JPH10142268A - 電池の充放電測定装置及び電池の充放電測定方法 - Google Patents

電池の充放電測定装置及び電池の充放電測定方法

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JPH10142268A
JPH10142268A JP8298871A JP29887196A JPH10142268A JP H10142268 A JPH10142268 A JP H10142268A JP 8298871 A JP8298871 A JP 8298871A JP 29887196 A JP29887196 A JP 29887196A JP H10142268 A JPH10142268 A JP H10142268A
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curve
lower limit
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charge
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JP8298871A
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English (en)
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Shinichi Sato
進一 佐藤
Tsuneo Inui
恒雄 乾
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH10142268A publication Critical patent/JPH10142268A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Measurement Of Current Or Voltage (AREA)
  • Tests Of Electric Status Of Batteries (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】充電期間及び放電期間における各電圧波形及び
電流波形の変動並びに電池間の特性の違い等を精度よく
監視検出できるようにする。 【解決手段】正規の電池に対する充放電測定にて得られ
た正規の充放電特性データを編集して基準特性曲線を作
成する編集処理手段92と、基準特性曲線に基づいて、
曲線形状が該基準特性曲線に沿った上下限値曲線を作成
し、該上下限値曲線に基づいて、所定サンプリング時間
ごとの上下限値を設定する上下限値設定処理手段94
と、ワークに対する充放電測定にて得られる測定データ
と上下限値データとを比較して、前記測定データの値が
前記上下限値の範囲外となるたびにエラーを出力する比
較処理手段96と、所定回数のエラーを検知したときに
エラー表示を行うエラー表示処理手段98を設けて構成
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、充電が可能な例え
ばNi−Cd電池やリチウム電池等の二次電池に対する
充放電測定装置及び充放電測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、Ni−Cd電池やリチウム電池
等のような円筒形の二次電池は、それぞれ集電用リード
が設けられた正極板と負極板とセパレータを介して巻回
された極板群を円筒形ケース内に挿入して構成されてい
る。
【0003】これらの二次電池において、電池の充放電
動作中の電池両端の電圧と電池に流れる電流、即ち、充
放電特性は重要な監視パラメータである。この充放電特
性の測定方法としては、例えば、図16に示すように、
測定開始時点t0から所定期間T3において充電を行
い、その間の電流波形と電圧波形をプロットし、その
後、放電を行って、その間T4の電流波形と電圧波形を
プロットする方法が知られている。
【0004】特に、充電特性の測定においては、充電期
間T3の最初の所定期間T1において、電池に一定電流
を流して充電を行ういわゆる定電流充電(CC充電)が
行われ、残りの期間T2において、電池両端に一定電圧
を印加して充電を行ういわゆる定電圧充電(CV充電)
が行われる。
【0005】前記最初の所定期間T1における定電流充
電においては、一定電流が電池に流れることから、電池
の両端電圧が時間の経過と共に徐々に上昇し、その後の
定電圧充電においては、一定電圧が電池の両端に印加さ
れることから、電池に流れる電流が時間の経過と共に徐
々に減少することとなる。
【0006】一方、放電期間T4においては、電池の方
から電流を流すようにし、更に、その電池から流れる電
流が一定となるように制御を行う。このとき、電池の両
端電圧は、時間の経過と共に徐々に減少することとな
る。
【0007】そして、従来の充放電測定、特に充放電特
性が規定範囲に入るか否かを監視する方法としては、図
16に示すように、充電期間T3の測定電圧値及び測定
電流値に対する特定の上限値及び下限値(Vmax及び
Vmin1),(Amax及びAmin)を設定し、放
電期間T4の測定電圧値に対して特定の上限値Vmax
及び下限値Vmin2を設定して監視し、測定電圧値又
は測定電流値が前記上限値及び下限値で決まる規定範囲
A,B,Cを外れた場合に異常検出とするようにしてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記充放電
測定においては、図16に示すように、充電期間T3に
おいて、定電流充電及び定電圧充電を行い、放電期間T
4において定電流放電を行うことから、充電期間T3及
び放電期間T4における各測定電圧波形Va及び測定電
流波形Aaの上昇カーブ及び下降カーブが大きくなり、
それに伴って各波形値の上下幅が広くなる。
【0009】そのため、上限値及び下限値で決まる前記
規定範囲A,B,Cをそれぞれ広くする必要があるが、
これら規定範囲A,B,Cが広くなると、測定電圧波形
Va及び測定電流波形Aaの上昇カーブや下降カーブに
おける変動や電池間における特性の違い等を十分に監視
することができなくなるおそれがある。
【0010】本発明はこのような課題を考慮してなされ
たものであり、充電期間及び放電期間における各電圧波
形及び電流波形の変動並びに電池間の特性の違い等を精
度良く監視検出することができる電池の充放電測定装置
及び電池の充放電測定方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の本発明に
係る電池の充放電測定装置は、正規の電池に対する充放
電測定にて得られた正規の充放電特性曲線に基づいて、
曲線形状が該正規の充放電特性曲線に沿った上限値曲線
と下限値曲線とを設定する上下限設定手段と、被測定電
池に対する充放電測定にて得られる測定曲線と前記上限
値曲線とを比較して、前記測定曲線が前記上限値曲線を
越えるたびに異常信号を出力する上限比較手段と、前記
測定曲線と前記下限値曲線とを比較して、前記測定曲線
の一部が前記下限値曲線を下回るたびに異常信号を出力
する下限比較手段と、所定回数の異常信号を検知したと
きに異常検出とする異常検出手段とを設けて構成する。
【0012】これにより、まず、正規の電池に対する充
放電測定にて正規の充放電特性曲線が求められ、上下限
設定手段において、前記正規の充放電特性曲線に基づい
て、曲線形状が正規の充放電特性曲線に沿った上限値曲
線と下限値曲線とが設定される。つまり、これら上限値
曲線及び下限値曲線は、正規の充放電特性曲線の上昇カ
ーブ及び下降カーブにそれぞれ沿う上昇カーブ及び下降
カーブを有し、例えば、上限値と下限値にて決定される
許容範囲を全期間においてほぼ同一にすることも可能で
ある。
【0013】前記上限値曲線及び下限値曲線が設定され
た後、上限比較手段において、測定曲線と前記上限値曲
線とが比較され、測定曲線が前記上限値曲線を越えるた
びに、該上限比較手段から異常信号が出力される。ま
た、下限比較手段において、測定曲線と前記下限値曲線
とが比較され、測定曲線が前記下限値曲線を下回るたび
に、該下限比較手段から異常信号が出力される。
【0014】そして、異常検出手段において、所定回数
の異常信号を検知したときに異常検出とされる。この場
合、上限比較手段及び下限比較手段から異常信号が1回
でも出力されれば異常検出とする厳密な監視や数回の異
常信号の出力で異常検出とする比較的緩和な監視が可能
である。
【0015】このように、請求項1記載の本発明に係る
電池の充放電測定装置においては、上限値及び下限値に
て決定される許容範囲を広くとる必要がなく、しかも、
正規の充放電特性曲線に沿った上限値曲線及び下限値曲
線とすることができるため、測定電圧波形及び測定電流
波形の例えば上昇カーブや下降カーブにおける変動並び
に電池間の特性の違い等を高精度に監視検出することが
できる。また、異常検出手段において、容易に異常検出
の感度を適宜変更することができることから、検出精度
の高度化に伴う異常検出の多発及び電池の極度な歩留ま
り低下等を回避することができ、測定環境に応じた充放
電特性の監視体制を採ることができる。
【0016】次に、請求項2記載の本発明に係る電池の
充放電測定装置は、正規の電池に対する充放電測定にて
得られた正規の充放電特性データを編集して基準特性曲
線を作成する基準特性曲線編集手段と、前記基準特性曲
線に基づいて、曲線形状が該基準特性曲線に沿った上下
限値曲線を作成し、該上下限値曲線に基づいて、所定サ
ンプリング時間ごとの上下限値を設定する上下限値設定
手段と、被測定電池に対する充放電測定にて得られる測
定データと上下限値データとを比較して、前記測定デー
タの値が前記上下限値の範囲外となるたびに異常信号を
出力する比較手段と、所定回数の異常信号を検知したと
きに異常検出とする異常検出手段とを設けて構成する。
【0017】これにより、まず、基準特性曲線編集手段
において、正規の電池に対する充放電測定にて得られた
正規の充放電特性データが編集されることによって、基
