、R光及びG光は、それぞれ折り曲
げミラー5R,5Gによって反射されてそれらの光軸方
向をZ方向に変えてZ方向に進行し、照明用リレー光学
系を構成する焦点距離f2のR光用の後群照明レンズ1
02R及び焦点距離f2のG光用の後群照明レンズ10
2Gをそれぞれ経て、偏光ビームスプリッタ6R,6G
にそれぞれ入射する。
【0035】インテグレータ1の出射端面と前群照明レ
ンズ101との間の間隔は当該レンズ101の焦点距離
f1とされており、前記投射レンズ106の開口絞りに
よって決定される主光線はこの間で光軸に対し平行とな
る。すなわち、前群照明レンズ101は、前側(インテ
グレータ1側)にテレセントリックな光学系を構成して
いる。さらに、前群照明レンズ101と後群照明レンズ
102R,102Gとの間の間隔は、それぞれf1+f
2とされている。すなわち、前群照明レンズ101の後
側焦点位置と後群照明レンズ102R,102Gの前側
焦点位置とが合致している。したがって、前記主光線
は、前群照明レンズ101と後群照明レンズ102R,
102Gとの間において瞳位置にて交差し、後群照明レ
ンズ102R,102Gの後側において光軸と平行とな
る。すなわち、後群照明レンズ102R,102Gは、
後側にテレセントリックな光学系を構成している。結
局、前群照明レンズ101と後群照明レンズ102Rと
で構成されるR光用のリレー光学系及び前群照明レンズ
101と後群照明レンズ102Gとで構成されるG光用
のリレー光学系は、それぞれ前側及び後側にテレセント
リックな光学系を構成している。
【0036】後群照明レンズ102R,102Gを経由
して偏光ビームスプリッタ6R,6Gに入射したR光、
G光のうちの偏光ビームスプリッタ6R,6Gを透過し
たP偏光光はライトバルブ7R,7Gにそれぞれ達する
が、後群照明レンズ102R,102Gとライトバルブ
7R,7Gとの間の間隔はそれぞれ各照明レンズ102
R,102Gの焦点距離f2に設定されている。
【0037】以上説明した前群照明レンズ101と後群
照明レンズ102Rとで構成されるR光用のリレー光学
系及び前群照明レンズ101と後群照明レンズ102G
とで構成されるG光用のリレー光学系により、偏光ビー
ムスプリッタ6R,6G及びライトバルブ7R,7Gは
前記主光線がテレセントリック性を有する位置に配置さ
れていることになる。さらに、当該R光用及びG光用の
リレー光学系によって、インテグレータ1の出射端面
(インテグレータ1が形成する面光源)のR光及びG光
による像が、液晶ライトバルブ7R,7G上にそれぞれ
結像される。すなわち、当該R光用及びG光用のリレー
光学系により、ライトバルブ7R,7Gに対してそれぞ
れR光、G光による臨界照明が達成される。なお、本実
施の形態では、インテグレータ1の出射端面の像は、前
述したリレー光学系を構成する前群照明レンズ101の
焦点距離f1と後群照明レンズ102R,102Gの焦
点距離f2とによって決定される倍率で拡大されて、ラ
イトバルブ7R,7G上にそれぞれ結像されることとな
る。このため、インテグレータ1の端面形状は、効率の
良い照明達成のために、ライトバルブ7R,7Gの画像
表示面の形状を比例縮小した形状に形成しておくことが
好ましい。
【0038】さて、色分解光学系としてのクロスダイク
ロイックミラー3によって色分解されて−Y方向出射し
たB光は、焦点距離f3のB光用の後群照明レンズ10
3Bを経て、折り曲げミラー4Bにて光軸の方向をXY
平面と平行な方向に変え、B光用の第2のリレー光学系
を構成する焦点距離f4の前群照明レンズ104Bを経
由し、折り曲げミラー5Bにて光軸をZ方向に変え、前
記B光用の第2のリレー光学系を構成する焦点距離f5
の後群照明レンズ105Bを経て偏光ビームスプリッタ
6Bに入射する。そして、偏光ビームスプリッタ6Bに
入射したB光のうちの当該偏光ビームスプリッタ6Bの
偏光分離部を透過したP偏光光のみがライトバルブ7B
に入射する。後群照明レンズ103Bは、R光用のリレ
ー光学系の一部及びG光用のリレー光学系の一部として
兼用する前群照明レンズ101と共に、B光用の第1の
リレー光学系を構成している。前群照明レンズ101と
後群照明レンズ103Bと間の間隔はf1+f3とされ
ている。すなわち、前群照明レンズ101の後側焦点位
置と後群照明レンズ103Bの前側焦点位置とが合致し
ている。したがって、インテグレータ1の出射端面のB
光による1次像が、前記焦点距離f1,f3で決定され
る大きさで、後群照明レンズ103Bの出射側における
該レンズ103Bから距離f3の位置に形成される。B
光用の第2のリレー光学系を構成する前群照明レンズ1
04B及び後群照明レンズ105B間の間隔は、f4+
f5とされている。すなわち、前群照明レンズ104B
の後側焦点位置と後群照明レンズ105Bの前側焦点位
置とが合致している。また、後群照明レンズ105Bと
ライトバルブ7Bとの間の間隔は、f5とされている。
したがって、インテグレータ1の出射端面のB光による
前記1次像の像(2次像)が、B光用の第2の照明リレ
ーレンズを構成する照明レンズ104B,105Bによ
って、ライトバルブ7B上に結像されることになる。す
なわち、ライトバルブ7Bは、B光によって臨界照明さ
れることになる。また、前述したB光用の第1及び第2
のリレー光学系によって、照明レンズ103Bと照明レ
ンズ104Bとの間及び照明レンズ105Bとライトバ
ルブ7Bとの間において、前記主光線は光軸と平行とな
る。したがって、前述したB光用の第1及び第2のリレ
ー光学系によって、偏光ビームスプリッタ6B及びライ
トバルブ7Bは、前記主光線がテレセントリック性を有
する位置に配置されていることになる。
【0039】本実施の形態では、ライトバルブ7R,7
G,7Bとして電気書き込み式反射型ライトバルブが用
いられている。電気書き込み式反射型ライトバルブは、
基本的に、各色信号により電気的に選択した箇所の反射
出射光の偏光方向を入射光とは異なる偏光方向に変換さ
せるとともに、選択していない箇所の反射出射光の偏光
方向を入射光と同じ偏光方向のままとする機能を有す
る。ライトバルブ7R,7G,7Bを出射した各色信号
により変調された変調光には、電気的に選択された箇所
のS偏光光と選択されていない箇所のP偏光光とが混ざ
っている。各色の変調光のうちのS偏光光のみが偏光ビ
ームスプリッタ6R,6G,6Bの偏光分離部にてそれ
ぞれ反射されて色合成光学系としてのダイクロイックプ
リズム8へ向けて進行し(つまり、検光され)、各色の
変調光のうちのP偏光光は偏光ビームスプリッタ6R,
6G,6Bを透過して−Z方向に廃棄される。すなわ
ち、各色の変調光は、偏光ビームスプリッタ6R,6
G,6Bの偏光分離部によってそれぞれ検光される。R
光検光光は−Y方向に、G光検光光はX方向に、B光検
光光はXY平面に平行でX、Y方向と異なる方向に、そ
れぞれ各偏光ビームスプリッタ6R,6G,6Bの偏光
分離部によって反射され、色合成光学系を構成するダイ
クロイックプリズム8に入射される。
【0040】ここで、図3を参照して、ダイクロイック
プリズム8について説明する。図3は、図2中の要素6
R,6G,6B,7R,7G,7B,8を−Z方向に見
たXY平面図である。このダイクロイックプリズム8
は、3個のそれぞれ異なる形状の三角プリズム部材8−
