JPH1014252A - 電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置

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JPH1014252A
JPH1014252A JP8158443A JP15844396A JPH1014252A JP H1014252 A JPH1014252 A JP H1014252A JP 8158443 A JP8158443 A JP 8158443A JP 15844396 A JP15844396 A JP 15844396A JP H1014252 A JPH1014252 A JP H1014252A
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  • Control Of Electrical Variables (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 日中時に負荷の小さい住宅用の、直流電力源
を含む分散電源において、商用電源系統および直流負荷
への電力供給効率を改善する。 【解決手段】 商用電源系統3に対して商用周波数で動
作し、かつ脈流電圧を生成する単相インバータ5を接続
し、直流電力源1に対してDC/DCコンバータ2を接
続し、単相インバータ5とDC/DCコンバータ2とを
トランス4を介して接続し、単相インバータ5とトラン
ス4との接続点に、直流負荷8に電力を供給するための
昇圧チョッパ回路6を接続してある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は電力変換装置に関
し、さらに詳細にいえば、太陽電池、燃料電池などの直
流電力源と商用電源系統とを併用して家庭内負荷などに
電源を供給するに当って、直流電力源による発電量が多
い場合に直流電力源の余剰電力を商用電源系統に供給す
るために好適な電力変換装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、太陽電池、燃料電池などの直
流電力源を分散電源として導入することが強く要望され
るようになってきている。この場合に、図1に示すよう
に、家庭内負荷など(以下、負荷機器という)への電力
供給形態としては、直流電力源100の出力をPWMイ
ンバータ101を用いて交流に変換し、商用周波数トラ
ンス102を介して商用電源系統103に接続し、商用
電源系統103の屋内配電線を介して負荷機器104へ
の電力供給を行うことが一般的である(以下、この形態
を系統連系という)。なお、図1には、電気的構成と共
にこの構成の各部における電圧波形を示してある。
【0003】一方、負荷機器についてみると、インバー
タの普及によって、交流を直流に変換した後、インバー
タで電力を供給するようにしたものが増加してきている
ので、直流電力源100からの出力を直接用いる方が高
効率に負荷機器104に電力を供給することができる。
例えば、空気調和装置用インバータ105に直流電力を
供給する方式として、例えば、図2に示すように、直流
電力源100に対して直接に空気調和装置用インバータ
105を接続するものが提案されているが、夜間、降雨
時などのように直流電力源100の発生電力が少なくな
る場合には、商用電源系統103からの電力供給を行う
ことになるので、商用周波数トランス102による機器
効率の低下が問題になる。また、商用周波数トランスは
体積、重量が著しく大きいのであるから、最近では、商
用周波数トランスを用いる代わりに、高周波で絶縁する
方式が主流になりつつある。
【0004】ここで、絶縁が求められるのは直流電力源
と商用電源系統との間のみであるから、最近では、図3
に示すように、DC/DCコンバータ106を用いた系
統連系インバータが用いられており、高周波で絶縁する
ことに起因してトランス107の小形化を可能にしてい
る。なお、図3には、電気的構成と共にこの構成の各部
における電圧波形(瞬時波形及び平均値)を示してあ
る。
【0005】この場合にも、直流部(トランス107と
PWMインバータ101との接続部)に空気調和装置用
インバータ105を接続すれば、交流で連系する場合と
比較して、PWMインバータ101および空気調和装置
用インバータ負荷の整流部の損失を排除できることに起
因して、直流電力源100から空気調和装置104への
電力供給効率を改善することができる。また、商用電源
系統103のみで直流負荷を駆動する場合には、トラン
ス107が介在していないので、図2の構成を採用する