準特性曲線が作成される。
【0018】その後、上下限値設定手段において、前記
基準特性曲線に基づいて、曲線形状が該基準特性曲線に
沿った上下限値曲線が作成され、該上下限値曲線に基づ
いて、所定サンプリング時間ごとの上下限値が設定され
る。この場合、設定された上下限値曲線は、正規の充放
電特性曲線の上昇カーブ及び下降カーブにそれぞれ沿う
上昇カーブ及び下降カーブを有し、例えば、上限値と下
限値にて決定される許容範囲を全期間においてほぼ同一
にすることも可能である。
【0019】前記上下限値曲線が設定された後、比較手
段において、被測定電池に対する充放電測定にて得られ
る測定データと上下限値データとが比較されて、前記測
定データの値が前記上下限値の範囲外となるたびに、該
比較手段から異常信号が出力される。
【0020】そして、異常検出手段において、所定回数
の異常信号を検知したときに異常検出とされる。この場
合、比較手段から異常信号が1回でも出力されれば異常
検出とする厳密な監視や数回の異常信号の出力で異常検
出とする比較的緩和な監視が可能である。
【0021】このように、請求項2記載の本発明に係る
電池の充放電測定装置においては、上下限値にて決定さ
れる許容範囲を広くとる必要がなく、しかも、基準特性
曲線に沿った上下限値曲線とすることができるため、測
定電圧波形及び測定電流波形の例えば上昇カーブや下降
カーブにおける変動並びに電池間の特性の違い等を高精
度に監視検出することができる。また、異常検出手段に
おいて、容易に異常検出の感度を適宜変更することがで
きることから、検出精度の高度化に伴う異常検出の多発
及び電池の極度な歩留まり低下等を回避することがで
き、測定環境に応じた充放電特性の監視体制を採ること
ができる。
【0022】そして、前記構成において、前記基準特性
曲線編集手段に、前記正規の電池に対する充放電測定に
て得られた前記正規の充放電特性データを受け取る特性
データ受取り手段を設けるようにしてもよい(請求項3
記載の発明)。
【0023】この場合、前記正規の電池に対する充放電
測定にて得られた前記正規の充放電特性データが特性デ
ータ受取り手段を通じて受け取られることになる。該特
性データ受取り手段にて受け取られた充放電特性データ
は、この基準特性曲線編集手段において編集されてて基
準特性曲線として作成される。
【0024】また、前記構成において、前記上下限値設
定手段として、前記基準特性曲線に基づいて、曲線形状
が該基準特性曲線に沿った上限値曲線を作成する上限値
曲線作成手段と、前記基準特性曲線に基づいて、曲線形
状が該基準特性曲線に沿った下限値曲線を作成する下限
値曲線作成手段と、上限値曲線作成手段を通じて作成さ
れた前記上限値曲線に基づいて、所定サンプリング時間
ごとの上限値を算出して上限値テーブルに登録する上限
値設定手段と、下限値曲線作成手段を通じて作成された
前記下限値曲線に基づいて、所定サンプリング時間ごと
の下限値を算出して下限値テーブルに登録する下限値設
定手段を設けるようにしてもよい(請求項4記載の発
明)。
【0025】これにより、まず、上限値曲線作成手段に
おいて、前記基準特性曲線に基づいて、曲線形状が該基
準特性曲線に沿った上限値曲線が作成され、下限値曲線
作成手段において、前記基準特性曲線に基づいて、曲線
形状が該基準特性曲線に沿った下限値曲線が作成され
る。
【0026】前記各手段にて作成された上限値曲線及び
下限値曲線は、基準特性曲線の上昇カーブ及び下降カー
ブにそれぞれ沿う上昇カーブ及び下降カーブを有するこ
ととなる。
【0027】前記上限値曲線及び下限値曲線が設定され
た後、上限値設定手段において、前記上限値曲線に基づ
いて、所定サンプリング時間ごとの上限値が算出され、
各上限値が上限値テーブルに登録される。また、下限値
設定手段において、前記下限値曲線に基づいて、所定サ
ンプリング時間ごとの下限値が算出され、各下限値が下
限値テーブルに登録される。
【0028】この場合、後段の比較手段において、所定
サンプリング期間ごとにサンプリングした測定データと
上限値テーブルから前記所定サンプリング期間ごとに順
次読み出された上限値とが比較され、更に、所定サンプ
リング期間ごとにサンプリングした測定データと下限値
テーブルから前記所定サンプリング期間ごとに順次読み
出された下限値とが比較されることになる。
【0029】つまり、上限値設定手段及び下限値設定手
段においては、各手段にて得られた多数の上限値及び下
限値をデータRAMの配列変数領域に展開された上限値
テーブル及び下限値テーブルに登録することで、後述す
る請求項5記載の発明に示すように、後段の比較手段で
の比較処理が簡単になり、被測定電池に対する充放電測
定にて得られる測定信号をデジタルデータに変換する際
のサンプリングクロックに同期させて比較処理を行わせ
ることが可能となる。
【0030】また、前記構成において、前記比較手段と
して、被測定電池に対する充放電測定にて得られる測定
データを前記所定サンプリング時間ごとに受け取る測定
データ受取り手段と、前記測定データ受取り手段を通じ
て受け取られた測定データと前記上限値テーブルから所
定サンプリング時間ごとに送出される上限値データとを
比較して、前記測定データの値が前記上限値を越えるた
びに異常信号を出力する上限値比較手段と、前記測定デ
ータ受取り手段を通じて受け取られた測定データと前記
下限値テーブルから所定サンプリング時間ごとに送出さ
れる下限値データとを比較して、前記測定データの値が
前記下限値を下回るたびに異常信号を出力する下限値比
較手段を設けるようにしてもよい(請求項5記載の発
明)。
【0031】これにより、まず、測定データ受取り手段
を通じて被測定電池に対する充放電測定にて得られる測
定データが所定サンプリング時間ごとに受け取られる。
受け取られた測定データは、後段の上限値比較手段にお
いて、前記上限値テーブルから所定サンプリング時間ご
とに送出される上限値データと比較され、測定データの
値が前記上限値を越えるたびに、当該上限値比較手段か
ら異常信号が出力される。
【0032】また、前記測定データ受取り手段を通じて
受け取られた測定データは、後段の下限値比較手段にお
いて、前記下限値テーブルから所定サンプリング時間ご
とに送出される下限値データと比較され、測定データの
値が前記下限値を下回るたびに、当該下限値比較手段か
ら異常信号が出力される。
【0033】この場合、上述したように、被測定電池に
対する充放電測定にて得られる測定信号をデジタルデー
タに変換する際のサンプリングクロック(所定サンプリ
ング期間)に同期させて比較処理を行わせることが可能
となり、当該比較手段での比較処理を簡単にすることが
できる。
【0034】次に、請求項6記載の本発明に係る電池の
充放電測定方法は、正規の電池に対する充放電測定にて
得られた正規の充放電特性曲線に基づいて、曲線形状が
該正規の充放電特性曲線に沿った上限値曲線と下限値曲
線を設定し、被測定電池に対する充放電測定にて得られ
る測定曲線と前記上限値曲線とを比較して、前記測定曲
線が前記上限値曲線を越えるごとに異常として検知し、
前記測定曲線と前記下限値曲線とを比較して、前記測定
曲線の一部が前記下限値曲線を下回るごとに異常として
検知し、所定回数の異常を検知したときに真の異常検出
とすることを特徴とする。
【0035】この場合、設定される上限値曲線及び下限
値曲線は、正規の充放電特性曲線の上昇カーブ及び下降
カーブにそれぞれ沿う上昇カーブ及び下降カーブを有す
ることになり、例えば、上限値と下限値にて決定される
許容範囲を全期間においてほぼ同一にすることも可能で
ある。従って、上限値及び下限値にて決定される許容範
囲を広くとる必要がなく、しかも、正規の充放電特性曲
線に沿った上限値曲線及び下限値曲線とすることができ
るため、測定電圧波形及び測定電流波形の例えば上昇カ
ーブや下降カーブにおける変動並びに電池間の特性の違
い等を高精度に監視検出することができる。
【0036】また、所定回数の異常の検知によって真の
異常検出としているため、容易に異常検出の感度を適宜
変更することが可能となる。その結果、検出精度の高度
化に伴う異常検出の多発及び電池の極度な歩留まり低下
等を回避することができ、測定環境に応じた充放電特性
の監視体制を採ることができる。
【0037】次に、請求項7記載の本発明に係る電池の
充放電測定方法は、正規の電池に対する充放電測定にて
得られた正規の充放電特性データを編集して基準特性曲
線を作成する基準特性曲線編集ステップと、前記基準特
性曲線に基づいて、曲線形状が該基準特性曲線に沿った
上下限値曲線を作成し、該上下限値曲線に基づいて、所
定サンプリング時間ごとの上下限値を設定する上下限値
設定ステップと、被測定電池に対する充放電測定にて得
られる測定データと上下限値データとを比較して、前記
測定データの値が前記上下限値の範囲外となるたびに異
常信号を出力する比較ステップと、所定回数の異常信号
を検知したときに異常検出とする異常検出ステップとを
有することを特徴とする。
【0038】これにより、まず、基準特性曲線編集ステ
ップにおいて、正規の電池に対する充放電測定にて得ら
れた正規の充放電特性データが編集されることによっ
て、基準特性曲線が作成される。
【0039】その後、上下限値設定ステップにおいて、
前記基準特性曲線に基づいて、曲線形状が該基準特性曲
線に沿った上下限値曲線が作成され、該上下限値曲線に
基づいて、所定サンプリング時間ごとの上下限値が設定
される。この場合、設定された上下限値曲線は、正規の
充放電特性曲線の上昇カーブ及び下降カーブにそれぞれ
沿う上昇カーブ及び下降カーブを有し、例えば、上限値
と下限値にて決定される許容範囲を全期間においてほぼ
同一にすることも可能である。
【0040】前記上下限値曲線が設定された後、比較ス
テップにおいて、被測定電池に対する充放電測定にて得
られる測定データと上下限値データとが比較されて、前
記測定データの値が前記上下限値の範囲外となるたび
に、該比較ステップにおいて異常検知とされる。
【0041】そして、異常検知が所定回数に達したとき
に、異常検出ステップにおいて、真の異常検出とされ