1,8−2,8−3を有している。部材8−1はXY断
面形状が直角2等辺三角形状である三角柱であり、部材
8−2はXY断面形状が鋭角三角形状(内角は図3中に
示されているように45度、α,βである。)の三角柱
であり、部材8−3はXY断面形状が鈍角三角形(2つ
の鋭角の内角のうち部材8−2の内角α側の内角はγで
ある)の三角柱である。本実施の形態では、前記角αと
前記角γとの和が直角になるという条件の下で、前記各
α,β,γは任意に定めることができる。本実施の形態
では、ダイクロイックプリズム8は、前記部材8−1,
8−2,8−3を、ダイクロイック膜8G,8Bを挟ん
で貼り合わせることによって組み合わせて構成されてい
る。すなわち、本実施の形態では、G光反射ダイクロイ
ック膜8Gが予め形成された部材8−1の2つの45度
の頂角を両有する斜面と、部材8−2の頂角β及び頂角
45度を両有する斜面とが、接着剤で貼り合わされてい
る。また、B光反射ダイクロイック膜8Bが予め形成さ
れた部材8−2の頂角α及び頂角βを両有する斜面と、
部材8−3の頂角γ及び鈍角の頂角を両有する斜面と
が、接着剤で貼り合わされている。以上の構成により、
各部材8−1,8−2,8−3を貼り合わせた後に、ダ
イクロイックプリズム8を構成する部材8−1の面8−
1−bと部材8−2の面8−2−aとは互いに平行とな
り、部材8−1の面8−1−aと部材8−3の面8−3
−bとは互いに平行となり、かつ、面8−1−b,8−
2−aと面8−1−a,8−3−bとは直角になる。
【0041】偏光ビームスプリッタ6Rから−Y方向に
出射されたR光検光光は、ダイクロイックプリズム8を
構成する部材8−1の面8−1−aに垂直に入射され、
ダイクロイック膜8G,8Bを透過して、部材8−3の
面8−3−bと垂直に(すなわち、Y方向に)当該ダイ
クロイックプリズム8から出射される。
【0042】偏光ビームスプリッタ6GからX方向に出
射されたG光検光光は、ダイクロイックプリズム8を構
成する部材8−2の面8−2−aに垂直に入射され、G
光反射ダイクロイック膜8Gにて反射されて、その光軸
を−Y方向に変え、ダイクロイック膜8Bを透過して部
材8−3の面8−3−bから当該面8−3−bと垂直に
(すなわち、Y方向に)当該ダイクロイックプリズム8
から出射される。
【0043】偏光ビームスプリッタ7Bから出射された
B光検光光は、前記ダイクロイックプリズム8を構成す
る部材8−3の面8−3−aに垂直に入射し、面8−3
−b面にて内面全反射を受け、次にB光反射ダイクロイ
ック膜8bにて反射され、部材8−3の面8−3−bと
垂直に(すなわち、Y方向に)当該面8−3−bから出
射される。
【0044】以上が色合成光学系としてのダイクロイッ
クプリズム8の説明であるが、前記角度α,β,γ及び
部材8−3の形状は、前述した条件を満たすように、更
にB光が内面全反射の条件を満たすように、更にダイク
ロイックプリズム8を出射するR光、G光及びB光の出
射光軸が互いに一致して面8−3−bと垂直になるよう
に、プリズム部材8−1,8−2,8−3の屈折率に鑑
みて決定される。なお、各色光用ライトバルブ7R,7
G,7Bから偏光ビームスプリッタ6R,6G,6Bを
経てダイクロイックプリズム8を出射するまで、各色光
とも光路長が同じになるように設定されている。各色光
用ライトバルブ7R,7G,7Bとスクリーン上の投射
像は投射レンズ106に関して共役の関係にあるからで
ある。
【0045】以上により、各色光用ライトバルブ7R,
7G,7Bにて変調を受けて偏光ビームスプリッタ6
R,6G,6Bにて検光された各色光の検光光は、ダイ
クロイックプリズム8にて色合成され、当該合成光(画
像形成光)は、ダイクロイックプリズム8から−Y方向
に出射されることになる。そして、ダイクロイックプリ
ズム8から出射された合成光は、投射レンズ106に入
射され、スクリーン(図示せず)上にフルカラーの投射
像として投射される。
【0046】前述したように投射レンズ106は前側に
は前記主光線がテレセントリックな特性を有し、さら
に、各色光用リレー光学系の後群照明レンズ102R,
102G,105Bより後側において前記主光線がテレ
セントリックな特性を有することから、各色ライトバル
ブ7R,7G,7Bから偏光ビームスプリッタ6R,6
G,6B及びダイクロイックプリズム8を経て投射レン
ズ106に至るまで、前記主光線はテレセントリックな
特性を有することが担保される。
【0047】以上の説明からわかるように、本実施の形
態では、ロッドインテグレータ1、クロスダイクロイッ
クミラー3、折り曲げミラー2,5R,5G,5B,4
B、照明レンズ101,102R,102G,103
B,104B,105Bが、光源からの光をR光、G
光、B光に色分解して、当該各色光を前記第1、第2及
び第3のライトバルブにそれぞれ導く照明光学系を構成
し、これらが2階層空間のうちの第1階層空間に配置さ
れている。また、偏光ビームスプリッタ6R,6G,6
B及び色合成用ダイクロイックプリズム8が、ライトバ
ルブ7R,7G,7Bからそれぞれ出射された各色光の
変調光に基づいて色合成された画像形成光を得る変調光
処理光学系を構成し、これらは、投射レンズ106とと
もに、前記2階層空間のうちの第2階層空間に配置され
ている。前記照明光学系が1階部分を構成し、前記変調
光処理光学系及び投射レンズ106が2階部分を構成し
ている。
【0048】(組立上の構成)次に、本実施の形態によ
る投射型表示装置の組立上の構成、すなわち、図2に示
す各光学部材の組立上の構成について、図4乃至図10
を参照して説明する。
【0049】図4は、本実施の形態による投射型表示装
置の2階部分の前記光学部材(前述した投射レンズ10
6、色合成光学系を構成するダイクロイックプリズム
8、偏光ビームスプリッタ6R,6B,6G及びライト
バルブ7R,7B,7G)の組立状態を示す概略斜視図
である。図4中のX,Y,Z軸は、図1中のX,Y,Z
軸に対応している。なお、ライトバルブ7R,7B,7
Gの組立状態については、図8を参照して後述するの
で、図4には示されていない。
【0050】図4において、基板部材201は、いわば
2階部分の床に当たる部材であり、本実施の形態では、
ガラス繊維含有ポリカーボネート(PC)樹脂にて形成
されている。軽量化と強度を考慮したからである。もっ
とも、基板部材201の材料は、ガラス繊維入りのポリ
カーボネート樹脂に限定されるものではなく、例えば、
アルミニウム合金系材料等を用いてもよい。この基板部
材201の端部には、投射レンズ106を取り付けるた
め投射レンズ取り付け部材203がネジ止めによって取
り付けられている。基板部材201上には、前記ダイク
ロイックプリズム8、偏光ビームスプリッタ7R,7
B,7G、並びにライトバルブ6R,6B,6Gを保持
するための鉄系の圧延一般鋼板(SPC)材にて作製さ
れた保持基材202が取り付けられている。該保持基材
202の所定箇所には、前記変調光処理光学系を構成す
る光学部材であるダイクロイックプリズム8及び偏光ビ
ームスプリッタ6R,6B,6Gが固定配置されてい
る。本実施の形態においては、基板部材201は前記の
ようにガラス繊維入りPC樹脂から構成され、保持基材
202は鉄系の板材(SPC)を使用しているために、