場合と比較して電力供給効率を改善することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図3の構成を
採用した場合には、高周波で動作するDC/DCコンバ
ータ106とPWMインバータ101とを用い、これら
が直流電力源100と商用電源系統103との間に介在
されているのであるから、直流電力源100から商用電
源系統103への電力供給効率が低くなってしまう。
【0007】ここで、住宅用システムにおいては、契約
電力相当と発電容量とが大きく設定され(例えば、30
Aの場合は3kW、50Aの場合は5kW)、在室数の
少ない日中時は売電を積極的に行い、夜間は買電により
終日収支が零になるような運用形態が取られるのである
から、上述のような商用電源系統への電力供給効率の悪
化は終日の電力利用率を低下させることになってしま
う。
【0008】
【発明の目的】この発明は上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、日中時に負荷の小さい住宅用の、直流電
力源を含む分散電源において、商用電源系統および直流
負荷への電力供給効率を改善することができる高周波絶
縁型の電力変換装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の電力変換装置
は、商用電源系統に対して商用周波数で動作し、かつ脈
流電圧を生成する単相インバータを接続し、直流電力源
に対してDC/DCコンバータを接続し、単相インバー
タとDC/DCコンバータとをトランスを介して接続
し、単相インバータとトランスとの接続点に、直流負荷
に電力を供給するための昇圧チョッパ回路を接続してあ
る。
【0010】
【作用】請求項1の電力変換装置であれば、商用電源系
統に対して商用周波数で動作し、かつ脈流電圧を生成す
る単相インバータを接続し、直流電力源に対してDC/
DCコンバータを接続し、単相インバータとDC/DC
コンバータとをトランスを介して接続し、単相インバー
タとトランスとの接続点に、直流負荷に電力を供給する
ための昇圧チョッパ回路を接続してあるので、直流電力
源から直流負荷に電力を供給する場合には昇圧チョッパ
回路による損失が増加する。しかし、直流電力源から商
用電源系統に電力を供給する場合には、単相インバータ
において脈流電圧を商用交流電圧に変換するだけでよい
からPWM制御によるスイッチング損失分を改善するこ
とができる。そして、両者の増減はほぼ等しい値にな
る。したがって、日中時に売電を主体とする住宅用の分
散電源において終日総合効率の改善を達成することがで
きる。また、日中時に負荷の大きい空気調和装置などを
直流電力源側に接続することにより、交流連系と比較し
て高効率に電力利用を行うことができる。
【0011】さらに、商用電源系統から直流負荷に電力
を供給する場合には、図3に示す従来例と同等の電力変
換効率を達成することができ、夜間、降雨時などにおい
ても機器効率の低下を少なくすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、添付図面によってこの発明
の実施の態様を詳細に説明する。図4はこの発明の電力
変換装置の一実施態様を示す電気回路図である。なお、
図4には、構成各部の電圧波形(瞬時波形及び平均値)
をも示してある。
【0013】この電力変換装置は、太陽電池からなる直
流電力源1と並列にコンデンサ1aを接続してあるとと
もに、直流電力源1の両端子間にDC/DCコンバータ
2を接続している。このDC/DCコンバータ2は、直
流電力源1の両端子間に互いに直列接続した電力用スイ
ッチングトランジスタ(以下、単にスイッチングトラン
ジスタという)2a,2bと直流電力源1の両端子間に
互いに直列接続したスイッチングトランジスタ2c,2
dとを互いに並列接続してなるものであり、スイッチン
グトランジスタ2a,2bの接続点とスイッチングトラ
ンジスタ2c,2dの接続点との間に高周波絶縁用のト
ランス4の一方の巻線を接続している。また、商用電源
系統3の両端子間に単相インバータ5を接続し、単相イ
ンバータ5の両出力端子間にコンデンサ5hを接続する
とともに、リアクトル5fを介してダイオードブリッジ
5gを接続し、ダイオードブリッジ5gの両出力端子間
に前記高周波絶縁用のトランス4の他方の巻線を接続し
ている。前記単相インバータ5は、商用電源系統3の両
端子間に互いに直列接続したスイッチングトランジスタ
5a,5bと互いに直列接続したスイッチングトランジ
スタ5c,5dとを互いに並列接続してなるものであ
る。
【0014】また、前記単相インバータ5の両出力端子
間にリアクトル6aを介して昇圧チョッパ回路6を接続
し、昇圧チョッパ回路6の両出力端子間に空気調和装置