る。この場合、比較ステップでの異常検知が1回のとき
でも真の異常検出とする厳密な監視や数回の異常検知に
て真の異常検出とする比較的緩和な監視が可能である。
【0042】このように、請求項7記載の本発明に係る
電池の充放電測定方法においては、上下限値にて決定さ
れる許容範囲を広くとる必要がなく、しかも、基準特性
曲線に沿った上下限値曲線とすることができるため、測
定電圧波形及び測定電流波形の例えば上昇カーブや下降
カーブにおける変動並びに電池間の特性の違い等を高精
度に監視検出することができる。また、異常検出ステッ
プにおいて、容易に異常検出の感度を適宜変更すること
ができることから、検出精度の高度化に伴う異常検出の
多発及び電池の極度な歩留まり低下等を回避することが
でき、測定環境に応じた充放電特性の監視体制を採るこ
とができる。
【0043】そして、前記方法において、前記基準特性
曲線編集ステップに、前記正規の電池に対する充放電測
定にて得られた前記正規の充放電特性データを受け取る
特性データ受取りステップを有するようにしてもよい
(請求項8記載の発明)。
【0044】この場合、前記正規の電池に対する充放電
測定にて得られた前記正規の充放電特性データが特性デ
ータ受取りステップを通じて受け取られることになる。
該特性データ受取りステップにて受け取られた充放電特
性データは、この基準特性曲線編集ステップにおいて編
集されて基準特性曲線として作成される。
【0045】また、前記方法において、前記上下限値設
定ステップとして、前記基準特性曲線に基づいて、曲線
形状が該基準特性曲線に沿った上限値曲線を作成する上
限値曲線作成ステップと、前記基準特性曲線に基づい
て、曲線形状が該基準特性曲線に沿った下限値曲線を作
成する下限値曲線作成ステップと、上限値曲線作成ステ
ップを通じて作成された前記上限値曲線に基づいて、所
定サンプリング時間ごとの上限値を算出して上限値テー
ブルに登録する上限値設定ステップと、下限値曲線作成
ステップを通じて作成された前記下限値曲線に基づい
て、所定サンプリング時間ごとの下限値を算出して下限
値テーブルに登録する下限値設定ステップを有するよう
にしてもよい(請求項9記載の発明)。
【0046】これにより、まず、上限値曲線作成ステッ
プにおいて、前記基準特性曲線に基づいて、曲線形状が
該基準特性曲線に沿った上限値曲線が作成され、下限値
曲線作成ステップにおいて、前記基準特性曲線に基づい
て、曲線形状が該基準特性曲線に沿った下限値曲線が作
成される。
【0047】前記各ステップにて作成された上限値曲線
及び下限値曲線は、基準特性曲線の上昇カーブ及び下降
カーブにそれぞれ沿う上昇カーブ及び下降カーブを有す
ることとなる。
【0048】前記上限値曲線及び下限値曲線が設定され
た後、上限値設定ステップにおいて、前記上限値曲線に
基づいて、所定サンプリング時間ごとの上限値が算出さ
れ、各上限値が上限値テーブルに登録される。また、下
限値設定ステップにおいて、前記下限値曲線に基づい
て、所定サンプリング時間ごとの下限値が算出され、各
下限値が下限値テーブルに登録される。
【0049】この場合、後段の比較ステップにおいて、
所定サンプリング期間ごとにサンプリングした測定デー
タと上限値テーブルから前記所定サンプリング期間ごと
に順次読み出された上限値とが比較され、更に、所定サ
ンプリング期間ごとにサンプリングした測定データと下
限値テーブルから前記所定サンプリング期間ごとに順次
読み出された下限値とが比較されることになる。
【0050】つまり、上限値設定ステップ及び下限値設
定ステップにおいては、各ステップにて得られた多数の
上限値及び下限値をデータRAMの配列変数領域に展開
された上限値テーブル及び下限値テーブルに登録するこ
とで、後述する請求項10記載の発明に示すように、後
段の比較ステップでの比較処理が簡単になり、被測定電
池に対する充放電測定にて得られる測定信号をデジタル
データに変換する際のサンプリングクロックに同期させ
て比較処理を行わせることが可能となる。
【0051】また、前記方法において、前記比較ステッ
プとして、被測定電池に対する充放電測定にて得られる
測定データを前記所定サンプリング時間ごとに受け取る
測定データ受取りステップと、前記測定データ受取り手
段を通じて受け取られた測定データと前記上限値テーブ
ルから所定サンプリング時間ごとに送出される上限値デ
ータとを比較して、前記測定データの値が前記上限値を
越えるたびに異常検知とする上限値比較ステップと、前
記測定データ受取り手段を通じて受け取られた測定デー
タと前記下限値テーブルから所定サンプリング時間ごと
に送出される下限値データとを比較して、前記測定デー
タの値が前記下限値を下回るたびに異常検知とする下限
値比較ステップを有するようにしてもよい(請求項10
記載の発明)。
【0052】これにより、まず、測定データ受取りステ
ップを通じて被測定電池に対する充放電測定にて得られ
る測定データが所定サンプリング時間ごとに受け取られ
る。受け取られた測定データは、後段の上限値比較ステ
ップにおいて、前記上限値テーブルから所定サンプリン
グ時間ごとに送出される上限値データと比較され、測定
データの値が前記上限値を越えるたびに、当該上限値比
較ステップにおいて異常検知とされる。
【0053】また、前記測定データ受取り手段を通じて
受け取られた測定データは、後段の下限値比較手段にお
いて、前記下限値テーブルから所定サンプリング時間ご
とに送出される下限値データと比較され、測定データの
値が前記下限値を下回るたびに、当該下限値比較ステッ
プにおいて異常検知とされる。
【0054】この場合、上述したように、被測定電池に
対する充放電測定にて得られる測定信号をデジタルデー
タに変換する際のサンプリングクロック(所定サンプリ
ング期間)に同期させて比較処理を行わせることが可能
となり、当該比較ステップでの比較処理を簡単にするこ
とができる。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る電池の充放電
測定装置及び電池の充放電測定方法を例えばNi−Cd
電池やリチウム電池等のような円筒形の二次電池(以
下、単に電池と記す)に対する充放電測定に適用した実
施の形態例(以下、単に実施の形態に係る充放電測定装
置と記す)を図1〜図15を参照しながら説明する。
【0056】本実施の形態に係る充放電測定装置は、図
1に示すように、電池10に対して定電流充電、定電圧
充電及び定電流放電を行う検出装置12を有する。
【0057】この検出装置12は、図1に示すように、
各種回路を制御し、かつ、多チャンネルの検出測定デー
タの入力及びデータ処理が可能となるようにハードウェ
ア及びソフトウェアが組み込まれたコンピュータ14
と、該コンピュータ14の制御によって電源電圧Vcを
定電圧充電に必要な一定電圧を発生して後段の回路系に
供給する定電圧回路16と、コンピュータ14の制御に
よって定電流充電に必要な一定電流を発生して後段の回
路系に供給する定電流回路18と、定電圧回路16、定
電流回路18又は後述する放電回路20のうち、いずれ
かをコンピュータ14の切換制御に基づいて後段の回路
系と選択的に接続する定電流電圧切換回路22と、放電
時に活性化(電源供給等)され、かつ電池から流れる電
流を一定にするための前記放電回路20と、電池10側
に流れる電流及び電池10から流れる電流を測定してそ
のデジタルデータ(電流測定データ)をコンピュータ1
4に供給する電流測定回路24と、電池10の両端電圧
を測定してそのデジタルデータ(電圧測定データ)をコ
ンピュータ14に供給する電圧測定回路26と、電池1
0の温度を測定してそのデジタルデータ(温度測定デー
タ)をコンピュータ14に供給する温度測定回路28を
有して構成されている。
【0058】前記電流測定回路24、電圧測定回路26
及び温度測定回路28は、それぞれ最終段にA/D変換
器30、32及び34が接続され、アナログの測定電流
波形、測定電圧波形及び測定温度波形(温度に応じた電
気信号波形)をそれぞれデジタル変換して、電流測定デ
ータ、電圧測定データ及び温度測定データとして出力す
るようになっている。各A/D変換器30、32及び3
4でのサンプリング時間は、例えば1秒又は2秒に設定
されており、各A/D変換器30、32及び34に対す
るサンプリングパルスPsはタイミング発生器36から
供給されるように配線接続されている。
【0059】図1に示す前記検出装置12は、例えば2
56個の電池10に対してそれぞれ同時に定電流充電、
定電圧充電及び定電流放電を行うことができるように多
チャンネル接続されて構成されている。
【0060】具体的には、まず、電流測定回路24、電
圧測定回路26及び温度測定回路28がそれぞれ電池1
0の個数に対応して256個用意され、これら256個
の電流測定回路群、256個の電圧測定回路群及び25
6個の温度測定回路群からそれぞれ導出される(256
×3)本の配線がコンピュータ14に接続されて構成さ
れる。
【0061】そして、256個の電池10に対して同時
に測定を行えるようにするために、図2に示す検出用治
具40が用いられる。
【0062】この検出用治具40は、例えば256個の
電池10をマトリクス状に配列させて収容することがで
きるコンテナー42と、該コンテナー42を固定する固
定台44と、前記コンテナー42の上方に配置され、か
つ各電池10に対応して多数の上接触子46が取り付け
られた上接触子取付板48と、該上接触子取付板48を
上下に移動させる上接触子用アーム50と、前記コンテ
ナー42の下方に配置され、かつ各電池10に対応して
多数の下接触子52が取り付けられた下接触子取付板5
4と、該下接触子取付板54を上下に移動させる下接触
子用アーム56を有して構成されている。
【0063】固定台44は、枠体にて構成され、コンテ
ナー42の周辺部分を上方に支持することによってコン
テナー42を固定できるようになっている。また、この
固定台44の枠開口44aは、下接触子取付板54が挿
入できる程度の開口幅を有する。従って、下接触子取付
板54を下接触子用アーム56によって前記固定台44
の枠開口44aを通じてコンテナー42の下側に進入さ