基板部材201は保持基材202と比べてはるかに線膨
張係数が大きくて密度が小さいこととなる。
【0051】図5は、前記基板部材201を図4と同じ
方向から眺めた斜視図である。基板部材201には、下
部からの偏光ビームスプリッタ6R,6G,6Bへの各
入射光(各色光)を通過させる開口部207−1,20
7−2,207−3が形成されている。開口部207−
1,207−2,207−3は、図10を参照して後述
するように、前記リレー光学系の後群照明レンズ102
R,102G,105Bの保持を兼ねている。また、基
板部材201上には、前記保持基材202を取り付ける
ための突起部材204−1,204−2,204−3,
204−4,204−5,204−6,204−7,2
04−8が突設されている。本実施の形態においては、
これらの突起部材204−1〜204−8は、ガラス繊
維含有PC樹脂にて作製された円柱部材からなり、その
下端面を基板部材201の所定箇所に接着剤にて接着固
定することによって設けられている。図面には示してい
ないが、各突起部材204−1〜204−8の上端面に
は、図7を参照して後述するような方法で保持基材20
2を取り付けるための所定深さの穴部が形成されてい
る。なお、突起部材204−1,204−2,204−
3の高さは他の突起部材204−4,204−5,20
4−6,204−7,204−8の高さより低くなって
いる。これは、保持基材202が、突起部材204−
1,204−2,204−3に対応する箇所が他の箇所
よりも低くなっている構造を有するからである(後述の
図6参照)。
【0052】さらに、基板部材201には、投射レンズ
取り付け部材203を固定するための穴部205−1,
205−2と、投射型表示装置としての脚部取り付け用
の穴部206−1,206−2,206−3,206−
4並びに光源ボックス取り付け用の穴部208−1,2
08−2が形成されている。
【0053】次に、保持基材202について説明する。
前記図4と同じ角度から眺めた保持基材202の斜視図
を図6に示す。当該保持基材202は、表面処理された
圧延鋼板SPC材を所定形状にプレス抜きし、所定箇所
を折り曲げ加工して形成したものである。保持基材20
2は、配置する光学部材に応じて4箇所に分けて考える
ことができる。これらの4箇所は、図6に示すように、
偏光ビームスプリッタ6Rを配置する箇所202R、偏
光ビームスプリッタ6Gを配置する箇所202G、偏光
ビームスプリッタ6Bを配置する箇所202B、それに
加え、ダイクロイックプリズム8を配置する箇所202
Dである。本実施の形態では、偏光ビームスプリッタ6
R,6G,6Bの高さは全て同じであるが、ダイクロイ
ックプリズム8の高さはこれらよりやや高い。そこで、
これらの光学部材6R,6G,6B,8を保持基材20
2上に配置した際に、光軸をこれらの光学部材6R,6
G,6B,8の中心部に合わせるために、ダイクロイッ
クプリズム8の配置個所202Dは、偏光ビームスプリ
ッタ配置6R,6G,6Bの配置個所202R,202
G,202Bより低くする必要がある。そのために、各
箇所202R,202G,202Bの連結部分にそれぞ
れ折り曲げ部を構成して、当該高さ調整を実施してい
る。
【0054】前記偏光ビームスプリッタ配置用の箇所2
02R,202G,202Bは、略中央部に偏光ビーム
スプリッタ6R,6G,6Bよりやや小さい四角形の開
口部210R,210G,210Bをそれぞれ有する。
これは、色分解用のダイクロイックミラー3により色分
解された各色光が照明レンズ102R,102G,10
5Bを経て下方から偏光ビームスプリッタ6R,6G,
6Bに入射するのを担保するためである。
【0055】偏光ビームスプリッタ6Rの配置箇所20
2Rには、偏光ビームスプリッタ6Rを当該箇所202
Rに保持するために、保持部分として、設置面に対し垂
直に起立した起立片211R−1,211R−2,21
1R−3,211R−4,211R−5,211R−
6,211R−7が板金加工にて曲げられることによっ
て構成されている。これらのうち起立片211R−1,
211R−3,211R−4には、内側に凸のエンボス
部Aがそれぞれ構成されている。偏光ビームスプリッタ
6Rを各エンボス部Aに当接させて、偏光ビームスプリ
ッタ6Rを接着剤にて固定させるためである。
【0056】さらに、前記配置箇所202Rには、偏光
ビームスプリッタ6Rの取り付け面から延長された平面
にて、張り出し部212R−1,212R−2,212
R−3が構成されている。張り出し部212R−1,2
12R−2にはそれぞれネジ穴部Bと通常の穴部Cが構
成され、張り出し部212R−3にはネジ穴部Bが構成
されている。張り出し部212R−1,212R−2の
各穴部Cは、図5中の基板部材201上に突設された突
起部材204−4,204−5の上端面に形成された前
記穴部に対応する位置にそれぞれ形成されており、図7
を参照して後述する方法にて保持基材202を基板部材
201上に取り付けるために使用される。張り出し部2
12R−1,212R−2,212R−3の各ネジ穴部
Bは、図8を参照して後述する方法にてライトバルブ取
り付け部材を固定するために使用される。
【0057】偏光ビームスプリッタ6Gの配置箇所20
2Gには、偏光ビームスプリッタ6Gを当該箇所202
Rに保持するために、保持部分として、設置面に対し垂
直に起立した起立片211G−1,211G−2,21
1G−3,211G−4,211G−5,211G−
6,211G−7が板金加工にて曲げられることによっ
て構成されている。これらのうち起立片211G−1,
211G−3,211G−4には、内側に凸のエンボス
部Aがそれぞれ構成されている。偏光ビームスプリッタ
6Gを各エンボス部Aに当接させて、偏光ビームスプリ
ッタ6Gを接着剤にて固定させるためである。
【0058】さらに、前記配置箇所202Gには、偏光
ビームスプリッタ6Gの取り付け面から延長された平面
にて、張り出し部212G−1,212G−2,212
G−3が構成されている。張り出し部212G−1,2
12G−2にはそれぞれネジ穴部Bと通常の穴部Cが構
成され、張り出し部212G−3にはネジ穴部Bが構成
されている。張り出し部212G−1,212G−2の
各穴部Cは、図5中の基板部材201上に突設された突
起部材204−7,204−6の上端面に形成された前
記穴部に対応する位置にそれぞれ形成されており、図7
を参照して後述する方法にて保持基材202を基板部材
201上に取り付けるために使用される。張り出し部2
12G−1,212G−2,212G−3の各ネジ穴部
Bは、図8を参照して後述する方法にてライトバルブ取
り付け部材を固定するために使用される。
【0059】偏光ビームスプリッタ6Bの配置箇所20
2Bには、偏光ビームスプリッタ6Bを当該箇所202
Bに保持するために、保持部分として、設置面に対し垂
直に起立した起立片211B−1,211B−2,21
1B−3,211B−4,211B−5,211B−
6,211B−7が板金加工にて曲げられることによっ
て構成されている。これらのうち起立片211B−2,
211B−3,211B−4には、内側に凸のエンボス
部Aがそれぞれ構成されている。偏光ビームスプリッタ
6Bを各エンボス部Aに当接させて、接着剤にて固定さ
せるためである。