用のインバータ(直流負荷)8を接続してある。前記昇
圧チョッパ回路6は、リアクトル6aと直列に接続され
たスイッチングトランジスタ6bと、スイッチングトラ
ンジスタ6bに対して逆極性で直列接続されたダイオー
ド6cと、スイッチングトランジスタ6bとダイオード
6cとの直列回路と並列に接続されたコンデンサ6dと
からなるものである。
【0015】この電力変換装置は、直流電力源1の端子
間電圧Vdc1、第1直流部電圧指令Vdc1*、空気
調和装置用のインバータ8の入力電圧Vdc2、第2直
流部電圧指令Vdc2*、商用電源系統3の電圧Vs、
リアクトル5fに流れる電流I1、リアクトル6aに流
れる電流I2を入力として、単相インバータ5のスイッ
チングトランジスタ5a,5b,5c,5dに対するス
イッチング信号sync、DC/DCコンバータ2のス
イッチングトランジスタに対するスイッチング信号pw
m1、昇圧チョッパ回路6のスイッチングトランジスタ
6bに対するスイッチング信号pwm2を出力する電力
制御部7を有している。
【0016】なお、第1直流部電圧指令Vdc1*は直
流電力源1の最大出力が得られる電圧値であり、第2直
流部電圧指令Vdc2*は空気調和装置用のインバータ
8が必要とする直流電圧値である。図5はこの電力制御
部7を示すブロック図である。この電力制御部7におい
ては、商用電源系統3から検出された電圧波形Vsを入
力として、極性判別部7aにより方形波のスイッチング
信号syncを生成し、単相インバータ5に供給する。
そして、単相インバータ5は、このスイッチング信号s
yncに基づいて各相を逆極性でON−OFFすること
により商用電源系統3の正弦波を脈流電圧に変換する。
【0017】また、第1直流部電圧指令Vdc1*と直
流電力源1の端子間電圧Vdc1との偏差を減算器7b
1により得、この偏差をPI(比例、積分)補償器7b
2を介して乗算器7b3に供給するとともに、前記電圧
波形Vsを絶対値部7dに供給することにより得られる
脈流波形をも乗算器7b3に供給して電流指令I1*を
得、この電流指令I1*とリアクトル5fに流れる電流
I1との偏差を減算器7b4により得、この偏差をP
(比例)補償器7b5に供給し、さらにパルス幅変調部
7b6に供給することにより、DC/DCコンバータ2
のスイッチングトランジスタ2a,2b,2c,2dを
スイッチングさせるためのスイッチング信号pwm1を
生成する。
【0018】また、第2直流部電圧指令Vdc2*と空
気調和装置用のインバータ8の入力電圧Vdc2との偏
差を減算器7c1により得、この偏差をPI補償器7c
2を介して乗算器7c3に供給するとともに、前記電圧
波形Vsを絶対値部7dに供給することにより得られる
脈流波形をも乗算器7c3に供給して電流指令I2*を
得、この電流指令I2*とリアクトル6aに流れる電流
I2との偏差を減算器7c4により得、この偏差をP
(比例)補償器7c5に供給し、さらにパルス幅変調部
7c6に供給することにより、昇圧チョッパ回路6のス
イッチングトランジスタ6bをスイッチングさせるため
のスイッチング信号pwm2を生成する。
【0019】次に、図4の電力変換装置の動作を説明す
る。ただし、直流電力源1として太陽電池を採用し、太
陽電池は、最大出力が得られる動作電圧がほぼ一定値と
なるため、DC/DCコンバータ2の直流電圧制御は定
電圧制御を行うものと仮定する。直流電圧制御は、商用
電源系統3の電源波形Vsを整流した脈流の基準信号
と、直流電圧の偏差信号とを乗算することにより電流指
令の振幅を決定し、直流電圧が一定になるように出力電
流を制御することにより達成される。ここで、直流負荷
がない場合には、得られた電流は単相インバータ5によ
り、商用電源系統3の半周期毎に極性が反転され、商用
電源電圧に同期した力率1の電流波形が得られる。
【0020】また、昇圧チョッパ回路6についても、D
C/DCコンバータ2の場合と同じ構成(電力制御部7
の構成)にて、直流負荷が必要とする直流電圧値となる
ように脈流波形に同期した電流を直流負荷に供給する。
ここで、発電電力(直流電力源1の出力電力)が直流負
荷電力よりも大きい場合には、余剰電力が、上述のよう
に、単相インバータ5により商用電源系統3に供給され
る。逆に、発電電力が直流負荷よりも小さい場合には、
発電電力の不足分を補うように単相インバータのダイオ
ード部を通して脈流電流が供給される。この場合におい
て、DC/DCコンバータ2、昇圧チョッパ回路6共に
商用電源系統3の電源波形と同期して電流制御されるの
であるから、商用電源系統3から流れ込む電流も力率1
の波形になる。
【0021】したがって、単相インバータ5を商用電源
系統3の電源周期に同期して動作させれば、脈流部の発