せることにより、下接触子取付板54に取り付けられた
多数の下接触子52がそれぞれ対応する電池10の例え
ば負極に接触されることなる。
【0064】これは、上接触子取付板48についても同
様であり、上接触子取付板48を上接触子用アーム50
によってコンテナー42の上側に向かって進入させるこ
とにより、上接触子取付板48に取り付けられた多数の
上接触子46がそれぞれ対応する電池10の例えば正極
に接触されることなる。
【0065】前記多数の上接触子46からはそれぞれ上
接触子ケーブル58が導出され、それぞれ対応する電流
測定回路24及び電圧測定回路26に接続されるように
なっている。多数の下接触子52からもそれぞれ下接触
子ケーブル60が導出され、それぞれ対応する電圧測定
回路26と共通の負電源−Vcあるいは接地(電位Vs
s)に接続されるようになっている。
【0066】前記上接触子取付板48には、前記多数の
上接触子46のほかに、電池10の温度を検出するため
の表面接触子62が多数取り付けられ、各表面接触子6
2の先端がそれぞれ対応する電池10の表面に接触する
ように位置決めされている。これら多数の表面接触子6
2からはそれぞれ表面接触子ケーブル(図示せず)が導
出され、それぞれ対応する温度測定回路28に接続され
るようになっている。なお、表面接触子62は、例えば
サーミスタや熱電対にて構成することができる。
【0067】そして、256個の電池10に対して充放
電測定を行う場合は、コンテナー42に256個の電池
10を例えば正極を上にして収容した後、該コンテナー
42を搬送アーム等を用いて固定台44の枠上に載置す
る。その後、上接触子用アーム50によって上接触子取
付板48を下方に移動させて、多数の上接触子46をそ
れぞれ対応する電池10の正極に接触させ、更に、下接
触子用アーム56によって下接触子取付板54を上方に
移動させて、多数の下接触子52をそれぞれ対応する電
池10の負極に接触させる。
【0068】この状態で、定電流電圧切換回路22をコ
ンピュータによって選択的に切換制御することにより、
256個の電池10に対して定電流充電、定電圧充電及
び定電流放電が行われることになる。256個の電池1
0についての電流測定データ、電圧測定データ及び温度
測定データは、コンピュータ14に供給され、該コンピ
ュータ14内のCPUのプログラム制御により、データ
RAMを転送バッファとして、ハードディスク、フレキ
シブルディスク(FD)、光磁気ディスク、CD−R等
の外部記憶装置64にデータ転送される。
【0069】このデータ転送においては、プログラミン
グにおいて予め宣言された電流測定、電圧測定及び温度
測定についての各チャンネル毎の格納先頭論理アドレス
を転送用ヘッダに格納することにより行われる。
【0070】その結果、外部記憶装置64には、電流測
定に関する各チャンネル毎の測定データ列と、電圧測定
に関する各チャンネル毎の測定データ列と、温度測定に
関する各チャンネル毎の測定データ列が格納されること
になる。
【0071】そして、本実施の形態に係る充放電測定装
置においては、多数の被測定電池(以下、単にワーク1
0と記す)に対する充放電測定を行う前に、予め正規の
電池(決められた充放電特性を満足する電池)10に対
して充放電測定を行い、該正規の電池10についての電
流測定データ列、電圧測定データ列及び温度測定データ
列を求め、それぞれ電流基準値テーブル、電圧基準値テ
ーブル及び温度基準値テーブルとして登録される。
【0072】ここで、図1の検出装置12を用いて正規
の電池10に対する充放電測定を行う場合について、図
1のブロック図及び図3の特性図を参照しながら説明す
る。
【0073】まず、図示しないスタートボタンの操作に
よって発生する割込み信号のコンピュータ14への入力
に基づいて、コンピュータ14は、定電流電圧切換回路
22に対して定電流の選択を示す切換信号を出力する。
定電流電圧切換回路22は、コンピュータ14からの前
記切換信号の入力に基づいて前段の定電流回路18と後
段の出力ラインとを接続する。これによって、電池10
に一定電流が供給されて定電流充電が行われる。この定
電流充電によって正規の電池10の両端電圧が指数関数
的に上昇する。このときの電池10に供給される電流波
形が電流測定回路24を通じて所定サンプリング時間毎
の電流測定データとしてコンピュータ14に順次供給さ
れ、電池10の両端電圧波形が電圧測定回路26を通じ
て所定サンプリング時間毎の電圧測定データとしてコン
ピュータ14に順次供給される。
【0074】前記定電流充電の測定開始時点t0から所
定時間T1経過後に、今度はコンピュータ14から定電
流電圧切換回路22に対して定電圧の選択を示す切換信
号が出力される。定電流電圧切換回路22は、コンピュ
ータ14からの前記切換信号の入力に基づいて前段の定
電圧回路16と後段の出力ラインとを接続する。これに
よって、電池10の両端に一定電圧が印加されて定電圧
充電が行われる。この定電圧充電によって正規の電池1
0に流れる電流が指数関数的に減少する。この定電圧充
電においても、前記定電流充電のときと同様に、電池1
0に流れる電流波形が電流測定回路24を通じて所定サ
ンプリング時間毎の電流測定データとしてコンピュータ
14に順次供給され、電池10の両端電圧波形が電圧測
定回路26を通じて所定サンプリング時間毎の電圧測定
データとしてコンピュータ14に順次供給される。
【0075】前記定電圧充電の測定開始時点t1から所
定時間T2経過後に、コンピュータ14から定電流電圧
切換回路22に対して放電回路20の選択を示す切換信
号が出力される。定電流電圧切換回路22は、コンピュ
ータ14からの前記切換信号の入力に基づいて前段の放
電回路20と後段の出力ラインとを接続する。これによ
って、電池10から電流が放電回路20側に流れ、放電
が開始される。この放電においては、電池10から流れ
る電流が一定となるように放電回路20において制御さ
れる。即ち、定電流放電が行われることとなる。
【0076】この定電流放電においては、電池10から
放電回路20に流れ込む電流が一定とされるため、電池
10の両端電圧は指数関数的に減少し、前記定電流充電
のときと同様に、電池10から放電回路20に流れる電
流波形が電流測定回路24を通じて所定サンプリング時
間毎の電流測定データとしてコンピュータ14に順次供
給され、電池10の両端電圧波形が電圧測定回路26を
通じて所定サンプリング時間毎の電圧測定データとして
コンピュータ14に順次供給される。
【0077】そして、前記定電流放電の開始時点t2か
ら所定時間T4経過後に、コンピュータ14から定電流
電圧切換回路22に停止信号が出力される。定電流電圧
切換回路22は、コンピュータ14からの停止信号の入
力に基づいて、前段の回路と出力ラインとの接続を遮断
し、電池10を電気的に浮遊状態とする。この時点で正
規の電池10に対する充放電測定が終了する。
【0078】前記定電流充電の開始時点t0から定電流
放電の終了時点t3にかけてコンピュータ14に順次供
給された電流測定データ、電圧測定データ及び温度測定
データは、それぞれ電流測定データ列、電圧測定データ
列及び温度測定データ列として外部記憶装置64の所定
アドレスに転送され、それぞれ電流基準値テーブル、電
圧基準値テーブル及び温度基準値テーブルとして格納
(登録)される。
【0079】また、前記コンピュータ14は、各種デー
タ列を格納すべき先頭論理アドレスを前記測定属性(電
流、電圧、温度)に応じて更新するほか、測定される正
規の電池10の種類に応じて更新するようにプログラム
制御するようになっている。そのため、各種の正規の電
池10に対して上述の充放電測定を行うことにより、そ
の種類に応じた電流基準値テーブル、電圧基準値テーブ
ル及び温度基準値テーブルが外部記憶装置64に登録さ
れる。
【0080】フレキシブルディスクに対して各種基準値
テーブルを登録する場合は、ディスクの記憶容量の関係
から、例えば1種類の正規の電池10に関する電流基準
値テーブル、電圧基準値テーブル及び温度基準値テーブ
ルが登録されることになる。従って、フレキシブルディ
スクにて各種基準値テーブルを管理する場合は、電池1
0の種類分の枚数が用意されて、枚葉単位に各種電池の
電流基準値テーブル、電圧基準値テーブル及び温度基準
値テーブルが登録されることとなる。
【0081】そして、本実施の形態においては、前記正
規の電池10に対する充放電測定が終了した後に、本実
施の形態に係る充放電測定装置にて多数(例えば256
個)のワークWに対する充放電測定(監視を含む)が行
われる。
【0082】ここで、前記充放電測定装置について図4
を参照しながら説明すると、この充放電測定装置70
は、各種プログラムの動作用として用いられる動作用R
AM72と、外部機器からのデータや各種プログラムに
よってデータ加工されたデータ等が格納されるデータR
AM74と、外部機器に対してデータの入出力を行う入
出力ポート76と、これら各種回路を制御するCPU
(制御装置及び論理演算装置)78とを有して構成され
ている。
【0083】そして、前記各種回路は、CPU78から
導出されたデータバスDBを介して各回路間のデータの
受渡しが行われ、更にCPU78から導出されたアドレ
スバスや制御バス(共に図示せず)を介してそれぞれC
PU78にて制御されるように構成されている。
【0084】前記入出力ポート76には、図1に示す検
出装置12と、OS(オペレーションシステム)、シス
テムプログラム及び充放電測定(監視を含む)を行うた
めのアプリケーションプログラム(充放電測定手段)並
びに各種データが格納されたハードディスク80と、各
種基準値テーブルが登録された前記外部記憶装置64が
接続されている。
【0085】また、前記入出力ポート76には、キー入
力装置82であるキーボードと、座標入力装置84であ
るマウス、ライトペン、ダイヤル等からなるポインティ
ング・デバイスと、該充放電測定装置70とオペレータ
との対話の中心装置であり、かつキー入力装置82及び
座標入力装置84と連動して利用される表示装置86と
してのモニタとが接続されている。
【0086】次に、本実施の形態に係る充放電測定装置