【0060】さらに、前記配置箇所202Bには、偏光
ビームスプリッタ6Bの取り付け面から延長された平面
にて、張り出し部212B−1,212B−2,212
B−3が構成されている。張り出し部212G−3には
ネジ穴部Bと通常の穴部Cが構成され、張り出し部21
2B−1,212B−2にはそれぞれネジ穴部Bが構成
されている。張り出し部212B−3の穴部Cは、図5
中の基板部材201上に突設された突起部材204−8
の上端面に形成された前記穴部に対応する位置に形成さ
れており、図7を参照して後述する方法にて保持基材2
02を基板部材201上に取り付けるために使用され
る。張り出し部212B−1,212B−2,212B
−3の各ネジ穴部Bは、図8を参照して後述する方法に
てライトバルブ取り付け部材を固定するために使用され
る。
【0061】ダイクロイックプリズム8の配置箇所20
2Dには、ダイクロイックプリズム8を当該箇所202
Dに保持するために、保持部分として、設置面に対し垂
直に起立した起立片211D−1,211D−2,21
1D−3,211D−4,211D−5,211D−6
が板金加工にて曲げられることによって構成されてい
る。これらのうち起立片211D−1,211D−2,
211D−3には、内側に凸のエンボス部Aがそれぞれ
構成されている。ダイクロイックプリズム8を各エンボ
ス部Aに当て、接着剤にて固定させるためである。
【0062】さらに、前記配置箇所202Dには、ダイ
クロイックプリズム8の取り付け面から延長された平面
にて、張り出し部212D−1,212D−2,212
D−3が構成されている。張り出し部212D−1,2
12D−2,212D−3にはそれぞれ穴部Cが構成さ
れている。これらの穴部Cは、図5中の基板部材201
上に突設された突起部材204−2,204−3,20
4−1の上端面に形成された前記穴部に対応する位置に
形成されており、図7を参照して後述する方法にて保持
基材202を基板部材201上に取り付けるために使用
される。
【0063】ここで、保持基材202と基板部材201
との間の取り付け方法について説明する。
【0064】前述したように、基板部材201上には、
保持基材202を取り付けるための突起部材204−1
〜204−8が突設されている(図5参照)。また、前
述したように、保持基材202には、当該保持基材20
2を基板部材201上に取り付けるための張り出し部2
12D−3,212D−1,212D−2,212R−
1,212R−2,212G−2,212G−1,21
2B−3が、それぞれ前記突起部材204−1〜204
−8に対応して構成されている。これらの突起部材20
4−1〜204−8が対応する張り出し部にそれぞれ取
り付けられることによって、基板部材201上に保持基
材202が取り付けられる。
【0065】この取り付け方法について、図7を参照し
て説明する。
【0066】本実施の形態では、基板部材201の突起
部材204−1と保持基材202の張り出し部212D
−3との間の取り付け方法と、基板部材201の他の突
起部材と保持基材202の他の張り出し部との間の取り
付け方法とは、以下に説明するように本質的に異なる。
【0067】基板部材201の突起部材204−1と張
り出し部212D−3との間の取り付け状態を示す断面
図を図7(a)に示す。前述のように基板部材201上
に突設された突起部材204−1にはその上端面より穴
部が所定の深さ形成されているが、この突起部材204
−1の穴部は、張り出し部212D−3の穴部Cを挿通
して螺着されるネジ300の径よりやや小さい径にて形
成されている。突起部材204−1の穴部には雌ネジは
形成されていないが、基板部材201がガラス繊維入り
ポリカーボネート樹脂からなっているために比較的柔ら
かく、前もって当該穴部に雌ネジを形成しておく必要は
なく、張り出し部212D−3の穴部を挿通させてネジ
300を当該穴部に螺着させることにより当該張り出し
部212D−3と基板部材210の突起部材201−1
とを固定させることが可能である。勿論、前もって突起
部材201−1に雌ネジを形成しておいてもよい。図7
(a)に示すように、ネジ300の頭部と突起部材20
1−1とが張り出し部212D−3を完全に挟みつけて
おり、この箇所において、基板部材210と保持基材2
02との間が固定されている。
【0068】基板部材201上の他の各張り出し部と当
該張り出し部に対応する突起部材との取り付け方法は、
いずれも全く同じである。それらの代表例として、基板
部材201の突起部材204−3と張り出し部212D
−2との間の取り付け状態を示す断面図を図7(b)に
示す。この場合は、突起部材204−3にはその上端面
より穴部が前もって所定の深さ形成されるとともに、ネ
ジ300を用いて突起部材208−1と張り出し部21
2D−2との間の取り付けが行われる点で、前述した図
7(a)の場合と同じであるが、補助部材220を介在
させてネジ止めする点で図7(a)の場合と本質的に異
なる。すなわち、図7(b)に示す場合には、張り出し
部212D−2と突起部材204−3とを位置合わせし
て両者の穴部を略同じ位置に配置し、基板部材201と
同じ材質から形成された補助部材220(もっとも、そ
の材料は特に限定されるものではない。)を介在させ
て、ネジ300を突起部材204−3に螺着させてい
る。補助部材220は、円筒部分220aと、該円筒部
分220aの上端の側方に形成されたフランジ部分22
0bとから構成されている。円筒部分220aの下端か
らフランジ部分220bの下面までの高さは張り出し部
212D−2の厚さより若干大きくされ、ネジ300の
螺着後にフランジ部分220bの下面と張り出し部21
2D−2の上面との間に、例えば約0.1mm程度の隙
間が形成されるようになっている。これにより、ネジ3
00と、突起部材204−3すなわち基板部材201と
は補助部材220を介して固定され、張り出し部212
D−2は突起部材204−3及び補助部材220により
支持されるが、突起部材204−3すなわち基板部材2
01と張り出し部212D−2とは固定されことはな
く、両者は基板部材201の面方向(図7(b)の左右
方向を含む紙面と垂直な面の方向、すなわち、XY平面
と平行な方向)には相対的に移動可能となっている。す
なわち、環境温度が変化して、基板部材201の熱線膨
張係数と保持基材202の線膨張係数との違いにより両
者の膨張の大きさが異なる場合に、両者が互いに基板部
材201の面方向に自らの線膨張係数に応じて動くこと
が担保される。
【0069】このように、本実施の形態では、保持基材
202は、突起部材204−1の箇所のみで基板部材2
01と固定され、他の箇所(突起部材204−2〜20
4−8)においては保持基材202及び基板部材201
の熱膨張に関して基板部材201の面方向に基板部材2
01に対して相対的に移動可能となるように基板部材2
01により支持されることによって、基板部材201上
に取り付けられている。
【0070】次に、ライトバルブ7R,7G,7Bの固
定、組立について、図8を参照して説明する。図8は、
図4における偏光ビームスプリッタ6Rとライトバルブ
7Rとの組立法に係る分解斜視図を示す。他の偏光ビー
ムスプリッタ6G,6B並びにライトバルブ7G,7B
の固定、保持方法は同様であるために、その図示及び説