電電力と直流負荷の需給関係により、無制御で順変換、
逆変換を切り代えることができる。次いで、図3に示す
従来装置と比較しながら図4の電力変換装置の動作をさ
らに説明する。
【0022】(1)商用電源系統から直流負荷へ電力変
換を行う場合 図3に示す装置において、PWMインバータのスイッチ
ングトランジスタをONすれば、図6中(A)に導通経
路のみを示すように、ダイオードを通してリアクトルと
商用電源系統とが短絡され、電力を蓄積する。逆に、P
WMインバータのスイッチングトランジスタをOFFす
れば、図6中(B)に導通経路のみを示すように、商用
電源系統と空気調和装置用のインバータに直流電圧を与
えるためのコンデンサとの電位差によりリアクトルには
逆電圧が印加され、電力をコンデンサに供給する。な
お、図6において実線矢印は電圧を、破線矢印は電流を
それぞれ示している。
【0023】図4に示す装置においても、昇圧チョッパ
回路のスイッチングトランジスタをONすれば、図6中
(A)に導通経路のみを示すように、ダイオードを通し
てリアクトルと商用電源系統とが短絡され、電力を蓄積
する。逆に、PWMインバータのスイッチングトランジ
スタをOFFすれば、図7中(B)に導通経路のみを示
すように、商用電源系統と空気調和装置用のインバータ
に直流電圧を与えるためのコンデンサとの電位差により
リアクトルには逆電圧が印加され、電力をコンデンサに
供給する。なお、図6において実線矢印は電圧を、破線
矢印は電流をそれぞれ示している。
【0024】図6と図7とを比較すると、図7の方が、
各状態において導通する素子の数が1だけ多いことが分
かる。ここで、各素子での電圧降下を比較すると、図3
に示す装置においては、インバータをPWM制御してい
るので、高速なスイッチングトランジスタおよびダイオ
ードを用いており、電圧降下は共に2V程度である。こ
れに対して、図4の装置においては、インバータを電源
周波数でスイッチングするため低速なスイッチングトラ
ンジスタが用いられる。この場合、半導体素子のスイッ
チング速度と飽和電圧とは比例関係にあるため、スイッ
チングトランジスタに内蔵されるダイオードの電圧降下
は1V程度と低くなる。このため、何れの状態での電圧
降下も共に4V程度であり、ON損失は同等である。さ
らに、転流動作についても、何れの装置も共に1つのス
イッチングトランジスタとダイオードの導通状態が切り
替わるだけであるから、スイッチングによる損失も同じ
である。
【0025】(2)直流電力源から商用電源系統へ電力
変換を行う場合 図3に示す装置において、PWMインバータのスイッチ
ングトランジスタをONすれば、図8中(A)に導通経
路のみを示すように、リアクトルを介して直流部(ダイ
オードブリッジの出力をコンデンサで平滑化した部分)
と商用電源系統とが短絡され、リアクトルに電力を蓄積
する。逆に、PWMインバータのスイッチングトランジ
スタをOFFすれば、図8中(B)に導通経路のみを示
すように、直流部とリアクトルとが切り離され、電力を
商用電源系統に供給する。なお、図8において実線矢印
は電圧を、破線矢印は電流をそれぞれ示している。
【0026】図4に示す装置においては、図9に導通経
路のみを示すように、脈流部にて電流制御を行うのであ
るから、直交変換部のスイッチング動作が不要になる。
また、直流電力源から空気調和装置用のインバータ(直
流負荷)への電力変換については、図3の装置が直流部
に直流負荷を直接接続することにより行われるのに対し
て、図4の装置は昇圧チョッパ回路による昇圧動作が必
要である。
【0027】図6と図7との発生損失を比較すると、P
WM動作に伴う損失は、図8、図9に示すようにスイッ
チングトランジスタ1組の導通状態が切り替わるのであ
るから、同等であることが分かる。また、直交変換部に
おいて電源半周期にわたって導通状態になる素子は、図
3の装置が1つのスイッチングトランジスタであるのに
対し、図4の装置が2つのスイッチングトランジスタに
なる。しかし、前述した飽和電圧の相違により発生損失
は同等になる。
【0028】以上のように、電力変換部の総損失は図3
の装置と図4の装置とでは互いに同等であるが、PWM
インバータでのスイッチング損失を昇圧チョッパ回路を
用いて直流変換部に損失分布を移すことにより、売電に
おける効率の改善を達成することができる。図10は電
力変換装置の変換効率を示す図である。
【0029】図10は、直流電力源1として3kWの太
陽電池を採用し、直流負荷として消費電力が500Wの
空気調和装置用のインバータが接続された場合を示して
いる。また、図10中(A)は交流連系方式の従来装置
を示し、図10中(B)は直流連系方式の従来装置(図
3参照)を示し、図10中(C)は図4の装置を示して