70の処理動作、特に充放電測定手段(充放電測定プロ
グラム)90の処理動作について図5〜図14の機能ブ
ロック図及びフローチャート並びに図3の特性図に基づ
いて説明する。
【0087】本実施の形態に係る充放電測定装置70
は、まず、図6のステップS1において、電源投入と同
時に初期動作、例えば、充放電測定装置70内のシステ
ムチェックやメモリチェック及びセットアップ等が行わ
れる。
【0088】次に、ステップS2において、ハードディ
スク80から、充放電測定手段(充放電測定プログラ
ム)90が読み出されて、動作用RAM72にストアさ
れると同時に、このプログラム90の動作中において生
成されたデータを一時的に保存するためや、上記プログ
ラム90を構成する各ルーチン間のパラメータの受渡し
などに用いられる作業領域が動作用RAM72中に割り
付けられる。
【0089】また、データRAM74には、充放電測定
プログラム90にて作成される各種格納領域やデータフ
ァイルがそれぞれ割り付けられる。
【0090】前記動作用RAM72にストアされた前記
充放電測定プログラム90は、各種領域のデータRAM
74への割り付け等が終了すると同時に起動される。
【0091】この充放電測定プログラム90は、図5に
示すように、正規の電池10に対する充放電測定にて得
られた正規の充放電特性データを編集して基準特性曲線
を作成する編集処理手段92と、前記基準特性曲線に基
づいて、曲線形状が該基準特性曲線に沿った上下限値曲
線を作成し、該上下限値曲線に基づいて、所定サンプリ
ング時間ごとの上下限値を設定する上下限値設定処理手
段94と、ワーク10に対する充放電測定にて得られる
測定データと上下限値データとを比較して、前記測定デ
ータの値が前記上下限値の範囲外となるたびにエラーを
出力する比較処理手段96と、所定回数のエラーを検知
したときにエラー表示を行うエラー表示処理手段98を
有して構成されている。
【0092】そして、この充放電測定プログラム90
は、まず、図6のステップS3において、編集処理手段
(編集処理サブルーチン)92に入る。
【0093】この編集処理手段92は、図7に示すよう
に、外部記憶装置64に対して転送要求を出力して、該
外部記憶装置64に登録されている各種テーブル群のう
ち、今回のワーク10の種類に対応する電流基準値テー
ブルTB1及び電圧基準値テーブルTB2を受け取って
データRAM74に格納するテーブル受取り手段100
と、受け取られた電流基準値テーブルTB1及び電圧基
準値テーブルTB2に配列されている電流測定データ列
及び電圧測定データ列を編集(補正・補間を含む)し
て、今回のワーク10に対する実質的な測定基準となる
例えば理想的な電流基準値データ列及び電圧基準値デー
タ列を作成する基準値データ編集手段102を有する。
【0094】そして、この編集処理手段(編集処理サブ
ルーチン)92は、図8に示すように、まず、ステップ
S101において、テーブル受取り手段100を通じ
て、外部記憶装置64に対して転送要求を出力し、該外
部記憶装置64に登録されている各種テーブル群のう
ち、今回のワーク10の種類に対応する電流基準値テー
ブルTB1及び電圧基準値テーブルTB2を受け取る。
受け取られた各種テーブルTB1及びTB2は、データ
RAM74に格納される。
【0095】次に、ステップS102において、基準値
データ編集手段102を通じて、前記各種テーブルTB
1及びTB2に配列されている電流基準値データ列及び
電圧基準値データ列をそれぞれ包絡線形状の表示用デー
タに変換し、該表示用データを表示装置86に出力す
る。表示装置86は、前記表示用データを映像信号に変
換してモニタに出力する。これにより、モニタ画面上に
は、図3の曲線Ab及びVb(実線)で示すように、テ
ーブル受取り手段100にて受け取られた電流基準値デ
ータ列及び電圧基準値データ列の包絡線波形が表示され
る。以下、電流基準値データ列の包絡線波形を単に電流
基準波形Abと記し、電圧基準値データ列の包絡線波形
を単に電圧基準波形Vbと記す。
【0096】次に、ステップS103において、基準値
データ編集手段102を通じて、モニタ画面上に表示さ
れている電流基準波形Abと電圧基準波形Vbを編集す
る。この編集においては、例えばマウス等のポインティ
ング・デバイスやキーボード等を用いて曲線移動、曲線
変形、面取り編集、曲率変更等を行って、今回のワーク
10に対する実質的な測定基準となる例えば理想的な電
流基準波形Ab及び電圧基準波形Vbとする。編集後の
電流基準波形Ab及び電圧基準波形Vbは、基準値デー
タ編集手段102を通じて、それぞれ電流基準値データ
列及び電圧基準値データ列としてデータRAM74に格
納される。この場合、テーブル受取り手段100を通じ
て受け取られた電流基準値テーブルTB1及び電圧基準
値テーブルTB2に配列されている各種データ列を編集
後の電流基準値データ列及び電圧基準値データ列に置換
させるようにしてもよい。
【0097】前記ステップS103の処理が終了した段
階で、この編集処理サブルーチン92が終了する。
【0098】次に、図6のメインルーチンに戻り、次の
ステップS4において、上下限値設定処理手段(上下限
値設定処理サブルーチン)94に入る。
【0099】この上下限値設定処理手段94は、図10
に示すように、前記編集処理手段92にて作成された電
流基準値データ列及び電圧基準値データ列に基づいて電
流上限値データ列及び電圧上限値データ列を作成してそ
れぞれ電流上限値テーブルTB11及び電圧上限値テー
ブルTB21に登録する上限値設定手段104と、前記
電流基準値データ列及び電圧基準値データ列に基づいて
電流下限値データ列及び電圧下限値データ列を作成して
電流下限値テーブルTB12及び電圧下限値テーブルT
B22に登録する下限値設定手段106を有する。
【0100】そして、この上下限値設定処理手段(上下
限値設定処理サブルーチン)94は、図9に示すよう
に、まず、ステップS201において、上限値設定手段
104を通じて、編集後の電流基準値データ列及び電圧
基準値データ列に基づいて電流上限値データ列及び電圧
上限値データ列が作成される。
【0101】この処理は、図3に示すように、オペレー
タが、例えばモニタ画面上に表示されている電流基準波
形Abと電圧基準波形Vbを見ながら、例えばマウス等
のポインティング・デバイス(座標入力装置84)やキ
ーボード(キー入力装置82)等を用いてこれら基準波
形Ab及びVbに沿った曲線を作成し、更に作成した曲
線に対して曲線移動、曲線変形、面取り編集、曲率変更
等を行って、電流上限値波形(曲線Amax)、電流下
限値波形(曲線Amin)、電圧上限値波形(曲線Vm
ax)、電圧下限値波形(曲線Vmin)を作成するこ
とにより行われる。
【0102】次に、ステップS202において、上述の
ように作成された各種波形が、上限値設定手段104及
び下限値設定手段106を通じて、それぞれ電流上限値
データ列、電流下限値データ列、電圧上限値データ列、
電圧下限値データ列とされ、それぞれデータRAM74
の電流上限値テーブルTB11、電流下限値テーブルT
B12、電圧上限値テーブルTB21、電圧下限値テー
ブルTB22に格納される。
【0103】前記ステップS202の処理が終了した段
階で、この上下限値設定処理サブルーチン94が終了す
る。
【0104】次に、図6のメインルーチンに戻り、次の
ステップS5において、比較処理手段(比較処理サブル
ーチン)96に入る。
【0105】この比較処理手段96は、図11に示すよ
うに、各種判別を行う判別手段108と、検出装置12
からの測定データを受け取ってデータRAM74の所定
領域に格納する測定データ受取り手段110と、ワーク
10に対する充放電測定にて得られる電流測定データと
電流上限値データとを比較して、電流測定データが上限
値を越える場合にエラー情報をレジスタERRに格納す
る電流上限値比較手段112と、前記電流測定データと
電流下限値データとを比較して、電流測定データの値が
下限値を下回る場合にエラー情報をレジスタERRに格
納する電流下限値比較手段114と、ワーク10に対す
る充放電測定にて得られる電圧測定データと電圧上限値
データとを比較して、電圧測定データの値が上限値を越
える場合にエラー情報をレジスタERRに格納する電圧
上限値比較手段116と、前記電圧測定データと電圧下
限値データとを比較して、電圧測定データの値が下限値
を下回る場合にエラー情報をレジスタERRに格納する
電圧下限値比較手段118と、エラーテーブルTBEの
うち、エラー情報を検知したワーク10に対応するレコ
ードに格納されているエラー個数を更新するエラーテー
ブル更新手段120を有する。
【0106】そして、この比較処理手段(比較処理サブ
ルーチン)96は、図12に示すように、まず、ステッ
プS301において、エラー情報の格納用として使用さ
れるレジスタERRとワーク10のインデックスレジス
タとして使用されるレジスタiとレコード検索用のイン
デックスレジスタとして使用されるレジスタjにそれぞ
れ初期値「0」を格納してこれらレジスタERR、レジ
スタi及びレジスタjを初期化する次に、ステップS3
02において、判別手段108を通じて、検出装置12
からの測定データの入力割込みがあったか否かが判別さ
れる。この判別は、例えば外部割込み検出フラグのう
ち、検出装置12におけるコンピュータ14からのデー
タ転送要求信号(送出要求信号)の割込み入力があった
場合にOSがセットするビットを参照することで行われ
る。この判別処理は、検出装置12からの測定データの
入力割込みがあるまで繰り返される。即ち、測定データ
入力待ちとなる。
【0107】検出装置12からの測定データの入力があ
った場合、次のステップS303に進み、測定データ受
取り手段110を通じて、検出装置12から転送されて
くる256個分のワーク10の測定データ群を受け取っ
て、データRAM74の所定領域に格納する。この場
合、電流測定に関する測定データ群が電流測定データ格
納領域Z1に格納され、電圧測定に関する測定データ群
が電圧測定データ格納領域Z2に格納される。