明は省略する。
【0071】前述したように、保持基材202の偏光ビ
ームスプリッタ6Rの配置箇所202Rに偏光ビームス
プリッタ6Rを配置し、偏光ビームスプリッタ6Rの側
面を起立片211R−1,211R−3,211R−4
の各エンボス部Aに当接させて、偏光ビームスプリッタ
6Rの側面と起立片211R−1,211R−3,21
1R−4との間に接着剤を充填することにより配置個所
202Rに固定する。
【0072】ライトバルブ取り付け部材221Rは3本
の脚部を有し、それらの脚部の先端部は直角に曲げられ
て張り出し部212R−1,212R−2,212R−
3とそれぞれ重なるように構成されている。各脚部の先
端部には、張り出し部212R−1,212R−2,2
12R−3のネジ穴部Bと対応する位置に穴部Dが形成
されている。ライトバルブ取り付け部材221Rは、各
脚部の先端部の穴部Dにネジ310を挿通して対応する
張り出し部のネジ穴部Bに螺着することによって、偏光
ビームスプリッタ6Rの配置箇所202Rに取り付けら
れる。図8に示すように、ライトバルブ取り付け部材2
21Rの高さは偏光ビームスプリッタ6より高くなって
おり、ライトバルブ取り付け部材221Rは、偏光ビー
ムスプリッタ6Rを上部より包み重ねる形で取り付けら
れることとなる。ライトバルブ取り付け部材221Rに
おける偏光ビームスプリッタ6Rの上部と近接する箇所
には、偏光ビームスプリッタ6を下部より透過するR光
が上部へ通過するとともにライトバルブ6Rからの出射
光が偏光ビームスプリッタ6へ通過するための開口部2
21R−1を有する。なお、ライトバルブ取り付け部材
221Rは、圧延鋼板SPC材にて形成され、その表面
を半田メッキしたものである。
【0073】ライトバルブ7Rは、その四隅近傍に4個
の穴部Eを有している。ライトバルブ7Rは、ネジ32
0を当該穴部Eを挿通させて、半田メッキされた前記S
PC材にて枠状に構成されたレジストレーション調整取
り付け部材222Rのネジ穴部Fに螺着することによ
り、レジストレーション調整取り付け部材222Rと固
定される。なお、図8中、7R−1は画像信号を供給す
るためのライトバルブ7Rのフラットケーブルである。
その後、図8に示すようにライトバルブ取り付け部材2
21Rの上部に前もって置かれた半田321によって、
ライトバルブ取り付け部材221Rの上部とレジストレ
ーション調整取り付け部材222Rの下部との間におい
てレジストレーション調整(画素の位置合わせ)を実施
しつつ半田付けすることにより、レジストレーション調
整取り付け部材222Rとライトバルブ取り付け部材2
21Rとを固定する。
【0074】G光用の偏光ビームスプリッタ6G及びラ
イトバルブ7G並びにB光用の偏光ビームスプリッタ6
B及びライトバルブ7Bも、前述したR光用の偏光ビー
ムスプリッタ6R及びライトバルブ7Rの場合と同様
に、図示しないライトバルブ取り付け部材及びレジスト
レーション調整取り付け部材にて、レジストレーション
調整及び固定が行われる。
【0075】以上は、変調光処理光学系及び各色用ライ
トバルブ7R,7G,7Bの組立に関する説明であっ
た。以下に、前記照明光学系の組立について説明する。
【0076】本実施の形態においては、前記照明光学系
を構成する光学部材を全て前記基板部材201に対して
固定して基板部材201の下部にぶら下げる構成が採用
されている。
【0077】図9は、前記照明光学系の組立状態を示す
斜視図である。図9中の点線は、基板部材201の下面
の概略の外形線である。光源99はボックス399内に
配置され、ボックス399の当該光源99の背面に相対
する背面に図示しないボルトにて固定される。当該ボッ
クス399は、内部に光源99を配置した状態にて、基
板部材201の穴部208−1,208−2を使用し
て、ネジ330にて当該基板部材201に固定される。
本実施の形態においては、光源99から出射された光源
光は、一旦X方向に進行して、折り曲げミラー11にて
光軸を−Y方向に変えることとされている。このように
光軸を折り曲げる構成とすることにより、装置全体の大
きさをより小さくするためである。なお、前述した図2
においては、折り曲げミラー11は省略されている。折
り曲げミラー11は、基板部材201と同様な材料から
構成された保持部材311を用いて、基板部材201か
らぶら下がった構成にて配置される。保持部材311
は、その下部に折り曲げミラー11の上部を嵌合させる
溝部を長さ方向に有し、当該溝部に折り曲げミラー11
の上部を嵌合して接着剤にて固着されている。なお、図
9において、保持部材311の上面の斜線部分は、基板
部材201との接着面を示している。
【0078】折り曲げミラー311にて折り曲げられた
光源光は、光源99の楕円鏡の遠い方の焦点にその端部
を配置したインテグレータ1に入射される。インテグレ
ータ1は所定の光軸位置に、保持部材301を用いて基
板部材201に対して固定される。保持部材301は、
インテグレータ1を嵌合させる溝部を下端部にY方向に
有し、当該溝部に嵌合させたインテグレータ1を接着剤
にて固着させて固定する。なお、保持部材301の上部
の斜線面(図9において斜線を付した面)は基板部材2
01への接着部分を示し、当該部分を接着剤にて接着固
着することにより、インテグレータ1を所定箇所に配置
する。
【0079】インテグレータ1の前記入射端面と相対す
る出射端面から出射した光は、−Y方向に進行し、折り
曲げミラー2にて進行方向を−X方向に変える。折り曲
げミラー2は、前記保持部材311と同様に構成された
保持部材302によって保持され、当該部材302の上
部の斜線面を基板部材201に接着剤にて固着固定する
ことにより、所定箇所に配置される。
【0080】折り曲げミラー302にて反射されて−X
方向に進行した光は、前群照明レンズ101を経由し
て、色分解光学系を構成するクロスダイクロイックミラ
ー3に入射する。前群照明レンズ101は、当該レンズ
101の上部が嵌合される溝部をその下部に有する保持
部材401によって当該溝部とレンズ401とを嵌合さ
せて接着剤にて固着するとともに、当該保持部材401
の上部の斜線面を基板部材201に接着して固着させる
ことにより、所定位置に配置される。
【0081】クロスダイクロイックミラー3は、下部に
十字の溝部が所定の深さ形成された円柱部材からなるダ
イクロイックミラー保持部材303の当該溝部に、ダイ
クロイックミラー3の中央上部を嵌合して接着剤にて固
着させるとともに、当該保持部材303の上部の斜線部
分を基板部材201に接着して固着させることにより、
所定箇所に配置されている。
【0082】ダイクロイックミラー3にて色分解された
G光は−X方向に、R光はY方向に、B光は−Y方向に
それぞれ進行する。G光及びR光はそれぞれ折り曲げミ
ラー5G,5Rにて光軸をZ方向に変える。折り曲げミ
ラー5G,5Rはそれぞれ保持部材305G,305R
によって所定位置に固定されている。当該保持部材30
5G,305Rは折り曲げミラー5G,5Rの先端部が
嵌合される斜めに形成された溝部を有しており、保持部
材305G,305Rの当該溝部に折り曲げミラー5
R,5Gの先端部を嵌合して接着剤にて固着し、さらに
保持部材305G,305Rの上部の斜線面をそれぞれ
基板部材201に接着して固着させることにより、当該