いる。なお、電力変換各部の効率ηは、3kWクラスで
の代表的な値を採用している。
【0030】図10中(A)の場合には、総損失が35
0W、総合効率が86%であり、図10中(B)の場合
には、総損失が290W、総合効率が88.4%であ
り、図10中(C)の場合には、総損失が220W、総
合効率が91.2%である。したがって、図4の電力変
換装置を採用することにより、従来の交流連系システム
と比較して5%以上、従来の直流連系システムと比較し
て3%程度の効率の改善効果が得られることが分かる。
【0031】前記図4の電力変換装置において、図11
に示すように、DC/DCコンバータ2の一次側および
二次側を共にハーフブリッジで構成してもよい。ただ
し、一次側、二次側の何れか一方のみをハーフブリッジ
で構成してもよい。また、電力回生のあるような直流負
荷が接続される場合には、昇圧チョッパ回路6に代え
て、図12に示すように、電流可逆チョッパ回路(電流
を双方向に流すことが可能なチョッパ回路)を採用する
ことが好ましく、回生電力を商用電源系統に逆変換する
ことによって電力の利用率を向上させることができる。
【0032】さらに、系統連系においては、供給される
電気方式と同じ方式での接続が求められるが、図13に
示すように、高周波絶縁用のトランス4として商用電源
系統側の巻線が中間タップを有するトランスを採用し、
コンデンサ5hに代えて1対のコンデンサの直列接続回
路を採用し、単相インバータ5の各出力端子とダイオー
ドブリッジ5gとの間にそれぞれリアクトルを接続し、
単相三線式商用電源系統の共通線を前記中間タップおよ
び前記1対のコンデンサの接続点と接続する構成を採用
することによって、単相三線式の商用電源系統に対して
も接続することが可能になる。
【0033】
【発明の効果】請求項1の発明は、日中時に売電を主体
とする住宅用の分散電源において終日総合効率の改善を
達成することができ、また、日中時に負荷の大きい空気
調和装置などを直流電力源側に接続することにより、交
流連系と比較して高効率に電力利用を行うことができ、
さらに、商用電源系統から直流負荷に電力を供給する場
合には、直流連系の従来例と同等の電力変換効率を達成
することができ、夜間、降雨時などにおいても機器効率
の低下を少なくすることができるという特有の効果を奏
する。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の交流連系の電力変換装置の構成を示す電
気回路図である。
【図2】従来の直流連系の電力変換装置の構成を示す電
気回路図である。
【図3】従来の、高周波絶縁、かつ直流連系の電力変換
装置の構成を示す電気回路図である。
【図4】この発明の電力変換装置の一実施態様を示す電
気回路図である。
【図5】図4の電力変換装置のうち、電力制御部の構成
を示すブロック図である。
【図6】図3の電力変換装置の、商用電源系統から直流
負荷への電力変換を行う場合の導通状態を示す電気回路
図である。
【図7】図4の電力変換装置の、商用電源系統から直流
負荷への電力変換を行う場合の導通状態を示す電気回路
図である。
【図8】図3の電力変換装置の、直流電力源から商用電
源系統への電力変換を行う場合の導通状態を示す電気回
路図である。
【図9】図4の電力変換装置の、直流電力源から商用電
源系統への電力変換を行う場合の導通状態を示す電気回
路図である。
【図10】従来の電力変換装置と図4の電力変換装置と
の変換効率を示す概略図である。
【図11】DC/DCコンバータの他の構成例を示す電
気回路図である。
【図12】昇降圧チョッパ回路の構成例を示す電気回路
図である。
【図13】単相三線式商用電源系統への適用例を示す電
気回路図である。
【符号の説明】
1 直流電力源 2 DC/DCコンバータ 3 商用電源系統 4 高周波絶縁用のトランス 5 単相インバータ 6 昇圧チョッパ回路 8 空気調和装置用のインバータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 商用電源系統(3)に対して商用周波数
    で動作し、かつ脈流電圧を生成する単相インバータ
    (5)を接続し、直流電力源(1)に対してDC/DC
    コンバータ(2)を接続し、単相インバータ(5)とD
    C/DCコンバータ(2)とをトランス(4)を介して
    接続し、単相インバータ(5)とトランス(4)との接
    続点に、直流負荷(8)に電力を供給するための昇圧チ
    ョッパ回路(6)を接続してあることを特徴とする電力
    変換装置。
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