【0108】次に、ステップS304において、電流上
限値テーブルTB11及び電流下限値テーブルTB12
の各レコードのうち、レジスタjの値に対応したレコー
ド(以下、jレコード目と記す)からそれぞれ電流上限
値及び電流下限値を読み出してレジスタR11及びレジ
スタR12に格納し、電圧上限値テーブルTB21及び
電圧下限値テーブルTB22の各レコードのうち、jレ
コード目からそれぞれ電圧上限値及び電圧下限値を読み
出してレジスタR21及びレジスタR22に格納する。
【0109】次に、ステップS305において、電流測
定データ格納領域Z1からレジスタiの値に対応した順
番(以下、i番目と記す)のワークに関する電流測定デ
ータを読み出して第1のレジスタR1に格納し、電圧測
定データ格納領域Z2からi番目のワークに関する電圧
測定データを読み出して第2のレジスタR2に格納す
る。
【0110】次に、ステップS306において、電圧上
限値比較手段116を通じて、i番目のワーク10に関
する電圧測定データの値が電圧上限値よりも高いか否か
が判別される。この判別は、具体的には、レジスタR2
1の値(電圧上限値)からレジスタR2の値(電圧測定
値)を差し引くことにより行われ、負を示すキャリーが
あった場合、即ち、電圧測定データの値が電圧上限値よ
りも高い場合は、次のステップS307に進んで、レジ
スタERRにエラー発生を示す値、例えば「1」が格納
される。
【0111】電圧測定データの値が電圧上限値よりも低
い場合は、ステップS308に進み、電圧下限値比較手
段118を通じて、i番目のワーク10に関する電圧測
定データの値が電圧下限値よりも低いか否かが判別され
る。この判別は、具体的には、レジスタR2の値(電圧
測定値)からレジスタR22の値(電圧下限値)を差し
引くことにより行われ、負を示すキャリーがあった場
合、即ち、電圧測定データの値が電圧下限値よりも低い
場合は、次のステップS309に進んで、レジスタER
Rにエラー発生を示す値、例えば「1」が格納される。
【0112】前記ステップS308において、電圧測定
データの値が電圧下限値よりも高いと判別された場合、
即ち、電圧測定データの値が電圧上限値と電圧下限値で
決まる範囲内にある場合は、ステップS310に進み、
判別手段108を通じて、現在、充電期間T3(図3参
照)か否かが判別される。この判別は、検出装置12に
おいて、放電測定の開始時点t2にコンピュータ14か
ら定電流電圧切換回路22に出力される放電回路20を
選択すべき切換信号の割込み入力があったかどうかで行
われ、例えば外部割込み検出フラグのうち、前記コンピ
ュータ14からの前記切換信号の割込み入力があった場
合にOSがセットするビットを参照することで行われ
る。
【0113】外部割込み検出フラグの当該ビットがセッ
トされておらず、現在、充電期間T3にあると判別され
た場合は、次のステップS311に進み、電流上限値比
較手段112を通じて、i番目のワーク10に関する電
流測定データの値が電流上限値よりも高いか否かが判別
される。この判別は、具体的には、レジスタR11の値
(電流上限値)からレジスタR1の値(電流測定値)を
差し引くことにより行われ、負を示すキャリーがあった
場合、即ち、電流測定データの値が電流上限値よりも高
い場合は、次のステップS312に進んで、レジスタE
RRにエラー発生を示す値、例えば「1」が格納され
る。
【0114】電流測定データの値が電流上限値よりも低
い場合は、ステップS313に進み、電流下限値比較手
段114を通じて、i番目のワーク10に関する電流測
定データの値が電流下限値よりも低いか否かが判別され
る。この判別は、具体的には、レジスタR1の値(電流
測定値)からレジスタR12の値(電流下限値)を差し
引くことにより行われ、負を示すキャリーがあった場
合、即ち、電流測定データの値が電流下限値よりも低い
場合は、次のステップS314に進んで、レジスタER
Rにエラー発生を示す値、例えば「1」が格納される。
【0115】ステップS313において、電流測定デー
タの値が電流下限値よりも高いと判別された場合、即
ち、電流測定データの値が電流上限値と電圧下限値で決
まる範囲内にある場合は、ステップS315に進んで、
レジスタERRにエラーなしを示す値、例えば「0」が
格納される。
【0116】また、前記ステップS310において、放
電期間T4であると判別された場合は、電流測定につい
ての監視は不要であるため、ステップS316に進ん
で、レジスタERRにエラーなしを示す値、例えば
「0」を格納する。
【0117】前記ステップS307、ステップS30
9、ステップS312、ステップS314、ステップS
315又はステップS316での処理が終了した段階
で、図13のステップS317に進み、エラーテーブル
更新手段120を通じて、i番目のワーク10に関し、
エラーがあったか否かの判別が行われる。この判別は、
レジスタERRの値が「1」であるかどうかで行われ、
レジスタERRの値が「1」である場合は、エラーが発
生しているとして、次のステップS318に進み、エラ
ーテーブルTBEの各レコードのうち、iレコード目の
値を+1更新して当該レコード目に格納する。
【0118】前記ステップS318での処理が終了した
場合、あるいは前記ステップS317においてエラーな
しと判別された場合は、次のステップS319に進んで
レジスタiの値を+1更新した後、次のステップS32
0において、判別手段108を通じて、すべてのワーク
10に関して比較処理が終了したか否かが判別される。
この判別は、レジスタiの値がワーク10の総数M以上
であるかどうかで行われる。レジスタiの値がワーク1
0の総数M未満であると判別された場合は、前記ステッ
プS305に戻って、該ステップS305以降の処理が
繰り返される。即ち、次のワーク10に関する電流測定
値及び電圧測定値が読み出されて、電流測定値に対して
は電流上限値との比較及び電流下限値との比較が行わ
れ、電圧測定値に対しては電圧上限値との比較及び電圧
下限値との比較が行われ、エラーがあった場合は、エラ
ーテーブルTBEの当該レコードのエラー回数が更新さ
れることとなる。
【0119】そして、前記ステップS320において、
レジスタiの値がワーク10の総数M以上であって、2
56個のワーク10についての比較処理が終了したと判
別された場合は、次のステップS321に進み、判別手
段108を通じて、すべての充放電測定に関するすべて
の比較処理が終了したか否かが判別される。この判別
は、検出装置12において、充放電測定の終了時点t3
にコンピュータ14から定電流電圧切換回路22に出力
される停止信号の割込み入力があったかどうかで行わ
れ、例えば外部割込み検出フラグのうち、前記コンピュ
ータ14からの停止信号の割込み入力があった場合にO
Sがセットするビットを参照することで行われる。
【0120】停止信号が入力されていないと判別された
場合は、前記ステップS322に進んでレジスタjの値
を+1更新した後、ステップS302に進み、該ステッ
プS302以降の処理が繰り返される。即ち、次のサン
プリング時点でコンピュータ14から転送される測定デ
ータ群を受け取って、該サンプリング時点での256個
のワーク10に関する電流測定値及び電圧測定値につい
てそれぞれ上限値及び下限値との比較処理が行われ、エ
ラーがあった場合は、エラーテーブルTBEの当該ワー
ク10に対応するレコード目のエラー回数が更新され
る。
【0121】そして、前記ステップS321において、
検出装置12のコンピュータ14から停止信号が入力さ
れて、すべての充放電測定に関する比較処理が終了した
と判別された場合は、この比較処理サブルーチン96が
終了する。
【0122】次に、図6のメインルーチンに戻り、次の
ステップS6において、エラー表示処理手段(エラー表
示処理サブルーチン)98に入る。
【0123】このエラー表示処理手段(エラー表示処理
サブルーチン)98は、図14に示すように、まず、ス
テップS401において、エラーテーブルTBEのレコ
ード検索用として使用されるレジスタiとエラー表示テ
ーブルTBDのレコード検索用として使用されるレジス
タjにそれぞれ初期値「0」を格納して、これらレジス
タi及びjを初期化する。
【0124】次に、ステップS402において、エラー
テーブルTBEの各レコードのうち、iレコード目に格
納されているエラー回数を読み出してレジスタmに格納
する。
【0125】次に、ステップS403において、レジス
タmの値(エラー回数)が許容回数N以上であるか否か
が判別される。エラー回数が許容回数N以上である場合
は、次のステップS404に進んで、エラー表示テーブ
ルTBDのjレコード目にレジスタiの値、即ちワーク
10の連番号を格納した後、次のステップS405にお
いて、レジスタjの値を+1更新する。
【0126】前記ステップS405での処理が終了した
場合、あるいはステップS403においてエラー回数が
許容回数N未満であると判別された場合は、ステップS
406に進んで、レジスタiの値を+1更新した後、次
のステップS407において、すべてのワーク10につ
いてのエラー検索処理が終了したか否かが判別される。
この判別は、レジスタiの値がワーク総数M以上である
かどうかで行われ、レジスタiの値がワークの総数M未
満である場合は、前記ステップS402に戻って、該ス
テップS402以降の処理を繰り返す。即ち、次のワー
ク10に関するエラー回数と許容回数Nとの比較が行わ
れ、エラー回数が許容回数N以上であればエラー表示テ
ーブルTBDにその連番号が登録されることとなる。
【0127】そして、前記ステップS407において、
すべてのワーク10についてエラー検索が終了したと判
別された場合は、次のステップS408に進み、エラー
表示テーブルTBDに格納されているワーク10の連番
号に基づいてエラーメッセージデータが作成される。例
えば「エラーのあったワークは、56番,78番で
す。」というメッセージデータが作成される。
【0128】次に、ステップS409において、前記作
成されたメッセージデータが表示用データに変換されて
表示装置86に出力される。表示装置86は、前記表示
用データを映像信号に変換してモニタに出力する。これ