折り曲げミラー305G,305Rが所定位置に配置さ
れている。折り曲げミラー5G,5Rによって光軸を変
えて、Z方向に進行したG光及びR光は、図10に示す
ように基板部材201の開口部207−2,207−1
に配置された後群照明レンズ102G,102Rをそれ
ぞれ経由して、偏光ビームスプリッタ6G,偏光ビーム
スプリッタ6RにZ方向にそれぞれ入射する。図10
は、基板部材201の開口部207−1,207−2へ
の後群照明レンズ102R,102Gの組立状態を示す
断面図である。開口部207−2,207−1は、基板
部材201の上部からの開口穴径に対して下部からの開
口穴径はやや大きく形成されており、後群照明レンズ1
02R,102Gが下から嵌め込まれる構成となってい
る。そして、開口部207−2,207−1の上部穴と
下部穴との間の段差部分とレンズ102G,102Rの
周辺部とが、接着剤にて接着して固定され、後群照明レ
ンズ102G,102Rが所定位置に配置されている。
【0083】クロスダイクロイックミラー3にて反射さ
れて−Y方向に進行したB光は、B光用の後群照明レン
ズ103B及び折り曲げミラー4Bを経由して、第2の
リレー光学系を構成する前群照明レンズ104Bを更に
経由し、折り曲げミラー5Bにて光軸をZ方向に変えて
進行し、基板部材201の開口部207−3に図10に
示す方法にて固定保持された前記第2のリレー光学系の
後群照明レンズ105Bを経由して、偏光ビームスプリ
ッタ6BにZ方向に入射する。
【0084】なお、照明レンズ104B,105Bは、
前記前群照明レンズ101と同じ方法にて、保持部材4
04B,403Bによって基板部材201にそれぞれ固
定されることにより、それぞれ所定位置に配置される。
折り曲げミラー4Bは、前記折り曲げミラー2と同様な
方法で、保持部材302によって基板部材304Bに固
定されることにより、所定位置に配置される。折り曲げ
ミラー5Bは、前記折り曲げミラー5G,5Rと同様な
方法で、保持部材305Bによって基板部材201に固
定されることにより、所定位置に配置される。
【0085】本実施の形態では、以上のような構成を採
用することにより、色分解光学系としてのクロスダイク
ロイックミラー3を含む照明光学系、及び光源99が、
基板部材201に対して固定されて基板部材201の下
部にぶら下げられている。
【0086】以上説明したように、本実施の形態では、
従来のように変調光処理光学系を構成する光学部材が基
板部材に対してそれぞれ固定されるのではなく、変調光
処理光学系の全体が、基板部材201上に取り付けられ
た1つの保持基材202に対して固定されている。した
がって、保持基材202の材料として熱線膨張係数の小
さい材料である圧延鋼板SPC材が用いられているの
で、基板部材201の材料として熱線膨張係数の大きい
材料であるガラス繊維含有PC樹脂が用いられているに
もかかわらず、変調光処理光学系を構成する各光学部材
6R,6G,6B,8間の相対的な位置変化は小さくな
る。一方、本実施の形態では、光源、照明光学系及び投
射光学系を構成する光学部材は、熱線膨張係数の大きい
材料からなる基板部材201に対して固定されているの
で、これらの光学部材間の相対的な位置変化及びこれら
の光学部材の変調光処理光学系に対する相対的な位置変
化は比較的大きくなる。しかし、温度変化による光学部
材の位置変化に起因する投射像の画質の劣化は、変調光
処理光学系では敏感であるに対して他の光学系では鈍感
であり、変調光処理光学系に比して照明光学系等の位置
変化に対する許容度は十分に大きい。したがって、本実
施の形態によれば、前述したように環境温度の変化によ
る変調光処理光学系を構成する光学部材間の位置変化が
小さいので、たとえ照明光学系等の位置変化が大きくて
も、投射像の画質の劣化を防止することができる。
【0087】また、本実施の形態では、変調光処理光学
系6R,6G,6B,8の全体が、基板部材201上に
取り付けられた1つの保持基材202に対して固定され
ているので、変調光処理光学系の全体の荷重は保持基材
202を介して基板部材201が支持することになる。
このため、保持基材202自体の強度はさほど要求され
ず、保持基材202の材料として密度の大きい材料であ
る圧延鋼板SPC材が用いられているにもかかわらず、
保持基材202の重量を十分に小さくすることができ
る。そして、本実施の形態では、基板部材201の材料
として密度の小さい材料であるガラス繊維含有PC樹脂
が用いられているので、基板部材201の重量も十分に
小さい。その結果、本実施の形態によれば、保持基材2
02と基板部材201との合計重量が、前記従来の投射
型表示装置における基板部材であって密度の大きい材料
を用いたものよりはるかに小さくなり、装置全体の軽量
化を図ることができる。
【0088】このように、本実施の形態によれば、装置
の軽量化を図りつつ投射像の画質の劣化を防止すること
ができる。
【0089】また、本実施の形態によれば、前述したよ
うに、光源、照明光学系及び投射光学系が基板部材20
1に対して固定されているので、これらの光学系を支持
する床部材を別個に設ける場合に比べて、構造が簡単で
安価となる。
【0090】さらに、本実施の形態では、前述したよう
に、保持基材202は、図7(a)に示すように突起部
材204−1の箇所のみで基板部材201と固定され、
図7(b)に示すように他の箇所(突起部材204−2
〜204−8)においては保持基材202及び基板部材
201の熱膨張に関して基板部材201の面方向に基板
部材201に対して相対的に移動可能となるように基板
部材201により支持されることによって、基板部材2
01上に取り付けられている。本発明では、突起部材2
04−2〜204−8の箇所においても、突起部材20
4−1の箇所とと同様に保持基材202と基板部材20
1とを固定してもよいが、この場合には、保持基材20
2及び基板部材201がいわゆるバイメタルと同様の動
作を行い、保持基材202が温度変化によって基板部材
201の法線方向(Z方向)にわずかではあるが変形し
てしまい、それに応じて変調光処理光学系を構成する各
光学部材間に相対的な位置変化が生ずるおそれがある。
これに対し、本実施の形態によれば、保持基材202と
基板部材201とが、突起部材204−1の箇所におい
て固定されるとともに、他の箇所において基板部材20
1の面方向に相対的に移動可能に支持されているので、
保持基材202及び基板部材201がバイメタルとして
の動作を行わなくなり、保持基材202が基板部材20
1の法線方向に変形しなくなる。したがって、本実施の
形態によれば、より一層投射像の画質の劣化を防止する
ことができる。なお、バイメタルのような動作を阻止す
るためには、本実施の形態のように、保持基材202と
基板部材201とを一箇所のみで固定することが好まし
いが、固定箇所が複数箇所であっても、当該複数の固定
箇所が一部の比較的狭い領域内に位置していれば、実質
的にバイメタルのような動作を阻止することができる。
【0091】さらに、本発明では、保持基材202と基
板部材201との間の固定箇所の位置は特に限定される
ものではないが、本実施の形態のように、色合成光学系
を構成するダイクロイックプリズム8の近傍の箇所であ
る突起部材204−1の箇所において保持基材202と