により、モニタ画面上には、エラーのあったワーク10
の番号を含むメッセージが表示されることになる。
【0129】前記ステップS409での処理が終了した
段階でこのエラー表示処理サブルーチン98が終了し、
該エラー表示処理手段98での処理が終了した段階で、
この充放電測定プログラム90も終了する。
【0130】このように、本実施の形態に係る充放電測
定装置70においては、まず、多数のワーク10に対す
る充放電測定を行う前に、予め正規の電池10に対して
充放電測定を行い、該正規の電池10についての電流測
定データ列、電圧測定データ列及び温度測定データ列を
求め、それぞれ電流基準値テーブルTB1、電圧基準値
テーブルTB2及び温度基準値テーブルとして外部記憶
装置64に登録する。その後、テーブル受取り手段10
0を通じて、外部記憶装置64に登録されている各種テ
ーブル群のうち、今回のワーク10の種類に対応する電
流基準値テーブルTB1及び電圧基準値テーブルTB2
を受け取ってデータRAM74に格納し、基準値データ
編集手段102を通じて、前記受け取られた電流基準値
テーブルTB1及び電圧基準値テーブルTB2に配列さ
れている電流測定データ列及び電圧測定データ列を編集
(補正・補間を含む)して、今回のワーク10に対する
実質的な測定基準となる例えば理想的な電流基準値デー
タ列及び電圧基準値データ列を作成する。そして、上限
値設定手段104及び下限値設定手段106を通じて、
前記作成された電流基準値データ列及び電圧基準値デー
タ列に基づいて電流上限値データ列、電流下限値データ
列、電圧上限値データ列及び電圧下限値データ列を作成
して、それぞれ電流上限値テーブルTB11、電流下限
値テーブルTB12、電圧上限値テーブルTB21及び
電圧下限値テーブルTB22に登録するようにしている
ため、図3に示すように、前記各種テーブルに配列され
る電流上限値データ列、電流下限値データ列、電圧上限
値データ列及び電圧下限値データ列、特にこれらデータ
列にて形づくられる包絡線波形(Amax、Amin)
及び(Vmax、Vmin)は、編集後の電流基準値デ
ータ列及び電圧基準値データ列にて形づくられる包絡線
波形(基準波形)Ab及びVbに沿った曲線を描くこと
になる。
【0131】つまり、電流上限値波形Amax及び電流
下限値波形Aminは、電流基準波形Abの上昇カーブ
及び下降カーブにそれぞれ沿う上昇カーブ及び下降カー
ブを有し、電圧上限値波形Vmax及び電圧下限値波形
Vminも電圧基準波形Vbの上昇カーブ及び下降カー
ブにそれぞれ沿う上昇カーブ及び下降カーブを有するこ
とになる。この場合、上限値と下限値にて決定される許
容範囲を全期間においてほぼ同一にすることも可能にな
る。
【0132】従って、本実施の形態に係る充放電測定装
置70においては、電流上限値Amaxと電流下限値A
minにて決定される電流測定値に関する許容範囲並び
に電圧上限値Vmaxと電圧下限値Vminにて決定さ
れる電圧測定値に関する許容範囲を共に広くとる必要が
なく、しかも、電流基準波形Abに沿った電流上限値波
形Amax及び電流下限値波形Amin並びに電圧基準
波形Vbに沿った電圧上限値波形Vmax及び電圧下限
値波形Vminとすることができるため、電流測定波形
及び電圧測定波形の例えば上昇カーブや下降カーブにお
ける変動並びに電池10間の特性の違い等を高精度に監
視検出することができる。
【0133】特に、本実施の形態に係る充放電測定装置
70においては、図2に示す検出用治具40を用いるこ
とにより、多数のワーク10、例えば256個のワーク
10に対する充放電測定を可能にし、更に検出装置12
におけるコンピュータ14において、多チャンネル処理
が可能となるようにハードウェア及びソフトウェアを設
定し、更に充放電測定装置70における充放電測定手段
90において、256個のワーク10の測定データ群に
対する上限値と下限値との比較処理並びに256個のワ
ーク10についてのエラー回数の検索とその許容回数N
との比較処理を行うようにしたので、多数のワーク10
に対する充放電測定(監視を含む)を効率よく行うこと
ができ、検査工程の簡略化、工数の削減を実現させるこ
とができる。
【0134】また、本実施の形態においては、エラー表
示処理手段98において、256個のワーク10に関す
るすべてのエラー回数を検索し、検索したエラー回数が
許容回数N以上となっているワーク10に関してのみエ
ラー表示するようにしたので、例えば許容回数Nを「1
回」に設定することにより、すべてのワーク10に関し
て厳密な監視を行うことができ、前記許容回数を「数
回」に設定することにより、すべてのワーク10に関し
て比較的緩和な監視が可能となる。即ち、本実施の形態
に係る充放電測定装置70においては、容易にエラー検
出の感度を適宜変更することができることから、検出精
度の高度化に伴うエラー検出の多発及び電池の極度な歩
留まり低下等を回避することができ、測定環境に応じた
充放電特性の監視体制を採ることができる。
【0135】前記実施の形態では、定電流充電及び定電
圧充電における電流測定波形が電流上限値波形Amax
と電流下限値波形Aminの間に入るかどうかを監視
し、定電流充電、定電圧充電及び定電流放電における電
圧測定波形が電圧上限値波形Vmaxと電圧下限値波形
Vminの間に入るかどうかを監視するようにしたが、
これらの監視項目に加えて、更に図15に示すように、
以下の項目に関しての監視が行われる。
【0136】(1) 充電開始時点t0の電流測定値A0が
設定上下限値内にあるかどうか。
【0137】(2) 充電終了時点t2の電流測定値A21
が設定上下限値内にあるかどうか。
【0138】(3) 放電開始時点t2の電流測定値A22
が設定上下限値内にあるかどうか。
【0139】(4) 放電終了時点t3の電流測定値A3が
設定上下限値内にあるかどうか。
【0140】(5) 定電流充電から定電圧充電の切換時点
t1が設定時間内にあるかどうか。
【0141】(6) 充電から放電の切換時点t2が設定時
間内にあるかどうか。
【0142】(7) 充電時の電流容量が設定上下限値内に
あるかどうか。
【0143】(8) 放電時の電流容量が設定上下限値内に
あるかどうか。
【0144】なお、充電時の電流容量は、充電電流値×
時間の積分値、即ち、図15において斜線CA1で示す
面積を示し、放電時の電流容量は、放電電流値×時間の
積分値、即ち、図15において斜線CA2で示す面積を
示す。
【0145】これらの監視は、充放電測定手段90の処
理ステップのうち、比較処理手段96のステップS30
3において、測定データ群の受け取りと共に、OSが管
理している日時ファイルから現在の日時データを読み出
し、更にステップS305において、電流測定データ格
納領域Z1及び電圧測定データ領域Z2からi番目のワ
ーク10に関する電流測定データ及び電圧測定データを
読み出す際に、その累積を演算して別のファイル(例え
ば累積ファイル)に格納するようにし、前記各種処理に
おいて、前記日時ファイル及び累積ファイルを利用する
ようにしてもよい。
【0146】また、前記実施の形態においては、1つの
ワーク10について電流測定値のエラー回数と電圧測定
値のエラー回数を合計した回数を一律にエラー許容回数
Nで比較して、エラー表示するかどうかを判別するよう
にしたが、その他、電流測定値のエラー回数と電圧測定
値のエラー回数をそれぞれ独立に保持し、それぞれ専用
のエラー許容回数にて比較してエラー表示するかどうか
の判別を行うようにしてもよい。この場合、例えば電圧
測定値の監視を厳密に行いたい場合は、電圧測定値用の
エラー許容回数を電流測定値用のエラー許容回数よりも
低く設定するなど、適宜その監視環境や電池の充放電特
性に応じた監視体制を設定することができ、電池に対す
る精度の高い充放電測定を実現させることができる。
【0147】前記実施の形態では、円筒形の二次電池に
適用した例を示したが、その他、ボタン型の二次電池や
各種形状の二次電池にも適用させることができる。
【0148】なお、この発明に係る電池の充放電測定装
置及び電池の充放電測定方法は、上述の実施の形態に限
らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成
を採り得ることはもちろんである。
【0149】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電池
の充放電測定装置によれば、正規の電池に対する充放電
測定にて得られた正規の充放電特性曲線に基づいて、曲
線形状が該正規の充放電特性曲線に沿った上限値曲線と
下限値曲線とを設定する上下限設定手段と、被測定電池
に対する充放電測定にて得られる測定曲線と前記上限値
曲線とを比較して、前記測定曲線が前記上限値曲線を越
えるたびに異常信号を出力する上限比較手段と、前記測
定曲線と前記下限値曲線とを比較して、前記測定曲線の
一部が前記下限値曲線を下回るたびに異常信号を出力す
る下限比較手段と、所定回数の異常信号を検知したとき
に異常検出とする異常検出手段とを設けるようにしてい
る。
【0150】このため、充電期間及び放電期間における
各電圧波形及び電流波形の変動並びに電池間の特性の違
い等を精度よく監視検出することができるという効果が
達成される。
【0151】また、本発明に係る電池の充放電測定方法
によれば、正規の電池に対する充放電測定にて得られた
正規の充放電特性曲線に基づいて、曲線形状が該正規の
充放電特性曲線に沿った上限値曲線と下限値曲線を設定
し、被測定電池に対する充放電測定にて得られる測定曲
線と前記上限値曲線とを比較して、前記測定曲線が前記
上限値曲線を越えるごとに異常として検知し、前記測定
曲線と前記下限値曲線とを比較して、前記測定曲線の一
部が前記下限値曲線を下回るごとに異常として検知し、
所定回数の異常を検知したときに真の異常検出とするこ
とを特徴としている。
【0152】このため、充電期間及び放電期間における
各電圧波形及び電流波形の変動並びに電池間の特性の違
い等を精度よく監視検出することができるという効果が