基板部材201とを固定しているので、当該固定箇所が
投射レンズ106の光軸及びダイクロイックプリズム8
の色合成光の出射光軸の近くの箇所となる。このため、
本実施の形態では、基板部材201及び保持基材202
の熱膨張による寸法変化に起因する投射レンズ106の
光軸とダイクロイックプリズム8の色合成光の出射光軸
との間のずれが小さくなり、より一層画質の劣化を防止
することができる。固定箇所を突起部材204−1の箇
所ではなく、突起部材204−2の箇所又は突起部材2
04−3の箇所に変えても、これらの箇所はダイクロイ
ックプリズム8の近傍の箇所であるので、同様の効果を
得ることができる。
【0092】以上、本発明の実施の形態による投射型表
示装置について説明したが、本発明はこの実施の形態に
限定されるものではない。
【0093】例えば、前記実施の形態では基板部材20
1の下部に照明光学系を構成する光学部材を全てぶら下
げることとしたが、基板部材201自体を元々厚みをか
なり有する板材とし、当該基板201を裏側から座繰り
加工により各光学部材用の保持部を形成し、この保持部
に各構成部材を保持する構成としてもよい。
【0094】また、前記実施の形態では基板部材201
に照明光学系が取り付けられていたが、基板部材201
と同様の部材を1階部分の床、すなわち、照明光学系の
光学部材を配置するための床として使用し、当該床部材
上に照明光学系の光学部材を配置する構成としてもよ
い。
【0095】さらに、前記実施の形態では、基板構成部
材201上に取り付けられた保持基材202上に配置さ
れた変調光処理光学系は、2階部分とされているが、1
階部分としてもよい。その場合には、2階部分は、基板
部材201と同じ材料にて構成した床部材上に照明光学
系の光学部材を配置した構成とすればよい。
【0096】さらに、本発明による投射型表示装置の光
学的な構成は、図2に示す構成に限定されるものではな
い。
【0097】本発明は、前述したように温度変化に対し
て位置変化を抑制すべき変調光処理光学系を構成する光
学部材を前記保持基材202上に配置することを本発明
の趣旨とする以上、他の2階建て構成を有する投射型表
示装置、例えば、照明光学系における色分解光学系とし
て本実施の形態と同じクロスダイクロイックミラー又は
クロスダイクロイックプリズムを使用し、色合成光学系
としてクロスダイクロイックプリズム又はクロスダイク
ロイックミラーを使用した構成の投射型表示装置にも、
適用することができる。
【0098】また、前記実施の形態は、照明光学系が1
階部分に配置されるとともに変調光処理光学系が2階部
分に配置された、いわば2階建て構造の投射型表示装置
の例であった。しかし、本発明は、このような2階建て
の構造の投射型表示装置に限定されるものではない。本
発明は、例えば、照明光学系及び変調光処理光学系が1
つの階層空間に配置された、いわば平屋建て構造の投射
型表示装置にも適用することができる。この場合、照明
光学系及び変調光処理光学系を全て同じ基板部材上に配
置し、少なくとも変調光処理光学系を当該基板部材上に
取り付けた保持基材に対して固定すればよい。この際、
照明光学系は、変調光処理光学系が固定されている同じ
保持基材に対して固定してもよいし、照明光学系用とし
て別個に基板部材上に取り付けた保持基材に対して固定
してもよいし、保持基材を用いずに基板部材に対して固
定してもよい。
【0099】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
装置の軽量化を図りつつ、温度変化による投射像の画質
の劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による投射型表示装置の
光学的な構成の基本構成を示す概略斜視図である。
【図2】本発明の前記実施の形態による投射型表示装置
の光学的な構成の具体的な構成を示す概略斜視図であ
る。
【図3】本発明の前記実施の形態による投射型表示装置
の一部を示す概略平面図である。
【図4】本発明の前記実施の形態による投射型表示装置
の変調光処理光学系の組立を示す斜視図である。
【図5】本発明の前記実施の形態による投射型表示装置
の基板部材を示す斜視図である。
【図6】本発明の前記実施の形態による投射型表示装置
の保持基材を示す斜視図である。
【図7】本発明の前記実施の形態による投射型表示装置
の基板部材と保持部材との取り付け状態を示す断面図で
ある。
【図8】本発明の前記実施の形態による投射型表示装置
のライトバルブの組立方法を示す分解斜視図である。
【図9】本発明の前記実施の形態による投射型表示装置
の照明光学系の組立状態を示す斜視図である。
【図10】基板部材の開口部への照明レンズの組立状態
を示す断面図である。
【符号の説明】 1 インテグレータ 2,4B,5R,5G,5B,11 折り曲げミラー 3 クロスダイクロイックミラー(色分解光学系) 6R,6G,6B 偏光ビームスプリッタ 7R,7G,7B 液晶ライトバルブ 8 ダイクロイックプリズム(色合成光学系) 99 光源 101,102R,102G,103B,104B,1
05B 照明レンズ 106 投射レンズ 201 基板部材 202 保持基材 203 投射レンズ取り付け部材

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射した光を変調して出射させる第1、
    第2及び第3のライトバルブと、 光源からの光をR光、G光、B光に色分解して、当該各
    色光を前記第1、第2及び第3のライトバルブにそれぞ
    れ導く照明光学系と、 前記第1、第2及び第3のライトバルブからそれぞれ出
    射された各色光の変調光に基づいて色合成された画像形
    成光を得る変調光処理光学系と、 前記画像形成光を投射する投射光学系と、 を備え、 少なくとも前記変調光処理光学系は、基板部材上に取り
    付けられた1つの保持基材に対して固定されたことを特
    徴とする投射型表示装置。
  2. 【請求項2】 前記照明光学系及び前記変調光処理光学
    系が2階層空間のうちの互いに異なる階層空間にそれぞ
    れ配置されたことを特徴とする請求項1記載の投射型表
    示装置。
  3. 【請求項3】 前記照明光学系は、前記基板部材に対し
    て固定されたことを特徴とする請求項1又は2記載の投
    射型表示装置。
  4. 【請求項4】 前記保持基材の熱線膨張係数は、前記基
    板部材の熱線膨張係数より小さいことを特徴とする請求
    項1乃至3のいずれかに記載の投射型表示装置。
  5. 【請求項5】 前記保持基材は、所定箇所において前記
    基板部材に固定されるとともに、他の箇所においては前
    記保持基材及び前記基板部材の熱膨張に関して前記基板
    部材の面方向に前記基板部材に対して相対的に移動可能
    となるように前記基板部材により支持されることによっ
    て、前記基板部材上に取り付けられたことを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれかに記載の投射型表示装置。
  6. 【請求項6】 前記変調光処理光学系は各色光を色合成
    する色合成光学系を含み、前記所定箇所は前記色合成光
    学系を構成する光学部材の近傍の箇所であることを特徴
    とする請求項5記載の投射型表示装置。
JP8318765A 1996-11-13 1996-11-13 投射型表示装置 Pending JPH10143081A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8318765A JPH10143081A (ja) 1996-11-13 1996-11-13 投射型表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8318765A JPH10143081A (ja) 1996-11-13 1996-11-13 投射型表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10143081A true JPH10143081A (ja) 1998-05-29

Family

ID=18102701

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8318765A Pending JPH10143081A (ja) 1996-11-13 1996-11-13 投射型表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10143081A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002182307A (ja) * 2000-12-13 2002-06-26 Minolta Co Ltd 投射型表示装置
US7108381B2 (en) 2003-02-27 2006-09-19 Nec Viewtechnology, Ltd. Projector apparatus
JP2007502436A (ja) * 2003-07-22 2007-02-08 モックステック・インコーポレーテッド 変調構成部品を取り付けるためのハウジング
JP2011215451A (ja) * 2010-04-01 2011-10-27 Seiko Epson Corp 光学装置および電子機器
JP2011227203A (ja) * 2010-04-16 2011-11-10 Ricoh Co Ltd 光路合成装置、照明装置、投影型画像表示装置及び電子機器
JP2014238432A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 株式会社リコー 画像投射装置
CN113359376A (zh) * 2020-03-04 2021-09-07 理光工业解决方案有限公司 图像投影装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002182307A (ja) * 2000-12-13 2002-06-26 Minolta Co Ltd 投射型表示装置
US7108381B2 (en) 2003-02-27 2006-09-19 Nec Viewtechnology, Ltd. Projector apparatus
JP2007502436A (ja) * 2003-07-22 2007-02-08 モックステック・インコーポレーテッド 変調構成部品を取り付けるためのハウジング
JP2011215451A (ja) * 2010-04-01 2011-10-27 Seiko Epson Corp 光学装置および電子機器
JP2011227203A (ja) * 2010-04-16 2011-11-10 Ricoh Co Ltd 光路合成装置、照明装置、投影型画像表示装置及び電子機器
JP2014238432A (ja) * 2013-06-06 2014-12-18 株式会社リコー 画像投射装置
CN113359376A (zh) * 2020-03-04 2021-09-07 理光工业解决方案有限公司 图像投影装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
USRE39243E1 (en) Optical element, polarization illumination device, and projector
USRE39859E1 (en) Dichroic prism, prism unit, and projection display apparatus
JP3471001B2 (ja) 照明光学系およびこれを用いた投射型表示装置
US20060098283A1 (en) Polarization beam splitter and liquid crystal projector apparatus
EP1061408A1 (en) Illuminator and projection display
US7118229B2 (en) Illumination optical system and projector using the same
JP2000131762A (ja) 投射型表示装置
US6607280B2 (en) Projection apparatus
US6219112B1 (en) Illumination optical system and liquid crystal projector apparatus using the same
JPH10143081A (ja) 投射型表示装置
US6149276A (en) Image projector
KR100381050B1 (ko) 액정 프로젝터의 광학계
US6997559B2 (en) Reflective liquid crystal projector
US6825882B1 (en) Digital single lens reflex camera
US6404558B1 (en) Projection display with color separation/synthesizing prism unit
US6612702B1 (en) Projection display device
JPH10133147A (ja) 液晶プロジェクタ
JPH10232447A (ja) ライトバルブ取り付け装置
KR19990011537A (ko) 액정 프로젝터용 조명장치
US20070081129A1 (en) Modular beam-recombining system and beam-recombining method threof
JP2005181659A (ja) リアプロジェクション型表示装置
JP2005165230A (ja) 投射型表示装置
JP2003330107A (ja) 投射型液晶表示装置
JP2006053430A (ja) プロジェクタ
JP2001100310A (ja) 液晶プロジェクタのレンズユニット

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20051006

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051018

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060228