達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電池の充放電測定装置及び電池の
充放電測定方法を例えばNi−Cd電池やリチウム電池
等のような円筒形の二次電池(以下、単に電池と記す)
に対する充放電測定に適用した実施の形態例(以下、単
に実施の形態に係る充放電測定装置と記す)において使
用される検出装置を示す構成図である。
【図2】本実施の形態に係る充放電測定装置において使
用される検出用治具を示す構成図である。
【図3】本実施の形態に係る充放電測定装置の編集処理
手段にて作成される電流基準波形及び電圧基準波形と、
上下限値設定処理手段にて作成される電流上限値波形、
電流下限値波形、電圧上限値波形及び電圧下限値波形を
示す特性図である。
【図4】本実施の形態に係る充放電測定装置のハード構
成を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態に係る充放電測定装置に組み込ま
れる充放電測定手段の機能ブロック図である。
【図6】充放電測定手段の処理動作を示すフローチャー
トである。
【図7】充放電測定手段に組み込まれる編集処理手段の
機能ブロック図である。
【図8】編集処理手段の処理動作を示すフローチャート
である。
【図9】充放電測定手段に組み込まれる上下限値設定処
理手段の処理動作を示すフローチャートである。
【図10】上下限値設定処理手段の処理動作を示すフロ
ーチャートである。
【図11】充放電測定手段に組み込まれる比較処理手段
の機能ブロック図である。
【図12】比較処理手段の処理動作を示すフローチャー
ト(その1)である。
【図13】比較処理手段の処理動作を示すフローチャー
ト(その2)である。
【図14】充放電測定手段に組み込まれるエラー表示処
理手段の処理動作を示すフローチャートである。
【図15】本実施の形態に係る充放電測定装置にて監視
する他の項目を示す説明図である。
【図16】従来例に係る充放電測定装置において設定さ
れる上下限値の例を示す特性図である。
【符号の説明】
10…電池(正規の電池、ワーク) 12…検出装置 14…コンピュータ 16…定電圧回路 18…定電流回路 20…放電回路 22…定電流電圧切
換回路 24…電流測定回路 26…電圧測定回路 28…温度測定回路 40…検出用治具 42…コンテナー 44…固定台 46…上接触子 52…下接触子 62…表面接触子 64…外部記憶装置 70…充放電測定装置 86…表示装置 90…充放電測定手段 92…編集処理手段 94…上下限値設定処理手段 96…比較処理手段 98…エラー表示処理手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】正規の電池に対する充放電測定にて得られ
    た正規の充放電特性曲線に基づいて、曲線形状が該正規
    の充放電特性曲線に沿った上限値曲線と下限値曲線とを
    設定する上下限設定手段と、 被測定電池に対する充放電測定にて得られる測定曲線と
    前記上限値曲線とを比較して、前記測定曲線が前記上限
    値曲線を越えるたびに異常信号を出力する上限比較手段
    と、 前記測定曲線と前記下限値曲線とを比較して、前記測定
    曲線の一部が前記下限値曲線を下回るたびに異常信号を
    出力する下限比較手段と、 所定回数の異常信号を検知したときに異常検出とする異
    常検出手段とを有することを特徴とする電池の充放電測
    定装置。
  2. 【請求項2】正規の電池に対する充放電測定にて得られ
    た正規の充放電特性データを編集して基準特性曲線を作
    成する基準特性曲線編集手段と、 前記基準特性曲線に基づいて、曲線形状が該基準特性曲
    線に沿った上下限値曲線を作成し、該上下限値曲線に基
    づいて、所定サンプリング時間ごとの上下限値を設定す
    る上下限値設定手段と、 被測定電池に対する充放電測定にて得られる測定データ
    と上下限値データとを比較して、前記測定データの値が
    前記上下限値の範囲外となるたびに異常信号を出力する
    比較手段と、 所定回数の異常信号を検知したときに異常検出とする異
    常検出手段とを有することを特徴とする電池の充放電測
    定装置。
  3. 【請求項3】請求項2記載の電池の充放電測定装置にお
    いて、 前記基準特性曲線編集手段は、前記正規の電池に対する
    充放電測定にて得られた前記正規の充放電特性データを
    受け取る特性データ受取り手段を有することを特徴とす
    る電池の充放電測定装置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3記載の電池の充放電測定装
    置において、 前記上下限値設定手段は、前記基準特性曲線に基づい
    て、曲線形状が該基準特性曲線に沿った上限値曲線を作
    成する上限値曲線作成手段と、 前記基準特性曲線に基づいて、曲線形状が該基準特性曲
    線に沿った下限値曲線を作成する下限値曲線作成手段
    と、 上限値曲線作成手段を通じて作成された前記上限値曲線
    に基づいて、所定サンプリング時間ごとの上限値を算出
    して上限値テーブルに登録する上限値設定手段と、 下限値曲線作成手段を通じて作成された前記下限値曲線
    に基づいて、所定サンプリング時間ごとの下限値を算出
    して下限値テーブルに登録する下限値設定手段を有する
    ことを特徴とする電池の充放電測定装置。
  5. 【請求項5】請求項2〜4のいずれか1項記載の電池の
    充放電測定装置において、 前記比較手段は、被測定電池に対する充放電測定にて得
    られる測定データを前記所定サンプリング時間ごとに受
    け取る測定データ受取り手段と、 前記測定データ受取り手段を通じて受け取られた測定デ
    ータと前記上限値テーブルから所定サンプリング時間ご
    とに送出される上限値データとを比較して、前記測定デ
    ータの値が前記上限値を越えるたびに異常信号を出力す
    る上限値比較手段と、 前記測定データ受取り手段を通じて受け取られた測定デ
    ータと前記下限値テーブルから所定サンプリング時間ご
    とに送出される下限値データとを比較して、前記測定デ
    ータの値が前記下限値を下回るたびに異常信号を出力す
    る下限値比較手段を有することを特徴とする電池の充放
    電測定装置。
  6. 【請求項6】正規の電池に対する充放電測定にて得られ
    た正規の充放電特性曲線に基づいて、曲線形状が該正規
    の充放電特性曲線に沿った上限値曲線と下限値曲線を設
    定し、 被測定電池に対する充放電測定にて得られる測定曲線と
    前記上限値曲線とを比較して、前記測定曲線が前記上限
    値曲線を越えるごとに異常として検知し、 前記測定曲線と前記下限値曲線とを比較して、前記測定
    曲線の一部が前記下限値曲線を下回るごとに異常として
    検知し、 所定回数の異常を検知したときに真の異常検出とするこ
    とを特徴とする電池の充放電測定方法。
  7. 【請求項7】正規の電池に対する充放電測定にて得られ
    た正規の充放電特性データを編集して基準特性曲線を作
    成する基準特性曲線編集ステップと、 前記基準特性曲線に基づいて、曲線形状が該基準特性曲
    線に沿った上下限値曲線を作成し、該上下限値曲線に基
    づいて、所定サンプリング時間ごとの上下限値を設定す
    る上下限値設定ステップと、 被測定電池に対する充放電測定にて得られる測定データ
    と上下限値データとを比較して、前記測定データの値が
    前記上下限値の範囲外となるたびに異常検知とする比較
    ステップと、 前記異常検知が所定回数に達したときに真の異常検出と
    する異常検出ステップとを有することを特徴とする電池
    の充放電測定方法。
  8. 【請求項8】請求項7記載の電池の充放電測定方法にお
    いて、 前記基準特性曲線編集ステップは、前記正規の電池に対
    する充放電測定にて得られた前記正規の充放電特性デー
    タを受け取る特性データ受取りステップを有することを
    特徴とする電池の充放電測定方法。
  9. 【請求項9】請求項7又は8記載の電池の充放電測定方
    法において、 前記上下限値設定ステップは、前記基準特性曲線に基づ
    いて、曲線形状が該基準特性曲線に沿った上限値曲線を
    作成する上限値曲線作成ステップと、 前記基準特性曲線に基づいて、曲線形状が該基準特性曲
    線に沿った下限値曲線を作成する下限値曲線作成ステッ
    プと、 上限値曲線作成ステップを通じて作成された前記上限値
    曲線に基づいて、所定サンプリング時間ごとの上限値を
    算出して上限値テーブルに登録する上限値設定ステップ
    と、 下限値曲線作成ステップを通じて作成された前記下限値
    曲線に基づいて、所定サンプリング時間ごとの下限値を
    算出して下限値テーブルに登録する下限値設定ステップ
    を有することを特徴とする電池の充放電測定方法。
  10. 【請求項10】請求項7〜9のいずれか1項記載の電池
    の充放電測定方法において、 前記比較ステップは、被測定電池に対する充放電測定に
    て得られる測定データを前記所定サンプリング時間ごと
    に受け取る測定データ受取りステップと、 前記測定データ受取り手段を通じて受け取られた測定デ
    ータと前記上限値テーブルから所定サンプリング時間ご
    とに送出される上限値データとを比較して、前記測定デ
    ータの値が前記上限値を越えるたびに異常検知とする上
    限値比較ステップと、 前記測定データ受取り手段を通じて受け取られた測定デ
    ータと前記下限値テーブルから所定サンプリング時間ご
    とに送出される下限値データとを比較して、前記測定デ
    ータの値が前記下限値を下回るたびに異常検知とする下
    限値比較ステップを有することを特徴とする電池の充放
    電測定方法。
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